JP2001196296A - 荷電粒子ビーム露光装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光装置

Info

Publication number
JP2001196296A
JP2001196296A JP2000009987A JP2000009987A JP2001196296A JP 2001196296 A JP2001196296 A JP 2001196296A JP 2000009987 A JP2000009987 A JP 2000009987A JP 2000009987 A JP2000009987 A JP 2000009987A JP 2001196296 A JP2001196296 A JP 2001196296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charged particle
particle beam
electrode
calibration chip
exposure apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000009987A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Haraguchi
岳士 原口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advantest Corp
Original Assignee
Advantest Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advantest Corp filed Critical Advantest Corp
Priority to JP2000009987A priority Critical patent/JP2001196296A/ja
Publication of JP2001196296A publication Critical patent/JP2001196296A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステージに固定したキャリブレーションチッ
プの表面の汚れを十分に清掃でき、しかもスループット
の低下が小さい荷電粒子ビーム露光装置の実現。 【解決手段】 荷電粒子ビーム源9と、荷電粒子ビーム
EBを収束するための収束手段と、荷電粒子ビームを偏向
するための偏向手段67とを有する電子光学コラム41と、
試料50を保持すると共に荷電粒子ビームの収束状態及び
偏向状態を検出するために使用するキャリブレーション
チップ51を備える移動可能なステージ17と、反射荷電粒
子を検出する反射荷電粒子検出器28とを備える荷電粒子
ビーム露光装置であって、キャリブレーションチップを
移動して近接させることが可能な位置に設けられた電極
71と、減圧状態の前記電極付近に酸素ガスを導入する酸
素ガス供給機構75,76 と、電極に電圧を印加する電圧源
72とを備え、電極付近で放電を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム露光装
置などの荷電粒子ビーム露光装置に関し、特にステージ
上にキャリブレーションチップが設けられ、このキャリ
ブレーションチップを荷電粒子ビームで走査した時の反
射荷電粒子を検出して荷電粒子ビームの収束状態及び偏
向状態を検出し、その検出結果に基づいて補正を行う荷
電粒子ビーム露光装置に関する。
【0002】半導体集積回路は微細加工技術の進歩に伴
って一層高集積化される傾向にあり、微細加工技術に要
求される性能は益々厳しいものになってきている。とり
わけ露光技術においては、従来使用されているステッパ
などに用いられる光露光技術の限界が予想されている。
電子ビーム露光技術などの荷電粒子ビーム露光技術は、
光露光技術に代わって微細加工の次世代を担う可能性の
高い技術である。以下、荷電粒子ビーム露光を例として
説明を行う。
【0003】
【従来の技術】図1は、電子ビーム露光装置の基本構成
を示す図である。図1において、参照番号1はプロセッ
サを、2は磁気ディスクを、3は磁気テープ装置を示
し、これらの装置はバス4を介して互いに接続され、且
つバス4及びインターフェイス回路5をそれぞれ介して
データメモリ6及びステージ制御回路7に接続されてい
る。
【0004】一方、8はコラムで、内部には電子銃9、
レンズ10、ブランキング電極11、レンズ12、整形
用偏向器13、投影レンズ14、メインデフレクタ(主
偏向器)用コイル15、及びサブデフレクタ(副偏向
器)用電極16などが設けられている。コラム8の下に
は、ステージ17が配置されている。コラム8の内部及
びステージ17の部分は真空状態にされる。試料50は
ステージ17上に載置されており、ステージ17はステ
ージ制御回路7の出力信号によりX方向及びY方向へ移
動制御される。なお、実際には、他にも偏向器やアパー
チャ、焦点を微調整するためのコイル、真空ポンプなど
他にも多数の要素が設けられているが、ここでは図示及
び説明を省略する。
【0005】また、前記データメモリ6から読み出され
たデータは、パターン発生回路19を通してパターン補
正回路20に供給される。パターン補正回路20は、ブ
ランキング信号をアンプ21を介してブランキング電極
11に印加し、整形パターンデータをDAC(デジタル
−アナログ変換器)22及びアンプ23を介して整形用
偏向器13に、また各々偏向データをDAC24及び2
6と、アンプ25及び27を介して電極16及びコイル
15へ印加する。
【0006】電子銃9により放射された電子ビームは、
レンズ10を通過し、ブランキング電極11により透過
又は遮断され、更に例えば3μm以下の平行な任意のシ
ョットサイズの矩形ビームに整形された後、メインデフ
レクタ用コイル15及びサブデフレクタ用電極16によ
り偏向されると共に、更に投影レンズ14を通過して試
料表面に収束される。
【0007】参照番号28は、照射された電子ビームが
試料50で反射され散乱することにより発生した散乱電
子を検出する反射電子検出器であり、29は反射電子検
出器の出力を処理する反射電子検出回路である。試料5
0には、位置合わせのためのマークが設けられており、
このマークを電子ビームで走査するとマークのエッジ部
分で電子ビームの散乱状態が変化し、反射電子検出器が
検出する散乱電子の量が変化するので、反射電子検出回
路を監視することによりマークのエッジを検出すること
ができる。これを利用して位置合わせを行う。
【0008】以上電子ビーム露光装置の基本構成につい
て説明したが、実際の装置では微細なパターンを正確に
高スループットで描画するために各種の機構が付加され
ている。また、露光方式にも、サブ偏向範囲または所望
の範囲を微少な電子ビームで走査し、パターンに対応し
て電子ビームをオン・オフ制御するラスタスキャン方式
や、露光パターンを基本的なブロックに分け、各ブロッ
クに対応する開口(アパーチャ)を通過させて成形した
電子ビームを露光することによりパターンを露光するブ
ロック露光方式などがある。
【0009】電子ビーム露光装置においては、偏向器に
印加する信号強度と実際の電子ビームの偏向量の関係を
記憶しておき、偏向データをアナログ信号に変換した後
この関係に基づいて増幅して各偏向器に印加している。
一般にこの関係を偏向能率と呼んでいる。偏向能率は、
位置関係が既知の複数のマークを有するキャリブレーシ
ョンチップをステージ上に設け、電子ビームでそれらの
マークを走査して、マークを検出した時の偏向量を求
め、既知の位置関係と求めた偏向量から決定する。偏向
能率は、温度分布や筐体内部の汚れに蓄積した電荷など
により経時変化する。そこで、ステージ17上にキャリ
ブレーションチップを固定し、定期的に偏向能率を求め
て補正している。また、温度変化などによりコラムとス
テージの位置関係にもずれが生じるが、上記のキャリブ
レーションチップの位置検出を行って補正することによ
りこのずれも補正される。
【0010】図2は、キャリブレーションチップにおけ
るマークの構造例を示す図である。図2に示すように、
ウエハ基板32上に下地薄膜層33が形成され、その上
に金属材料薄膜のマーク34が形成され、更に薄膜層3
5が堆積される。電子ビーム31でこの部分を走査し、
反射される電子を検出すると、マーク34の部分で質量
密度が異なるので電子ビームの反射状態が変化して反射
電子信号が変化する。
【0011】図3は、電子ビーム露光装置において、キ
ャリブレーションチップを使用して偏向能率などを決定
する場合の様子を示す斜視図である。図3に示すよう
に、真空チャンバ42内に収容されたステージ17の上
には、静電吸着などにより試料(ウエハ)50を保持す
る部分の横にキャリブレーションチップ51を固定す
る。キャリブレーションチップ51が、コラム41の直
下の電子ビームの偏向範囲内にくるように移動した上
で、電子ビームを走査して反射電子を検出してキャリブ
レーションチップ51のマーク位置を検出する。そし
て、検出したマーク位置から、偏向能率などを決定及び
補正したり、コラムとステージの位置関係を検出する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】キャリブレーションチ
ップ51のマークの位置を検出するには、高エネルギの
電子ビームが照射される。そのため、キャリブレーショ
ンチップ51は高温になり、表面が酸化する。表面が酸
化すると、正確なマーク位置の検出が行えなくなるとい
う問題がある。
【0013】また、試料の表面には、通常有機材料のレ
ジスト膜が塗布されており、高エネルギの電子ビームが
照射されることにより有機材料から発生するガスが周囲
の部品の表面に付着したり、ガス中の炭素成分が部品の
表面に付着する。図3に示すように、キャリブレーショ
ンチップ51は試料50の近傍に配置されるので、汚れ
やすいという問題がある。キャリブレーションチップ5
1の表面に汚れが付着すると、正確なマーク位置の検出
が行えなくなる。
【0014】そこで、キャリブレーションチップ51の
表面を定期的に清掃する必要がある。しかし、キャリブ
レーションチップ51はステージ17の表面に固定され
ており、清掃を行うには少なくともステージ17が収容
される真空チャンバ42内に大気を導入した上でアクセ
スする必要がある。実際にこれを行うには、真空チャン
バを一旦分解する必要がある。しかし、真空チャンバを
分解すると、チャンバ内に大気(実際には清浄化された
空気)が導入されることになり、真空チャンバを再び露
光が行える真空状態にするには非常に長時間を要するこ
とになり、装置のスループットを低下させるという問題
が生じる。
【0015】レジスト膜の有機材料から発生するガスが
周囲の部品の表面に付着することによる問題は、コラム
の他の部分でも生じる。この問題は、絶縁性の汚れに電
荷が蓄積し、蓄積した電荷が発生する電界によるチャー
ジアップドリフトである。特開昭61−20321号公
報や特開平6−325709号公報は、このような汚れ
を清掃する方法として、露光装置を一旦停止状態にし、
装置の真空チャンバ内に酸素を導入してプラズマ励起
し、発生したプラズマにより部品表面をアッシングして
ガス化し、そのガスを外部に排気することにより表面の
汚れを除去する方法を開示している。しかし、清掃する
のは、偏向器などの電子ビームの経路に沿って設けられ
た部品表面であり、ステージ17やキャリブレーション
チップ51は対象外である。従って、特開昭61−20
321号公報や特開平6−325709号公報に開示さ
れた構成では、キャリブレーションチップ51の表面を
清掃するのは難しい。
【0016】また、特開平9−259811号公報は、
露光中に電子ビーム露光装置の真空チャンバ内の少なく
とも一部にオゾンを導入することにより、露光しながら
同時に汚れの清掃も並行して行う方法を開示している。
真空チャンバ内に導入されたオゾンは、露光のための電
子ビームにより活性化されて酸素ラジカルになり、部品
表面の汚れをガス化するので、このガスを排気する。し
かし、この方法もステージ17やキャリブレーションチ
ップ51は対象外である。特に試料の近傍に配置され、
電子ビームが直接照射されるキャリブレーションチップ
51の表面は、他の部分に比べて汚れが著しく、特開平
9−259811号公報に開示された方法ではキャリブ
レーションチップ51の表面の汚れを十分に除去するの
は難しい。
【0017】本発明は、このような問題を解決する技術
に関係し、ステージに固定して使用されるキャリブレー
ションチップの表面の汚れを十分に清掃でき、しかもス
ループットの低下が小さい荷電粒子ビーム露光装置の実
現を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するた
め、本発明の荷電粒子ビーム露光装置は、キャリブレー
ションチップを移動して近接させることが可能な位置に
電極を設け、この付近に低圧の酸素を導入した上で放電
を発生させ、キャリブレーションチップの表面を清掃す
る。
【0019】すなわち、本発明の荷電粒子ビーム露光装
置は、荷電粒子ビーム源と、荷電粒子ビーム源の出力す
る荷電粒子ビームを収束するための収束手段と、荷電粒
子ビームを偏向するための偏向手段とを有する電子光学
コラムと、荷電粒子ビームが照射される試料を保持する
と共に、収束手段及び偏向手段による前記荷電粒子ビー
ムの収束状態及び偏向状態を検出するために使用するキ
ャリブレーションチップを備える移動可能なステージ
と、試料上及びキャリブレーションチップを荷電粒子ビ
ームで走査した時の反射荷電粒子を検出する反射荷電粒
子検出器とを備える荷電粒子ビーム露光装置であって、
キャリブレーションチップを移動して近接させることが
可能な位置に設けられた電極と、減圧状態の電極付近に
酸素ガスを導入する酸素ガス供給機構と、電極に電圧を
印加する電圧源とを備え、電極付近で放電を発生させる
ことを特徴とする。
【0020】本発明によれば、装置を停止状態にし、キ
ャリブレーションチップを電極に近接した位置に移動
し、電極付近に酸素ガスを導入した上で、電極に電圧を
印加して放電を発生させる。放電により発生するプラズ
マにより酸素ラジカルが発生され、キャリブレーション
チップの表面がアッシングされて清掃される。本発明で
は、電極はキャリブレーションチップの清掃用であり、
キャリブレーションチップに近接してプラズマが発生さ
れるので、キャリブレーションチップの表面を十分に清
掃することが可能である。また、この時に導入される酸
素ガスは、約100Pa(1torr) 以下の圧力であり、
大気圧を導入した時に比べてチャッバ内を再度真空状態
にするのに要する時間が短く、スループットの低下は少
ない。
【0021】放電は、電極とキャリブレーションチップ
の間に電圧を印加して発生させても、電極として対向す
る2つの電極を設け、その間に電圧を印加して発生させ
てもよい。特開平9−259811号公報に開示されて
いる、露光中に真空チャンバ内の少なくとも一部にオゾ
ンを導入することにより、露光しながら同時に汚れの清
掃も並行して行う荷電粒子ビーム露光装置の場合には、
そこで使用されるパターン露光中にオゾンを含む低圧の
酸素ガスを導入するオゾン供給機構を、酸素ガス供給機
構を使用することが可能である。この場合、キャリブレ
ーションチップの表面を清掃する時に導入される酸素ガ
スの圧力は、大気圧より低く、露光中に導入される酸素
ガスより高くする。
【0022】
【発明の実施の形態】図4は、本発明の第1実施例の電
子ビーム露光装置の概略構成を示す図である。図4に示
すように、この電子ビーム露光装置は、電子銃9、アラ
イメント用のレンズ61、第1のスリット62、整形用
偏向器63、第2のスリット又はマスク64、整形のた
めの偏向を戻す偏向器65、絞り用のラウンドアパーチ
ャ66、及び偏向装置67が収容されているコラム41
と、ウエハ50が収納される主チャンバ42から構成さ
れる。レンズ61は、図1のレンズ10に、整形用偏向
器63は偏向器13に対応し、偏向装置67は主偏向器
15と副偏向器16を合わせたものに対応し、コラム4
1はコラム8に対応する。主チャンバ42内には、ウエ
ハ50を保持してX、Y方向に移動するステージ17
A、17Bも収納されており、ステージ17Aの上には
キャリブレーションチップ51も設けられている。参照
番号68は、コラム41と主チャンバ42の内部を真空
にする真空ポンプである。なお、真空ポンプは、1個だ
けでなく、複数設けられる場合もある。また、図1に示
すように、反射電子を検出する反射電子検出器も設けら
れているが、ここでは図示を省略している。以上の構成
は従来例と同じであり、これ以上の詳しい説明は省略す
る。
【0023】図示のように、主チャンバ42の左側の部
分には、電極71が設けられている。そして、この電極
71に高電圧を印加するドライバ72と、ドライバ72
に印加する信号を切り換えるスイッチ73とが設けられ
ている。また、主チャンバ42の左側の部分には導管7
5が設けられており、マスフローセンサ76を介して、
所定の圧力で酸素ガスO2 が供給されるようになってい
る。
【0024】第1実施例の装置においては、ウエハ50
にパターンを露光する時には、スイッチ73をアース側
に切り換え、電極71には電圧が印加されないように
し、マスフローセンサ76を遮断状態にして酸素ガスが
供給されないようにして、従来通り露光を行う。露光の
途中で、随時キャリブレーションチップ51を使用して
偏向能率の変化などが検出されて必要な補正が行われ
る。
【0025】キャリブレーションチップ51の清掃は、
定期的に又は随時行われる。図5は、キャリブレーショ
ンチップ51の清掃を行う時の様子を示す。この時に
は、ステージを移動してキャリブレーションチップ51
が電極71の直下に位置するようにする。電極71は、
絶縁部材77を介して真空チャンバ42に取り付けられ
ている。ステージ17Aは導電材料で作られており、更
にキャリブレーションチップ51の底部及び周辺部も導
電材料で作られており、ステージ17Aをアースに設置
することにより、キャリブレーションチップ51はアー
スに設置される。この状態で導管75から酸素ガスを導
入する。この時、真空ポンプ68も動作し、電極71付
近で酸素ガスの圧力が100Pa程度になるように、マ
スフローセンサ76が制御される。そして、スイッチ7
3を切り換えて、アンプ72から電極71に高電圧を印
加する。これにより電極71とキャリブレーションチッ
プ51及びステージ17Aの間に高電圧が印加され、プ
ラズマ放電が発生する。プラズマ放電により、酸素ガス
から酸素ラジカルが発生し、キャリブレーションチップ
51の表面をアッシングする。アッシングでは、汚れが
酸化されて気体となって蒸発するので、それを真空ポン
プ68により外部に排気する。これにより、キャリブレ
ーションチップ51の表面が清掃される。
【0026】清掃が終了すると、スイッチ73を切り換
えて電極91への電圧の印加を停止すると共に、導管7
5からの酸素ガスの導入を停止する。そして、真空ポン
プ68によりコラム41内及び主チャンバ42内を真空
状態にしてパターン露光状態に戻る。上記のように、キ
ャリブレーションチップ51の清掃中にチャンバ内に導
入される酸素ガスは100Pa程度であり、大気圧に比
べて低く、チャンバ内を真空状態に戻す時間は短い。
【0027】図6は、本発明の第2実施例の電子ビーム
露光装置の構成を示す図である。この実施例は、前述の
特開平9−259811号公報に開示された、露光中に
電子ビーム露光装置の真空チャンバ内の少なくとも一部
にオゾンを導入することにより、露光しながら同時に汚
れの清掃も並行して行う装置に本発明を適用した例であ
る。
【0028】この電子ビーム露光装置は、電子銃9が収
納されている第1チャンバ1、アライメント用のレンズ
61や第1のスリット62が収納されている第2チャン
バ2、そして整形用偏向器63、第2のスリット又はマ
スク64、整形のために偏向されたビームを戻す偏向器
65、絞り用のラウンドアパーチャ66そして投影レン
ズや偏向器器67が収容されている第3チャンバからな
るコラム41と、ウエハ50が収納される主チャンバ4
2から構成される。第3チャンバは、更にチャンバ8
3、84、85の3つの部分で構成される。主チャンバ
42内には、ウエハ50を保持してX、Y方向に移動す
るステージ17A、17Bが収納されており、ステージ
17A上にはキャリブレーションチップ51が固定され
ている。
【0029】P2は主にコラム内を真空に引くための分
子ターボポンプであり、P3は主にコラムよりも大容量
の主チャンバ42内を真空にひくための分子ターボポン
プである。また、P1は電子銃9の第1チャンバ81内
の真空を維持するためのイオンポンプであり、第1チャ
ンバ81内を分子ターボポンプP2である程度の真空度
にした後、その真空状態を維持することができる程度の
能力を有する。イオンポンプは、チタンなどの金属材料
をイオン化してガスを吸着することにより真空を維持す
るものであり、その原理は広く知られているのでこれ以
上の説明は省略する。
【0030】第2実施例の電子ビーム露光装置では、露
光中にチャンバ内にオゾンが導入される。オゾン発生装
置87で発生したオゾンを含む混合物(気体)は、開閉
可能なバルブ86、マスフローセンサMFS1、MFS
2、MFS3を介してチャンバ内に導入される。MFS
2からの混合物は、吸入口88から第2チャンバ82に
供給され、MFS3からの混合物は、吸入口89から第
3チャンバに供給される。電子銃9のカソード電極は、
電子ビームを発生する時には高温になっており、オゾン
や酸素が供給されると酸化してしまう。そこで、電子銃
9を収納する第1チャンバ81は、アパーチャap1の
部分に設けられたオリフィスOR1により他のチャンバ
から真空的に分離されている。また、分子ターボポンプ
P2と第1チャンバ81の間にバルブB1を設け、大気
圧から真空に引く時にはバルブB1を開き、一定の高真
空になるとバルブB1を閉じてイオンポンプP1で第1
チャンバ81内の高真空を維持するようにしている。こ
れにより、オゾンが第1チャンバ81内に入るのを防止
している。なお、第1チャンバ81内は、他のチャンバ
内より高真空に維持される。
【0031】電子ビームは、電子銃に近い上側ほど電荷
量が大きく、酸素ラジカルが発生しやすく、また汚れの
問題はウエハ50に近い下側ほど大きい。そこで、下側
ほど低真空にしてオゾン量を多くするようにする。具体
的には、第2チャンバ82内とそれより下側の第3チャ
ンバ内には異なるフローセンサMF2、MF3からオゾ
ンを供給するようにして、フローセンサMF2の流量を
小さくする。更に、第2チャンバ82と第3チャンバの
部分83の間に第2のオリフィスOR2を設け、そのア
パーチャap2を細く絞って、その間でのオゾンの移動
を制限している。そして、バルブB2の開口度を絞るこ
とで、第2チャンバ82内は中真空にして、第3チャン
バ及び主チャンバ42内は低真空にしている。具体的に
は、第1チャンバ81は1×10-4〜1×10-3Pa、
第2チャンバ82は1×10-3〜5×10-3Pa、第3
チャンバ及び主チャンバ42は5×10-3〜1×10-2
Paにしている。
【0032】導入されたオゾンに電子ビームが衝突して
酸素と活性化酸素(酸素ラジカル)に分離し、その酸素
ラジカルが各部品表面に付着又は体積使用とする炭素系
の汚れ(コンタミネーション)と反応して一酸化炭素又
は二酸化炭素(炭酸ガス)として蒸発し、真空ポンプに
より排気される。これにより、前述のビームドリフトが
防止される。
【0033】露光中には、なお、オゾン発生装置8から
バルブ9にオゾンを含む混合物を供給する途中でヘリウ
ムガスHeを混合しているが、これは電子ビームが露光
に問題を生じない範囲で散乱して、影になる部分に付着
した汚れを除去するためである。以上が、第2実施例の
電子ビーム露光装置における露光中のオゾンを含む酸素
ガスの導入の説明である。
【0034】第2実施例の装置では、主チャンバ42の
左側に2つの電極91、92と、その間に高周波信号を
印加するための交流電源93が設けられている。また、
キャリブレーションチップ51の清掃を行う時には、上
記の露光中にオゾンを含む酸素ガスを導入する機構を利
用して行う。従って、第1実施例のように、酸素ガスを
導入するための導管75を設ける必要はない。
【0035】図7は、第2実施例において、キャリブレ
ーションチップ51の清掃を行う時の様子を示す。この
時には、ステージを移動してキャリブレーションチップ
51が電極91、92の直下に位置するようにする。電
極91、92は、絶縁部材95を介して真空チャンバ4
2に取り付けられている。この状態で、オゾン発生87
を動作させずに、酸素ガスを供給すると、そのまま酸素
ガスが出力される。これをバルブ86、MSF1及びM
SF3を介して、吸入口89から第3チャンバ及び主チ
ャンバ42内に導入する。これにより、電極91、92
の付近にも酸素ガスが導入される。この状態で、スイッ
チ94を接続して、交流電源93から電極91、92間
に交流信号を印加すると、電極91、92間でプラズマ
放電が発生し、キャリブレーションチップ51がアッシ
ングされる。他は第1実施例と同じである。
【0036】以上、本発明の実施例を説明したが、第1
実施例のキャリブレーションチップ51の清掃のための
機構を、第2実施例のような露光中にチャンバ内にオゾ
ンを導入する装置に適用することも可能である。また、
第1実施例のキャリブレーションチップ51の清掃のた
めの機構を使用して露光中にオゾンを発生させ、発生し
たオゾンを第2実施例の主チャンバ及び第3チャンバに
導入するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ステージに固定されたキャリブレーションチップの表面
の汚れを十分に清掃でき、しかも装置を分解せずに比較
的低圧の酸素を導入するだけで清掃できるのでスループ
ットの低下が小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ビーム露光装置の基本構成を示す図であ
る。
【図2】キャリブレーションチップの構造例を示す図で
ある。
【図3】キャリブレーションチップを使用する時の様子
を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例の電子ビーム露光装置の構
成を示す図である。
【図5】第1実施例において、キャリブレーションチッ
プの清掃を行う時の様子を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例の電子ビーム露光装置の構
成を示す図である。
【図7】第2実施例において、キャリブレーションチッ
プの清掃を行う時の様子を示す図である。
【符号の説明】
41…コラム 42…主チャンバ 50…試料(ウエハ) 51…キャリブレーションチップ 71、91、92…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 37/305 H01L 21/30 541N

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビーム源と、該荷電粒子ビーム
    源の出力する荷電粒子ビームを収束するための収束手段
    と、前記荷電粒子ビームを偏向するための偏向手段とを
    有する電子光学コラムと、 前記荷電粒子ビームが照射される試料を保持すると共
    に、前記収束手段及び前記偏向手段による前記荷電粒子
    ビームの収束状態及び偏向状態を検出するために使用す
    るキャリブレーションチップを備える移動可能なステー
    ジと、 前記試料上及び前記キャリブレーションチップを前記荷
    電粒子ビームで走査した時の反射荷電粒子を検出する反
    射荷電粒子検出器とを備える荷電粒子ビーム露光装置で
    あって、 前記キャリブレーションチップを移動して近接させるこ
    とが可能な位置に設けられた電極と、 減圧状態の前記電極付近に酸素ガスを導入する酸素ガス
    供給機構と、 前記電極に電圧を印加する電圧源とを備え、 前記電極付近で放電を発生させることを特徴とする荷電
    粒子ビーム露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷電粒子ビーム露光装
    置であって、 前記電圧源は、前記電極と前記キャリブレーションチッ
    プの間に電圧を印加し、 前記電極付近で発生する放電は、前記電極と前記キャリ
    ブレーションチップの間で発生する荷電粒子ビーム露光
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の荷電粒子ビーム露光装
    置であって、 前記電極は、対向する2つの電極であり、 前記電圧源は、前記2つの電極間に電圧を印加し、 前記電極付近で発生する放電は、前記2つの電極間で発
    生する荷電粒子ビーム露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の荷電粒子ビーム露光装
    置であって、 前記酸素ガス供給機構は、当該装置によるパターン露光
    中にはオゾンを含む低圧の酸素ガスを導入するのに使用
    され、 前記キャリブレーションチップの表面を清掃する時に導
    入される酸素ガスの圧力は、大気圧より低く、露光中に
    導入される酸素ガスより高い荷電粒子ビーム露光装置。
JP2000009987A 2000-01-13 2000-01-13 荷電粒子ビーム露光装置 Pending JP2001196296A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000009987A JP2001196296A (ja) 2000-01-13 2000-01-13 荷電粒子ビーム露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000009987A JP2001196296A (ja) 2000-01-13 2000-01-13 荷電粒子ビーム露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001196296A true JP2001196296A (ja) 2001-07-19

Family

ID=18538060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000009987A Pending JP2001196296A (ja) 2000-01-13 2000-01-13 荷電粒子ビーム露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001196296A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006190578A (ja) * 2005-01-06 2006-07-20 National Institute For Materials Science 低真空走査型電子顕微鏡を用いた炭素系材料の微細加工方法とその装置
WO2009136441A1 (ja) * 2008-05-09 2009-11-12 株式会社アドバンテスト 電子線描画装置及び電子線描画方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5541724A (en) * 1978-09-18 1980-03-24 Toshiba Corp Marker
JPS6120321A (ja) * 1984-07-06 1986-01-29 Fujitsu Ltd 電子ビ−ム露光方法
JPS62202517A (ja) * 1986-02-07 1987-09-07 Fujitsu Ltd 電子ビ−ム露光装置
JPS63308856A (ja) * 1987-06-10 1988-12-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 電子ビーム装置のクリーニング方法
JPH05175112A (ja) * 1991-12-24 1993-07-13 Fujitsu Ltd 荷電粒子露光装置におけるクリーニング方法とクリーニング装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5541724A (en) * 1978-09-18 1980-03-24 Toshiba Corp Marker
JPS6120321A (ja) * 1984-07-06 1986-01-29 Fujitsu Ltd 電子ビ−ム露光方法
JPS62202517A (ja) * 1986-02-07 1987-09-07 Fujitsu Ltd 電子ビ−ム露光装置
JPS63308856A (ja) * 1987-06-10 1988-12-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 電子ビーム装置のクリーニング方法
JPH05175112A (ja) * 1991-12-24 1993-07-13 Fujitsu Ltd 荷電粒子露光装置におけるクリーニング方法とクリーニング装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006190578A (ja) * 2005-01-06 2006-07-20 National Institute For Materials Science 低真空走査型電子顕微鏡を用いた炭素系材料の微細加工方法とその装置
WO2009136441A1 (ja) * 2008-05-09 2009-11-12 株式会社アドバンテスト 電子線描画装置及び電子線描画方法
US8384052B2 (en) 2008-05-09 2013-02-26 Advantest Corp. Electron beam lithography apparatus and electron beam lithography method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3827359B2 (ja) 荷電粒子ビーム露光方法及びその装置
US7598499B2 (en) Charged-particle exposure apparatus
US7589328B2 (en) Gas field ION source for multiple applications
KR101015116B1 (ko) 하전(荷電) 입자 빔 시스템
US20020053353A1 (en) Methods and apparatus for cleaning an object using an electron beam, and device-fabrication apparatus comprising same
US20040065826A1 (en) System for imaging a cross-section of a substrate
JP5713576B2 (ja) 予め位置合わせされたノズル/スキマー
US7763851B2 (en) Particle-beam apparatus with improved wien-type filter
US20080169433A1 (en) Electron beam exposure apparatus and method for cleaning the same
JP2001148340A (ja) 荷電粒子ビーム露光方法及び装置
JP2001196296A (ja) 荷電粒子ビーム露光装置
JP2019149370A (ja) 荷電粒子ソース及びバックスパッタリングを利用した荷電粒子ソースのクリーニング方法
JP2016025128A (ja) 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法
JPH08222175A (ja) 荷電粒子を用いた微細加工方法及び装置
JP2001144000A (ja) 荷電粒子線転写装置及びそのクリーニング方法並びにそれを用いるデバイス製造方法
JP4446685B2 (ja) 荷電粒子線発生方法、電子線露光方法および電子線近接露光方法、ならびに荷電粒子線装置、電子線露光装置および電子線近接露光装置
JP2010003596A (ja) 荷電粒子線加工装置
JPH02253548A (ja) ガスイオン源及びガスイオン源を用いたイオンビーム加工装置
JP2001077058A (ja) 集束イオンビームを用いた加工方法
JPH0745227A (ja) 荷電粒子応用分析装置及び荷電粒子応用描画装置
Yasaka Feasibility study of spatial-phase-locked focused-ion-beam lithography
JP2000348662A (ja) 荷電粒子線照射系、荷電粒子線露光装置及び半導体デバイス製造方法
JPH07249391A (ja) 電子ビーム装置
JP2005150515A (ja) 電子ビーム近接露光装置、電子ビーム近接露光方法及びウエハ
Ochiai et al. Hybrid Device Process Using A Focused Ion Beam And An Optical Stepper

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100622

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101102