JP2001207242A - 円周方向溶接部の低温靱性に優れた厚肉耐サワー鋼管およびパイプライン - Google Patents

円周方向溶接部の低温靱性に優れた厚肉耐サワー鋼管およびパイプライン

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JP2001207242A JP2000019308A JP2000019308A JP2001207242A JP 2001207242 A JP2001207242 A JP 2001207242A JP 2000019308 A JP2000019308 A JP 2000019308A JP 2000019308 A JP2000019308 A JP 2000019308A JP 2001207242 A JP2001207242 A JP 2001207242A
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好男 寺田
Akihiko Kojima
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    • B23K2103/02Iron or ferrous alloys
    • B23K2103/04Steel or steel alloys

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  • Welding Or Cutting Using Electron Beams (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐サワー性と優れた電子ビーム溶接性を有す
る鋼管を提供する。 【解決手段】 低C−低Mn−極低S−Nb−Ti−低
Al−Ca系鋼管の円周方向溶接部にTi、Al、Ca
を主体とする酸化物とMnSとの複合体を含有させる。 【効果】 円周方向溶接部靱性、耐HIC性に優れた高
強度鋼管によりパイプラインの安全性が著しく向上し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームあるい
はレーザーにより溶接された円周方向溶接部の低温靱性
に優れ、かつ耐水素誘起割れ(HIC)性および耐硫化
物応力腐食割れ(SSC)性に優れた厚肉耐サワー鋼管
およびパイプラインに関するものである。
【0002】
【従来の技術】寒冷地、オフショアーにおける原油、天
然ガス輸送用大径ラインパイプに対しては高強度ととも
に優れた低温靱性、現地溶接性が要求される。さらに、
海水の注入による原油・ガス井戸のサワー化や劣質資源
の開発にともなって、パイプラインのサワー化が進行
し、HIC,SSCに対する優れた抵抗(耐サワー性)
が求められるようになった。
【0003】従来、優れた耐サワー性を有するラインパ
イプは、鋼の高純化、介在物の低減、硫化物系介在
物のCa添加による形態制御、連続鋳造(CC)時の
軽圧下による中心偏析軽減、圧延後の加速冷却による
ミクロ組織制御などの技術を駆使して製造されてきた
(たとえば特公昭63−001369号公報、特開昭6
2−112722号公報,特開昭61−124555号
公報,特開平3−236420号公報)。しかし、肉厚
化にともなう溶接入熱量の上昇や、安全性の観点から要
求される靱性値の上昇により、これらの鋼のHAZの低
温靱性は必ずしも十分ではなくなってきた。特開平3−
236420号公報では耐サワー性とHAZ靱性の改善
を目的とした鋼板の製造法が開示されている。
【0004】一方、厚肉耐サワーラインパイプを現地に
て溶接する場合、溶接施工能率の向上を目的として電子
ビーム溶接やレーザー溶接の適用検討が進められてい
る。電子ビーム溶接やレーザー溶接では鋼管母材を溶融
して接合するために母材成分が靱性に大きな影響を与え
る。電子ビームやレーザー溶接部の靱性を改善する方法
として、特開平2−22418号公報が開示されている
が、耐サワー性を有するとともに電子ビームやレーザー
溶接部の靱性に優れた鋼管を得ることは出来ない。この
ため良好な耐サワー性を有し、電子ビームやレーザー溶
接部の靱性に優れた鋼管の開発が強く望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子ビーム
あるいはレーザーにより溶接された円周方向溶接部の低
温靱性に優れ、かつ、耐サワー性に優れた厚肉耐サワー
鋼管を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、質量%
で、C:0.02〜0.08%、Si:0.5%以下、
Mn:0.8〜1.5%、P:0.010%以下、S:
0.001%以下、Nb:0.01〜0.05%、T
i:0.005〜0.03%、Al:0.005%以
下、Ca:0.001〜0.004%、N:0.001
〜0.005%、O:0.003%以下を含有し、か
つ、2.0≦〔Ca〕(1−124〔O〕)/1.25
〔S〕≦7.0を満足する残部が鉄および不可避的不純
物からなる鋼を母材とする鋼管を電子ビーム溶接あるい
はレーザー溶接により円周方向に溶接した鋼管の円周方
向溶接金属部において、S:0.002〜0.01%、
かつ0.1〜5μmのTi、Al、Caを主体とする酸
化物とMnSとの複合体を5〜1000個/mm2 含有
すること。
【0007】質量%で、C:0.02〜0.08%、S
i:0.5%以下、Mn:0.8〜1.5%、P:0.
010%以下、S:0.001%以下、Nb:0.01
〜0.05%、Ti:0.005〜0.03%、Al:
0.005%以下、Ca:0.001〜0.004%、
N:0.001〜0.005%、O:0.003%以下
に必要に応じて、Ni:0.1〜1.0%、Cu:0.
1〜1.0%、Cr:0.1〜1.0%、Mo:0.1
〜1.0%、V:0.01〜0.10%、REM:0.
0005〜0.005%の一種または二種以上を含有
し、かつ、2.0≦〔Ca〕(1−124〔O〕)/
1.25〔S〕≦7.0を満足する残部が鉄および不可
避的不純物からなる鋼を母材とする鋼管を電子ビーム溶
接あるいはレーザー溶接により円周方向に溶接した鋼管
の円周方向溶接金属部において、S:0.002〜0.
01%、かつ0.1〜5μmのTi、Al、Caを主体
とする酸化物とMnSとの複合体を5〜1000個/m
2 含有することである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明の特徴は、鋼管の母材成分として低C−
低Mn−極低S−Nb−Ti−低Al−Ca系を基本と
し、さらに円周方向溶接部にSを0.002〜0.01
%含有させるとともに、Ti、Al、Caを主体とする
微細な酸化物とMnSとの複合体を溶接部に分散させる
ところにあり、これによって耐サワー性と格段に優れた
円周方向溶接部の低温靱性を同時に達成できることにあ
る。
【0009】C,Mn,P量を低減することにより、C
Cスラブの中心偏析を改善し、HICの発生および伝播
を防止できる。また、S,CaおよびO量を厳格に制限
することにより、HICの発生起点となりうるMnSの
生成を防止し、良好な耐サワー性を得ることができる。
しかしながら極低SでCaを添加した鋼管の円周方向溶
接に際し、電子ビーム溶接やレーザー溶接を適用した場
合、粗大な上部ベイナイト(Bu)組織となるために優
れた靱性は得られない。
【0010】そこで、円周方向溶接部のミクロ組織を微
細化するために溶接部に0.002〜0.01%のSを
含有させるとともに、Ti、Al、Caを主体とする
0.1〜5μmの酸化物とMnSとの複合体を5〜10
00個/mm2 溶接部に含有させることにより、電子ビ
ームやレーザー溶接部においてTi、Al、Caを主体
とする酸化物とMnSとの複合体を核とした粒内変態フ
ェライトが生成し、ミクロ組織が微細化され、良好な靱
性が得られることを見いだし、本発明に至ったものであ
る。
【0011】まず、電子ビームやレーザー溶接部の靱性
について述べる。電子ビーム等の低温靱性は、結晶粒
のサイズ、高炭素島状マルテンサイト(M*)、Bu
などの硬化相の分散状態、粒界脆化の有無、元素の
ミクロ偏析など種々の冶金学的要因に支配される。なか
でも溶接部の結晶粒のサイズは低温靱性に大きな影響を
与えることが知られている。
【0012】本発明では円周方向溶接部の結晶粒を微細
化することにより、低温靱性の大幅な改善を図った。す
なわち、酸化物とMnSとの複合体を粒内変態核として
用いることにより溶接部の組織微細化を検討した。この
結果、溶接部に0.002〜0.01%のSを含有させ
るとともに、Ti、Al、Caを主体とする0.1〜5
μmの酸化物とMnSとの複合体を5〜1000個/m
2 溶接部に含有させることにより、ミクロ組織が微細
化され、低温靱性が著しく向上することを見出した。こ
の時、溶接部に含まれるS含有量が0.002%未満の
場合には、粒内変態フェライトの生成に有効なMnSの
生成量が少なく、溶接部の組織は微細化されない。S含
有量が0.01%を超えると多量のMnSが生成し、靱
性が劣化する。
【0013】また、Ti、Al、Caを主体とする0.
1〜5μmの酸化物とMnSとの複合体を5〜1000
個/mm2 溶接部に含有させる必要がある。0.1〜5
μmの大きさの酸化物とMnSとの複合体が粒内変態フ
ェライトの生成核として有効に作用する。また、これら
の酸化物とMnSとの複合体が5個/mm2 未満では溶
接部の組織微細化効果は少なく、1000個/mm2
上では清浄度を劣化させ、低温靱性が劣化する。また、
円周方向溶接部におけるAl量は少ないほど粒内変態フ
ェライトの生成が促進される。この場合、予め鋼管母材
のAl量含有量を低減しておく必要がある。母材のAl
量が0.005%以下であれば、円周方向溶接部におい
て粒内変態フェライトの生成が抑制されることはない。
【0014】電子ビーム溶接部に0.002〜0.01
%のSを含有させるとともにTi、Al、Caを主体と
する0.1〜5μmの酸化物とMnSとの複合体を5〜
1000個/mm2 溶接部に含有させるためには、例え
ばTi、Al、Ca系酸化物やSを含有した箔を電子ビ
ーム溶接時に添加する方法があるが添加方法を限定する
ものではない。
【0015】次に、鋼管の耐サワー性について述べる。
本発明では、不純物元素であるS量を0.001%以下
とし、かつCaを添加して、2.0≦〔Ca〕(1−1
24〔O〕)/1.25〔S〕≦7.0とする。MnS
系介在物は圧延により伸長して、HICの発生起点とな
る。これを防止するためには、介在物の絶対量を低減す
るとともに、硫化物の形態を制御して、圧延で延伸化し
難いCaS、またはCaOとしなければならない。そこ
で、S量を0.001%以下とし、Caを0.001〜
0.004%添加し、Caによる硫化物の形態制御を十
分に行うため、〔Ca〕(1−124〔O〕)/1.2
5〔S〕で表されるESSP値を2.0以上とした。し
かしESSP値が大きすぎると、Ca系介在物が増加
し、HICの発生起点となるので、その上限を7.0と
した。上記に関連してO量を0.003%以下に限定し
た。これはHICの発生起点となる酸化物系介在物を低
減して、Caで硫化物の形態制御を行うためである。
【0016】ちなみに円周方向溶接部ではSを0.00
2〜0.01%含有させ、MnSを生成させるが、溶接
部のMnSが延伸化されないので溶接部の耐サワー性は
問題ない。優れた耐サワー性を得るためには、さらに
C,Mn,P量を限定する必要がある。この理由はCC
スラブの中心偏析を改善し、HICの発生・伝播を防止
するためである。X65以上の高強度鋼では必然的にC
量が高くなるが、C量の増加はCCスラブの凝固時の中
心偏析帯におけるMn、Pの偏析を強め、硬化組織の生
成を助長して耐サワー性を著しく劣化させる。
【0017】これを防止するためC量の上限は0.08
%としなければならない。C量の下限0.02%は強度
・低温靱性を確保するための最小量である。C量の低減
に加えて、さらにMn,P量を低減することは中心偏析
を軽減、すなわち硬化組織の生成抑制に有効である。こ
のためMn,P量の上限をそれぞれ1.5%、0.01
0%に限定した。Mn量の下限0.8%は母材・溶接部
の強度を確保するための最小値である。一方、P量は低
いほど耐サワー性は向上する。
【0018】本発明鋼では必須の元素としてNb:0.
01〜0.05%、Ti:0.005〜0.03%を含
有する。Nbは制御圧延において結晶粒の微細化や析出
硬化に寄与し、鋼を強靱化する作用を有する。しかしN
bを0.05%以上添加すると、現地溶接性やHAZ靱
性に悪影響をもたらすので、その上限を0.05%とし
た。また、Ti添加は微細なTiNを形成し、スラブ再
加熱時および溶接HAZのγ粒の粗大化を抑制してミク
ロ組織を微細化し、母材およびHAZの低温靱性を改善
する。このようなTiNの効果を発現させるためには、
最低0.005%のTi添加が必要である。しかしTi
量が多すぎると、TiNの粗大化やTiCによる析出硬
化が生じ、低温靱性が劣化するので、その上限は0.0
3%に限定しなければならない。
【0019】次に、その他元素の限定理由について説明
する。Siは脱酸や強度向上のため添加する元素である
が、多く添加すると現地溶接性、HAZ靱性を劣化させ
るので、上限を0.5%とした。鋼の脱酸はAlのみで
も十分であり、Siは必ずしも添加する必要はない。N
はTiNを形成してスラブ再加熱時および溶接時のγ粒
の粗大化を抑制して母材、HAZの低温靱性を向上させ
る。このために必要な最小量は0.001%である。し
かし多すぎるとスラブ表面疵や固溶NによるHAZ靱性
劣化の原因となるので、その上限は0.005%に抑え
る必要がある。次に、選択元素であるNi,Cu,C
r,Mo,V,REMを添加する理由について説明す
る。基本となる成分に、さらに、これらの元素を添加す
る主たる目的は本発明により得られる鋼板の優れた特徴
を損なうことなく、強度・低温靱性などの特性向上を図
るためである。したがって、その添加量は自ら制限され
る性質のものである。
【0020】Niを添加する目的は低炭素の本発明鋼の
強度を低温靱性や現地溶接性を劣化させることなく向上
させるためである。Ni添加はMnに比較して、圧延組
織(とくにスラブの中心偏析帯)中に低温靱性、耐サワ
ー性に有害な硬化組織を形成することが少なく、強度を
増加させる。この効果を発揮させるためには、0.1%
以上の添加が必要である。しかし、添加量が多すぎると
経済性だけでなく、現地溶接性やHAZ靱性などを劣化
させるので、その上限を1.0%とした。Niは連続鋳
造時、熱間圧延時におけるCuクラックの防止にも有効
である。
【0021】Cuは0.1%以上でNiとほぼ同様にH
AZ靱性に大きな影響をおよぼすことなく、強度・低温
靱性を向上させるほか、耐食性、耐水素誘起割れ特性の
向上にも効果がある。またCu析出硬化によって強度を
大幅に増加させる。しかし過剰に添加すると析出硬化に
より母材、HAZの靱性低下や熱間圧延時にCuクラッ
クが生じるので、その上限を1.0%とした。CrはM
nに比較してCCスラブにおいても中心偏析し難く、低
温靱性や耐サワー性を損なうことなく強度を増加させる
のに有効である。この効果を発揮させるためには0.1
%以上の添加が必要である。しかし多すぎると現地溶接
性やHAZ靱性を著しく劣化させる。このためCr量の
上限は1.0%とした。
【0022】MoもCrと同様にMnに比較してCCス
ラブにおいても中心偏析し難く、低温靱性や耐サワー性
を損なうことなく強度を増加させるのに有効な元素であ
る。このような効果を得るためには、Moは最低0.1
%必要である。しかし過剰なMo添加はHAZ靱性、現
地溶接性を劣化させるので、その上限を1.0%とし
た。
【0023】VはほぼNbと同様の効果を有し、ミクロ
組織の微細化による低温靱性の向上や焼入れ性の増大、
析出硬化による高強度化などに効果がある。この効果を
発揮させるためには、0.01%以上の添加が必要であ
る。しかし、添加量が多すぎると現地溶接性やHAZ靱
性の劣化を招くので、その上限を0.10%とした。V
添加量の下限は、前述の効果を発揮するための最小量で
ある。REMはCaと同様にMnSの形態制御に効果が
ある。この効果を発揮させるためには0.0005%以
上の添加が必要である。また添加量が多すぎるとREM
系酸化物が増加し、耐HIC性を劣化させるためにその
上限の値を0.005%とした。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例について述べる。表1
に示す種々の鋼成分の鋼管(厚み25〜38mm)の円
周方向に電子ビーム溶接した。電子ビーム溶接に際して
は、Ti、Al、Ca系酸化物やSを含有した鉄の箔を
添加し、溶接部のS量および酸化物とMnSの複合体の
サイズや個数を変化させた。鋼管の強度、低温靱性およ
び耐HIC性を調査した。さらに電子ビーム溶接部の板
厚中心部からシャルピー試験片を採取した。電子ビーム
溶接部中央および溶融線にノッチを入れて、溶接部の低
温靱性を評価した。それらの結果を表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】本発明にしたがって製造した鋼管(本発明
鋼)はすべて良好な特性を有する。これに対して本発明
によらない比較鋼管は母材の化学成分または円周方向溶
接部のS量あるいは酸化物とMnSとの複合体の存在状
態が適切でなく、強度、低温靱性、耐HIC性、円周方
向溶接部靱性のいずれかの特性が劣る。No13はC量
が高すぎるため、母材靱性、耐HIC性が劣る。No1
4はMn量が高すぎるため、耐HIC性が劣る。No1
5はS量が高すぎるため、ESSP値が低く、耐HIC
性が劣る。No16はAl量が高すぎるため、円周方向
の溶接部靱性が劣る。No17は電子ビーム溶接部のS
量が少ないために溶接部の靱性が劣化する。No18は
電子ビーム溶接部のS量が多すぎるために溶接部の靱性
が劣化する。No19はTi、Al、Ca系酸化物とM
nSとの複合体の個数が少ないために溶接部の靱性が劣
化する。No20はTi、Al、Ca系酸化物とMnS
との複合体の個数が多すぎるために溶接部の靱性が劣化
する。
【0028】
【発明の効果】本発明は、電子ビームあるいはレーザー
により溶接された円周方向溶接部の低温靱性に優れ、か
つ耐サワー性に優れた厚肉耐サワー鋼管を提供するもの
であり、本発明によりパイプラインの安全性が著しく向
上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 26/00 310 B23K 26/00 310S C22C 38/14 C22C 38/14 38/50 38/50 // B23K 101:06 B23K 101:06 101:10 101:10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、 C :0.02〜0.08%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.8〜1.5%、 P :0.010%以下、 S :0.001%以下、 Nb:0.01〜0.05%、 Ti:0.005〜0.03%、 Al:0.005%以下、 Ca:0.001〜0.004%、 N :0.001〜0.005%、 O :0.003%以下 を含有し、かつ、2.0≦〔Ca〕(1−124
    〔O〕)/1.25〔S〕≦7.0を満足する残部が鉄
    および不可避的不純物からなる鋼を母材とする鋼管を電
    子ビーム溶接あるいはレーザー溶接により円周方向に溶
    接した鋼管の円周方向溶接金属部において、S:0.0
    02〜0.01%、かつ0.1〜5μmのTi、Al、
    Caを主体とする酸化物とMnSとの複合体を5〜10
    00個/mm2 含有することを特徴とする円周方向溶接
    部の低温靱性に優れた厚肉耐サワー鋼管およびパイプラ
    イン。
  2. 【請求項2】 質量%で、 C :0.02〜0.08%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.8〜1.5%、 P :0.010%以下、 S :0.001%以下、 Nb:0.01〜0.05%、 Ti:0.005〜0.03%、 Al:0.005%以下、 Ca:0.001〜0.004%、 N :0.001〜0.005%、 O :0.003%以下 に必要に応じて、 Ni:0.1〜1.0%、 Cu:0.1〜1.0%、 Cr:0.1〜1.0%、 Mo:0.1〜1.0%、 V :0.01〜0.10%、 REM:0.0005〜0.005% の一種または二種以上を含有し、かつ、2.0≦〔C
    a〕(1−124〔O〕)/1.25〔S〕≦7.0を
    満足する残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼を母
    材とする鋼管を電子ビーム溶接あるいはレーザー溶接に
    より円周方向に溶接した鋼管の円周方向溶接金属部にお
    いて、S:0.002〜0.01%、かつ0.1〜5μ
    mのTi、Al、Caを主体とする酸化物とMnSとの
    複合体を5〜1000個/mm2 含有することを特徴と
    する円周方向溶接部の低温靱性に優れた厚肉耐サワー鋼
    管およびパイプライン。
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