JP2001213558A - フイルム巻き取り方法、巻き取り装置および製造装置 - Google Patents

フイルム巻き取り方法、巻き取り装置および製造装置

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JP2001213558A
JP2001213558A JP2000353328A JP2000353328A JP2001213558A JP 2001213558 A JP2001213558 A JP 2001213558A JP 2000353328 A JP2000353328 A JP 2000353328A JP 2000353328 A JP2000353328 A JP 2000353328A JP 2001213558 A JP2001213558 A JP 2001213558A
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賢司 渡辺
Akio Hiroi
昭夫 広井
Fujio Kuwabara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的大きなテンションを容易にかつ安定して
得ることができ、ウエブを巻き取り後の巻芯の離脱を容
易にする。 【解決手段】細幅のウエブ24を巻き取る巻き取り機構
100は、トルク伝達部106が固着されている駆動軸
104と、該駆動軸104に対して回転自在で、かつ、
外周面138にクッション材142a〜142cを介し
てばね156が外嵌されているホルダ116とを具備し
て構成され、該ホルダ116に形成されている3つの各
室部146a〜146c内にストッパ154が配置され
ている。細幅のウエブ24が巻回される巻芯200の内
周面202には溝204が形成され、前記クッション材
142a〜142cが該溝204に嵌合する。前記スト
ッパ154を介して前記ばね156の押圧力が、前記ホ
ルダ116に装着されている前記巻芯200に付与され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば写真感光材
料用ウエブの原反からフイルムを製造するためのフイル
ム巻き取り方法、巻き取り装置および製造装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近時、フイルム製造装置に用いられるフ
イルム巻き取り装置は、1/2インチや8mmの磁気テ
ープなどのように、厚みが10〜20μmと薄く、か
つ、幅の狭い帯状部材を巻き取るためのものであり、そ
の巻き取り時のテンション変動率が±5%以下のものが
実用化されている。
【0003】しかし、写真感光材料用ウエブなどのよう
に、厚みが100〜150μmと厚く、しかも幅の広い
帯状部材を巻き取るための巻き取り装置においては、巻
き取り時のテンション変動率の低いものが未だ開発され
ていないのが現状である。
【0004】例えば、図14に示すように、従来のウエ
ブの巻き取り装置1は、内部にエアチューブ2が設けら
れた駆動軸3と、該駆動軸3に固着されているベアリン
グ4、5とから構成されている。ベアリング4、5の外
周面には、ウエブ6を巻回する巻芯7が回転自在に装着
されている。エアチューブ2の巻芯7に対応する部分に
は、先端にフェルト8が取り付けられた変位伝達部9が
設けられている。
【0005】そして、エアチューブ2に圧縮空気を注入
することによってこのエアチューブ2を拡げ、変位伝達
部9を外側に変位させることで、前記変位伝達部9の先
端に取り付けられているフェルト8を巻芯7の内壁に押
し付けて滑らせる。
【0006】つまり、従来の巻き取り装置1は、フェル
ト8が巻芯7に対して滑るときに発生するトルクをウエ
ブ6を巻き取る際のテンションとして使うように構成さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の巻き取り装置1は、テンションが安定せず、条件よ
く整備したとしてもテンション変動率は±15%程度ま
でしか下がらないとともに、原理上、大きなテンション
を得ることができないという問題が指摘されている。し
かも、発熱の関係から最大テンションが9.8N程度で
あり、これ以上のテンションを得ようとすると、発熱に
より変形が生じてしまうという新たな問題が発生する。
また、駆動軸3内にエアチューブ2を装着し、変位伝達
部9の先端にフェルト8を取り付けている関係から、構
造が複雑であり、メンテナンスに熟練が必要である。
【0008】さらに、前記巻き取り装置1において、ベ
アリング4、5と巻芯7とは固定手段を介して固定され
ていない。このため、ウエブ6を巻き取る際、巻芯7が
ベアリング4、5から脱落してしまい、該ウエブ6を該
巻芯7に対して正確に巻回することができないという不
具合が生じていた。
【0009】さらにまた、ウエブ6を巻き取った後に巻
芯7をベアリング4、5から離脱させる際に、該ウエブ
6を巻回した圧力が該巻芯7を介して前記ベアリング
4、5に加えられており、該ウエブ6を該ベアリング
4、5から離脱させるために多大な労力を要していた。
【0010】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、所望のテンションを容易にかつ安定して
得ることが可能なフイルム巻き取り方法および巻き取り
装置を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、ウエブを巻き取った後の
巻芯の離脱作業が容易に遂行可能なフイルム製造装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフイルム巻
き取り方法では、巻芯が固定され駆動軸の回転作用下に
トルク発生手段を介して回転されるホルダのトルク特性
が予め検出されており、まず、ウエブの裁断長に対する
前記巻芯のウエブ巻き取り径が検出される。次いで、ウ
エブ巻き取り径に対応するホルダの巻き取りテンション
が算出され、この算出された巻き取りテンションが得ら
れるように、前記トルク特性に基づいて駆動軸の回転数
が設定される。
【0013】これにより、巻芯にウエブを巻き取る際
に、常時、安定した巻き取りテンションを確実に得るこ
とができ、例えば、厚さの異なる種々のウエブを高精度
に巻き取ることが可能になる。
【0014】さらに、本発明は、ホルダのトルク特性に
応じたスリップ回転数を設定する工程と、巻芯の外径寸
法、ウエブの厚さおよび前記ウエブの裁断長を用いてウ
エブ巻き取り径を算出する工程と、前記巻き取り径に対
応して設定された初期テンションおよびテンション変化
率に対応する巻き取りテンションを算出する工程と、ホ
ルダの巻き取り回転数に前記スリップ回転数を加算して
駆動軸の回転数を設定する工程とを有している。従っ
て、簡単な制御で、ウエブを所望の巻き取りテンション
で高精度に巻き取ることができるとともに、前記ウエブ
の厚さの変更に有効に対応することが可能になる。
【0015】また、本発明に係るフイルム巻き取り装置
では、駆動軸にトルク発生手段を介して回転自在に外装
されるホルダと、連結溝が形成された被連結部材と、ウ
エブを巻き取る際に巻芯が前記ホルダから脱落するのを
防止するロック手段とを有する巻き取り機構を備え、前
記連結溝に嵌合された連結部材により、前記巻き取り機
構が複数個連結されている。
【0016】上記の構成を有するフイルム巻き取り装置
において、トルク発生手段は、駆動軸およびホルダに選
択的に設けられるマグネットおよび銅板を備えている。
このため、簡単な構成で、比較的大きなテンションを得
ることができ、特に、厚さの大きなウエブを巻芯に対し
て高精度に巻き取ることが可能になる。
【0017】しかも、ロック手段は、ホルダの外方に向
かって巻芯を押圧するストッパと、ウエブを巻回するに
先立って該巻芯に付与される押圧力を増加させる方向に
該ストッパを移動させ、かつ、該ウエブが巻回された該
巻芯を該ホルダから取り外す際に該巻芯に付与される押
圧力を低減させる方向に該ストッパを移動させる移動手
段とを有すると好適である。さらにまた、移動手段は、
ホルダに画成され底部がテーパ面の室部を有し、ストッ
パは、その一部分が該ホルダの外周面から突出して該室
部内に回転自在に配置されていると好適である。
【0018】これにより、ウエブの巻き取り作業中に、
押圧力の作用下に巻芯がホルダから脱落するのを防止す
ることが可能となる。さらに、ウエブの巻き取り作業が
終了した後に、該ウエブを巻き取る方向とは逆方向に巻
芯を回転させることにより、前記巻芯に対してストッパ
を介してホルダの外方に付与された押圧力が解消され
て、該巻芯を容易に巻き取り機構から離脱させることが
できる。
【0019】ホルダに巻回された弾性部材によりストッ
パを介して巻芯に押圧力を付与するようにしてもよく、
前記ホルダの外周面に前記弾性部材により該ホルダの内
方に押圧されたクッション材を当接させてもよい。
【0020】駆動軸により発生したトルクをストッパを
介して巻芯に伝達してもよい。さらに、巻芯にクッショ
ン材と嵌合する溝が形成されると好適である。ホルダと
巻芯とが強固に固定されるからである。
【0021】この場合、連結部材は樹脂製であってもよ
い。樹脂製の連結部材を用いることにより、連結された
巻き取り機構の重量を軽くすることができ、また、巻き
取り機構を駆動させたときに金属音等の異音の発生を防
止することができる。さらに、駆動軸に連結部材を設け
ることなく巻き取り機構を連結することができるので、
該駆動軸に余計な負荷を掛けることを回避でき、該駆動
軸の変形を防止できる。
【0022】複数個連結された巻き取り機構の両端部
に、連結の外れ防止のためのボルトを設置すると好適で
ある。駆動軸が回転中であっても巻き取り機構の連結が
外れることなく、円滑にウエブを巻き取ることができる
からである。
【0023】また、本発明に係るフイルム製造装置で
は、ウエブのテンションの変動を吸収し、該テンション
の値を検出するローラと、前記ウエブのシワを伸張する
ローラと、前記ウエブの中心の位置決めを行うローラ
と、前記ウエブを裁断する刃を有する裁断部と、前記ウ
エブを巻芯に巻回する巻き取り機構とを有している。こ
のため、常に安定した巻き取りテンションを付与するこ
とができ、巻芯に対して所望の長さに裁断されたウエブ
を高精度に巻き取るとともに、スリット幅精度や裁断面
の向上が図られ、効率的かつ高精度なフイルム製造作業
が遂行可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る
フイルム製造装置10の概略構成を示す説明図である。
【0025】フイルム製造装置10は、ロール状のウエ
ブ原反20からウエブ22を送り出す供給装置12と、
該供給装置12から送り出された該ウエブ22を裁断装
置16まで搬送する搬送装置14と、該裁断装置16で
所定幅に連続して裁断された細幅(例えば映画用フイル
ムの幅)のウエブ24を巻芯に巻き取る工程を含む第1
の実施形態に係る巻き取り装置18とを備えている。
【0026】供給装置12には、モータ26により回転
駆動され、ロール状のウエブ原反20よりウエブ22を
送り出す供給軸28と、送り出された該ウエブ22のエ
ッジと搬送装置14に配置されている搬送ローラ32の
端部とのずれを検出するE/P(エッジポジション)検
出器30とが設置されている。
【0027】搬送装置14には、裁断前のウエブ22の
搬送経路上に搬送ローラ32が多数配置されている。こ
の搬送装置14は、搬送途中のウエブ22のテンション
の変動を吸収し、その値を検出するための図示しない検
出器に接続されているダンサローラ部34と、該ウエブ
22の搬送速度を制御するためのメインフィードローラ
であるサクションローラ36と、該ウエブ22のしわを
伸長するための3個のクラウンローラ38とを備えてい
る。
【0028】サクションローラ36は、その周面に多数
のエアー吸入孔が設けられており、ウエブ22をスリッ
プが生じないようにエアーの吸引によって密着させなが
ら搬送する。
【0029】ダンサローラ部34は、図2Aおよび図2
Bに示すように、例えばプラスチックや金属にて構成さ
れ、かつ、鉛直方向にスリット46が形成された案内部
48と、該案内部48の内部において、その上部および
下部に設けられたローラ50および52と、これらロー
ラ50および52間に張設されたベルト54と、該ベル
ト54のスリット46に近接する部分に設けられ、か
つ、案内部48の外側において前記スリット46に沿っ
て上下方向に移動自在とされたダンサローラ56と、お
もり58とを有して構成されている。おもり58は、ダ
ンサローラ56の自重による急激な落下と、ウエブ22
の搬送に伴う急激な上昇を防ぐために、ベルト54の前
記ダンサローラ56が設けられた部分とは反対側の部分
に設けられている。
【0030】裁断装置16には、搬送装置14から搬送
されたウエブ22を細幅(例えば映画用フイルムの幅)
に裁断するための上刃40と下刃42とがその刃先が対
向するように配置されている。裁断装置16によって所
定の幅に裁断された細幅のウエブ24は、巻き取り装置
18に配置されている多数のパスローラ44によってそ
の中心の位置決めが行われた後、巻芯に該細幅のウエブ
24を巻き取るための巻き取り機構100に送られる。
【0031】第1の実施形態に係るフイルム製造装置1
0は、以上のように構成されるものであり、次に、その
作用について説明する。
【0032】まず、供給軸28により回転しているロー
ル状のウエブ原反20から繰り出されたウエブ22は、
E/P検出器30を通過することにより、該ウエブ22
のエッジと後続する搬送ローラ32の端部とのずれが修
正されてダンサローラ部34に送られる。
【0033】ダンサローラ部34には、図示しないテン
ション検出器が接続されており、該検出器によりウエブ
22のテンションが検出される。その検出結果に基づい
て、ウエブ22に所望のテンションが加わるように、図
示しない調整器によりダンサローラ56が移動して、該
ウエブ22に加えられるテンションが調整される。
【0034】ダンサローラ部34により所望のテンショ
ンが加えられたウエブ22は、搬送ローラ32を経てク
ラウンローラ38により該ウエブ22のしわが伸長され
てサクションローラ36に達する。
【0035】サクションローラ36にウエブ22が達す
ると、その吸気作用によりウエブ22がサクションロー
ラ36に吸着され、該サクションローラ36が回転する
ことによって、ウエブ22、搬送ローラ32およびクラ
ウンローラ38を経て裁断装置16に送られる。裁断装
置16に達した裁断前のウエブ22は、刃先が対向して
いる上刃40と下刃42とによって裁断されて、複数本
の細幅のウエブ24とされる。
【0036】裁断後の細幅のウエブ24は、巻き取り装
置18に設置されているパスローラ44により、該細幅
のウエブ24の中心の位置決めが行われ、該細幅のウエ
ブ24毎に各々の巻き取り機構100に巻き取られる。
【0037】次に、第1の実施形態に係る巻き取り装置
18を構成する巻き取り機構100について、図3〜図
11を参照しながら説明する。
【0038】図3に示すように、巻き取り機構100
は、スペーサ250を介して複数個連結されている。後
述するように、各巻き取り機構100のトルク伝達部1
06に形成された6つの連結溝118a〜118fと、
各連結溝118a〜118fに対向して支持部材10
8、110にそれぞれ形成された3つの溝119a〜1
19cとに樹脂製のキー252が嵌合される。それによ
り、巻き取り機構100が連結されることになる(図4
参照)。
【0039】連結された巻き取り機構100の両端部に
は、該巻き取り機構100の連結が外れることを防止す
るための複数のボルト256が設置されている。ボルト
256により駆動軸104に固着された支持部材254
を軸方向に押しつけることで、巻き取り機構100の連
結が外れることを防止する(図5参照)。
【0040】各巻き取り機構100を連結させるために
樹脂製のキー252を用いることにより、連結された巻
き取り機構100の重量を軽くすることができ、該巻き
取り機構100を駆動させたときに金属音等の異音の発
生を防止することができる。巻き取り機構100を連結
するために、駆動軸104にキーを設ける必要がないた
め、該駆動軸104に余計な負荷を掛けることを回避で
き、該駆動軸104の変形を防止できるという効果が得
られる。
【0041】次に、1つの巻き取り機構100の構成に
ついて、図6〜図9を参照しながら説明する。巻き取り
機構100は、図6および図7に示すように、軸方向に
延在する中空部102を有する駆動軸104と、該駆動
軸104に固着され該駆動軸104が回転されることに
よりトルクを伝えるトルク伝達部106と、前記トルク
伝達部106に固着されている金属製の支持部材10
8、110と、該駆動軸104に対して第1のベアリン
グ112と第2のベアリング114とを介して回転自在
に取り付けられているホルダ116とを有している。
【0042】トルク伝達部106には、図6および図8
に示すように、上述したとおり、樹脂製のキー252を
介して巻き取り機構100を複数個連結させるために駆
動軸104に沿う方向に形成された6つの連結溝118
a〜118fと、その内周面に形成された周回溝121
とを有している。
【0043】各支持部材108、110は、中空部12
0を有する金属製の環状部材であり、連結溝118a〜
118fに対向する3つの溝119a〜119cが該各
支持部材108、110に形成され、トルク伝達部10
6に固着されていない側には、継目のないリング状の銅
板122a、122bが各々圧着されている。
【0044】前記ホルダ116は内周面124、126
を有しており、該内周面124、126には、磁石ホル
ダ128、130を介して複数個の永久磁石132が配
置されている。これら複数個の永久磁石132は、等ピ
ッチ間隔に配置されることにより永久磁石列134、1
36を構成している。リング状の銅板122a、122
bと、永久磁石列134、136とは、駆動軸104の
径方向において互いに対向するように配置され、トルク
発生手段137を構成している。
【0045】ホルダ116の外周面138の中心には、
ゴム製の3つのクッション材142a〜142cが駆動
軸104を中心として約120゜の間隔を有して当接し
ている。クッション材142a〜142cの長手方向
は、駆動軸104の径方向である。クッション材142
a〜142cの長手方向の長さとしては、30mm〜7
0mmが好ましく、さらに好ましくは30mm〜50m
mであるとよい。
【0046】ホルダ116には、クッション材142a
〜142cの間に、その底部が傾斜したテーパ面144
a〜144cとされた室部146a〜146cが3つ設
けられている。各室部146a〜146c内には、その
一部分がホルダ116の外周面から突出しているストッ
パ154が配置されている(図9および図10A参
照)。
【0047】前記ストッパ154の中心軸148には周
回する溝150が設けられ、その中心軸148の両端部
に円筒部材152a、152bが固着されている。スト
ッパ154は、各室部146a〜146cの底部のテー
パ面144a〜144c上を移動自在である。
【0048】ホルダ116の外周面138には、クッシ
ョン材142a〜142cを該ホルダ116の内方に押
圧するばね156が巻回されており、前記クッション材
142a〜142cは、前記ホルダ116に固定されて
いる。ばね156は、ストッパ154の中心軸148に
設けられた溝150にホルダ116側から挿通されてお
り、前記ストッパ154は、前記ホルダ116の外方に
押圧されることになる。
【0049】ストッパ154は、ホルダ116に装着さ
れる巻芯200の内周面202に当接している。ばね1
56の押圧力は、ストッパ154を介して巻芯200に
付与されるとともに、この押圧力は、細幅のウエブ24
の巻き取り作業中でも作用している。
【0050】巻芯200の内周面202の中心には、ク
ッション材142a〜142cと嵌合するための溝20
4が該巻芯200の径方向に周回して形成されている。
溝204がクッション材142a〜142cに嵌合する
ことにより、巻芯200をホルダ116に強固に固定さ
せることができ、細幅のウエブ24の巻き取り作業中で
あっても前記巻芯200が前記ホルダ116から脱落す
ることを防止している。
【0051】少なくとも駆動軸104とホルダ116と
を冷却するための冷却手段が設けられている。この冷却
手段は、トルク伝達部106と駆動軸104とを貫通し
て設けられた冷却用孔140と、前記駆動軸104の端
部に設置された図示しない吸気装置とを有して構成され
ている。
【0052】吸気装置を作動することによって、金属製
の支持部材108、110に圧着されている銅板122
a、122bと、永久磁石列134、136との隙間
や、前記永久磁石132間の隙間を通して、外部からの
冷却風がホルダ116に導かれ、該ホルダ116に導か
れた冷却風が、冷却用孔140を通過して駆動軸104
の中空部102内に導かれることになる。支持部材10
8、110の中空部120を通して、外部から冷却風が
ホルダ116に導かれ、該ホルダ116に導かれた冷却
風が、冷却用孔140を通過して駆動軸104の中空部
102内に導かれることになる。冷却手段は、ホルダ1
16の外部から該ホルダ116の内部に駆動軸104の
中空部102に向けて冷却風を導入させるように機能す
ることになる。
【0053】第1の実施形態に係る巻き取り装置18
は、以上のように構成されるものであり、次にその作用
および効果について、図10A〜図11も参照しながら
説明する。
【0054】まず、ロック手段により巻芯200をホル
ダ116に強固に固定する。このロック手段は、細幅の
ウエブ24を巻回するのに先立ってホルダ116の外方
に向かって巻芯200に付与される押圧力を増加する方
向に前記ホルダ116内に配置されているストッパ15
4を移動させるためのものである。
【0055】ホルダ116に設けられた室部146a〜
146c内に配置されているストッパ154を、各室部
146a〜146cの底部のテーパ面144a〜144
cの一番下側の位置(図10A参照)に配置する。この
とき、ストッパ154は、その一部分がホルダ116の
外周面から突出した状態になっている。
【0056】次いで、巻芯200の内周面202に形成
されている溝204を、ばね156によりホルダ116
の内方に押圧されているクッション材142a〜142
cに嵌合させる。これにより、ストッパ154がホルダ
116の外方に向かって巻芯200を押圧した状態で、
該巻芯200が該ホルダ116に装着される(図10B
参照)。その際、ホルダ116の中心位置と巻芯200
の中心位置とは一致している。
【0057】そして、ホルダ116に巻芯200が装着
された状態で、該巻芯200を、細幅のウエブ24を巻
回させる方向(駆動軸104の回転方向)に回転させ
る。巻芯200が回転するとともに、ストッパ154も
前記巻芯200の内周面202と各室部146a〜14
6cの底部のテーパ面144a〜144cとの間を該テ
ーパ面144a〜144cの一番上側の位置(図10C
参照)まで摺動する。
【0058】ストッパ154がテーパ面144a〜14
4c上を摺動することにより、該ストッパ154のホル
ダ116の外周面から突出していた部分が増加する。そ
のため、ストッパ154が巻芯200の内周面202か
らホルダ116の外方に向かって該巻芯200を押圧す
る押圧力が増加することになる。
【0059】さらに、ホルダ116に巻回されているば
ね156の押圧力が、巻芯200に対してストッパ15
4を介し前記ホルダ116の外方に付与されている。従
って、ストッパ154からの押圧力とばね156からの
押圧力とが、巻芯200に対してホルダ116の外方に
付与されることにより、該巻芯200が該ホルダ116
に強固に固定されることになる。
【0060】細幅のウエブ24を巻芯200に巻き取り
作業中であっても、ストッパ154からの押圧力とばね
156からの押圧力とにより、該巻芯200はホルダ1
16に強固に固定されている。従って、巻芯200がホ
ルダ116から脱落することを防止して、細幅のウエブ
24を正確に前記巻芯200に巻回することができる。
【0061】巻芯200がホルダ116に強固に装着さ
れた後、駆動軸104を回転駆動させる。それにより、
駆動軸104に固着されているトルク伝達部106が、
該駆動軸104に合わせて回転し、該トルク伝達部10
6に固着されている支持部材108、110に圧着され
ている銅板122a、122bが、永久磁石列134、
136を構成する永久磁石132によって発生している
磁束を切るかたちとなる。
【0062】このため、銅板122a、122bに渦電
流が発生して、この渦電流による二次磁束と元の磁束と
が吸引し合って、スリップ回転数N(駆動軸104とホ
ルダ116の回転数の差)にほぼ比例するトルクが得ら
れる。発生したトルクは、ホルダ116に設けられた室
部146a〜146c内に配置されているストッパ15
4を介して該ホルダ116に装着されている巻芯200
に伝達される。
【0063】第1の実施形態に係る巻き取り装置18に
おいては、トルク発生手段137を介してホルダ116
に対して非接触でトルクを発生させることができるた
め、写真感光材料用ウエブ(フイルム)などのように、
厚みが100〜150μmと厚く、しかも幅の広い帯状
部材を巻き取る場合においても、テンション変動率を±
5%以下にすることができ、大きなテンションを容易
に、かつ、安定して得ることが可能になる。
【0064】安定した巻き取りテンションを得ることが
できるため、巻き取った状態の幅方向(スリット幅方
向)のずれ(巻き姿不良)を小さくすることができ、例
えば2.0〜5.0mmであったずれ量を0.5〜1.
0mm程度にまで縮小することが可能になる。その結
果、巻き取り後のウエブ同士のエッジの擦れをほぼなく
すことができるため、傷つきが少なくエッジダメージを
削減できる効果がある。
【0065】また、写真感光材料用ウエブ(フイルム)
に限らず、厚みが50〜300μmで幅が15〜70m
m程度の比較的厚く、かつ幅広の帯状部材(例えば紙、
布など)を巻き取る場合にも好適に作動することができ
る。
【0066】また、第1の実施形態では、その構造上、
フェルトなどの接触部分がないことと、駆動軸104内
にエアチューブを装着する必要がないため、構成部材の
摩耗等による寿命を考慮する必要がなくなり、メンテナ
ンスも容易になる。
【0067】ところで、厚みが10〜20μmと薄く、
かつ、幅の狭い帯状部材を巻き取る場合においては、テ
ンションが小さくて済むため、発熱量が少なく、系自体
が有する自然冷却で十分であるが、写真感光材料用ウエ
ブなどのように、厚みが100〜150μmと厚く、し
かも幅の広い帯状部材を巻き取る場合においては、発熱
量が多くなるため、そのまま放置しておくと、発熱によ
っての細幅のウエブ24が変形するおそれがある。
【0068】しかし、第1の実施形態では、冷却手段を
有しているため、巻き取りの際に発生する熱を有効に冷
却することが可能になり、発熱による細幅のウエブ24
の変形等を回避することができる。
【0069】特に、駆動軸104と、トルク伝達部10
6と、支持部材108、110と、リング状の銅板12
2a、122bとは、一体的に保持されており、かつ、
該駆動軸104、該トルク伝達部106、該支持部材1
08、110および該銅板122a、122bは、全て
金属製である。このため、巻き取りの際に発生する熱の
発熱源である銅板122a、122bで発生した熱が、
支持部材108、110とトルク伝達部106とを通し
て駆動軸104に伝わり易く、冷却効率を一層向上させ
ることが可能になる。
【0070】さらに、第1の実施形態では、1つのホル
ダ116に対して2つのベアリング112、114を使
用しているが、これらベアリング112、114間での
トルクのばらつきを小さくするために、各ベアリング1
12、114を一度洗浄してグリースを抜いた後に、粘
度SAE20〜30のオイルを数滴注入するようにして
いる。
【0071】さらにまた、第1の実施形態においては、
ホルダ116の内周面124、126に、磁石ホルダ1
28、130を介して複数個の永久磁石132を等ピッ
チに配置する前に、該永久磁石132の全てについて、
磁力の強さを測定する。
【0072】その後、ホルダ116に磁石ホルダ12
8、130を介して永久磁石132を配置し、永久磁石
列134、136にする場合に、各個の該永久磁石13
2のうち、磁力の強いものと弱いものとを交互に並べる
ようにして、該永久磁石列134、136の磁力の強さ
が均一となるようにしている(永久磁石32の数を可及
的に多く配置する)。この結果、磁力のバランスを均一
化し、磁束密度を上げることができるため、スリップ回
転数Nが小さくなり、発生する発熱量を削減することが
可能になる。
【0073】ところで、細幅のウエブ24を巻き取る上
で理想的なテンションカーブが存在する。通常、巻き取
り機構100によって細幅のウエブ24を巻き取る場
合、その巻き取りに伴ってホルダ116への細幅のウエ
ブ24の巻径が大きくなっていき、その分、ホルダ11
6の回転数が減少する。それに伴って、図11に示すよ
うに、テンションカーブ(曲線a)も下がり、理想的な
テンションカーブ(曲線b)から外れる場合がある。そ
こで、通常、一定とされている駆動軸104の回転数を
20〜30%程度上げることにより、テンションカーブ
(曲線a)を理想的なテンションカーブ(曲線b)に近
づけることが可能になる。
【0074】また、ホルダ116に巻き付ける帯状部材
の材料や寸法によって、理想的なテンションカーブ(曲
線b)が異なってくるが、上述のように駆動軸104の
回転数を巻径によって適宜選択することによって、その
帯状部材を巻き付ける上で最も最適なテンションカーブ
に近づけることができる。
【0075】ウエブ24の巻き取りを終了した後、巻芯
200には該細幅のウエブ24の巻回された圧力が加え
られているため、従来の巻き取り装置1(図14参照)
では、前記巻芯200を前記巻き取り装置1から離脱さ
せるのに多大な労力を必要としていた。
【0076】しかしながら、この巻き取り機構100に
おいては、細幅のウエブ24が巻回されている巻芯20
0を、該細幅のウエブ24を巻回させる方向とは逆方向
(駆動軸104の回転方向とは逆方向)に回転させるこ
とにより、ストッパ154は各室部146a〜146c
内の底部のテーパ面144a〜144cの一番下側の位
置(図10A参照)まで摺動する。
【0077】従って、ストッパ154とばね156とに
より、巻芯200に対してホルダ116の外方に付与さ
れていた押圧力が低減されて、該巻芯200を前記ホル
ダ116から容易に離脱させることができる。
【0078】図12は、本発明の第2の実施形態に係る
フイルム製造装置300の一部省略構成説明図である。
なお、第1の実施形態に係るフイルム製造装置10と同
一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な
説明は省略する。
【0079】このフイルム製造装置300は、搬送装置
302と、裁断装置304と、第2の実施形態に係る巻
き取り装置306とを備えており、前記裁断装置304
と前記巻き取り装置306との間には、必要に応じてテ
ンションピックアップ308が組み込まれている。裁断
装置304には、ウエブ22を細幅に裁断するための円
盤状上刃40aと、円盤状下刃42aとがその刃先を対
向するようにして配置されている。
【0080】フイルム製造装置300は、サクションロ
ーラ36を駆動制御するための第1サーボモータ310
と、下刃42aを回転駆動するための第2サーボモータ
312と、駆動軸104を回転駆動するための第3サー
ボモータ314とを備えるとともに、前記第1乃至第3
サーボモータ310、312および314が、第1乃至
第3サーボドライバ316、318および320を介し
てコントローラ322により制御される。
【0081】サクションローラ36の回転を検出する第
1パルスジェネレータ324、第2サーボモータ312
の回転を検出する第2パルスジェネレータ326および
第3サーボモータ314の回転を検出する第3パルスジ
ェネレータ328が設けられ、前記第1乃至第3パルス
ジェネレータ324、326および328は、第1乃至
第3サーボドライバ316、318および320とコン
トローラ322とにパルス信号を送る。
【0082】このコントローラ322は、ウエブ22の
厚さtが入力されることにより、巻芯200のウエブ巻
き取り半径Rを演算する演算回路330と、巻き取り時
に得たい初期張力(テンション)やテンション変化率
(テーパ設定)が設定されるとともに、巻き取りテンシ
ョン特性が入力されてこれらの情報をPI制御するため
のPI制御回路332とを備える。演算回路330およ
びPI制御回路332からの出力は、第3サーボドライ
バ320を介して第3サーボモータ314を駆動するた
めの駆動信号として機能する。
【0083】このように構成されるフイルム製造装置3
00における巻き取り装置306の動作について以下に
説明する。
【0084】まず、ウエブ22の巻き取り長さ(裁断
長)Lと、このウエブ22の厚さtと巻芯200の直径
D0とから、この巻芯200のウエブ巻き取り直径Dが
演算回路330により演算される。具体的には、
【0085】
【数1】
【0086】が得られ、この(1)式に基づいてウエブ
巻き取り直径Dが演算される。
【0087】従って、図13に示すように、ウエブ22
の裁断長Lとウエブ巻き取り半径Rとの関係が得られ、
このウエブ巻き取り半径Rに対応する巻き取りテンショ
ンが算出される。その際、テンション値として初期テン
ションが、例えば、1000gに設定されるとともに、
ウエブ巻き取り半径Rの変化に対応したテンション変化
率(テーパ設定)が設定される。
【0088】演算回路330には、第1パルスジェネレ
ータ324からサクションローラ36の回転数が入力さ
れ、ウエブ22の裁断長Lが、常時、入力されてその裁
断長Lに対応したウエブ巻き取り半径Rが演算される。
コントローラ322では、ウエブ巻き取り半径Rに対応
する巻き取りテンションを算出されるとともに、この算
出された巻き取りテンションに相当する巻き取りトルク
が算出される。
【0089】その際、図13に示すように、ウエブ22
の巻き取り回転数N(rpm)が裁断長Lに対応して設
定されており、算出された巻き取りテンションが得られ
るように、すなわち、算出された巻き取りトルクに対応
するスリップ回転数を、巻き取り回転数Nに加算して駆
動軸104の回転数であるトルク回転数N1が設定され
る。このスリップ回転数は、駆動軸104とホルダ11
6の回転数の差、すなわち、前記ホルダ116のトルク
特性であって、予め実験により巻き取りトルクとの関連
から設定されている。
【0090】このように、第2の実施形態では、サクシ
ョンローラ36の回転から第1パルスジェネレータ32
4を介してウエブ22の裁断長Lが演算回路330に入
力されており、この演算回路330で演算されるウエブ
巻き取り半径Rに基づいて巻き取りテンションが演算さ
れ、この巻き取りテンションが得られるように、ホルダ
116の巻き取り回転数Nに、前記ホルダ116のトル
ク特性に応じたスリップ回転数が加算されて駆動軸10
4の回転数(トルク回転数N1)が設定される。
【0091】これにより、巻き取り装置306では、巻
芯200に対してウエブ22が、常時、安定したテンシ
ョンを付与された状態で巻き取られており、このウエブ
22の巻き取り作業が高精度に遂行されるという効果が
得られる。しかも、ウエブ22の厚さtの変動に容易に
対応することが可能になり、種々のウエブ巻き取り半径
Rに設定されるフイルム巻き取り処理が、簡単な制御で
効率的かつ精度よく遂行される。
【0092】特に、巻き取り装置306では、第1の実
施形態と同様に、マグネットホルダを構成するトルク発
生手段137を用いており、ホルダ116に対して被接
触でトルクを発生させることができる。このため、大き
なテンションを容易かつ安定して得ることが可能になる
等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0093】また、図12に示すように、テンションピ
ックアップ308を組み込んでおき、経時や温度による
トルク変化をこのテンションピックアップ308により
検出する。そして、このトルク変化をフィードバックし
て補正することにより、一層安定した巻き取りトルクを
得ることができる。
【0094】なお、第1乃至第3サーボモータ310、
312および314は、ACサーボを用いる他、DCサ
ーボと変速機による制御によっても、同様の効果が得ら
れる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るフイ
ルム巻き取り方法および装置によれば、ウエブ巻き取り
径に対応するホルダの巻き取りテンションが算出され、
この算出された巻き取りテンションが得られるように、
駆動軸の回転数が設定される。そして、駆動軸の回転作
用下にトルク発生手段を介してホルダが回転制御される
ことにより、該ホルダに固定されたウエブを、常時、安
定した巻き取りテンションで巻き取ることができる。こ
のため、簡単な構成および制御で、種々の厚さや裁断長
の異なるウエブを、巻芯に対して高精度に巻き取ること
が可能になる。
【0096】また、本発明に係るフイルム製造装置によ
れば、写真感光材料用ウエブ(フイルム)などのよう
に、厚みが100〜150μmと厚く、しかも幅の広い
帯状部材を巻き取る場合において、テンション変動率を
±5%以下にすることができ、大きなテンションを容易
に、かつ、安定して得ることができるとともに、メンテ
ナンスを容易にでき、さらに、ウエブを巻き取り後の巻
芯の離脱が容易となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るフイルム製造装
置を示す構成図である。
【図2】図2Aはダンサローラ部を示す正面図であり、
図2Bはダンサローラ部を示す縦断面図である。
【図3】前記フイルム製造装置に組み込まれる第1の実
施形態に係る巻き取り装置を構成する巻き取り機構が複
数個連結された状態を示す一部縦断面図である。
【図4】前記巻き取り機構の連結部を示す拡大断面図で
ある。
【図5】前記巻き取り機構が複数個連結された状態を示
す一部拡大縦断面図である。
【図6】前記巻き取り機構の構成を示す縦断面図であ
る。
【図7】図6における矢印VIIからの側面図である。
【図8】第1の実施形態のトルク伝達部を示す斜視図で
ある。
【図9】第1の実施形態のストッパを示す拡大断面図で
ある。
【図10】図10Aは巻芯を装着する前の室部内のスト
ッパの位置を示す拡大断面図であり、図10Bは巻芯を
装着したときの室部内のストッパの位置を示す拡大断面
図であり、図10Cは巻芯を回転させてホルダに固定さ
せたときの室部内のストッパの位置を示す拡大断面図で
ある。
【図11】巻径に対するテンションの変化を示す特性図
である。
【図12】第2の実施形態に係る巻き取り装置を組み込
むフイルム製造装置の一部概略構成図である。
【図13】裁断長とウエブ巻き取り半径および回転数と
の関係を説明する図である。
【図14】従来例に係る巻き取り装置の構成を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
10、300…フイルム製造装置 16…裁断装置 18、306…巻き取り装置 22…ウエブ 24…細幅のウエブ 38…クラウンロ
ーラ 40、40a…上刃 42、42a…下
刃 44…パスローラ 56…ダンサロー
ラ 100…巻き取り機構 104…駆動軸 106…トルク伝達部 116…ホルダ 118a〜118f…連結溝 122a、122
b…銅板 132…永久磁石 137…トルク発
生手段 142a〜142c…クッション材 144a〜144
c…テーパ面 146a〜146c…室部 154…ストッパ 156…ばね 200…巻芯 204…溝 252…キー 256…ボルト 302…搬送装置 304…裁断装置 310、312、
314…サーボモータ 322…コントローラ 330…演算回路 332…PI制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 不二雄 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 3F055 AA06 BA25 CA09 DA01 3F105 AA06 AB17 BA02 BA27 CC01 DA01 DA42

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸にトルク発生手段を介して回転自在
    に外装されるホルダに巻芯が固定され、前記駆動軸を回
    転させることにより、ウエブを前記巻芯に所定のテンシ
    ョンで巻き取るフイルム巻き取り方法であって、 予め前記ホルダのトルク特性を検出する工程と、 前記ウエブの裁断長に対応する前記巻芯のウエブ巻き取
    り径を検出する工程と、 前記ウエブ巻き取り径に対応する前記ホルダの巻き取り
    テンションを算出する工程と、 前記算出された巻き取りテンションが得られるように、
    前記トルク特性に基づいて前記駆動軸の回転数を設定す
    る工程と、 を有することを特徴とするフイルム巻き取り方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のフイルム巻き取り方法にお
    いて、 前記ホルダのトルク特性に応じたスリップ回転数を設定
    する工程と、 前記巻芯の外径寸法、前記ウエブの厚さおよび該ウエブ
    の裁断長を用いて前記ウエブ巻き取り径を算出する工程
    と、 前記ウエブ巻き取り径に対応する初期テンションおよび
    テンション変化率を設定し、前記初期テンションおよび
    前記テンション変化率に対応する前記巻き取りテンショ
    ンを算出する工程と、 前記算出された巻き取りテンションが得られるように、
    前記ホルダの巻き取り回転数に前記スリップ回転数を加
    算して前記駆動軸の回転数を設定する工程と、 を有することを特徴とするフイルム巻き取り方法。
  3. 【請求項3】駆動軸にトルク発生手段を介して回転自在
    に外装されるホルダと、 連結溝が形成された被連結部材と、ウエブを巻き取る際
    に巻芯が前記ホルダから脱落するのを防止するロック手
    段と、を有する巻き取り機構を備え、前記連結溝に嵌合
    された連結部材により、前記巻き取り機構が複数個連結
    されていることを特徴とするフイルム巻き取り装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載のフイルム巻き取り装置にお
    いて、前記トルク発生手段は、前記駆動軸および前記ホ
    ルダに選択的に設けられるマグネットおよび銅板を備え
    ることを特徴とするフイルム巻き取り装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載のフイルム巻き取り装置にお
    いて、前記ロック手段は、前記ホルダの外方に向かって
    前記巻芯を押圧するストッパと、前記ウエブを巻回する
    のに先立って前記巻芯に付与される押圧力を増加させる
    方向に前記ストッパを移動させ、かつ、該ウエブが巻回
    された該巻芯を該ホルダから取り外す際に該巻芯に付与
    される押圧力を低減させる方向に該ストッパを移動させ
    る移動手段と、を備えることを特徴とするフイルム巻き
    取り装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載のフイルム巻き取り装置にお
    いて、前記移動手段は、前記ホルダに画成され底部がテ
    ーパ面の室部を有し、前記ストッパは、その一部分が前
    記ホルダの外周面から突出して該室部内に回転自在に配
    置されていることを特徴とするフイルム巻き取り装置。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載のフイルム巻き取り
    装置において、前記ホルダに巻回された弾性部材により
    前記ストッパを介して前記巻芯に押圧力が付与されるこ
    とを特徴とするフイルム巻き取り装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載のフイルム巻き取り装置にお
    いて、 前記ホルダの外周面には、前記弾性部材により該ホルダ
    の内方に押圧されたクッション材が当接していることを
    特徴とするフイルム巻き取り装置。
  9. 【請求項9】請求項5乃至8のいずれか1項に記載のフ
    イルム巻き取り装置において、 前記駆動軸により発生したトルクを前記ストッパを介し
    て前記巻芯に伝達することを特徴とするフイルム巻き取
    り装置。
  10. 【請求項10】請求項8または9記載のフイルム巻き取
    り装置において、 前記巻芯には、前記クッション材と嵌合する溝が形成さ
    れていることを特徴とするフイルム巻き取り装置。
  11. 【請求項11】請求項3乃至10のいずれか1項に記載
    のフイルム巻き取り装置において、 前記連結部材は樹脂製であることを特徴とするフイルム
    巻き取り装置。
  12. 【請求項12】請求項3乃至11のいずれか1項に記載
    のフイルム巻き取り装置において、 複数個連結された前記巻き取り機構の両端部には、連結
    の外れ防止のためのボルトが設置されていることを特徴
    とするフイルム巻き取り装置。
  13. 【請求項13】ウエブのテンションの変動を吸収し、該
    テンションの値を検出するローラと、 前記ウエブのしわを伸長するローラと、 前記ウエブの中心の位置決めを行うローラと、 前記ウエブを裁断する刃を有する裁断部と、 前記ウエブを巻芯に巻回する巻き取り機構とを有し、 前記巻き取り機構は、駆動軸に対して回転自在なホルダ
    と、 連結溝が形成された被連結部材と、 ウエブを巻き取る際に前記巻芯が前記ホルダから脱落す
    るのを防止するロック手段と、 を備え、 前記連結溝に嵌合された連結部材により、前記巻き取り
    機構が複数個連結されていることを特徴とするフイルム
    製造装置。
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