JP2001223374A - カルコパイライト系太陽電池の製造方法 - Google Patents

カルコパイライト系太陽電池の製造方法

Info

Publication number
JP2001223374A
JP2001223374A JP2000031031A JP2000031031A JP2001223374A JP 2001223374 A JP2001223374 A JP 2001223374A JP 2000031031 A JP2000031031 A JP 2000031031A JP 2000031031 A JP2000031031 A JP 2000031031A JP 2001223374 A JP2001223374 A JP 2001223374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
chalcopyrite
molten
solar cell
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000031031A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Tanabe
信夫 田辺
Kenichi Okada
顕一 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2000031031A priority Critical patent/JP2001223374A/ja
Publication of JP2001223374A publication Critical patent/JP2001223374A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/541CuInSe2 material PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑で大型の装置を必要とせず、製造工程が
少なく、比較的短時間で、しかも低コストで良質のカル
コパイライト層を形成することができるカルコパイライ
ト系太陽電池の製造方法を得る。 【解決手段】 表面に銅膜が形成された銅基板11を、
溶融Inまたは溶融Inと溶融Gaとの混合物に接触さ
せて、該銅基板11表面にCuIn反応層またはCuI
nGa反応層を形成する第1工程と、前記銅基板11上
に形成されたCuIn層またはCuInGa層を、溶融
Se、溶融Sまたは溶融Seと溶融Sとの混合物のいず
れかに接触させて、銅基板11表面上にカルコパライト
層13を形成する第2工程によりカルコパイライト層を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルコパライト系
太陽電池の製造方法に関し、このカルコパイライト系太
陽電池におけるカルコパイライト層を容易に低コストで
作製するものである。
【0002】
【従来の技術】太陽電池としては、太陽光から電気への
変換効率が高いカルコパイライト系太陽電池が知られて
いる。図2に、前記カルコパイライト系太陽電池の代表
的構造の一例を示す。このカルコパイライト系の太陽電
池10は、基板1上に、Moなどからなる金属電極2が
形成され、この金属電極2上に、吸収層であるカルコパ
イライト層3、CdSなどからなるバッファ層4、Zn
Oなどからなる窓層5、IT0などからなる透明電極6
が順次形成され、これらの上に、アルミニウムなどから
なる電極7が設けられてなるものである。
【0003】上記基板1としては、太陽電池10の製造
における全工程を通じて、十分な耐熱性を有するものが
用いられているが、安価で強度、寸法安定性に優れるこ
とから、ソーダライムガラスなどが使用されることが多
い。また、吸収層側の金属電極2としては、この例のよ
うに、基板1とカルコパイライト層3との反応を防止す
るために、また高効率の太陽電池を得るために、Mo膜
が使用されることが多い。
【0004】また、上記カルコパイライト層3は、 Cu(InX Ga(1-X) )(SeY(1-Y)2、(x=
0〜1、Y=0〜1) で示される組成からなるカルコパイライト化合物(以下
CIGSと略記する)から構成され、太陽電池の発電効
率に最も重要な影響を与えるものである。このようなC
IGSからなるカルコパイライト層3は、In、Ga、
Se、Sの各成分を蒸着源とした真空蒸着法、あるい
は、これら各成分の一部ないし全部から構成されたター
ゲット材を用いたスパッタ法、あるいは、これら真空蒸
着法とスパッタ法とを混合したプロセス等により形成さ
れている。
【0005】また、カルコパイライト層3の形成におい
ては、その吸収率を向上させるために、成膜中に抜けや
すいSeやS成分を化学量論比まで高めてカルコパイラ
イト層3に取り込ませること、またカルコパイライト層
3におけるカルコパイライト化合物の結晶を十分な大き
さ(〜数10-6m程度)まで成長させることをが必要と
される。このために、成膜されたカルコパイライト層3
には、SeあるいはSを含む蒸気雰囲気中、例えば、H
2SeガスやH2Sガス中、または固体Seや固体Sの加
熱蒸気中において、熱処理(例えば、550℃×1時
間)が施されることが多い。このような熱処理は、セレ
ン化処理または硫化処理と呼ばれている。そして、この
ように形成されたカルコパイライト層3には、上記バッ
ファ層4、窓層5、透明電極6が順次、溶液析出法、ス
パッタ法などにより形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなカルコパイ
ライト系の太陽電池10におけるカルコパイライト層3
の形成には、真空蒸着法あるいはスパッタ法などが用い
られることは上述の通りであるが、これらの成膜方法に
おいては、蒸着源あるいはターゲットを設置するための
装置や、基板1を設置する装置等、比較的装置数が多
く、また、これらの装置を全て真空排気可能な真空容器
内に収容するために全体の装置が大型化し、また、これ
らの装置が高価である上、カルコパイライト層3の成膜
速度が遅く成膜に時間がかかるため、最終的に製品の製
造コストが高くなってしまうという問題があった。ま
た、上述のように従来法においては、カルコパイライト
層3の吸収率を高めるために、セレン化処理や硫化処理
を行う必要があった。
【0007】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、カルコパイライト層3の形成が容易にできる方法を
得ること、詳しくは複雑または大型の装置を必要とせ
ず、製造工程が少なく、比較的短時間で、さらには低コ
ストで良質のカルコパイライト層を形成することができ
るカルコパイライト系太陽電池の製造方法を得ることを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のカルコパイライ
ト系太陽電池の製造方法は、表面に銅膜が形成された基
板を、溶融Inまたは溶融Inと溶融Gaとの混合物に
接触させて、該銅基板表面にCuIn反応層またはCu
InGa反応層を形成する第1工程と、前記基板上に形
成されたCuIn層またはCuInGa層を、溶融S
e、溶融Sまたは溶融Seと溶融Sとの混合物のいずれ
かに接触させて、基板表面上にカルコパライト層を形成
する第2工程によりカルコパイライト層を形成すること
を特徴とする。このとき、上記第1工程と第2工程とを
この順で、2回以上繰り返してカルコパイライト層を形
成することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について実施の形態
を示して詳しく説明する。本発明の太陽電池の製造方法
は、表面に銅膜が形成された基板を用い、この基板上
に、カルコパイライトの構成成分となる各金属を溶融さ
せたものを接触させることによりカルコパイライト層を
形成することを特徴とするものである。図1は、本発明
の太陽電池の製造方法により製造される太陽電池の一例
を示したものである。本発明は、太陽電池20における
銅基板11(後述する)上に形成されるカルコパイライ
ト層の製造方法に特徴があり、その他の構成は、図2に
示す従来の太陽電池10と同様の構成を有するものであ
るので、これらのものについての説明を省くとともに、
これらの構成には図2と同じ符号を伏して説明すること
とする。
【0010】図1に示す太陽電池20は、表面に銅膜が
形成された基板(後述の銅基板11)上に、カルコパイ
ライト層13が形成され、このカルコパイライト層13
上に、バッファ層4、窓層5、透明電極6、電極7が順
次形成されてなるものである。以下、太陽電池20の製
造方法におけるカルコパイライト層13の形成方法につ
いて説明する。カルコパイライト層13は、上述のよう
に、 Cu(InX Ga(1-X) )(SeY(1-Y)2、(x=
0〜1、Y=0〜1) で示される化合物からなるものである。
【0011】このカルコパイライト層13の形成方法に
おいては、まず、基板として表面に銅膜が形成された銅
基板11を用いる。この銅基板11としては、銅板、銅
箔などの銅からなる基板、あるいは、銅以外のソーダイ
ムガラスなどからなる基板上にMo膜、銅膜を順に、周
知の成膜方法にて形成したものが用いられる。銅基板1
1に銅板、銅箔などの銅からなる基板を用いる場合、こ
れらを太陽電池20における電極として兼用できるた
め、Mo膜等の電極形成工程を省くことができる。ま
た、このような銅基板11には、その表面に付着した酸
化物、油分等を十分に除去するために、鏡面処理や超音
波洗浄等の表面処理を施すことが好ましい。
【0012】ついで、上記銅基板11表面をInの溶融
浴に浸漬するか、あるいは、Inのペーストを銅基板1
1の所望の位置に塗布後、銅基板11をInの融点(1
57℃)以上に加熱するなどして、銅基板11表面のC
uと溶融Inとを接触させ、銅基板11表面にCuとI
nの反応層(CI層とする)を形成する。このときの接
触時間は、1分以上とするが好ましい。(第1工程)
【0013】ついで、前記CuとInの反応層が形成さ
れた銅基板11表面をSeの溶融浴に浸漬するか、ある
いは、Seのペーストを銅基板11の所望の位置に塗布
後、銅基板11をSeの融点(195〜221℃)以上
に加熱するなどして、銅基板11表面のCu/In化合
物と、溶融Seとを接触させ、銅基板11表面に、Cu
/In化合物とSeの反応層(CIS層とする)を形成
する。このときの接触時間としては、10分以上とする
のが好ましい。(第2工程)
【0014】このように、上記第1工程、第2工程によ
り、銅基板11上にCuとInとSeとの反応層からな
る(以下、CIS層と略記する)カルコパイライト層1
3を形成することができる。また、上記第1工程におい
て、InにGaを添加して反応を行うことができる。こ
の場合、溶融Inに溶融Gaを添加した溶融浴に銅基板
11表面を浸漬するか、あるいは、InのペーストにG
aのペーストを添加した混合ペーストを、銅基板11の
所望の位置に塗布後、InおよびGaの融点(157
℃)以上に加熱するなどして、銅基板11表面のCuと
In、Gaとを接触させ、銅基板11表面にCuとIn
とGaの反応層(CIG層とする)を形成することがで
きる。このときの接触時間は、1分以上とするのが好ま
しい。
【0015】また、上記第2工程において、銅基板11
表面をSeにSを添加した溶融浴に浸漬するか、あるい
は、SeのペーストとSのペーストの混合ペーストを、
銅基板11の所望の位置に塗布後、銅基板11をSeお
よびSの融点(195〜221℃)以上に加熱するなど
して、銅基板11表面のCu/In化合物と、溶融S
e、溶融Sとを接触させ、銅基板11表面に、Cu/I
n(あるいはCu/InGa)と、Se、Sの反応層
(CIS層あるいは、CIGS層)を形成することがで
きる。このときの接触時間としては、10分以上とする
のが好ましい。
【0016】この例のカルコパイライト層13の形成方
法においては、上記のように第1工程(Gaを添加した
場合も含める)、第2工程(Sを添加した場合も含め
る)において、その銅基板11と接触させる溶液の組成
によって、CIS層、CIGS層等のカルコパイライト
層13を形成することができる。これらの工程の順は、
この例のように、第1工程、第2工程の順で行うのが好
ましい。このようにすれば、第2工程において、過剰の
SeあるいはSeとSが供給されるので、上述のセレン
化処理、硫化処理が不要となる。なお、上記第2工程
(Sを添加した場合も含める)、第1工程(Gaを添加
した場合も含める)の順で行うことも可能であるが、こ
の場合は、形成されたカルコパイライト層13における
SeやSが欠乏し易く、形成後に上述のセレン化処理、
硫化処理が必要とされる場合がある。
【0017】また、このカルコパイライト層13の形成
方法においては、上記第1工程と第2工程を、この順で
2回以上、好ましくは2〜3回繰り返して行うことが好
ましい。このようにすれば、形成されたカルコパイライ
ト層13中のCu/(In+Ga)比を、0.9〜1.
0程度のわずかなInリッチの状態とすることができ、
太陽電池の発電効率を高めることができる。上記第1工
程と第2工程を、1回行っただけの場合、形成されたカ
ルコパイライト層13中のCu/(In+Ga)比は1
以上とCuリッチの状態になることが多く、太陽電池の
発電効率が、上記第1、第2工程を2〜3回繰り返し行
ったものに対して劣るものとなる。これは、第1工程で
銅基板11上に形成されるCuIn化合物もおけるIn
組成がδ相やη相などである化合物が30〜40at%
を占めるためであると考えられる。
【0018】また、この例においては、上記第1工程、
第2工程に分けてカルコパイライト層13を形成した
が、In、Ga、Se、Sの溶融合金と銅基板11上の
Cuとを反応させることにより、上記2つの工程をまと
めて1つの工程にして実施することも可能であるが、こ
の場合は、反応浴内に、In2Se3 (融点900℃)
等の高融点金属間化合物が形成されるため、反応時に
は、これらを溶かす温度まで反応浴を熱する必要があ
り、加熱時に浴中のSe、Sは蒸気圧が高いため蒸発し
て、浴中のSe、S濃度が低下するなど、溶融浴の管理
が難しくなるので、カルコパイライト層13の形成は、
上述のように2つの工程に分けて行うのが好ましい。
【0019】このようなカルコパライト層13の形成方
法においては、高吸収率を有する良好なカルコパイライ
ト層13を、従来のスパッタ法に用いるような多数の装
置を必要とせず、また大型の装置を用いることなく、容
易に形成することができる。また、カルコパイライト層
13の成膜時間も従来法に比べて数段に短くすることが
できる。よって、低コストで成膜することができる。本
発明のカルコパイライト系太陽電池の製造方法は、この
ようなカルコパイライト層13の形成方法を有するもの
である。よって、その従来法よりも、短時間で、低コス
トにおいて高効率の太陽電池を得ることができるもので
ある。なお、本発明のカルコパイライト系太陽電池の製
造方法を説明には、図1に示す構造の太陽電池を示した
がこれに限定されるものではなく、カルコパイライト層
を吸収層とするあらゆる太陽電池に用いることができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。銅基板11に、厚さ0.5mm、幅10mm、長さ
25mmの無酸素銅板を用い、その処理面には、酸化
物、油分等を十分に除去するために、その処理面を処理
前に鏡面になるまで研磨し、アセトン中で超音波洗浄を
行った。ついで、銅基板11表面に、表1に示す条件
(試料1〜5)においてカルコパイライト層13を形成
し、各カルコパイライト層13の評価を行った。結果を
表1にあわせて示す。カルコパイライト層13の評価に
おいて、結晶構造はX回析パターンにより、組成につい
ては、オージェ電子分光法によりもとめ、Cu/(In
+Ga)比を算出した。
【0021】
【表1】
【0022】以下、試作試料1〜5について、それぞれ
について評価した。 (試料1)試料1は、銅基板11の表面を、溶融In浴
に1分、溶融Se浴に10分、1回づつ浸漬したもの
で、結果、銅基板11表層に厚さ0.3μmのカルコパ
イライト層13が形成され、本方法によって容易にカル
コパイライト層を形成することが実証された。しかしな
がら、Cu/In比は、1.4であり、Cuの組成が過
剰であった。
【0023】(試料2)試料2は、試料1の条件から溶
融In浴への接触時間を5分間に増加したものである。
結果、カルコパイライト層13の厚さが1.2μmと増
加したが、Cu/In比は、1.2と、Cuの組成が過
剰であった。 (試料3)試料3は、試料1の条件から、浸漬処理回数
を3回に増加させたものである。結果、Cu/In比
は、0.9に減少し、わずかにInリッチなカルコパイ
ライト層13を形成することができた。これは、処理回
数を加減することによって、カルコパイライト層13の
Cu/Inを制御できることを示す。
【0024】(試料4)試料4は、試作試料3の条件か
ら溶融In浴への浸漬を、10at%溶融Ga浴への浸
漬に変更したものであるが、銅基板11上には、カルコ
パイライト層13が形成され、Cu/(In+Ga)比
は、1.0のものを得ることができた。 (試料5)試料5は、試料4の条件からさらに溶融Se
浴への浸漬を溶融Sへの浸漬に変更したものである。結
果、この場合においても、銅基板11条にカルコパイラ
イト層13を形成することができ、Cu/(In+G
a)比は、0.9と目標とする化学量論比のものを得る
ことができた。
【0025】また、表1にはそれぞれの結果は示さなか
ったが、これらの試料1〜5のSeあるいはS濃度は、
化学量論比を満たすものであった。以上の結果から、従
来の真空蒸着法やスパッタ法等の比較的装置数が多く、
大型の装置を使用しなければ困難であったカルコパイラ
イト層13の形成が本発明のカルコパイライト系太陽電
池の製造方法によって、容易に形成できるということが
わかった。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明のカルコパイ
ライト系太陽電池の製造方法は、表面に銅膜が形成され
た基板を、溶融Inまたは溶融Inと溶融Gaとの混合
物に接触させて、該基板表面にCuIn反応層またはC
uInGa反応層を形成する第1工程と、前記基板上に
形成されたCuIn層またはCuInGa層を、溶融S
e、溶融Sまたは溶融Seと溶融Sとの混合物のいずれ
かに接触させて、基板表面上にカルコパライト層を形成
するものであるので、装置数が少なく、また大型の装置
を用いることなく、短時間で容易に、しかも低コストで
カルコパイライト系太陽電池を製造することができる。
また、上記第1工程第2工程をこの順で2回以上繰り返
して行うことによって、高吸収率のカルコパイライト層
を有するカルコパイライト系太陽電池を製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カルコパイライト系太陽電池の一構造例を示
す断面図である。
【図2】 本発明のカルコパイライト系太陽電池の製造
方法によって製造されたカルコパイライト系太陽電池の
一構造例を示す断面図である。
【符号の説明】
11 銅基板 13 カルコパイライト層 4 バッファ層 5 窓層 6 透明電極 7 電極 20 カルコパイライト系太陽電池

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に銅膜が形成された基板を、溶融I
    nまたは溶融Inと溶融Gaとの混合物に接触させて、
    該基板表面にCuIn反応層またはCuInGa反応層
    を形成する第1工程と、 前記基板上に形成されたCuIn層またはCuInGa
    層を、溶融Se、溶融Sまたは溶融Seと溶融Sとの混
    合物のいずれかに接触させて、基板表面上にカルコパラ
    イト層を形成する第2工程によりカルコパイライト層を
    形成することを特徴とするカルコパイライト系太陽電池
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第1工程と第2工程とをこの順で、
    2回以上繰り返してカルコパイライト層を形成すること
    を特徴とする請求項1記載のカルコパイライト系太陽電
    池の製造方法。
JP2000031031A 2000-02-08 2000-02-08 カルコパイライト系太陽電池の製造方法 Withdrawn JP2001223374A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000031031A JP2001223374A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 カルコパイライト系太陽電池の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000031031A JP2001223374A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 カルコパイライト系太陽電池の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001223374A true JP2001223374A (ja) 2001-08-17

Family

ID=18555956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000031031A Withdrawn JP2001223374A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 カルコパイライト系太陽電池の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001223374A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006167652A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Tokyo Univ Of Science 可視光を全吸収する水素生成のための黒色光触媒
WO2011152334A1 (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 京セラ株式会社 光電変換装置
KR101317835B1 (ko) * 2011-04-07 2013-10-15 전북대학교산학협력단 수용액법을 이용한 cig 박막의 셀렌화 및 황산화 방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006167652A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Tokyo Univ Of Science 可視光を全吸収する水素生成のための黒色光触媒
JP4608693B2 (ja) * 2004-12-17 2011-01-12 学校法人東京理科大学 可視光を全吸収する水素生成のための黒色光触媒
WO2011152334A1 (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 京セラ株式会社 光電変換装置
JP5430758B2 (ja) * 2010-05-31 2014-03-05 京セラ株式会社 光電変換装置
US8772826B2 (en) 2010-05-31 2014-07-08 Kyocera Corporation Photoelectric conversion device
KR101317835B1 (ko) * 2011-04-07 2013-10-15 전북대학교산학협력단 수용액법을 이용한 cig 박막의 셀렌화 및 황산화 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5259178B2 (ja) 太陽電池製造のための半導体の薄層を堆積する方法および装置
JP3876440B2 (ja) 光吸収層の作製方法
US6323417B1 (en) Method of making I-III-VI semiconductor materials for use in photovoltaic cells
US6117703A (en) Process and device for producing a CIS-strip solar cell
US4581108A (en) Process of forming a compound semiconductive material
JP5253154B2 (ja) 熱アニーリングによる電着cigs膜の硫化及びセレン化
US4642140A (en) Process for producing chalcogenide semiconductors
JP4110515B2 (ja) 薄膜太陽電池およびその製造方法
JP2007266626A (ja) 基板上に太陽電池を製造する方法及びカルコパイライト吸収層を有する太陽電池
JPH06151930A (ja) カルコパイライト型化合物薄膜の製造方法
KR20070015604A (ko) 박막 황동광 화합물 제조 방법
Lakhe et al. Characterization of electrochemically deposited CuInTe2 thin films for solar cell applications
WO2011013657A1 (ja) 化合物半導体の製造方法および光電変換装置の製造方法ならびに半導体形成用溶液
JP2010141307A (ja) 薄膜太陽電池の製法
ZA200600972B (en) Method for the preparation of group IB-IIIA-VIA quaternary or higher alloy semiconductor films
EP0195152B1 (en) Process of forming a compound semiconductive material
JP2001223374A (ja) カルコパイライト系太陽電池の製造方法
JP2003258282A (ja) 光吸収層の作製方法
Calixto et al. Growth mechanisms of electrodeposited CuInSe2 and Cu (In, Ga) Se2 determined by cyclic voltammetry
RU2212080C2 (ru) СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ ХАЛЬКОПИРИТНЫХ CuInSe2, Cu (In, Ga)Se2, CuGaSe2 ТОНКИХ ПЛЕНОК
KR102025091B1 (ko) CZT(S,Se)계 박막, 시드가 형성된 전구체층을 이용하는 CZT(S,Se)계 박막 형성방법 및 CZT(S,Se)계 박막 태양전지와 그 제조방법
JP5320535B1 (ja) 化合物半導体薄膜の製造方法及び化合物薄膜太陽電池の製造方法
KR102165789B1 (ko) 유연기판용 czts계 단일 광흡수층 제조 방법
JPH0982991A (ja) CuInSe2 系薄膜太陽電池の製造方法
Calixto et al. Electrodeposited CuInSe2-based thin films and post-deposition treatments for solar cells: feasibility to use them in space applications

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070501