JP2001218439A - ブラシレスモータ、ブラシレスモータの制御装置及びモータの製造方法 - Google Patents

ブラシレスモータ、ブラシレスモータの制御装置及びモータの製造方法

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JP2001218439A
JP2001218439A JP2000089214A JP2000089214A JP2001218439A JP 2001218439 A JP2001218439 A JP 2001218439A JP 2000089214 A JP2000089214 A JP 2000089214A JP 2000089214 A JP2000089214 A JP 2000089214A JP 2001218439 A JP2001218439 A JP 2001218439A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アシスト駆動力源としてブラシレスモータを
用いて、安定した所望の出力トルクを得ることができ、
トルクリップルを大幅に抑制することができ、滑らかな
ステアリング操舵感を得る電動式パワーステアリング装
置を提供する。モータショートやロックがなく、巻線が
簡単にできて小型化、低コスト化を図ったブラシレスモ
ータを提供する。 【解決手段】 ステータコアのスロットに多相のコイル
を波巻で巻いたブラシレスモータにおいて、前記ステー
タコアは、ティースの内周側を隣接したティース同士で
結合され外周側に開口部を持ったティース部分と、前記
ティース部分の外周側で磁路を形成するヨーク部分とで
構成され、前記ティース部分の外周側から巻線をした後
にヨーク部分を固着したものとなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の操舵力を
低減させる電動式パワーステアリング装置に最適なブラ
シレスモータに関し、特にモータショートやロックがな
く、巻線が簡単にできて小型化、低コスト化を図ったブ
ラシレスモータに関する。また、本発明は、コイルの巻
き方を改良することにより、ブラシレスモータにおける
インダクタンス特性を改善したブラシレスモータ及びモ
ータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電動式パワーステアリング装置の
アシスト駆動源としてはブラシ付モータが一般的に使用
されており、さらにまた、操舵における慣性の低減、モ
ータの耐久性の向上等のためにブラシレスモータが使用
されている。
【0003】モータのコイルの巻線方法としては、重ね
巻と波巻とがある。重ね巻でコイルが巻かれたモータに
は、1)巻線の成形、ステータコアへのインサートが簡
単で製造しやすく、2)小型化しやすく、3)巻線構造
が簡単でコイルがばらけ難く、絶縁に対する信頼性も高
い、といった特性がある。このことより、電動式パワー
ステアリング装置のアシスト駆動源としてのブラシレス
モータでは、一般に重ね巻が使用されていた。
【0004】一方、波巻でコイルが巻かれたモータに
は、コイルがループ状になっていないので、重ね巻のモ
ータよりもインダクタンスが小さく、駆動電流の変化に
対するモータ出力の応答性がよい、電流変動が小さい、
などの利点がある。
【0005】従来のモータにおけるコイルの波巻方法と
しては、特開平7−163074号公報に記載されてい
る方法がある。この公報に示された波巻方法は、固定子
コアのスロットに各相のコイルを波巻で挿入する多相モ
ータの固定子巻線方法であって、各相のコイルを構成す
る導体を夫々複数に分けて分束コイルを形成し、これら
の分束コイルを各相並行に順次スロットに挿入して固定
子巻線を形成するものである。
【0006】ところで、従来の電動パワーステアリング
装置の動力源としては、例えば特開平9−149616
号公報で示されるようなブラシレスモータが用いられて
いる。図19はそのブラシレスモータの径方向断面図を
示しており、ロータ200の外周側にステータコア20
1が配置され、ステータコア201の内周側より開口し
たスロットにコイル202が巻回され、ステータコア2
01の外周はモータハウジング203となっている。つ
まり、このブラシレスモータのステータコア201は、
内周側(ロータ側)にスロット開口部があり、この開口
部を通してスロットにコイル202を巻回している。
【0007】一方、電動パワーステアリング装置で用い
るモータはショート(短絡)やロックが発生すると操舵
不能になってしまうので、モータにマグネット飛散防止
のカバーを付けたり、コイルを絶縁剤でコーティングし
たりして高い信頼性を持たせるようにしている。また、
モータのショートやロックが発生しても、車両への影響
を防ぐために、特開平10−243687号公報に示す
ようにモータのコイルの中点にリレーを設けたり、実用
新案登録第2585705号に示すように、モータの出
力軸にクラッチを設けているものがある。即ち、特開平
10−243687号公報では、ブラシレスモータの駆
動回路部は複数のスイッチング素子から構成されるブリ
ッジ回路を備え、ブリッジ回路の入力端子に電源が接続
され、ブリッジ回路の出力端子にブラシレスモータが接
続され、ブラシレスモータの中性点に閉ループ開放用の
スイッチ手段が接続されている。
【0008】なお、電動パワーステアリング装置用のモ
ータではないが、分割コアを用いたブラシレスモータは
例えば特開平11−234928号公報にも開示されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のブラシレスモータのようにスロット開口部が内
周側(ロータ側)にあると、コイルをスロットに挿入
(巻回)するときにコイルをロータ側から治具などを用
いて押し込むことになるので、このコイル挿入時にコイ
ルに傷が付き易い。コイルの傷は、モータショートの原
因になる。
【0010】また、電動パワーステアリング装置のモー
タショートは、操舵時にモータの発電制動が発生してス
テアリングが重くなり、最悪の場合には操舵不能となっ
てしまうので、絶対にあってはならないことである。こ
のため、コイル間に絶縁紙を挟み込んだり、コイルを絶
縁剤でコーティングして絶縁性を高めることによって、
ショートに対するモータの信頼性を上げるようにしてい
る。従って、モータ製造上において付随的な作業工程が
生じ、コストダウンの面で問題となっていた。また、シ
ョートが発生した場合はリレーをオフしたり、クラッチ
をオフして発電制動が働くのを防いでいる。この場合に
おいてもリレーやクラッチその他の機器が必要となり、
コストダウンの面で問題となっていた。
【0011】また、ステータの内周にはスロット開口部
による凹凸が形成されるので、メンテナンスの不備など
でモータ内に異物が入り込むと、その異物がステータの
凹部に引っ掛かり、更にロータとの間の隙間に挟まれ、
モータが回転不能になってしまうことが可能性としてあ
った。
【0012】一方、従来の電動式パワーステアリング装
置では、電動式パワーステアリング装置のアシスト駆動
源に使用するモータにトルクリップルがあると、そのリ
ップルがアシストトルクの変動になりステアリング操舵
の滑らかさを損ない、運転者に違和感を感じさせてしま
うという問題点があった。
【0013】電動式パワーステアリング装置のアシスト
駆動源のモータは、運転者が操舵するステアリングの操
舵速度に応じ、ほとんど動かさない状態(ステアリング
を保舵した状態)から高速で回転した状態(急操舵時)
まで使用される。その速度全域においてトルクリップル
が小さく、また、安定した出力(ステアリングに追従し
た回転数、操舵力に見合ったトルク)が求められてい
る。
【0014】また、ブラシレスモータを矩形波駆動で制
御する電動式パワーステアリング装置では、小型で、効
率良く安定した出力を得るために、モータを多相や多極
にしている。多相や多極のモータは、高速で回転させる
と、転流(励磁相を切替えること)から次の転流までの
時間が極めて短く、インダクタンスの大きいモータで
は、電気的定数が大きく電流の立ち上がりが遅いので、
電流が充分に立ち上がる前に次の転流の時期がきてしま
い、電流が狙い通り流れないためにモータ出力が不足し
安定しないという問題点があった。なお、トルクは電流
に比例するので、電流が流れないとトルクもその分小さ
くなるという問題点となる。
【0015】この問題点について図面を参照して具体的
に説明する。従来の電動式パワーステアリング装置用の
ブラシレスモータの巻線展開の代表例を図10に示す。
図11は、他の従来の電動式パワーステアリング装置用
のブラシレスモータの巻線展開の代表例である。これら
は、どちらも3相6極の重ね巻の例である。各相毎に1
極に付き励磁コイル76をループ状に形成し、それを数
回巻き重ねている。かかる従来のブラシレスモータは、
外周面に永久磁石が固定された回転自在のロータと、こ
のロータの外周面を包囲する複数相の励磁コイル76
と、円筒形のヨーク部の内周面に励磁コイル76を保持
する複数個のティース70を形成して成るステータコア
とを備えるものである。
【0016】電動パワーステアリング装置のアシスト動
力源に使用するモータは、操舵に必要なトルクと回転速
度を共に確保した大きな出力が必要である。12Vバッ
テリを電源としている自動車で、この出力を得るために
は、当然大きな電流が必要となる。
【0017】また、出力が大きいモータでも、高回転型
のトルク定数の小さいモータであれば、コイルの導体
数、つまりコイルのターン数は比較的少ないが、電動式
パワーステアリング装置の場合、減速ギア比を大きくし
て、トルクを確保しようとすると、減速部のスペースが
大きくなり、また、モータ慣性によってステアリング操
舵フィーリングが悪化するといった問題があり、減速比
を著しく大きくすることができない。つまり、電動パワ
ーステアリング装置のモータは、トルク定数は大きく、
かつ、大きな電流で使用する。
【0018】このため、電動式パワーステアリング装置
のモータは、コイルの導体数、つまりコイルのターン数
が多く、しかも抵抗は小さい構成になっている。
【0019】具体的には、1極当たりのコイル導体数は
20ターン以上になっており、しかも抵抗を小さくする
ために太い線を巻いたり、数本の束ねたコイルを巻いて
いる。
【0020】このようなモータにおける1つの相のイン
ダクタンスLは、概ね励磁コイル76の巻数Nの2乗に
比例する。電動式パワーステアリング装置用のブラシレ
スモータは、巻数が多いので、インダクタンスは大き
い。インダクタンスには自己インダクタンスと相互イン
ダクタンスがあるが、このブラシレスモータは自己イン
ダクタンスが支配的であり、1相の励磁コイルで見ると
ソレノイドと同様な構成であるので、インダクタンスL
は下記の一般式(1)で示すことができる。
【0021】L=μ・S・N2/I …(1) ここで、Sはティース70の断面積であり、Iはティー
ス70の長さであり、μは、ティース70の透磁率であ
る。
【0022】電気的時定数τは、 τ=L/R …(2) で示される。ここで、Rは励磁コイル76の抵抗値であ
る。
【0023】このブラシレスモータの1相当りのインダ
クタンスは例えば300μH、コイル抵抗は0.05オ
ーム程度であり、電気時定数τは6ミリ秒程度である。
また、本例のブラシレスモータは3相6極であるので1
回転に18回の転流があり(3相×6極=18)、この
モータを1000rpmで回転させると3.3ミリ秒に
1回転流する(1/{(1000/60)*18}=
0.0033)。
【0024】つまり、ブラシレスモータの電気的時定数
τ(6ミリ秒程度)よりも転流時間(3ミリ秒程度)の
方が短いことになる。電気的時定数τは電流の最終値の
63%になる時間なので、その電気的時定数τの値より
も短時間に転流すると、電流が本来の流れる最終値に対
して僅かしか流れないことになる。
【0025】さらにまた、ブラシレスモータを矩形波駆
動で制御する電動式パワーステアリング装置では、転流
時に立ち上がる励磁相(ON相)と立ち下がる励磁相
(OFF相)の相電流が一致していないと、モータに流
れる全相電流が変動するのでトルクリップルの原因とな
る。これに対しては、転流時の相電流の電流変化率を制
御することにより、トルクリップルを大幅に抑制できる
が、インダクタンスの大きいブラシレスモータは電流の
立ち上がりが遅く、高速で回転した時は転流時間が短く
制御しきれないという問題点があった。図12は、従来
の電動式パワーステアリング装置用ブラシレスモータの
励磁電流の転流時における状態を示す波形図である。実
線が各相の実際の電流値であり、点線が本来流れるべき
各相の電流値である。この図に示されているように、従
来のブラシレスモータでは、電流が本来の流れる最終値
に対して僅かしか流れないと共に、転流時に立ち上がる
励磁相(ON相)と立ち下がる励磁相(OFF相)の相
電流が一致していない。
【0026】さらにまた、上記公報に示されたモータに
おけるコイルの波巻方法では、1つの相を所定のターン
数で巻き、1つの相が巻き終わると、次の相を巻くとい
うように、各相毎にコイルを巻いている。このように各
相毎にコイルを巻くと、1つのコイルと他の1つのコイ
ルとの渡し部分であるコイルエンドの形状は、図26に
示すように、最初に巻いた相のコイル375aがステー
タスロット372の奥(ステータコア374の外周側)
に、最後に巻いた相のコイル375cがスロット開口部
372a(ステータコア374の内周側)に位置するこ
とになる。なお、コイル375bは2番目に巻いたコイ
ルである。
【0027】このように各相ステータスロット372に
おけるコイル375の径方向位置が異なるため、各相に
よりコイルエンド371の長さにバラツキが生じてしま
い、また、ステータスロット372内の位置によって磁
束の通り易さにもバラツキがあるため、コイル375の
位置によってインダクタンスが異なっていた。つまり、
ステータスロット372内でのコイル375(375
a,375b,375c…)の位置に偏りがあるので、
各相の間でインダクタンスにアンバランスが生じてい
た。
【0028】このアンバランスが原因で、従来のモータ
におけるコイルの波巻方法では、電流変動やトルクリッ
プルが大きくなるという問題点があった。波巻でコイル
を巻いたモータは、元来インダクタンスが小さいので、
相間においてインダクタンスにアンバランスがあると、
それが電流変動やトルクリップルに大きく影響してしま
う欠点がある。
【0029】本発明は上述のような事情からなされたも
のであり、本発明の第1の目的は、アシスト駆動力源と
なるブラシレスモータを矩形波駆動で制御する電動式パ
ワーステアリング装置において、ブラシレスモータが低
速回転であるか高速回転であるかに拘わらず安定した所
望の出力トルクを得ることができると共に、ブラシレス
モータを高速で回転させたときにおいても、トルクリッ
プルを大幅に抑制することができ、滑らかなステアリン
グ操舵感を得ることができる電動式パワーステアリング
装置に最適なブラシレスモータ及びブラシレスモータの
制御装置を提供することにある。
【0030】また、本発明の第2の目的は、モータショ
ートやロックがなく、巻線が簡単にできて小型化、低コ
スト化を図った電動パワーステアリング装置に最適なブ
ラシレスモータを提供することにある。さらに、本発明
の第3の目的は、各相のコイルを波巻で巻いたモータに
おける各相のインダクタンスを均等にして、電流変動や
トルクリップルが小さいブラシレスモータ及びモータの
製造方法を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明は、操舵系に対し
て操舵補助力を発生する電動式パワーステアリング装置
のブラシレスモータに関し、本発明の上記第1の目的
は、前記ブラシレスモータが、外周面に永久磁石が固定
された回転自在のロータと、前記ロータの外周面を包囲
する複数相の励磁コイルと、円筒形のヨーク部の内周面
に励磁コイルを保持する複数個のティースを形成して成
るステータコア(巻線溝付固定子鉄心)とを設け、前記
励磁コイルを極に対応するコイル毎にループを形成しな
い波巻で前記ステータコアに巻くことによって達成され
る。
【0032】また、本発明の上記第1の目的は、前記ブ
ラシレスモータを、矩形波で駆動制御することによっ
て、更に前記ブラシレスモータが、当該ブラシレスモー
タの各励磁相に供給する励磁信号を生成する駆動手段
と、各励磁相毎に前記励磁信号の方向決定及びオン・オ
フの切替えを行う制御手段とを設け、前記制御手段が、
前記切替え時に切替えられる励磁信号の変化率を制御す
ることによって、より効果的に達成される。
【0033】更に、本発明の上記第1の目的は、前記駆
動手段が、前記励磁信号として前記ブラシレスモータの
複数の励磁コイルに供給する励磁電流を生成する駆動回
路を含み、前記制御手段が、前記励磁電流の切替え時に
前記励磁電流が立ち上がる励磁相と立ち下がる励磁相の
電流変化率を一致させるか又は同程度にする駆動信号を
前記駆動回路に供給することによって、更に前記駆動手
段が、前記励磁電流が切り替えられない励磁相に対する
第1のPWM信号と、前記励磁電流が立ち上がる励磁相
及び/又は立ち下がる励磁相に対する第2のPWM信号
とを合成演算することにより、前記励磁信号を生成する
ことによって、より効果的に達成される。
【0034】また、本発明の上記第2の目的は、ブラシ
レスモータのステータコアをヨーク部分及びティース部
分で構成し、前記ティース部分を、その内周側を隣接し
たティース同士で結合した一体構造とし、前記ティース
部分の内側をロータが回転するようにすることによって
達成される。更に、前記ティース部分の内周面には凹凸
がなく概ね真円とし、又は前記ティース部分のスロット
開口部に鍔部を設けることによって、より効果的に達成
することができる。また、前記ヨーク部分がモータ又は
電動式パワーステアリング装置のハウジングを構成して
いても良い。
【0035】また、本発明は、ステータコアのスロット
に多相のコイルを波巻で巻いたブラシレスモータに関す
るもので、本発明の上記第3の目的は、前記ステータコ
アは、ティースの内周側を隣接したティース同士で結合
され外周側に開口部を持ったティース部分と、前記ティ
ース部分の外周側で磁路を形成するヨーク部分とで構成
され、前記ティース部分の外周側から巻線をした後にヨ
ーク部分を固着したことによって達成される。
【0036】また、本発明の上記第3目的は、各コイル
のコイルエンドの引出し位置の一端が、隣接する他相の
コイルエンドに対して、前記ステータコアの内周側に配
置され、前記各コイルのコイルエンドの引出し位置の他
端が、隣接する他相のコイルエンドに対して前記ステー
タコアの外周側に配置されていることによって、より効
果的に達成され、前記ブラシレスモータを、操舵系に対
して操舵補助力を発生するものとして用いることで、よ
り効果的に達成される。
【0037】また、本発明は、ステータのスロットに多
相のコイルを波巻で巻いたモータの製造方法に関するも
ので、本発明の上記第3の目的は、前記各コイルのコイ
ルエンドの引出し位置の一端を、隣接する他相のコイル
エンドに対して前記ステータの内周側に配置すると共
に、前記各コイルエンドの引出し位置の他端を、隣接す
る他相のコイルエンドに対して前記ステータの外周側に
配置するときに、全ての相の前記コイルを波巻に成形し
た後に、当該成形コイルを前記ステータのスロットに順
次又は同時に挿入するようにしたことによって達成され
る。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の電動式パワーステアリン
グ装置のアシスト駆動源となるブラシレスモータにおい
て、多相の励磁コイルを、極毎にループを成形しない波
巻で巻いたので、ブラシレスモータのインダクタンスを
小さくすることができ、ブラシレスモータが低速回転で
あるか高速回転であるかに拘わらず安定した所望の出力
トルクを得ることができると共に、ブラシレスモータを
高速で回転させたときにおいても、トルクリップルを大
幅に抑制することができ、電磁音、磁歪音及び作動音も
低減することができ、滑らかなステアリング操舵感を得
ることができる。
【0039】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の実施例に係る電動式パワ
ーステアリング装置(コラムタイプ)の概略構成図であ
る。ステアリングホイール1に作用された操舵力は、入
力軸2aと出力軸2bとから構成されたステアリングシ
ャフト2に伝達される。この入力軸2aの一端はステア
リングホイール1に連結され、他端はトルクセンサ3を
介して出力軸2bの一端に連結されている。そして、出
力軸2bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイン
ト4を介してロアシャフト5に伝達され、さらに、ユニ
バーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝
達される。操舵力は、さらにステアリングギヤ8を介し
てタイロッド9に伝達されて転舵輪を転舵させる。ステ
アリングギヤ8は、ピニオン8aとラック8bとを有す
るラックアンドピニオン形に構成され、ピニオン8aに
伝達された回転運動をラック8bで直進運動に変換して
いる。
【0040】ステアリングシャフト2の出力軸2bに
は、補助操舵力(アシスト力)を出力軸2bに伝達する
減速ギヤ10が連結されており、減速ギヤ10には、補
助操舵力を発生する、ブラシレスモータ12の出力軸が
連結されている。トルクセンサ3は、ステアリングホイ
ール1に配設されて入力軸2aに伝達された操舵トルク
を検出するものであり、例えば、操舵トルクを入力軸2
a及び出力軸2b間に介挿したトーションバーの捩じれ
角変位に変換し、この捩じれ角変位をポテンショメータ
で検出するように構成され、ドライバがステアリングホ
イール1を操舵することによって、ステアリングシャフ
ト2に生じる捩じれの大きさと方向に応じたアナログ電
圧から成るトルク検出信号TVを出力する。そして、ト
ルクセンサ3は、例えばステアリングホイール1が中立
状態にある場合には、所定の中立電圧V0をトルク検出
信号TVとして出力し、これよりステアリングホイール
1を右切りするとそのときの操舵トルクに応じて中立電
圧V0より増加する電圧を、左切りするとそのときの操
舵トルクに応じて中立電圧V0より減少する電圧を出力
するようになっている。
【0041】コントローラ13はブラシレスモータ12
を駆動制御し、操舵系への操舵補助力の制御を行うコン
トローラであって、車載のバッテリ16から電源供給さ
れることによって作動するようになっている。そして、
バッテリ16の負極は接地され、その正極はエンジン始
動を行うイグニッションスイッチ14及びヒューズ15
aを介してコントローラ13に接続されると共に、ヒュ
ーズ15bを介してコントローラ13に直接接続されて
おり、ヒューズ15bを介して供給される電源は、例え
ばメモリバックアップ用に使用される。そして、コント
ローラ13はトルクセンサ3からのトルク検出信号TV
と、例えば変速機の出力軸に配設された車速センサ17
からの車速検出信号VPとに基づきブラシレスモータ1
2を駆動制御する。
【0042】図2は、本発明の実施例に係る電動式パワ
ーステアリング装置のモータの構成(コラムタイプ)を
示す断面図である。ブラシレスモータ12は、円筒形の
ハウジング22と、このハウジング22の軸心に沿って
配設され、軸受23a及び23bによって回転自在の回
転軸24に固定された永久磁石25と、この永久磁石2
5を包囲するようにハウジング22内周面に固定され、
且つ、3相の励磁コイル26a,26b及び26cが巻
き付けられたステータ26とから構成されており、回転
軸24及び永久磁石25によって回転自在のロータ27
が形成されている。
【0043】一方、ロータ27を構成する永久磁石25
は、例えばS極及びN極がそれぞれ3極ずつ、計6極が
周方向に等間隔に着磁されている。ここで、この場合に
はS極及びN極が3極ずつ、計6極に着磁された永久磁
石25を適用しているが、S極及びN極が周方向に交互
に且つ等間隔に着磁されているならば、S極及びN極の
2極でも良く、また、複数極でもよい。
【0044】図3は、本発明の実施例に係る電動式パワ
ーステアリング装置の他の構成(ラック同軸タイプ)を
示す断面図である。
【0045】本電動式パワーステアリング装置におい
て、ステアリングギアボックス54は、車幅方向に延び
るラック軸55が左右に貫通していて、ロアステアリン
グシャフト53Cのピニオンとラック軸55のラックと
が噛み合っている。また、ラック軸55の左右に延びる
両端部には、ボールジョイント56A,56Bを介して
タイロッド57A,57Bが連結され、タイロッド57
A,57Bの図示しない外端側は、図示しない転舵輪を
回転自在に支持するナックルに、転舵力伝達可能に結合
されている。なお、ラック軸55の両端部とタイロッド
57A,57Bとの間には、それぞれダストブーツ55
A,55Bが外嵌していて、これにより、ステアリング
ギアボックス54内やハウジング59内にゴミ等が入り
込むことを防止している。
【0046】ラック軸55は、図示しない車体にブラケ
ット58A,58Bを介して固定された円筒状のハウジ
ング59内を挿通している。具体的には、ハウジング5
9は、ステアリングギアボックス54に近い側から、そ
のステアリングギアボックス54に結合した連結部59
Aと、比較的肉厚の円筒部59Bと、この円筒部59B
の外周面にかしめ止めされた比較的肉薄の円筒部59C
と、この円筒部59Cの端部に螺合して固定される予圧
部材59Dとから構成されていて、連結部59A,予圧
部材59Dのそれぞれがブラケット58A,58Bを介
して車体に固定されている。
【0047】これらのうち、比較的肉薄の円筒部59C
は、円筒部59Bに固定されて比較的長く軸方向に延び
る大径部59aと、予圧部材59Dが螺合される小径部
59bと、大径部59a及び小径部59b間を連結する
テーパ部59cとから構成されている。そして、ハウジ
ング59の内側には、ラック軸55を非接触に且つ同軸
に包囲するように円筒状の回転軸60Aが配設され、こ
の回転軸60Aの外周面には円筒状の永久磁石60Bが
固定されている。この永久磁石60Bは、S極及びN極
が周方向に交互に且つ等間隔に着磁された磁石であっ
て、これら回転軸60A及び永久磁石60Bによって回
転自在のロータ60が構成されている。
【0048】図4はコントローラ13の構成を示すブロ
ック図であり、コントローラ13は、例えば制御回路6
1、FETゲート駆動回路62、モータ駆動回路64、
電流検出回路66及びロータ位置検出回路68とから構
成されている。
【0049】制御回路61は、例えばマイクロコンピュ
ータ等で構成され、少なくとも外部接続機器との入出力
処理を行うインタフェース部と、ROM,RAM等の記
憶部とを備えている。そして、トルクセンサ3からのア
ナログ電圧から成るトルク検出信号TVに対して、所定
の中立電圧V0よりも高いか否かによってトルクの発生
方向を検出し所定の処理を行ってトルク検出値Tを求
め、また、車速センサ17からの出力軸の回転に応じた
パルス信号から成る車速検出信号VP をもとに、単位時
間当りのパルス数を積算して車速検出値Vを算出する。
そして、これら検出値T及びVPに基づいて、例えばP
ID制御(比例・積分・微分)によりブラシレスモータ
12に供給するモータ駆動信号SMを算出し、このモー
タ駆動信号SMに基づいてPWM(Pulse Width Modulat
ion)信号を形成し、このPWM信号に基づいてパルス幅
変調信号PWMを形成してFETゲート駆動回路62に
出力する。
【0050】FETゲート駆動回路62は、例えばマル
チプレクサ等で構成され、制御回路61からのパルス幅
変調信号PWM及び方向信号と、ロータ位置検出回路6
8からの上段側ゲート信号Ga1〜Gc1及び下段側ゲ
ート信号Ga2〜Gc2を入力し、方向信号が正回転の
場合にはゲート信号Ga1〜Gc2で指定されたモータ
駆動回路64の対応するトランジスタのゲート端子に、
パルス幅変調信号PWMが“HIGH”である間所定の
電圧供給を行い、方向信号が逆回転の場合には、上段側
ゲート信号Ga1〜Gc1を下段側ゲート信号、下段側
ゲート信号Ga2〜Gc2を上段側ゲート信号として処
理し、それぞれ対応するトランジスタのゲート端子に、
パルス幅変調信号PWMが“HIGH”である間所定の
電圧供給を行う。
【0051】電流検出回路66は、例えば電流検出抵抗
を有し、この電流検出抵抗の両端に発生した電圧を増幅
すると共にノイズ除去し、モータ電流検出信号Iとして
制御回路61に出力する。電流検出回路66では、モー
タ電流検出信号Iの実効値が得られるよう、それぞれの
信号に対し充分なフィルタ処理を行っているものとす
る。モータ駆動回路64は、6個の電界効果トランジス
タ(FET)Ta1,Tb1,Tc1,Ta2,Tb
2,Tc2から構成されている。これらFETTa1〜
Tc2は、Ta1とTa2,Tb1とTb2というよう
に対応する一対のFETが直列に接続され、これら直列
に接続された直列回路のそれぞれが電源の両端子間に並
列に配設されると共に、直列関係にあるFETの接続部
分が、各励磁コイル26a〜26cの外端(スター結線
の中心側とは逆側)に導通されている。
【0052】そして、各FETTa1〜Tc2のゲート
電圧が、上述した位相検出素子31の出力に基づいてF
ETゲート駆動回路62によって制御されるようになさ
れている。モータ駆動回路64での各励磁コイル26a
〜26cへの励磁電流の方向及び大きさは、具体的には
図5に示すようになる。ここで、図5においてU相が励
磁コイル26aに対応し、V相が励磁コイル26bに対
応し、というように各相が各励磁コイルに対応し、W相
が励磁コイル26eに対応している。
【0053】これによって、図6及び図7に示す本発明
の巻線展開図において、上方に向かう電流(図5におけ
るプラスの相)及び下方に向かう電流(図5におけるマ
イナスの相)が流れることから、N極及びS極が発生す
る。よって、ロータ27の永久磁石のN又はS極と励磁
コイル26に発生したN又はS極との間の磁気吸引力及
び反発力によりロータ27が回転する。
【0054】本実施例に係る電動式パワーステアリング
装置のアシスト駆動源となるブラシレスモータの巻線の
実施例に係る展開図を、図6から図8に示す。図6は、
本発明の第1の実施例に係るブラシレスモータの巻線展
開図である。図7は、本発明の第2の実施例に係るブラ
シレスモータの巻線展開図である。図8は、本発明の第
3の実施例に係るブラシレスモータの巻線展開図であ
る。
【0055】図6及び図7はそれぞれ3相6極のブラシ
レスモータの巻線の例である。1つの励磁コイル26
(U相)の巻線は、巻線溝aを通し、相数分の溝ピッチ
を離した巻線溝bを通ってティース70を往復した後、
同ピッチで次の巻線溝cを通るように巻いていき、ステ
ータ26を1周して元の巻線溝aに戻るように巻いてい
る。その次に、更に同じ軌跡を通り、同様にステータ2
6を1周して元の巻線溝aに励磁コイル26の線を戻
す。このような巻線を繰り返して、励磁コイル26の導
体数を所定の数にしている。
【0056】励磁コイル26は1本の線材を巻いたもの
でも良いし、数本の線材を束ねたものでよい。本ブラシ
レスモータでは、図6〜図8に示すように励磁コイル2
6をループ状に成形していないので、当該モータのイン
ダクタンスに影響する励磁コイルのターン数は0であ
り、本ブラシレスモータの自己インダクタンスは極めて
小さい。また、本ブラシレスモータでは、図10又は図
11に示すような従来の重ね巻と同じ導体数にしている
ので、励磁コイルの電気抵抗は重ね巻とほぼ同じであ
り、インダクタンスだけを小さくしている。
【0057】例えば、図6及び図7に示すように巻いた
ブラシレスモータの1相当りのインダクタンスは80μ
H以下、抵抗は0.05オーム程度であるので、電気時
定数τは、τ=L/R=80μH/0.05オーム=
1.6ミリ秒以下になる。
【0058】本ブラシレスモータは3相6極であるの
で、1回転に18回の転流があり(3相×6極=1
8)、このモータを1000rpmで回転させると3.
3ミリ秒に1回転流する(1/{(1000/60)*
18}=0.0033)。
【0059】このことにより、本ブラシレスモータは、
高速で回転しているときでも転流期間(約3ミリ秒)よ
りも電気的時定数τ(1.6ミリ秒)が小さく、励磁電
流を充分安定して流すことができる。
【0060】次に、他の実施例に係る電動式パワーステ
アリング装置について、以下に説明する。アシスト駆動
源となるブラシレスモータの駆動制御において、転流時
の相電流の電流変化率を制御して、励磁電流の切替え時
に励磁電流の立ち上がる相と立ち下がる相の電流変化率
を一致させることにより、そのブラシレスモータのトル
クリップルを大幅に抑制できる。
【0061】具体例を、図4に示すコントローラ13を
参照して説明する。FETゲート駆動回路62は、ブラ
シレスモータ35の各励磁相a〜cに供給する励磁信号
を生成する。制御回路61はFETゲート駆動回路62
に対し、励磁電流の切替え時に励磁電流の立ち上がる相
と立ち下がる相の電流変化率を一致させるか又は同程度
にする駆動信号を供給する。
【0062】これは、ブラシレスモータ35が回転する
とモータコイルに逆起電力が発生し、電流が流れ難くな
り、OFF相は早く電流が停止し、ON相は電流の立ち
上がりが遅れるといった現象が起こるので、これを制御
的に補正することである。現実的には、ブラシレスモー
タ35の印可電圧に余裕がないので、ON相の電流の立
ち上がりは早く立ち上げることはできない。OFF相の
電流の立ち下げを遅らすことで、相電流を一致させてい
る。
【0063】ここで、ブラシレスモータ35のインダク
タンスが大きいと、ON相の電流の立ち上がりが遅くな
り、OFF相にその間通電することになる。いつまでも
電流を流し続けると次の転流時期になってしまい、本来
の励磁区間から大幅に逸脱し好ましくない。
【0064】本ブラシレスモータでは、インダクタンス
が従来のブラシレスモータのものより小さいので、高速
回転でも、図9に示すように、ON相とOFF相の相電
流を一致させることができ、トルクリップルを抑制でき
る。
【0065】上述の実施例では3相6極のブラシレスモ
ータについて説明したが、本発明に係るブラシレスモー
タは3相に限定されるものではなく、また、極数も6極
に限定されるものではない。図8の巻線展開図で示すよ
うに、5相4極のブラシレスモータでも上述の実施例と
同様の作用及び効果がある。また、本発明に係る電動式
パワーステアリング装置は、図3に示すようなB/Sラ
ックタイプのブラシレスモータはもちろん、図2に示す
ようなコラムタイプのブラシレスモータにも上述の実施
例と同様の作用及び効果がある。
【0066】また、電動式パワーステアリング装置用の
ブラシレスモータは下記の構造的特徴があり、コイルを
ループ状に成形していない波巻は製造しやすく信頼性も
問題ない。
【0067】1.モータの外径(ステータコアの内径)
が大きく(特にB/Sラックタイプ)、巻線が成形しや
すい。
【0068】2.巻線のターン数が多く、重ね巻のステ
ータコアを流用でき設計の自由度が大きく、重ね巻と同
様に小型化しやすい。
【0069】3.電動式パワーステアリング装置用のブ
ラシレスモータは、モータがロックするとステアリング
操作が不能となるので、充分な保護、フェールセーフを
設けている。励磁コイルに対しても樹脂で固めるなど機
械的強度や電気的絶縁の補強を施しており、波巻にして
も信頼性の低下はない構造になっている。
【0070】以上、矩形波駆動での電動式パワーステア
リング装置の実施例を説明したが、電動式パワーステア
リング装置用のブラシレスモータを正弦波駆動で制御す
る場合もある。正弦波駆動でもブラシレスモータのイン
ダクタンスが大きいと、励磁電流の立ち上がりが遅れる
ため各相の電流のバランスが崩れ、トルクリップルの原
因となる。したがって、正弦波駆動の電動式パワーステ
アリング装置に上述の実施例を適用しても、上述の実施
例と同様の作用及び効果がある。
【0071】本発明のブラシレスモータはコイルをステ
ータコアの外周側から巻回するようにしているので、コ
イルをスロットに押し込まずに巻線ができるので、コイ
ルに傷が付くこともなく、コイルによるモータショート
が起きない。また、ステータの内周面にスロット開口に
よる凹凸がないので、ステータとロータとの間の隙間が
全周に亙って等しい。そのため、モータ内に異物が入っ
たとしても、その異物がステータとロータの間に挟み込
まれることがなく、モータがロックされることはない。
このように、簡易な構成でモータの信頼性が著しく向上
し、リレーやクラッチがなくても十分な安全性を確保で
きる利点がある。
【0072】本発明は、コラム式及びピニオン式電動パ
ワーステアリング装置のブラシレスモータに適用できる
ことは勿論、ラックアシスト式電動パワーステアリング
装置のブラシレスモータにも適用可能である。
【0073】以下に、本発明の実施例を図面を参照して
説明する。
【0074】本発明のブラシレスモータ120は、上述
の実施例における図1に示す電動パワーステアリング装
置において、その動力源としてブラシレスモータ12の
換わりに適用する。ステアリングホイール1に作用され
たドライバの操舵力は、入力軸2a及び出力軸2bで構
成されるステアリングシャフト2に伝達される。入力軸
2aの一端はステアリングホイール1に連結され、他端
はトルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結され
ている。そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、ユ
ニバーサルジョイント4及び6を介してピニオンシャフ
ト7に伝達される。操舵力は、更にステアリングギア8
を介してタイロッド9に伝達され、転舵輪を転舵させ
る。ステアリングギア8は、ピニオン8a及びラック8
bを有するラックアンドピニオン型で構成され、ピニオ
ン8aに伝達された回転運動をラック8bで直進運動に
変換している。
【0075】ステアリングシャフト2の出力軸2bに
は、補助操舵力(アシスト力)を出力軸2bに伝達する
減速ギア10が連結されており、減速ギア10には補助
操舵力を発生するブラシレスモータ120が連結されて
いる。トルクセンサ3は入力軸2aに伝達された操舵ト
ルクを検出するものであり、例えば操舵トルクを入力軸
2a及び出力軸2b間に介挿されたトーションバーの捩
れ角変位に変換し、この捩れ角変位をポテンショメータ
で検出するように構成され、ドライバがステアリングホ
イール1を操舵することによって、ステアリングシャフ
ト2に生じる捩れの大きさと方向に応じたアナログ電圧
のトルク検出信号TVを出力する。そして、トルクセン
サ3は、例えばステアリングホイール1が中立状態にあ
る場合には、所定の中立電圧V0をトルク検出信号TV
として出力し、この位置よりステアリングホイール1を
右切りすると、その操舵トルクに応じて中立電圧V0よ
り増加する電圧を、左切りするとその操舵トルクに応じ
て中立電圧V0より減少する電圧を出力するようになっ
ている。
【0076】CPU等で成るコントローラ13はブラシ
レスモータ120を駆動制御し、操舵系への操舵補助力
の制御を行うユニットであり、車載バッテリ16から電
源供給されることによって作動するようになっている。
バッテリ16の負極は接地され、その正極はエンジン始
動を行うイグニションスイッチ14及びヒューズ15a
を介してコントローラ13に接続されると共に、ヒュー
ズ15bを介してコントローラ13に直接接続されてお
り、ヒューズ15bを介して供給される電源は、例えば
メモリバックアップ用に使用される。そして、コントロ
ーラ13は、トルクセンサ3からのトルク検出信号TV
と、例えば変速機の出力軸に配設された車速センサ17
からの車速検出信号VPとに基づいてブラシレスモータ
120を駆動制御する。
【0077】次に、本発明に係るブラシレスモータ12
0の第4の実施例を図13に示して説明する。即ち、図
13はブラシレスモータ120のステータコアの断面構
造を示しており、ステータコアは円環状のヨーク部分1
21と、多数の巻線用凹部(スロット)を具備した放射
状の隔壁で成るティース部分122とで構成されてお
り、ティース部分122は内周側の結合部122aで隣
接したティース同士を結合した一体構造となっている。
つまり、ティース部分122のスロット開口部は外周側
に形成されている。また、ヨーク部分121とティース
部分122とは脱着可能(嵌着)になっており、ティー
ス部分122はヨーク部分121の内周に嵌着される構
造となっている。
【0078】図13のステータコアを用いて、ブラシレ
スモータ120として組立てた例を図13に対応させて
図14に示す。先ずティース部分122で成るステータ
コアを多数枚積層して円筒状の積層体を形成し、その積
層体のティース部分122の各スロット123に外周側
からコイル124を巻回し、ティース部分122に巻線
をした後に、多数枚を積層した円筒状のヨーク部分12
1(コア)にティース部分122を嵌着して固定してい
る。その際、スロット123の表面は、粉体塗装125
により絶縁を施している。この絶縁は、絶縁紙等の他の
絶縁方法でも良い。ヨーク部分121の外周はモータハ
ウジング126となっており、ティース部分122の中
心部にはマグネット127を層設されたロータ128が
配設されている。マグネット127はリング型マグネッ
トを使用しており、ロータ128の外周はほぼ真円にな
っている。
【0079】このように本発明のブラシレスモータ12
0では、コイル124をティース部分122の外径側か
ら直接スロット123に巻回するようにしているので、
コイル124をスロット123に押し込む必要がない。
このため、コイルには過大な力や局部的な力が加わるこ
とがなく、コイル124に傷が付くことがない。また、
一体構造のティース部分122の内周面122bには凹
凸がなく、ほぼ真円になっている。一体構造のティース
部分122の内側をロータ128が回転するが、ロータ
128の外周(マグネット127)はほぼ真円になって
おり、ステータ(ティース部分122の内周面122
b)とロータ128の間の隙間は全周にわたってほぼ等
しい。従って、万が一、モータ内に異物が入ってもステ
ータとロータの間に引っかかる所がないので、異物が挟
み込まれてモータが回転不能になることはない。ロータ
128のマグネット表面に補強のカバーを付けても、同
様に作用する。
【0080】上記ブラシレスモータ120の磁気回路
は、マグネット127のある磁極から隙間を介してティ
ース部分122→ヨーク部分121→ティース部分12
2を通り、再度隙間を介してマグネット127の対磁極
に戻る主磁路の他に、ティース部分122内径の結合部
122aを通る短絡磁路が形成されている。しかしなが
ら、電動パワーステアリング装置用のモータでは、この
短絡磁路による性能劣化は2%以下でほとんど影響はな
い。スロット開口部の広い外周側からコイルを巻回する
ので、スロットの巻線占積率が上げられ、10%以上の
性能向上ができる。
【0081】次に、本発明に係るブラシレスモータの第
5の実施例を図13に対応させて図15に示すが、本実
施例ではティース部分122の外径側に設けたスロット
開口部に、円周方向(両方向)に突出した鍔部122c
を設けている。この鍔部122cはコイル124を巻回
する時にコイル線をバラけ難くし、また、ヨーク部分1
21にティース部分122を嵌着するときにコイル12
4が接触するのを防ぐ作用をする。更に、ティース部分
122とヨーク部分121の接触面を大きくすることで
嵌着動作を安定させ、磁路を確保するためにも有効であ
る。図15のステータコアを用いたブラシレスモータ1
20Aの径方向断面図を、図14に対応させて図16に
示す。
【0082】更に、本発明に係るブラシレスモータの第
6の実施例を図17に示す。本例では、上記第5の実施
例のティース部分122に巻線124をしているが、ヨ
ーク部分は積層コアではなく、プレス成形したヨーク1
21aでモータの外箱(ハウジング)を構成している。
コイル124を巻回したティース部分122を円筒状の
ヨーク121aに嵌着させると共に、ロータ128を組
み込んでブラシレスモータを構成している。この場合、
従来のモータの外箱よりヨーク121aを厚くするなど
の磁気的な配慮が必要になるが、ヨーク専用部材が不要
となるため、モータを小型化、低コスト化することがで
きる。
【0083】同様にヨーク部分を積層コアではなく、電
動パワーステアリング装置のハウジング121bをヨー
クとした第7の実施例を図18に示す。本例では、ロー
タの軸は中空シャフト140となっており、その中空シ
ャフト140の内側にラック141を同軸に配置してい
る。本例では、ラック141のハウジングがモータのハ
ウジングを兼ねており、ヨーク部分としても機能してい
る。
【0084】本発明のモータは、それぞれのコイルにお
けるコイルエンドの引出し位置の一端が、隣接する他相
のコイルエンドに対してステータの内周側に配置され、
当該コイルエンドの引出し位置の他端が、隣接する他相
のコイルエンドに対してステータの外周側に配置され、
全ての励磁コイルの傾斜が均一になると共に、コイルエ
ンド側から見た場合の長さも同一に配置することができ
るので、各相のインダクタンスを均等にすることがで
き、電流変動やトルクリップルを小さくすることができ
る。
【0085】そこで、本発明のモータを電動式パワース
テアリング装置のアシスト駆動源として用ることによ
り、従来のものよりも滑らかなステアリング操舵感を得
ることができる電動式パワーステアリング装置を実現す
ることができる。
【0086】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。図20は本発明の第8の実施例に係る3相
ブラシレスモータの軸方向から見た断面構造図であり、
図21はその巻線展開図である。すなわち、図20はス
テータを軸方向から見た図であり、1つの励磁コイルと
他の励磁コイルとの渡し部分であるコイルエンド301
の引廻しを示すものである。
【0087】1つのコイルエンド301の引出し位置で
ある両端部A及びBにおいて、一方の端部Aが隣接した
他相のコイルエンド301aに対してスロット302の
外周側Oに、他方の端部Bが隣接した他相のコイルエン
ド301bに対して内周側Iになるように、励磁コイル
を巻いている。全体でみると、全てのコイルエンド30
1がスロット302の外周側Oから内周側Iへと斜めに
巻線されて、配置されるように構成されている。すなわ
ち、本ブラシレスモータでは、ステータコア304のス
ロット302に多相の励磁コイルを波巻で巻いており、
それぞれの励磁コイルにおけるコイルエンド301の引
出し位置の一端(端部A)が、隣接する他相のコイルエ
ンド301aに対してステータコア304の外周側Oに
配置され、コイルエンド301の引出し位置の他端(端
部B)が、隣接する他相のコイルエンド301bに対し
てステータの内周側Iに配置されている。
【0088】一方、励磁コイルの巻き方は図2で示す巻
線展開図に示すように、励磁コイル326の1つ(U
相)の巻線はスロット302aを通り、コイルエンド3
11を経由して相数分の溝ピッチだけ離れたスロット3
02bを通ってティース303を往復した後、コイルエ
ンド312を経由して同ピッチで次のスロット302c
を通るように順次巻いていき、ステータを1周して元の
スロット302aに戻るように巻いている。その次に、
更に同じ軌跡を通り、同様にステータを1周して元のス
ロット302aに励磁コイル326の線を戻す。このよ
うな巻線を繰り返して、励磁コイル326の導体数を所
定のターン数にしている。
【0089】このように巻くことで、各相の励磁コイル
326は、スロット302内の外周側Oと内周側Iに交
互に一部が重畳して配設される。全ての相の励磁コイル
326が同様の傾斜をもって、また、コイルエンド30
1の長さも等しく配設されるので、スロット302内の
磁束の通りにバラツキがあっても、相内でそのバラツキ
が打ち消し合われ、相間のインダクタンスが等しくな
る。
【0090】励磁コイル326は1本の線材を巻いたも
のでも良いし、数本の線材を束ねたものでよい。本ブラ
シレスモータでは、図21に示すように励磁コイル32
6をループ状に成形していないので、当該モータのイン
ダクタンスに影響する励磁コイルのターン数は0であ
り、本ブラシレスモータの自己インダクタンスは極めて
小さい。また、本ブラシレスモータでは、従来の重ね巻
と同じ導体数にしているので、励磁コイルの電気抵抗は
重ね巻とほぼ同じであり、インダクタンスだけを小さく
することができる。
【0091】図22は本発明の第8の実施例に係るブラ
シレスモータ320の構成を示す断面図であり、ブラシ
レスモータ320は、円筒形のハウジング322と、こ
のハウジング322の軸心に沿って配設され、軸受32
3a及び323bによって回転自在の回転軸324に固
定された永久磁石325と、この永久磁石325を包囲
するようにハウジング322内周面に固定され、且つ、
3相の励磁コイル326a,326b及び326cが巻
回されたステータ321とから構成されており、回転軸
324及び永久磁石325によってロータ327が形成
されている。
【0092】一方、ロータ327を構成する永久磁石3
25は、例えばS極及びN極がそれぞれ3極ずつ、計6
極が周方向に等間隔に着磁されている。ここで、この場
合にはS極及びN極が3極ずつ、計6極に着磁された永
久磁石325を適用しているが、S極及びN極が周方向
に交互に且つ等間隔に着磁されているならば、S極及び
N極の2極でも良く、また、複数極でもよい。
【0093】例えば、図20及び図21に示すように巻
いたブラシレスモータの1相当りのインダクタンスは8
0μH以下、抵抗は0.05オーム程度であるので、電
気時定数τは、τ=L/R=80μH/0.05オーム
=1.6ミリ秒以下になる。
【0094】本ブラシレスモータは3相6極であるの
で、1回転に18回の転流があり(3相×6極=1
8)、このモータを1000rpmで回転させると3.
3ミリ秒に1回転流する(1/{(1000/60)*
18}=0.0033)。このことにより、本ブラシレ
スモータは、高速で回転しているときでも転流期間(約
3ミリ秒)よりも電気的時定数τ(1.6ミリ秒)が小
さく、励磁電流を充分安定して流すことができる。
【0095】上述の実施例では3相6極のブラシレスモ
ータについて説明したが、本発明に係るモータは3相に
限定されるものではなく、また、極数も6極に限定され
るものではない。図23の巻線展開図で示すような、5
相4極のブラシレスモータでも、上述の実施例と同様の
作用及び効果がある。
【0096】上述のようにコイルをステータに巻線する
方法としては、例えばステータコア304に直接巻かず
に、全ての相の励磁コイル326を波巻状に形成した後
に、その形成した励磁コイル326をステータコア30
4のスロット302に挿入する方法を用いる。ここで、
予め巻線機側の治具に、各相の励磁コイル326を波巻
状に所定のターン数だけ巻き、励磁コイル326を仮成
形する。この仮成形したコイルを、ステータ304のス
ロット302に順次又は同時に挿入して、成形する。
【0097】この励磁コイル326は、複数本のマグネ
ットワイヤを束ね、それを成形したコイルであっても、
1本のマグネットワイヤを成形したコイルでもよい。な
お、図20においては、配置が分かり易いように、モデ
ル化してコイルエンド301を示している。
【0098】励磁コイルを波巻で巻いたモータは、重ね
巻きのモータに比べて、元来インダクタンスが小さいの
で、相間においてインダクタンスがアンバランスである
と、そのアンバランスが大きく作用して、大きな電流変
動及び大きなトルクリップルが生じるという悪影響がで
る。しかしながら、本実施例のブラシレスモータにあっ
ては、図20に示すように各励磁コイルのコイルエンド
301の引出し位置が、全ての相に等しく配置されてい
るので、スロット302内における磁束の通りにバラツ
キがあっても、相内でそのバラツキを打ち消し合い、相
間のインダクタンスを等しくする。
【0099】これにより、本実施例のブラシレスモータ
によれば、従来の波巻のブラシレスモータと比較して、
相間におけるインダクタンスを極めてバランスの良いも
のにすることができ、電流変動及びトルクリップルを大
幅に低減することができる。
【0100】図24は、本発明に係るブラシレスモータ
の各相の励磁コイルの配置についての第9の実施例を示
す断面構造図である。
【0101】本実施例のブラシレスモータでは、スロッ
ト開口部352aがステータ内周側Iではなく、外周側
O(ステータのヨーク部分356側)に設けられてい
る。つまり、ステータをティース部分(コア)353と
ヨーク部分(コア)356とに分割した構造のモータで
ある。この構成によれば、スロット352の外周側から
励磁コイルを挿入して巻くことができる。そして、励磁
コイルの巻線が終了した後に、ティース部分353とヨ
ーク部分356とを嵌着する。なお、351はコイルエ
ンドを示しており、一端部Aが外周側Oに、他端部Bが
内周側Iに位置するように巻回されている。
【0102】図25は、本発明に係るブラシレスモータ
の各相の励磁コイルの配置についての第10の実施例を
示す断面構造図である。
【0103】本実施例のブラシレスモータは、図23の
巻線展開図に示す5相4極のモータの例である。本実施
例においても、図20及び図24に示すブラシレスモー
タと同様に、各コイルエンド361の引出し位置である
端部A,B(スロット362における径方向の位置)
は、一方の端部Aが他相のコイルエンド361aに対し
てスロット362の外周側Oに、他方の端部Bが他相の
コイルエンド361bに対して内周側Iになるように、
各励磁コイル326が巻かれている。
【0104】図24及び図25に示すブラシレスモータ
の各励磁コイルも、図20の場合と同様に全て均一な長
さ及び傾斜となるようにコイルエンドの引出し位置が配
置されているので、図20に示すブラシレスモータと同
様に、スロット内における磁束の通りにバラツキがあっ
ても、相内でそのバラツキが打ち消され、相間のインダ
クタンスを等しくする。これにより、従来の波巻のブラ
シレスモータと比較して、相間におけるインダクタンス
を極めてバランスの良いものにすることができ、電流変
動及びトルクリップルを大幅に低減することができる。
【0105】なお、上述の実施例では、3相及び5相の
モータを実施例としたが、本発明に係るモータは、これ
に限定されるものではなく、他の任意の相数のモータに
適用することができる。また、上述の実施例では、ブラ
シレスモータを実施例としたが、本発明に係るモータ
は、これに限定されるものではなく、ブラシレスモータ
以外の他の種類のモータにも適用することができる。
【0106】これらにより、本発明のモータは電流変動
及びトルクリップルが大幅に低減されているので、本発
明のモータを電動式パワーステアリング装置のアシスト
駆動源として用ることによって、従来のものよりも滑ら
かなステアリング操舵感を得ることができる電動式パワ
ーステアリング装置を実現することができる。
【0107】第11の実施例は、ステータコアのスロッ
トに、多相のコイルを、上述の第1の実施例で参照した
図6に示すように波巻で巻いたブラシレスモータにおい
て、上述の第4の実施例で参照した図13、図14に示
すように、ステータコアが、ティースの内周側を隣接し
たティース同士で結合され外周側に開口部を持ったティ
ース部分122と、ティース部分122の外周側で磁路
を形成するヨーク部分121とで構成され、ティース部
分122の外周側から巻線をした後にヨーク部分121
を固着した構成のブラシレスモータとする。
【0108】すなわち、第11の実施例のブラシレスモ
ータは、前述の第1の実施例で示したようにコイルを波
巻で形成し、かつ、第4の実施例で示したようにステー
タコアがティースの内周側を隣接したティース同士で結
合され外周側に開口部を持ったティース部分122(以
下、「分割コア」という。)を有するブラシレスモータ
である。
【0109】これらにより、第11の実施例のブラシレ
スモータは、コイルを波巻としたので、ブラシレスモー
タのインダクタンスを小さくすることができ、ブラシレ
スモータが低速回転であるか高速回転であるかに拘わら
ず安定した所望の出力トルクを得ることができると共
に、ブラシレスモータを高速で回転させたときにおいて
も、トルクリップルを大幅に抑制することができ、電磁
音、磁歪音及び作動音も低減することができ、滑らかな
ステアリング操舵感を得ることができる電動式パワース
テアリング装置を提供することができる。
【0110】さらに、第11の実施例のブラシレスモー
タは、ステータコアを「分割コア」としたので、コイル
巻回時にコイルを傷つけることがなく、ティース部分1
22とロータ128との間の隙間が均一であり、モータ
ショートやロックに対する信頼性が著しく向上する。ま
た、巻線を外側から巻回するので巻線が簡単にでき、生
産性が向上すると共に、占積率が向上し、波巻のような
複雑な巻線も簡単にできる。ティース部分122の内周
に凹凸がないのでコギングトルクが小さく、電動パワー
ステアリング装置に利用した場合には、さらに滑らかな
ステアリング操舵感を得ることができる。更に、ヨーク
部分121をモータ又はモータを含む電動パワーステア
リング装置の外箱(モータハウジング126)にするこ
とで、モータを小型化できると共に、低コスト化を実現
することができる。
【0111】第12の実施例は、前述の第11の実施例
のブラシレスモータにおいて、さらに、図20に示すよ
うに、各コイルのコイルエンド301の引出し位置の一
端が、隣接する他相のコイルエンド301bに対して、
前記ステータコアの内周側Iに配置され、前記各コイル
のコイルエンド301の引出し位置の他端が、隣接する
他相のコイルエンド301aに対して前記ステータコア
の外周側Oに配置されている(以下、「整列巻」とい
う。)構成を有するブラシレスモータである。
【0112】すなわち、第12の実施例のブラシレスモ
ータは、第11の実施例と第8の実施例とを組み合わせ
たものであり、コイルが波巻でかつ「整列巻」で形成さ
れていると共に、ステータコアを「分割コア」としたも
のである。
【0113】これらにより、第12の実施例のブラシレ
スモータは、前述の第12の実施例のブラシレスモータ
が備える効果を有すると共に、コイルの各相のインダク
タンスを均等にすることができ、電流変動及びトルクリ
ップルのさらなる削減をすることができる。
【0114】第13の実施例は、前述の第11の実施例
のブラシレスモータ又は第12の実施例のブラシレスモ
ータを、自動車の操舵力を低減させるパワーステアリン
グ装置におけるアシスト駆動源として用いるものであ
る。
【0115】これらにより、第13の実施例のブラシレ
スモータは、操舵係を低速に回転させたときでも高速に
回転させたときでも、より滑らかなステアリング操舵感
を得ることができ、電磁音、磁歪音及び作動音も低減す
ることができ、小型化できると共に、低コスト化できる
電動式パワーステアリング装置を実現することができ
る。
【0116】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、アシス
ト駆動源となるブラシレスモータにおいて、多相の励磁
コイルを、極毎にループを成形しない波巻で巻いたの
で、ブラシレスモータのインダクタンスを小さくするこ
とができ、ブラシレスモータが低速回転であるか高速回
転であるかに拘わらず安定した所望の出力トルクを得る
ことができると共に、ブラシレスモータを高速で回転さ
せたときにおいても、トルクリップルを大幅に抑制する
ことができ、電磁音、磁歪音及び作動音も低減すること
ができ、滑らかなステアリング操舵感を得ることができ
る電動式パワーステアリング装置を提供することができ
る。
【0117】また、本発明のブラシレスモータによれ
ば、コイル巻回時にコイルを傷つけることがなく、ティ
ース部分とロータとの間の隙間が均一であり、モータシ
ョートやロックに対する信頼性が著しく向上する。ま
た、巻線を外側から巻回するので巻線が簡単にでき、生
産性が向上すると共に、占積率が向上し、波巻のような
複雑な巻線も簡単にできる。ティース部分の内周に凹凸
がないのでコギングトルクが小さく、電動パワーステア
リング装置に利用した場合には、滑らかなステアリング
操舵感を得ることができる。更に、ヨーク部分をモータ
又はモータを含む電動パワーステアリング装置の外箱に
することで、モータを小型化できると共に、低コスト化
を実現することができる。
【0118】また、本発明によれば、それぞれのコイル
におけるコイルエンドの引出し位置の一端が、隣接する
他相のコイルエンドに対してステータの内周側に配置さ
れ、当該コイルエンドの引出し位置の他端が、隣接する
他相のコイルエンドに対してステータの外周側に配置さ
れ、全ての励磁コイルの傾斜が均一になると共に、コイ
ルエンド側から見た場合の長さも同一に配置することが
できるので、各相のインダクタンスを均等にすることが
でき、電流変動やトルクリップルが小さいブラシレスモ
ータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電動式パワーステアリン
グ装置(コラムタイプ)の概略構成図である。
【図2】本発明の実施例に係る電動式パワーステアリン
グ装置のブラシレスモータの構成(コラムタイプ)を示
す断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る電動式パワーステアリン
グ装置の他の構成(ラック同軸タイプ)を示す断面図で
ある。
【図4】図1におけるコントローラの構成を示すブロッ
ク図である
【図5】励磁電流の波形図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る電動式パワーステ
アリング装置用のブラシレスモータの巻線展開図であ
る。
【図7】本発明の第2の実施例に係る電動式パワーステ
アリング装置用のブラシレスモータの巻線展開図であ
る。
【図8】本発明の第3の実施例に係る電動式パワーステ
アリング装置用のブラシレスモータの巻線展開図であ
る。
【図9】本発明の実施例に係る電動式パワーステアリン
グ装置用ブラシレスモータの励磁電流の転流時における
状態を示す波形図である。
【図10】従来の電動式パワーステアリング装置用のブ
ラシレスモータの巻線展開図である。
【図11】他の従来の電動式パワーステアリング装置用
のブラシレスモータの巻線展開図である。
【図12】従来の電動式パワーステアリング装置用ブラ
シレスモータの励磁電流の転流時における状態を示す波
形図である。
【図13】本発明に係るブラシレスモータの第4の実施
例を示すステータコアの構造図である。
【図14】本発明に係るブラシレスモータの第4の実施
例を示す径方向断面構造図である。
【図15】本発明に係るブラシレスモータの第5の実施
例を示すステータコアの構造図である。
【図16】本発明に係るブラシレスモータの第5の実施
例を示す径方向断面構造図である。
【図17】本発明に係るブラシレスモータの第6の実施
例を示す軸方向断面構造図である。
【図18】本発明に係るブラシレスモータの第7の実施
例を示す軸方向断面構造図である。
【図19】従来のブラシレスモータのステータコアの構
造図である。
【図20】本発明に係るブラシレスモータの各相の励磁
コイルの配置についての第8の実施例を示す断面構造図
である。
【図21】本発明の第8の実施例に係る3相ブラシレス
モータの巻線展開図である。
【図22】本発明の実施例に係るブラシレスモータの構
成を示す断面図である。
【図23】本発明の実施例に係る5相ブラシレスモータ
の巻線展開図である。
【図24】本発明に係るブラシレスモータの各相の励磁
コイルの配置についての第9の実施例を示す断面構造図
である。
【図25】本発明に係るブラシレスモータの各相の励磁
コイルの配置についての第10の実施例を示す断面構造
図である。
【図26】従来のブラシレスモータの各相の励磁コイル
の配置についての一例を示す断面構造図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 ステアリングシャフト 3 トルクセンサ 4 ユニバーサルジョイント 5 ロアシャフト 6 ユニバーサルジョイント 7 ピニオンシャフト 8 ステアリングギヤ 9 タイロッド 10 減速ギヤ 12 ブラシレスモータ 13 コントローラ 14 イグニッションスイッチ 15 ヒューズ 16 バッテリ 17 車速センサ 22 ハウジング 23 軸受 24 回転軸 25 永久磁石 26 励磁コイル 27 ロータ 70 ティース 120 ブラシレスモータ 121 ヨーク部分 122 ティース部分 123 スロット 124 コイル 125 粉体塗装 126 モータハウジング 127 マグネット 128 ロータ 301 コイルエンド 302 スロット 302a スロット開口部 303 ティース 304 ステータコア 320 ブラシレスモータ 321 ステータ 322 ハウジング 323 軸受 324 回転軸 325 永久磁石 326 励磁コイル 327 ロータ 351 コイルエンド 352 スロット 352a スロット開口部 353 ティース部分 356 ヨーク部分 361 コイルエンド 362 スロット
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 7/06 H02K 7/06 A 5H603 15/06 15/06 5H607 21/16 21/16 M 5H615 H02P 6/10 B62D 101:00 5H621 // B62D 101:00 119:00 119:00 137:00 137:00 H02P 6/02 371G Fターム(参考) 3D032 CC08 DA15 DA23 DA63 DA64 DC01 DC02 DC03 DD10 EA01 EB11 EC23 GG01 3D033 CA03 CA13 CA16 CA20 CA21 5H002 AA07 AB06 AB09 AC08 5H019 AA03 AA07 BB01 CC03 DD01 EE01 FF01 GG05 5H560 AA10 BB04 BB07 BB12 DC12 EB01 EC02 GG04 RR01 SS02 TT12 TT15 UA05 XA02 5H603 AA09 BB09 BB10 BB12 BB19 CA01 CA05 CB03 CC11 CD06 CD22 CE01 CE13 5H607 AA12 BB07 BB09 BB14 DD04 DD08 FF24 5H615 AA01 BB07 BB14 BB17 PP14 5H621 AA02 BB10 GA01 JK01 JK07 JK13 JK15 JK17

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵系に対して操舵補助力を発生する電
    動式パワーステアリング装置のブラシレスモータにおい
    て、外周面に永久磁石が固定された回転自在のロータ
    と、前記ロータの外周面を包囲する複数相の励磁コイル
    と、円筒形のヨーク部の内周面に励磁コイルを保持する
    複数個のティースを形成して成るステータコアとを備
    え、前記励磁コイルが極に対応するコイル毎にループを
    形成しない波巻で前記ステータコアに巻かれていること
    を特徴とするブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 前記励磁コイルが矩形波で駆動制御され
    る請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の前記ブラシレスモータ
    の各励磁相に供給する励磁信号を生成する駆動手段と、
    各励磁相毎に前記励磁信号の方向決定及びオン・オフの
    切替えを行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記
    切替え時に切替えられる励磁信号の変化率を制御するよ
    うになっているブラシレスモータの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段は、前記励磁信号として前
    記ブラシレスモータの複数の励磁コイルに供給する励磁
    電流を生成する駆動回路を含み、前記制御手段は、前記
    励磁電流の切替え時に前記励磁電流が立ち上がる励磁相
    と立ち下がる励磁相の電流変化率を一致させるか又は同
    程度にする駆動信号を前記駆動回路に供給するようにな
    っている請求項3に記載のブラシレスモータの制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段は、前記励磁電流が切替え
    られない励磁相に対する第1のPWM信号と、前記励磁
    電流が立ち上がる励磁相及び/又は立ち下がる励磁相に
    対する第2のPWM信号とを合成演算することにより、
    前記励磁信号を生成するようになっている請求項4に記
    載のブラシレスモータの制御装置。
  6. 【請求項6】 ブラシレスモータのステータコアをヨー
    ク部分及びティース部分で構成し、前記ティース部分
    は、その内周側を隣接したティース同士で結合した一体
    構造となっており、前記ティース部分の内側をロータが
    回転するようになっていることを特徴とするブラシレス
    モータ。
  7. 【請求項7】 前記ティース部分の内周面は凹凸がな
    く、概ね真円である請求項6に記載のブラシレスモー
    タ。
  8. 【請求項8】 前記ティース部分のスロット開口部に鍔
    部が設けられている請求項6に記載のブラシレスモー
    タ。
  9. 【請求項9】 前記ヨーク部分がモータ又は電動式パワ
    ーステアリング装置のハウジングを構成している請求項
    6に記載のブラシレスモータ。
  10. 【請求項10】 ステータコアのスロットに多相のコイ
    ルを波巻で巻いたブラシレスモータにおいて、前記ステ
    ータコアは、ティースの内周側を隣接したティース同士
    で結合され外周側に開口部を持ったティース部分と、前
    記ティース部分の外周側で磁路を形成するヨーク部分と
    で構成され、前記ティース部分の外周側から巻線をした
    後にヨーク部分を固着したことを特徴とするブラシレス
    モータ。
  11. 【請求項11】 各コイルのコイルエンドの引出し位置
    の一端が、隣接する他相のコイルエンドに対して、前記
    ステータコアの内周側に配置され、前記各コイルのコイ
    ルエンドの引出し位置の他端が、隣接する他相のコイル
    エンドに対して前記ステータコアの外周側に配置されて
    いることを特徴とする請求項10に記載のブラシレスモ
    ータ。
  12. 【請求項12】 操舵系に対して操舵補助力を発生する
    請求項6又は10又は11に記載のブラシレスモータ。
  13. 【請求項13】 ステータのスロットに多相のコイルを
    波巻で巻いたモータの製造方法において、前記各コイル
    のコイルエンドの引出し位置の一端を、隣接する他相の
    コイルエンドに対して前記ステータの内周側に配置する
    と共に、前記各コイルエンドの引出し位置の他端を、隣
    接する他相のコイルエンドに対して前記ステータの外周
    側に配置するときに、全ての相の前記コイルを波巻に成
    形した後に、当該成形コイルを前記ステータのスロット
    に順次又は同時に挿入するようにしたことを特徴とする
    モータの製造方法。
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