JP2001194540A - 光路変換部品及びその作製方法 - Google Patents

光路変換部品及びその作製方法

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JP2001194540A JP2000002791A JP2000002791A JP2001194540A JP 2001194540 A JP2001194540 A JP 2001194540A JP 2000002791 A JP2000002791 A JP 2000002791A JP 2000002791 A JP2000002791 A JP 2000002791A JP 2001194540 A JP2001194540 A JP 2001194540A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置内光配線において、光配線の任意の位置
に容易に挿入でき、かつ小型で高密度な光路変換が可能
な多チャネル光路変換部品及び多チャネルビームスプリ
ッタを得る。 【解決手段】 3次元光導波路のコアに、光の入射端、
出射端及び反射面を有し、前記反射面における反射を利
用して所定の角度に光の伝搬方向を偏向する曲がり光導
波路からなる、光路変換部品又は多チャネル光路変換部
品であって、前記多チャネル光路変換部品が、曲がり角
の概ね等しい複数の前記曲がり光導波路により構成さ
れ、前記複数の曲がり光導波路は、その光の入射端、出
射端及び反射面がそれぞれ独立の平面上に所定の間隔で
並列に積層されており、かつ前記複数の曲がり光導波路
のコアは、光の入射端、出射端及び反射面を除いて、コ
アより屈折率の低い物質で覆われている多チャネル光路
変換部品である。また、これを用いた多チャネルビーム
スプリッタである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を利用して信号
を伝送する交換装置、通信装置、及び情報処理装置等に
用いられる光配線を高密度に配線するための、多チャネ
ルの光路変換部品及びその作製方法に適用して有効な技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の情報通信装置の発展に伴い、これ
らの装置内部における信号配線の容量不足が問題となり
つつあり、これを解消するために装置内部への光配線の
導入が検討され始めている。装置内部においては、装置
間を接続する場合と異なり、高密度の光配線を限られた
スペースに収容する必要があるため、例えば狭い間隔で
並んだ光デバイス間の接続や、面型光素子と光配線との
光結合、あるいは光配線のコーナリングを行うにあた
り、光配線を急峻に曲げて光路を変換することが重要と
なる。光路変換に関する従来技術では、前記の用途に適
合する代表的な例として以下の方法などが報告されてい
る。
【0003】(1)柔軟性に富む高分子系の光ファイバ
を所定の間隔で複数並列させ、前記光ファイバの端面を
面型光素子と対向させて光結合を行い、その先を半円柱
状の部材に沿わせて90°に曲げる方法(A. Neyer et
al, “Plastic-Optical-Fiber-Based Parallel Optical
Interconnects”, IEEE Journal of Selected Topics
in Quantum Electronics, vol.5, No.2 pp.193-200, 19
99、参照)。図13は、前記(1)の方法を説明するた
めの図であり、30はプラスチック光ファイバ、31は
面型光素子、32は実装基板、33は半円柱状部材であ
る。
【0004】(2)特開平10−300961号公報に
代表されるように、多チャネル光導波路の一端に所定の
傾斜角度を有する傾斜端面を形成して反射面とし、光路
を概ね90°変換させて、例えば面型光素子等と光結合
を行う方法。図14は、前記(2)の方法を説明するた
めの図であり、34はコア層、35はクラッド層、36
は傾斜端面、37は面発光レーザ、38はレーザ光であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
(1)の方法では、図13に示すように、高密度に並列
した光配線を方向転換させる簡便な方法ではあるが、曲
げ半径を一定値以上に小さくすると曲げ損失が急増す
る、曲げ半径を固定する半円柱状部材33の占める体積
が余分に必要となる、前記部材を用いないと多チャネル
光ファイバの曲げ半径が一定にならず損失等のばらつき
が生じる恐れがある、という問題があった。
【0006】また、前記(2)の方法は、図14に示す
ように、小型かつ高密度の光路変換を実現する優れた方
法であるが、反射面(傾斜端面)36から出射あるいは
反射面に入射する光はコア層34に閉じ込められず空間
を伝播するため、反射した光や入射する光のビーム径の
広がりが問題となる場合があり、また、光配線の途中に
挿入することが難しいため、光配線のコーナリングなど
の用途には適さない。
【0007】前記課題を解決するためには、光を閉じ込
めたまま光路変換を行い、かつ光路変換を行うのに必要
なスペースを最小限にすることが望ましい。図15に示
すような、反射を利用して光の伝搬方向を偏向する曲が
り光導波路(以下これを曲がり光導波路と称す)は、前
記の条件を満たす有力な候補の一つである。しかしなが
ら、コア層2を伝搬する光を反射させるには、一般に反
射面5を空気層に露出させてコア層2と空気との屈折率
差を利用するため、コア層2をクラッド層40で埋め込
むことが難しく、多チャネル化を行うのが困難であっ
た。
【0008】前記図15において、2は曲がり光導波路
のコア層、4は入射端、5は反射面、6は出射端、39
は基板、40はクラッド層である。
【0009】本発明の目的は、装置内光配線において、
光配線の任意の位置に容易に挿入でき、かつ小型で高密
度な光路変換が可能な多チャネル光路変換部品を提供す
ることにある。
【0010】本発明の他の目的は、装置内光配線におい
て、光配線の任意の位置に容易に挿入でき、かつ小型で
高密度な光路変換が可能な多チャネルビームスプリッタ
を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、光配線の任意の位置
に容易に挿入でき、かつ小型で高密度な光路変換が可能
な多チャネル光路変換部品及び多チャネルビームスプリ
ッタを容易に製作することが可能な技術を提供すること
にある。
【0012】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0014】(1)少なくとも片端に傾斜端面を有し、
かつ前記傾斜端面の傾斜角及び傾斜端面における光導波
路コアのサイズ、配置等が概ね等しい一対の光導波路
の、前記傾斜端面同士を対向させ、この傾斜端面におけ
る光導波路のコアが概ね一致するように前記傾斜端面同
士を接続し、前記一対の光導波路が概ねV字型に固定さ
れ、前記V字型の光導波路の頂部を除去してコアを所定
の位置まで露出させて反射面が設けられている光路変換
部品である。
【0015】(2)3次元光導波路のコアに、光の入射
端、出射端及び反射面を有し、前記反射面における反射
を利用して所定の角度に光の伝搬方向を偏向する曲がり
光導波路からなる多チャネル光路変換部品であって、前
記多チャネル光部品が、曲がり角の概ね等しい複数の前
記曲がり光導波路により構成され、前記複数の曲がり光
導波路は、その光の入射端、出射端及び反射面がそれぞ
れ独立の平面上に所定の間隔で並列に積層されており、
かつ前記複数の曲がり光導波路のコアは、光の入射端、
出射端及び反射面を除いて、コアより屈折率の低い物質
で覆っている多チャネル光路変換部品である。
【0016】(3)前記手段(2)の多チャネル光路変
換部品において、少なくとも片端に傾斜端面を有し、か
つ前記傾斜端面の傾斜角及び傾斜端面における複数の光
導波路コアのサイズ、配置等が概ね等しい一対の多チャ
ネル光導波路の、前記傾斜端面同士を対向させ、この傾
斜端面における光導波路のコアが概ね一致するように前
記傾斜端面同士を接続し、前記一対の多チャネル光導波
路を概ねV字型に固定し、前記V字型の多チャネル光導
波路の頂部を除去してコアを所定の位置まで露出させて
反射面を設けている。
【0017】(4)前記手段(3)の多チャネル光路変
換部品において、一対の多チャネル光導波路の傾斜端面
におけるコアが概ね一致するように前記傾斜端面同士を
接続し、前記多チャネル光導波路のコアと屈折率が概ね
等しい液状の光学接着剤で接続部の間隙を充填して接着
し、前記光学接着剤あるいは他の接着剤で残部が埋めら
れている。
【0018】(5)前記手段(3)又は(4)の多チャ
ネル光路変換部品において、一対の多チャネル光導波路
の傾斜端面におけるコアが概ね一致するように前記傾斜
端面同士を接続し、前記多チャネル光導波路のコアと屈
折率が概ね等しい液状の光学接着剤で接続部の間隙を充
填し、液晶ポリマー等の有機高分子材料又はガラス等の
無機材料からなる、概ねV字型の断面形状を有する部材
を前記一対の多チャネル光導波路間に挿入し、接着剤等
を用いて多チャネル光導波路に固定した。
【0019】(6)前記手段(2)乃至(5)のうちい
ずれか1つの多チャネル光路変換部品において、前記多
チャネル光路変換部品の反射面に、金属あるいは誘電体
多層膜をコーティングしたものである。
【0020】(7)前記手段(6)の多チャネル光路変
換部品において、前記多チャネル光路変換部品と概ね等
しい大きさのV字型の間隙を構成し、前記多チャネル光
路変換部品を、前記傾斜端面のコアが一致するように位
置合わせした一対の多チャネル光導波路間に挿入し、前
記多チャネル光導波路のコアと屈折率が概ね等しい液状
の光学接着剤で全ての間隙を充填して固定し、接続した
前記多チャネル光導波路の頂部を除去して前記多チャネ
ル光導波路のコアを所定の位置まで露出させて反射面を
構成し、この反射面に金属あるいは誘電体多層膜をコー
ティングし、反射を利用して光の伝搬方向を偏向する多
チャネルの曲がり光導波路の、光の入出射端をそれぞれ
2次元的に並列させたものである。
【0021】(8)前記手段(2)乃至(7)のうちい
ずれか1つの多チャネル光路変換部品において、前記傾
斜端面を有する多チャネル光導波路として、コアと平行
な側面のうち少なくとも一方を基板に垂直な平面とした
一対の多チャネル光導波路を用いたものである。
【0022】(9)前記手段(1)乃至(8)のうちい
ずれか1つの光路変換部品において、前記光導波路とし
て、石英などの無機材料、エポキシ系樹脂、ポリイミ
ド、ポリメチルメタクリレートなどの有機高分子材料、
これらの組合わせのうちいずれか1つから成る、埋込型
の方形光導波路を用いたものである。
【0023】(10)前記手段(1)乃至(8)のうち
いずれか1つの光路変換部品において、前記光導波路と
して、石英系光ファイバ、ハードクラッド石英光ファイ
バ、プラスチック光ファイバのうちいずれか1つを用い
たものである。
【0024】(11)3次元光導波路のコアに、光の入
射端、出射端及び反射面を有し、前記反射面における反
射を利用して所定の角度に光の伝搬方向を偏向する曲が
り光導波路からなる多チャネル光路変換部品製作方法で
あって、少なくとも片端に傾斜端面を有し、かつ前記傾
斜端面の傾斜角及び傾斜端面における複数の光導波路コ
アのサイズ、配置等が概ね等しい一対の光導波路を形成
し、前記傾斜端面同士を対向させ、この傾斜端面におけ
る光導波路のコアが概ね一致するように前記傾斜端面同
士を接続し、前記一対の光導波路を概ねV字型に固定
し、前記V字型の多チャネル光導波路の頂部を除去して
コアを所定の位置まで露出させて反射面を形成する。
【0025】(12)前記手段(11)の多チャネル光
路変換部品作製方法において、一対の多チャネル光導波
路の傾斜端面におけるコアが概ね一致するように前記傾
斜端面同士を位置合わせして接続し、前記多チャネル光
導波路のコアと屈折率が概ね等しい液状の光学接着剤で
接続部の間隙を充填して接着し、さらに前記光学接着剤
あるいは他の接着剤で残部を埋める。
【0026】(13)前記手段(12)の多チャネル光
路変換部品作製方法において、一対の多チャネル光導波
路の傾斜端面におけるコアが概ね一致するように前記傾
斜端面同士を位置合わせして接続し、前記多チャネル光
導波路のコアと屈折率が概ね等しい液状の光学接着剤で
接続部の間隙を充填して接着し、さらに液晶ポリマー等
の有機高分子材料又はガラス等の無機材料からなる、概
ねV字型の断面形状を有する部材を前記一対の多チャネ
ル光導波路間に挿入し、接着剤等を用いて多チャネル光
導波路に固定する。
【0027】(14)前記手段(12)又は(13)の
多チャネル光路変換部品作製方法において、前記多チャ
ネル光路変換部品の反射面に、金属あるいは誘電体多層
膜をコーティングする。
【0028】(15)前記手段(12)乃至(14)の
うちいずれか1つの多チャネル光路変換部品作製方法に
おいて、前記多チャネル光路変換部品と概ね等しい大き
さのV字型の間隙を構成し、前記多チャネル光路変換部
品を、前記傾斜端面のコアが一致するように位置合わせ
した一対の多チャネル光導波路間に挿入し、前記多チャ
ネル光導波路のコアと屈折率が概ね等しい液状の光学接
着剤を用いて全ての間隙を充填して固定し、接続した前
記多チャネル光導波路の頂部を除去して前記多チャネル
光導波路のコアを所定の位置まで露出させて反射面を形
成したのち、金属あるいは誘電体多層膜をコーティング
して、この工程を少なくとも1回以上繰り返すことによ
り、反射を利用して光の伝搬方向を偏向する多チャネル
の曲がり光導波路の、光の入出射端をそれぞれ2次元的
に並列させる。
【0029】(16)前記手段(12)乃至(15)の
うちいずれか1つの多チャネル光路変換部品作製方法に
おいて、前記傾斜端面を有する多チャネル光導波路とし
て、コアと平行な側面のうち少なくとも一方を基板に垂
直な平面とした一対の多チャネル光導波路を用い、前記
側面を基準面とすることにより、コアを横断する方向の
位置合わせを概ね受動的に行う。
【0030】(17)前記手段(12)乃至(16)の
うちいずれか1つの多チャネル光路変換部品作製方法に
おいて、同一基板上に作製し、あるいは整列させて固定
した多チャネル光導波路を、概ねV字型の断面形状を有
する切削刃を用いてコアを横断する方向に切削すること
により、傾斜端面におけるコアのサイズや間隔が概ね等
しく、さらに位置や形状等が概ね左右対称である一対の
多チャネル光導波路を作製し、これを請求項2に記載の
一対の多チャネル光導波路として用いる。
【0031】(18)前記手段(11)乃至(17)の
うちいずれか1つの光路変換部品作製方法において、前
記光導波路として、石英などの無機材料、エポキシ系樹
脂、ポリイミド、ポリメチルメタクリレートなどの有機
高分子材料、これらの組合わせのうちいずれか1つから
成る、埋込型の方形光導波路を用いる。
【0032】(19)前記手段(11)乃至(17)の
うちいずれか1つの光路変換部品作製方法において、前
記光導波路として、石英系光ファイバ、ハードクラッド
石英光ファイバ、プラスチック光ファイバのうちいずれ
か1つを用いる。
【0033】(20)3次元光導波路のコアに、光の入
射端、出射端及び反射面を有し、前記反射面における反
射を利用して所定の角度に光の伝搬方向を偏向する曲が
り光導波路からなる光路変換部品が、曲がり角の概ね等
しい複数の前記曲がり光導波路により構成される光路変
換部品を有する、3次元光導波路で構成されたビームス
プリッタであって、前記曲がり光導波路で、反射面に所
定の反射率及び透過率を有する金属膜あるいは誘電体多
層膜を有するものに、透過光を伝搬するための別の3次
元光導波路あるいは曲がり光導波路を接続した構造を有
し、前記ビームスプリッタが光を入射あるいは出射する
コア端面を除いて、コアより屈折率の低い物質で覆われ
ている。
【0034】(21)3次元光導波路のコアに、光の入
射端、出射端及び反射面を有し、前記反射面における反
射を利用して所定の角度に光の伝搬方向を偏向する曲が
り光導波路からなる多チャネル光路変換部品が、曲がり
角の概ね等しい複数の前記曲がり光導波路により構成さ
れる多チャネル光路変換部品を有する、3次元光導波路
で構成された多チャネルのビームスプリッタであって、
前記曲がり光導波路で、反射面に所定の反射率及び透過
率を有する金属膜あるいは誘電体多層膜を有するもの
に、透過光を伝搬するための別の3次元光導波路あるい
は曲がり光導波路を接続した構造を有し、前記多チャネ
ルビームスプリッタが、複数の前記ビームスプリッタを
光の入出射方向を揃えて積層した構造を有し、かつ前記
複数のビームスプリッタが光を入射あるいは出射するコ
ア端面を除いて、コアより屈折率の低い物質で覆われて
いる。
【0035】(22)前記手段(2)乃至(10)のう
ちいずれか1つの多チャネル光路変換部品のうち、曲が
り光導波路のなす角が概ね90°である部品の反射面
に、所定の反射率及び透過率を得るよう、金属あるいは
誘電体多層膜の膜厚を制御しながらコーティングしたの
ち、少なくとも片端に概ね45°の傾斜端面を有し、前
記傾斜端面におけるコアの配列が前記多チャネル光路変
換部品の反射面と概ね等しいもう一つの多チャネル光導
波路を、前記傾斜端面におけるコアが前記多チャネル光
路変換部品の反射面におけるコアと一致するように位置
合わせして、その接続部の間隙を前記多チャネル光導波
路あるいは多チャネル光路変換部品のコアと概ね等しい
屈折率を有する液状の光学接着剤を用いて充填し固定す
ることにより、小型かつ多チャネルの1×2ビームスプ
リッタを得る。
【0036】(23)前記手段(2)乃至(10)のう
ちいずれか1つの多チャネル光路変換部品の反射面に、
所定の反射率及び透過率を得るよう、金属あるいは誘電
体多層膜の膜厚を制御しながらコーティングしたのち、
反射面におけるコアの配列が前記多チャネル光路変換部
品と概ね等しく、かつ反射面に金属あるいは誘電体多層
膜のコーティングを施さないもう一つの前記手段(2)
乃至(10)のうちいずれか1の多チャネル光路変換部
品を、それぞれの反射面におけるコアが一致するように
位置合わせして、その接続部の間隙を前記多チャネル光
導波路あるいは多チャネル光路変換部品のコアと概ね等
しい屈折率を有する液状の光学接着剤を用いて充填し固
定することにより、小型かつ多チャネルの2×2のビー
ムスプリッタを得る。
【0037】(24)前記手段(22)又は(23)の
多チャネルビームスプリッタ作製方法において、傾斜端
面を有する多チャネル光導波路として、コアと平行な側
面のうち少なくとも一方を基板に垂直な平面とした一対
の多チャネル光導波路を用い、前記側面を基準面とする
ことにより、コアを横断する方向の位置合わせを概ね受
動的に行う。
【0038】(25)前記手段(21)乃至(24)の
うちいずれか1つ多チャネルビームスプリッタ作製方法
において、同一基板上に作製し、あるいは整列させて固
定した多チャネル光導波路を、概ねV字型の断面形状を
有する切削刃を用いてコアを横断する方向に切削するこ
とにより、傾斜端面におけるコアのサイズや間隔が概ね
等しく、さらに位置や形状等が概ね左右対称である一対
の多チャネル光導波路を作製し、これを請求項2に記載
の一対の多チャネル光導波路として用いる。
【0039】(26)前記手段(20)乃至(25)の
うちいずれか1つビームスプリッタ作製方法において、
前記光導波路として、石英などの無機材料、エポキシ系
樹脂、ポリイミド、ポリメチルメタクリレートなどの有
機高分子材料、これらの組合わせのうちいずれか1つか
ら成る、埋込型の方形光導波路を用いる。
【0040】(27)前記手段(20)乃至(25)の
うちいずれか1つビームスプリッタ作製方法において、
前記光導波路として、石英系光ファイバ、ハードクラッ
ド石英光ファイバ、プラスチック光ファイバのうちいず
れか1つを用いる。
【0041】本発明のポイントは、前記曲がり光導波路
を多チャネル化するために、あらかじめ平面上にコアを
複数並列させた光導波路(多チャネル光導波路)を用い
ることを特徴とし、前記多チャネル光導波路の少なくと
も一方の端部に所定の傾斜角を有する傾斜端部を設けた
ものを一対用意して前記傾斜端面同士を対向させ、傾斜
端面におけるコアが概ね一致するように接続し、見かけ
上コアがV字型に折れ曲がった状態として多チャネル光
導波路を固定したのちに、前記V字型の多チャネル光導
波路の頂部を所定の位置まで除去して複数のコアを一括
して空気層に露出させ、反射面とすることにより、図1
に示すような複数の曲がり光導波路を積層し、かつコア
の反射面のみを空気層に露出させた構造を得ることであ
る。
【0042】なお、前記光路変換機能を有する光導波路
としては、方形の埋込型光導波路と光ファイバ型光導波
路とがある。以下、本発明で単に光導波路と記した場合
は、これら方形の埋込型光導波路と光ファイバ型光導波
路とを含むものとし、それぞれを特に示す場合は、一方
を埋込型光導波路、他方を光ファイバと称する。
【0043】以上説明したように、本発明による多チャ
ネル光路変換部品及び多チャネル光路変換部品作製方法
を用いると、簡易な工程により曲がり光導波路を積層し
て多チャネル化することができる。
【0044】また、基板上にエッチング、パターニン
グ、リソグラフィ等により作製するか、あるいは位置決
め溝等を有する基板に整列させて固定した、傾斜端面を
有する多チャネル光導波路を、コアと平行する方向に切
り出して基板に垂直かつ平坦な側面を形成するか、ある
いは予めコアと平行する方向に切り出した基板に前記傾
斜端面を有する多チャネル光導波路を作製することによ
り、前記基板に垂直な側面を基準面として、コアを横断
する方向の位置合わせを精度よくかつ受動的に行うこと
ができる。
【0045】さらに、同一基板上にエッチング、パター
ニング、リソグラフィ等により作製し、あるいは位置決
め溝等を有する基板に整列させて固定した傾斜端面を有
する多チャネル光導波路を、例えば、所定の角度を有す
る概ねV字型の断面形状を有する切削刃を用いてコアを
横断する方向に切削するなどの手段を用いて(特開平1
0−300961号公報、参照)その途中に左右対称の
一対の傾斜端面を形成し、前記左右対称の多チャネル光
導波路を用いて前前記光路変換部品を作製することによ
り、傾斜端面におけるコアのサイズや形状、コアの間
隔、基板裏面からコアまでの厚み等が概ね一致し、これ
らのばらつきが無視できるようになる。
【0046】また、積層した曲がり光導波路のコアにつ
いて、反射面のみを空気中に露出させ、それ以外の部分
をコアより屈折率の低いクラッドに埋め込むことができ
るため、反射面に金属あるいは誘電体多層膜をコーティ
ングすることが可能となる。
【0047】これにより、例えば、前記多チャネル光路
変換部品をコネクタ等の筐体に封止したりボード等に埋
め込むことが可能となり、実装の自由度を広げることが
できる。
【0048】さらに、反射面にコーティングする金属あ
るいは誘電体多層膜の膜厚を注意深く制御することによ
り、反射面に任意の反射率及び透過率を付与することが
可能となるため、反射面に所定の膜厚のコーティングを
施した多チャネル光路変換部品に、コーティングを施さ
ないもう一つの多チャネル光路変換部品、あるいは傾斜
端面を有する多チャネル光導波路を接続すれば、光バス
等に応用可能な小型の1×2あるいは2×2ビームスプ
リッタを作製することができる。
【0049】以上の説明からわかるように、本発明によ
る光路変換部品の作製方法を用いると、高密度な多チャ
ネル光路変換部品ならびに多チャネルビームスプリッタ
を容易に作製することができる。
【0050】以下、本発明について、図面を参照して実
施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
【0051】なお、実施例を説明するための全図におい
て、同一機能を有するものは、同一符号をつけ、その繰
り返しの説明は省略する。
【0052】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明による実施例
1の多チャネル光路変換部品は、反射を利用して所定の
角度に光の伝搬方向を変更する、3次元光導波路からな
る曲がり光導波路を、その光の入射端、出射端及び反射
面を除いてコアより屈折率の低いクラッドで埋め込み、
これを積層する方向に多チャネル化した光路変換部品で
ある。図1は、本実施例1の多チャネル光路変換部品の
概略構成を示す図であり、図1(a)は、多チャネル光
路変換部品の斜視図、図1(b)は、多チャネル光路変
換部品を上から見た上平面図である。
【0053】図1(a)及び図1(b)に示すように、
本実施例1の多チャネル光路変換部品1は、例えば、9
0°に折れ曲がった前記曲がり光導波路のコア層2を、
クラッド層3を挟んで一定の間隔をおいて8チャネル積
層させることにより、それぞれの入射端4、反射面5、
出射端6をそれぞれ独立の平面7、8、9に8個ずつ並
列させた光路変換部品である。
【0054】前記多チャネル光路変換部品1において、
入射端4に入射した光は、反射面5において空気層とコ
ア層2の屈折率差によりほぼ全反射されてその伝搬方向
を90°偏向し、出射端6から出射される。
【0055】従って、入射端4が並列した平面7と出射
端6が並列した平面9に例えば8チャネルの光ファイバ
アレイを接続すれば、前記光ファイバアレイ間で90°
の光路変換をコンパクトに行うことが可能となる。
【0056】なお、本実施例1では主に90°の光路変
換を取り上げたが、本実施例1の内容を逸脱しない範囲
であれば、光路変換の角度は任意で構わない。また、チ
ャネル数として8チャネルの例を取り上げたが、本実施
例1の内容を逸脱しない範囲であれば、チャネル数は任
意で構わず、さらに、隣り合う曲がり光導波路の間隔は
必ずしも等間隔でなくても構わない。また、光路変換は
光ファイバ同士だけでなく、光導波路、光素子、あるい
はそれらの任意の組み合わせの間で行っても構わない。
【0057】(実施例2)図2は、本発明による実施例
2の光路変換部品の作製方法の例を示し、(a)、
(b)、(c)、(d)は、本実施例2の光路変換部品
の作製方法における各工程時の構成を示す模式図であ
る。
【0058】本実施例2の光路変換部品の作製方法は、
図2(a)に示すように、片端に傾斜角45°の斜め研
磨面(傾斜端面)10を有する、コア径50μm、クラ
ッド径125μmの短尺の石英系マルチモード光ファイ
バ11を16本用意し、250μm間隔で8本のV溝を
有する2つのガラスブロック12に、斜め研磨面10の
先端がガラスブロック12より一定量突き出し、かつ研
磨面が上を向くようにそれぞれ整列させ、接着剤13を
用いて前記マルチモード光ファイバ11とガラスブロッ
ク12を固定する 次に、図2(b)に示すように、前
記ガラスブロック12を、光ファイバの斜め研磨面10
A,10B同士が向き合うように対向させ、前記研磨面
における光ファイバのコア層14A,14B同士が一致
するようにガラスブロック12をそれぞれ45°ずつ傾
けてV字型に接続する。
【0059】次に、図2(c)に示すように、ガラスブ
ロック間及び光ファイバ接続部にコア層14と等しい屈
折率を有する液状の紫外線硬化型(以下、UV硬化型と
称す)光学接着剤15を滴下し、紫外線を照射して硬化
させ固定する。
【0060】続いて、前記V字型に固定した光ファイバ
の接続部の先端部16を水平に研磨して除去し、図2
(d)に示すように、接続部における光ファイバのコア
層14を露出させて反射面5を一括形成し、図1に示す
ような8チャネルの多チャネル光路変換部品1を作製し
た。
【0061】作製した多チャネル光路変換部品1の光の
入射端4から波長1300nmのレーザ光を入射し、出
射端6における光強度を測定することにより反射面5の
反射効率を測定したところ、8チャネルの平均で90%
であった。また、光路の変換角度は90°であった。
【0062】なお、本実施例2では主に8チャネルの光
導波路を用いた90°の光路変換を取り上げたが、本実
施例2の内容を逸脱しない範囲であれば、光路変換の角
度及び光導波路の本数は任意で構わない。また、光導波
路として基板上に整列させた光ファイバの一例を取り上
げたが、基板上に作製した埋込型光導波路等を用いても
よいことは言うまでもない。
【0063】また、光導波路の材料としては、石英系の
材料を一例に取り上げたが、本実施例2の内容を逸脱し
ない範囲で、ガラス等の無機材料から高分子系光学材料
まで、任意の材料を組み合わせても構わない。さらに、
基板としてはガラス基板の他に、例えば、シリコン基板
等を用いてもよいことは言うまでもない。なお、光導波
路を整列させる方法としてV溝を取り上げたが、光導波
路を整列させる機能を有する構造であれば矩形の溝やブ
ロック間、あるいは丸穴のキャピラリー等に整列させて
も構わない。
【0064】(実施例3)図3は、本発明による実施例
3の光路変換部品の作製方法の例を示し、(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)は、本実施例3の光路
変換部品の作製方法における各工程時の構成を示す模式
図である。
【0065】本実施例3の光路変換部品の作製方法は、
図3(a)に示すように、シリコン基板18上に膜厚3
μmの水溶性の樹脂層19を挟んで作製された、UV硬
化型のエポキシ系樹脂を材料とした下部クラッド20、
コア層21、及び上部クラッド22からなる埋込型の直
線光導波路の片端を、傾斜角が45°となるように研磨
した8チャネルの光導波路を2つ用意した。前記光導波
路のコア層21の屈折率は1.527、上部及び下部ク
ラッド20、22の屈折率はいずれも1.510であ
る。また、前記一対の多チャネル光導波路17A,17
Bの傾斜端面23A,23Bにおいて、コア層21の断
面形状はいずれも幅40μm、高さ56μmの矩形であ
り、コア間隔は250μmである。
【0066】続いて、図3(b)に示すように、前記一
対の多チャネル光導波路の45°傾斜端面23A,23
Bを対向させ、傾斜端面におけるコア層21A,21B
が互いに一致するようにV字型に接続し、図3(c)に
示すように、コア層21と屈折率の等しい液状のUV硬
化型光学接着剤15をV字型の間隙に充填して紫外線を
照射し、前記一対の多チャネル光導波路17A,17B
をV字型に固定する。
【0067】次に、図3(d)に示すように、これを温
水中に40分間浸けて水溶性の樹脂層19を溶解させ、
シリコン基板18を剥離する。
【0068】その後、前記V字型の多チャネル光導波路
における接続部分の先端部16を水平に研磨して除去
し、図3(e)に示すように、反射面5を一括形成し、
図1に示すような多チャネル光路変換部品1を作製し
た。
【0069】作製した多チャネル光路変換部品1の光の
入射端4から波長850nmのレーザ光を入射し、出射
端6における光強度を測定することにより反射面5の反
射効率を測定したところ、8チャネルの平均で90%で
あった。また、光路の変換角度は90°であった。
【0070】なお、本実施例3では、主に8チャネルの
光導波路を用いた90°の光路変換を取り上げたが、本
実施例3の内容を逸脱しない範囲であれば、光路変換の
角度、及び光導波路の本数は任意で構わない。また、光
導波路として基板上に整列させた埋込型光導波路の一例
を取り上げたが、光ファイバを用いてもよいことは言う
までもない。また、光導波路の材料としては、UV硬化
型エポキシ系樹脂を一例に取り上げたが、本実施例3の
内容を逸脱しない範囲で、ガラス等の無機材料から高分
子系光学材料まで、任意の材料を組み合わせても構わな
い。さらに、基板としてはシリコン基板の他に、ガラス
基板などを用いてもよいことはいうまでもない。また、
多チャネル光導波路間を充填する液状の光学接着剤とし
てUV硬化型エポキシ系樹脂を取り上げたが、本実施例
3の内容を逸脱しない範囲であれば、熱硬化型の光学接
着剤などを用いてもよく、また一対の傾斜端面の接続部
分が前記樹脂で保護されていれば、本実施例3の内容を
逸脱しない範囲で、光学接着剤以外の他の接着剤を用い
てもよいことはいうまでもない。
【0071】なお、基板は光導波路の研磨に影響を与え
なければ、光導波路から剥離しなくてもよく、また剥離
する必要がある場合には、基板と光導波路を剥離させる
ための犠牲層として、水溶性樹脂以外に、希塩酸によっ
て容易に溶解する銅薄膜等を用いても構わない。
【0072】(実施例4)図4は、本発明による実施例
4の光路変換部品の作製方法の例を示し、(a)、
(b)、(c)、(d)は、本実施例4の光路変換部品
の作製方法における各工程時の構成を示す模式図であ
る。
【0073】本実施例4の光路変換部品の作製方法は、
まず、前記実施例3と同様に、シリコン基板18上に膜
厚3μmの水溶性の樹脂層19を挟んで作製された、U
V硬化型のエポキシ系樹脂を材料とした下部クラッド2
0、コア層21、及び上部クラッド22からなる埋込型
の直線光導波路の片端を、傾斜角が45°となるように
研磨した8チャネルの光導波路を2つ用意した。前記光
導波路のコア層の屈折率は1.527、上部及び下部ク
ラッド20,22の屈折率はいずれも1.510であ
る。また、前記一対の多チャネル光導波路17A,17
Bの傾斜端面23A,23Bにおいて、コア層21の断
面形状はいずれも幅40μm、高さ56μmの矩形であ
り、コア間隔は250μmである。
【0074】続いて、図4(a)に示すように、前記一
対の多チャネル光導波路の45°傾斜端面23A,23
Bを対向させ、傾斜端面におけるコアが互いに一致する
ようにV字型に接続し、コアと屈折率の等しい液状のU
V硬化型光学接着剤15をV字型の間隙に充填して紫外
線照射により固定したのち、図4(b)に示すように、
前記V字型に接続した多チャネル光導波路の間隙より一
回り小さいガラスブロック24を挿入し、残りの間隙に
UV硬化型光学接着剤15を充填して硬化させ、前記一
対の多チャネル光導波路をV字型に固定する。
【0075】次に、図4(c)に示すように、これを温
水中に40分間浸けて水溶性の樹脂層19を溶解させ、
シリコン基板18を剥離する。
【0076】その後、前記V字型の多チャネル光導波路
における接続部分の先端部16を水平に研磨して除去
し、図4(d)に示すように、反射面5を一括形成し、
図1に示すような多チャネル光路変換部品1を作製し
た。
【0077】作製した多チャネル光路変換部品1の光の
入射端4から波長850nmのレーザ光を入射し、出射
端6における光強度を測定することにより反射面5の反
射効率を測定したところ、8チャネルの平均で90%で
あった。また、光路の変換角度は90°であった。
【0078】なお、本実施例4では、主に8チャネルの
光導波路を用いた90°の光路変換を取り上げたが、本
実施例4の内容を逸脱しない範囲であれば、光路変換の
角度、及び光導波路の本数は任意で構わない。また、V
字型に固定した多チャネル光導波路間に挿入する部材の
形状は、本実施例4の内容を逸脱しない範囲で任意の形
状で差し支えなく、部材の材料は、ガラスの他、液晶ポ
リマーなど熱による体積変化が小さい材料であれば望ま
しいが、それに限定するものではない。さらに、前記部
材と多チャネル光導波路を固定する接着剤としては、U
V硬化型接着剤の他、必要に応じて熱硬化型接着剤等を
用いてもよいことは言うまでもない。
【0079】なお、光導波路として埋込型光導波路の一
例を取り上げたが、光ファイバを用いてもよいことは言
うまでもない。また、光導波路の材料としては、UV硬
化型エポキシ系樹脂を一例に取り上げたが、本実施例4
の内容を逸脱しない範囲で、ガラス等の無機材料から高
分子系光学材料まで、任意の材料を組み合わせても構わ
ない。さらに、基板としてはシリコン基板の他に、ガラ
ス基板などを用いてもよいことはいうまでもない。な
お、基板は光導波路の研磨に影響を与えなければ、光導
波路から剥離しなくてもよく、また、剥離する必要があ
る場合には、基板と光導波路を剥離させるための犠牲層
として、水溶性樹脂以外に、希塩酸によって容易に溶解
する銅薄膜等を用いても構わない。
【0080】(実施例5)本発明による実施例5の多チ
ャネル光路変換部品について以下に説明する。図5は、
本実施例5の多チャネル光路変換部品の概略構成を示す
図であり、図5(a)は、多チャネル光路変換部品の斜
視図、図5(b)は、多チャネル光路変換部品を上から
見た上平面図である。
【0081】本実施例5の多チャネル光路変換部品は、
前記実施例3と同様の方法で作製した8チャネルの光路
変換部品の反射面5に、金薄膜25を300nmの膜厚
となるよう均一に真空蒸着した。しかる後、前記多チャ
ネル光路変換部品の反射面5の反射効率を測定したとこ
ろ、8チャネルの平均で96%となった。
【0082】なお、本実施例5では、反射面にコーティ
ングする材料として金を用いたが、用いる波長等に応じ
て銀、アルミニウム、銅等の金属、あるいは誘電体多層
膜等を用いてよいことは言うまでもなく、また、膜厚も
必要に応じて変更して構わない。さらに、前記薄膜をコ
ーティングした上に、保護層として樹脂等のコーティン
グを施しても構わない。また、前記金属等をコーティン
グする方法として、真空蒸着の他にイオンビームスパッ
タやメッキ等の技術を適用してもよい。
【0083】(実施例6)本発明による実施例6の多チ
ャネル光路変換部品について以下に説明する。図6は、
本実施例6の多チャネル光路変換部品の概略構成を示す
図であり、図6(a)は、多チャネル光路変換部品の斜
視図、図6(b)は、多チャネル光路変換部品を上から
見た上平面図である。図7は、本実施例6の多チャネル
光路変換部品の製作方法における各工程時の概略構成例
を示す図である。
【0084】本実施例6の多チャネル光路変換部品は、
前記実施例3の方法と同様に作製し、かつ入射端4から
反射面5までの光導波路コアの長さが概ね3mmである
8チャネルの光路変換部品1Aの反射面5が並列した平
面8に、前記実施例5と同様に金薄膜25Aを300n
mの膜厚となるように蒸着した。
【0085】これを、図7(a)に示すように、前記実
施例3と同様に準備した幅3mm、長さ3.1mmの一
対の8チャネル光導波路17A,17Bで、傾斜端面同
士を位置合わせしてV字型に接続したものの間に挿入
し、顕微鏡で観察しながら前記多チャネル光路変換部品
1Aと前記一対の多チャネル光導波路17A,17Bの
間で、コアの1チャネル目から8チャネル目までがそれ
ぞれ揃うように位置合わせをし、図7(b)に示すよう
に、コアと屈折率の等しい液状のUV硬化型光学接着剤
15で全ての間隙を充填して紫外線を側方から照射する
ことにより、前記多チャネル光路変換部品1及び前記一
対の多チャネル光導波路17A,17Bを固定した。
【0086】続いて、図7(c)に示すように、温水中
に40分間浸けて水溶性の樹脂層19を溶解させ、シリ
コン基板18を剥離した。その後、前記実施例3と同様
に、前記V字型の多チャネル光導波路における接続部分
の先端部16を水平に研磨して除去し、反射面5を一括
形成して金薄膜25Bを300nmの膜厚となるように
蒸着することにより、図6に示すように、光の入射端
4、出射端6がそれぞれ8心×2列の、2次元的に並列
した多チャネル光路変換部品1を作製した。
【0087】作製した多チャネル光路変換部品1の反射
面の反射効率ならびに光路変換角を測定したところ、そ
れぞれ96%、90°となった。なお、光の入射端4、
及び出射端6の、列の上下におけるコアの相対的な位置
ずれは±2μmであった。
【0088】なお、本実施例では8心×2列の入出射端
を有した90°の光路変換を取り上げたが、本実施例6
の内容を逸脱しない範囲であれば、光路変換の角度、及
び光導波路の本数等は任意で構わない。また、光導波路
として埋込型光導波路の一例を取り上げたが、光ファイ
バを用いてもよいことは言うまでもない。また、光導波
路の材料としては、UV硬化型エポキシ系樹脂を一例に
取り上げたが、本実施例6の内容を逸脱しない範囲で、
ガラス等の無機材料から高分子系光学材料まで、任意の
材料を組み合わせても構わない。さらに、基板としては
シリコン基板の他に、ガラス基板などを用いてもよいこ
とはいうまでもない。
【0089】また、基板は光導波路の研磨に影響を与え
なければ、光導波路から剥離しなくてもよく、また剥離
する必要がある場合には、基板と光導波路を剥離させる
ための犠牲層として、水溶性樹脂以外に、希塩酸によっ
て容易に溶解する銅薄膜等を用いても構わない。また、
本実施例6では、反射面にコーティングする材料として
金を用いたが、用いる波長等に応じて銀、アルミニウ
ム、銅等の金属、あるいは誘電体多層膜等を用いても構
わず、また膜厚も必要に応じて変更して構わない。さら
に、前記薄膜をコーティングした上に、保護層として樹
脂等のコーティングを施しても構わない。また、前記金
属等をコーティングする方法として、真空蒸着の他にイ
オンビームスパッタやメッキ等の技術を適用してもよ
い。
【0090】(実施例7)図8は、本発明による実施例
7の多チャネルビームスプリッタの概略構成を示す図で
あり、図8(a)は、多チャネルビームスプリッタの斜
視図、図8(b)は、多チャネルビームスプリッタの作
用を説明するための図である。
【0091】本実施例7の多チャネルビームスプリッタ
は、図8(a)及び図8(b)に示すように、3次元光
導波路からなるビームスプリッタで、前記図1に記載の
曲がり光導波路の反射面5に膜厚を制御した金薄膜25
をコーティングして所望の反射率及び透過率を付与し、
さらに透過光を伝搬するための別の3次元光導波路ある
いは曲がり導波路を接続して1×2あるいは2×2のビ
ームスプリッタとしたものを、その光の入出射方向を揃
えて積層した多チャネルビームスプリッタである。
【0092】本実施例7の多チャネルビームスプリッタ
は、例えば、反射光の伝搬方向を90°偏向させ、また
透過光は直進させる1×2のビームスプリッタを、その
光の入出射端を除いてクラッドに埋め込み、これを一定
の間隔をおいて8チャネル積層した例である。
【0093】該ビームスプリッタにおいて、入射端4に
入射した光は、反射面5において、その反射率が50%
となるよう金薄膜25の膜厚を設定した場合、反射光と
透過光に概ね1対1の割合で分岐され、それぞれの出射
端6、27から出射される。
【0094】従って、入射端4、反射光の出射端6、透
過光の出射端27に例えばそれぞれ8チャネルの光ファ
イバアレイを接続すれば、上記の光分岐を8チャネル同
時に行うことができる。また、反射面5にコーティング
する金薄膜25の膜厚を注意深く制御することにより、
反射率を任意に変化させることも可能である。
【0095】なお、本実施例7では、主に1×2のビー
ムスプリッタを取り上げたが、本実施例7の内容を逸脱
しない範囲であれば、2×2のビームスプリッタでも構
わない。また、反射光の反射角として90°の例を取り
上げたが、本実施例7の内容を逸脱しない範囲であれば
任意で構わない。また、チャネル数として8チャネルの
例を取り上げたが、本実施例7の内容を逸脱しない範囲
であれば、チャネル数は任意で構わず、さらに、隣り合
うビームスプリッタの間隔は必ずしも等間隔でなくても
構わない。また、光の分岐比は、本実施例7の内容を逸
脱しない範囲であれば、任意に設定して構わないことは
言うまでもない。また、本実施例7のビームスプリッタ
に接続する光部品として光ファイバを一例に示したが、
光導波路、光素子、あるいはこれらの任意の組合せを用
いても差し支えない。
【0096】なお、本実施例7では、反射面にコーティ
ングする材料として金を用いたが、用いる波長等に応じ
て銀、アルミニウム、銅等の金属、あるいは誘電体多層
膜等を用いてよいことは言うまでもなく、また、膜厚も
必要に応じて変更して構わない。さらに、前記薄膜をコ
ーティングした上に、保護層として樹脂等のコーティン
グを施しても構わない。
【0097】(実施例8)図9は、本実施例8の多チャ
ネル光路変換部品及びビームスプリッタの製作方法にお
ける各工程時の概略構成例を示す図である。
【0098】本実施例8の多チャネル光路変換部品は、
まず、図9(a)に示すように、前記実施例3と同様に
作製した、一辺が3mmの8心の多チャネル光路変換部
品1の反射面5に、金薄膜25を100nmの膜厚で蒸
着して反射率を概ね50%としたのち、片端に45°の
傾斜端面23を有し、かつ前記多チャネル光路変換部品
1とコアの配列等が一致する幅3mm、長さ3mmの多
チャネル光導波路17を実施例3と同様に準備して、図
9(b)に示すように、前記傾斜端面23におけるコア
層21を前記多チャネル光路変換部品の反射面5におけ
るコア層2と一致させるため、多チャネル光路変換部品
1のコア層2に可視光を入射し、多チャネル光導波路1
7のコア層21に光が入る位置を目安として位置合わせ
を行った。
【0099】続いて、図9(c)に示すように、コアと
屈折率の等しい液状のUV硬化型光学接着剤15で全て
の間隙を充填して紫外線を照射し、前記多チャネル光路
変換部品1と多チャネル光導波路17を固定した。
【0100】これを温水中に40分間浸けて水溶性の樹
脂層19を溶解させ、多チャネル光導波路17側に付着
していたシリコン基板18を剥離して、多チャネルビー
ムスプリッタ(8心の1×2ビームスプリッタ)26を
作製した。
【0101】作製した多チャネルビームスプリッタの光
分岐比を測定したところ、反射光と透過光の比は概ね1
対1となった。
【0102】なお、本実施例8では8心の光導波路を用
いた1×2のビームスプリッタを取り上げたが、本実施
例8の内容を逸脱しない範囲であれば、光導波路の本数
等は任意で構わない。また、基板は、取扱う上で支障な
ければ光導波路から剥離しなくてもよく、また剥離する
必要のある場合には、基板と光導波路を剥離させるため
の犠牲層として、水溶性樹脂以外に、希塩酸によって容
易に溶解する銅薄膜等を用いても構わない。さらに、基
板としてはシリコン基板の他に、ガラス基板などを用い
てもよいことはいうまでもない。
【0103】なお、本実施例8では、反射面にコーティ
ングする材料として金を用いたが、用いる波長等に応じ
て銀、アルミニウム、銅等の金属、あるいは誘電体多層
膜等を用いてよいことは言うまでもなく、また膜厚につ
いても、制御が行える範囲内で任意に設定して構わな
い。さらに、上記薄膜をコーティングした上に、保護層
として樹脂等のコーティングを施しても構わない。ま
た、前記金属等をコーティングする方法として、真空蒸
着の他にイオンビームスパッタやメッキ等の技術を適用
してもよい。
【0104】(実施例9)図10は、本実施例9の多チ
ャネル光路変換部品及びビームスプリッタの製作方法に
おける各工程時の概略構成例を示す図である。
【0105】本実施例9の多チャネル光路変換部品は、
まず、図10(a)に示すように、前記実施例3と同様
に作製した、一辺が3mmの8心の多チャネル光路変換
部品1A,1Bを2つ用意し、一方の多チャネル光路変
換部品1Aの反射面5Aに金薄膜25を100nmの厚
みに蒸着して反射率を概ね50%としたのち、もう一方
の多チャネル光路変換部品1Bの反射面5Bを、それぞ
れの反射面が一致するよう向かい合わせ、どちらか一方
の多チャネル光路変換部品のコアに可視光を入射し、他
方の多チャネル光路変換部品のコアに光が入る位置を目
安として位置合わせを行う。
【0106】続いて、図10(b)に示すように、コア
と屈折率の等しい液状のUV硬化型光学接着剤15を用
いて前記反射面の接続部及びその周辺部を固定し、8心
の2×2ビームスプリッタ26を作製した。
【0107】作製した多チャネルビームスプリッタの光
分岐比を測定したところ、4つの光導波路コア端面のど
れに光を入射しても、出射する反射光と透過光の比は概
ね1対1となった。
【0108】なお、本実施例9では、それぞれ8心の光
導波路コアが並列した2×2のビームスプリッタを取り
上げたが、本実施例9の内容を逸脱しない範囲であれ
ば、光導波路の分岐角、及び光導波路の本数等は任意で
構わない。
【0109】また、本実施例9では、反射面にコーティ
ングする材料として金を用いたが、用いる波長等に応じ
て、銀、アルミニウム、銅等の金属、あるいは誘電体多
層膜を用いてよいことは言うまでもなく、また、膜厚に
ついても、制御が行える範囲内で任意に設定して構わな
い。さらに、前記薄膜をコーティングした上に、保護層
として樹脂等のコーティングを施しても構わない。ま
た、前記金属等をコーティングする方法として、真空蒸
着の他にイオンビームスパッタやメッキ等の技術を適用
してもよい。
【0110】(実施例10)本発明による実施例10
は、本発明の多チャネル光路変換部品作製方法及び多チ
ャネルビームスプリッタ作製方法のうち、多チャネル光
路変換部品を作製する例について示すものである。
【0111】図11は、本実施例10の多チャネル光路
変換部品の製作方法における各工程時の概略構成例を示
す図である。
【0112】本実施例10の多チャネル光路変換部品
は、まず、図11(a)に示すように、シリコン基板1
8上に膜厚3μmの水溶性の樹脂層19を挟んで作製さ
れた、UV硬化型のエポキシ系樹脂を材料とした下部ク
ラッド20、コア層21、及び上部クラッド22からな
る埋込型の8チャネルの直線光導波路を、幅3mm、長
さ6mmに切り出して基板に垂直な側壁を作製した。前
記光導波路のコア層21の屈折率は1.527、上部及
び下部クラッド20、22の屈折率はいずれも1.51
0である。また、8チャネルのコア層21の断面形状は
いずれも幅40μm、高さ40μmの矩形であり、コア
間隔は250μmである。
【0113】次に、図11(b)に示すように、前記直
線光導波路の中央をコアを横断する方向に分断し、続け
て図11(c)に示すように、それぞれの多チャネル光
導波路の分断された断面を傾斜角が45°となるよう研
磨して傾斜端面23A,23Bを作製し、片端に45°
の傾斜端面を有する、幅3mm、長さ3mmの一対の多
チャネル光導波路17A,17Bを作製する。これによ
り、該傾斜端面23A,23Bにおいて、コアと平行な
側壁からコアまでの間隔は左右対称となった。
【0114】続いて、図11(d)に示すように、作製
した一対の多チャネル光導波路の45°傾斜端面23
A,23Bを向かい合わせ、該一対の多チャネル光導波
路のコアと平行な側面を、平坦な部材に押し当てて揃
え、傾斜端面におけるコア層21A,21Bのコアを横
断する方向の位置合わせを概ね受動的に行い、引き続き
高さ方向にコアを位置合わせしてV字型に接続する。
【0115】引き続き、図11(e)に示すように、コ
アと屈折率の等しい液状のUV硬化型光学接着剤15を
V字型の間隙に充填して紫外光を照射し、該一対の多チ
ャネル光導波路17A,17BをV字型に固定する。
【0116】次に、図11(f)に示すように、これを
温水中に40分間浸けて水溶性の樹脂層19を溶解さ
せ、シリコン基板18を剥離する。
【0117】その後、前記V字型の多チャネル光導波路
における接続部分の先端部16を水平に研磨して除去
し、反射面5を一括して形成し、図1に示すような多チ
ャネル光路変換部品1を作製した。
【0118】作製した多チャネル光路変換部品1の光の
入射端4から波長850nmのレーザ光を入射し、出射
端6における光強度を測定することにより、反射面5の
反射効率を測定したところ、8チャネルの平均で92%
であった。また、光路の変換角度は90°であった。
【0119】なお、本実施例10では、主に8チャネル
の光導波路を用いた90°の多心光路変換部品作製方法
を取り上げたが、本実施例10の内容を逸脱しない範囲
であれば、光路変換の角度、及び光導波路の本数は任意
で構わない。また、本実施例10の作製方法は、多チャ
ネルビームスプリッタの作製に適用してもよいことは言
うまでもない。さらに、光導波路として埋込型光導波路
の一例を取り上げたが、光ファイバを用いてもよいこと
は言うまでもない。また、光導波路の材料としては、U
V硬化型エポキシ系樹脂を一例に取り上げたが、本実施
例の内容を逸脱しない範囲で、ガラス等の無機材料から
高分子系光学材料まで、任意の材料を組合せても構わな
い。さらに、基板としてはシリコン基板の他に、ガラス
基板などを用いてもよいことはいうまでもない。
【0120】また、多チャネル光導波路間を充填する液
状の光学接着剤としてUV硬化型エポキシ系樹脂を一例
に取り上げたが、本実施例の内容を逸脱しない範囲であ
れば、熱硬化型の光学接着剤などを用いてもよく、また
一対の傾斜端面の接続部分が上記樹脂で保護されていれ
ば、本実施例の内容を逸脱しない範囲で、光学接着剤以
外の他の接着剤を用いてもよいことはいうまでもない。
【0121】また、基板は光導波路の研磨に影響を与え
なければ、光導波路から剥離しなくてもよく、また剥離
する必要のある場合には、基板と光導波路を剥離させる
ための犠牲層として、水溶性樹脂以外に、希塩酸によっ
て容易に溶解する銅薄膜等を用いても構わない。
【0122】(実施例11)本発明による実施例11
は、本発明の多チャネル光路変換部品作製方法及び多チ
ャネルビームスプリッタ作製方法のうち、多チャネル光
路変換部品を作製する例について示すものである。
【0123】図12は、本実施例11の多チャネル光路
変換部品の製作方法における各工程時の概略構成例を示
す図である。
【0124】本実施例11の多チャネル光路変換部品
は、まず、図12(a)に示すように、シリコン基板1
8上に膜厚3μmの水溶性の樹脂層19を挟んで作製さ
れた、UV硬化型のエポキシ系樹脂を材料とした下部ク
ラッド20、コア層21、及び上部クラッド22からな
る埋込型の8チャネルの直線光導波路を、幅3mm、長
さ6mmに切り出して基板に垂直な側壁を作製した。前
記光導波路のコア層21の屈折率は1.527、上部及
び下部クラッド20、22の屈折率はいずれも1.51
0である。また、8チャネルのコア層21の断面形状は
いずれも幅40μm、高さ40μmの矩形であり、コア
間隔は250μmである。
【0125】次に、図12(b)に示すように、断面形
状が頂角88°のV字型に加工された切削刃28を用い
て、コア層21を横断する方向に前記多チャネル光導波
路を切削し分断することにより、切削した溝に沿って傾
斜角が45°で、かつ傾斜端面23A,23Bにおける
コアのサイズや基板裏面からコアまでの厚み等が概ね等
しく、コアの間隔や形状が概ね左右対称である、一対の
多チャネル光導波路17A,17Bを作製する。
【0126】続いて、図12(c)に示すように、作製
した一対の多チャネル光導波路の45°の傾斜端面23
A,23Bを向かい合わせ、該一対の多チャネル光導波
路のコアと平行な側面を、平坦な部材に押し当てて揃
え、傾斜端面におけるコア層21A,21Bのコアを横
断する方向の位置合わせを概ね受動的に行い、引き続き
傾斜端面接続部の先端を揃えることにより高さ方向にも
コアを概ね受動的に位置合わせをしてV字型に接続す
る。
【0127】引き続き、図12(d)に示すように、コ
アと屈折率の等しい液状のUV硬化型光学接着剤15を
V字型の間隙に充填して紫外光を照射し、前記一対の多
チャネル光導波路17A,17BをV字型に固定する。
【0128】次に、図12(e)に示すように、これを
温水中に40分間浸けて水溶性の樹脂層19を溶解さ
せ、シリコン基板18を剥離する。
【0129】その後、前記V字型の多チャネル光導波路
における接続部分の先端16を水平に研磨して除去し、
反射面5を一括して形成し、図1に示すような多チャネ
ル光路変換部品1を作製した。
【0130】作製した多チャネル光路変換部品1の光の
入射端4から波長850nmのレーザ光を入射し、出射
端6における光強度を測定することにより反射面5の反
射効率を測定したところ、8チャネルの平均で94%で
あった。また、光路の変換角度は90°であった。
【0131】なお、本実施例11では、主に8チャネル
の光導波路を用いた90°の多心光路変換部品作製方法
を取り上げたが、本実施例11の内容を逸脱しない範囲
であれば、光路変換の角度、及び光導波路の本数は任意
で構わない。また、本作製方法は多チャネルビームスプ
リッタの作製に適用してもよいことは言うまでもない。
さらに、光導波路として埋込型光導波路の一例を取り上
げたが、光ファイバを用いてもよいことは言うまでもな
い。また、光導波路の材料としては、UV硬化型エポキ
シ系樹脂を一例に取り上げたが、本実施例11の内容を
逸脱しない範囲で、ガラス等の無機材料から高分子系光
学材料まで、任意の材料を組合せても構わない。さら
に、基板としてはシリコン基板の他に、ガラス基板など
を用いてもよいことはいうまでもない。
【0132】また、多チャネル光導波路間を充填する液
状の光学接着剤として、UV硬化型エポキシ系樹脂を一
例に取り上げたが、本実施例11の内容を逸脱しない範
囲であれば、熱硬化型の光学接着剤などを用いてもよ
く、また一対の傾斜端面の接続部分が前記樹脂で保護さ
れていれば、本実施例11の内容を逸脱しない範囲で、
光学接着剤以外の他の接着剤を用いてもよいことは言う
までもない。
【0133】なお、基板は光導波路の研磨に影響を与え
なければ、光導波路から剥離しなくてもよく、また剥離
する必要のある場合には、基板と光導波路を剥離させる
ための犠牲層として、水溶性樹脂以外に、希塩酸によっ
て容易に剥離する銅薄膜を用いても構わない。
【0134】以上の実施例1乃至11において、光導波
路としては、石英系光ファイバならびにUV硬化型エポ
キシ樹脂からなる埋込型光導波路を用いた例を示した
が、光ファイバとしては、他に例えば石英系の多成分ガ
ラス光ファイバ、ハードクラッド石英光ファイバ、ある
いはプラスチック光ファイバ等を用いてもよく、また埋
込型光導波路としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリ
イミド、ポリアクリレート、ポリカーボネート、シリコ
ーン樹脂等の高分子材料や、ガラス系等の無機材料から
なる光導波路等を用いてもよいことはいうまでもない。
【0135】また、光導波路を整列させ、あるいは作製
する基板としては、ガラス及びシリコンを材料として例
に挙げたが、前記実施例1乃至11の範囲を逸脱しない
範囲であれば、セラミックスやアクリル樹脂等を材料と
して用いても構わない。
【0136】以上、本発明を、前記実施例に基づき具体
的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変
更可能であることは勿論である。
【0137】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0138】本発明によれば、装置内光配線において、
光配線の任意の位置に容易に挿入でき、かつ小型で高密
度な光路変換が可能な多チャネルの光路変換部品を得る
ことができる。
【0139】また、前記多チャネルの光路変換部品を用
いて小型で高密度な光路変換が可能な多チャネルビーム
スプリッタを容易に得ることができる。
【0140】すなわち、本発明による多チャネル光路変
換部品作製方法及び多チャネルビームスプリッタ作製方
法を用いると、装置内光配線の高密度化あるいは光モジ
ュールの高集積化に有効な光部品として期待されている
小型の光路変換部品、及び多チャネルビームスプリッタ
を簡易かつ高密度に作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1の多チャネル光路変換部
品の概略構成を示す模式図である。
【図2】本発明による実施例2の多チャネル光路変換部
品の作製方法を説明するための図である。
【図3】本発明による実施例3の多チャネル光路変換部
品の作製方法を説明するための図である。
【図4】本発明による実施例4の多チャネル光路変換部
品の作製方法を説明するための図である。
【図5】本発明による実施例5の多チャネル光路変換部
品の概略構成を示す模式図である。
【図6】本発明による実施例6の多チャネル光路変換部
品の概略構成を示す模式図である。
【図7】本実施例6の多チャネル光路変換部品の作製方
法を説明するための図である。
【図8】本発明による実施例7の多チャネルビームスプ
リッタの概略構成を示す模式図である。
【図9】本発明による実施例8の多チャネルビームスプ
リッタの作製方法を説明するための図である。
【図10】本発明による実施例9の多チャネルビームス
プリッタの作製方法を説明するための図である。
【図11】本発明による実施例10の多チャネル光路変
換部品の作製方法を説明するための図である。
【図12】本発明による実施例11の多チャネル光路変
換部品の作製方法を説明するための図である。
【図13】従来の光路変換方法を示す模式図である。
【図14】従来の別の光路変換方法を示す模式図であ
る。
【図15】曲がり光導波路を用いた光路変換方法を示す
模式図である。
【符号の説明】
1,1A,1B…光路変換部品(多チャネル光路変換部
品)、2…曲がり光導波路のコア層、3…クラッド層、
4…入射端、5,5A,5B…反射面、6…反射光の出
射端、7…入射端が並列した平面、8…反射面が並列し
た平面、9…出射端が並列した平面、10,10A,1
0B…傾斜端面、11,11A,11B…マルチモード
光ファイバ、12…ガラスブロック、13…接着剤、1
4A,14B…光ファイバのコア層、15…光学接着
剤、16…先端部、17,17A,17B…多チャネル
光導波路、18…シリコン基板、19…水溶性の樹脂
層、20,20A,20B…下部クラッド、21,21
A,21B…コア層、22,22A,22B…上部クラ
ッド、23,23A,23B…傾斜端面、24…三角柱
状のガラスブロック、25,25A,25B…金薄膜、
26…多チャネルビームスプリッタ、27…透過光の出
射端、28…切削刃、30…プラスチック光ファイバ、
31…面型光素子、32…実装基板、33…半円柱状部
材、34…コア層、35…クラッド層、36…傾斜端
面、37…面発光レーザ、38…レーザ光、39…基
板、40…クラッド層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 芳光 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 安東 泰博 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA03 KA12 KB01 KB03 KB08 LA09 QA04 QA05 RA00 TA04 2H050 AB03Z AB42Z AC01 AC81

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片端に傾斜端面を有し、かつ
    前記傾斜端面の傾斜角及び傾斜端面における光導波路コ
    アのサイズ、配置等が概ね等しい一対の光導波路の、前
    記傾斜端面同士を対向させ、この傾斜端面における光導
    波路のコアが概ね一致するように前記傾斜端面同士を接
    続し、前記一対の光導波路が概ねV字型に固定され、前
    記V字型の光導波路の頂部を除去してコアを所定の位置
    まで露出させて反射面が設けられていることを特徴とす
    る光路変換部品。
  2. 【請求項2】 3次元光導波路のコアに、光の入射端、
    出射端及び反射面を有し、前記反射面における反射を利
    用して所定の角度に光の伝搬方向を偏向する曲がり光導
    波路からなる多チャネル光路変換部品であって、前記多
    チャネル光部品が、曲がり角の概ね等しい複数の前記曲
    がり光導波路により構成され、前記複数の曲がり光導波
    路は、その光の入射端、出射端及び反射面がそれぞれ独
    立の平面上に所定の間隔で並列に積層されており、かつ
    前記複数の曲がり光導波路のコアは、光の入射端、出射
    端及び反射面を除いて、コアより屈折率の低い物質で覆
    っていることを特徴とする多チャネル光路変換部品。
  3. 【請求項3】 少なくとも片端に傾斜端面を有し、かつ
    前記傾斜端面の傾斜角及び傾斜端面における複数の光導
    波路コアのサイズ、配置等が概ね等しい一対の多チャネ
    ル光導波路の、前記傾斜端面同士を対向させ、この傾斜
    端面における光導波路のコアが概ね一致するように前記
    傾斜端面同士を接続し、前記一対の多チャネル光導波路
    を概ねV字型に固定し、前記V字型の多チャネル光導波
    路の頂部を除去してコアを所定の位置まで露出させて反
    射面を設けていることを特徴とする請求項2に記載の多
    チャネル光路変換部品。
  4. 【請求項4】 一対の多チャネル光導波路の傾斜端面に
    おけるコアが概ね一致するように前記傾斜端面同士を接
    続し、前記多チャネル光導波路のコアと屈折率が概ね等
    しい液状の光学接着剤で接続部の間隙を充填して接着
    し、前記光学接着剤あるいは他の接着剤で残部が埋めら
    れていることを特徴とする請求項3に記載の多チャネル
    光路変換部品。
  5. 【請求項5】 一対の多チャネル光導波路の傾斜端面に
    おけるコアが概ね一致するように前記傾斜端面同士を接
    続し、前記多チャネル光導波路のコアと屈折率が概ね等
    しい液状の光学接着剤で接続部の間隙を充填し、液晶ポ
    リマー等の有機高分子材料又はガラス等の無機材料から
    なる、概ねV字型の断面形状を有する部材を前記一対の
    多チャネル光導波路間に挿入し、接着剤等を用いて多チ
    ャネル光導波路に固定したことを特徴とする請求項3又
    は4に記載の多チャネル光路変換部品。
  6. 【請求項6】 前記多チャネル光路変換部品の反射面
    に、金属あるいは誘電体多層膜をコーティングしたこと
    を特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載
    の光路変換部品。
  7. 【請求項7】 前記多チャネル光路変換部品と概ね等し
    い大きさのV字型の間隙を構成し、前記多チャネル光路
    変換部品を、前記傾斜端面のコアが一致するように位置
    合わせした一対の多チャネル光導波路間に挿入し、前記
    多チャネル光導波路のコアと屈折率が概ね等しい液状の
    光学接着剤で全ての間隙を充填して固定し、接続した前
    記多チャネル光導波路の頂部を除去して前記多チャネル
    光導波路のコアを所定の位置まで露出させて反射面を構
    成し、この反射面に金属あるいは誘電体多層膜をコーテ
    ィングし、反射を利用して光の伝搬方向を偏向する多チ
    ャネルの曲がり光導波路の、光の入出射端をそれぞれ2
    次元的に並列させたことを特徴とする請求項6に記載の
    多チャネル光路変換部品。
  8. 【請求項8】 前記傾斜端面を有する多チャネル光導波
    路として、コアと平行な側面のうち少なくとも一方を基
    板に垂直な平面とした一対の多チャネル光導波路の、前
    記側面を位置合わせの基準面として用いることを特徴と
    する請求項2乃至7のうちいずれか1項に記載の多チャ
    ネル光路変換部品。
  9. 【請求項9】 前記光導波路として、石英などの無機材
    料、エポキシ系樹脂、ポリイミド、ポリメチルメタクリ
    レートなどの有機高分子材料、これらの組合わせのうち
    いずれか1つから成る、埋込型の方形光導波路を用いた
    ことを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に
    記載の光路変換部品。
  10. 【請求項10】 前記光導波路として、石英系光ファイ
    バ、ハードクラッド石英光ファイバ、プラスチック光フ
    ァイバのうちいずれか1つを用いたことを特徴とする請
    求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の光路変換部
    品。
  11. 【請求項11】 3次元光導波路のコアに、光の入射
    端、出射端及び反射面を有し、前記反射面における反射
    を利用して所定の角度に光の伝搬方向を偏向する曲がり
    光導波路からなる多チャネル光路変換部品製作方法であ
    って、少なくとも片端に傾斜端面を有し、かつ前記傾斜
    端面の傾斜角及び傾斜端面における複数の光導波路コア
    のサイズ、配置等が概ね等しい一対の光導波路を形成
    し、前記傾斜端面同士を対向させ、この傾斜端面におけ
    る光導波路のコアが概ね一致するように前記傾斜端面同
    士を接続し、前記一対の光導波路を概ねV字型に固定
    し、前記V字型の多チャネル光導波路の頂部を除去して
    コアを所定の位置まで露出させて反射面を形成すること
    を特徴とする光路変換部品製作方法。
  12. 【請求項12】 一対の多チャネル光導波路の傾斜端面
    におけるコアが概ね一致するように前記傾斜端面同士を
    位置合わせして接続し、前記多チャネル光導波路のコア
    と屈折率が概ね等しい液状の光学接着剤で接続部の間隙
    を充填して接着し、さらに前記光学接着剤あるいは他の
    接着剤で残部を埋めることを特徴とする請求項11に記
    載の多チャネル光路変換部品作製方法。
  13. 【請求項13】 一対の多チャネル光導波路の傾斜端面
    におけるコアが概ね一致するように前記傾斜端面同士を
    位置合わせして接続し、前記多チャネル光導波路のコア
    と屈折率が概ね等しい液状の光学接着剤で接続部の間隙
    を充填して接着し、さらに液晶ポリマー等の有機高分子
    材料又はガラス等の無機材料からなる、概ねV字型の断
    面形状を有する部材を前記一対の多チャネル光導波路間
    に挿入し、接着剤等を用いて多チャネル光導波路に固定
    することを特徴とする請求項12に記載の多チャネル光
    路変換部品作製方法。
  14. 【請求項14】 前記多チャネル光路変換部品の反射面
    に、金属あるいは誘電体多層膜をコーティングすること
    を特徴とする請求項12又は13に記載の多チャネル光
    路変換部品作製方法。
  15. 【請求項15】 前記多チャネル光路変換部品と概ね等
    しい大きさのV字型の間隙を構成し、前記多チャネル光
    路変換部品を、前記傾斜端面のコアが一致するように位
    置合わせした一対の多チャネル光導波路間に挿入し、前
    記多チャネル光導波路のコアと屈折率が概ね等しい液状
    の光学接着剤を用いて全ての間隙を充填して固定し、接
    続した前記多チャネル光導波路の頂部を除去して前記多
    チャネル光導波路のコアを所定の位置まで露出させて反
    射面を形成したのち、金属あるいは誘電体多層膜をコー
    ティングして、この工程を少なくとも1回以上繰り返す
    ことにより、反射を利用して光の伝搬方向を偏向する多
    チャネルの曲がり光導波路の、光の入出射端をそれぞれ
    2次元的に並列させることを特徴とする請求項12乃至
    14のうちいずれか1項に記載の多チャネル光路変換部
    品作製方法。
  16. 【請求項16】 前記傾斜端面を有する多チャネル光導
    波路として、コアと平行な側面のうち少なくとも一方を
    基板に垂直な平面とした一対の多チャネル光導波路を用
    い、前記側面を基準面とすることにより、コアを横断す
    る方向の位置合わせを概ね受動的に行うことを特徴とす
    る請求項12乃至15のうちいずれか1項に記載の多チ
    ャネル光路変換部品作製方法。
  17. 【請求項17】 同一基板上に作製し、あるいは整列さ
    せて固定した多チャネル光導波路を、概ねV字型の断面
    形状を有する切削刃を用いてコアを横断する方向に切削
    することにより、傾斜端面におけるコアのサイズや間隔
    が概ね等しく、さらに位置や形状等が概ね左右対称であ
    る一対の多チャネル光導波路を作製し、これを請求項2
    に記載の一対の多チャネル光導波路として用いることを
    特徴とする請求項12乃至16のうちいずれか1項に記
    載の多チャネル光路変換部品作製方法。
  18. 【請求項18】 前記光導波路として、石英などの無機
    材料、エポキシ系樹脂、ポリイミド、ポリメチルメタク
    リレートなどの有機高分子材料、これらの組合わせのう
    ちいずれか1つから成る、埋込型の方形光導波路を用い
    ることを特徴とする請求項11乃至17のうちいずれか
    1項に記載の光路変換部品製作方法。
  19. 【請求項19】 前記光導波路として、石英系光ファイ
    バ、ハードクラッド石英光ファイバ、プラスチック光フ
    ァイバのうちいずれか1つを用いることを特徴とする請
    求項11乃至17のうちいずれか1項に記載の光路変換
    部品製作方法。
  20. 【請求項20】 3次元光導波路のコアに、光の入射
    端、出射端及び反射面を有し、前記反射面における反射
    を利用して所定の角度に光の伝搬方向を偏向する曲がり
    光導波路からなる光路変換部品が、曲がり角の概ね等し
    い複数の前記曲がり光導波路により構成される光路変換
    部品を有する、3次元光導波路で構成されたビームスプ
    リッタであって、前記曲がり光導波路で、反射面に所定
    の反射率及び透過率を有する金属膜あるいは誘電体多層
    膜を有するものに、透過光を伝搬するための別の3次元
    光導波路あるいは曲がり光導波路を接続した構造を有
    し、前記ビームスプリッタが光を入射あるいは出射する
    コア端面を除いて、コアより屈折率の低い物質で覆われ
    ていることを特徴とするビームスプリッタ。
  21. 【請求項21】 3次元光導波路のコアに、光の入射
    端、出射端及び反射面を有し、前記反射面における反射
    を利用して所定の角度に光の伝搬方向を偏向する曲がり
    光導波路からなる多チャネル光路変換部品が、曲がり角
    の概ね等しい複数の前記曲がり光導波路により構成され
    る多チャネル光路変換部品を有する、3次元光導波路で
    構成された多チャネルのビームスプリッタであって、前
    記曲がり光導波路で、反射面に所定の反射率及び透過率
    を有する金属膜あるいは誘電体多層膜を有するものに、
    透過光を伝搬するための別の3次元光導波路あるいは曲
    がり光導波路を接続した構造を有し、前記多チャネルビ
    ームスプリッタが、複数の前記ビームスプリッタを光の
    入出射方向を揃えて積層した構造を有し、かつ前記複数
    のビームスプリッタが光を入射あるいは出射するコア端
    面を除いて、コアより屈折率の低い物質で覆われている
    ことを特徴とする多チャネルビームスプリッタ。
  22. 【請求項22】 請求項2乃至10のうちいずれか1項
    に記載の多チャネル光路変換部品のうち、曲がり光導波
    路のなす角が概ね90°である部品の反射面に、所定の
    反射率及び透過率を得るよう、金属あるいは誘電体多層
    膜の膜厚を制御しながらコーティングしたのち、少なく
    とも片端に概ね45°の傾斜端面を有し、前記傾斜端面
    におけるコアの配列が前記多チャネル光路変換部品の反
    射面と概ね等しいもう一つの多チャネル光導波路を、前
    記傾斜端面におけるコアが前記多チャネル光路変換部品
    の反射面におけるコアと一致するように位置合わせし
    て、その接続部の間隙を前記多チャネル光導波路あるい
    は多チャネル光路変換部品のコアと概ね等しい屈折率を
    有する液状の光学接着剤を用いて充填し固定することに
    より、小型かつ多チャネルの1×2ビームスプリッタを
    得ることを特徴とする多チャネルビームスプリッタ作製
    方法。
  23. 【請求項23】 請求項2乃至10のうちいずれか1項
    に記載の多チャネル光路変換部品の反射面に、所定の反
    射率及び透過率を得るよう、金属あるいは誘電体多層膜
    の膜厚を制御しながらコーティングしたのち、反射面に
    おけるコアの配列が前記多チャネル光路変換部品と概ね
    等しく、かつ反射面に金属あるいは誘電体多層膜のコー
    ティングを施さないもう一つの請求項2乃至10のうち
    いずれか1項に記載の多チャネル光路変換部品を、それ
    ぞれの反射面におけるコアが一致するように位置合わせ
    して、その接続部の間隙を前記多チャネル光導波路ある
    いは多チャネル光路変換部品のコアと概ね等しい屈折率
    を有する液状の光学接着剤を用いて充填し固定すること
    により、小型かつ多チャネルの2×2のビームスプリッ
    タを得ることを特徴とする請求項22に記載の多チャネ
    ルビームスプリッタ作製方法。
  24. 【請求項24】 傾斜端面を有する多チャネル光導波路
    として、コアと平行な側面のうち少なくとも一方を基板
    に垂直な平面とした一対の多チャネル光導波路を用い、
    前記側面を基準面とすることにより、コアを横断する方
    向の位置合わせを概ね受動的に行うことを特徴とする請
    求項22又は23に記載の多チャネルビームスプリッタ
    作製方法。
  25. 【請求項25】 同一基板上に作製し、あるいは整列さ
    せて固定した多チャネル光導波路を、概ねV字型の断面
    形状を有する切削刃を用いてコアを横断する方向に切削
    することにより、傾斜端面におけるコアのサイズや間隔
    が概ね等しく、さらに位置や形状等が概ね左右対称であ
    る一対の多チャネル光導波路を作製し、これを請求項2
    に記載の一対の多チャネル光導波路として用いることを
    特徴とする請求項22乃至24のうちいずれか1項に記
    載の多チャネルビームスプリッタ作製方法。
  26. 【請求項26】 前記光導波路として、石英などの無機
    材料、エポキシ系樹脂、ポリイミド、ポリメチルメタク
    リレートなどの有機高分子材料、これらの組合わせのう
    ちいずれか1つから成る、埋込型の方形光導波路を用い
    ることを特徴とする請求項20乃至25のうちいずれか
    1項に記載のビームスプリッタ作製方法。
  27. 【請求項27】 前記光導波路として、石英系光ファイ
    バ、ハードクラッド石英光ファイバ、プラスチック光フ
    ァイバのうちいずれか1つを用いることを特徴とする請
    求項20乃至25のうちいずれか1項に記載のビームス
    プリッタ作製方法。
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