JP2001205924A - 被記録材 - Google Patents

被記録材

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JP2001205924A
JP2001205924A JP2000018288A JP2000018288A JP2001205924A JP 2001205924 A JP2001205924 A JP 2001205924A JP 2000018288 A JP2000018288 A JP 2000018288A JP 2000018288 A JP2000018288 A JP 2000018288A JP 2001205924 A JP2001205924 A JP 2001205924A
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Atsushi Naohara
敦 直原
Toshiyuki Akazawa
敏幸 赤沢
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吸収速度に優れ、にじみ度や透明度
(OHPなどに使用する場合)にも優れ、さらに耐ステ
ィッキング性にも優れた被記録材を得ること。 【解決手段】 支持基体中またはその表面に、分子内に
1,2−グリコール結合を1.8〜3.5モル%含有す
るポリビニルアルコール系樹脂からなるインク吸収層を
有する被記録材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクによる
記録に用いられる被記録材に関する。詳しくは紙を基材
として水性インクの受理層を有する被記録材、さらには
OHP(オーバーヘッドプロジェクター)等の光学機器
により記録画像の透過光を利用してスクリーン等へ投影
して観察するための画像を記録するのに好適な被記録材
に関する。さらに詳しくは、これらのインクジェット記
録用に好適な被記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】記録液(水性インク)を使用して記録す
る方法としては、例えば、万年筆、水性ボールペン、水
性サインペン、セラミックペン、蛍光ペンや、これらを
利用したペンプロッター等がある。最近では被記録材に
インクの小滴を付着させて記録を行うインクジェット記
録方式が挙げられる。
【0003】インクジェット記録方式は騒音が少ないこ
と、カラー化が容易であること、高速記録が可能である
こと等の理由から、ファクシミリ、各種プリンター等へ
の応用が進められている。従来、インクジェット記録方
式に使用される被記録材としては通常の紙が使用されて
きた。しかし、記録の高速化あるいは多色化などインク
ジェット記録機の性能向上に伴い、インクジェット用記
録基材に対してもより高度な特性が要求されてきてい
る。すなわち、第1にインクの吸収速度が大きいこと、
第2にインクドットの径が必要以上に大きくならないこ
と、第3にインクドットの形状が真円に近いこと、第4
に取扱性、保存性が良好なこと等である。これらの要求
を満たすため、インク吸収性材料としてポリビニルアル
コール系樹脂(以下PVA系樹脂と略記する)、ポリア
クリルアミド等を用いる種々の検討がなされているが、
インク吸収性を向上させることは高湿下でのスティッキ
ング性(被記録材表面の粘着性をいう)の発現、印字の
にじみの問題を発生する等の問題点があるのが現状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような諸要求を満足させ、インク吸収性および記録画
像の鮮明性に優れるインクジェット用に好適な被記録材
を提供することにある。また、紙を基材として水性イン
クの受理層を有する不透明なインクジェット用に好適な
被記録材、ならびにスライドやOHP等の光学機器によ
り、記録画像をスクリーン等へ投影することにより観察
に用いるもの、あるいはカラーディスプレイ等の透過光
観測用に用いることのできる透明性に優れたインクジェ
ット用に好適な被記録材を提供することにある。また、
耐スティッキング性、印字のにじみ性の良好な被記録材
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、支持基体中またはその
表面に、分子内に1,2−グリコール結合を1.8〜
3.5モル%含有するPVA系樹脂からなるインク吸収
層を有する被記録材は上記のような諸要求を満足させ、
インク吸収性および記録画像の鮮明性に優れるインクジ
ェット用に好適な被記録材を提供することを見出し、本
発明を完成するに致った。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてさらに詳し
く説明する。本発明のPVA系樹脂は,分子内に1,2
−グリコール結合を1.8〜3.5モル%含有する事が
必須であるが,1.9〜3.1モル%が好ましく,さら
には2〜3モル%含有する場合がより好ましい。1.8
モル%未満の場合は低湿度下でのインク吸収性が十分で
ない。3.5モル%を越える場合は、インク吸収性は飽
和しそれ以上の効果は見られないのみならず、スティッ
キング性、印字のにじみ性などの性能が悪化する。1,
2−グリコール結合をPVA系樹脂に導入する方法とし
ては,重合反応液の温度を大気圧下での反応液の沸点温
度より高くして重合する。例えば75〜200℃の温度
で加圧下に重合する、あるいはビニレンカーボネートを
共重合反応により導入し、常法にてけん化を行うなどの
方法が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
なお,本発明のPVAの1,2−グリコール結合含有量
はNMRのピークから求めることができる。けん化度9
9.9モル%以上にけん化後、十分にメタノール洗浄を
行い、次いで90℃減圧乾燥を2日間したPVAをDM
SO−d6に溶解し,トリフルオロ酢酸を数滴加えた試
料を500MHzのプロトンNMR(JOEL GX−
500)を用いて80℃で測定した。ビニルアルコール
単位のメチン由来のピークは3.2〜4.0ppm(積
分値A)、1,2−グリコール結合の1つのメチン由来
のピークは3.25ppm(積分値B)に帰属され,次
式で1,2−グリコール結合含有量を算出した。 1,2−グリコール結合含有量(モル%)=B/A×1
00
【0007】本発明の分子内に1,2−グリコール結合
を1.8〜3.5モル%含有するPVA系樹脂のの粘度
平均重合度(以下重合度と略記する)は特に制限は無い
が、100〜8000が、さらには200〜7000
が、中でも300〜5000で用いられる場合が多い。
重合度が100未満の場合には顔料の種類、配合量によ
っては接着強度が低下する場合があり、インク受理層の
製造条件に制限を受ける時がある。重合度が8000を
越えると、塗工時の液の水溶液粘度が高くなり作業性が
悪くなる傾向があり、使用条件に制限をうける時があ
る。PVAの重合度(P)はJIS−K6726に準じ
て測定される。すなわち、PVAを再けん化し、精製し
た後、30℃の水中で測定した極限粘度[η]から次式
により求められるものである。 P=([η]×103/8.29)(1/0.62)
【0008】本発明の被記録材に用いるPVA系樹脂の
ビニルエステル部分のけん化度は、特に限定はないが、
通常50モル%より高く、さらには60〜99.9モル
%、なかでもは70〜95モル%、で用いられる事が多
い。けん化度が50モル%未満になると水溶性もしくは
水分散性が低下する傾向が見られ、塗工時の粘度が不安
定化する傾向が見られ、製造条件制限が制限される場合
がある。さらには、これらPVA系樹脂の重合度および
けん化度の異なる2種以上を混合して使用してもなんら
差し支えない。また、本発明の効果を損なわない範囲
で,無変性PVA系樹脂もしくは他の変性種による変性
PVA系樹脂と混合して使用しても構わない。
【0009】本発明において用いられるPVA系樹脂
は、ビニルエステルの重合体をけん化することによって
得ることができる。ビニルエステルとしては、例えば、
ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリ
ン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニルステ
アリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルお
よびバーサティック酸ビニル等が挙げられるが、本発明
のPVA系樹脂を得る点から酢酸ビニルが好ましい。
【0010】本発明において用いられるPVA系樹脂
は、本発明の効果を損なわない範囲で、共重合可能なエ
チレン性不飽和単量体を共重合したものでも良い。この
ようなエチレン性不飽和単量体としては、例えば、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、エチルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、
塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンなどが
挙げられる。
【0011】さらに本発明においては分子内にスルホン
酸基、カルボキシル基およびカチオン基の内、少なくと
も1つの官能基を含有するPVA系樹脂を用いる事が出
来る。その様なPVA系樹脂の製造方法には特に制限は
無いが、イオン性基を含有するモノマーとビニルエステ
ルモノマーを共重合して得られた共重合体とかビニルエ
ステル系共重合体とイオン基含有化合物を反応せしめた
共重合体を、公知の方法によりけん化することにより得
ることができる。
【0012】スルホン酸基を有する単量体としては、エ
チレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スルホ
アルキルマレート、スルホアルキル(メタ)アクリルア
ミド、スルホアルキル(メタ)アクリレート、アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸
基含有単量体およびこれらの塩が挙げられる。
【0013】カチオン性基を有する単量体としては、N
−(1、1ージメチルー3ージメチルアミノプロピル)
(メタ)アクリルアミド、N−(1、1ージメチルー3
ージメチルアミノブチル)(メタ)アクリルアミド、N
−ビニルイミダゾール、2ーメチルーN−ビニルイミダ
ゾール、ビニルー3ージメチルアミノプロピルエーテ
ル、ビニルー2ージメチルアミノエチルエーテル、アリ
ルー3ージメチルアミノプロピルエーテル、アリルジメ
チルアミン、メタアリルジメチルアミンおよびこれらの
四級化した単量体等が挙げられる。
【0014】カルボキシル基を有する単量体としては、
クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。 こ
れらの官能基を導入することにより、インクジェットイ
ンクの定着性を向上させることができる。
【0015】これらのイオン性基の変性量としては特に
制限は無いが、0.01モル%〜10モル%が、さらに
は0.1 モル%〜5モル%で用いられる場合多い。
【0016】本発明において用いられるPVAは単独あ
るいは他の水溶性または水分散性樹脂と併用して使用す
ることもできる。併用できる他の水溶性あるいは水分散
性樹脂としては、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、で
んぷん、カチオン化でん粉、アラビヤゴム、メチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘
導体、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、PVA、ポリ
(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン等のノ
ニオン性水溶性樹脂、CMC、ポリ(メタ)アクリル酸
ナトリウム、アニオン変性PVA、アルギン酸ナトリウ
ム、水溶性ポリエステル等のアニオン性水溶性樹脂、S
BRラテックス、NBRラテックス、酢酸ビニル系エマ
ルジョン、エチレン/酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ン、(メタ)アクリルエステル系エマルジョン、塩化ビ
ニル系エマルジョン等の水分散性樹脂等が挙げられる
が、これらに制限されるものではない。
【0017】また、本発明において用いられるPVAは
微粒子合成シリカ、クレー、タルク、ケイソウ土、ゼ
オライト、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化亜鉛、サチ
ンホワイト、有機顔料等の充填材と併用して使用するこ
ともできるが、これらに制限されるものではない。
【0018】また、本発明においてはインクの定着剤と
してカチオン性樹脂を併用使用する事もできる。カチオ
ン性樹脂は、水に溶解したとき離解してカチオン性を呈
する1級〜3級アミンまたは4級アンモニウム塩のモノ
マー、オリゴマー、ポリマーであり、好ましくはオリゴ
マーまたはポリマーである。具体的には、ジメチルアミ
ン・エピクロルヒドリン重縮合物、アクリルアミド・ジ
アリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジ
シアンジアミド・ジメチル・ジアリル・アンモニウムク
ロライド、ポリエチレンイミン等を例示することが出来
るが、これらの例に限定されるものではない。
【0019】本発明で用いられる支持基体としては、透
明性あるいは不透明性の従来公知の支持基体がいずれも
使用できる。透明性支持基体としては、ポリエステル、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレ
ート、酢酸セルロース、ポリカーボネート、ポリイミ
ド、セロハン、セルロイド等のフイルム、シートあるい
は透明性の高い紙等が挙げられる。不透明性支持基体と
しては、一般の紙、顔料コート紙、布、木材、金属板、
合成紙、不透明化処理した合成樹脂系フイルムあるいは
シート等が挙げられる。
【0020】支持基体中および/または表面に、該PV
Aを含有するインク吸収層を形成せしめる方法として
は、該PVA単独水溶液、該PVAと他の水溶性または
水分散性樹脂、該PVAと充填材との混合物水溶液また
は水分散液をサイズプレス、エアーナイフコーター、ロ
ールコーター、バーコーター、ブレードコーター、カー
テンコーター、キャストコーター等の通常のコーティン
グ方法によって支持基体中に含浸するか、支持基体の上
表面あるいは上表面と下表面との両表面上にコート層を
形成せしめる等の方法が使用できる。また支持基体が紙
である場合には抄紙時に上記水溶液あるいは水分散液を
内添する方法も使用できる。
【0021】本発明の被記録材中の該PVAの含有量と
しては特に制限はないが、通常0.1〜200g/m2
が好適であり、中でも1〜100g/m2の範囲内で用
いられる場合が多い。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例中、特に断りのない限り「%」及び「部」は
重量基準を表す。
【0023】PVAの分析方法は特に記載のない限りは
JIS−K6726に従った。また、本発明のPVAの
1,2−グリコール結合含有量、およびα−オレフィン
単位含有量は500MHzプロトンNMR(JOEL
GX−500)装置による測定から前述のとおり求め
た。
【0024】実施例中の諸物性の評価方法を以下に示
す。 (1)インクジェット記録方法 吐出オリフイス径60μmのオンデイマンド型インクジ
ェット記録ヘッドを有する記録装置を用い、下記4色の
インクを用いてカラーインクジェット記録を行い、記録
特性の評価を行った。 イエローインク(組成) C. I. アシッドイエロウ2.3 2部 ジエチレングリコール 30部 水 70部 マゼンタインク(組成) C. I. アシッドレッド32 2部 ジエチレングリコール 30部 水 70部 シアンインク(組成) C. I. ダイレクトブルー86 2部 ジエチレングリコール 30部 水 70部 ブラックインク(組成) C. I. ダイレクトブラック19 2部 ジエチレングリコール 30部 水 70部
【0025】(2)インク吸収速度(インク受理性) インクジェット記録後、一定時間ごとに被記録材上の印
字を指でこすり、印字部分が変化しなくなるまでの時間
を測定した。時間が短いほどインク吸収速度が大であ
る。 (3)にじみ度 印字ドットの直径を実体顕微鏡で測定し、インク滴の何
倍になったかを測定した。倍率が低いほど、にじみが少
ないことを示す。 (4)透明度 インクジェット用被記録材の非印字部分の可視光線透過
率(%)を、500nmの波長の可視光線を用いて分光
光度計で測定した。この透過率を透明度とする。透過率
が大である程、透明性が高いことを示す。 (5)耐スティキング性 インクジェット用被記録材を40℃、相対湿度90%で
3日間放置した後、シート表面を指でこすり、粘着性を
評価した。 ○:スティキングはほとんどない。 △:スティキングが少しある。 ×:スティキングがかなり激しい。
【0026】実施例1 攪拌機、窒素導入口、開始剤導入口を備えた5L加圧反
応槽に酢酸ビニル3000gおよび酒石酸0.090g
を仕込み、室温下に窒素ガスによるバブリングをしなが
ら反応槽圧力を2.0MPaまで上げて10分間放置し
た後、放圧するという操作を3回繰り返して系中を窒素
置換した。開始剤として2,2’−アゾビス(シクロヘ
キサン−1−カルボニトリル)(V−40) をメタノ
ールに溶解した濃度0.1g/L溶液を調製し、窒素ガ
スによるバブリングを行って窒素置換した。次いで上記
の重合槽内温を120℃に昇温した。このときの反応槽
圧力は0.4MPaであった。次いで,上記の開始剤溶
液6.0mlを注入し重合を開始した。重合中は重合温
度を120℃に維持し、上記の開始剤溶液を用いて2
3.9ml/hrでV−40を連続添加して重合を実施
した。重合中の反応槽圧力は0.4MPaであった。4
時間後に冷却して重合を停止した。このときの固形分濃
度は35%であった。次いで30℃減圧下にメタノール
を時々添加しながら未反応酢酸ビニルモノマーの除去を
行い、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度33%)
を得た。得られた該ポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを
加えて濃度が25%となるように調整したポリ酢酸ビニ
ルのメタノール溶液400g(溶液中のポリ酢酸ビニル
100g)に、40℃で46.4g(ポリ酢酸ビニル中
の酢酸ビニルユニットに対してモル比(MR)0.1
0)のアルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶
液)を添加してけん化を行った。アルカリ添加後約1分
でゲル化したものを粉砕器にて粉砕し、1時間放置して
けん化を進行させた後,酢酸メチル1000gを加えて
残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指
示薬を用いて中和の終了を確認後,濾別して得られた白
色固体のPVAにメタノール1000gを加えて室温で
3時間放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した
後、遠心脱液して得られたPVAを乾燥機中70℃で2
日間放置して乾燥PVA(PVA−1)を得た。けん化
度は99.2モル%であった。また,重合後未反応酢酸
ビニルモノマーを除去して得られたポリ酢酸ビニルのメ
タノール溶液をアルカリモル比0.5でけん化した後,
粉砕したものを60℃で5時間放置してけん化を進行さ
せた後,メタノールによるソックスレー洗浄を3日間実
施し,次いで80℃で3日間減圧乾燥を行って精製PV
Aを得た。該PVAの重合度を常法のJIS K672
6に準じて測定したところ1700であった。該精製P
VAの1,2−グリコール結合量を500MHzプロト
ンNMR(JEOL GX−500)装置による測定か
ら前述のとおり求めたところ,2.2モル%であった。
【0027】次に、厚さ50μm、透明度95%のポリ
エステルフィルム上に、上記のPVAとポリビニルピロ
リドンとの混合水溶液(固形分重量比率:PVA/ポリ
ビニルピロリドン=70/30)を、乾燥後の塗布量が
15g/m2 となるよう塗布し、乾燥してインクジェッ
ト用被記録材を得た。このシートの評価結果を表2に示
す。
【0028】その他,本実施例および比較例で使用する
PVAの重合温度,重合度,けん化度,変性度,1,2
−グリコール結合含有量を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】実施例2〜7 PVAを表1に示したPVAに変更した以外は実施例1
と同様の方法でポリエステルフィルム上に上記PVAを
塗布し、乾燥してインクジェット用被記録材を得た。こ
のシートの評価結果を表2に示す。
【0031】比較例1 実施例1で用いた変性PVAに代えて、 PVA117
(けん化度98.5モル%,重合度1700,1,2−
グリコール結合含有量1.5モル%)を用いる以外は実
施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0032】実施例8 支持基体としてポリエチレンラミネート(15μm)を
施した基材を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
評価結果を表2に示す。
【0033】実施例9 支持基体として上質紙を用い、実施例1で得られたPV
Aを用いた塗工液(非膠質シリカ100部、PVA25
部、ポリエチレンイミン20部、水500部)を、乾燥
固形分が20g/m2 となるようバーコーターにより塗
布し、乾燥してシートを得た。このシートの評価結果を
表2に示す。
【0034】比較例2 実施例8で用いたPVAに代えて、ポリアクリルアミド
樹脂を用いる以外は実施例8と同様に行った。評価結果
を表2に示す。
【0035】比較例3 実施例1で用いた変性PVAに代えて、 PVA―CS
T(けん化度96モル%,重合度1700,1,2−グ
リコール結合含有量1.5モル%)を用いる以外は実施
例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明の被記録材は、インク吸収速度に
優れ、にじみ度や透明度(OHPなどに使用する場合)
にも優れる。さらに耐スティッキング性にも優れ、性能
面及び取扱面で優れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基体中またはその表面に、分子内に
    1,2−グリコール結合を1.8〜3.5モル%含有す
    るポリビニルアルコール系樹脂からなるインク吸収層を
    有する被記録材。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコール系樹脂が、スルホ
    ン酸基、カルボキシル基およびカチオン基の内、少なく
    とも1つの官能基を含有する請求項1記載の被記録材。
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