JP2001218823A - 厨房排気用脱臭装置 - Google Patents

厨房排気用脱臭装置

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JP2001218823A JP2000035656A JP2000035656A JP2001218823A JP 2001218823 A JP2001218823 A JP 2001218823A JP 2000035656 A JP2000035656 A JP 2000035656A JP 2000035656 A JP2000035656 A JP 2000035656A JP 2001218823 A JP2001218823 A JP 2001218823A
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惇 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食用油のミストや蒸気が大量に混じっている
厨房からの排気から,これらミストを効果的に除去する
と共に,腐敗臭の発生を防止する。 【解決手段】 厨房2からの排気を脱臭するため装置で
あって,排気が含まれる空気が通過するダクト6内に設
置されるフィルタ10を有している。フィルタ10の支
持体は,孔の直径の平均値が4mm以上の大きさの通気
孔を有している。支持体は,少なくともセピオライト又
はパリゴルスカイトを含む含水マグネシウム質珪酸塩鉱
物と,水酸化カルシウムの混合物とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,厨房からの排気を
脱臭するための厨房用脱臭装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば飲食店の厨房からの排気には,食
用油のミストや蒸気が大量に混じっているので,従来
は,油分を吸着する吸着材(例えば,ゼオライト)を不
織布等のろ材の表面に担持した吸着フィルタによって厨
房からの排気を処理していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
そのような吸着フィルタでは次のような問題点があっ
た。まず,油ミストが吸着材の表面を覆ってしまい,臭
気吸着に有効な細孔を塞いでしまうので,厨房排気から
の臭気を有効に除去できないという問題があった。また
吸着フィルタに付着した油ミストが微生物の酸化・分解
作用を受けて,別途腐敗臭を発生するという問題があっ
た。また綿埃のような粗大塵が吸着フィルタの通気孔を
塞いでしまい,通気抵抗が大きくなって処理空気の送風
が困難になるという面もあった。
【0004】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり,食用油のミストや蒸気が大量に混じっている厨房
からの排気から,これらミストを効果的に除去でき,し
かも腐敗臭の発生を防止できる厨房用脱臭装置を提供し
て前記問題の解決を図ることをその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め,請求項1の厨房用脱臭装置によれば,厨房からの排
気を脱臭するための装置であって,前記厨房からの排気
が含まれる空気が通過する流路に設置され,かつ孔の直
径の平均値が4mm以上(多角形の孔の場合には,対向
する辺間の距離)の大きさの通気孔を有する支持体を有
している。そして前記支持体は少なくともその表面に,
下記の混合物を有していることを特徴としている。すな
わち前記混合物は,少なくともセピオライト又はパリゴ
ルスカイトと,水酸化カルシウム又は水酸化ストロンチ
ウムとの混合物である。
【0006】発明者らの知見によれば,支持体が,直径
の平均値が4mm以上の大きさの通気孔を有していれ
ば,油分のミストによって孔が塞がれてしまうのを効果
的に抑えることができる。そしてかかる支持体は,その
表面に少なくともセピオライト又はパリゴルスカイト
と,水酸化カルシウム又は水酸化ストロンチウムとの混
合物を有しているので,まずセピオライト又はパリゴル
スカイトによって油分ミストや臭気を効果的に除去でき
る。そして水酸化カルシウム又は水酸化ストロンチウム
の強アルカリ性によって,微生物の発生を抑えることが
でき,腐敗臭の発生を防止することができる。強アルカ
リの薬品としては他に水酸化カリウムや水酸化ナトリウ
ムがあるが,これらは水溶性で溶け出すと危険である。
この点水酸化カルシウムや水酸化ストロンチウムは強ア
ルカリ性でかつ水に不溶であるため,安全に利用するこ
とができる。
【0007】この場合,請求項2のように,前記セピオ
ライト又はパリゴルスカイトに対する水酸化カルシウム
や水酸化ストロンチウムの重量比が1%〜50%である
ことが好ましい。発明者らの検証によれば,前記セピオ
ライト又はパリゴルスカイトに対する水酸化カルシウム
や水酸化ストロンチウムの重量比が1%に満たないと,
これら水酸化カルシウムや水酸化ストロンチウムの吸油
容量は十分あるものの,吸着後の油ミスト内の微生物の
繁殖を十分に防止し得ず,水酸化カルシウムや水酸化ス
トロンチウムに吸収された油から腐敗臭が発生し,脱臭
効果が著しく損なわれた。一方,セピオライト又はパリ
ゴルスカイトに対する水酸化カルシウムや水酸化ストロ
ンチウムの重量比が50%を超えてしまうと,セピオラ
イト又はパリゴルスカイトの吸油容量が著しく減ってし
まった。その結果,吸着しきれなかった油ミストが臭気
除去用吸着材の細孔を閉塞し,脱臭効果が著しく損なわ
れることになった。したがって,本発明においては,前
記セピオライト又はパリゴルスカイトに対する水酸化カ
ルシウムや水酸化ストロンチウムの重量比は,1%〜5
0%であることが効果的である。
【0008】前記支持体は,請求項3のように,前記流
路において空気の流れに沿って多段に設置し,上流側の
支持体の通気孔の大きさを下流側の支持体の通気孔の大
きさよりも小さく設定してもよい。かかる構成によれ
ば,粗大塵は上流側で引っかかり,下流側,すなわち下
段側の支持体の方には入っていかない。それゆえ上流側
の支持体をいわば犠牲フィルタとして使用し,これを頻
繁に交換することで,全体として常に良好な作用効果,
すなわち油分ミストの除去と脱臭の双方を維持すること
ができる。
【0009】請求項4のように,各段の支持体を,間隔
をあけて設置すれば,次段の支持体へと処理対象空気が
流れる際に空間内で拡散され,支持体の局所的な劣化が
防止される。
【0010】請求項5のように,上流側の支持体,又は
支持体の上流側の少なくとも一部を交換自在としておけ
ば,上流側の支持体や支持体における上流側部分をいわ
ば犠牲フィルタとして使用する際に便利である。
【0011】油分ミストの付着量は,上流側の支持体の
方が多いので,請求項6のように,通気方向単位長さ当
たりの支持体の水酸化カルシウム含有率が,下流側の支
持体よりも上流側の支持体の方が多いようにしておけ
ば,腐敗による臭気の発生を効果的に防止することが可
能である。
【0012】なお,臭気除去用吸着材を支持体が別途有
するように構成すれば,より一層脱臭効果が高まる。こ
こで本発明に適した臭気除去用吸着材とは,例えば疎水
性ゼオライト,フライポンタイト鉱物単独,又は疎水性
ゼオライト,フライポンタイト鉱物,あるいはけいそう
土、シリカ、アルミナ、シリカとアルミナの混合物、珪
酸アルミニウム、活性アルミナ、多孔質ガラス、活性白
土、活性ベントナイト又は合成ゼオライトのうちの少な
くとも1種からなる無機物の粉末に無機酸又有機酸が添
着されたものが挙げられる。また多段に支持体が設置さ
れている場合には,前記臭気除去用吸着材は,下流側の
支持体に設ける方が好ましい。
【0013】請求項7のように,前記流路は,複数の排
気部から排気された空気が集合した後の空気が流れる流
路であってもよい。すなわち,複数の厨房や複数の調理
台上のフードから排気された空気が集合された後の流路
(例えばダクト)内に支持体が設置されていれば,多数
の排気部からの排気を集中して脱臭処理できるので,効
率がよい。またメンテナンスの点でも有利である。
【0014】前記支持体の下流側に,少なくとも有機性
臭気,酸性臭気又は塩基性臭気を除去する脱臭部を備え
るようにすれば,各種の臭気に対して脱臭処理が可能に
なる。これらの脱臭部に使用できる脱臭材としては,前
記した疎水性ゼオライト,フライポンタイト鉱物単独,
又は疎水性ゼオライト,フライポンタイト鉱物,あるい
はけいそう土、シリカ、アルミナ、シリカとアルミナの
混合物、珪酸アルミニウム、活性アルミナ、多孔質ガラ
ス、活性白土、活性ベントナイト又は合成ゼオライトの
うちの少なくとも1種からなる無機物の粉末に無機酸又
有機酸が添着されたものが例として挙げられる。
【0015】前記支持体は,請求項9に示したように,
前記少なくともセピオライト又はパリゴルスカイトと,
水酸化カルシウム又は水酸化ストロンチウムの粉末と,
バインダとを必須成分とするスラリーを抄造して構成さ
れたものであり,該スラリーにおいて前記少なくともセ
ピオライト又はパリゴルスカイトは,フルイ上曲線50
%の粒子径が10μm以下であって,比重が0.3g/
cm〜8g/cm,水酸化カルシウム又は水酸化ス
トロンチウムは,フルイ上曲線50%の粒子径が10μ
m以下でありかつ比重が0.3g/cm〜8g/cm
であることが好ましい。
【0016】またさらに,請求項10のように,前記少
なくともセピオライト又はパリゴルスカイトと,水酸化
カルシウム又は水酸化ストロンチウムの粉末と,バイン
ダとを必須成分とするスラリーを用いて,これらの混合
物質を前記支持体表面に担持させ,該スラリーにおいて
前記少なくともセピオライト又はパリゴルスカイトは,
フルイ上曲線50%の粒子径が10μm以下であって,
比重が0.3g/cm 〜8g/cm,水酸化カルシ
ウム又は水酸化ストロンチウムは,フルイ上曲線50%
の粒子径が10μm以下であり,かつ比重が0.3g/
cm〜8g/cmであるように構成してもよい。
【0017】なおフルイ上曲線とは,粒度分布の表示法
で用いられる累積曲線であり,縦軸に累積値(%)又は
フルイ上(100−累積値(%))をとったものであ
る。かかる請求項9や10の構成によれば,単位体積あ
たりの含有量を増加させて脱臭効果を効率よく発揮させ
ることが可能である。そして,セピオライト又はパリゴ
ルスカイトと,水酸化カルシウム又は水酸化ストロンチ
ウムの粉末と,バインダとを必須成分とするスラリーを
用いて抄造,担持させる場合,発明者らの知見によれ
ば,比重が小さいと浮き上がってしまい,また大きすぎ
ると沈殿してスラリー中に分散される粒子数が減少して
好ましくない。それゆえ,比重についても0.3g/c
〜8g/cmの範囲のものが適している。
【0018】
【発明の実施の形態】以下,本発明の好ましい実施の形
態について説明すると,図1は,本実施の形態にかかる
脱臭装置1を用いた脱臭システムの全体を簡略化して示
しており,この脱臭システムは,厨房2内の調理台3上
方に設置されているフード4からの排気を,ダクト5,
6を通じてファン7によって室外に開口している排気口
8から排気する間に,ダクト6内に設置された脱臭装置
1によって,厨房2からの排気中の油分ミストや油分蒸
気を除去すると共に,臭気をも除去しかつ油の腐敗臭を
発生させないシステムとして構成されている。
【0019】本実施の形態においては,1台のフィルタ
10からなり,このフィルタ10は,図2に示したよう
に,2つの支持体11,12を連結した構造を有してい
る。各支持体11,12は,基本的には同一の構造を有
している。まず上流側に位置する支持体11について図
3に基づいて説明すれば,この支持体11は図示のよう
に,ハニカム構造体からなり,その通流方向の長さLは
300mmであり,目の粗さ(対向する2辺間の距離)
Dが10mmである。このハニカム構造体は,例えば
セラミック繊維などの無機繊維,パルプ等の有機繊
維,そして少なくともセピオライト又はパリゴルスカ
イトと,水酸化カルシウム又は水酸化ストロンチウムの
混合物とを::が2:1:15の重量で配合し,
湿式抄紙法により,厚さが0.3mmの厚さに抄造す
る。この抄造によってできあがったシートを適宜成形す
ることで得られる。
【0020】かかる場合,少なくともセピオライト又は
パリゴルスカイトのフルイ上曲線50%の粒子径が10
μm以下でかつ比重が0.3〜8g/cm,水酸化カ
ルシウムのフルイ上曲線50%の粒子径が10μm以下
でかつ比重が0.3〜8g/cmとし,これらの粉末
とバインダ(例えばシリカゾル等)とを必須成分とする
スラリーを抄造して前記シートを構成する事が好まし
い。また他の製造方法として,前記スラリーを用い,適
宜の素材(例えば無機繊維やセラミック繊維からなるシ
ート)を該スラリーに浸漬させた後乾燥しも表面に担持
させるようにしてもよい。
【0021】一方下流側に位置する支持体12は,前記
支持体11の表面に疎水性ゼオライトを担持させた構造
を有している。そして各支持体11,12における成分
等の単位面積あたりの含有量は次の通りである。 ・支持体11 セピオライト+水酸化カルシウムは,300g/m ・支持体12 セピオライト+疎水性ゼオライトは,300g/m
【0022】このようにして構成された支持体11,1
2は,図4に示したように,通気方向に沿って連結され
てその外側周面にステンレス鋼製のパネル13,14,
15,16が配置された角筒状体内に収納され,さらに
空気の通流方向前後に,押さえ板17,17が配置され
てフィルタ10が構成される。
【0023】次に上記実施の形態にかかる脱臭装置1を
用いて実際に厨房2からの排気を処理した結果を次に示
す。
【0024】(1)処理対象空気 脱臭の処理対象とした空気の概要は次の通りである。 1)オフィスビルレストラン街の厨房排気の脱臭を行
う。脱臭の目的は,ビル周辺の居住者が臭気を感じない
レベルまで臭気濃度を下げる。 2)排気風量:10万m/時間 3)処理空気の温湿度:35℃,75%RH 4)処理空気の臭気濃度(フィルタ10の上下流側の臭
気濃度) 上流側:臭気濃度3,000 下流側:臭気濃度目標値300 ここで,空気の臭気濃度とは,「対象空気を,臭気を全
く含まない(言い換えると臭気の原因物質を全く含まな
い)清浄空気で希釈する場合に,通常の嗅覚を有する被
験者が臭気を感じなくなる最小希釈倍率」で定義され
る。同一の臭気原因物質に対しては,臭気濃度は単位体
積当りの空気中に含まれる臭気原因物質の絶対量(物質
濃度とも呼ばれ,ppmで表示されることが多い)に比
例する。ただし,臭気原因物質の種類が異なれば,同じ
物質濃度であっても,臭気濃度は大きく異なる。例え
ば,硫化水素をやっと感知できる濃度は0.5ppbで
あり,アンモニアは0.15ppmである。つまり,物
質濃度が同等のアンモニアと硫化水素をそれぞれ含む2
種類の空気を比較した場合,硫化水素を含む空気の臭気
濃度は,アンモニアを含む空気の臭気濃度の300倍の
大きさとなる。 5)処理空気の上流側に含まれる臭気原因物質 前記処理空気中における測定された悪臭原因物質の濃度
及び臭気強度を図5に示す。悪臭防止法で規制基準のあ
る物質のみの測定結果である。これらの悪臭原因物質の
濃度はつぎのようにして測定した。 まず,吸着材を充填した捕集管に臭気原因物質を含む
空気を通気して臭気原因物質を捕集する。 捕集管に加熱した不活性ガス(窒素やヘリウムなど)
を通気して,吸着材に一旦捕集した臭気原因物質を脱離
する。 臭気原因物質を含む加熱不活性ガスをGC−MS(ガ
スクロマトグラフィ・マススペクトロスコピー)で分析
する。また臭気強度とは,悪臭防止法における基準値の
設定尺度として使用されてする6段階の尺度であり,測
定者が直接においを嗅ぎ,そのときの強度の感じ方をそ
の臭気強度尺度に基づいて数値化する。また代表的な悪
臭原因物質については,物質濃度と臭気強度の関係式が
得られており,この式を用いて物質濃度から臭気強度が
算出できるようになっている。6段階臭気強度表示法に
よれば,次の通りである。 0:無臭 1:やっと感知できるにおい(検知しきい値濃度) 2:何のにおいであるかがわかる弱いにおい 3:楽に感知できるにおい 4:強いにおい 5:強烈なにおい 6)処理空気の上流側に含まれる油ミスト濃度とその他
の塵埃濃度 油ミスト濃度とその他の塵埃濃度はつぎのようにして測
定した。 臭気原因物質を含む空気をグラスファイバフィルタ
(孔径0.3〜8μm)に通気して,油ミストおよびそ
の他の塵埃を全てメンブレンフィルタに捕集する。 メンブレンフィルタに捕集した浮遊塵埃(油ミストと
その他の塵埃)の総重量を測定し,処理空気の上流側に
含まれる総重量に換算すると,0.3mg/mであっ
た。 捕集した浮遊塵埃をベンゼン溶液に分散した後,濾過
・乾燥し,ベンゼンに不溶の重量割合を測定した。その
結果,ベンゼンに可溶な成分は全浮遊塵埃の1/3,ベ
ンゼンに不溶な成分は全浮遊塵埃の2/3であることが
明らかになった。前者を油ミスト,後者を油ミスト以外
の塵埃とすれば,処理空気の上流側に油ミストが0.1
mg/m含まれ,油ミスト以外の塵埃が0.2mg/
含まれることになる。
【0025】(2)上流側支持体11の構成成分 セピオライトに対する水酸化カルシウムの重量比が本発
明の範囲,1%,5%,10%,20%。30%,40
%,50%のものについて各々調べた。また比較するた
め,同じく0.1%,0.5%,60%,80%につい
ても調べた。
【0026】ダクト6内の通気速度は2.5m/sとし
【0027】(3)結果 測定の結果を図6の表に示す。この表からわかるように
セピオライトに対する水酸化カルシウムの重量比が1%
〜50%の間は,長期間に渡って高い脱臭効果があるこ
とを確認できた。しかしながら,0.1%については,
1ヶ月程度,0.5%の場合には3ヶ月程度で目標値の
300を越えてしまい,また60%の場合には3ヶ月,
80%の場合には2ヶ月で早くも目標値を超えてしまっ
た。以上のことから,セピオライトに対する水酸化カル
シウムの重量比が1%〜50%の間が最適である。また
セピオライトのみならず,パリゴルスカイト及びその双
方を含む場合でも同様である。
【0028】次に支持体11について前記図6に示した
セピオライトに対する水酸化カルシウムの重量比が20
%の場合について,支持体11の構成を次のようにした
際の構成素材の含有率について考察する。
【0029】すなわちセピオライトと水酸化カルシウム
の粉末とシリカゾルバインダを混合したスラリーに,ガ
ラス繊維を添加して抄造,乾燥して支持体11を構成す
るシートを製作した。スラリー中に含まれるセピオライ
トと水酸化カルシウムとシリカゾルバインダとガラス繊
維の混合比(重量比)は,10:2:1:1とした。こ
のときのセピオライトと水酸化カルシウムの粉末の粒子
径と単位体積あたりのシート(抄紙)に含まれる各成分
の重量を図7の表に示した。
【0030】この表に示した結果からわかるように,セ
ピオライト並びに水酸化カルシウムの粒子径が10μm
を越えると,いずれもスラリー中で沈殿を起こしやす
く,抄紙中の含有量が著しく減少して脱臭機能が十分発
揮できないおそれがある。したがって,好ましくは,請
求項10,11に示したように,フルイ上曲線50%の
粒子径が10μm以下であることが望ましい。
【0031】次に支持体11において,前記図6に示し
たセピオライトに対する水酸化カルシウムの重量比が2
0%の場合について,支持体11の上流側から空気の通
流方向に20mm相当を切り取り,そこにハニカムの目
の粗さが5mmのハニカム構造体を取り付けた場合と,
目の粗さを10mmのままにした場合とを比較した結果
を図8の表に示した。
【0032】この結果からわかるように,上流側のハニ
カムの目の粗さを細かくすることで,油分ミストのかな
りの量が上流部の細かいハニカム部分に吸着された。そ
してその下流に漏洩する油分ミストの量が減った結果,
臭気除去用の吸着材の細孔を油分ミストが閉塞する機会
が著しく低減され,下流側臭気濃度も相当低減したと考
えられる。したがって,支持体11の上流側の部分のみ
を分割して交換自在としておけば,そのように上流側に
目の細かいハニカム構造体を上流側に位置させること
で,下流側の臭気濃度を長期間に渡って維持することが
でき,かつ支持体全てを交換する必要がなく,無駄がな
い。なおハニカム構造体をそれぞれ接して取り付けた場
合には,図2のフィルタと同じ寸法で製作しても吸着効
果は落ちない。また所定厚み(通気方向の長さ)の一部
に油吸着の機能を持たせてもよい。
【0033】そして,そのように上流側のハニカムの目
の粗さが細かい部分を分割して交換可能とすれば,さら
につぎのような利点がある。すなわち,粗大な綿埃はハ
ニカム入口部分の目の細かい部分で引っかかり,ハニカ
ムの深いところまで入り込んで閉塞を起こすことがな
い。したがって,上流の目の細かい部分の支持体の入口
側が閉塞した時点で当該目の細かい部分の支持体のみを
交換すればよく,いずれにしろ支持体全体を交換すると
いう無駄を避けることができる。また油成分の付着によ
る下流側脱臭フィルタの寿命の劣化がないので,正確に
寿命を予測してフィルタを交換することができる。
【0034】一方支持体の下流側出口に近いほど油分ミ
ストの蓄積量が少ないため,当該下流側出口に近い部分
は微生物が繁殖して酸化・分解作用による腐敗臭の発生
する機会が少なくなる。それゆえ微生物の繁殖を抑える
水酸化カルシウムの含有量は少なくて済むことになる。
したがって,空気の通流方向単位長さあたりの下流側の
支持体の水酸化カルシウムの含有量を上流側よりも少な
くしても,支持体全体に渡って均等に微生物の繁殖を抑
えることが可能になる。
【0035】これを例えば図3の支持体11を例にとっ
て説明すれば,図中の矢印で示される空気の通流方向の
下流側の部分においては,上流側の部分よりも水酸化カ
ルシウムの含有量を少なくするようにしてもよいのであ
る。これによって支持体11全体における水酸化カルシ
ウムの量を低減させる事が可能になる。
【0036】一方逆の観点からみれば,水酸化カルシウ
ムやの量を低減させることはセピオライト,パリゴルス
カイトの含有率が大きくなるので,上流側から漏洩して
くる濃度の低くなった油成分を効率よく除去できるよう
になる。以上の天は,水酸化カルシウムに代えて水酸化
ストロンチウムを使用した場合にも同様である。
【0037】次に他の実施の形態について説明すると,
図9は,第2の実施の形態にかかる脱臭装置50を用い
た脱臭システムの全体を簡略化して示しており,この脱
臭システムが適用されているところは前記実施の形態と
同一の設定であり,厨房2内の調理台3上方に設置され
ているフード4からの排気を,ダクト5,6を通じてフ
ァン7によって室外に開口している排気口8から排気す
る間に,ダクト6内に設置された脱臭装置50によっ
て,厨房2からの排気中の油分ミストを除去すると共に
臭気をも除去しかつ腐敗臭を発生させないシステムとし
て構成されている。
【0038】第2の実施の形態にかかる脱臭装置50
は,支持体を適宜パネル等で囲った構成の5台のフィル
タ60,70,80,90,100を,ダクト6内に空
気の流れに沿って直列に備えている。すなわち,本実施
の形態にかかる脱臭装置50は,支持体が直列の5段に
配置された構成を有している。各フィルタ60,70,
80,90,100の基本的な構成は同一であり,上流
側に位置する1段目のフィルタ60の詳細を図10に基
づいて説明する。
【0039】図10は,フィルタ60の分解斜視図であ
り,このフィルタ60が有している支持体61は,図示
のように,前記実施の形態における支持体11と同様ハ
ニカム構造体からなり,通流方向の長さL=200mm
で,目の粗さ(対向する頂点間の距離)は,前記支持体
11と同じ10mmである。また構成についても,セ
ラミック繊維などの無機繊維,パルプ等の有機繊維,
そして少なくともセピオライト又はパリゴルスカイト
と水酸化カルシウムの混合物とを::が1:1:
1の等重量で配合して,湿式抄紙法により,厚さが0.
4mmの厚さに抄造され,この抄造によってできあがっ
たシートを適宜成形することで得られたものである。
【0040】また,少なくともセピオライト又はパリゴ
ルスカイトのフルイ上曲線50%の粒子径が10μm以
下でかつ比重が0.3〜8g/cm,水酸化カルシウ
ムのフルイ上曲線50%の粒子径が10μm以下でかつ
比重が0.3〜8g/cmとし,これらの粉末とバイ
ンダ(例えばシリカゾル等)とを必須成分とするスラリ
ーを抄造して前記シートが構成されている。
【0041】このようにして構成された支持体61は,
図10に示したように,その外側周面にアルミニウム製
のパネル62,63,64,65が配置された筒状体内
に収納され,さらに空気の通流方向前後に,押さえ板6
6,67が配置されてフィルタ60が構成されている。
【0042】2段目のフィルタ70も,前記1段目のフ
ィルタ60と全く同様な構造を有しているが,セピオラ
イトに対する水酸化カルシウムの量が異なっている。す
なわち1段目のフィルタ60の支持体61は,セピオラ
イトに対する水酸化カルシウムの重量比が30%である
のに対し,2段目のフィルタ70の支持体は,セピオラ
イトに対する水酸化カルシウムの重量比を10%とし
た。つまり2段目のフィルタ70の支持体における水酸
化カルシウムの量は,1段目のフィルタ60よりも少な
くしている。これは既述したように,下流側ほど油分ミ
ストの蓄積量が少ないため,微生物の繁殖を抑える水酸
化カルシウムや水酸化ストロンチウムの含有量は少なく
て済むことに基づいたものである。
【0043】3段目のフィルタ80の支持体は,全体と
しての構造は前記1段目のフィルタ60の支持体61,
2段目のフィルタ70の支持体と同じであるが,支持体
の材質は,無機物(セピオライトを含む)で焼成したセ
ラミックペーパを採用している。そしてこの3段目のフ
ィルタ70の支持体は,その表面にさらに疎水性ゼオラ
イトを担持させた構造を有している。
【0044】4段目のフィルタ90の支持体は,全体と
しての構造が前記3段目のフィルタ80の支持体と同じ
ものを使用できるが,この4段目のフィルタ90の構造
体は,その表面にさらにフライポンタイト鉱物を担持さ
せた構造を有している。
【0045】そして5段目のフィルタ100の支持体
も,全体としての構造は前記3段目のフィルタ80の支
持体と同じものを使用できるが,この5段目のフィルタ
100の支持体は,その表面にさらに疎水性ゼオライ
ト,フライポンタイト鉱物,あるいはけいそう土、シリ
カ、アルミナ、シリカとアルミナの混合物、珪酸アルミ
ニウム、活性アルミナ、多孔質ガラス、活性白土、活性
ベントナイト又は合成ゼオライトのうちの少なくとも1
種からなる無機物の粉末に無機酸又有機酸が添着された
ものを担持させた構造を有している。
【0046】前記各段のフィルタ60,70,80,9
0,100の各支持体における成分等の単位面積あたり
の含有量は,次の通りである。 ・1段目のフィルタ60,2段目のフィルタ70 セピオライト+水酸化カルシウムは,300g/m ・3段目のフィルタ80 疎水性ゼオライトは,200g/m ・4段目のフィルタ90 フライポンタイト鉱物は,200g/m ・5段目のフィルタ100 疎水性ゼオライト,フライポンタイト鉱物,あるいはけ
いそう土、シリカ、アルミナ、シリカとアルミナの混合
物、珪酸アルミニウム、活性アルミナ、多孔質ガラス、
活性白土、活性ベントナイト又は合成ゼオライトのうち
の少なくとも1種からなる無機物の粉末に無機酸又有機
酸が添着されたものは,300g/m である。
【0047】前記第2の実施の形態にかかる脱臭装置5
0を使用すれば,図9に示したように,まず厨房からの
排気空気における塵埃は,1段目のフィルタ60で捕
集,除去され,また油ミスト及び油蒸気も1段目のフィ
ルタ60で吸着,除去される。また1段目のフィルタ6
0から漏洩した油ミストや油蒸気も2段目のフィルタ7
0で吸着,除去される。
【0048】そして3段目のフィルタ80の支持体は,
既述したように,疎水性ゼオライトを有しているので,
有機性臭気を除去することが可能である。次段のフィル
タ90の支持体は,既述したように,フライポンタイト
鉱物を有しているので,特に酸性臭気を除去することが
可能である。そして最後のフィルタ100の支持体は,
疎水性ゼオライト,フライポンタイト鉱物,あるいはけ
いそう土、シリカ、アルミナ、シリカとアルミナの混合
物、珪酸アルミニウム、活性アルミナ、多孔質ガラス、
活性白土、活性ベントナイト又は合成ゼオライトのうち
の少なくとも1種からなる無機物の粉末に無機酸又有機
酸が添着されたものを有しているので,特に塩基性臭気
の除去に優れている。
【0049】発明者らが実際に前記実施の形態の際に処
理対象とした同一の空気,及び通気速度で脱臭効果を調
べたところ,有機性悪臭物質については90%以上の高
効率で除去し,またアンモニア及び硫化水素も80%以
上の効率で除去することができた。また最終的には,上
流側で3000あった臭気濃度を下流側臭気濃度の目標
値である300以下にすることができた。
【0050】またこの第2の実施の形態の脱臭装置60
では,支持体を有する各段のフィルタ60,70,8
0,90,100は,図9に示したように,各々間隔を
あけてダクト6内に設置されているので,前段のフィル
タを通過した後の処理対象空気は当該間隔を通過する間
に拡散,撹拌される。したがって,次段のフィルタにお
いて局所的に劣化することを抑えることができる。
【0051】また前記第2の実施の形態にかかる脱臭装
置50において,1段目のフィルタ60における支持体
の含有成分を,セピオライトに対する水酸化カルシウム
の重量比を20%,2段目のフィルタ70における支持
体の含有成分を,セピオライトに対する水酸化カルシウ
ムの重量比を10%とし,3段目のフィルタ80におけ
る支持体の含有成分を,セピオライトに対する(疎水性
ゼオライト+フライポンタイト鉱物)の重量比を50%
とすると共に,4段目のフィルタ90,5段目のフィル
タ100を取り去って構成した場合,1段目のフィルタ
60で大部分の油ミスト及び塵埃が除去され,1段目の
フィルタ60で除去しきれなかった油成分は2段目のフ
ィルタ70で吸着され,3段目のフィルタ80で有機性
悪臭物質士,及び酸性悪臭物質が除去されることにな
る。すなわち除去すべき悪臭物質の種類に応じて,必要
な吸着材だけを使用して支持体を構成する事も可能であ
る。因みに,このような3段構成の脱臭装置で前記第2
の実施の形態と同一条件で同様な実験をしたところ,有
機性悪臭物質を90%以上の高効率で除去し,硫化水素
も80%以上の効率で除去することができた。
【0052】なお前記した2段目のフィルタ70につい
て,支持体を構成する場合,セピオライトと水酸化カル
シウムの他に,疎水性ゼオライトも混ぜ込んで支持体を
構成するハニカム構造体を抄造してもよい。さらにまた
セピオライトと水酸化カルシウムの他にフライポンタイ
ト鉱物も混ぜ込んでハニカム構造体を抄造し,油成分と
同時に酸性悪臭物質を除去する構成とすることも可能で
ある。
【0053】なお前記した各実施の形態における脱臭装
置が適用された脱臭システムは,図面の説明の都合上,
1の厨房からの排気を1のダクト内で処理するようにし
ていたが,もちろんこれに限らず,複数の厨房や複数の
フード等の排気部からの排気を集合した後に,本発明の
脱臭装置を設置して処理するようにすれば,効率がよ
い。
【0054】図11はそのような適用例を示したもので
あり,この図11の脱臭システムでは,ビルディング等
の建物110の地上階各階にある厨房111,112,
113,114及び地下階にある厨房121,122,
123からの排気を,各々ダクト131,132で集合
させ,ファン133によってダクト134から屋外へ排
気するように構成され,さらに本発明の脱臭装置(例え
ば前記脱臭装置1,50)は,そのように処理対象空気
が集合した後の空気が流れる前記ダクト134内に設置
された様子を示している。
【0055】このように各階の厨房からの排気を集合さ
せた後の空気の流路に本発明にかかる脱臭装置を設置す
ることで,1つの建物110の全ての厨房排気の処理を
1カ所で処理することができる。従って効率が良く,ま
たメンテナンス等も集中して実施することができる。ま
た全体としてのコストも低廉に抑えることが可能であ
る。
【0056】なお前記実施の形態で使用した支持体はい
ずれも目の断面の形状が六角形の文字通りのハニカム構
造体であったが,もちろんこれに限らず目すなわち通気
孔の断面形状は,三角,四角その他の多角形や,円形,
楕円形のものであってもよい。また各実施の形態につい
て充当するが,図1,図9に示したように,フード4内
に別途グリス除去装置(グリスフィルタ,グリスエクス
トラクタ等)により油分を除去する機構9を設ければ,
脱臭装置10,50の上流側の支持体に対する油分除去
の負担が低減でき,各支持体の寿命を延ばすことが可能
である。
【0057】なお前記実施の形態においては,例えば図
9に示した脱臭システムの場合,図12に示したよう
に,フィルタ60は,ダクト6ないにおいて処理空気の
通流方向と直角の位置に配置していたが,これに代え
て,図13に示したように,例えば複数のフィルタ60
を通流方向に対して斜めに配置して,処理空気を処理す
るようにしてもよい。図13の例では,4枚のフィルタ
60を2枚1組でダクト6ないの半分の断面積を担当す
るように,各々斜めに向かい合わせるようにして配置し
ている。このように配置することで,単位面積あたりの
処理空気の量を軽減して,より高い脱臭効果を得たり,
フィルタの寿命を延命させることが可能である。もちろ
ん図13の例に限らず,適宜複数のフィルタを通流方向
に対して斜めに配置することで,同様な効果が得られ
る。このことは,単段のフィルタを設置する場合にも同
様であり,また多段の場合には,その一部にこのような
斜め配置を採用してもよい。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば,厨房からの排気を効率
よく脱臭することができ,しかも腐敗臭の発生を抑える
ことが可能である。もちろん排気中に含まれている油ミ
ストや油蒸気も効率よく除去することが可能である。
【0059】特に請求項3,5の場合には効率の良い運
用が行え,また請求項4の場合には,支持体の局部的な
劣化を抑えることが可能である。さらに請求項6の場合
には,水酸化カルシウムや水酸化ストロンチウムの効果
的な使用が可能になり,全体として状況に応じた機能を
発揮させることが可能である。請求項7の場合には,複
数の厨房等からの排気を集中して処理することが可能で
あり,効率がよい。請求項9,10の厨房排気用脱臭装
置によれば,脱臭作用を効率よく発揮させることが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置を
適用した厨房の脱臭システムの概要を示す説明図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置に
おける支持体の斜視図である。
【図3】図1の支持体の連結前の単一の支持体の斜視図
である。
【図4】本発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置の
フィルタの分解斜視図である。
【図5】第1の実施の形態にかかる脱臭装置の効果を調
べるために用いた処理空気中に含まれる悪臭原因物質濃
度の図表である。
【図6】第1の実施の形態にかかる脱臭装置の効果を示
した処理後の臭気濃度の図表である。
【図7】支持体に含まれる成分の粒径と単位体積あたり
の抄紙に含まれる成分の重量を示す図表である。
【図8】上流側の支持体の目の粗さを変えたときの処理
後の空気の臭気濃度を経過月毎に調べた結果を示す図表
である。
【図9】本発明の第2の実施の形態にかかる脱臭装置を
適用した厨房の脱臭システムの概要を示す説明図であ
る。
【図10】本発明の第2の実施の形態にかかる脱臭装置
のフィルタの分解斜視図である。
【図11】建物内の複数の厨房からの排気を集中して処
理するシステムの概要を示す説明図である。
【図12】図9の脱臭システムにおけるダクト内のフィ
ルタの配置状況を示す説明図である。
【図13】ダクト内にフィルタを斜めに配置する様子を
示す説明図である。
【符号の説明】
1,50 脱臭装置 2 厨房 4 フード 5,6 ダクト 7 ファン 8 排気口 10,60,70,80,90,100 フィルタ 11,61 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/04 B01D 53/34 ZAB 20/12 116B B08B 15/00 (72)発明者 高橋 惇 神奈川県海老名市国分北2−17−17 Fターム(参考) 3B117 AA03 BA51 4C080 AA05 BB02 CC04 CC08 CC14 HH05 JJ05 JJ06 KK08 LL10 MM01 MM02 NN02 NN24 QQ17 4D002 AA40 AB02 AC10 BA04 DA04 DA05 DA47 GB08 4G066 AA16A AA16B AA17A AA17B AA66A AA66B BA03 CA02 DA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厨房からの排気を脱臭するための装置で
    あって,前記厨房からの排気が含まれる空気が通過する
    流路に設置され,かつ孔の直径の平均値が4mm以上の
    大きさの通気孔を有する支持体を有し,前記支持体は少
    なくともその表面に,下記の混合物を有していることを
    特徴とする,厨房排気用脱臭装置。混合物:少なくとも
    セピオライト又はパリゴルスカイトと,水酸化カルシウ
    ム又は水酸化ストロンチウムとの混合物
  2. 【請求項2】 前記混合物における少なくともセピオラ
    イト又はパリゴルスカイトに対する,水酸化カルシウム
    又は水酸化ストロンチウムの重量比が1%〜50%であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の厨房排気用脱臭装
    置。
  3. 【請求項3】 前記支持体は,前記流路において空気の
    流れに沿って多段に設置され,上流側の支持体の通気孔
    の大きさが下流側の支持体の通気孔の大きさよりも小さ
    いことを特徴とする請求項1又は2に記載の厨房用脱臭
    装置。
  4. 【請求項4】 各段の支持体は,間隔をあけて設置され
    ていることを特徴とする,請求項3に記載の厨房用脱臭
    装置。
  5. 【請求項5】 上流側の支持体,又は支持体の上流側の
    少なくとも一部が交換自在であることを特徴とする請求
    項3又は4に記載の厨房用脱臭装置。
  6. 【請求項6】 通気方向単位長さ当たりの支持体におけ
    る水酸化カルシウム又は水酸化ストロンチウムの含有量
    が,下流側の支持体よりも上流側の支持体の方が多いこ
    とを特徴とする請求項3,4又は5に記載の厨房用脱臭
    装置。
  7. 【請求項7】 前記流路は,複数の排気部から排気され
    た空気が集合した後の空気が流れる流路であることを特
    徴とする,請求項1,2,3,4,5又は6のいずれか
    に記載の厨房用脱臭装置。
  8. 【請求項8】 前記支持体の下流側に,少なくとも有機
    性臭気,酸性臭気又は塩基性臭気を除去する脱臭部を備
    えたことを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6
    又は7のいずれかに記載の厨房用脱臭装置。
  9. 【請求項9】 前記支持体は,少なくともセピオライト
    又はパリゴルスカイトと,水酸化カルシウム又は水酸化
    ストロンチウムの粉末と,バインダとを必須成分とする
    スラリーを抄造して構成されたものであり,該スラリー
    において,前記少なくともセピオライト又はパリゴルス
    カイトは,フルイ上曲線50%の粒子径が10μm以下
    でありかつ比重が0.3g/cm〜8g/cm,水
    酸化カルシウム又は水酸化ストロンチウムは,フルイ上
    曲線50%の粒子径が10μm以下でありかつ比重が
    0.3g/cm〜8g/cm であることを特徴とす
    る,請求項1,2,3,4,5,6,7又は8のいずれ
    かに記載の厨房用脱臭装置。
  10. 【請求項10】 前記支持体は,前記少なくともセピオ
    ライト又はパリゴルスカイトと,水酸化カルシウム又は
    水酸化ストロンチウムの粉末と,バインダとを必須成分
    とするスラリーを用いて,これらの混合物質を前記支持
    体表面に担持させて構成されたものであり,該スラリー
    において前記少なくともセピオライト又はパリゴルスカ
    イトは,フルイ上曲線50%の粒子径が10μm以下で
    ありかつ比重が0.3g/cm〜8g/cm,水酸
    化カルシウム又は水酸化ストロンチウムは,フルイ上曲
    線50%の粒子径が10μm以下でありかつ比重が0.
    3g/cm〜8g/cm であることを特徴とする,
    請求項1,2,3,4,5,6,7又は8のいずれかに
    記載の厨房用脱臭装置。
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