JP2001210339A - 燃料電池発電システムの制御装置 - Google Patents

燃料電池発電システムの制御装置

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JP2001210339A
JP2001210339A JP2000017405A JP2000017405A JP2001210339A JP 2001210339 A JP2001210339 A JP 2001210339A JP 2000017405 A JP2000017405 A JP 2000017405A JP 2000017405 A JP2000017405 A JP 2000017405A JP 2001210339 A JP2001210339 A JP 2001210339A
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cell
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voltage
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Masaru Okamoto
勝 岡本
Kazuo Saito
和男 齋藤
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池発電システムにおいて、燃料電池の
セル内に余分な水滴が蓄積して一部のセルの発電電圧が
低下した場合に、セル内の余分な水滴を除去してセル電
圧を復帰させることができるようにする。 【解決手段】 燃料電池圧力制御手段8,9が燃料電池1
を目標運転圧力に制御し、発電電圧監視手段13,14が燃
料電池を構成するセルそれぞれの発電電圧を監視してい
る。そしてこの発電電圧監視手段が燃料電池を構成する
セルのいくつかに発電電圧の低下を検出したときに、目
標圧力調整手段15が燃料電池の目標運転圧力をセルの発
電電圧が回復する方向に変更し、燃料電池圧力制御手段
はこの変更された目標運転圧力になるように燃料電池の
運転圧力を調整する。そして目標運転圧力を高圧側に変
更した後に発電電圧監視手段がセルの発電電圧の低下を
認めなくなれば目標運転圧力をあらかじめ設定されてい
る定常運転目標値に変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池発電シス
テムの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池の発電原理は次の通りである。
燃料電池の構成単位であるセルには、電解質をはさんで
水素極と空気極との電極がある。水素極側の電極に水素
を主成分とするガスが接触することによって水素がイオ
ン化される。水素イオンは電解質中を空気極側に向かっ
て移動する。他方の空気極側の電極では、酸素を含有す
るガス(通常は空気)と水素極側から外部回路を通って
きた電子と電解質中を移動してきた水素イオンとが反応
して水が生成する。燃料電池はこのような反応を行うセ
ルを複数枚積層して構成されている。
【0003】このような燃料電池では、運転温度が低い
場合、セル電極が一酸化炭素により被毒された場合ある
いは電解質中に含まれる水分が不足するような場合、セ
ル電極で十分な燃料電池発電反応が起きない。この結果
としてセルの電圧が低下し、燃料電池全体の電圧が低下
する。このような場合に、燃料電池から能力以上の電流
を取り出すことがないように、燃料電池から取り出す電
流をカットする制限をするようにしている(たとえば、
特開平7−272736号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の方法では、燃料電池を構成するセル内に余分な水
滴が蓄積して、この水滴が燃料電池セルへの反応ガス供
給流路を塞いでセル電圧を低下させるようになった場
合、その反応ガス供給流路を塞いでいる余分な水滴を除
去することができず、燃料電池セルの電圧を復帰させる
ことができない。この結果、燃料電池全体の電圧が低下
し続けて運転の継続が困難になる問題点があった。
【0005】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、燃料電池のセル内に余分な水滴が蓄積
して一部のセルの発電電圧が低下した場合に、セル内の
余分な水滴を除去してセル電圧を復帰させることができ
る燃料電池発電システムの制御装置を提供することを目
的とする。
【0006】本発明はまた、全セルの発電電圧が低下し
た場合、燃料電池がそれ以上に本質的なダメージを受け
ることがないように保護動作することができる燃料電池
発電システムの制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の熱発電
システムの制御装置は、燃料電池に供給される反応スの
流量を検出する反応ガス流量検出手段と、前記反応ガス
流量検出手段の検出結果に基づいて前記燃料電池より取
り出す目標取出し電流を算出する目標取出し電流算出手
段と、前記燃料電池を目標運転圧力に制御する燃料電池
圧力制御手段と、前記燃料電池を構成するセルあるいは
セルグループそれぞれの発電電圧を監視する発電電圧監
視手段と、前記発電電圧監視手段が前記セルあるいはセ
ルグループのいくつかに発電電圧の低下を検出したとき
に、前記燃料電池の目標運転圧力を、前記セルあるいは
セルグループの発電電圧が回復する方向に変更する目標
圧力調整手段とを備えたものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の燃料電池発
電システムの制御装置において、前記発電電圧監視手段
が前記セルあるいはセルグループのいくつかに発電電圧
の低下を検出したときには、前記目標圧力調整手段が前
記燃料電池の目標運転圧力をより高圧側になるように変
更し、かつ前記目標運転圧力を高圧側に変更した後に前
記発電電圧監視手段が前記セルあるいはセルグループの
発電電圧の低下を認めなくなれば目標運転圧力をあらか
じめ設定されている定常運転目標値に変更するようにし
たものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2の燃料
電池発電システムの制御装置において、前記発電電圧監
視手段が前記燃料電池のセルあるいはセルグループのい
くつかに発電電圧の低下を検出したときに、前記目標取
出し電流算出手段の算出する目標取出し電流に制限をか
ける取出し電流制限手段を備えたものである。
【0010】請求項4の発明は、請求項3の燃料電池発
電システムの制御装置において、前記発電電圧監視手段
が前記セルあるいはセルグループのいくつかに発電電圧
の低下を検出したときには、前記目標取出し電流制限手
段が当該発電電圧の低下の検出されたセルあるいはセル
グループの発電電圧があらかじめ設定されている管理下
限電圧以下にならないように前記目標取出し電流が小さ
くなるように制限し、かつ前記目標取出し電流を制限し
た後に前記発電電圧監視手段が前記セルあるいはセルグ
ループの発電電圧の低下を認めなくなれば前記目標取出
し電流の制限を解除するようにしたものである。
【0011】請求項5の発明は、請求項1〜4の燃料電
池発電システムの制御装置において、前記発電電圧監視
手段が前記燃料電池の全セルあるいはセルグループに発
電電圧の低下を検出したときには、前記目標圧力調整手
段が前記燃料電池の運転圧力の変更を行わないようにし
たものである。
【0012】請求項6の発明は、請求項5の燃料電池発
電システムの制御装置において、前記発電電圧監視手段
が前記燃料電池の全セルあるいはセルグループに発電電
圧の低下を検出したときには、前記目標取出し電流制限
手段が前記燃料電池の発電電圧があらかじめ設定されて
いる下限値以下にならないように前記目標取出し電流が
小さくなるように制限し続けるようにしたものである。
【0013】
【発明の効果】請求項1の発明の熱発電システムの制御
装置では、燃料電池圧力制御手段が燃料電池を目標運転
圧力に制御し、発電電圧監視手段が燃料電池を構成する
セルあるいはセルグループそれぞれの発電電圧を監視し
ている。そしてこの発電電圧監視手段が燃料電池を構成
するセルあるいはセルグループのいくつかに発電電圧の
低下を検出したときに、目標圧力調整手段が燃料電池の
目標運転圧力をセルあるいはセルグループの発電電圧が
回復する方向に変更し、燃料電池圧力制御手段はこの変
更された目標運転圧力になるように燃料電池の運転圧力
を調整する。
【0014】これにより、燃料電池の発電電圧が低下し
たときには燃料電池の運転圧力を変更して燃料電池のセ
ル内に蓄積した余分な水滴を取り除き、通常運転に寄与
できるように復活させることができる。
【0015】請求項2の発明の燃料電池発電システムの
制御装置では、発電電圧監視手段がセルあるいはセルグ
ループのいくつかに発電電圧の低下を検出したときに、
目標圧力調整手段が燃料電池の目標運転圧力をより高圧
側になるように変更し、かつ目標運転圧力を高圧側に変
更した後に発電電圧監視手段がセルあるいはセルグルー
プの発電電圧の低下を認めなくなれば目標運転圧力をあ
らかじめ設定されている定常運転目標値に変更する。
【0016】これにより、燃料電池内のいくつかのセル
あるいはセルグループの発電電圧が低下したときには燃
料電池の運転圧力を変更して燃料電池のセル内に蓄積し
た余分な水滴を取り除き、通常運転に寄与できるように
復活させることができる。そして燃料電池が復活した後
には、燃料電池の運転圧力を定常運転目標値に戻して定
常運転を再開させることができる。
【0017】請求項3の発明の燃料電池発電システムの
制御装置では、発電電圧監視手段が燃料電池のセルある
いはセルグループのいくつかに発電電圧の低下を検出し
たときに、取出し電流制限手段が目標取出し電流算出手
段の算出する目標取出し電流に制限をかけることによ
り、燃料電池の能力以上の負荷電流をとらないようにし
て燃料電池の発電電圧をそれ以上に低下させないように
保護することができる。
【0018】請求項4の発明の燃料電池発電システムの
制御装置では、発電電圧監視手段がセルあるいはセルグ
ループのいくつかに発電電圧の低下を検出したときに
は、目標取出し電流制限手段が当該発電電圧の低下の検
出されたセルあるいはセルグループの発電電圧があらか
じめ設定されている管理下限電圧以下にならないように
目標取出し電流が小さくなるように制限し、かつ目標取
出し電流を制限した後に発電電圧監視手段がセルあるい
はセルグループの発電電圧の低下を認めなくなれば目標
取出し電流の制限を解除する。
【0019】これにより、発電電圧の低下がいくつかの
セルあるいはセルグループのみで検出された場合には、
燃料電池が本質的なダメージを受けておらず、セル内に
水滴が蓄積していると見なして目標取出し電流を小さく
なるように制限することによって燃料電池の発電電圧が
それ以上低下しないようにし、燃料電池のセル内に蓄積
した余分な水滴を取り除き、通常運転に寄与できるよう
に復活させることができる。そして燃料電池が復活した
後には、燃料電池の運転圧力を定常運転目標値に戻して
定常運転を再開させることができる。
【0020】請求項5の発明の燃料電池発電システムの
制御装置では、発電電圧監視手段が燃料電池の全セルあ
るいはセルグループに発電電圧の低下を検出したときに
は、目標圧力調整手段が燃料電池の運転圧力の変更を行
わないようにする。
【0021】これにより、燃料電池が本質的にダメージ
を受けていて燃料電池を構成するセルあるいはセルグル
ープの全体の発電電圧が低下した状態では、燃料電池の
運転圧力を定常目標値から変更しないことによってそれ
以上燃料電池内で化学反応を促進させないようにし、燃
料電池のダメージが進むのを防止することができる。
【0022】請求項6の発明の燃料電池発電システムの
制御装置では、発電電圧監視手段が燃料電池の全セルあ
るいはセルグループに発電電圧の低下を検出したときに
は、目標取出し電流制限手段が燃料電池の発電電圧があ
らかじめ設定されている下限値以下にならないように目
標取出し電流が小さくなるように制限し続ける。
【0023】これにより、燃料電池の発電電圧の低下が
すべてのセルあるいはセルグループに見られるときに
は、燃料電池が本質的なダメージを受けているものと見
なし、燃料電池の電圧が下限以下にならないように目標
取出し電流を小さくなるように制限し続け、それ以上燃
料電池内での化学反応を促進させないようにし、燃料電
池のダメージが進むのを防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態の
燃料電池発電システムの制御装置の構成を示している。
1は固定高分子電解質型の燃料電池スタックであり、こ
の内部の複数枚のセルそれぞれで燃料電池発電反応を起
こすことにより電力を出力する。2は燃料電池スタック
1へ水素を含有する反応ガスを供給する水素含有ガス供
給装置であり、例えば、メタノールを原料にして、これ
を改質して水素リッチなガスを生成する改質装置がこれ
に用いられる。3は燃料電池スタック1へ酸素を含有す
る反応ガスを供給する酸素含有ガス供給装置であり、例
えば、空気を供給するコンプレッサがこれに用いられ
る。
【0025】4は燃料電池スタック1から排出される排
水素ガスのための配管に装着されている、燃料電池の水
素極側の圧力を調整する圧力調整バルブであり、5は同
じく排空気配管に装着されている、燃料電池の空気極側
の圧力を調整する圧力調整バルブである。6は燃料電池
スタック1の水素極側圧力検出装置であり、開度を調整
できるバルブを備えている。7は燃料電池スタック1の
空気極側圧力検出装置であり、同じように開度を調整で
きるバルブを備えている。
【0026】8は燃料電池スタック1の水素含有ガスに
対する圧力制御部であり、水素極側圧力検出装置6の出
力が目標運転圧力になるように水素極側圧力調整バルブ
4の開度を制御する。9は燃料電池スタック1の酸素含
有ガスである空気に対する圧力制御部であり、空気極側
圧力検出装置7の出力が目標運転圧力になるように空気
極側圧力調整バルブ5の開度を制御する。これらの圧力
制御部8,9はまた、水素極側圧力検出装置6の出力と
空気極側圧力検出装置7の出力との圧力差が所定の範囲
内になるように水素極側圧力調整バルブ4のバルブ開度
と空気極側圧力調整バルブ5のバルブ開度のそれぞれを
調整する。
【0027】10は燃料電池スタック1から電流を取り
出す電流取出し装置であり、電圧昇圧装置がこれに用い
られる。11は燃料電池スタック1に流入する水素含有
ガスの流量を検出する水素含有ガス量検出装置である。
12は水素含有ガス量検出装置11の出力に基づいて、
燃料電池スタック1から取り出す目標取出し電流を算出
する目標取出し電流算出部である。
【0028】13は燃料電池スタック1を構成する多数
のセルを適数個ずつのグループに分け、それらのセルグ
ループごとの発電電圧の平均値(ここでは、セル3個ず
つのグループに分け、グループごとの平均電圧)を監視
する発電電圧監視部である。なお、この実施例の発電電
圧監視部は、多数のセルを適数個ずつのグループに分け
たセルグループごとの発電電圧の平均値を監視するよう
にしているが、各セルごとの発電電圧を監視するように
してもよい。
【0029】14は発電電圧監視部13の出力とあらか
じめ設定してある電圧管理値とを比較する電圧比較部で
ある。この電圧比較部14はすべてのセルグループの発
電電圧が低下したのか、一部のセルグループの発電電圧
だけが低下したのかも判定する。15はこの電圧比較部
14の出力に基づいて、燃料電池スタック1の目標運転
圧力を変更する目標運転圧力変更部であり、この目標運
転圧力変更部15が水素圧力制御部8と空気圧力制御部
9とに目標運転圧力を与える。
【0030】16は電圧比較部14の出力に基づいて、
目標取出し電流算出部12の算出した目標取出し電流を
制限する目標取出し電流制限部であり、これによって電
流取出し装置10が取出す燃料電池スタック1からの電
流に制限をかける。
【0031】図2は燃料電池スタック1内の1つのセル
の構造を示している。このセル構造において、100は
電解質膜であり、この電解質膜をはさんで空気極101
と水素極102とが構成されている。103は酸素含有
ガス(通常、空気)の流路を形成するセパレータ、10
4は水素含有ガスの流路を形成するセパレータであり、
これらのセパレータ103,104それぞれの外側には
集電極105,106が形成されている。酸素含有ガス
はセパレータ103に形成されている溝107を通過
し、水素含有ガスはセパレータ104に形成されている
溝108を通過する。このような構造のセルでは、セル
内に発生した水滴が燃料ガスの流路107,108を塞
いでしまうことがあると、燃料ガスは電極101,10
2と反応することができなくなり、電圧を発生すること
ができなくなる。
【0032】そこで、本実施の形態では水滴によって流
路107,108が塞がれたかどうかを発電電圧の低下
によって判定し、また水滴が流路を塞いでいる場合には
その水滴を自動的に除去するように制御動作する。以下
に、上記の実施の形態の燃料電池発電システムの制御装
置による制御処理について説明する。
【0033】<制御処理1>発電電圧監視部13が監視
している燃料電池スタック1内のセルグループそれぞれ
の発電電圧を電圧比較部14においてあらかじめ設定さ
れている電圧管理値と比較する。電圧比較部14がいず
れのセルグループの発電電圧も低下していないと判定す
ると、この比較結果を目標運転圧力変更部15と目標取
出し電流制限部16に渡す。
【0034】目標運転圧力変更部15は発電電圧が低下
していないので目標発電圧力の変更を行わず、水素圧力
制御部8、空気圧力制御部9に定常目標運転圧力を指令
する。したがって、水素圧力制御部8、空気圧力制御部
9に燃料電池スタック1の水素含有ガス、空気圧力を定
常目標運転圧力に維持すべく、水素極側圧力調整バルブ
4、空気極側圧力調整バルブ5を制御する。この場合、
目標取出し電流制限部16は電流制限指令を受け取るこ
とはなく、電流取出し装置10に取出し電流の制限をか
けることもない。
【0035】<制御処理2>図3のフローを参照して制
御処理2について説明する。図3(a)に示すように、
発電電圧監視部13の検出するセルグループごとの発電
電圧の検出出力に対して、電圧比較部14が時刻T1にい
くつかのセルグループの発電電圧が管理下限電圧を下回
ったと判定すると、セル内に余分な水滴が蓄積してセル
への反応ガスの供給を妨げていると見なして、目標運転
圧力変更部15は運転圧力が高圧側になるように目標運
転圧力を変更する。そしてこの変更後の目標運転圧力を
水素圧力制御部8、空気圧力制御部9に与える。なお、
この実施の形態では、水滴除去のための高圧側の目標運
転圧力はあらかじめ決めた固定値としているが、セル電
圧の低下の度合いが大きいほど目標運転圧力をより高圧
側に変更するようにしてもよい。
【0036】水素圧力制御部8と空気圧力制御部9とは
定常目標運転圧力から高圧側に変更された新たな目標運
転圧力指令を受け取ると、水素極側圧力調整バルブ4、
空気極側圧力調整バルブ5それぞれのバルブ開度を変更
した圧力が得られるように調整する。これにより、図3
(b)に示すように、燃料電池スタック1の運転圧力が
上昇する。こうして運転圧力が上昇すると、各セル内で
は反応ガス流路107,108を通る水素含有ガス、空
気それぞれの流速が大きくなり、流路に蓄積している水
滴を取り去ることができる。
【0037】燃料電池スタック1のセル内に蓄積してい
た水滴が取り去られると、セル電圧が復帰するので、発
電電圧監視部13が監視している発電電圧がいずれのセ
ルグループでも定常発電電圧に復帰すれば、電圧比較部
14はその時刻T2において目標運転圧力変更部15に電
圧復帰を知らせる。目標運転圧力変更部15は発電電圧
の復帰を受け取ると、目標運転電圧を定常運転圧力に指
示値を変更して水素圧力制御部8、空気圧力制御部9に
渡す。これにより、水素圧力制御部8、空気圧力制御部
9は燃料電池スタック1の水素含有ガスの圧力、空気圧
力を通常運転圧力に戻すように調整し、制御処理1の制
御に戻る。
【0038】この運転圧力の調整と並行して、この実施
の形態の制御装置では、発電電圧が低下したセルグルー
プの発電電圧がそれ以上低下しないように、燃料電池ス
タック1から取り出す電流を制限する制御も行う。すな
わち、同図(c)に示すように、目標取出し電流算出部
12が算出する目標取出し電流が低くなるように、目標
取出し電流制限部16によって補正制限を行うのであ
る。この補正制限量はセルの電圧が少なくとも管理電圧
下限値を維持できる程度のものとする。そして、上述し
たように発電電圧が復帰すれば目標取出し電流の制限も
解除する。
【0039】これにより、発電電圧の低下がいくつかの
セルのみで検出された場合には、燃料電池スタック1が
本質的なダメージを受けておらず、セル内に水滴が蓄積
していると見なし、燃料電池スタック1の運転圧力をよ
り高圧側に変更することによっていくつかのセル内に蓄
積した余分な水滴を取り除き、通常運転に寄与できるよ
うに復活させることができる。また目標取出し電流を小
さくなるように制限することによって燃料電池の発電電
圧がそれ以上低下しないように維持させることができ
る。そして燃料電池が復活した後には、燃料電池の運転
圧力を定常運転目標値に戻して定常運転を再開させるこ
とができる。
【0040】<制御処理3>制御処理3について図4の
フローを用いて説明する。図4(a)に示すように、発
電電圧監視部13の検出するセルグループの全部の発電
電圧が低下し、電圧比較部14が時刻T1に全セルグルー
プの発電電圧が管理最低電圧を下回ったと判定すると、
燃料電池スタック1に本質的なダメージが発生している
ものと見なし、その判定結果を目標運転圧力変更部15
と目標取出し電流制限部16とに渡す。
【0041】目標運転圧力変更部15はこれを受け取る
と、同図(b)に示すように運転圧力を定常運転目標値
に維持すべく、水素圧力制御部8、空気圧力制御部9に
対する目標値変更を行わない。水素圧力制御部8と空気
圧力制御部9とは定常目標運転圧力を受け取ると、水素
極側圧力調整バルブ4、空気極側圧力調整バルブ5それ
ぞれのバルブ開度を与えられた定常運転目標圧力が得ら
れるように調整し、それ以上に燃料電池スタック1内で
の化学反応を促進させないようにして、燃料電池スタッ
ク1のダメージが進まないようにする。
【0042】この運転圧力の調整と並行して、発電電圧
が低下したセルグループの発電電圧がそれ以上低下しな
いように、燃料電池スタック1から取り出す電流を制限
する制御も行う。すなわち、同図(c)に示すように、
目標取出し電流算出部12が算出する目標取出し電流が
低くなるように、目標取出し電流制限部16によって補
正制限を行い続け、制御処理1に戻らないようにする。
この結果、これ以上燃料電池スタック内での化学反応を
促進させないようにして燃料電池のダメージをそれ以上
促進させないようにするのである。
【0043】これにより、燃料電池スタック1が本質的
にダメージを受けていて燃料電池を構成するセルの全体
の発電電圧が低下した状態では、燃料電池スタック1の
運転圧力を定常目標値に維持しつつ、燃料電池スタック
1の電圧が下限値以下にならないように目標取出し電流
を小さくなるように制限し続けることによってそれ以上
燃料電池内での化学反応を促進させないようにし、燃料
電池のダメージが進むのを防止する。
【0044】なお、燃料電池スタック1内の全セルグル
ープの発電低下を検出したときには、図4(b)におい
て破線グラフに示したように、運転圧力を最下限目標値
にまで低下させる変更を運転圧力変更部16に行わせる
ようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態の構成を示すブロッ
ク図。
【図2】上記の実施の形態で燃料電池スタック内に用い
られているセルの構造を示す断面図。
【図3】上記の実施の形態による制御処理2のフロー
図。
【図4】上記の実施の形態による制御処理3のフロー
図。
【符号の説明】
1 燃料電池スタック 2 水素含有ガス供給装置 3 酸素含有ガス供給装置 4 水素極側圧力調整バルブ 5 空気極側圧力調整バルブ 6 水素極圧力検出装置 7 空気極圧力検出装置 8 水素圧力制御部 9 空気圧力制御部 10 電流取出し装置 11 水素含有ガス量検出装置 12 目標取出し電流算出部 13 発電電圧監視部 14 電圧比較部 15 目標運転圧力変更部 16 目標取出し電流制限部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池に供給される反応ガス流量を検
    出する反応ス流量検出手段と、 前記反応ガス流量検出手段の検出結果に基づいて前記燃
    料電池より取り出す目標取出し電流を算出する目標取出
    し電流算出手段と、 前記燃料電池を目標運転圧力に制御する燃料電池圧力制
    御手段と、 前記燃料電池を構成するセルあるいはセルグループそれ
    ぞれの発電電圧を監視する発電電圧監視手段と、 前記発電電圧監視手段が前記セルあるいはセルグループ
    のいくつかに発電電圧の低下を検出したときに、前記燃
    料電池の目標運転圧力を、前記セルあるいはセルグルー
    プの発電電圧が回復する方向に変更する目標圧力調整手
    段とを備えて成る燃料電池発電システムの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記目標圧力調整手段は、前記発電電圧
    監視手段が前記セルあるいはセルグループのいくつかに
    発電電圧の低下を検出したときには、前記燃料電池の目
    標運転圧力をより高圧側になるように変更し、かつ前記
    目標運転圧力を高圧側に変更した後に前記発電電圧監視
    手段が前記セルあるいはセルグループの発電電圧の低下
    を認めなくなれば目標運転圧力をあらかじめ設定されて
    いる定常運転目標値に変更することを特徴とする請求項
    1に記載の燃料電池発電システムの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記発電電圧監視手段が前記燃料電池の
    セルあるいはセルグループのいくつかに発電電圧の低下
    を検出したときに、前記目標取出し電流算出手段の算出
    する目標取出し電流に制限をかける取出し電流制限手段
    を備えて成る請求項1又は2に記載の燃料電池発電シス
    テムの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記目標取出し電流制限手段は、前記発
    電電圧監視手段が前記セルあるいはセルグループのいく
    つかに発電電圧の低下を検出したときには、当該発電電
    圧の低下の検出されたセルあるいはセルグループの発電
    電圧があらかじめ設定されている管理下限電圧以下にな
    らないように前記目標取出し電流が小さくなるように制
    限し、かつ前記目標取出し電流を制限した後に前記発電
    電圧監視手段が前記セルあるいはセルグループの発電電
    圧の低下を認めなくなれば前記目標取出し電流の制限を
    解除することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池発
    電システムの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記目標圧力調整手段は、前記発電電圧
    監視手段が前記燃料電池の全セルあるいはセルグループ
    に発電電圧の低下を検出したときには、前記燃料電池の
    運転圧力の変更を行わないことを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の燃料電池発電システムの制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記目標取出し電流制限手段は、前記発
    電電圧監視手段が前記燃料電池の全セルあるいはセルグ
    ループに発電電圧の低下を検出したときには、前記燃料
    電池の発電電圧があらかじめ設定されている下限値以下
    にならないように前記目標取出し電流が小さくなるよう
    に制限し続けることを特徴とする請求項5に記載の燃料
    電池発電システムの制御装置。
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