JP2001220026A - シート束の分離給送装置、自動原稿搬送装置、画像形成装置および画像読取装置 - Google Patents

シート束の分離給送装置、自動原稿搬送装置、画像形成装置および画像読取装置

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JP2001220026A
JP2001220026A JP2000028028A JP2000028028A JP2001220026A JP 2001220026 A JP2001220026 A JP 2001220026A JP 2000028028 A JP2000028028 A JP 2000028028A JP 2000028028 A JP2000028028 A JP 2000028028A JP 2001220026 A JP2001220026 A JP 2001220026A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピックアップローラ等の給送部材がシート束
Pに向かって下降する際の実質的な落下開始高さを低く
することにより、シート束が薄くとも給送部材がシート
束に落下するときの衝撃音等を低減させる。 【解決手段】 載置台10上で給送部材20を昇降させ
る昇降手段140が、給送部材20を上昇位置h1から
下降させる際に、給送部材20の下降を下降途中で制限
し、その制限後の下降速度を減少させる下降制限動作を
実行するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート束の分離給
送装置と、それを用いた原稿搬送装置、画像形成装置お
よび画像読取装置に関し、特に原稿画像面を上向きにし
て原稿(ドキュメント)をセットし、これを摩擦分離し
て搬送する場合に好適な機構および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カット紙等のシートの束を1枚ずつ分離
して所定位置に搬送する場合、そのシート束の一面側に
摩擦搬送ローラを押し当てて前記一面側のシートを分離
位置側に給送する、いわゆる呼出し動作(ピックアップ
動作)を行う分離給送装置が多用されている。
【0003】特に、複写機やファクシミリ装置等の画像
形成装置に装備される自動原稿搬送装置においては、原
稿載置台にセットされた原稿(ドキュメント)の束から
原稿シートを1枚ずつ分離して画像読取り部(スキャナ
部)に搬送するが、その場合に、この種の機構が分離給
紙機構として広く使用されている。
【0004】このようなシート束の分離給送装置におい
ては、ページ順に送信するというファクシミリ送信上の
ルールや、原稿の汚れを低減するため、原稿画像面を上
にした状態で原稿をセットし、ページ順送りの給送をす
る形式が主流となり、一般化しつつある。
【0005】その場合の分離給送装置は、通常、原稿シ
ートを分離しつつ搬送方向に送り出す分離部と、原稿シ
ートを分離部に給送する呼出しコロとを有しているが、
原稿画像面を上にした給送を行う場合、分離した最上位
の原稿シートを原稿読取り位置に搬送するタイミングに
合わせて呼出しコロを原稿画像面から離隔させ、次い
で、呼出しコロを次の原稿シートの原稿画像面に当接さ
せる。
【0006】この分離給送装置においては、呼出しコロ
を原稿画像面から離隔するよう上昇(待避)させ、原稿
画像面に当接させるよう下降させるローラ昇降方式と、
原稿載置台自体を昇降させる載置台昇降方式とがある。
【0007】前者の載置台昇降方式の場合、原稿載置台
の昇降に時間がかかり、特に原稿セット時に大きく上昇
又は昇降させる必要が生じた場合に、複写等の開始指令
から原稿の分離給紙が開始されるまでにかなり時間がか
かる。特に、呼出しコロの原稿シートへの接触圧は、原
稿の汚れを少なくするためにある程度小さくするのが好
ましいが、原稿載置台と厚い原稿シート束を昇降させな
がらそのような接触圧を得るのは容易でなく、原稿汚れ
が生じ易い接触圧範囲に設定せざるを得ない。
【0008】これに対し、後者のローラ昇降方式の場
合、呼出しコロをその自重かそれを主とする程度(ばね
定数の小さい捩りばね等でわずかに下方に付勢する程
度)の付勢力で原稿シートに押し付けることにより、原
稿シート束の厚さに関係なく、摩擦搬送に好適な安定し
た加圧力を与えることができる。また、大物部品である
原稿載置台を昇降させる必要がないため、その構成を簡
素にできるという利点がある。また、呼出しコロを分離
手段と同一の駆動源で回転駆動できるようにして、部品
点数を減らし、より構成を簡素にしたものも提案されて
いる(特開平11−143139号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなシート束の分離給送装置、並びにそれを用いた自動
原稿搬送装置、画像形成装置および画像読取装置にあっ
ては、呼出しコロ(給送部材)でより積載枚数の多い原
稿シート束を処理しようとすると、原稿セット時には、
呼出しコロを最大積載厚さの原稿シート束の上面より更
に高いところに待避させておく必要がある。そのため、
原稿シート束上での呼出しコロの待避高さが高くなる
と、呼出しコロの下降・落下時にユーザーに耳障りな打
音や衝撃音が生じていた。
【0010】特に、原稿シート束が薄い場合、呼出しコ
ロが高い待避位置から落下してその原稿上面に当接する
とき、呼出しコロが原稿載置台の底面を構成するガイド
板に衝突するのとほぼ同様な状態となり、その衝突時の
衝撃音がユーザーに不快感を与えていた。
【0011】この問題は、原稿分離時に呼出しコロが下
降と上昇を繰り返す場合に、上述した打音や衝撃音が周
期的に繰り返されることから、顕在化していた。
【0012】これに対し、例えば原稿載置台の底面の剛
性を高めたり、何らかの緩衝材を呼出しコロの下方側に
配置したりすることで、衝撃音を低減することも考えら
れるが、呼出しコロを昇降する方式で分離手段からの回
転駆動力を得るようにして小型化と構成の簡素化を図っ
た分離給送装置においては、そのような補強構造の採用
や高価な部品の追加は、あまり得策ではない。
【0013】そこで、本発明は、ピックアップローラ等
の給送部材がシート束に向かって下降する際の実質的な
落下開始高さを低くすることにより、1枚のシートから
厚いシート束までの給送を可能としながら、シート束が
薄くとも給送部材がシート束に落下するときの衝撃音等
を低減させることを目的とするものであり、併せて、簡
素な機構でそのような下降制御による静音化をなす分離
給送装置および原稿搬送装置と、それを原稿読取に利用
する画像形成装置および画像読取装置とを提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、シート束を載置する載置台
と、前記載置台上に載置されたシート束の上部に所定の
付勢力によって当接し、該シート束の上部のシートを分
離位置に呼び出す給送部材と、該給送部材により前記分
離位置に呼び出されたシートのうち最上のシートを下側
のシートから分離させる分離手段と、前記給送部材を前
記最上のシートから離隔するよう上昇させて上昇位置に
保持し、かつ該保持を解除して該給送部材の前記付勢力
による下降を許容しシート束の上部に当接させることに
より該給送部材を昇降させる昇降手段と、を備えたシー
ト束の分離給送装置において、前記昇降手段は、前記給
送部材の下降を下降途中で制限し該制限後の給送部材の
下降速度を減少させる下降制限動作を実行可能であるこ
とを特徴とするものである。
【0015】このシート束の分離給送装置では、給送部
材の昇降範囲のうち上側停止位置である上昇位置で給送
部材の昇降を停止すると、厚いシート束であっても給送
可能な状態となる。また、給送部材がその上昇位置から
下降したときに下降途中で給送部材の下降を制限し、そ
の制限後の下降速度を減少させることから、給送部材の
実質的な落下開始位置が下がったのと同様になり、衝撃
音を低減できることになる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載のシ
ート束の分離給送装置において、前記昇降手段の下降制
限動作は、前記給送部材の下降を許容しながら前記上昇
位置より下方で該給送部材の下降速度を減少させる動作
であることを特徴とするものである。この構成では、給
送部材が前記上昇位置より下方の所定高さ位置まで下降
したときにその下降速度を減少させることから、待避高
さを細かく制御することなく、前記所定高さ付近を給送
部材の実質的な落下開始位置として、衝撃音を低減させ
ることができる。
【0017】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載のシート束の分離給送装置において、前記昇降手段の
下降制限動作は、前記給送部材の下降を前記上昇位置よ
り下方で一時停止させる動作であることを特徴とする。
この構成では、給送部材が前記上昇位置より下方の所定
高さ位置まで下降したときにその下降を一時停止させる
ことから、待避高さを細かく制御することなく、前記所
定高さ付近を給送部材の実質的な落下開始位置として、
衝撃音を低減させることができる。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項3記載のシ
ート束の分離給送装置において、前記昇降手段は、前記
給送部材が前記載置台上のシート束に当接する位置より
高い位置であって前記上昇位置と前記給送部材の下降を
一時停止させる中間停止位置とのうちいずれか下側の位
置から、前記給送部材を落下させることを特徴とする。
この構成では、給送部材の落下開始高さが、載置台上の
シート束に当接する位置より高い位置であって前記上昇
位置と給送部材の下降を一時停止させる中間停止位置と
のうちいずれか下側の位置となるから、給送部材を待避
させる高さは、シート束との当接位置より高ければ、中
間停止位置以上、上昇位置以下の高さ範囲内で自由に設
定でき、シート束の高さに応じたきめ細かな待避高さの
制御が必要でない。
【0019】請求項5記載の発明は、シート束を載置す
る載置台と、前記載置台上に載置されたシート束の上部
に所定の付勢力によって当接し、該シート束の上部のシ
ートを分離位置に呼び出す給送部材と、該給送部材によ
り前記分離位置に呼び出されたシートのうち最上のシー
トを下側のシートから分離させる分離手段と、前記給送
部材を昇降駆動する駆動カムと、該駆動カムからの駆動
力を前記給送部材に伝達する駆動伝動部材と、を有し、
前記給送部材を前記最上のシートから離隔するよう上昇
させて上昇位置に保持し、かつ該保持を解除して該給送
部材の前記付勢力による下降を許容しシート束の上部に
当接させることにより該給送部材を昇降させる昇降手段
と、を備えたシート束の分離給送装置において、前記昇
降手段は、前記駆動カムのカム面の一部を前記駆動伝動
部材に当接させて前記給送部材を前記上昇位置に保持可
能であって、該駆動カムのカム面の一部を前記駆動伝動
部材から離隔させて前記上昇位置での前記給送部材の保
持を解除し、該駆動カムのカム面の残部で前記駆動伝動
部材を介して前記給送部材の下降を下降途中で制限し、
該制限後の給送部材の下降速度を減少させることを特徴
とするものである。
【0020】この構成では、給送部材がその上昇位置か
ら下降したときに下降途中で給送部材の下降を制限し、
その制限後の下降速度を減少させることから、給送部材
の実質的な落下開始位置が下がったのと同様になり、衝
撃音を低減できることになる。しかも、給送部材を駆動
カムによって昇降駆動することから、迅速な昇降駆動が
可能で、しかも、待避速度や下降速度の加減の仕方をカ
ム形状により容易に設定できる、簡素な昇降手段とな
る。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項5記載のシ
ート束の分離給送装置において、前記駆動カムが前記上
昇位置にある前記給送部材の保持を解除する際、前記駆
動カムの回転は一定速度であることを特徴とするもので
ある。この構成では、前記駆動カムの回転は一定速度で
あるから、複雑な制御が必要でない。
【0022】請求項7記載の発明は、請求項5又は6に
記載のシート束の分離給送装置において、前記駆動カム
は、最大リフトの第1カム面と、最大リフトより小さい
中間リフトとなる第2カム面と、前記中間リフトよりも
小さい最小リフトとなる第3カム面とを有し、前記昇降
手段は、前記駆動カムを正逆転させて前記第2カム面と
前記第3カム面とを交互に前記駆動伝動部材に対向さ
せ、前記給送部材を前記上昇位置より下方の所定範囲で
昇降させることができることを特徴とするものである。
この構成では、給送部材を前記上昇位置より下方の所定
範囲で昇降させることができることから、シート束のシ
ート積載枚数が少ない場合に待避高さを中間の待避高さ
として、衝撃音をより低減させることができる。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項5又は6に
記載のシート束の分離給送装置において、前記駆動カム
は、最大リフトの第1カム面と、最大リフトより小さい
中間リフトとなる第2カム面と、前記中間リフトよりも
小さい最小リフトとなる第3カム面とを有し、前記駆動
カムの第1カム面が前記駆動伝動部材に当接したことを
検知する第1カム位置検知手段と、前記駆動カムの第2
カム面が前記駆動伝動部材に当接したことを検知する第
2カム位置検知手段と、を設けたことを特徴とするもの
である。この構成では、被検知部材の回転角度位置を検
知する簡単な検知手段を用いて、待避動作の切り替えや
その要否の判断をすることができる。
【0024】請求項9記載の発明は、請求項1〜8のい
ずれかに記載のシート束の分離給送装置において、前記
給送部材の自重が前記付勢力として作用することを特徴
とするものである。
【0025】請求項10記載の発明は、請求項1〜6、
8又は9のいずれかに記載のシート束の分離給送装置に
おいて、前記載置台上のシート束の高さに関係なく前記
給送部材を前記上昇位置に待避させることを特徴とする
ものである。この構成では、待避時の高さを可変制御し
ないから、制御が簡単になる。
【0026】請求項11記載の発明は、請求項10に記
載のシート束の分離給送装置において、前記駆動カム
は、最大リフトの第1カム面と、最大リフトより小さい
中間リフトとなる第2カム面と、前記中間リフトよりも
小さい最小リフトとなる第3カム面とを有し、前記昇降
手段は、前記駆動カムを一方向にのみ回転させて、前記
第1のカム面、前記第2カム面および前記第3カム面と
を順次前記駆動伝動部材に対向させることを特徴とする
ものである。この構成では、駆動カムの回転方向を単に
一方向に回転させるだけでよいから、給送部材の昇降制
御が簡単になる。
【0027】請求項12記載の発明は、請求項1〜9の
いずれかに記載のシート束の分離給送装置において、前
記昇降手段は、前記載置台上にシートがないときには、
前記給送部材を前記上昇位置まで待避させ、前記載置台
上にシートが載置されたときには、少なくとも最初の1
回は前記上昇位置から前記シート束との当接位置まで前
記給送部材を下降させることを特徴とするものである。
この構成では、シート束が載置台上に載置されるときに
は常に給送部材が上昇位置で待避していることになり、
厚い原稿に対応できる。しかも、前記上昇位置からシー
ト束まで給送部材を下降させる動作を、少なくとも最初
の1回とするので、シート束が薄ければ、給送部材の待
避高さを下げることができる。
【0028】請求項13記載の発明は、請求項1〜9又
は12のいずれかに記載のシート束の分離給送装置にお
いて、前記昇降手段は、前記載置台上のシート束の高さ
に応じて、前記給送部材を前記上昇位置に待避させる第
1の待避動作と、前記給送部材を前記上昇位置より下方
の中間停止位置に待避させる第2の待避動作とのうちい
ずれかを実行し、前記給送部材の前記最上のシートから
の待避高さを一定高さ以下に調節することを特徴とす
る。この構成では、第1の待避動作と第2の待避動作と
の切り替えにより待避高さを低く抑えることで、より静
音化される。
【0029】請求項14記載の発明は、請求項1〜8の
いずれかに記載のシート束の分離給送装置において、前
記給送部材の自重が前記付勢力として作用することを特
徴とするものである。ここで、自重が前記付勢力として
作用する状態とは、給送部材とその支持部の自重による
付勢力がそれ以外の補助的な付勢力(例えばばね定数の
小さい捩りばね等の弾性部材による下降方向へのほぼ一
定の付勢力)より大きい状態を意味する。この構成で
は、給送部材のシート束への接触圧が自重程度であるか
ら、シート束の厚さに関係なく、摩擦給送に適した安定
した接触圧を得ることができる。
【0030】請求項15記載の発明は、請求項13に記
載のシート束の分離給送装置において、前記給送部材が
前記上昇位置より低い中間待避位置に達したことを検知
する中間待避高さ検知手段を設け、前記昇降手段が、該
中間待避高さ検知手段の検知情報に基づいて、前記第1
の待避動作と第2の待避動作とを切り替えることを特徴
とするものである。この構成では、実際の給送部材のシ
ート束への当接高さが所定高さになったとき、これが中
間待避高さ検知手段により検知されるから、実際のシー
ト束の高さに応じた好ましいタイミングで、給送部材の
待避高さを切り替えることができる。
【0031】請求項16記載の発明は、請求項13に記
載のシート束の分離給送装置において、前記載置台上の
シート束の高さを検知するシート高さ検知手段を設け、
前記昇降手段が、該シート高さ検知手段の検知情報に基
づいて、前記第1の待避動作と第2の待避動作とを切り
替えるようにしたことを特徴とするものである。この構
成では、シート高さ入力手段によりシート積載枚数が少
数又は多数であることが入力されると、給送部材の待避
高さが切り替えられるから、必要時に確実に待避高さを
切り替えることができる。なお、シート高さ検知手段
は、載置台上のシート束の高さを直接検知するものに限
らず、給送部材その他の部材の位置を検知することで、
給送部材付近におけるシート束の高さを間接的に検知す
るようにしたものであってもよい。また、シート高さに
応じてきめ細かな給送部材の昇降駆動制御を行うことが
可能になり、給送部材を昇降させることで、例えば給送
部材とシートの当接時間をより好適な範囲に制御するこ
ともできる。
【0032】請求項17記載の発明の自動原稿搬送装置
は、請求項1〜14のいずれかに記載のシート束の分離
給送装置を備えている。この自動原稿搬送装置では、給
送部材の昇降範囲の上側の停止位置である上昇位置で給
送部材の昇降を停止すると、厚い原稿シート束であって
も給送可能な状態となる。また、給送ローラがその上昇
位置から下降したときの衝撃音を低減できることにな
る。
【0033】請求項18記載の発明の画像形成装置は、
請求項1〜14のいずれかに記載のシート束の分離給送
装置を備えている。この画像形成装置では、給送部材の
昇降範囲の上側の停止位置である上昇位置で給送部材の
昇降を停止すると、厚い複写原稿や送信原稿等のシート
束であっても給送可能な状態となる。また、給送ローラ
がその上昇位置から下降したときの衝撃音を低減できる
ことになる。
【0034】請求項19記載の発明の画像読取装置は、
請求項1〜14のいずれかに記載のシート束の分離給送
装置を備えている。この画像読取装置では、給送部材の
昇降範囲の上側の停止位置である上昇位置で給送部材の
昇降を停止すると、厚い読み取り原稿のシート束であっ
ても給送可能な状態となる。また、給送ローラがその上
昇位置から下降したときの衝撃音を低減できることにな
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて説明する。
【0036】[第1実施形態]
【0037】図1〜図12は、本発明の第1実施形態に
係るシート束の分離給送装置およびそれを用いた自動原
稿搬送装置と、その自動原稿搬送装置を装備した画像形
成装置とを示す図である。図1に示す画像形成装置本体
1000は、独立して複写機およびファクシミリ装置と
して作動するとともに、外部のコンピュータと接続され
た状態でスキャナ(画像読取装置)およびプリンタとし
ても使用可能な装置となっており、この画像形成装置本
体1000上に自動原稿搬送装置(以下、ADFとい
う)200が装備されている。
【0038】ADF200を備えた画像形成装置の読み
取り方式としては、原稿をコンタクトガラス上に停止さ
せてスキャナ部を走査させることで読み取るスキャン方
式と、スキャナ部を停止させて原稿を移動させることで
読み取るシートスルー方式が知られているが、本実施形
態においては、シートスルー方式となっている。すなわ
ち、画像形成装置本体1000においては、固定された
読取部(画像読取手段)にADF200から原稿を所定
の速度で搬送しながら、その読取部で画像読取りを行う
ように構成されている。画像形成装置本体1000のこ
のような基本的構成は公知であるので、以下の説明にお
いては、主にADF200について詳述する。
【0039】ADF200は、原稿セット部1、分離給
紙部2、レジスト部3、反転部4、第1読取搬送部5
(搬送手段)、第2読取搬送部6、排紙部7、反転搬送
部8およびスタック部9と、これら搬送動作の駆動を行
う駆動部(図2に示す呼出しモータ101、給紙モータ
102、読取りモータ103、反転モータ104、反転
切換ソレノイド105等)と、これらによる一連の原稿
搬送の動作を制御するコントローラ100(図2に示
す)等から構成されている。
【0040】原稿セット部1は、原稿セットテーブル1
0、サイドガイド11、第1原稿長さセンサ12、第2
原稿長さセンサ14、原稿ストッパ25、等から構成さ
れ、片面あるいは両面原稿の原稿シート束Pをセットす
るものである。この原稿セットテーブル10は回転支点
95を中心に上方に開放回転可能に構成され、スタック
原稿の取り出しを容易にしている。また、第1原稿長さ
センサ12、第2原稿長さセンサ14は、何れも反射型
センサ又は原稿1枚にても検知可能なアクチュエータ・
タイプのセンサによって構成され、少なくとも同一原稿
サイズの縦か横かを判断可能に配置されている。
【0041】分離給紙部2は、ピックアップローラ2
0、給紙ベルト23、原稿ストッパ25、分離ローラ2
6、等から構成され、原稿セットテーブル10上にセッ
トされた原稿シート束Pから1枚ずつ原稿を分離して給
送する。このピックアップローラ20および原稿ストッ
パ25の状態は、ホームポジションセンサ(例えば、光
学式反射型センサで構成)19によって検知される。
【0042】レジスト部3は、突き当てセンサ29、レ
ジストローラ30、幅サイズセンサ群32、等から構成
され、給送された原稿を一次突き当てして整合する動作
と、整合後の原稿を引き出して搬送する動作を行う。
【0043】反転部4は、読取り搬送ローラ43、加圧
ローラ35、レジストセンサ40、等から構成され、読
取位置へ搬送される原稿を反転させて画像面を読取り側
(下方)に向けて搬送する。
【0044】第1読取搬送部5は、読取り搬送ローラ4
3、加圧ローラ41、白色背景板51、コンタクトガラ
ス54、等から構成され、読取り搬送中の原稿はコンタ
クトガラス54とそのコンタクトガラス上面に所定の間
隔を持って配置された白色背景板51との間を通過す
る。そして、画像形成装置本体1000内の図示しない
読取系によって原稿の表面画像をコンタクトガラス54
の下方より読み取らせ、その画像は前記読取系のCCD
を介して電気信号に変換され、図示しないメモリ装置
(画像メモリ)に記憶される。
【0045】第1読取搬送部5における搬送ギャップを
できる限り狭く取り、原稿の自由度を極力少なくするた
め、読取り入り口ガイド42の内面から可撓性のガイド
部材を白色背景板51方向に張り出してその隙間を埋め
るように構成している。また、コンタクトガラス54上
に配置された白色背景板51は、前記ガイド部材と0.
5mm±0.2mm程度のギャップを持って配置されて
おり、コンタクトガラス54に所定の弾力性を持って圧
接される。このように構成することにより、読み取り深
度方向の誤差を抑えることができる。
【0046】また、コンタクトガラス54の表面は、イ
ンク等の付着や固着が起き難いように、その表面に界面
活性剤(シリコン系活性剤)処理がなされている。ま
た、前記ガイド部材を読取位置近傍まで張り出すことに
よって、読取位置では原稿面が積極的にコンタクトガラ
ス54に接触せず、かつ原稿先端はコンタクトガラス5
4の読取位置付近をワイピング(先端でガラス面の異物
を掻き落とす作用)できるように構成されている。
【0047】第2読取搬送部6は、密着イメージセンサ
61、押圧部材62等から構成され、表面読取り後の原
稿を搬送しながら裏面画像を上方から読み取らせる。
【0048】排紙部7は、排紙駆動ローラ71、排紙加
圧ローラ72、排紙センサ70等から構成され、表裏面
の読取りが完了した原稿を機外又は反転搬送部8に搬送
する。
【0049】反転搬送部8は、反転切換爪80、反転排
紙ローラ対81、82等から構成され、表面読取り後の
再読取りのためのスイッチバック動作を行う。なお、ス
イッチバック経路83が中間スタック部を形成する。
【0050】スタック部9は、排紙スタッカ90等から
構成され、読取り完了後の原稿を積載保持する。この排
紙スタッカ90には、小サイズ原稿の排出後の視認性を
高め、排出原稿を取り出しやすくするために小サイズ専
用スタッカ91が形成されている。
【0051】ここで、本実施形態のADF200とそれ
を装備した画像形成装置本体1000との制御部の構成
について説明する。
【0052】ADF200は、図2に示すように、その
動作を制御するコントローラ100を有しており、その
コントローラ100は、各センサ12、14、15、1
9、28、29、32、34、40、70、84等から
の検知信号、各モータ(例えばステッピングモータ)1
01〜104、反転切換ソレノイド105、済スタンプ
73からの状態信号、および本体制御部111とのイン
タフェース部(シリアル通信線)107を介して送信さ
れた制御信号(原稿給紙信号、読取りスタート信号
等)、あるいは原稿セットテーブル10が開いているこ
とを示すテーブルオープン信号等を入力する。
【0053】また、コントローラ100は、前記各セン
サからの検知情報に基づく信号(原稿サイズ信号(幅信
号、長さ信号)、レジスト停止信号、排紙完了信号等)
を本体制御部111に送信すると共に、本体制御部11
1から送信される制御信号に基づいて、各モータ101
〜104、反転切換ソレノイド105、済スタンプ73
等の駆動を制御する。例えば、原稿セットセンサ28
が、原稿セットテーブル10に原稿シート束Pがセット
されたことを検知すると、その検知情報は、コントロー
ラ100によってインタフェース部107を介し原稿セ
ット信号として本体制御部111へ送信される。あるい
は、テーブル開閉センサ15が、ADF200の原稿セ
ットテーブル10がリフトアップされた状態にあること
を検知すると、その検知情報は、コントローラ100に
よってインタフェース部107を介しリフトアップ信号
として本体制御部111へ送信される。
【0054】また、コントローラ100は、図3に示す
ようにADF側に配設された密着イメージセンサ61に
対して電源を供給する。さらに、コントローラ100
は、本体制御部111から送信される制御信号に基づ
き、密着イメージセンサ61に対して読取タイミングを
示すタイミング信号(表面DFゲートオン/オフ信号、
裏面DFゲートオン/オフ信号等)を送出するととも
に、露光のための光源を点灯/消灯させる。
【0055】なお、密着イメージセンサ61は、原稿読
取り時の露光のための光源部(LED)208、原稿の
画像面を読み取ってその情報を電気信号(アナログ信
号)に光電変換するCCDセンサチップ201、そのア
ナログ信号を増幅する増幅器202、増幅されたアナロ
グ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ2
03、そのディジタル信号から画情報を生成する画処理
部204、その画情報を展開して蓄積するためのフレー
ムメモリ205、フレームメモリ205に蓄積された画
情報をインタフェース回路207を介して本体制御部1
11に送出する出力制御回路206、等を備え、ADF
側からのタイミング信号に従って露光処理を行い、取得
した画情報を画像形成装置本体1000側に送出するよ
うに構成されている。
【0056】また、コントローラ100には図示しない
RAMを有し、このRAMには、画像形成装置本体10
00側の操作部108から入力・設定された動作モード
を記憶し、その動作モードが変更される度に記憶内容を
更新する。例えば、サイズの異なる原稿を原稿セットテ
ーブル10に混載し、そのサイズに応じて所定の搬送速
度で原稿を読み取る混載モード、サイズの異なる原稿を
読み取って同一サイズの記録紙に出力する統一サイズモ
ード、両面又は片面原稿を読み取る両面/片面モード、
読取り後の先行原稿が排紙センサ70を通過した時点
(あるいは、レジストセンサ40通過後に所定パルス数
だけ搬送された時点)で次原稿を給紙する先出しモード
等の設定内容を記憶する。また、このRAMには、原稿
長さセンサ12、14の検知情報を基にして算出された
搬送方向の原稿サイズ、および幅サイズセンサ群32に
よって検知された幅方向の原稿サイズを組み合わせて確
定された原稿サイズが記憶される。
【0057】一方、本体制御部111は、装置全体を制
御し、画像形成装置本体1000側の図示しない各種セ
ンサからの検知情報信号、入出力部(図示していない駆
動モータ、クラッチ類等の各種負荷)からの状態信号、
および操作部108からの各種信号、インタフェース部
107を介してADF200から送信された信号、原稿
ジャムやサービスマンコール等の情報信号、および、密
着イメージセンサ61からの画情報等を受信する。
【0058】また、本体制御部111は、こうして受信
・入力された信号が示す情報に基づいて、前記入出力部
の駆動制御や操作部108における表示制御等を行うと
共に、ADF200に対し、動作モードを示す信号、あ
るいはピックアップローラ20を駆動回転させて給紙動
作を開始させるための原稿給紙信号、ADF200の搬
送タイミングに応じて密着イメージセンサ61による読
取り動作を開始させるための読取りスタート信号、等の
各種制御信号を送信し、コントローラ100に指示して
ADF200の給紙・搬送動作(先出し動作を含む)あ
るいは読取り速度(搬送速度)を制御する。特に、先出
しモードで画像メモリとの同期や転写紙ジャム等、画像
形成装置本体1000の状況によって一時停止が必要な
場合のみ、読取りスタート信号を原稿の読取位置到着前
に送信しないことによって、原稿読み取り前の一時停止
による搬送ロスが最小限となるように制御する。
【0059】操作部108には、図示していないスター
トボタンやテンキー等の各種ボタンキー、およびLCD
表示器等を有し、前記混載モード、片面/両面モード、
等の各動作モードの設定や動作開始/停止の指示がユー
ザの操作で可能なように構成されている。例えば、本体
制御部111では原稿セット検知後に前記スタートボタ
ンが押下された場合は、その押下情報を本体制御部11
1内の所定メモリ領域に記憶し、その押下情報によって
ADF200へスタート信号(原稿給紙信号)を送信す
る。こうしてスタート信号を送信することにより、AD
F200で、自動的にピックアップローラ20を駆動回
転させて給紙動作を開始し、画像形成装置本体1000
側の第1読取搬送部5、ADF側の第2読取搬送部6で
読取り動作を行う。
【0060】なお、各モータ101〜104をステッピ
ングモータから構成した場合、例えばパルス数をカウン
トし、1パルス当たりの駆動量を乗じることによって駆
動量が容易に得られ、その駆動量と各センサ情報に基づ
き、原稿長さの検出を行うとともに、先行原稿と次原稿
の搬送間隔(紙間)制御、読取位置到達タイミング制
御、読取り動作終了タイミング制御等を行う。
【0061】図5に示すように、ピックアップローラ2
0は昇降駆動機構120によって昇降駆動されるように
なっている。
【0062】昇降駆動機構120は、呼出しモータ10
1の出力軸に取り付けられた歯付ホイール101aと内
周部に歯が形成された歯付伝動ベルト122(タイミン
グベルト)とを介して歯付ホイール121、123を回
転させるようになっており、歯付ホイール123は軸部
材124を介してピックアップ入力歯車125に連結さ
れている。歯車125はピックアップ駆動歯車126に
噛合しており、このピックアップ駆動歯車126は歯車
125からの回転動力により駆動カム131を回転させ
ることができる。そして、呼出しモータ101が一方向
に回転すると、ベルト122およびピックアップ入力歯
車125を介してピックアップ駆動歯車126が図5中
でR1方向に回転する。
【0063】駆動カム131を回転させる駆動軸129
は、ホームポジション検知用のフィラー128を装着し
たもので、ADF200のフレームの一部を構成するブ
ラケット211(一部のみ図示している)に回転自在に
支持されている。また、フィラー128の近傍に設けら
れたホームポジションセンサ19は発光素子および受光
素子で構成されており、その発光素子から受光素子に照
射される光がフィラー128によって遮断されたとき、
ピックアップローラ20がホームポジションである上側
停止位置(上昇位置)まで待避したことが検知されるよ
うになっている。
【0064】また、図6および図7に示すように、駆動
カム131はピックアップ駆動部材133(駆動伝動部
材)の一端側に設けられたカムフォロワレバー部133
aに当接・離隔するようになっており、このピックアッ
プ駆動部材133は給紙ベルト23を駆動する給紙ベル
ト駆動軸134に支持されている。そして、駆動カム1
31がカムフォロワレバー部133aに当接しながら回
動するとき、ピックアップ駆動部材133は給紙ベルト
駆動軸134を中心に回動するようになっている。この
ピックアップ駆動部材133は必ずしも給紙ベルト駆動
軸134と同一軸に支持される必要はないが、同一軸に
支持すると、給紙搬送経路を簡素化することができ、分
離給紙部2の搬送路上のジャム原稿の除去を容易にする
ことができる。
【0065】また、ピックアップ駆動部材133の他端
側には昇降駆動用レバー部133bが設けられており、
この昇降駆動用レバー部133bはピックアップ駆動部
材133の回動に応じて揺動部材135を揺動させるよ
うになっている。具体的には、揺動部材135は、給紙
ベルト23を収納するブラケット138に回動自在に支
持された揺動支持軸部135aと、ピックアップローラ
20を回転自在に支持する一端部135bと、ピックア
ップ駆動部材133に設けられた昇降駆動用レバー部1
33bの長穴部に摺動可能に係合する他端部135c
と、を有している。また、ブラケット138は、その基
端側で給紙ベルト駆動軸134に上下回動自在に支持さ
れるとともに、その先端側で従動側プーリ22を回転自
在に支持しており、給紙ベルト23が、この従動側プー
リ22と給紙ベルト駆動軸134に固定された駆動プー
リ24との間に巻き掛けられ、給紙ベルト駆動軸134
の回転により駆動されるようになっている。また、揺動
部材135にはピックアップローラ20を駆動するため
にアイドル歯車137が取り付けられており、アイドル
歯車137はピックアップローラ20の端部に形成され
た歯車20aに噛合するとともに、従動側プーリ22の
端部に設けられた歯車22aに噛合しており、これら歯
車20a、137および22aが常時噛合することで、
給紙ベルト駆動軸134からの回転がピックアップロー
ラ20に伝達されるようになっている。
【0066】また、図8に示すように、従動側プーリ2
2と揺動部材135の揺動支持軸135aの間に筒状部
材145が挿通されており、筒状部材145の両端部と
ブラケット138の間には圧縮スプリング146a、1
46bが縮設されている。これらスプリング146a、
146bは従動側プーリ22を給紙ベルト駆動軸134
から離隔する方向に付勢することにより、給紙ベルト2
3に一定の張力を付与するようになっている。また、給
紙ベルト23はブラケット138を駆動プーリ24の両
端部の軸受24a、24bに押し当てる機能も有してい
る。したがって、スプリング146a、146bを縮め
ると、給紙ベルト23の張力を解いて、給紙ベルト2
3、給紙ベルト駆動軸134および従動側プーリ22を
ブラケット138から取り外すことができる。
【0067】ところで、給紙ベルト23が給紙ベルト駆
動軸134と従動側プーリ22の間に所定の張力をもっ
て巻き掛けられることで、従動側プーリ22およびこれ
を支持するブラケット138は共に給紙ベルト駆動軸1
34に対する回動を制限されるが、ピックアップローラ
20は、通常、自重程度で下降側に付勢されている。具
体的には、揺動部材135の揺動支持軸部135aの回
りには、ブラケット138に対して揺動部材135をピ
ックアップローラ20の下降側に付勢する低ばね定数の
捩りばね141が装着されており、この捩りばね141
によるピックアップローラ20の下降側への付勢力はピ
ックアップローラ20の自重と同程度かまたはそれ以下
となっている。したがって、ピックアップローラ20お
よび歯車137等の重量により、図7(a)に示すよう
に、揺動部材135は同図中の反時計方向に付勢されて
傾斜し、カムフォロワレバー部133aが駆動カム13
1に当接するようになっている。そして、駆動カム13
1が回転するとき、ピックアップ駆動部材133が下方
側に回動し、図7(b)に示すように、揺動部材135
を介してピックアップローラ20を待避側に上昇させ、
原稿シート束Pから離隔させることができる。
【0068】ピックアップローラ20が原稿シート束P
から離隔して最上の待避位置である上側停止位置に待避
したときには、ホームポジションセンサ19がフィラー
128を検知してコントローラ100に待避検知信号を
出力する。そして、コントローラ100は、このホーム
ポジションセンサ19からの待避検知情報に基づいて、
ピックアップローラ20が上側停止位置まで上昇したも
のと判断する。
【0069】前記呼出しモータ101から駆動カム13
1までの昇降駆動機構120と、その出力に応じてピッ
クアップローラ20を昇降させるピックアップ駆動部材
133および揺動部材135とは、全体として、ピック
アップローラ20を最上位の原稿シートから離隔するよ
う上昇側に待避させるとともに、ピックアップローラ2
0が自重を含む所定の付勢力によって下降するのを許容
することでピックアップローラ20を下降させ、原稿セ
ットテーブル10上のピックアップローラ20の高さを
変化させる昇降手段140を構成している。
【0070】コントローラ100からの指令信号に基づ
いて駆動される給紙モータ102の駆動力は、図示しな
い歯付プーリ、タイミングベルト、ワンウェイクラッチ
および歯車を介して、給紙ベルト駆動軸134および分
離ローラ26にそれぞれ伝達されるようになっている。
さらに、その給紙モータ102の駆動力を図示しない電
磁クラッチおよびワンウェイクラッチ等を介して読取搬
送ローラ43にも伝達するようになっている。
【0071】一方、図9に示すように、駆動カム131
は、その回転により、ピックアップローラ20を昇降さ
せるとともに、下降中のピックアップローラ20を一時
停止させ又はそのピックアップローラ20の下降速度を
減少させることができるカム形状を有している。
【0072】具体体には、駆動カム131は、最大リフ
トLaとなる最大半径の第1カム面131aと、最大リ
フトLaより小さい中間リフトLbとなる第2カム面13
1bと、前記リフトLa、Lbのいずれよりも小さい最小
リフトLcとなる最小半径の第3カム面131cとを有
しており、駆動カム131が図9中の反時計方向に回転
するとき、第1カム面131aから、第2カム面131
b、第3カム面131cと順次ピックアップ駆動部材1
33のカムフォロワレバー部133aに当接し、更に第
1カム面131aから順にカムフォロワレバー部133
aに当接する。
【0073】なお、第3カム面131cの最小リフト部
がカムフォロワレバー133aに対向する時点で駆動カ
ム131が第3カム面131cに対し隙間を隔てて離間
してもよい。すなわち、原稿シート束Pが最も薄い状
態、例えば1枚のシートであった場合に、駆動カム13
1とカムフォロワレバー133aとは両者の当接部分が
第1カム面131aから第2カム面131bに至る間は
常時当接し、第2カム面131bから第3カム面131
cに至る段階では途中で両者が完全に離れるようになっ
ていてもよい。また、その場合、カムフォロワレバー1
33aを短くして第3カム面131cとの対向時にカム
フォロワレバー133aの先端が駆動カム131の回動
中心より高く上がり、第1カム面131aが再度当接し
た時点からカムフォロワレバー133aが押し下げられ
るという構成で当ってもよい。そのような構成を採用す
ると、駆動カムの設置スペースが限られ、第1のカム面
131aと第3のカム面131cとの高低差が所定量得
られないような場合であっても、ピックアップローラ2
0の昇降量が確保できる。ただし、このようにカムフォ
ロワレバー133aを短くして両者を切り離す場合、第
2のカム面131bと第3のカム面131cとの高低差
が大きくなり、かつ後述するように駆動カム131を正
逆転させた場合にはカムフォロワレバー133aを回動
させることが困難となり、ピックアップローラ20を正
常に昇降させることが困難となる。本実施形態において
は、説明を容易にするため、第3のカム面131cとカ
ムフォロワレバー133aは接触する構成を例示して説
明している。
【0074】第1〜3カム面131a〜131cのそれ
ぞれの角度範囲とこれらの間の接続部形状は、ピックア
ップローラ20の昇降タイミング、昇降速度および昇降
速度変化パターンに応じて決定されるが、第2カム面1
31bは好ましくは第1カム面131aよりも第3カム
面131cに近いリフトとなる半径を有している。ま
た、駆動カム131が一定の速度で回転する場合であっ
て、カムフォロワレバー部133aと駆動カム131と
の当接点が第1カム面131aから第2カム面131b
に移行する間にピックアップローラ20が原稿シート束
Pに当接することなく下降するとき、すなわち、原稿シ
ート束Pの積載枚数が少ないときには、カムフォロワレ
バー部133aと駆動カム131との当接点が第2カム
面131bに到達する際にピックアップローラ20の下
降が実質的に一時停止するか、それに近い程度に、ピッ
クアップローラ20の下降速度が減速されるようになっ
ている。
【0075】駆動カム131の第1カム面131aがカ
ムフォロワレバー部133aに当接しているとき、カム
フォロワレバー部133aは揺動部材135を揺動させ
てピックアップローラ20を上昇させる。このとき、ピ
ックアップローラ20は図4(c)に示す高い位置(載
置台上の高さh1)に来ることにより、多くの原稿枚数
をセットすることが可能になる。
【0076】駆動カム131の第2カム面131bがカ
ムフォロワレバー部133aに当接しているとき、図4
(b)に示すように、ピックアップローラ20は高さh
1より低い高さh2(h2<h1)に留まる。このよう
に、ピックアップローラ20が高い位置から呼出位置に
下降する際、中間の高さh2で静止することにより、ピ
ックアップローラ20の運動エネルギーはいったんゼロ
になり、原稿シート束Pが薄くとも、落下したときの衝
撃音は小さくなる。
【0077】駆動カム131の第3カム面131cがカ
ムフォロワレバー部133aに当接するとき、ピックア
ップローラ20はほぼ原稿セットテーブル10に当接す
るか、それ以前に原稿シート束Pに当接し、主として自
重に原稿シート束Pを加圧する。なお、ピックアップロ
ーラ20の回転は昇降手段140とは別の駆動源である
給紙モータ102による駆動であるが、ピックアップロ
ーラ20を給送回転から独立した駆動系で昇降させるこ
とにより、呼出し動作を意図しないところで行うといっ
た誤動作を防ぐことができる。
【0078】このように、ピックアップローラ20の位
置は、駆動カム131の位置によって決まるので、この
駆動カム131と一体回転するフィラー128をセンサ
19で検知することにより、ピックアップローラ20の
上昇、下降の際の基準位置を定めることができる。ま
た、ピックアップ駆動部材133のレバー部133aが
給紙ベルト駆動軸134に取り付けられ、ピックアップ
駆動部材133の回転のための新たな軸を設けないの
で、給紙構造を簡素化にするとともに、分離給紙部2の
上部側にそのような機構部品を配置することで、ミスフ
ィード時の現行の除去が容易化される。
【0079】呼び出しモータ101がステッピングモー
タの場合、フィラー128の検知位置を基準にして、所
定のパルス数だけカウントすることで、駆動カム131
の位置を制御し、ピックアップローラ20の高さをコン
トロールすることができる。また、図10に示すよう
に、複数のセンサ19a、19bを駆動軸129に取り
付けると、ピックアップローラ20がほぼ完全に下降し
ているとき、中間の待避位置に上昇しているとき、上側
の停止位置に上がっているときをそれぞれ制御すること
ができる。この場合は、ステッピングモータを使う必要
はなくなり、モータ制御をシンプルにすることが可能と
なる。
【0080】((搬送動作))
【0081】次に、本実施形態における原稿シート束の
分離搬送動作について説明する。
【0082】まず、読取り対象の原稿シート束Pをその
先端を原稿ストッパ25の破線位置に突き当てた状態で
原稿セットテーブル10上にセットし、さらに、原稿シ
ート束Pの左右両側のサイドガイド11によって幅方向
の位置決めをする。
【0083】この状態で、原稿セット検知フィラー21
が図1の破線位置から実線位置に移動し、これに伴って
原稿セットセンサ28の遮光が解除され、原稿のセット
が検知され、インタフェース部107を介して本体制御
部111に原稿セット信号が送信される。さらに、原稿
セットテーブル面に設けられた第1原稿長さセンサ12
又は第2原稿長さセンサ14により、原稿の搬送方向長
さの概略が判定される。
【0084】その後、原稿給紙信号(操作部108より
入力され、本体制御部111からインタフェース部10
7を介してコントローラ100へ給紙を指示する信号)
により、図11および図12に示す原稿給紙動作が実行
される。
【0085】まず、原稿のセットが検知され(ステップ
S1 )、原稿シートが原稿セットテーブル10上にセ
ットされていなければ今回の処理を終了するが、原稿シ
ートが原稿セットテーブル10にセットされていれば、
呼び出しモータ101が正転(CW)駆動され(ステッ
プS2 )、ピックアップローラ20が上側停止位置から
下降し、ピックアップローラ20が破線位置から実線位
置で示す原稿上面に移動し、原稿シート束Pを自重程度
の所定の圧力で加圧すると、呼び出し動作がされ、(ス
テップS3 のyes)、呼び出しモータ101が停止さ
れる(ステップS4)。
【0086】なお、ピックアップローラ20が呼出し位
置に移動したことを検知することは、呼出しモータ10
1のパルスを検出することにより可能である。前述のホ
ームポジションセンサ19により検知された位置、すな
わち駆動カム131の第1のカム面131aがカムフォ
ロワレバー部133aに対向している位置から、呼出し
モータ101が所定パルス分だけ正転駆動されると、駆
動カム131は第3のカム面131cがカムフォロワレ
バー部133aに対向する位置に回動し、ピックアップ
ローラ20は原稿セットテーブル10に当接する最下降
位置まで移動可能な状態となる。また、別の検知方法と
して、ホームポジションセンサ19と同様なセンサを、
第3のカム面131cがカムフォロワレバー部133a
に対向していることを検知する位置に設置することで、
該センサが検知したか否かを判断することにより原稿シ
ート束Pに当接したか否かを判断することもできる。
【0087】その後、所定の時間を経て、分離給紙部2
およびレジスト部3を駆動する給紙モータ102が、正
転駆動され(ステップS4 )、ピックアップローラ20
を時計方向に給送回転させて原稿シート束Pの最上位か
ら分離給紙部2の方向へ最上部の原稿シートを送り込む
(ステップS5)。このとき、分離ローラ26は、所定
の大きさのトルクを有する図示しないトルクリミッタを
介して駆動され、給紙ベルト23との直接係合時、又は
原稿1枚を介して係合している状態では、給紙ベルト2
3の回転に連れ回されるが、原稿が万が一、2枚以上、
給紙ベルト23と分離ローラ26の間に進入した場合
は、原稿シート間の摩擦抵抗よりもトルクリミッタの負
荷トルクに基づく下側の原稿シートの摩擦抵抗が大きい
ため、分離ローラ26が分離方向に回転し、最上位の原
稿シートに連れ出された下側の余分な原稿シートを押し
戻し、重送を防止する。
【0088】給紙ベルト23と分離ローラ26との作用
により1枚に分離された原稿は、給紙ベルト23によっ
てさらに搬送され、給紙経路27中を進む。この過程
で、突き当てセンサ29によって先端が検知されると
(ステップS6 のyes)、さらに進んで停止している
レジストローラ30に突き当たる。ここで、原稿を所定
量だけ突き当てるため、給紙モータ102の駆動パルス
数のカウント、いわゆる突き当てカウントを開始する
(ステップS9 )。なお、ステップS6 で突き当てセン
サ29がオンしないまま、所定時間が経過した場合には
(ステップS7 )、所定の突き当て未達ジャムの処理を
実行する(ステップS8 )。
【0089】突き当てカウントを開始すると、次いで、
呼び出しモータ101を正転させることによって(ステ
ップS10)、ピックアップローラ20を原稿上面から
離隔するよう上側に待避させるとともに、ピックアップ
ローラ20が所定の待避位置に達したか否かを判別する
(ステップS11)。そして、その判別結果がyesで
あれば、呼び出しモータ101を停止させる(ステップ
S12)。
【0090】この間、原稿シートを給紙ベルト23の搬
送力のみで送ることにより、原稿シートの先端はレジス
トローラ30の上下ローラ対のニップ部に進入し、先端
の整合(突き当てスキュー修正)が行われる。
【0091】呼び出しモータ101が停止した後、原稿
シートは突き当てセンサ29の検知から給紙モータ10
2の正転で所定距離(所定パルス数)だけ搬送される
が、このとき、前記突き当てカウント量が所定パルス数
か否かが判別され(ステップS13)、yesであれ
ば、給紙モータ102が停止され、給紙ベルト23の駆
動が停止する(ステップS14)。
【0092】次いで、読取りモータ103の正転によっ
てレジストローラ30が駆動され、原稿シートが反転部
4方向に搬送される(ステップS15)。なお、前述の
ステップS7 で突き当てセンサ29が所定時間OFFで
タイムオーバーとなった場合、ジャム検知と判断して突
き当て未達ジャムであることを操作部108に表示させ
る。
【0093】((画像読取))
【0094】レジスト停止している原稿、あるいは、レ
ジスト停止せずに読取り搬送ローラ43と加圧ローラ4
1のニップ部に送り込まれた原稿は、本体制御部111
からコントローラ100への読取りスタート信号に基づ
き、読取りモータ103の正転駆動によって回転する読
取り搬送ローラ43と加圧ローラ41とにより、第1読
取搬送部5に送り込まれる。
【0095】原稿先端が読取搬送部5に到達するタイミ
ングは、読取りモータ103のパルスカウントにより制
御されており、このタイミングで副走査方向の表面画像
の有効読取領域を示す表面DFゲートオン信号を送信す
る。その後、原稿は読取りを行いながら搬送され、ピッ
クアップガイド52を経て中間搬送加圧コロ53に送り
込まれる。この中間搬送加圧コロ53と加圧ローラ41
とは読取り搬送ローラ43による共通駆動であるため、
送り込みと引き出し速度は同一となり、受け渡しショッ
クの発生を低減させる効果がある。
【0096】中間搬送加圧コロ53によって第1読取搬
送部5から送り出された原稿は、裏面読取り用の第2読
取搬送部6に送り込まれ、搬送路上方で読取部を下方に
向けて配置された密着イメージセンサ61と、搬送路下
方で密着イメージセンサ61の読取り面に対向し、所定
圧と所定の間隔を持って配置された押圧部材62と、の
間を通過する。
【0097】両面モードの場合は、原稿先端が密着イメ
ージセンサ61による読取位置に到達するタイミングを
レジストセンサの先端検知からの搬送パルスカウントに
より制御し、そのタイミングで裏面画像の有効読取領域
を通知するため、密着センサユニットへ裏面DFゲート
オン信号を送信する。この信号に基いて原稿の裏面に当
たる面の画像が読み取られ、表面側と同様に電気信号に
変換され、図3に示すフレームメモリ205に一時記憶
された後、本体制御部111に転送される。前記押圧部
材62は、シェーディングの基準となるとともに白色背
景板として作用する。この押圧部材62は、図1では板
状のガイド部材で構成されているが、この他に回転体で
構成することも可能である。
【0098】このようにして所定の読み取り動作が実行
される(ステップS16)。
【0099】表面および裏面の原稿読取り領域終了のタ
イミングは、原稿先端を排紙センサ70で検知し、原稿
後端をレジストセンサ40で検知した時点からのパルス
カウントによって制御する。そして、画像読み取り位置
を通過した原稿シートの後端が排紙センサ70によって
検知されると(ステップS17)、次の原稿給紙信号が
生成される(ステップS18)。
【0100】その後、先の読み取り原稿シートは、排紙
駆動ローラ71と排紙加圧ローラ72とによりスタック
部9に排出される。なお、排紙スタッカ90は下流側が
高く構成され、排出原稿の飛び出し防止とスタック原稿
の揃え精度向上に寄与している。
【0101】複数枚原稿の連続読取り時には、原稿排出
完了タイミングよりも次原稿先出し動作によるレジスト
停止動作によって読取りモータ103の駆動が停止する
ため、読取り完了した原稿の排出動作は次原稿の読取り
開始による読取りモータ103の駆動再開によって原稿
後端が排紙センサ70を抜けた時点でコントローラ10
0から本体制御部111へ排紙完了信号を送信して完了
することになる。
【0102】なお、小サイズ原稿のスタック時は、反転
搬送部8の反転切換爪80を反転切換ソレノイド105
により破線で示す状態に切り換えて、スイッチバック経
路83に原稿を搬送し、反転排紙ローラ対81、82か
ら排紙スタッカ90上の一部として構成された小サイズ
専用スタッカ91上に排出することによって、排出後の
視認性が良くなる。この際、原稿セットテーブル10は
回転支点95を中心に上方に回転待避させることによ
り、スタック原稿を容易に取り出すことができる。
【0103】また、原稿排出時、反転切換爪80の動作
と排出原稿後端との同期を取り、原稿が排出された直後
に反転切換爪80を反転切換ソレノイド105により破
線方向に回動させ、排出原稿の後端を叩くことによっ
て、排出原稿後端残りを防止する制御が行われている。
【0104】以上は同一サイズの原稿シート束Pを分離
搬送する場合の動作であって、異なるサイズを含む原稿
シート束Pを搬送する混載モード時の搬送動作も可能で
あるが、ここでは説明を割愛する。
【0105】((作用))
【0106】以上説明したように、本実施形態では、原
稿セットテーブル10上に載置された原稿シート束Pの
上部に当接し、その上部の原稿シートを分離位置に呼び
出すピックアップローラ20と、そのピックアップロー
ラ20により分離位置に呼び出されたシートのうち最上
のシートを下側のシートから分離させる分離給紙部2
と、原稿セットテーブル10上のピックアップローラ2
0の高さを変化させる昇降手段140とを備えたADF
200において、昇降手段140が、ピックアップロー
ラ20の昇降範囲のうち最も高い上側停止位置でピック
アップローラ20の昇降を停止する上側停止動作と、ピ
ックアップローラ20がその上側停止位置から下降した
とき選択的にピックアップローラ20の下降を一時停止
させるか又はそのピックアップローラ20の下降速度を
減少させる下降制限動作とを実行するようになってい
る。
【0107】したがって、原稿セット前には、ピックア
ップローラ20の昇降範囲のうち最も高い上側停止位置
でピックアップローラ20の昇降が停止しており、厚い
原稿シート束であっても給送可能な状態となる。また、
ピックアップローラ20がその上側停止位置から下降し
たときに選択的にピックアップローラ20の下降を一時
停止させるか又はその下降速度を減少させるから、ピッ
クアップローラ20の実質的な落下開始位置が下がった
のと同様になり、落下衝撃音を低減できることができ
る。
【0108】また、本実施形態では、ピックアップロー
ラ20が原稿セットテーブル10上の原稿シート束Pに
当接する位置より高い位置であって前記上側停止位置と
ピックアップローラ20の下降を一時停止させる中間停
止位置とのうちいずれか下側の位置から、ピックアップ
ローラ20を落下させることになる。すなわち、ピック
アップローラ20の落下開始高さは、原稿セットテーブ
ル10上のシート束に当接する位置より高い位置であっ
て前記上側停止位置とピックアップローラ20の下降を
一時停止させる中間停止位置とのうちいずれか下側の位
置となるから、ピックアップローラ20を待避させる高
さは、シート束との当接位置より高ければ、中間停止位
置以上、上側停止位置以下の高さ範囲内で自由に設定で
き、シート束の高さに応じたきめ細かな待避高さの制御
が必要でない。その結果、待避高さを細かく制御するこ
となく、ピックアップローラ20の実質的な落下開始位
置を原稿シート束Pから所定の高さ範囲内として、落下
時の打音や衝撃音を低減させることができる。
【0109】しかも、本実施形態においては、ピックア
ップローラ20を駆動カム131によって昇降駆動する
ことから、迅速な昇降駆動が可能で、しかも、待避速度
や下降速度の加減の仕方をカム形状により容易に設定で
きる、簡素な昇降手段140となっている。また、駆動
カム131を単に一方向に回転させるだけでよいから、
複雑な駆動制御が必要でない。しかも、駆動カム131
にその半径(リフト)が一定となる所定角度範囲のカム
面131bを設けることで、駆動カム131の回転中に
ピックアップローラ20の高さを一定に保つことがで
き、あるいは、そのリフトLbを角度位置に応じて変化
させる構成としてピックアップローラ20の昇降速度を
適宜加減することができる。
【0110】なお、図10に示すように、駆動カム13
1と一体に回動するフィラー128a、128bと、ピ
ックアップローラ20が最上の待避位置である上側停止
位置にあるときにフィラー128aを検知する第1カム
位置検知手段としてのセンサ19aと、ピックアップロ
ーラ20が前記上側停止位置より低い中間待避位置にあ
るときフィラー128bを検知する第2カム位置検知手
段としてのセンサ19bとを設けるようにすれば、昇降
手段140が、そのセンサ19a、19bの検知情報に
基づいて駆動カム131を回転させることができ、フィ
ラー128a、128bの回転角度位置を検知する簡単
なセンサ19a、19bを用いて、待避動作の切り替え
やその要否の判断をすることができる。
【0111】さらに、以上の動作は、駆動カム131を
一方向に回転させるものであったが、上述した昇降手段
140は、駆動カム131を回転方向の一方側と他方側
に往復回動させてピックアップローラ20を昇降可能な
範囲の一部でのみ昇降させるようにしてもよい。
【0112】この場合、原稿載置枚数が1枚(あるいは
少枚数)のときの専用モードがある場合(1枚の場合、
SADFモードなどの設定が考えられる)、ピックアッ
プローラ20はその最大高さまで上昇する必要はないか
ら、ピックアップ駆動部材133のレバー部133aに
対し、駆動カム131の第2カム面131bと第3カム
面131cが交互に当接するように駆動カム131を制
御することにより、待避高さを低くすることができ、予
め1枚しかない(あるいは、少枚数しかない)コピーの
オーダーに対応し、原稿セットテーブル10の先端側ガ
イド板部(詳細は図示していない)にピックアップロー
ラ20が落下する際に生じる衝撃を緩和し、その衝撃音
を低減することができる。
【0113】また、上述の実施形態は、ピックアップロ
ーラ20の停止又は待避時の概略の高さを検知して昇降
制御するものであったが、図2に示すように、原稿セッ
トテーブル10上でピックアップローラ20の近傍に、
原稿高さを検知するセンサ151を設けることもでき
る。
【0114】[第2実施形態]
【0115】図13および図14はそのような原稿高さ
を検知するシート高さ検知手段として、例えば反射型セ
ンサからなる原稿高さセンサ151を設けることによ
り、昇降手段140に、その原稿高さの検知情報に基づ
いて最上方の上側停止位置までの第1の待避動作と、中
間の待避位置までの第2の待避動作とを、切り替えて実
行させるようにした第2実施形態を示すその給紙動作の
フローチャートである。
【0116】本実施形態における原稿シート束Pの搬送
動作について説明すると、まず、読取り対象の原稿シー
ト束Pを原稿セットテーブル10上に先端を原稿ストッ
パ25の破線位置に突き当てた状態でセットし、さら
に、原稿シート束Pの左右両側のサイドガイド11によ
って幅方向の位置決めをする。このとき、原稿セット検
知フィラー21が移動して原稿セットセンサ28の遮光
が解除され、原稿のセットが検知され、本体制御部11
1に原稿セット信号が送信される。
【0117】次いで、本体制御部111からコントロー
ラ100への給紙指令信号により、図13および図14
に示す原稿給紙動作が実行される。
【0118】まず、原稿のセットが検知され(ステップ
S21)、原稿シートが原稿セットテーブル10上にセ
ットされていなければ今回の処理を終了するが(ステッ
プS21でno)、原稿シートが原稿セットテーブル1
0にセットされていれば、次いで、原稿高さが所定の高
さより高いか否かが判別される(ステップS22)。その
判別結果がyesであれば、次いで呼び出しモータ10
1が正転(CW)駆動される(ステップS24)が、その
判別結果がnoであれば、次いで原稿高さが低いことを
示すフラグがセットされているか否か判別され(ステッ
プS23)、そのフラグがセットされていれば、ステップ
S24に進む。
【0119】ステップS23で、フラグセットがされてい
なければ、原稿シート束Pの高さが低いことを原稿セッ
ト後に最初に検知したことになる。ここで、呼び出しモ
ータ101が正転駆動され(ステップS25)、ピックア
ップローラ20の位置が第2カム面131bのリフト量
Lbに対応する高さにあるか否かが繰り返しチェックさ
れ(ステップS26)、リフト量Lbに対応する高さに達
すると(ステップS26でyes)、呼び出しモータ10
1を停止し(ステップS27)、次いで、原稿高さが低い
ことを示すフラグをセットする所定の処理を実行した
後、ステップS24に進む。
【0120】なお、ピックアップローラ20が呼出し位
置に移動したことを検知することは、第1実施形態と同
様に、呼出しモータ101のパルスを検出することで実
現している。しかし、第1実施形態とは異なり、原稿の
枚数によりピックアップローラ20の待機位置が変化す
るので、例えば少数枚載置フラグがないときには第1実
施例と同様の所定パルス数だけ駆動し、少数枚載置フラ
グの設定があるときは、カムフォロワレバー部133a
に対向するカム面が第2のカム面131bから第3のカ
ム面131cに移動するだけのパルス数だけ呼出しモー
タ101を正転駆動させればよい。また、別の方法とし
て、ホームポジションセンサ19と同様のセンサを、第
3のカム面131cがカムフォロワレバー部133aに
対向していることを検知する位置に追加し、該センサが
検知したか否かを判断することにより原稿シート束Pに
当接したか否かを判断することもできる。この場合、少
数枚載置フラグについては判断する必要がなくなる。
【0121】このステップS24で呼び出しモータ101
が正転することにより、ピックアップローラ20が上側
停止位置から下降して原稿上面に移動し、原稿シート束
Pを自重程度の所定の圧力で加圧すると(ステップS29
でyes)、呼び出しモータ101が停止される(ステ
ップS30)。
【0122】その後、所定の時間を経て、分離給紙部2
およびレジスト部3を駆動する給紙モータ102が正転
駆動され(ステップS31)、ピックアップローラ20
が給送回転して原稿シート束Pの最上位から分離給紙部
2の方へ最上部の原稿シートを送り込む。
【0123】給紙ベルト23と分離ローラ26との作用
により1枚に分離された原稿は、給紙ベルト23によっ
てさらに搬送され、給紙経路27中を進む。この過程
で、突き当てセンサ29によって先端が検知されると
(ステップS32でyes)、さらに進んで停止している
レジストローラ30に突き当たる。ここで、原稿を所定
量だけ突き当てるため、給紙モータ102の駆動パルス
数に基づいて突き当てカウントを開始する(ステップS
35)。なお、ステップS32で突き当てセンサ29がオン
しないまま、所定時間が経過した場合にはタイムオーバ
ーと判定し(ステップS33でyes)、所定の突き当て
未達ジャムの処理を実行する(ステップS34)。
【0124】突き当てカウントを開始すると、次いで、
原稿高さが低いことを示すフラグがセットされているか
否かをチェックし(ステップS36)、そのフラグがセッ
トされていれば(ステップS36でyes)、次いで、呼
び出しモータ101を逆転させることによって(ステッ
プS37)、ピックアップローラ20を原稿上面から離隔
するよう上側に待避させるとともに、ピックアップロー
ラ20が駆動カム131の第2カム面131bのリフト
量Lbに対応する所定の位置(図13、14中ではb位
置と示す)に達したか否かを判別する(ステップS3
8)。そして、その判別結果がyesであれば、呼び出
しモータ101を停止させる(ステップS39)。
【0125】一方、ステップS36での判別結果がnoの
場合、すなわち原稿高さが高く、前記原稿高さが低いこ
とを示すフラグがセットされていない場合には、次い
で、呼び出しモータ101を正転させることによって
(ステップS40)、ピックアップローラ20を原稿上面
から離隔するよう上側に待避させるとともに、ピックア
ップローラ20が駆動カム131の第1カム面131a
のリフト量Laに対応する待避位置(上側停止位置)に
達したか否かを判別する(ステップS41)。そして、
その判別結果がyesであれば、呼び出しモータ101
を停止させる(ステップS42)。
【0126】この間、原稿シートを給紙ベルト23の搬
送力のみで送ることにより、原稿シートの先端はレジス
トローラ30の上下ローラ対のニップ部に進入し、先端
の整合(突き当てスキュー修正)が行われる。
【0127】呼び出しモータ101が停止した後、原稿
シートは突き当てセンサ29の検知から給紙モータ10
2の正転で所定距離(所定パルス数)だけ搬送される
が、このとき、前記突き当てカウント量が所定パルス数
か否かが判別され(ステップS43)、yesであれば、
給紙モータ102が停止されて、給紙ベルト23が停止
する(ステップS44)。
【0128】次いで、読取りモータ103の正転によっ
てレジストローラ30が駆動され、原稿シートが反転部
4方向に搬送され(ステップS45)、画像形成装置本体
1000と密着イメージセンサ61のうち少なくとも一
方による所定の読み取り動作が実行される(ステップS
46)。そして、画像読み取り位置を通過した原稿シート
の後端が排紙センサ70によって検知されると(ステッ
プS47)、次の原稿給紙信号が生成される(ステップS
48)。
【0129】このように、本実施形態では、昇降手段1
40が、原稿セットテーブル10上の原稿シート束Pの
高さに応じて、ピックアップローラ20を最上の待避位
置(上側停止位置)に待避させる第1の待避動作と、ピ
ックアップローラ20を上側停止位置より下方の中間停
止位置に待避させる第2の待避動作とのうちいずれかを
実行し、ピックアップローラ20の最上のシートからの
待避高さを一定高さ以下に調節するようになっている。
したがって、上述の実施形態と同様な効果が得られる。
しかも、原稿シート束Pの高さに応じて、所要のタイミ
ングで最大高さの待避である第1の待避動作と、これよ
り待避高さの低い第2の待避動作とを切り替えることが
できるから、待避高さを低く抑えることで、より静音化
できる。
【0130】また、原稿シート束Pの厚さに応じた複数
の待避高さを細かく(3つ以上)設定することもでき
る。さらに、シート高さに応じてよりきめ細かなピック
アップローラ20の昇降駆動制御を行うことができるか
ら、ピックアップローラ20を昇降させることで、例え
ばピックアップローラ20と原稿シートの当接時間を常
時呼び出し動作に最適な範囲に制御することもできる。
【0131】なお、前記シート高さ検知手段は、原稿セ
ットテーブル10上のシート束の高さを直接検知するも
のに限らず、ピックアップローラ20その他の部材の動
作位置を細かく検知することで、ピックアップローラ2
0付近におけるシート束の高さを間接的に検知するよう
にしたものでもよい。
【0132】[第3実施形態]
【0133】図15および図16は、原稿積載につい
て、操作部108で多数枚積載モードと少数枚積載モー
ドの設定操作を可能にして、そのモード設定状態に応じ
て、最上方の上側停止位置までの第1の待避動作と、中
間の待避位置までの第2の待避動作とを、切り替えて実
行させるようにした第3実施形態を示すその給紙動作の
フローチャートである。
【0134】本実施形態における原稿シート束Pの搬送
動作について説明すると、まず、上述の場合と同様に、
読取り対象の原稿シート束Pを原稿セットテーブル10
上に先端を原稿ストッパ25の破線位置に突き当てた状
態でセットし、さらに、原稿シート束Pの左右両側のサ
イドガイド11によって幅方向の位置決めをする。この
とき、原稿セット検知フィラー21が移動して原稿セッ
トセンサ28の遮光が解除され、原稿のセットが検知さ
れ、本体制御部111に原稿セット信号が送信される。
【0135】次いで、本体制御部111からコントロー
ラ100への給紙指令信号により、図15および図16
に示す原稿給紙動作が実行される。
【0136】この原稿給紙動作では、まず、原稿のセッ
トが検知され(ステップS51)、原稿シートが原稿セ
ットテーブル10上にセットされていなければ今回の処
理を終了するが(ステップS51でno)、原稿シート
が原稿セットテーブル10にセットされていれば、次い
で、原稿積載モードが多数枚積載モードであるか否かが
判別される(ステップS52)。その判別結果がyesで
あれば、次に呼び出しモータ101が正転駆動される
(ステップS54)が、その判別結果がnoであれば、次
いで少数枚載置フラグがセットされているか否かが判別
され(ステップS53)、その少数枚載置フラグがセット
されていれば、ステップS54に進む。
【0137】ステップS53で、少数枚載置フラグがセッ
トされていなければ、原稿シート束Pの高さが低いこと
を原稿セット後に最初に検知したことになる。ここで、
呼び出しモータ101が正転駆動され(ステップS5
5)、ピックアップローラ20の位置が第2カム面13
1bのリフト量Lbに対応する高さにあるか否かが繰り
返しチェックされ(ステップS56)、リフト量Lbに対
応する高さに達すると(ステップS56でyes)、呼び
出しモータ101を停止し(ステップS57)、次いで、
少数枚載置フラグをセットする所定の処理を実行した後
(ステップS58)、ステップS54に進む。
【0138】ステップS54で呼び出しモータ101が正
転することにより、ピックアップローラ20が上側停止
位置から下降して原稿上面に移動し、原稿シート束Pを
自重程度の所定の圧力で加圧すると(ステップS59でy
es)、呼び出しモータ101が停止される(ステップ
S60)。
【0139】その後、所定の時間を経て、分離給紙部2
およびレジスト部3を駆動する給紙モータ102が正転
駆動され(ステップS61)、ピックアップローラ20
が給送回転して原稿シート束Pの最上位から分離給紙部
2の方へ最上部の原稿シートを送り込む。
【0140】給紙ベルト23と分離ローラ26との作用
により1枚に分離された原稿は、給紙ベルト23によっ
てさらに搬送され、給紙経路27中を進む。この過程
で、突き当てセンサ29によって先端が検知されると
(ステップS62でyes)、さらに進んで停止している
レジストローラ30に突き当たる。ここで、原稿を所定
量だけ突き当てるため、給紙モータ102の駆動パルス
数に基づいて突き当てカウントを開始する(ステップS
65)。なお、ステップS62で突き当てセンサ29がオン
しないまま、所定時間が経過した場合にはタイムオーバ
ーと判定し(ステップS63でyes)、所定の突き当て
未達ジャムの処理を実行する(ステップS64)。
【0141】突き当てカウントを開始すると、次いで、
少数枚載置フラグがセットされているか否かをチェック
し(ステップS66)、そのフラグがセットされていれば
(ステップS66でyes)、次いで、呼び出しモータ1
01を逆転させることによって(ステップS67)、ピッ
クアップローラ20を原稿上面から離隔するよう上側に
待避させるとともに、ピックアップローラ20が駆動カ
ム131の第2カム面131bのリフト量Lbに対応す
る所定の位置(図15、16中ではb位置と示す)に達
したか否かを判別する(ステップS68)。そして、その
判別結果がyesであれば、呼び出しモータ101を停
止させる(ステップS69)。
【0142】一方、ステップS66での判別結果がnoの
場合、すなわち原稿高さが高く、前記少数枚載置フラグ
がセットされていない場合には、次いで、呼び出しモー
タ101を正転させることによって(ステップS70)、
ピックアップローラ20を原稿上面から離隔するよう上
側に待避させるとともに、ピックアップローラ20が駆
動カム131の第1カム面131aのリフト量Laに対
応する待避位置(上側停止位置)に達したか否かを判別
する(ステップS71)。そして、その判別結果がye
sであれば、呼び出しモータ101を停止させる(ステ
ップS72)。
【0143】この間、原稿シートを給紙ベルト23の搬
送力のみで送ることにより、原稿シートの先端はレジス
トローラ30の上下ローラ対のニップ部に進入し、先端
の整合(突き当てスキュー修正)が行われる。
【0144】呼び出しモータ101が停止した後、原稿
シートは突き当てセンサ29の検知から給紙モータ10
2の正転で所定距離(所定パルス数)だけ搬送される
が、このとき、前記突き当てカウント量が所定パルス数
か否かが判別され(ステップS73)、yesであれば、
給紙モータ102が停止されて、給紙ベルト23が停止
する(ステップS74)。
【0145】次いで、読取りモータ103の正転によっ
てレジストローラ30が駆動され、原稿シートが反転部
4方向に搬送され(ステップS75)、画像形成装置本体
1000と密着イメージセンサ61のうち少なくとも一
方による所定の読み取り動作が実行される(ステップS
76)。そして、画像読み取り位置を通過した原稿シート
の後端が排紙センサ70によって検知されると(ステッ
プS77)、次の原稿給紙信号が生成される(ステップS
78)。
【0146】このように、本実施形態では、操作部10
8を、原稿セットテーブル10上に載置する原稿シート
の枚数が所定枚数以下である少数枚原稿搬送モードであ
ることを手動操作入力により設定するシート高さ入力手
段として機能させ、そのシート高さ入力手段により少数
枚原稿搬送モードであることが入力された場合であって
原稿セットテーブル10上にシートが載置されたとき、
昇降手段140が、そのシート高さ入力手段の入力情報
に基づいて、ピックアップローラ20の下降開始位置を
設定する。なお、昇降手段140が、そのシート高さ入
力手段の入力情報に基づいて、ピックアップローラ20
の下降開始位置を設定するのは、少なくとも最初の1回
であり、2回目以降は別の条件を考慮して下降開始位置
を設定してもよい。
【0147】したがって、ユーザが手動操作入力により
シート高さが低いことを設定すると、少なくとも最初の
1回のピックアップローラ20の下降開始位置が、その
入力情報に基づいて設定されるから、ピックアップロー
ラ20の待避位置を簡単に切り替えて、必要時に迅速な
複写動作等が可能になる。
【0148】[第4実施形態]
【0149】図17および図18はピックアップローラ
20が上側停止位置より低い中間待避位置に達したこと
を検知する中間待避高さ検知手段としてフィラー128
bおよびセンサ19bを設け、そのセンサ検知情報に基
づいて前記第1の待避動作と第2の待避動作とを切り替
えるようにした第4実施形態を示すその給紙動作のフロ
ーチャートである。
【0150】本実施形態における原稿シート束Pの搬送
動作について説明すると、まず、上述の場合と同様に、
読取り対象の原稿シート束Pを原稿セットテーブル10
上に先端を原稿ストッパ25の破線位置に突き当てた状
態でセットし、さらに、原稿シート束Pの左右両側のサ
イドガイド11によって幅方向の位置決めをする。この
とき、原稿セット検知フィラー21が移動して原稿セッ
トセンサ28の遮光が解除され、原稿のセットが検知さ
れ、本体制御部111に原稿セット信号が送信される。
【0151】次いで、本体制御部111からコントロー
ラ100への給紙指令信号により、図17および図18
に示す原稿給紙動作が実行される。
【0152】この原稿給紙動作では、まず、原稿のセッ
トが検知され(ステップS81)、原稿シートが原稿セ
ットテーブル10上にセットされていなければ今回の処
理を終了するが(ステップS81でno)、原稿シート
が原稿セットテーブル10にセットされていれば、次い
で、呼び出しモータ101が正転駆動される(ステップ
S82)。
【0153】呼び出しモータ101が正転することによ
り、ピックアップローラ20が上側停止位置から下降し
て原稿上面に移動し、原稿シート束Pを自重程度の所定
の圧力で加圧すると(ステップS83でyes)、呼び出
しモータ101が停止される(ステップS84)。
【0154】次いで、ピックアップローラ20の位置が
第2カム面131bのリフト量Lbに対応する高さを通
過したか否かがチェックされ(ステップS85)、リフト
量Lbに対応する高さに達していれば(ステップS85で
yes)、次にピックアップローラ位置が中間待避位置
bを通過したことを示すフラグをセットする所定のフラ
グ設定処理を実行する(ステップS86)。
【0155】なお、ピックアップローラ20を呼出し位
置に移動させる際には、第2の実施形態と同様に、中間
待避位置b通過フラグの有無により駆動パルス数を変更
する。
【0156】または、第2の実施形態と同様に、別途セ
ンサを設けてその通過フラグについて判断する必要をな
くすこともできる。
【0157】その後、所定の時間を経て、あるいは、ス
テップS85の判別結果がnoである場合にはステップS
85に次いで、分離給紙部2およびレジスト部3を駆動す
る給紙モータ102が正転駆動され(ステップS87)、
ピックアップローラ20が給送回転して原稿シート束P
の最上位から分離給紙部2の方へ最上部の原稿シートを
送り込む。
【0158】給紙ベルト23と分離ローラ26との作用
により1枚に分離された原稿は、給紙ベルト23によっ
てさらに搬送され、給紙経路27中を進む。この過程
で、突き当てセンサ29によって先端が検知されると
(ステップS88でyes)、さらに進んで停止している
レジストローラ30に突き当たる。ここで、原稿を所定
量だけ突き当てるため、給紙モータ102の駆動パルス
数に基づいて突き当てカウントを開始する(ステップS
91)。なお、ステップS88で突き当てセンサ29がオ
ンしないまま、所定時間が経過した場合にはタイムオー
バーと判定し(ステップS89でyes)、所定の突き当
て未達ジャムの処理を実行する(ステップS90)。
【0159】突き当てカウントを開始すると、次いで、
前記中間待避位置通過フラグがセットされているか否か
をチェックし(ステップS92)、そのフラグがセットさ
れていれば(ステップS92でyes)、次いで、呼び出
しモータ101を逆転させることによって(ステップS
93)、ピックアップローラ20を原稿上面から離隔する
よう上側に待避させるとともに、ピックアップローラ2
0が駆動カム131の第2カム面131bのリフト量L
bに対応する所定の中間待避位置bに達したか否かを判
別する(ステップS94)。そして、その判別結果がye
sであれば、呼び出しモータ101を停止させる(ステ
ップS95)。
【0160】一方、ステップS66での判別結果がnoの
場合、すなわち原稿高さが高く、前記中間待避位置通過
フラグがセットされていない場合には、次いで、呼び出
しモータ101を正転させることによって(ステップS
96)、ピックアップローラ20を原稿上面から離隔する
よう上側に待避させるとともに、ピックアップローラ2
0が駆動カム131の第1カム面131aのリフト量L
aに対応する待避位置(上側停止位置)に達したか否か
を判別する(ステップS97)。そして、その判別結果が
yesであれば、呼び出しモータ101を停止させる
(ステップS98)。
【0161】この間、原稿シートを給紙ベルト23の搬
送力のみで送ることにより、原稿シートの先端はレジス
トローラ30の上下ローラ対のニップ部に進入し、先端
の整合(突き当てスキュー修正)が行われる。
【0162】呼び出しモータ101が停止した後、原稿
シートは突き当てセンサ29の検知から給紙モータ10
2の正転で所定距離(所定パルス数)だけ搬送される
が、このとき、前記突き当てカウント量が所定パルス数
か否かが判別され(ステップS99)、yesであれば、
給紙モータ102が停止されて、給紙ベルト23が停止
する(ステップS101)。
【0163】次いで、読取りモータ103の正転により
レジストローラ30が駆動されて、原稿シートが反転部
4方向に搬送され(ステップS102)、画像形成装置本
体1000と密着イメージセンサ61のうち少なくとも
一方による所定の読み取り動作が実行される(ステップ
S103)。そして、画像読み取り位置を通過した原稿シ
ートの後端が排紙センサ70によって検知されると(ス
テップS104)、次の原稿給紙信号が生成される(ステ
ップS105)。
【0164】このように、本実施形態では、ピックアッ
プローラ20が最上の待避位置(上側停止位置)より低
い中間待避位置bに達したことを検知するフィラー12
8bおよびセンサ19bを設け、昇降手段140が、そ
の中間待避高さ検知情報に基づいて、前記第1の待避動
作と第2の待避動作とを切り替えるので、実際のピック
アップローラ20の原稿シート束Pへの当接高さが所定
高さになったとき、その原稿シート束の高さに応じた好
ましいタイミングで、ピックアップローラ20の待避高
さを切り替えることができ、落下衝撃音を低減させるこ
とができる。
【0165】また、ピックアップローラ20が中間待避
位置bに達した後の給紙時には、ピックアップローラ2
0の下降開始位置を中間待避位置bとして、待避高さを
低くすることもできる。この場合、駆動カム131がカ
ムフォロア部133aと当接する部分を、第1カム面1
31aから第2カム面131bに、第2カム面131b
から第3カム面131cに移動させた後、第2カム面1
31bと第3カム面131cの間で往復させることによ
り、必要時に迅速な複写動作等が可能になる。
【0166】なお、上述した各実施形態においては、ピ
ックアップローラ20が、自重を主とする下方への付勢
力により原稿シート束Pに所定の接触圧で接触するの
で、ピックアップローラ20の原稿シート束Pへの接触
圧が自重程度であるから、シート束の厚さに関係なく、
摩擦給送に適した安定した接触圧を得ることができる。
なお、ここで、自重を主とする下方への付勢力とは、ピ
ックアップローラ20とその支持部の自重による付勢力
がそれ以外の補助的な付勢力(例えばばね定数の小さい
捩りばね141等の弾性部材による下降方向へのほぼ一
定の付勢力)より大きいことを意味する。
【0167】また、各実施形態の昇降手段140は、原
稿セットテーブル10上に原稿シートがないときには、
ピックアップローラ20を前記上側停止位置まで待避さ
せ、原稿セットテーブル10上にシートが載置されたと
きには、少なくとも最初の1回は前記上側停止位置から
原稿シート束Pとの当接位置までピックアップローラ2
0を下降させる。この場合、原稿シート束Pが原稿セッ
トテーブル10上に載置されるときには常にピックアッ
プローラ20が上側停止位置で待避していることにな
り、厚い原稿に対応できる。しかも、前記上側停止位置
からシート束までピックアップローラ20を下降させる
動作を、少なくとも最初の1回とするので、シート束が
薄ければ、ピックアップローラ20の待避高さを下げる
ことができる。
【0168】また、ADF200では、ピックアップロ
ーラ20の回転動力が分離給紙部2から得られるので、
機構が簡素化される。さらに、昇降手段140を利用し
てピックアップローラ20の昇降タイミングを制御する
ようにすると、ピックアップローラ20の給送時間を制
御することもできる。
【0169】各実施形態の画像形成装置本体1000で
は、複写等の開始の指令がされた時にピックアップロー
ラ20を下降させて即座に原稿の分離給送を開始するこ
とができ、しかも、ピックアップローラ20下降時の衝
撃音を低減することができる。また、画像形成装置本体
1000が、ADF200により所定の原稿読取位置に
搬送された原稿の画像を読み取ってその原稿画像を表す
画像データを生成し、該画像データを出力するスキャナ
(画像読取装置)として作動する場合にも、読取開始の
指令がされた時にピックアップローラ20を下降させて
即座に原稿シートの分離給送を開始することができ、し
かも、ピックアップローラ20下降時の衝撃音を低減す
ることができる。さらに、画像形成装置本体1000が
ファクシミリ装置である場合、送信又は記録出力の指令
がされた時にピックアップローラ20を下降させて即座
に原稿シートの分離給送を開始することができ、ピック
アップローラ20下降時の衝撃音を低減することができ
る。
【0170】
【発明の効果】本発明によれば、給送部材の昇降範囲の
うち上側停止位置である上昇位置で給送部材の昇降を停
止させて厚いシート束であっても給送可能な状態とする
一方で、給送部材がその上昇位置から下降したときに下
降中の給送部材の下降を制限し、該制限後の下降速度を
減少させるようにしているので、給送部材の実質的な落
下開始位置が下がったのと同様にして、衝撃音を低減さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る自動原稿搬送装置
および画像形成装置の概略構成図である。
【図2】第1実施形態の自動原稿搬送装置および画像形
成装置の制御系のブロック図である。
【図3】第1実施形態の密着イメージセンサの構成を示
すそのブロック図である。
【図4】第1実施形態の自動原稿搬送装置におけるピッ
クアップローラの昇降動作を示す動作説明図である。
【図5】第1実施形態の自動原稿搬送装置における駆動
カムの昇降駆動機構の斜視図である。
【図6】第1実施形態の自動原稿搬送装置における昇降
手段の要部の斜視図である。
【図7】第1実施形態の給紙ベルトおよびピックアップ
ローラの関係を示す図で、(a)はピックアップローラ
が当接位置側に移動した下降状態の斜視図、(b)はピ
ックアップローラが離隔位置に移動した待避状態の斜視
図である。
【図8】第1実施形態の給紙ベルトユニットの分解斜視
図である。
【図9】第1実施形態の駆動カムの形状を示す部分側面
図である。
【図10】第1実施形態の自動原稿搬送装置における第
1、第2の駆動カム位置検知手段の斜視図である。
【図11】第1実施形態の給紙動作を示すフローチャー
トである。
【図12】図11に続く給紙動作のフローチャートであ
る。
【図13】第2実施形態の給紙動作を示すフローチャー
トである。
【図14】図13に続く給紙動作のフローチャートであ
る。
【図15】第3実施形態の給紙動作を示すフローチャー
トである。
【図16】図15に続く給紙動作のフローチャートであ
る。
【図17】第4実施形態の給紙動作を示すフローチャー
トである。
【図18】図17に続く給紙動作のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 原稿セットテーブル(原稿載置台) 19 ホームポジションセンサ(第1カム位置検知手
段) 19a、19b センサ(第1カム位置検知手段、第
2カム位置検知手段) 20 ピックアップローラ(給送部材) 21 原稿セット検知フィラー 23 給紙ベルト 25 原稿ストッパ 26 分離ローラ 30 レジストローラ 40 レジストセンサ 43 読取搬送ローラ 54 コンタクトガラス 61 密着イメージセンサ 70 排紙センサ 80 反転切換爪 81 反転排紙ローラ対 83 スイッチバック経路 90 排紙スタッカ 100 コントローラ 101 呼び出しモータ 102 給紙モータ 108 操作部 111 本体制御部 120 昇降駆動機構 122 歯付伝動ベルト 123 歯付ホイール 128a フィラー(被検知部材) 128a、128b フィラー(被検知部材) 131 駆動カム 131a 第1カム面 131b 第2カム面 131c 第3カム面 133 ピックアップ駆動部材(駆動伝達部材) 133a カムフォロワレバー部 133b 昇降駆動用レバー部 134 給紙ベルト駆動軸 135 揺動部材 135a 揺動支持軸 135a 揺動支持軸部 135b 一端部 135c 他端部 138 ブラケット 140 昇降手段 200 ADF 1000 画像形成装置本体

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート束を載置する載置台と、 前記載置台上に載置されたシート束の上部に所定の付勢
    力によって当接し、該シート束の上部のシートを分離位
    置に呼び出す給送部材と、 該給送部材により前記分離位置に呼び出されたシートの
    うち最上のシートを下側のシートから分離させる分離手
    段と、 前記給送部材を前記最上のシートから離隔するよう上昇
    させて上昇位置に保持し、かつ該保持を解除して該給送
    部材の前記付勢力による下降を許容しシート束の上部に
    当接させることにより該給送部材を昇降させる昇降手段
    と、を備えたシート束の分離給送装置において、 前記昇降手段は、前記給送部材の下降を下降途中で制限
    し該制限後の給送部材の下降速度を減少させる下降制限
    動作を実行可能であることを特徴とするシート束の分離
    給送装置。
  2. 【請求項2】前記昇降手段の下降制限動作は、前記給送
    部材の下降を許容しながら前記上昇位置より下方で該給
    送部材の下降速度を減少させる動作であることを特徴と
    する請求項1に記載のシート束の分離給送装置。
  3. 【請求項3】前記昇降手段の下降制限動作は、前記給送
    部材の下降を前記上昇位置より下方で一時停止させる動
    作であることを特徴とする請求項1に記載のシート束の
    分離給送装置。
  4. 【請求項4】前記昇降手段は、前記給送部材が前記載置
    台上のシート束に当接する位置より高い位置であって前
    記上昇位置と前記給送部材の下降を一時停止させる中間
    停止位置とのうちいずれか下側の位置から、前記給送部
    材を落下させることを特徴とする請求項3に記載のシー
    ト束の分離給送装置。
  5. 【請求項5】シート束を載置する載置台と、 前記載置台上に載置されたシート束の上部に所定の付勢
    力によって当接し、該シート束の上部のシートを分離位
    置に呼び出す給送部材と、 該給送部材により前記分離位置に呼び出されたシートの
    うち最上のシートを下側のシートから分離させる分離手
    段と、 前記給送部材を昇降駆動する駆動カムと、該駆動カムか
    らの駆動力を前記給送部材に伝達する駆動伝動部材と、
    を有し、前記給送部材を前記最上のシートから離隔する
    よう上昇させて上昇位置に保持し、かつ該保持を解除し
    て該給送部材の前記付勢力による下降を許容しシート束
    の上部に当接させることにより該給送部材を昇降させる
    昇降手段と、を備えたシート束の分離給送装置におい
    て、 前記昇降手段は、前記駆動カムのカム面の一部を前記駆
    動伝動部材に当接させて前記給送部材を前記上昇位置に
    保持可能であって、該駆動カムのカム面の一部を前記駆
    動伝動部材から離隔させて前記上昇位置での前記給送部
    材の保持を解除し、該駆動カムのカム面の残部で前記駆
    動伝動部材を介して前記給送部材の下降を下降途中で制
    限し、該制限後の給送部材の下降速度を減少させること
    を特徴とするシート束の分離給送装置。
  6. 【請求項6】前記駆動カムが前記上昇位置にある前記給
    送部材の保持を解除する際、前記駆動カムの回転は一定
    速度であることを特徴とする請求項5記載のシート束の
    分離給送装置。
  7. 【請求項7】前記駆動カムは、最大リフトの第1カム面
    と、最大リフトより小さい中間リフトとなる第2カム面
    と、前記中間リフトよりも小さい最小リフトとなる第3
    カム面とを有し、 前記昇降手段は、前記駆動カムを正逆転させて前記第2
    カム面と前記第3カム面とを交互に前記駆動伝動部材に
    対向させ、前記給送部材を前記上昇位置より下方の所定
    範囲で昇降させることができることを特徴とする請求項
    5又は6に記載のシート束の分離給送装置。
  8. 【請求項8】前記駆動カムは、最大リフトの第1カム面
    と、最大リフトより小さい中間リフトとなる第2カム面
    と、前記中間リフトよりも小さい最小リフトとなる第3
    カム面とを有し、 前記駆動カムの第1カム面が前記駆動伝動部材に当接し
    たことを検知する第1カム位置検知手段と、前記駆動カ
    ムの第2カム面が前記駆動伝動部材に当接したことを検
    知する第2カム位置検知手段と、を設けたことを特徴と
    する請求項5又は6に記載のシート束の分離給送装置。
  9. 【請求項9】前記給送部材の自重が前記付勢力として作
    用することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載
    のシート束の分離給送装置。
  10. 【請求項10】前記載置台上のシート束の高さに関係な
    く前記給送部材を前記上昇位置に待避させることを特徴
    とする請求項1〜6、8又は9のいずれかに記載のシー
    ト束の分離給送装置。
  11. 【請求項11】前記駆動カムは、最大リフトの第1カム
    面と、最大リフトより小さい中間リフトとなる第2カム
    面と、前記中間リフトよりも小さい最小リフトとなる第
    3カム面とを有し、 前記昇降手段は、前記駆動カムを一方向にのみ回転させ
    て、前記第1のカム面、前記第2カム面および前記第3
    カム面とを順次前記駆動伝動部材に対向させることを特
    徴とする請求項10に記載のシート束の分離給送装置。
  12. 【請求項12】前記昇降手段は、前記載置台上にシート
    がないときには、前記給送部材を前記上昇位置まで待避
    させ、前記載置台上にシートが載置されたときには、少
    なくとも最初の1回は前記上昇位置から前記シート束と
    の当接位置まで前記給送部材を下降させることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれかに記載のシート束の分離給
    送装置。
  13. 【請求項13】前記昇降手段は、前記載置台上のシート
    束の高さに応じて、前記給送部材を前記上昇位置に待避
    させる第1の待避動作と、前記給送部材を前記上昇位置
    より下方の中間停止位置に待避させる第2の待避動作と
    のうちいずれかを実行し、前記給送部材の前記最上のシ
    ートからの待避高さを一定高さ以下に調節することを特
    徴とする請求項1〜9又は12のいずれかに記載のシー
    ト束の分離給送装置。
  14. 【請求項14】前記載置台上のシート束の高さを検知す
    るシート高さ検知手段を設け、 前記昇降手段が、該シート高さ検知手段の検知情報に基
    づいて、前記第1の待避動作と第2の待避動作とを切り
    替えるようにしたことを特徴とする請求項13に記載の
    シート束の分離給送装置。
  15. 【請求項15】前記給送部材が前記上昇位置より低い中
    間待避位置に達したことを検知する中間待避高さ検知手
    段を設け、 前記昇降手段が、該中間待避高さ検知手段の検知情報に
    基づいて、前記第1の待避動作と第2の待避動作とを切
    り替えることを特徴とする請求項13に記載のシート束
    の分離給送装置。
  16. 【請求項16】前記載置台上のシートの積載枚数が所定
    数以下であるか否かを設定し入力するシート高さ入力手
    段を設け、 前記載置台上にシートが載置されたとき、前記昇降手段
    が、該シート高さ入力手段の入力情報に基づいて、前記
    給送部材の下降開始位置を設定することを特徴とする請
    求項13に記載のシート束の分離給送装置。
  17. 【請求項17】請求項1〜14のいずれかに記載のシー
    ト束の分離給送装置を備えた自動原稿搬送装置。
  18. 【請求項18】請求項1〜14のいずれかに記載のシー
    ト束の分離給送装置を備えた画像形成装置。
  19. 【請求項19】請求項1〜14のいずれかに記載のシー
    ト束の分離給送装置を備えた画像読取装置。
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