JP2001200108A - ポリエチレン系樹脂組成物及び光学用成形体 - Google Patents

ポリエチレン系樹脂組成物及び光学用成形体

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JP2001200108A
JP2001200108A JP2000007115A JP2000007115A JP2001200108A JP 2001200108 A JP2001200108 A JP 2001200108A JP 2000007115 A JP2000007115 A JP 2000007115A JP 2000007115 A JP2000007115 A JP 2000007115A JP 2001200108 A JP2001200108 A JP 2001200108A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線の透過性が優れ、可視光線の拡散性及
び透過性のバランスを良好に得ることができるポリエチ
レン系樹脂組成物及び光学用成形体を提供する。 【解決手段】 ポリエチレン系樹脂に、長周期型周期表
の1族に属する金属のステアリン酸塩、2族に属する金
属のステアリン酸塩、3族に属する金属の酸化物、12
族に属する金属の酸化物あるいはステアリン酸塩から選
ばれる一種以上の白色添加剤を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレン系樹
脂組成物及び光学用成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人体等種々の物体からその表面温度に応
じて放射される赤外線を検知し、非接触でその物体の存
在を検知する赤外線検知素子が、例えば自動ドア、防犯
装置、自動洗浄トイレ、照明器具等の人体検知センサに
広く利用されている。
【0003】このような人体検知センサなどの赤外線セ
ンサ用の部品には、赤外線検知素子を雨、風、光、埃等
の外的環境から保護するためにカバーが使用されること
が多いが、カバーの材質としては、例えばシリコン、フ
ッ化バリウム、硫化亜鉛等の赤外線透過性に優れた無機
材料からなるものが広く用いられている。しかし近年、
赤外線透過性を有し、しかもこれらの無機材料に比べて
軽量で、且つ成形性や加工性に優れると共に安価な、ポ
リエチレン等の樹脂製のカバーを実用化することが望ま
れている。
【0004】特に、赤外線センサでは検知範囲を広くす
るなど、所要の検知エリアを確保するために、検知素子
(焦電素子)の前面にレンズを使用することが多くなっ
ており、このレンズには上記の理由からポリエチレン樹
脂が使用されている。またポリエチレン樹脂製レンズを
有する赤外線センサを組み込んだ製品においては、レン
ズ露出によるデザイン性低下を防ぐため、レンズの外側
にレンズを隠すためのポリエチレン樹脂製カバーを配す
ることも行なわれている。
【0005】しかしポリエチレン樹脂は、赤外線透過性
に優れる他に、広範囲の波長、特に可視光線に対しても
適度な光透過性を有するものであり、周囲の光源から可
視光線等が侵入した場合に若干透けてしまう部分が発生
する。このために、ポリエチレン樹脂製のカバーで検知
素子やレンズを覆っていても、検知素子やレンズが透け
てしまってこれらが完全に見えないようにすることは困
難であった。
【0006】例えば図1に示す照明器具では、蛍光灯な
どの光源1と、レンズ2付きの赤外線センサ3とを、乳
白色に着色したポリエチレン樹脂製の光学用成形体Aで
形成されるグローブ4でカバーするようにしており、グ
ローブ4は光源1からの可視光線は透過させるが赤外線
センサ3は外部から見えないようにするという機能を有
するが、このように可視光線を発する光源1が赤外線セ
ンサ3の近傍に配される構造の場合には、光源1や赤外
線センサ3のイメージをポリエチレン樹脂製のグローブ
4で完全に解消することは非常に困難である。特に赤外
線センサ3による赤外線の検知を高めるためにグローブ
4の肉厚を0.4〜1.5mmと薄肉にすると、グロー
ブ4は半透明となって、光源1のイメージがグローブ4
を通して視認され、デザイン性に劣るといった問題があ
る。
【0007】このため、物体の表面から主として放射さ
れる赤外線波長5〜15μmの透過性に優れ、且つ上記
の照明器具のような条件でも使用可能な可視光線(代表
的に波長555nm)の拡散性と透過性のバランスが良
好である光学用成形体Aを成形することができる白色系
のポリエチレン樹脂系組成物が望まれている。
【0008】ここで、特開昭61−39001号公報に
は、ポリエチレンに酸化チタン、べんがら、酸化マグネ
シウム等を配合した樹脂組成物が、特開昭62−284
303号公報には、ポリエチレンにジルコニウムの複酸
化物を配合した樹脂組成物が、特開昭63−73203
号公報には、ポリエチレンに無機化合物粒子として金属
の複酸化物を配合した樹脂組成物が、特開平9−217
01号公報には、ポリエチレンに硫化亜鉛や硫化セレニ
ウム等を配合した樹脂組成物が、特開昭64−1930
2号公報には、ポリエチレンに四三酸化鉄、酸化スズで
被覆された酸化チタン、酸化ジルコニウム等を配合した
樹脂組成物が、特開平8−134310号公報には、ポ
リエチレン系樹脂に無機充填材としてアルミナ、炭酸カ
ルシウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸バリウム等を配合
した樹脂組成物が、それぞれ提供されている。そしてこ
れらのものでは、ポリエチレン樹脂に上記のような各種
の無機質の添加剤を添加することによって、赤外線の透
過率を高めると共に可視光線の透過を抑制することがで
きるようにしている。
【0009】しかしながらこのように各特許公報で提供
されたものでは、添加剤の種類の選定が十分ではなく、
あるいは添加剤の選定は十分であっても粒径の選定が不
充分であり、赤外線の透過性と、可視光線の拡散性及び
透過性のバランスを良好に得ることは、十分には達成さ
れていないものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、赤外線の透過性が優れ、可視
光線の拡散性及び透過性のバランスを良好に得ることが
できるポリエチレン系樹脂組成物及び光学用成形体を提
供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ポリエチレン系樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂に、
長周期型周期表の1族に属する金属のステアリン酸塩、
2族に属する金属のステアリン酸塩、3族に属する金属
の酸化物、12族に属する金属の酸化物あるいはステア
リン酸塩から選ばれる一種以上の白色添加剤を配合して
成ることを特徴とするものである。
【0012】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、3族に属する金属の酸化物が酸化セリウムであり、
12族に属する金属の酸化物が酸化亜鉛であることを特
徴とするものである。
【0013】また請求項3の発明は、請求項2におい
て、酸化セリウムの平均粒子径が0.1〜2.2μmで
あり、組成物中の含有量が2.0体積%以下であること
を特徴とするものである。
【0014】また請求項4の発明は、請求項2におい
て、酸化亜鉛の平均粒子径が0.1〜3μmであり、組
成物中の含有量が2.1体積%以下であることを特徴と
するものである。
【0015】また請求項5の発明は、請求項1におい
て、1族に属する金属のステアリン酸塩がステアリン酸
リチウム、2族に属する金属のステアリン酸塩がステア
リン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステア
リン酸バリウム、12族に属する金属のステアリン酸塩
がステアリン酸亜鉛であることを特徴とするものであ
る。
【0016】また請求項6の発明は、請求項5におい
て、ステアリン酸亜鉛の平均粒子径が0.1〜20μm
であり、組成物中の含有量が1.0体積%以下であるこ
とを特徴とするものである。
【0017】また請求項7の発明は、請求項5におい
て、ステアリン酸カルシウムあるいはステアリン酸バリ
ウムの平均粒子径が0.1〜22μmであり、組成物中
の含有量が0.8体積%以下であることを特徴とするも
のである。
【0018】また請求項8の発明は、請求項5におい
て、ステアリン酸リチウムあるいはステアリン酸マグネ
シウムの平均粒子径が0.1〜25μmであり、組成物
中の含有量が0.7体積%以下であることを特徴とする
ものである。
【0019】本発明の請求項9に係るポリエチレン系樹
脂組成物は、ポリエチレン系樹脂に、平均粒子径が0.
1〜0.4μmの酸化チタンからなる白色添加剤を、
1.9体積%以下の含有量で配合して成ることを特徴と
するものである。
【0020】本発明の請求項10に係るポリエチレン系
樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂に、炭酸マグネシウ
ムからなる白色添加剤を配合して成ることを特徴とする
ものである。
【0021】また請求項11の発明は、請求項10にお
いて、炭酸マグネシウムの平均粒子径が0.1〜25μ
mであり、組成物中の含有量が0.7体積%以下である
ことを特徴とするものである。
【0022】本発明の請求項12に係るポリエチレン系
樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂に、平均粒子径が
0.1〜0.4μmの炭酸カルシウムからなる白色添加
剤を、0.2〜2.0体積%の含有量で配合して成るこ
とを特徴とするものである。
【0023】また、本発明の請求項13に係る光学用成
形体は、上記の請求項1乃至12のいずれかに記載のポ
リエチレン系樹脂組成物が成形されたものであることを
特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0025】本発明においてポリエチレン系樹脂として
は、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、メタロセンポ
リエチレン、半架橋型ポリエチレン等を例示することが
でき、所要形状に成形可能なものであればよく特に限定
されるものではないが、なかでも構造材としての強度に
優れ、成形性も比較的良好な高密度ポリエチレンを好適
に使用することができる。またこれらのポリエチレン系
樹脂は1種単独で使用する他、2種以上を併用すること
もできる。
【0026】このポリエチレン系樹脂に分散させる、ポ
リエチレン系樹脂よりも屈折率が大きい白色の無機添加
剤として、本発明では、長周期型周期表の1族に属する
金属のステアリン酸塩、2族に属する金属のステアリン
酸塩、3族に属する金属の酸化物、12族に属する金属
の酸化物あるいはステアリン酸塩から選ばれるもの、あ
るいは酸化チタン、炭酸マグネシウムの微粒子を用い
る。ここで、上記目的を達成するためには、3族に属す
る金属の酸化物として酸化セリウムの微粒子を、12族
に属する金属の酸化物として酸化亜鉛の微粒子を、1族
に属する金属のステアリン酸塩としてステアリン酸リチ
ウムの微粒子を、2族に属する金属のステアリン酸塩と
してステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸バリウムの微粒子を、12族に属する
金属のステアリン酸塩としてステアリン酸亜鉛の微粒子
を、それぞれ用いることが好ましい。
【0027】これらの白色添加剤は1種単独で使用する
他、2種以上を併用することもできる。また白色添加剤
の粒子形状は、一般的には不定形であることが多いが、
これに限定されるものではなく、例えばウィスカー状、
針状、繊維状、球状、あるいはこれらの類似形状など、
何でもかまわない。
【0028】ここで、赤外線(特に波長5〜15μm)
を良好に透過し、且つ可視光線(代表的に波長555n
m)を拡散させながら適度に透過させるために、上記の
白色添加剤の平均粒子径は特定の範囲にあるように設定
するのが望ましい。すなわち、酸化亜鉛の場合は0.1
〜3μm、酸化チタンの場合は0.1〜0.4μm、酸
化セリウムの場合は0.1〜2.2μm、炭酸カルシウ
ムの場合は0.1〜0.4μm、炭酸マグネシウムの場
合は0.1〜25μm、ステアリン酸マグネシウムの場
合は0.1〜25μm、ステアリン酸リチウムの場合は
0.1〜25μm、ステアリン酸カルシウムの場合は
0.1〜22μm、ステアリン酸亜鉛の場合は0.1〜
20μm、ステアリン酸バリウムの場合は0.1〜22
μmの範囲である。特に酸化チタンは平均粒子径0.1
〜0.4μmであることが、炭酸カルシウムは平均粒子
径が0.1〜0.4μmであることが、それぞれ必須の
条件である。
【0029】白色添加剤の平均粒子径が上記の範囲未満
では、可視光線の拡散性が低下し、また白色添加剤の粒
子が樹脂中で二次凝集し易くなって分散不良が発生する
可能性が高くなり、可視光線の拡散状態にムラが発生す
る可能性が高くなる。このような分散不良を考慮して分
散性を良好にするために有機系の分散剤を使用すると、
赤外線透過性が損なわれる。逆に、白色添加剤の平均粒
子径が上記の範囲を超えると、白色添加剤の粒子を組成
物中に均一に分散させることが困難になり、また調製さ
れるポリエチレン樹脂系組成物の成形性が低下したり、
この組成物から成形される光学用成形体の可視光線拡散
性が不均一になる傾向が大きくなり、さらには赤外線の
透過性も低下するおそれがある。
【0030】また、本発明の目的をより確実に達成する
ためには、ポリエチレン系樹脂組成物中の白色添加剤の
含有量は特定の範囲にあるように設定するのが望まし
い。すなわち、酸化亜鉛の場合は2.1体積%以下、酸
化チタンの場合は1.9体積%以下、酸化セリウムの場
合は2.0体積%以下、炭酸カルシウムの場合は0.2
〜2.0体積%、炭酸マグネシウムの場合は0.7体積
%以下、ステアリン酸マグネシウムの場合は0.7体積
%以下、ステアリン酸リチウムの場合は0.7体積%以
下、ステアリン酸カルシウムの場合は0.8体積%以
下、ステアリン酸亜鉛の場合は1.0体積%以下、ステ
アリン酸バリウムの場合は0.8体積%以下である。炭
酸カルシウム以外、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウムに
ついては、含有量の下限は特に限定されるものではない
が、添加による効果を有効に得るためには0.005体
積%が実用上の下限である。
【0031】白色添加剤の含有量が上記の範囲を超える
場合には、白色添加剤粒子の凝集によって樹脂中に均一
に分散させることが困難となり、また調製されるポリエ
チレン系樹脂組成物の成形性が低下したり、組成物から
成形される光学用成形体の可視光線透過性が低下し、さ
らには赤外線の透過性も低下するおそれがあり、加えて
ポリエチレン系樹脂組成物のコストアップや、成形され
る光学用成形体の機械的強度が低下するおそれもある。
一方、炭酸カルシウムの場合には、含有量が上記の範囲
未満であると、可視光線の拡散性が低下し、また添加剤
粒子が樹脂中で二次凝集し易くなって分散不良が発生す
る可能性が高くなり、可視光線の拡散状態にムラが発生
する可能性が高くなる。
【0032】上記のようにポリエチレン系樹脂に白色添
加剤を配合して調製されるポリエチレン系樹脂組成物を
成形することによって、例えば図1のような照明器具の
グローブ4として光学用成形体Aを作製することができ
る。このような光学用成形体Aを成形する成形法には、
射出成形法、圧縮成形法、真空成形法など、所要の形状
を精度良く再現することができる任意の方法を採用する
ことができる。図2(a)は洋風蛍光灯シーリングライ
トのグローブ4を光学用成形体Aで作製した例を示し、
図2(b)は洋風蛍光灯シーリングライトのグローブ4
を光学用成形体Aで作製した例を示し、図2(c)は白
熱灯シーリングライトのグローブ4を光学用成形体Aで
作製した例を示し、図2(d)は和風蛍光灯シーリング
ライトのグローブ4を光学用成形体Aで作製した例を示
し、図2(e)は和風蛍光灯シーリングライトのグロー
ブ4を光学用成形体Aで作製した例を示し、図2(f)
は洋風白熱灯ブラケットのグローブ4を光学用成形体A
で作製した例を示す。また図3(a)はナイトライト5
に設けた赤外線センサ3のカバー6を光学用成形体Aで
作製した例を示し、図3(b)はセパレート送信器7に
設けた赤外線センサ3のカバー6を光学用成形体Aで作
製した例を示す。さらに図4は赤外線リモコン送信器8
の送信部9のカバー6を光学用成形体Aで作製した例を
示すものであり、図4において10はスイッチ、11は
蓄光シールである。
【0033】尚、光学用成形体Aに要求される赤外線透
過性、可視光線拡散性、可視光線透過性などの光学特性
に応じて、ポリエチレン系樹脂組成物の白色添加剤の平
均粒子径や含有量の調整を行なうが、光学用成形体Aの
肉厚に応じてこれらの調整を行うようにしてもよい。ま
た光学用成形体Aの使用環境に応じて、上記の光学特性
に影響のない範囲でポリエチレン系樹脂組成物に、例え
ば紫外線による劣化を防ぐために耐候剤を配合したり、
大気中の埃等の付着を防ぐために帯電防止剤を配合した
りすることができる。
【0034】上記のように本発明に係るポリエチレン系
樹脂組成物を成形して得られる光学用成形体Aは、配合
された白色添加剤によって、赤外線の優れた透過性を得
ることができると共に、可視光線の拡散性と透過性のバ
ランスを良好に得ることができるものであり、赤外線セ
ンサが視認しにくく良好な人体検知性能を有しながらデ
ザインに優れた照明器具のグローブや、赤外線の送信器
のカバーなどとして使用することができるものである。
また特に光学用成形体Aを照明器具のグローブなどとし
て使用する場合、光源からの熱が器具内に蓄積されず、
光源の発光効率低下を防ぐことができると共に、電子部
品の劣化を抑制することができるものである。また薄型
化できるために、放熱効果が高く器具設計の自由度が向
上すると共に、器具本体との摩擦抵抗を低下させて取付
時に異音発生を抑制できるものである。
【0035】特に、白色添加剤として酸化チタンや酸化
亜鉛を配合したポリエチレン系樹脂組成物では、酸化チ
タンや酸化亜鉛は紫外線吸収効果が大きいため、光学用
成形体Aの耐候性が向上するものである。また白色添加
剤としてステアリン酸塩類を配合したポリエチレン系樹
脂組成物では、ステアリン酸塩類は潤滑効果があるた
め、光学用成形体Aを成形する際の成形性や離型性が向
上するものである。
【0036】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0037】(実施例1〜4、比較例1)ポリエチレン
系樹脂として、日本ポリオレフィン社製高密度ポリエチ
レン(乳白)「ジェイレックスHD KM590L」を
用い、白色添加剤として堺化学社製酸化亜鉛粉末「微細
亜鉛華」(平均粒子径0.28μm)を用い、高密度ポ
リエチレンに酸化亜鉛を表1の含有量で添加してドライ
ブレンドし、ドライカラーの樹脂組成物を調製した。ま
た比較のために酸化亜鉛を添加しないものについても樹
脂組成物を調製した。
【0038】このようにして得られた樹脂組成物を用
い、平板成形用金型(成形厚み1mm)を使用して、日
精樹脂工業社製「FE120S18ASE」で射出成形
し、測定サンプル用の平板を成形した。このように成形
した平板を用い、全光線透過率、赤外線透過率、拡散率
を測定した。
【0039】全光線透過率の測定は、測定装置として日
立製作所製自記分光光度計「U4000」を用い、測定
波長300〜800nm(比較例には555nmのデー
タを使用)で行なった。
【0040】赤外線透過率は、測定装置として日立製作
所製赤外分光光度計「270−30」を用い、人体が発
する5〜15μmの赤外線波長域のうち、5μm、10
μm、15μm(比較例には3波長の平均データを使
用)の波長における赤外線の直線透過率を測定した。
【0041】拡散率は、測定装置としてアペックス社製
ゴニフォトメーターを用い、図5の概要図のように、−
80°〜+80°の測定範囲で5°ピッチで測定し、−
5°、−20°、−70°、+5°、+20°、+70
°の輝度値を次の計算式に代入して求めた。
【0042】 拡散率(D)={(L-20°+L20°)/2+(L-70°+L70°)/2}/{2*(L-5°+L5°)/2} =(L-20°+L20°+L-70°+L70°)/{2*(L-5°+L5°)} 測定結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】(実施例5〜8、比較例2)ポリエチレン
系樹脂として上記と同じ高密度ポリエチレンを用い、白
色添加剤としてレジノカラー社製酸化チタン粉末「C
Z」(平均粒子径0.25μm)を用い、高密度ポリエ
チレンに酸化チタンを表2の含有量で添加してドライブ
レンドし、ドライカラーの樹脂組成物を調製した。また
比較のために酸化チタンを添加しないものについても樹
脂組成物を調製した。そしてこのようにして得られた樹
脂組成物を用い、上記と同様に射出成形して測定サンプ
ル用の平板を成形し、全光線透過率、赤外線透過率、拡
散率を測定した。測定結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】(実施例9〜12、比較例3)ポリエチレ
ン系樹脂として上記と同じ高密度ポリエチレンを用い、
白色添加剤として新日本金属化学社製酸化セリウム粉末
「酸化セリウムS」(平均粒子径0.74μm)を用
い、高密度ポリエチレンに酸化セリウムを表3の含有量
で添加してドライブレンドし、ドライカラーの樹脂組成
物を調製した。また比較のために酸化セリウムを添加し
ないものについても樹脂組成物を調製した。そしてこの
ようにして得られた樹脂組成物を用い、上記と同様に射
出成形して測定サンプル用の平板を成形し、全光線透過
率、赤外線透過率、拡散率を測定した。測定結果を表3
に示す。
【0047】
【表3】
【0048】(実施例13〜16、比較例4)ポリエチ
レン系樹脂として上記と同じ高密度ポリエチレンを用
い、白色添加剤として神島化学社製炭酸カルシウム粉末
「カルシーズPL」(平均粒子径0.1μm)を用い、
高密度ポリエチレンに炭酸カルシウムを表4の含有量で
添加してドライブレンドし、ドライカラーの樹脂組成物
を調製した。また比較のために炭酸カルシウムを添加し
ないものについても樹脂組成物を調製した。そしてこの
ようにして得られた樹脂組成物を用い、上記と同様に射
出成形して測定サンプル用の平板を成形し、全光線透過
率、赤外線透過率、拡散率を測定した。測定結果を表4
に示す。
【0049】
【表4】
【0050】(実施例17〜20、比較例5)ポリエチ
レン系樹脂として上記と同じ高密度ポリエチレンを用
い、白色添加剤として神島化学社製炭酸マグネシウム粉
末「金星」(平均粒子径6.0μm)を用い、高密度ポ
リエチレンに炭酸マグネシウムを表5の含有量で添加し
てドライブレンドし、ドライカラーの樹脂組成物を調製
した。また比較のために炭酸マグネシウムを添加しない
ものについても樹脂組成物を調製した。そしてこのよう
にして得られた樹脂組成物を用い、上記と同様に射出成
形して測定サンプル用の平板を成形し、全光線透過率、
赤外線透過率、拡散率を測定した。測定結果を表5に示
す。
【0051】
【表5】
【0052】(実施例21〜24、比較例6)ポリエチ
レン系樹脂として上記と同じ高密度ポリエチレンを用
い、白色添加剤として堺化学社製ステアリン酸亜鉛粉末
「SZ−P」(平均粒子径8.9μm)を用い、高密度
ポリエチレンにステアリン酸亜鉛を表6の含有量で添加
してドライブレンドし、ドライカラーの樹脂組成物を調
製した。また比較のためにステアリン酸亜鉛を添加しな
いものについても樹脂組成物を調製した。そしてこのよ
うにして得られた樹脂組成物を用い、上記と同様に射出
成形して測定サンプル用の平板を成形し、全光線透過
率、赤外線透過率、拡散率を測定した。測定結果を表6
に示す。
【0053】
【表6】
【0054】(実施例25〜28、比較例7)ポリエチ
レン系樹脂として上記と同じ高密度ポリエチレンを用
い、白色添加剤として堺化学社製ステアリン酸カルシウ
ム粉末「SC−P」(平均粒子径8.7μm)を用い、
高密度ポリエチレンにステアリン酸カルシウムを表7の
含有量で添加してドライブレンドし、ドライカラーの樹
脂組成物を調製した。また比較のためにステアリン酸カ
ルシウムを添加しないものについても樹脂組成物を調製
した。そしてこのようにして得られた樹脂組成物を用
い、上記と同様に射出成形して測定サンプル用の平板を
成形し、全光線透過率、赤外線透過率、拡散率を測定し
た。測定結果を表7に示す。
【0055】
【表7】
【0056】(実施例29〜32、比較例8)ポリエチ
レン系樹脂として上記と同じ高密度ポリエチレンを用
い、白色添加剤として堺化学社製ステアリン酸マグネシ
ウム粉末「SM−P」(平均粒子径5.1μm)を用
い、高密度ポリエチレンにステアリン酸マグネシウムを
表8の含有量で添加してドライブレンドし、ドライカラ
ーの樹脂組成物を調製した。また比較のためにステアリ
ン酸マグネシウムを添加しないものについても樹脂組成
物を調製した。そしてこのようにして得られた樹脂組成
物を用い、上記と同様に射出成形して測定サンプル用の
平板を成形し、全光線透過率、赤外線透過率、拡散率を
測定した。測定結果を表8に示す。
【0057】
【表8】
【0058】(実施例33〜36、比較例9)ポリエチ
レン系樹脂として上記と同じ高密度ポリエチレンを用
い、白色添加剤として堺化学社製ステアリン酸リチウム
粉末「S−7000」(平均粒子径8.4μm)を用
い、高密度ポリエチレンにステアリン酸リチウムを表9
の含有量で添加してドライブレンドし、ドライカラーの
樹脂組成物を調製した。また比較のためにステアリン酸
リチウムを添加しないものについても樹脂組成物を調製
した。そしてこのようにして得られた樹脂組成物を用
い、上記と同様に射出成形して測定サンプル用の平板を
成形し、全光線透過率、赤外線透過率、拡散率を測定し
た。測定結果を表9に示す。
【0059】
【表9】
【0060】(実施例37〜40、比較例10)ポリエ
チレン系樹脂として上記と同じ高密度ポリエチレンを用
い、白色添加剤として堺化学社製ステアリン酸バリウム
粉末「SB」(平均粒子径6.5μm)を用い、高密度
ポリエチレンにステアリン酸バリウムを表10の含有量
で添加してドライブレンドし、ドライカラーの樹脂組成
物を調製した。また比較のためにステアリン酸バリウム
を添加しないものについても樹脂組成物を調製した。そ
してこのようにして得られた樹脂組成物を用い、上記と
同様に射出成形して測定サンプル用の平板を成形し、全
光線透過率、赤外線透過率、拡散率を測定した。測定結
果を表10に示す。
【0061】
【表10】
【0062】上記の表1〜表10にみられるように、白
色添加剤を配合した各実施例のものは、白色添加剤を配
合しない比較例のものよりも、赤外線透過率が高く、ま
た可視光線の透過率と拡散率のバランスが良好であるこ
とが確認される。また表1〜表10にみられるように、
酸化亜鉛の含有量は2.1体積%以下、酸化チタンの含
有量は1.9体積%以下、酸化セリウムの含有量は2.
0体積%以下、炭酸カルシウムの含有量は2.0体積%
以下、炭酸マグネシウムの含有量は0.7体積%以下、
ステアリン酸亜鉛の含有量は1.0体積%以下、ステア
リン酸カルシウムの含有量は0.8体積%以下、ステア
リン酸マグネシウムの含有量は0.7体積%以下、ステ
アリン酸リチウムの含有量は0.7体積%以下、ステア
リン酸バリウムの含有量は0.8体積%以下が好ましい
ことが確認される。
【0063】(実施例41〜44、比較例11)ポリエ
チレン系樹脂として、東ソー社製高密度ポリエチレン
(乳白)「ニポロンハード4000」を用い、白色添加
剤として堺化学社製酸化亜鉛粉末「5054」(平均粒
子径0.28μm)を用い、また耐候剤としてチバガイ
ギー社製のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤「Tinuvi
n320」、チバガイギー社製のヒンダードアミン系光安定
剤「Tinuvin765」、チバガイギー社製のヒンダードアミ
ン系光安定剤「Tinuvin770」を用い、さらに帯電防止剤
として花王社製ノニオン系帯電防止剤「エレクトロスト
リッパーEA」、花王社製ノニオン系帯電防止剤「エレ
クトロストリッパーTS2B」を用いた。そしてこれら
を表11の含有量で添加してドライブレンドし、ドライ
カラーの樹脂組成物を調製した。また比較のために酸化
亜鉛を添加しないものについても樹脂組成物を調製し
た。
【0064】このようにして得られた樹脂組成物を用
い、上記と同様に射出成形して測定サンプル用の平板を
成形し、全光線透過率、赤外線透過率、拡散率を測定し
た。測定結果を表11に示す。
【0065】
【表11】
【0066】表11にみられるように、酸化亜鉛を配合
した各実施例のものは、酸化亜鉛を配合しない比較例の
ものよりも、赤外線透過率が高く、また可視光線の透過
率と拡散率のバランスが良好であることが確認される。
また酸化亜鉛の含有量は2.1体積%以下が好ましいこ
とが確認される。
【0067】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係るポ
リエチレン系樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂に、長
周期型周期表の1族に属する金属のステアリン酸塩、2
族に属する金属のステアリン酸塩、3族に属する金属の
酸化物、12族に属する金属の酸化物あるいはステアリ
ン酸塩から選ばれる一種以上の白色添加剤を配合したも
のであるから、配合された白色添加剤によって、赤外線
の優れた透過性を得ることができると共に、可視光線の
拡散性と透過性のバランスを良好に得ることができるも
のである。
【0068】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、3族に属する金属の酸化物が酸化セリウムであり、
12族に属する金属の酸化物が酸化亜鉛であることを特
徴とするから、配合された酸化セリウムや酸化亜鉛によ
って、赤外線の優れた透過性を得ることができると共
に、可視光線の拡散性と透過性のバランスを良好に得る
ことができるものである。
【0069】また請求項3の発明は、請求項2におい
て、酸化セリウムの平均粒子径が0.1〜2.2μmで
あり、組成物中の含有量が2.0体積%以下であるの
で、酸化セリウム粒子の二次凝集や分散不良がなくな
り、赤外線透過性、可視光線拡散性、透過性の低下を防
ぐことができ、しかも成形体の機械的強度の低下を防ぐ
ことができるものである。
【0070】また請求項4の発明は、請求項2におい
て、酸化亜鉛の平均粒子径が0.1〜3μmであり、組
成物中の含有量が2.1体積%以下であるので、酸化亜
鉛粒子の二次凝集や分散不良がなくなり、赤外線透過
性、可視光線拡散性、透過性の低下を防ぐことができ、
しかも成形体の機械的強度の低下を防ぐことができるも
のである。
【0071】また請求項5の発明は、請求項1におい
て、1族に属する金属のステアリン酸塩がステアリン酸
リチウム、2族に属する金属のステアリン酸塩がステア
リン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステア
リン酸バリウム、12族に属する金属のステアリン酸塩
がステアリン酸亜鉛であることを特徴とするから、配合
されたステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、
ステアリン酸亜鉛によって、赤外線の優れた透過性を得
ることができると共に、可視光線の拡散性と透過性のバ
ランスを良好に得ることができるものである。
【0072】また請求項6の発明は、請求項5におい
て、ステアリン酸亜鉛の平均粒子径が0.1〜20μm
であり、組成物中の含有量が1.0体積%以下であるの
で、ステアリン酸亜鉛粒子の二次凝集や分散不良がなく
なり、赤外線透過性、可視光線拡散性、透過性の低下を
防ぐことができ、しかも成形体の機械的強度の低下を防
ぐことができるものである。
【0073】また請求項7の発明は、請求項5におい
て、ステアリン酸カルシウムあるいはステアリン酸バリ
ウムの平均粒子径が0.1〜22μmであり、組成物中
の含有量が0.8体積%以下であるので、ステアリン酸
カルシウムやステアリン酸バリウムの二次凝集や分散不
良がなくなり、赤外線透過性、可視光線拡散性、透過性
の低下を防ぐことができ、しかも成形体の機械的強度の
低下を防ぐことができるものである。
【0074】また請求項8の発明は、請求項5におい
て、ステアリン酸リチウムあるいはステアリン酸マグネ
シウムの平均粒子径が0.1〜25μmであり、組成物
中の含有量が0.7体積%以下であるので、ステアリン
酸リチウムやステアリン酸マグネシウムの二次凝集や分
散不良がなくなり、赤外線透過性、可視光線拡散性、透
過性の低下を防ぐことができ、しかも成形体の機械的強
度の低下を防ぐことができるものである。
【0075】本発明の請求項9に係るポリエチレン系樹
脂組成物は、ポリエチレン系樹脂に、平均粒子径が0.
1〜0.4μmの酸化チタンからなる白色添加剤を、
1.9体積%以下の含有量で配合したものであるから、
配合された酸化チタンによって赤外線の優れた透過性を
得ることができると共に、可視光線の拡散性と透過性の
バランスを良好に得ることができ、また酸化チタンの二
次凝集や分散不良がなくなり、赤外線透過性、可視光線
拡散性、透過性の低下を防ぐことができ、しかも成形体
の機械的強度の低下を防ぐことができるものである。
【0076】本発明の請求項10に係るポリエチレン系
樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂に、炭酸マグネシウ
ムからなる白色添加剤を配合したものであるから、配合
された炭酸マグネシウムによって赤外線の優れた透過性
を得ることができると共に、可視光線の拡散性と透過性
のバランスを良好に得ることができるものである。
【0077】また請求項11の発明は、請求項10にお
いて、炭酸マグネシウムの平均粒子径が0.1〜25μ
mであり、組成物中の含有量が0.7体積%以下である
ので、炭酸マグネシウムの二次凝集や分散不良がなくな
り、赤外線透過性、可視光線拡散性、透過性の低下を防
ぐことができ、しかも成形体の機械的強度の低下を防ぐ
ことができるものである。
【0078】本発明の請求項12に係るポリエチレン系
樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂に、平均粒子径が
0.1〜0.4μmの炭酸カルシウムからなる白色添加
剤を、0.2〜2.0体積%の含有量で配合したもので
あるから、配合された炭酸カルシウムによって赤外線の
優れた透過性を得ることができると共に、可視光線の拡
散性と透過性のバランスを良好に得ることができ、また
炭酸カルシウムの二次凝集や分散不良がなくなり、赤外
線透過性、可視光線拡散性、透過性の低下を防ぐことが
でき、しかも成形体の機械的強度の低下を防ぐことがで
きるものである。
【0079】また、本発明の請求項13に係る光学用成
形体は、上記の請求項1乃至12のいずれかに記載のポ
リエチレン系樹脂組成物が成形されたものであるので、
赤外線の透過性が優れると共に、可視光線の拡散性と透
過性のバランスを良好に得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学用成形体の実施の形態の一例
を示す断面図である。
【図2】本発明に係る光学用成形体の実施の形態の各種
の例を示すものであり(a)乃至(f)はそれぞれ斜視
図である。
【図3】本発明に係る光学用成形体の実施の形態の各種
の例を示すものであり(a),(b)はそれぞれ正面図
である。
【図4】本発明に係る光学用成形体の実施の形態の一例
を示す斜視図である。
【図5】光の拡散率を測定する際の概要図である。
【符号の説明】
A 光学用成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5:098 C08K 5:098 3:22 3:22 3:26) 3:26) (72)発明者 山内 哲 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 山本 耕司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 渡辺 加津己 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA15 AA16 AB18 AB21 AC09 AD02 AD06 AE09 AF30 AH19 BA01 BB05 BC03 4J002 BB031 BB051 BB201 DE096 DE106 DE136 DE236 EG026 EG036 EG046 FA006 GP00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン系樹脂に、長周期型周期表
    の1族に属する金属のステアリン酸塩、2族に属する金
    属のステアリン酸塩、3族に属する金属の酸化物、12
    族に属する金属の酸化物あるいはステアリン酸塩から選
    ばれる一種以上の白色添加剤を配合して成ることを特徴
    とするポリエチレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 3族に属する金属の酸化物が酸化セリウ
    ムであり、12族に属する金属の酸化物が酸化亜鉛であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン系樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 酸化セリウムの平均粒子径が0.1〜
    2.2μmであり、組成物中の含有量が2.0体積%以
    下であることを特徴とする請求項2に記載のポリエチレ
    ン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 酸化亜鉛の平均粒子径が0.1〜3μm
    であり、組成物中の含有量が2.1体積%以下であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のポリエチレン系樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 1族に属する金属のステアリン酸塩がス
    テアリン酸リチウム、2族に属する金属のステアリン酸
    塩がステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
    ム、ステアリン酸バリウム、12族に属する金属のステ
    アリン酸塩がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする
    請求項1に記載のポリエチレン系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ステアリン酸亜鉛の平均粒子径が0.1
    〜20μmであり、組成物中の含有量が1.0体積%以
    下であることを特徴とする請求項5に記載のポリエチレ
    ン系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 ステアリン酸カルシウムあるいはステア
    リン酸バリウムの平均粒子径が0.1〜22μmであ
    り、組成物中の含有量が0.8体積%以下であることを
    特徴とする請求項5に記載のポリエチレン系樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】 ステアリン酸リチウムあるいはステアリ
    ン酸マグネシウムの平均粒子径が0.1〜25μmであ
    り、組成物中の含有量が0.7体積%以下であることを
    特徴とする請求項5に記載のポリエチレン系樹脂組成
    物。
  9. 【請求項9】 ポリエチレン系樹脂に、平均粒子径が
    0.1〜0.4μmの酸化チタンからなる白色添加剤
    を、1.9体積%以下の含有量で配合して成ることを特
    徴とするポリエチレン系樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 ポリエチレン系樹脂に、炭酸マグネシ
    ウムからなる白色添加剤を配合して成ることを特徴とす
    るポリエチレン系樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 炭酸マグネシウムの平均粒子径が0.
    1〜25μmであり、組成物中の含有量が0.7体積%
    以下であることを特徴とする請求項10に記載のポリエ
    チレン系樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 ポリエチレン系樹脂に、平均粒子径が
    0.1〜0.4μmの炭酸カルシウムからなる白色添加
    剤を、0.2〜2.0体積%の含有量で配合して成るこ
    とを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれかに記載の
    ポリエチレン系樹脂組成物が成形されたものであること
    を特徴とする光学用成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012081586A1 (ja) 2010-12-13 2012-06-21 日本原子力発電株式会社 赤外線透過性保護カバー、その製造方法及びこれを用いたモニタリング方法
JPWO2013046562A1 (ja) * 2011-09-30 2015-03-26 出光ユニテック株式会社 形状保持テープ、ジッパーテープ、包装袋、形状保持テープの製造方法、及びジッパーテープの製造方法
WO2022215428A1 (ja) 2021-04-05 2022-10-13 株式会社Tbm 樹脂組成物及び成形品

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