JP2001201324A - 形状計測装置 - Google Patents

形状計測装置

Info

Publication number
JP2001201324A
JP2001201324A JP2000014257A JP2000014257A JP2001201324A JP 2001201324 A JP2001201324 A JP 2001201324A JP 2000014257 A JP2000014257 A JP 2000014257A JP 2000014257 A JP2000014257 A JP 2000014257A JP 2001201324 A JP2001201324 A JP 2001201324A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light receiving
light
signal
unit
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000014257A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Fukuda
正浩 福田
Hitoshi Kamezawa
仁司 亀沢
Kyoichi Hirouchi
恭一 廣内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP2000014257A priority Critical patent/JP2001201324A/ja
Priority to US09/761,638 priority patent/US6697163B2/en
Publication of JP2001201324A publication Critical patent/JP2001201324A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/24Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring contours or curvatures
    • G01B11/245Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring contours or curvatures using a plurality of fixed, simultaneously operating transducers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】2枚のCCDを用いてダイナミックレンジを拡
大した受光部を有する形状計測装置のCCD相互の位置
ずれに起因する誤差の影響を低減する。 【解決手段】 ラインセンサ41a,41b間の位置ず
れを高精度に補正する第1データ処理部71と位置ずれ
補正をラフにして高速測定を可能にする第2データ処理
部72とを備える。第1データ処理部71ではラインセ
ンサ41a,41bの受光データを一旦、画像メモリ7
11に記憶し、位置ずれ補正部712,715でデータ
メモリ716に記憶されたX方向の位置ずれ量ΔxとZ
方向の位置ずれ量Δzとを用いてそれぞれ位置ずれに起
因する誤差を補正する。第2データ処理部72では画素
ずれ補正部721で一方のセンサからの受光データを画
素ピッチ単位の位置ずれ量に基づき遅延させてX方向の
位置ずれを補正し、位置ずれ補正部724でZ方向の位
置ずれを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の表面形状を
非接触で計測する形状計測装置に関し、具体的にはダイ
ナミックレンジを拡大するべく2個の受光素子を有する
受光部を備えた形状計測装置の当該受光素子間相互の位
置ずれを補正する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、CCD(Charge-Coupled Devic
e)のダイナミックレンジを拡大する方法として、図1
2に示すように2個のCCD100,101と光量の分
割比の大きいハーフプリズム102とを用いた方式(以
下、この方式をCCD2板方式という。)が知られてい
る。
【0003】この方式は、ハーフプリズム102の互い
に直交する2つの出射面102a,102bに対向して
それぞれCCD100とCCD101とが配置され、ハ
ーフプリズム102で入射光束の光量を、例えばL1:
L2=99:1のように大きい比率で2分割してCCD
100とCCD101とにそれぞれ明るい画像と暗い画
像とを結像させ、両CCD100,101で別々に撮像
された画像を合成してダイナミックレンジを拡大するも
のである。
【0004】CCD101では入射光量がL2/(L1
+L2)=0.01に抑制されているので、入射光量が
CCD100の受光感度を越えた場合にも受光可能であ
る。従って、入射光量がCCD100の受光感度内であ
るときは、CCD100の撮像画像を使用し、CCD1
00の受光感度を越えると、明るさを(L1+L2)/
L2倍に調整してCCD101の撮像画像を使用するよ
うに両撮像画像を合成することでCCDのダイナミック
レンジが拡大されるようになっている。
【0005】ところで、上記従来のダイナミックレンジ
の拡大方式は2個の受光素子(CCD)を用いているの
で、両受光素子の受光特性を合わせる必要があるととも
に、両受光素子の受光位置を合わせる必要がある。受光
位置の位置合せ方法としては、従来、両受光素子にそれ
ぞれ機械的な位置調整機構を設け、この位置調整機構を
用いて各受光素子の位置調整を行う方法(ハード的な位
置調整方法)が知られている。
【0006】この機械的な位置調整機構は、受光素子の
位置精度を機械的精度で保証し得る点では優れている
が、μm単位の高い調整精度が要求されるとともに、6
軸方向の複雑な調整機構が必要で、位置調整作業が容易
でなく、装置の大型化、高価格化を招くという欠点があ
る。このため、受光素子に機械的な位置調整機構を設け
ないで、実際に取り付けられた2枚の受光素子の相対的
な位置のずれ量を製造時に測定してそのずれ量を補正値
としてメモリに記憶しておき、受光素子の受光データを
処理する際に当該補正値で当該受光素子の位置ずれに起
因する誤差を補正する方法(ソフト的な位置調整方法)
も知られている。
【0007】このソフト的な位置調整方法は受光素子の
取付構造に対する負担は少なくなる反面、受光素子の受
光データを処理する度に補正値を用いた補正演算が必要
となるので、CPU(中央演算処理装置)におけるデー
タ処理への負担が大きくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、測定対象物
の表面形状を非接触で計測する形状計測装置は、当該測
定対象物の高さ方向(垂直方向)をY方向、形状計測装
置と測定対象物とを結ぶ方向をZ方向、Y方向及びZ方
向に直交する方向をX方向とすると、X方向と平行に配
置されたラインセンサからなる受光素子を備え、測定対
象物に対して所定の高さ位置(所定のY座標位置)に設
置して測定対象物からの反射光を受光素子で受光し、各
画素について(各X座標位置について)その受光信号を
用いて計測装置から(正確には受光素子から)測定対象
物表面までの距離(Z座標に相当)を測定することによ
り、測定対象物表面の三次元データ(X,Y,Z)を所
定の計測ピッチで計測するものである。
【0009】形状計測装置では非接触で高精度の計測を
行うため、高感度かつダイナミックレンジの広い受光素
子を必要とする。しかし、現在、商品化されている受光
素子では所望のダイナミックレンジが得られないことが
あり、この場合は上述したようなダイナミックレンジの
拡大方法を適用する必要がある。
【0010】CCD2板方式を採用した場合、上述のよ
うに2個のラインセンサ間の位置ずれが問題となる。特
に、図13に示すようにラインセンサの画素配列方向
(X方向)の位置ずれは、各画素位置が測定点のX座標
に対応するため、2個のラインセンサA,Bの受光信号
を切り替えて合成した際、異なる画素位置の受光信号が
合成され、測定精度に大きく影響する。
【0011】図14は、2個のラインセンサ間に画素配
列方向の位置ずれが生じている場合の測定精度への影響
を説明するための図である。
【0012】同図において、最上段の白黒の帯CHはテ
ストチャートであり、その下の2本の帯A,Bはライン
センサである。ラインセンサA内のa1,a2,…a12及
びラインセンサB内のb1,b2,…b12はそれぞれ画素
を示し、各画素は図15に示す感度特性を有している。
同図に示すように、ラインセンサAとラインセンサBと
は画素配列方向に1画素分だけ相互に位置がずれてお
り、ラインセンサAでは画素a1〜a6と画素a7〜a12
とでそれぞれテストチャートCHの白領域(輝度レベル
H)と黒領域(輝度レベルBL)とが受光され、ライン
センサBでは画素b1〜b5と画素b6〜b12とでそれぞ
れテストチャートCHの白領域と黒領域とが受光されて
いる。
【0013】また、出力レベルのグラフのうち、上段の
グラフはラインセンサAの出力レベルであり、中段のグ
ラフはラインセンサBの出力レベルであり、下段のグラ
フはを両ラインセンサA,Bの出力レベルを合成したも
のである。なお、ラインセンサBへの入射光量はライン
センサAの入射光量の1/Nとし、下段のグラフではラ
インセンサBの出力レベルをN倍してレベル調整後に合
成したもので表している。
【0014】図15に示すように白領域の輝度レベルB
HはラインセンサAの最大出力レベルVmaxを越えている
ので、ラインセンサAの画素a1〜a6の出力レベルは最
大出力レベルVmaxに飽和し、画素a7〜a12の出力レベ
ルは黒領域の輝度レベルB Lに対応した出力レベルVL
なっている。一方、ラインセンサBでは入射光量が1/
Nに逓減されているので、画素b1〜b5の出力レベルは
輝度レベルBH/Nに対応した出力レベルVHの1/Nと
なり、画素b6〜b12の出力レベルは最小出力Vminに飽
和している。
【0015】CCD2板方式では、ラインセンサAの画
素a1〜a6の出力レベルが飽和しているので、これらの
画素a1〜a6の出力レベルはラインセンサBの対応する
画素b1〜b6の出力レベルに置換されて合成されるが、
下段のグラフに示すように画素a6に対応する出力レベ
ルが実質的に欠落することになる。この結果、画素a6
に対応するX座標位置において、Z座標(測定対象物の
表面位置)を算出するための複数個の受光信号に信号の
欠落が生じ、その画素位置でのZ座標が正確に得られな
くなる。
【0016】図13に戻り、ラインセンサの受光面に垂
直な方向(Z方向)の位置ずれは、ラインセンサAとラ
インセンサB間で受光量に差が生じ、画素配列方向(X
方向)の位置ずれが生じていない場合でもラインセンサ
Aの受光信号とラインセンサBの受光信号を切換合成し
た場合、ある画素位置において、Z座標を算出するため
の複数個の受光信号にラインセンサAの出力とラインセ
ンサBの出力とが混在することがあり、その画素位置に
おけるZ座標の演算誤差の要因となる。
【0017】従って、形状計測装置においては、CCD
2板方式によるダイナミックレンジ拡大方法を採用した
受光系を用いる場合、特にラインセンサの画素配列方向
(X方向)とラインセンサへの入射光束の光軸方向(Z
方向)の位置ずれに起因する測定誤差を低減する必要が
ある。
【0018】従来の受光素子の取付位置を機械的に調整
するハード的な位置ずれ調整方法では調整機構が装置の
大型化、複雑化、高価格化を招き、俄には形状計測装置
に採用し難い。
【0019】そこで、総合的に検討すると、位置ずれに
起因する測定誤差を受光データの処理段階で信号処理や
演算処理もしくはこれらの組合わせにより補正する方法
が好ましいが、従来、CCD2板方式によるダイナミッ
クレンジ拡大方法を採用した形状計測装置は知られてお
らず、ラインセンサの画素配列方向と入射光束の光軸方
向の位置ずれに起因する測定誤差を信号処理や演算処理
等により補正する技術も提案されていない。
【0020】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、CCD2板方式により受光素子のダイナミック
レンジを拡大するとともに、2個の受光素子間の画素配
列方向及び入射光束の光軸方向の両方向の位置ずれを演
算処理もしくは信号処理により補正することで高速かつ
高精度に測定対象物の三次元形状を計測し得る形状計測
装置を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、受光特性の等
しい少なくとも2個の受光手段と入射した光束を所定の
光量比率で分割し、それぞれ各受光手段に導く光分割手
段とからなる受光部と、測定対象物の表面で反射した光
束を上記受光部に導く物体側の焦点位置が移動可能な光
学系と、上記物体側の焦点位置を移動させるべく上記光
学系を駆動する駆動手段と、上記受光部の各受光手段か
ら出力される受光信号の合成処理を行う信号処理手段と
を備え、上記測定対象物からの反射光を上記受光部で受
光し、上記信号処理手段で合成処理された受光信号を用
いて当該測定対象物表面の位置を計測する形状計測装置
であって、上記信号処理手段は、上記受光手段間相互の
光束入射方向における位置ずれ量が記憶された記憶手段
と、上記受光部の各受光手段から出力される受光信号を
それぞれ記憶する信号記憶手段と、上記受光手段の一方
の受光信号に対する他方の受光信号の上記位置ずれ量に
基づく誤差を上記記憶手段に記憶された位置ずれ量に基
づいて補正する補正手段と、一方の受光手段の受光光量
が受光範囲を超えているとき、当該受光手段の受光信号
を受光光量が受光範囲を超えていない他方の受光手段の
受光信号に置き換えるように上記受光手段の受光信号を
合成する信号合成手段とからなることを特徴とするもの
である(請求項1)。
【0022】この構成によれば、測定対象物の表面を反
射した光は光学系により受光部に入力され、この反射光
は光分割手段により所定の光量比率で分割され、それぞ
れ受光手段に導かれる。形状計測時には光学系の物体側
の焦点位置を移動させつつ所定の周期で受光部の露光が
繰り返し行なわれ、この露光により各受光手段で光電変
換された信号(受光信号)は信号処理手段に入力され
る。
【0023】信号処理手段では、補正手段において一方
の受光手段の受光信号を基準として他方の受光手段の受
光信号の光束入射方向(受光手段の受光面に対して垂直
な方向。以下、この方向をZ方向という。)における受
光手段間相互の位置ずれ量に基づく誤差が、記憶手段に
記憶された位置ずれ量に基づいて補正される。
【0024】そして、一方の受光手段の受光光量が受光
範囲を超えているとき、当該受光手段の受光信号を受光
光量が受光範囲を超えていない他方の受光手段の受光信
号に置き換えるように、すなわち、一方の受光手段から
出力される受光信号のレベルが飽和しているとき、その
受光信号をレベルが飽和していない他方の受光手段の受
光信号に置換するように両受光手段の受光信号が合成さ
れ、この合成後の受光信号を用いて測定対象表面の位置
が計測される。
【0025】これにより受光部のダイナミックレンジが
各受光手段のダイナミックレンジよりも拡大し、高い精
度で正確に測定対象表面の形状計測が可能となる。
【0026】また、本発明は、上記形状計測装置におい
て、上記受光手段間の光束入射方向に対して垂直な方向
における位置ずれ量が記憶された第2の記憶手段と、上
記受光手段の一方の受光信号に対する他方の受光信号の
上記光束入射方向に対して垂直な方向における位置ずれ
量に基づく誤差を上記第2の記憶手段に記憶された位置
ずれ量に基づいて補正する第2の補正手段とを更に備え
たものである(請求項2)。
【0027】この構成によれば、第2の補正手段により
一方の受光手段の受光信号を基準として他方の受光手段
の受光信号の光束入射方向に対して垂直な方向(受光手
段の受光面と平行な方向。以下、この方向をX方向とい
う。)における受光手段間相互の位置ずれ量に基づく誤
差が、第2の記憶手段に記憶された位置ずれ量に基づい
て補正される。これにより測定対象表面の形状計測精度
がより向上する。
【0028】また、本発明は、上記形状計測装置におい
て、上記受光手段を光束入射方向に対して垂直な方向に
複数個の画素が配列されてなるラインセンサで構成した
ものであり(請求項3)、上記補正手段及び第2の補正
手段は、上記受光手段の画素毎に、受光信号の上記位置
ずれ量に基づく誤差を補正するようにしたものである
(請求項4)。
【0029】この構成によれば、一方の受光手段の受光
信号を基準として他方の受光手段の受光信号のX方向及
びZ方向における受光手段間相互の位置ずれ量に基づく
誤差の補正が、各画素から出力される受光信号毎に行な
われる。
【0030】形状計測装置において、受光手段をライン
センサで構成した場合、受光手段の各画素位置が三次元
形状測定におけるX方向の座標に相当し、複数のX座標
位置について同時にZ方向の座標が計測される。従っ
て、各画素毎に、X方向及びZ方向における受光手段間
相互の位置ずれ量に基づく誤差を補正することにより、
各測定点での受光手段相互の位置ずれに基づく誤差が正
確に補正される。
【0031】なお、上記形状計測装置において、上記受
光手段の画素毎の光束入射方向又は光束入射方向に対し
て垂直な方向における位置ずれ量は、所定の代表値とす
るとよい(請求項5)。
【0032】例えば一方のラインセンサと他方のライン
センサとが非平行状態でZ方向若しくはX方向に位置ず
れを起こしている場合、各画素毎に位置ずれ量は異なる
が、上記構成によれば、例えば平均値等の代表値を用い
て位置ずれに基づく誤差の補正が行なわれる。従って、
位置ずれ量を代表値とすることで、記憶すべき位置ずれ
量が低減され、補正演算も容易となる。
【0033】また、本発明は、請求項1〜5のいずれか
に記載の形状計測装置において、上記受光部の受光手段
は上記光学系の像側の焦点位置に設定されるとともに、
上記光学系の像側の焦点位置に照明光源を生成する照明
手段と、この照明手段と上記受光部との間に介設され、
当該照明手段からの照明光を上記光学系に導くととも
に、この光学系から出射される上記照明光の上記測定対
象物からの反射光を上記受光部に導く第2の光分割手段
とを更に備えたものである(請求項6)。
【0034】この構成によれば、照明手段で生成された
照明光は第2の光分割手段及び光学系を介して測定対象
物に照射される。また、測定対象物表面を反射した照明
光は光学系及び第2の光分割手段を介して受光部に導か
れ、受光部内の光分割手段により所定の光量比率で分割
されてそれぞれ受光手段に導かれる。そして、形状計測
時には光学系の物体側の焦点位置を移動させつつ所定の
周期で受光部の露光が繰り返し行なわれ、この露光によ
り各受光手段で光電変換された信号(受光信号)は信号
処理手段に出力される。
【0035】照明光は光学系の物体側の焦点位置に集光
し、この焦点位置が測定対象物表面に一致したとき、受
光部から出力される受光信号のレベルが最大となる。従
って、信号処理手段で合成処理された受光信号のうち、
レベルが最大となる受光信号の露光位置を算出すること
で測定対象物表面の位置が正確に算出される。
【0036】また、本発明は、複数個の画素が線状に配
列されてなる受光特性の等しい少なくとも2個の受光手
段と入射した光束を所定の光量比率で分割し、それぞれ
各受光手段に導く光分割手段とからなる受光部と、測定
対象物の表面で反射した光束を上記受光部に導く物体側
の焦点位置が移動可能な光学系と、上記物体側の焦点位
置を移動させるべく上記光学系を駆動する駆動手段と、
上記受光部の各受光手段から出力される受光信号の合成
処理を行う第1の信号処理手段と、上記受光部の各受光
手段から出力される受光信号の合成処理を行う第2の信
号処理手段と、上記第1,第2の信号合成手段を切り換
える切換手段と、第1の測定モードと第2の測定モード
とを切換設定するモード設定手段と、第1の測定モード
が設定されると、上記第1の信号処理手段により上記受
光信号の合成処理を行わせ、第2の測定モードが設定さ
れると、上記第2の信号処理手段により上記受光信号の
合成処理を行わせる処理制御手段とを備え、上記測定対
象物からの反射光を上記受光部で受光し、上記第1の信
号処理手段若しくは第2の信号処理手段で処理された受
光信号を用いて当該測定対象物表面の位置を計測する形
状計測装置であって、上記第1の信号処理手段は、上記
受光手段間相互の画素配列方向における位置ずれ量が記
憶された記憶手段と、上記受光部の各受光手段から出力
される受光信号をそれぞれ記憶する信号記憶手段と、上
記受光手段の一方の受光信号に対する他方の受光信号の
上記位置ずれ量に基づく誤差を上記記憶手段に記憶され
た位置ずれ量に基づいて補正する補正手段と、一方の受
光手段の受光光量が受光範囲を超えているとき、当該受
光手段の受光信号を受光光量が受光範囲を超えていない
他方の受光手段の受光信号に置き換えるように上記受光
手段の受光信号を合成する信号合成手段とからなり、上
記第2の信号処理手段は、上記受光手段間相互の画素配
列方向における画素ピッチ単位の位置ずれ量に基づき一
方の受光手段から出力される受光信号の位相を他方の受
光手段から出力される受光信号に対して遅延させて両受
光手段間の画素配列方向の位置ずれを補正する補正手段
と、一方の受光手段の受光光量が受光範囲を超えている
とき、当該受光手段の受光信号を受光光量が受光範囲を
超えていない他方の受光手段の受光信号に置き換えるよ
うに上記受光手段の受光信号を合成する信号合成手段と
からなるものである(請求項7)。
【0037】この構成によれば、測定者は第1又は第2
の測定モードの何れかを選択して測定対象物の表面形状
を計測することができる。第1の測定モードでは受光部
から出力される受光信号は第1の信号処理手段で処理さ
れ、第2の測定モードでは受光部から出力される受光信
号は第2の信号処理手段で処理される。
【0038】第1の信号処理手段では、補正手段におい
て、一方の受光手段の受光信号を基準として他方の受光
手段の受光信号のX方向における受光手段間相互の位置
ずれ量に基づく誤差が、記憶手段に記憶された位置ずれ
量に基づいて補正される。そして、一方の受光手段の受
光光量が受光範囲を超えているとき、当該受光手段の受
光信号を受光光量が受光範囲を超えていない他方の受光
手段の受光信号に置き換えるように、すなわち、一方の
受光手段から出力される受光信号のレベルが飽和してい
るとき、その受光信号をレベルが飽和していない他方の
受光手段の受光信号に置換するように、信号合成手段で
両受光手段の受光信号が合成される。
【0039】一方、第2の信号処理手段では、補正手段
において、X方向における画素ピッチ単位のずれ量に基
づき一方の受光手段から出力される受光信号の位相を他
方の受光手段から出力される受光信号に対して遅延させ
て両受光手段間のX方向における位置ずれが補正され
る。そして、一方の受光手段の受光光量が受光範囲を超
えているとき、当該受光手段の受光信号を受光光量が受
光範囲を超えていない他方の受光手段の受光信号に置き
換えるように、すなわち、一方の受光手段から出力され
る受光信号のレベルが飽和しているとき、その受光信号
をレベルが飽和していない他方の受光手段の受光信号に
置換するように、信号合成手段で両受光手段の受光信号
が合成される。
【0040】そして、第1の信号処理手段若しくは第2
の信号処理手段で合成された受光信号を用いて測定対象
表面の位置が計測される。
【0041】これにより受光部のダイナミックレンジが
各受光手段のダイナミックレンジよりも拡大し、高い精
度で正確に測定対象表面の形状計測が可能となる。
【0042】また、本発明は、上記形状計測装置におい
て、上記第1,第2の信号処理手段は、それぞれ上記受
光手段間相互の光束入射方向における位置ずれ量が記憶
された第2の記憶手段と、上記受光手段の一方の受光信
号の他方に対する他方の受光信号の上記光束入射方向に
おける位置ずれ量に基づく誤差を上記記憶手段に記憶さ
れた位置ずれ量に基づいて補正する第2の補正手段とを
更に備えているものである(請求項8)。
【0043】この構成によれば、第1,第2の信号処理
手段の有する第2の補正手段において、更に一方の受光
手段の受光信号を基準として他方の受光手段の受光信号
のZ方向における受光手段間相互の位置ずれ量に基づく
誤差が、第2の記憶手段に記憶された位置ずれ量に基づ
いて補正される。これにより測定対象表面の形状計測精
度がより向上する。
【0044】また、本発明は、上記形状計測装置におい
て、上記第1の信号処理手段の有する補正手段及び第2
の補正手段は、上記受光手段の画素毎に、上記位置ずれ
量に基づく誤差を補正するものである(請求項9)。
【0045】この構成によれば、第1の測定モードにお
いては、一方の受光手段の受光信号を基準として他方の
受光手段の受光信号のX方向及びZ方向における受光手
段間相互の位置ずれ量に基づく誤差の補正が、各画素か
ら出力される受光信号毎に行なわれる。従って、各画素
毎に、X方向及びZ方向における受光手段間相互の位置
ずれ量に基づく誤差を補正することにより、各測定点で
の受光手段相互の位置ずれに基づく誤差が正確に補正さ
れる。
【0046】なお、上記形状計測装置において、上記受
光手段の画素毎の画素配列方向若しくは光束入射方向に
おける位置ずれ量は、所定の代表値とするとよい(請求
項10)。
【0047】この構成によれば、例えば一方のラインセ
ンサと他方のラインセンサとが非平行状態でZ方向若し
くはX方向に位置ずれを起こしている場合、各画素毎に
位置ずれ量は異なるが、例えば平均値等の代表値を用い
て位置ずれに基づく誤差の補正が行なわれる。位置ずれ
量を代表値とすることで、記憶すべき位置ずれ量が低減
され、補正演算も容易となる。
【0048】また、本発明は、請求項7〜10のいずれ
かに記載の形状計測装置において、上記受光部の受光手
段は上記光学系の像側の焦点位置に設定されるととも
に、上記光学系の像側の焦点位置に照明光源を生成する
照明手段と、この照明手段と上記受光部との間に介設さ
れ、当該照明手段からの照明光を上記光学系に導くとと
もに、この光学系から出射される上記照明光の上記測定
対象物からの反射光を上記受光部に導く第2の光分割手
段とを更に備えたものである(請求項11)。
【0049】この構成によれば、照明手段で生成された
照明光は第2の光分割手段及び光学系を介して測定対象
物に照射される。また、測定対象物表面を反射した照明
光は光学系及び第2の光分割手段を介して受光部に導か
れ、光分割手段により所定の光量比率で分割されてそれ
ぞれ受光手段に導かれる。そして、形状計測時には光学
系の物体側の焦点位置を移動させつつ所定の周期で受光
部の露光が繰り返し行なわれ、この露光により各受光手
段で光電変換された信号(受光信号)は信号処理手段に
出力される。
【0050】照明光は光学系の物体側の焦点位置に集光
し、この焦点位置が測定対象物表面に一致したとき、受
光部から出力される受光信号のレベルが最大となる。従
って、信号処理手段で合成処理された受光信号のうち、
レベルが最大となる受光信号の露光位置を算出すること
で測定対象物表面の位置が正確に算出される。
【0051】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る形状計測装
置の一実施形態のブロック構成図である。
【0052】形状計測装置1は共役オートフォーカスシ
ステムを用いて測定対象物Gの表面形状の計測を行うも
のである。形状計測装置1は、照明光を発生する照明部
2、照明部2からの照明光を測定対象物Gに照射する共
焦点型光学系3、この共焦点型光学系3(以下、光学系
3という。)を透過した測定対象物Gからの照明光の反
射光を受光し、電気信号(以下、受光信号という。)に
光電変換して出力する受光部4、光学系3を透過した測
定対象物Gからの照明光の反射光を分光して受光部4に
導くビームスプリッタ5、測定対象物Gを形状計測装置
1に対して垂直方向(Y方向)に相対移動させるY方向
演算部6、受光部4から出力される受光信号を用いて測
定対象物Gの表面の粗い位置座標(Z座標)を算出する
Z座標粗演算部7及び上記各部の動作を制御し、測定対
象物Gの表面の三次元形状データを算出する測定制御部
8からなる基本構成を有している。
【0053】測定対象物Gの三次元形状は当該測定対象
物Gを三次元形状装置1の前方に配置されたY方向駆動
部6内の測定テーブル61に載置し、当該測定テーブル
61を高さ方向(Y方向)に所定のピッチで昇降させつ
つ、各高さ位置で測定対象物Gの表面の凹凸を計測する
ことにより行なわれる。すなわち、測定対象物Gの高さ
方向をY方向、光学系3の光軸方向をZ方向、Y方向及
びZ方向に直交する方向(図1において紙面に垂直な方
向)をX方向とすると、測定対象物GのY座標を所定の
ピッチで変化させつつ、各Y座標の位置で測定対象物G
の表面のZ座標を計測することにより測定対象物Gの三
次元形状が計測される。
【0054】なお、三次元計測装置1は、後述するよう
にX軸と平行に配置されたラインセンサからなる光電変
換素子を備え、この光電変換素子の各画素毎にその受光
信号を用いて測定対象物Gの表面のZ座標を計測するよ
うになっている。すなわち、光電変換素子の各画素はX
座標に相当し、各Y座標上の全てのX座標位置における
Z座標が同時に計測されるようになっている。
【0055】また、測定対象物Gの表面のZ座標は以下
のように計測される。まず、光学系3の像側に配置され
た照明部2からX方向に延びる線状の照明光を発光させ
る。この照明光は、図3に示すように光学系3の物体側
の焦点位置F2に集光され、その焦点位置F2にX方向
と平行な方向に延びる線状光(以下、スリット光とい
う。)が形成される。
【0056】次に、この状態で光学系3の物体側の焦点
位置F2(すなわち、スリット光)を光軸方向に当該焦
点位置F2が測定対象物Gの内部に至るまで移動させつ
つ、所定の周期で受光部4内の受光素子41a,41b
の露光を繰り返す。すなわち、Z軸上の所定の座標位置
1,Z2,…Znで測定対象物Gの撮像を繰り返す。
【0057】この撮像動作により、図4に示すように各
Z座標位置で受光信号が得られるが、これらの受光信号
を用いて、Z座標粗演算部7及び測定制御部8内のZ座
標演算部84で最大レベルとなる光軸上の露光位置(図
4において、点Pに対応するZ座標Zp)を受光素子4
1a,41bの各画素(X座標に相当)毎に算出し、そ
の位置を測定対象物Gの表面のZ座標とする。
【0058】図1に戻り、照明部2は測定対象物Gに対
する照明光を発生させるものである。この照明光は光電
変換素子全体に測定対象物Gからの反射光を入射し得る
ようなX方向に延びるスリット光である。照明部2はレ
ーザ発生器21と照明光学系22を備え、レーザ光発生
器21で発生されたレーザ光(スポット光)は照明光学
系22でX方向に延びるスリット光に変換され、光学系
3の像側の焦点位置F1に一旦,結像された後、ビーム
スプリッタ5を介して光学系3に入射される。
【0059】光学系3は照明部2から入力された照明光
を測定対象物Gに照射するとともに、その測定対象物G
の表面で反射した照明光をビームスプリッタ5を介して
受光部4に導くものである。
【0060】光学系3は前群レンズ31aと後群レンズ
31bとからなる二群レンズからなり、後群レンズ31
bは光学系3の対物側の焦点位置F2を移動させるフォ
ーカス調整用のレンズとなっている。後群レンズ31b
はアクチュエータ32によって光軸上を前後に移動可能
になっている。アクチュエータ32はステップモータ等
の電動モータ33の回転運動を直進運動に変換するもの
で、後群レンズ31bはアクチュエータ32を介して伝
達された電動モータ33の駆動力により光軸上を前後に
移動する。なお、電動モータ33の動作はモータドライ
バ34により制御され、電動モータ33の実質的な駆動
制御は測定制御部8により行われる。
【0061】また、アクチュエータ32には後群レンズ
31bの位置を検出する位置検出器35が設けられてい
る。位置検出器35は、例えばアクチュエータ32の移
動部材側に取り付けられた光センサと固定部材側に取り
付けられたリニアスケールとからなり、アクチュエータ
の移動部材の移動によって光センサがリニアスケールの
メモリを読み取るようになっている。位置検出器35か
らは正弦波状の信号が出力され、この出力信号は波形整
形器36で矩形波に整形された後、測定制御部8に入力
される。
【0062】測定制御部8では位置検出器35から入力
される矩形波を用いて後群レンズ31bの位置、すなわ
ち、焦点位置F2の光軸上の位置が検出される。光学系
3から出射された照明光は、上述したように焦点位置F
2に集光し、この焦点位置F2にX方向に延びるスリッ
ト光が形成される(図3参照)。従って、後群レンズ3
1bを光軸上に移動させることによりスリット光が光軸
上を移動し、このスリット光が測定対象物Gの表面で反
射したとき、受光部4への入射光量は最大となる。Z座
標粗演算部7及び測定制御部8は受光部4から入力され
る複数の受光信号(図4参照)を用いて信号レベルが最
大となる後群レンズ31bの位置、すなわち、焦点位置
F2の位置を算出することにより測定対象物GのZ座標
を算出する。
【0063】受光部4はビームスプリッタ5を介して入
力された測定対象物Gからの反射光を受光するものであ
る。受光部4は2枚のCCDラインセンサからなる受光
素子(以下、ラインセンサという。)41a,41b、
入射光束を2分割してそれぞれラインセンサ41a,4
1bに導くビームスプリッタ42、ラインセンサ41
a,41bの受光動作(露光による電荷蓄積及び蓄積電
荷の読出等)を制御するCCDドライバ43及びライン
センサ41a,41bから読み出された受光信号に所定
の信号処理(ノイズ除去やレベル調整等)を施し、デジ
タル信号に変換して出力するA/D変換器44からな
る。なお、本実施の形態ではビームスプリッタ42とし
て半透過ミラーを用いているが、ハーフプリズム等の他
の光学部材を用いることができる。
【0064】2枚のラインセンサ41a,41b及びビ
ームスプリッタ42は、上述したCCD2板方式により
ラインセンサのダイナミックレンジを拡大するための構
成部材である。ビームスプリッタ42はビームスプリッ
タ5の反射光の光軸上に配置され、ラインセンサ41a
はビームスプリッタ42の透過光の光路上に、また、ラ
インセンサ41bはビームスプリッタ42の反射光の光
路上に、それぞれ光学系3の像側の焦点位置F1と共役
な位置に配置されている。
【0065】CCD2板方式によるダイナミックレンジ
拡大方法ではラインセンサ41aとラインセンサ41b
との相互の受光位置を正確に一致させる必要があるが、
本実施形態では、画素配列方向に対して垂直な方向(Y
方向)についてはセンサ取付部に図略の位置調整機構を
設けて機械的に位置ずれを調整し、画素配列方向(X方
向)及びセンサ受光面に対して垂直な方向(Z方向)に
ついてはその相対的な位置ずれ量Δx,Δzをラインセ
ンサ41a,41bの受光信号の信号処理若しくは受光
信号を用いた演算処理において補正するようにしてい
る。この補正処理の詳細は後述する。
【0066】ラインセンサ41a及びラインセンサ41
bは略同一の受光感度特性を有し、ラインセンサ41a
は通常のダイナミックレンジで動作させるセンサであ
り、ラインセンサ41bは拡大したダイナミックレンジ
で動作させるセンサである。
【0067】従って、ビームスプリッタ42では入射光
束を光量比B1:B2=N(N≫1):1で2分割し、
光量B1の光束をラインセンサ41a側に出射し、光量
B2の光束をラインセンサ41bに出射するようになっ
ている。
【0068】ラインセンサ41a,41bの受光感度特
性が、例えば図15に示す特性であるとすると、両ライ
ンセンサ41a,41bはそれぞれBmin〜Bmaxの範囲
内の光量B1,B2を有する入射光束を受光することが
できる。従って、例えば光量比B1:B2を99:1と
し、入射光束の光量をBとすると、ラインセンサ41a
に入力される光量B1は0.99・Bであるから、ライ
ンセンサ41aでは100・Bmin/99≦B≦100
・Bmax/99の光量を有する入射光束、すなわち、ほ
ぼBmin〜Bmaxの範囲の入射光束が受光可能となる。一
方、ラインセンサ41bに入力される光量B2は0.0
1・Bであるから、サブセンサ41bでは100・Bmi
n≦B≦100・Bmaxの光量を有する入射光束、すなわ
ち、受光感度特性の受光可能な最大入力レベルBmaxの
100倍の光量を有する入射光束が受光可能となる。
【0069】従って、受光部4では入射光束の光量に応
じてラインセンサ41aから出力される受光信号とライ
ンセンサ41bから出力される受光信号とを切り換える
(ラインセンサ41aの出力レベルがVmaxを超えると
き、受光素子をラインセンサ41aからラインセンサ4
1bに切り換える)ことにより、Bmin〜100・Bmax
の範囲の光量を有する入射光束を受光することができる
ようになっている。
【0070】ラインセンサ41a,41bは電子シャッ
タ機能を備え、露光(電荷蓄積)及び蓄積電荷の読出し
はCCDドライバ43によって制御される。CCDドラ
イバ43は測定制御部8から入力される露光制御信号に
基づきラインセンサ41a,41bの電荷蓄積及び蓄積
電荷の読出しの動作を制御する。
【0071】なお、測定制御部8からCCDドライバ4
3に入力される露光制御信号は所定の周期を有するパル
ス列信号で、CCDドライバ43は、例えばこのパルス
列信号の立上がりタイミングでラインセンサ41a,4
1bの露光を開始させ、立ち下がりタイミングでその露
光を停止させるとともに、当該露光で蓄積された電荷の
読み出しを行う。
【0072】測定制御部8は光学系3の焦点位置F2
(すなわち、スリット光の位置)の移動を開始させる
と、所定のタイミングで露光制御信号をCCDドライバ
43に出力する。これによりスリット光が光軸上(すな
わち、Z軸上)を移動している間に所定の移動ピッチで
複数回、測定対象物Gがラインセンサ41a,41bで
撮像される。スリット光が測定対象物Gの表面に近接す
るほど、ラインセンサ41a,41bにおける受光信号
のレベルは高くなり、そのレベルはスリット光が測定対
象物Gの表面に一致したとき、最大となる。
【0073】測定制御部8から出力される露光制御信号
はラインセンサ41a,41bに入射される測定対象物
Gからの反射光のレベルをサンプリングするための制御
信号(図4の露光タイミングt1,t2,…tnを制御する
信号)である。Z座標粗演算部7及び測定制御部8では
この制御信号に基づいて取り込まれた測定対象物Gから
の反射光のレベル変化、すなわち、図4に示す受光部4
の出力レベルの変化に基づいて当該測定対象物Gの表面
の位置を示すZ座標(図4におけるZ座標Zp)が算出
される。
【0074】A/D変換器44はラインセンサ41a,
41bから読み出された受光信号(アナログ信号)のノ
イズ削減及びレベル調整を行い、デジタル信号に変換し
てZ座標粗演算部7に出力する。このとき、ラインセン
サ41bから読み出された受光信号については信号レベ
ルがN倍されてZ座標粗演算部7に出力される。
【0075】Y方向駆動部6は測定対象物Gを形状計測
装置1の光学系3に対して上下方向に相対移動させるも
のである。Y方向駆動部6は測定テーブル61、電動モ
ータ62、モータドライバ63、位置検出装置64及び
波形整形器65を備えている。測定テーブル61は測定
対象物Gを載置するもので、電動モータ62の駆動力に
より昇降可能になされている。電動モータ62の動作は
モータドライバ63により制御され、更にモータドライ
バ63の駆動制御は測定制御部8により行われる。位置
検出器64は測定テーブル61の昇降位置を検出するも
のである。位置検出器64は光学系3内の位置検出器3
5と同一の部材で構成されている。波形整形器65は位
置検出器64から出力される正弦波状の検出信号の波形
を整形するもので、波形整形後の検出信号は測定制御部
8に入力される。
【0076】Z座標粗演算部7はラインセンサ41a,
41bから周期的に出力される複数個の受光信号のう
ち、信号レベルがピークとなる露光位置の粗い検出を行
うものである。すなわち、測定対象物Gの各Y座標位置
において、スリット光を光軸上に移動させて図4に示す
ような複数個の受光信号が取り込まれるが、Z座標粗演
算部7はこれらの受光信号の中から、ピーク値近傍の所
定数の受光信号を算出するものである。この処理は演算
対象となる受光信号の絞り込みを行い、受光信号がピー
ク値となる露光位置Zpを高速に算出するためのもので
ある。このZ座標の粗検出処理においてはラインセンサ
41a,41bのX方向及びZ方向の位置ずれも補正さ
れるようになっている。なお、Z座標粗演算部7の構成
及び機能の詳細は後述する。
【0077】測定制御部8は照明部2、光学系3、Y方
向駆動部6及びZ座標粗演算部7の動作を制御して測定
対象物Gの形状測定を行うものである。測定制御部8は
マイクロコンピュータからなり、機能ブロックとして移
動制御部81、測定位置検出部82、露光制御部83、
Z座標演算部84及び通信部85を備えている。
【0078】移動制御部81はY方向駆動部6内の測定
テーブル61の駆動を制御するとともに、光学系3の後
群レンズ31bの移動を制御するものである。測定位置
検出部82はY方向駆動部6内の位置検出器64から出
力される信号に基づいて測定点のY座標を検出するもの
である。露光制御部83は受光部4内のラインセンサ4
1a,41bの露光タイミング、すなわち、Z軸上の露
光位置を制御するものである。露光制御部83は光学系
3の位置検出器35から出力される信号に基づいて所定
の周期を有する露光タイミング信号を生成し、受光部4
内のCCDドライバ43に出力する。
【0079】Z座標演算部84はZ座標粗演算部7から
各画素位置毎に入力されるピークレベル近傍の複数個の
受光データを用いて各画素位置における受光データがピ
ークレベルとなる露光位置(Z座標)を算出するもので
ある。Z座標演算部84は、複数個の受光データを用い
て補間演算によりピークレベルとなる露光位置(Z座
標)を算出する。
【0080】通信部85は計測された測定対象物Gの形
状データ(XYZ座標データ)を外部接続されたコンピ
ュータ等の処理装置に出力するものである。
【0081】測定モード設定部9は第1の測定モードと
第2の測定モードとを切換設定するものである。受光部
4にCCD2板方式によるダイナミックレンジ拡大方法
を採用し、ラインセンサ間の相互の位置ずれ補正をソフ
ト的に行う場合、測定精度を重視すると、位置ずれ補正
の演算処理に時間を要し、測定時間が長くなるという不
具合が生じる。そこで、本実施形態に係る形状測定装置
1ではかかる不具合を考慮し、正確に位置ずれ補正を行
って高精度で測定を行う第1の測定モードと位置ずれ補
正の精度を少し甘くして高速で測定を行う第2の測定モ
ードとを測定モード設定部9により選択可能にしてい
る。
【0082】操作者は高精度の測定を行うか、多少精度
が低下しても高速測定を行うかによって測定モード設定
部9からいずれかの測定モードを設定することができ
る。このモード設定情報はZ座標粗演算部7に入力さ
れ、後述のゲートコントローラ73によるゲートGT1
〜GT6の制御に用いられる。
【0083】図2は、Z座標粗演算部7の内部構成を示
すブロック図である。
【0084】Z座標粗演算部7は、正確に位置ずれ補正
を行う第1データ処理部71、高速で位置ずれ補正を行
う第2データ処理部72、受光部4からの受光データ
(A/D変換された受光信号)の両データ処理部72,
73への入力を制御するゲートGT1〜GT6及びこれ
らのゲートGT1〜GT6の駆動を制御するゲートコン
トローラ73からなる。
【0085】第1データ処理部71は第1の測定モード
において受光データの処理を行うものであり、画像メモ
リ711、X方向位置ずれ補正部712、データ選択部
713、データ粗検出部714、Z方向位置ずれ補正部
715及びデータメモリ716を備えている。
【0086】画像メモリ711は1回のスリット光のス
キャンで受光部4から出力される受光データを記憶する
メモリである。画像メモリ711は同一の記憶容量を有
する2枚のメモリ711a,711bからなり、メモリ
711aにはラインセンサ41aから出力される受光デ
ータが記憶され、メモリ711bにはラインセンサ41
bから出力される受光データが記憶される。
【0087】図5は、画像メモリ711の概念図の一例
を示すもので、m×n個の受光データを記憶する記憶領
域を有している。同図に示す記憶領域は、ラインセンサ
41a,41bにm個の画素g1,g2,…gmが一列に
配列されているとし、1回のスリット光のスキャンでn
回の露光が所定の周期で繰り返されるとした場合のもの
である。
【0088】露光タイミングt1でラインセンサ41
a,41bの露光が行なわれ、受光部4から読み出され
た受光データ(各画素g1,g2,…gmから出力される
一群の受光データ)は画像メモリ711の左端の縦ライ
ンに記憶され、以下同様にして露光タイミングt2,t
3,…tnで取り込まれた受光データは順次、右隣の縦ラ
インに記憶される。従って、任意の画素grの位置にお
ける横ライン上に配列された一群の受光データをグラフ
化すると、図4に示すようなサンプリングデータとな
る。
【0089】X方向位置ずれ補正部712はラインセン
サ41aとラインセンサ41bとのX方向における相互
の位置ずれΔxを補正するものである。この位置ずれ補
正は、例えばラインセンサ41aの位置を基準とし、ラ
インセンサ41bのラインセンサ41aに対するX方向
の位置ずれ量Δxを補正することにより行なわれる。X
方向の位置ずれ量Δxは形状計測装置1の製造時に測定
されてデータメモリ716に記憶されている。
【0090】ラインセンサ41a,41bの画素ピッチ
をpxとし、ラインセンサ41bのラインセンサ41a
に対するX方向の位置ずれ量ΔxをΔx=±(a+b)
・p x(aは1以上の整数、1>b≧0)とすると、b
=0の場合、すなわち、位置ずれ量Δxが画素ピッチp
xの整数倍(a倍)の場合は、ラインセンサ41bの各
画素の受光データを位置ずれしている画素数分だけシフ
トさせて扱うことによりラインセンサ41bとラインセ
ンサ41aとの位置ずれを演算上補正することができ
る。
【0091】従って、この場合は、ラインセンサ41a
の受光データのうち、レベルが飽和している画素につい
てラインセンサ41bの対応する画素(位置ずれが補正
された後の対応する画素)の受光データに置換すること
で、全ての画素位置について正確な受光データを得るこ
とができる。
【0092】一方、b≠0の場合、すなわち、位置ずれ
量Δxが画素ピッチpxの整数倍でない場合は、ライン
センサ41aのk(但しk>a+1とする。)番目の画
素g kに対してラインセンサ41bの(k−a−1)番
目の画素gk-a-1と(k−a)番目の画素gk-aとが重複
するから、ラインセンサ41aの画素gkの受光データ
が飽和している場合、その受光データをラインセンサ4
1bの画素gk-a-1若しくは画素gk-aの受光データに置
換しても正確な受光データとはならない。
【0093】すなわち、図6に示すように、例えば位置
ずれ量ΔxがΔx=(1+b)で、ラインセンサ41a
の5番目の画素g5の受光データが飽和している場合、
ラインセンサ41aの5番目の画素g5に対してライン
センサ41bの3番目の画素g3′と4番目の画素g4
とが重複し、画素g3′及び画素g4′の受光データが、
例えば図7に示すようになっているとすると、画素
3′及び画素g4′の位置と画素g5の位置とは正確に
はずれているため、画素g5の受光データV(g5)を画
素g3′の受光データV(g3′)若しくは画素g4′の
受光データV(g4′)としても誤差が生じる。
【0094】そこで、本実施形態では、画素g3′の受
光データV(g3′)と画素g4′の受光データV
(g3′)とを用いて補間演算により画素g5の位置の受
光データを算出し、その算出結果を画素g5の受光デー
タとするようにしている。この補間演算は、例えば画素
3′と画素g4′間の受光データの変化を直線と見做
し、両画素g3′,g4′間の画素g5の位置に対応する
受光データを算出するものである。具体的には、V
(g5)=(1−b)・[V(g4′)−V(g3′)]の演算式によ
り算出される。
【0095】なお、画素g5の位置を両画素g3′,
4′間の中間と見做し、すなわち、b=1/2とし、
補間値として受光データV(g4′)と受光データV(g3′)
の平均値[V(g4′)−V(g3′)]/2を取るようにしても
よい。
【0096】従って、X方向位置ずれ補正部712では
ラインセンサ41aの受光データが飽和している画素g
kを算出するとともに、この画素gkの受光データを置換
すべき受光データがラインセンサ41bの画素
k-a-1,k-a′の受光データを用いて算出される。
【0097】データ選択部713はラインセンサ41a
の各画素gi(i=1,2,…m)の受光データとライ
ンセンサ41bの各画素gi′(i=1,2,…m)の
受光データとを合成して正確な受光データを作成するも
のである。すなわち、図8に示すようにラインセンサ4
1aの各画素giの受光データのうち、オーバーフロー
している受光データをラインセンサ41bの対応する画
素位置の受光データに置換するように合成するものであ
る。
【0098】図8は、ラインセンサ41aに対してライ
ンセンサ41bが右方向に略1.5pxだけ位置ずれを
起こしている場合の例である。なお、説明の便宜上、画
素数は12個としている。
【0099】上段はラインセンサ41aの画素g1〜g
12の受光データを示し、中段はラインセンサ41bの画
素g1′〜g12′の受光データを示している。なお、ラ
インセンサ41bのものは受光データのレベルをN倍し
たもので表している。
【0100】両受光データにおいて、点線で示す曲線は
ラインセンサ41a,41bに十分なダイナミックレン
ジがあったとした場合の受光レベルである。ラインセン
サ41aでは画素g5〜g9の部分が最大出力レベルVma
xを超えているので、これらの受光データはVmaxに飽和
している。一方、ラインセンサ41bでは受光光量が1
/Nに抑制されているので、何れの画素の出力レベルも
Vmaxに飽和していない。
【0101】そして、両受光データは、下段に示すよう
にラインセンサ41aの画素g5〜g9の受光データをラ
インセンサ41bの対応する位置の受光データに置換す
るように合成される。下段の受光データにおいて、画像
5〜g9の受光データのレベルを「△」で示しているの
は、位置ずれ量Δxが画素ピッチpxの整数倍でないた
め、上述した補間処理により算出されたものであること
を示している。位置ずれ量Δxが、例えばΔx=px
あるときは、ラインセンサ41aの画素g5〜g9の受光
データはラインセンサ41bの画素g4′〜g8′の受光
データにそれぞれ置換されることになる。
【0102】データ粗検出部714は、上述したように
各画素位置毎に、複数個の受光データの中からピークレ
ベル近傍の受光データを検出するものである。データ粗
検出部714は各画素位置毎に、例えば複数個の受光デ
ータについてデータレベルに基づくソーティングを行
い、レベルの高い順に所定個数の受光データを検出す
る。
【0103】Z方向位置ずれ補正部715は、検出され
た受光データにラインセンサ41bの受光データが含ま
れている場合、その受光データについてラインセンサ4
1aとラインセンサ41bとのZ方向における相互の位
置ずれΔzを補正するものである。より正確には位置ず
れΔzに基づく受光データの誤差を補正するものであ
る。
【0104】すなわち、例えば図13に示すようにライ
ンセンサ41bがラインセンサ41aに対して距離Δz
だけ光束が入射する側にずれているとすると、ラインセ
ンサ41aの画素giの受光光量はラインセンサ41b
の画素giの受光光量よりも小さくなるから、ラインセ
ンサ41aのデータレベルが飽和している画素grの近
傍の画素位置の受光データをラインセンサ41bの受光
データに置換した場合、その受光データはラインセンサ
41aの位置で受光したとした場合よりも高いレベルと
なる。
【0105】図9は、その様子を示したもので、点線で
示す曲線はラインセンサ41aの位置で飽和することな
く受光できた場合の受光データを示し、「●」はライン
センサ41aの受光データを示し、「△」はラインセン
サ41bの受光データを示している。
【0106】同図に示すように、露光位置Zr-1、Zr
受光データはラインセンサ41bの受光データに置換さ
れているため、そのデータレベルは点線で示す曲線より
高くなっている。Z方向位置ずれ補正部715では、露
光位置Zr-1、Zrの受光データのレベルが位置ずれ量Δ
zの基づいて点線で示す曲線上に乗るように補正され
る。
【0107】そして、Z方向位置ずれ補正部715によ
り補正された受光データは測定制御部8に出力される。
【0108】なお、Z方向の位置ずれ補正もラインセン
サ41aの位置を基準とし、ラインセンサ41bのライ
ンセンサ41aに対するZ方向の位置ずれ量Δzを補正
することにより行なわれる。Z方向の位置ずれ量Δzも
形状計測装置1の製造時に測定されてデータメモリ71
6に記憶されている。
【0109】図2に戻り、データメモリ716は、上述
したようにX方向及びZ方向の位置ずれ量Δx,Δzを
記憶するものである。位置ずれ量Δx,Δzは各画素位
置g i毎に測定され、データメモリ716に記憶されて
いる。
【0110】位置ずれ量Δxは、例えば図10の上段に
示すように長手方向に所定の間隔で複数個のスリット1
0a,10b,10cが形成されたテストチャート10
を焦点位置F2に配置してこのテストチャート10を受
光部4で撮像した際のラインセンサ41a,41bから
出力される受光データを用いて算出される。すなわち、
ラインセンサ41a,41bがX方向に相互にずれてい
る場合、各ラインセンサ41a,41bから出力される
受光データは図10の中段及び下段に示すようになるか
ら、例えばスリット10bを受光しているラインセンサ
41a,41bの画素位置のずれ量Δxを算出すること
によりラインセンサ41a,41bのX方向の位置ずれ
量Δxが算出される。なお、テストチャート10として
長手方向に反射率が連続的もしくは段階的に変化する反
射板を用いてもよい。
【0111】また、位置ずれ量Δzは、図3において、
測定対象物Gに代えて所定の反射率を有する基準となる
全反射ミラーを配置し、この全反射ミラーの反射面の前
後にスリット光をスキャンさせてラインセンサ41aと
ラインセンサ41bの受光レベルを比較することにより
算出される。すなわち、ラインセンサ41aからの受光
信号のレベルが最大となるスリット光のスキャン位置
(ラインセンサ41aに対する共焦点位置)とラインセ
ンサ41bからの受光信号のレベルが最大となるスリッ
ト光のスキャン位置(ラインセンサ41bに対する共焦
点位置)との距離差をZ方向の位置ずれ量Δzとして算
出することができる。
【0112】なお、上述の位置ずれ量Δx,Δzは、ラ
インセンサ41aとラインセンサ41bの受光面が平行
である場合は、全体的な位置ずれ量Δx,Δzを算出し
て各画素に対する位置ずれ量Δx,Δzとすることがで
きるが、図11に示すようにラインセンサ41bの受光
面がラインセンサ41aの受光面に対して角度θで傾斜
している場合は各画素位置giの位置ずれ量Δx(gi),
Δz(gi)は変化するから、各画素gi毎に位置ずれ量Δ
x(gi),Δz(gi)を算出することが望ましい。この場
合は、テストチャート10として、例えば長手方向に白
黒の繰返しパターンが形成された反射板を用いたり、1
本のスリットが形成されたテストチャートをX方向に移
動させることで、白黒パターンの光像をラインセンサ4
1a,41bに形成し、この撮像画像を用いて画素毎に
位置ずれ量Δx(gi)を算出するとよい。本実施形態で
は、データメモリ716に画素毎の位置ずれ量Δx
(gi),Δz(gi)が記憶されている。
【0113】尤も、第2データ処理部72では位置ずれ
補正の精度を多少低下させても高速処理を優先するよう
にしているので、後述するようにZ方向位置ずれ補正部
724における各画素giの位置ずれ量Δz(gi)は所定
の代表値、例えば全画素giの位置ずれ量Δz(gi)の平
均値を用いるようにしている。これによりZ方向位置ず
れ補正部724のための位置ずれ量Δz(gi)を記憶す
るメモリを低減するとともに、演算速度の高速化を図る
ようにしている。
【0114】第2データ処理部72は第2の測定モード
において受光データの処理を行うものであり、X方向画
素ずれ補正部721、データ選択部722、画像メモリ
723、Z方向位置ずれ補正部724を備えている。第
2データ処理部72はCPLD(Complex Programmable
Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate
Array)等のデバイスでハードウェアにより構成されて
いる。
【0115】第1の測定モードではX方向の位置ずれ補
正を精密に演算して測定誤差の可及的に低減するように
していたが、第2の測定モードはX方向の位置ずれ補正
を画素ピッチ単位で行うことにより高速測定を可能にす
るようにしたものである。
【0116】第2の測定モードでは、ラインセンサ41
aとラインセンサ41b間のX方向の位置ずれ量が画素
ピッチpxの整数倍でない場合にも整数倍の位置ずれ量
として信号処理により位置ずれ補正を行うため、この分
測定誤差が生じるが、演算処理により位置ずれ補正を行
わないので、この分処理の高速化が可能となっている。
また、ラインセンサ41a,41bの受光データをすべ
て保存せず、X方向の画素ずれ補正を行って合成した後
の受光データのみを保存するようにしているので、この
分第1の測定モードよりもメモリ容量を低減できるよう
になっている。
【0117】X方向画素ずれ補正部721は、上述した
ようにラインセンサ41aとラインセンサ41b間のX
方向の位置ずれ量を画素ピッチ単位で補正するものであ
る。X方向画素ずれ補正部721は、各露光動作毎に、
ラインセンサ41aから読み出される一群の受光データ
とラインセンサ41bから読み出される一群の受光デー
タとの位相を相対的にずらせることで、X方向の位置ず
れ量を補正する。
【0118】具体的には、受光部4からはラインセンサ
41a,41bの画素gi,gi′からそれぞれ出力され
る受光データV(gi),V(gi′)が同位相で出力される
が、例えばラインセンサ41a,41b間のX方向の位
置ずれ量Δxが図8に示すようにΔx≒1.5pxであ
る場合、画素gi′の受光位置は画素giの受光位置に対
してX方向に1.5pxだけずれ、画素gi+1若しくは画
素gi+2の受光位置に近くなっている。
【0119】従って、X方向画素ずれ補正部721では
ラインセンサ41bから出力される受光データV
(gi′)の位相を1画素分若しくは2画素分遅延させて
ラインセンサ41aの画素gi+1若しくは画素gi+2から
出力される受光データV(gi+1),V(gi+2)と同相にな
るようにX方向の位置ずれ量が信号処理により補正され
る。
【0120】データ選択部722は、ラインセンサ41
aの各画素gi(i=1,2,…m)の受光データとラ
インセンサ41bの各画素gi′(i=1,2,…m)
の受光データとを合成して正確な受光データを作成する
もので、第1データ処理部71内のデータ選択部713
と同一の機能を果たすものである。データ選択部722
ではラインセンサ41aからの受光データとラインセン
サ41bからの受光データとを比較し、レベルの飽和し
ていない適切な受光データが選択されて画像メモリ72
3に格納される。
【0121】画像メモリ723は合成後の受光データを
一時、保存するものである。画像メモリ723も第1デ
ータ処理部71内の画像メモリ711a(若しくは71
1b)と同様のメモリ容量を有し、図5に示したように
各画素位置の受光データV(gi)が記憶される。
【0122】Z方向位置ずれ補正部724は、第1デー
タ処理部71内のデータ粗検出部714及びZ方向位置
ずれ補正部715と同一の機能を果たすものである。す
なわち、各画素位置毎に、複数個の受光データの中から
ピークレベル近傍の受光データを検出し、それらの受光
データにラインセンサ41bの受光データが含まれてい
る場合、その受光データについてラインセンサ41aと
ラインセンサ41bとのZ方向における相互の位置ずれ
Δzを補正するものである。Z方向位置ずれ補正部71
5により補正された受光データは測定制御部8に出力さ
れる。
【0123】Z方向位置ずれ補正部724には各画素位
置に対する位置ずれ量Δzとして代表値が設定されてお
り、同一の位置ずれ量ΔzによりZ方向の位置ずれ基づ
く信号レベルの補正が行われる。これにより演算処理の
高速化が図られている。
【0124】Z方向位置ずれ補正部724の具体的な処
理は、上述したデータ粗検出部714及びZ方向位置ず
れ補正部715の処理と同様であるので、ここでは具体
的な説明を省略する。
【0125】第1データ処理部71若しくは第2データ
処理部72から出力されるZ方向のに粗く検出された受
光データは測定制御部8の入力され、上述したようにZ
座標演算部84で補間処理により正確な信号レベルが最
大となるZ座標が算出される。
【0126】上記のように本実施形態に係る形状計測装
置1は、CCD2板方式よるダイナミックレンジ拡大方
法を適用した受光部4を備えているので、高精度の受光
データが得られ、高精度の形状計測が可能となる。特に
ラインセンサ41a,ラインセンサ41b間のX方向及
びZ方向の位置ずれ量Δx,Δzを画素毎に算出してお
き、ラインセンサ41aに対するラインセンサ41bの
受光データの位置ずれに起因する誤差を画素毎に補正す
るようにしているので、ラインセンサ41a,ラインセ
ンサ41b間のX方向及びZ方向の位置ずれが測定誤差
に与える影響も少ない。
【0127】また、測定精度を重視した第1の測定モー
ドと測定速度を重視した第2の測定モードとを設け、測
定目的に応じてユーザーが両測定モードを選択できるよ
うにしているので、形状測定装置の利便性も向上する。
【0128】なお、上記実施の形態では、第1の測定モ
ードと第2の測定モードとを切換可能にしていたが、い
ずれか一方の測定モードを備えた構成であっても測定精
度の差はあるが、ラインセンサ41a,ラインセンサ4
1b間のX方向及びZ方向の位置ずれに基づく測定誤差
を低減することができる。
【0129】また、上記実施形態ではラインセンサを2
個用いて受光部4のダイナミックレンジを拡大するよう
にしていたが、ラインセンサを3個以上用いた場合にも
同様の方法で位置ずれ補正を行えば、ラインセンサ間の
位置ずれが測定誤差に与える影響を低減させることがで
きる。更に単体のセンサやエリアセンサを用いた場合に
も同様の方法で位置ずれ補正を行えば、ラインセンサ間
の位置ずれが測定誤差に与える影響を低減させることが
できる。
【0130】また、上記実施の形態ではX方向の位置ず
れ補正をした後、受光データの合成処理を行い、その後
でZ方向の位置ずれ補正を行うようにしていたが、X方
向及びY方向の位置ずれ補正をした後、受光データの合
成処理を行うようにしても良い。
【0131】更に上記実施形態では共焦点型の光学系3
を用い、像側の焦点位置F1に照明光源を設けて光学系
3を介して測定対象物Gに照明光を照射するようにして
いたが、光学系3の光路外に照明光源を設け、この照明
光源からの照明光の測定対象物Gでの反射光を光学系3
により受光部4に導くような構成であってもよい。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受光特性の等しい少なくとも2個の受光手段と入射した
光束を所定の光量比率で分割し、それぞれ各受光手段に
導く光分割手段とからなる受光部を備えた形状計測装置
であって、一方の受光手段からの受光信号を基準に他方
の受光手段からの受光信号の光束入射方向(Z方向)に
おける受光手段間相互の位置ずれ量に基づく誤差を補正
し、一方の受光手段からの受光信号のレベルが飽和して
いるとき、その受光信号をレベルが飽和していない他方
の受光手段からの受光信号に置換するように両受光手段
からの受光信号を合成するようにしたので、複数個の受
光手段のZ方向における相互の位置ずれの影響を受ける
ことなく正確かつ高い精度で測定対象物の表面形状を計
測することができる(請求項1)。
【0133】また、本発明によれば、複数個の画素が線
状に配列されてなる受光特性の等しい少なくとも2個の
受光手段と入射した光束を所定の光量比率で分割し、そ
れぞれ各受光手段に導く光分割手段とからなる受光部を
備えた形状計測装置であって、第1の測定モードと第2
の測定モードとを設け、第1の測定モードでは各画素毎
にX方向における受光手段間の位置ずれに基づく受光信
号の誤差を演算処理により正確に補正し、第2の測定モ
ードでは各画素毎にX方向における受光手段間の位置ず
れに基づく受光信号の誤差を受光信号の位相調整により
画素ピッチ単位で補正するようにしたので、高精度で測
定したい場合は第1の測定モードを選択することによ
り、また、高速で測定したい場合は第2の測定モードを
選択することによりユーザの測定条件に応じた形状測定
を行うことができる。これにより形状計測装置の利便性
が向上する(請求項7)。
【0134】また、本発明によれば、一方の受光手段か
らの受光信号を基準に他方の受光手段からの受光信号の
光束入射方向に対して垂直な方向(X方向)における受
光手段間相互の位置ずれ量に基づく誤差も補正するよう
にしたので、複数個の受光手段のZ方向及びX方向にお
ける相互の位置ずれの影響を受けることなく正確かつ高
い精度で測定対象物の表面形状を計測することができる
(請求項2,8)。
【0135】更に、ラインセンサからなる受光手段を用
いて各画素から出力される受光信号毎に位置ずれに起因
する誤差補正を行う場合、X方向又はZ方向における位
置ずれ量を所定の代表値としたので、各画素毎の位置ず
れ量を記憶するための容量が低減できるとともに、補正
演算も容易となる(請求項5,10)。
【0136】また、受光部の受光手段を光学系の像側の
焦点位置に設定し、光学系の像側の焦点位置に照明光源
を生成する照明手段とこの照明部からの照明光を光学系
に導くとともに、この光学系から出射される照明光の測
定対象物からの反射光を受光部に導く第2の光分割手段
とを設け、共焦点法により照明手段からの照明光を測定
対象物に照射して形状測定を行うようにしたので、より
高い精度で形状測定が可能となる(請求項6,11)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る形状計測装置の一実施形態のブロ
ック構成図を示す図である。
【図2】Z座標粗演算部の内部構成を示すブロック図で
ある。
【図3】共役オートフォーカスシステムによる測定対象
物の表面形状の測定方法を説明するための図である。
【図4】光学系の対物側焦点位置に集光されたスリット
光を測定対象物に近接させるように移動させつつ当該測
定対象物からの反射光を周期的に受光した際の信号波形
の一例を示す図である。
【図5】画像メモリの記憶領域を示す概念図である。
【図6】2個のラインセンサが相互に画素ピッチの非整
数倍だけずれた状態の一例を示す図である。
【図7】図6の位置ずれ状態において画素g3′と画素
3′の受光データを用いて画素g5の位置に対する受光
データを補間する方法を説明するための図である。
【図8】ダイナミックレンジの異なる2個のラインセン
サの受光データの合成方法の一例を示す図である。
【図9】Z方向の位置ずれ補正の内容を説明するための
図である。
【図10】X方向の位置ずれ量を測定する方法を説明す
るための図である。
【図11】2個のラインセンサの撮像面が傾斜している
場合のX方向及びZ方向の位置ずれ量を説明するための
図である。
【図12】2枚のCCDを用いたダイナミックレンジ拡
大方法を説明するための図である。
【図13】2個のCCDラインセンサのX方向及びZ方
向の相互の位置ずれを示す図である。
【図14】2個のラインセンサ間に画素配列方向の位置
ずれが生じている場合の測定精度への影響を説明するた
めの図である。
【図15】ラインセンサの受光感度特性の一例を示す図
である。
【符号の説明】
1 形状計測装置 2 照明部(照明手段) 3 共焦点型光学系 31a,31b レンズ 32 アクチュエータ(駆動手段) 33 電動モータ(駆動手段) 34 モータドライバ(駆動手段) 35 位置検出器 36 波形整形器 4 受光部 41a,41b ラインセンサ(受光手段) 42 ビームスプリッタ(光分割手段) 43 A/D変換器 5 ビームスプリッタ(第2の光分割手段) 6 Y方向駆動部 7 Z座標粗演算部 71 第1データ処理部(信号処理手段,第1の信号処
理手段) 711 画像メモリ(信号記憶手段) 712 X方向位置ずれ補正部(補正手段) 713 データ選択部(信号合成手段) 714 データ粗検出部 715 Z方向位置ずれ補正部(第2の補正手段) 716 データメモリ(記憶手段,第2の記憶手段) 72 第2データ処理部(第2の信号処理手段) 721 X方向画素ずれ補正部(補正手段) 722 データ選択部(信号合成手段) 723 画像メモリ 724 Z方向位置ずれ補正部(第2の補正手段) 73 ゲートコントローラ 8 測定制御部8(処理制御手段) 81 移動制御部 82 測定位置検出部 83 露光制御部 84 Z座標演算部 85 通信部 9 モード設定部(モード設定手段) GT1〜GT6 ゲート(切換手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣内 恭一 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA06 AA53 BB05 DD00 DD06 DD07 EE00 FF09 FF10 FF66 FF67 GG04 HH05 HH13 JJ02 JJ05 JJ09 JJ15 JJ25 LL00 LL04 LL30 LL46 MM03 MM04 MM07 NN11 NN12 NN13 NN17 PP02 PP12 PP13 QQ00 QQ01 QQ03 QQ11 QQ23 QQ24 QQ25 QQ29 QQ31 QQ34 QQ42 QQ47 UU07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光特性の等しい少なくとも2個の受光
    手段と入射した光束を所定の光量比率で分割し、それぞ
    れ各受光手段に導く光分割手段とからなる受光部と、測
    定対象物の表面で反射した光束を上記受光部に導く物体
    側の焦点位置が移動可能な光学系と、上記物体側の焦点
    位置を移動させるべく上記光学系を駆動する駆動手段
    と、上記受光部の各受光手段から出力される受光信号の
    合成処理を行う信号処理手段とを備え、上記測定対象物
    からの反射光を上記受光部で受光し、上記信号処理手段
    で合成処理された受光信号を用いて当該測定対象物表面
    の位置を計測する形状計測装置であって、 上記信号処理手段は、上記受光手段間相互の光束入射方
    向における位置ずれ量が記憶された記憶手段と、上記受
    光部の各受光手段から出力される受光信号をそれぞれ記
    憶する信号記憶手段と、上記受光手段の一方の受光信号
    に対する他方の受光信号の上記位置ずれ量に基づく誤差
    を上記記憶手段に記憶された位置ずれ量に基づいて補正
    する補正手段と、一方の受光手段の受光光量が受光範囲
    を超えているとき、当該受光手段の受光信号を受光光量
    が受光範囲を超えていない他方の受光手段の受光信号に
    置き換えるように上記受光手段の受光信号を合成する信
    号合成手段とからなることを特徴とする形状計測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の形状計測装置において、
    上記信号処理手段は、上記受光手段間の光束入射方向に
    対して垂直な方向における位置ずれ量が記憶された第2
    の記憶手段と、上記受光手段の一方の受光信号に対する
    他方の受光信号の上記光束入射方向に対して垂直な方向
    における位置ずれ量に基づく誤差を上記第2の記憶手段
    に記憶された位置ずれ量に基づいて補正する第2の補正
    手段とを更に備えたことを特徴とする形状計測装置。
  3. 【請求項3】 上記受光手段は、光束入射方向に対して
    垂直な方向に複数個の画素が配列されてなるラインセン
    サであることを特徴とする請求項1又は2記載の形状計
    測装置
  4. 【請求項4】 上記補正手段及び上記第2の補正手段
    は、上記受光手段の画素毎に、受光信号の上記位置ずれ
    量に基づく誤差を補正するものであることを特徴とする
    請求項3記載の形状計測装置。
  5. 【請求項5】 上記受光手段の画素毎の光束入射方向又
    は光束入射方向に対して垂直な方向における位置ずれ量
    は、所定の代表値であることを特徴とする請求項4記載
    の形状計測装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の形状計
    測装置において、上記受光部の受光手段は上記光学系の
    像側の焦点位置に設定され、上記光学系の像側の焦点位
    置に照明光源を生成する照明手段と、この照明手段と上
    記受光部との間に介設され、当該照明手段からの照明光
    を上記光学系に導くとともに、この光学系から出射され
    る上記照明光の上記測定対象物からの反射光を上記受光
    部に導く第2の光分割手段とを更に備えたことを特徴と
    する形状計測装置。
  7. 【請求項7】 複数個の画素が線状に配列されてなる受
    光特性の等しい少なくとも2個の受光手段と入射した光
    束を所定の光量比率で分割し、それぞれ各受光手段に導
    く光分割手段とからなる受光部と、測定対象物の表面で
    反射した光束を上記受光部に導く物体側の焦点位置が移
    動可能な光学系と、上記物体側の焦点位置を移動させる
    べく上記光学系を駆動する駆動手段と、上記受光部の各
    受光手段から出力される受光信号の合成処理を行う第1
    の信号処理手段と、上記受光部の各受光手段から出力さ
    れる受光信号の合成処理を行う第2の信号処理手段と、
    上記第1,第2の信号合成手段を切り換える切換手段
    と、第1の測定モードと第2の測定モードとを切換設定
    するモード設定手段と、上記第1の測定モードが設定さ
    れると、上記第1の信号処理手段により上記受光信号の
    合成処理を行わせ、上記第2の測定モードが設定される
    と、上記第2の信号処理手段により上記受光信号の合成
    処理を行わせる処理制御手段とを備え、上記測定対象物
    からの反射光を上記受光部で受光し、上記第1の信号処
    理手段若しくは第2の信号処理手段で処理された受光信
    号を用いて当該測定対象物表面の位置を計測する形状計
    測装置であって、 上記第1の信号処理手段は、上記受光手段間相互の画素
    配列方向における位置ずれ量が記憶された記憶手段と、
    上記受光部の各受光手段から出力される受光信号をそれ
    ぞれ記憶する信号記憶手段と、上記受光手段の一方の受
    光信号に対する他方の受光信号の上記位置ずれ量に基づ
    く誤差を上記記憶手段に記憶された位置ずれ量に基づい
    て補正する補正手段と、一方の受光手段の受光光量が受
    光範囲を超えているとき、当該受光手段の受光信号を受
    光光量が受光範囲を超えていない他方の受光手段の受光
    信号に置き換えるように上記受光手段の受光信号を合成
    する信号合成手段とからなり、 上記第2の信号処理手段は、上記受光手段間相互の画素
    配列方向における画素ピッチ単位の位置ずれ量に基づき
    一方の受光手段から出力される受光信号の位相を他方の
    受光手段から出力される受光信号に対して遅延させて両
    受光手段間の画素配列方向の位置ずれを補正する補正手
    段と、一方の受光手段の受光光量が受光範囲を超えてい
    るとき、当該受光手段の受光信号を受光光量が受光範囲
    を超えていない他方の受光手段の受光信号に置き換える
    ように上記受光手段の受光信号を合成する信号合成手段
    とからなることを特徴とする形状計測装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の形状計測装置において、
    上記第1,第2の信号処理手段は、それぞれ上記受光手
    段間相互の光束入射方向における位置ずれ量が記憶され
    た第2の記憶手段と、上記受光手段の一方の受光手段に
    対する他方の受光信号の上記光束入射方向における位置
    ずれ量に基づく誤差を上記第2の記憶手段に記憶された
    位置ずれ量に基づいて補正する第2の補正手段とを更に
    備えていることを特徴とする形状計測装置。
  9. 【請求項9】 上記第1の信号処理手段の有する補正手
    段及び第2の補正手段は、上記受光手段の画素毎に、上
    記位置ずれ量に基づく誤差を補正するものであることを
    特徴とする請求項7又は8記載の形状計測装置。
  10. 【請求項10】 上記受光手段の画素毎の画素配列方向
    若しくは光束入射方向における位置ずれ量は、所定の代
    表値であることを特徴とする請求項9記載の形状計測装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれかに記載の形
    状計測装置において、上記受光部の受光手段は上記光学
    系の像側の焦点位置に設定されるとともに、上記光学系
    の像側の焦点位置に照明光源を生成する照明手段と、こ
    の照明手段と上記受光部との間に介設され、当該照明手
    段からの照明光を上記光学系に導くとともに、この光学
    系から出射される上記照明光の上記測定対象物からの反
    射光を上記受光部に導く第2の光分割手段とを更に備え
    たことを特徴とする形状計測装置。
JP2000014257A 2000-01-20 2000-01-20 形状計測装置 Pending JP2001201324A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000014257A JP2001201324A (ja) 2000-01-20 2000-01-20 形状計測装置
US09/761,638 US6697163B2 (en) 2000-01-20 2001-01-18 Shape measuring apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000014257A JP2001201324A (ja) 2000-01-20 2000-01-20 形状計測装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001201324A true JP2001201324A (ja) 2001-07-27

Family

ID=18541739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000014257A Pending JP2001201324A (ja) 2000-01-20 2000-01-20 形状計測装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6697163B2 (ja)
JP (1) JP2001201324A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006208632A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Nikon Corp 光学測定装置
US7515317B2 (en) * 2001-12-10 2009-04-07 Chen-Hsiang Shih Compensating a zipper image by a K-value
US7710612B2 (en) 2002-01-14 2010-05-04 Chen-Hsiang Shih Method of effacing zipper image
JP2011080932A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Fujitsu Ltd 表面検査装置及び表面検査方法
US20210041231A1 (en) * 2019-08-06 2021-02-11 Keyence Corporation Three-dimensional shape measuring apparatus, three-dimensional shape measuring method, three-dimensional shape measuring computer-readable storage medium, and three-dimensional shape measuring computer-readable storage device
CN114111602A (zh) * 2021-11-22 2022-03-01 招商局重庆交通科研设计院有限公司 一种基于图像技术的桥梁表面裂缝宽度计算方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1371939A1 (en) * 2002-05-15 2003-12-17 Icos Vision Systems N.V. A device for measuring in three dimensions a topographical shape of an object
DE102004014048B4 (de) * 2004-03-19 2008-10-30 Sirona Dental Systems Gmbh Vermessungseinrichtung und Verfahren nach dem Grundprinzip der konfokalen Mikroskopie
US7728974B2 (en) * 2007-02-07 2010-06-01 Cytopeia, Inc. Enhanced detection system and method
WO2010085632A2 (en) 2009-01-23 2010-07-29 University Of Washington Virtual core flow cytometry
CN105486251B (zh) * 2014-10-02 2019-12-10 株式会社三丰 形状测定装置、形状测定方法及点感测器的定位单元
US10107746B2 (en) 2015-01-08 2018-10-23 University Of Washington System and method for immersion flow cytometry
JP6588675B2 (ja) * 2017-03-10 2019-10-09 富士フイルム株式会社 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
DE102018005506B4 (de) * 2018-07-12 2021-03-18 Wenzel Group GmbH & Co. KG Optisches Sensorsystem für ein Koordinatenmessgerät, Verfahren zum Erfassen eines Messpunkts auf einer Oberfläche eines Messobjekts sowie Koordinatenmessgerät

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4017188A (en) * 1975-02-26 1977-04-12 The Bendix Corporation Surface profile measuring device and method
US4088408A (en) * 1976-11-08 1978-05-09 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Device for measuring the contour of a surface
EP0071667A1 (en) * 1981-08-11 1983-02-16 Karl-Erik Morander Device for determining the real or the virtual distance of a source of light from a measuring plane
FR2560377B1 (fr) * 1984-02-29 1988-05-13 Commissariat Energie Atomique Dispositif optique de mesure de proximite de surface et son application au releve du profil d'une surface
US5033856A (en) * 1984-07-05 1991-07-23 Canon Kabushiki Kaisha Three-dimensional shape measuring apparatus
JPH0723844B2 (ja) * 1985-03-27 1995-03-15 オリンパス光学工業株式会社 表面形状測定器
JPH0743251B2 (ja) * 1992-06-19 1995-05-15 工業技術院長 光学式変位計
JPH09326902A (ja) 1996-06-06 1997-12-16 Fuji Photo Film Co Ltd リニアイメージセンサの副走査方向画素ずれ補正方法
JPH10234050A (ja) 1997-02-19 1998-09-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 固体撮像カメラ
US6366357B1 (en) * 1998-03-05 2002-04-02 General Scanning, Inc. Method and system for high speed measuring of microscopic targets

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7847987B2 (en) 2001-10-23 2010-12-07 Chen-Hsiang Shih Method of compensating a zipper image by a K-value and a method of calculating a K-value
US7515317B2 (en) * 2001-12-10 2009-04-07 Chen-Hsiang Shih Compensating a zipper image by a K-value
US7710612B2 (en) 2002-01-14 2010-05-04 Chen-Hsiang Shih Method of effacing zipper image
JP2006208632A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Nikon Corp 光学測定装置
JP2011080932A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Fujitsu Ltd 表面検査装置及び表面検査方法
US20210041231A1 (en) * 2019-08-06 2021-02-11 Keyence Corporation Three-dimensional shape measuring apparatus, three-dimensional shape measuring method, three-dimensional shape measuring computer-readable storage medium, and three-dimensional shape measuring computer-readable storage device
US11493331B2 (en) * 2019-08-06 2022-11-08 Keyence Corporation Three-dimensional shape measuring apparatus, three-dimensional shape measuring method, three-dimensional shape measuring computer-readable storage medium, and three-dimensional shape measuring computer-readable storage device
CN114111602A (zh) * 2021-11-22 2022-03-01 招商局重庆交通科研设计院有限公司 一种基于图像技术的桥梁表面裂缝宽度计算方法
CN114111602B (zh) * 2021-11-22 2023-07-25 招商局重庆交通科研设计院有限公司 一种基于图像技术的桥梁表面裂缝宽度计算方法

Also Published As

Publication number Publication date
US6697163B2 (en) 2004-02-24
US20010024280A1 (en) 2001-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001201324A (ja) 形状計測装置
US5319442A (en) Optical inspection probe
US6825454B2 (en) Automatic focusing device for an optical appliance
US6741082B2 (en) Distance information obtaining apparatus and distance information obtaining method
US5432606A (en) Interferometer for the measurement of surface profile which introduces a spatial carrier by tilting the reference mirror
US5245173A (en) Automatic focal-point sensing apparatus sensing high and low magnification
JPH11211439A (ja) 表面形状計測装置
US6233049B1 (en) Three-dimensional measurement apparatus
KR20150135431A (ko) 고속 촬상 방법 및 고속 촬상 장치
KR101921762B1 (ko) 높이 측정 방법 및 높이 측정 장치
JP2010101959A (ja) 顕微鏡装置
US6556307B1 (en) Method and apparatus for inputting three-dimensional data
US6396589B1 (en) Apparatus and method for measuring three-dimensional shape of object
US20060109552A1 (en) Image blur compensation device
JP2003241102A (ja) レーザ走査顕微鏡
US7016050B2 (en) Microscope with fixed-element autocollimator for tilt adjustment
CN1882826A (zh) 用于确定成像***焦点的方法和设备
JP3349711B2 (ja) 自動焦点検出装置
JP2009244227A (ja) 光波干渉測定装置
US4758731A (en) Method and arrangement for aligning, examining and/or measuring two-dimensional objects
US11874454B2 (en) Optical scanning apparatus and image pickup apparatus
KR101862977B1 (ko) 오프축 디지털 홀로그래피의 확장성을 이용한 대면적 측정 시스템
WO2023182095A1 (ja) 表面形状測定装置及び表面形状測定方法
JP2006208632A (ja) 光学測定装置
JP3738457B2 (ja) 干渉測定装置及び干渉測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050615