JP2001192996A - 紙塗工用バインダーの製造方法 - Google Patents

紙塗工用バインダーの製造方法

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JP2001192996A
JP2001192996A JP37300599A JP37300599A JP2001192996A JP 2001192996 A JP2001192996 A JP 2001192996A JP 37300599 A JP37300599 A JP 37300599A JP 37300599 A JP37300599 A JP 37300599A JP 2001192996 A JP2001192996 A JP 2001192996A
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weight
copolymer latex
binder
paper coating
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JP37300599A
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English (en)
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Masaki Kido
正樹 木戸
Akira Uchida
明 内田
Toshitaka Nishioka
利恭 西岡
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Original Assignee
Nippon A&L Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バインダーとしての混和安定性に優れ、か
つ、高速塗工適性および印刷強度、特に耐水印刷強度、
インク着肉性に優れた塗工紙を提供する紙塗工用バイン
ダーの提供。 【解決手段】 脂肪族共役ジエン系単量体20〜80重
量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10
重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体10〜7
9.5重量%からなる単量体を乳化重合して得られる重
量平均粒子径が0.05〜0.15μmである共重合体
ラテックス(固形分)100重量部に対し、ノンホルム
アルデヒド系架橋アミン化合物(固形分)0.1〜5.
0重量部を添加してなることを特徴とする紙塗工用バイ
ンダーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙塗工用バインダ
ーの製造方法に関するものである。詳しくは、バインダ
ーとしての混和安定性に優れ、かつ、高速塗工適性およ
び印刷強度、特に耐水印刷強度、インク着肉性に優れた
塗工紙を提供する紙塗工用バインダーの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ブタジエンを主要成分とする、いわゆる
ブタジエン系共重合体ラテックスは紙塗工分野をはじめ
とする各種のバインダーとして広く用いられており、こ
れらそれぞれの用途における製品の要求性能に合わせて
各種の共重合体ラテックスが使用されている。これら紙
塗工用バインダーとして使用される共重合体ラテックス
は、通常、炭酸カルシウム、カオリンクレー、タルク等
の顔料および必要に応じて他の添加剤と共に紙塗工用組
成物として調製され、塗工原紙に塗工される。
【0003】近年、塗工紙の生産量の増大に伴なって、
塗工紙生産量の向上を目的とした高速塗工化が進んでい
る。また、このような高速塗工に伴なう乾燥能力の低下
への対応や、生産効率の向上を目的とした紙塗工用組成
物の高濃度化も進められている。従って、これらに対応
すべく、紙塗工用組成物には高速塗工、高濃度塗工に耐
えうる高度な性能が要求されている。例えば、ブレード
塗工での高速塗工や高濃度塗工においては、優れた高速
流動性や保水性が要求され、これらが劣るとブレードの
刃先に堆積物が溜まるためブリーディング(塗工紙への
粕付着)やストリーク(塗工紙への筋)といったトラブ
ルが発生し、塗工作業性に大きく影響を及ぼすものとな
る。また、一方では印刷速度の高速化も進められてお
り、印刷に供される塗工紙にも高度な性能が要求されて
いる。すなわち、塗工紙には高速印刷に耐えうる優れた
印刷強度および耐水印刷強度が要求されており、また特
にオフセット印刷においては湿し水の影響下におけるイ
ンキ着肉性が要求される。
【0004】そこで、これら印刷時の諸性能を付与する
べく、例えばポリアルキレンポリアミン−尿素−ホルム
アルデヒド樹脂、ポリアミド−尿素−ホルムアルデヒド
樹脂を紙塗工用組成物に添加する方法が提案されている
(特公昭44−116677号、特開昭51−1210
41号、特開昭61−281127号、特開平6−22
8899号)。また、特公平3−4680号において
は、特定の熱硬化性樹脂の水溶液を共重合体ラテックス
に予め添加した後、顔料と混合する紙塗工用組成物の調
製方法が提案されている。
【0005】しかしながら、これら方法でもある程度の
改良は期待されるものの、さらなる改良要求に対しては
十分な対応がとれていないのが現状であり、また特に特
公平3−4680号に開示の特定の熱硬化性樹脂の水溶
液を共重合体ラテックスに予め添加するという方法で
は、バインダーとして使用される共重合体ラテックスと
の混和安定性に劣るため、バインダーの調製においてか
なりの制約を受けるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前述の
諸事情に鑑み現状の問題点を解決すべく鋭意検討した結
果、特定組成の共重合体ラテックスに対し、特定の化合
物を特定の割合にて添加することにより、該共重合体ラ
テックスと該化合物との混和安定性に優れ、かつ、高速
塗工適性および印刷強度、特に耐水印刷強度、インク着
肉性に優れた塗工紙を提供する紙塗工用バインダーであ
ることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(1)脂肪族共役ジエン系単量体20〜80重量%、エ
チレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量%お
よびこれらと共重合可能な他の単量体10〜79.5重
量%からなる単量体を乳化重合して得られる重量平均粒
子径が0.05〜0.15μmである共重合体ラテック
ス(固形分)100重量部に対し、ノンホルムアルデヒ
ド系架橋アミン化合物(固形分)0.1〜5.0重量部
を添加してなることを特徴とする紙塗工用バインダーの
製造方法、(2)共重合体ラテックスが、1段目として
脂肪族共役ジエン系単量体を含む単量体10〜50重量
%を添加して乳化重合した後、2段目として残部の単量
体を添加して乳化重合してなる共重合体ラテックスであ
る(1)の紙塗工用バインダーの製造方法を提供するも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における脂肪族共役ジエン系単量体としては、
1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロ
ル−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン
類、置換および側鎖共役ヘキサジエン類などが挙げら
れ、1種または2種以上用いることができる。特に1,
3−ブタジエンが好ましい。
【0009】エチレン系不飽和カルボン酸単量体として
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボ
ン酸(無水物)を挙げることができる。これらは1種ま
たは2種以上用いることができる。
【0010】上記脂肪族共役ジエン系単量体およびエチ
レン系不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量
体としては、アルケニル芳香族単量体、不飽和カルボン
酸アルキルエステル単量体、ヒドロキシアルキル基を含
有する不飽和単量体、シアン化ビニル単量体、不飽和カ
ルボン酸アミド単量体等が挙げられる。
【0011】アルケニル芳香族単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、
ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、
1種または2種以上用いることができる。特にスチレン
が好ましい。
【0012】不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体
としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチル
フマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエー
ト、ジエチルマレエート、ジメチルイタコネート、モノ
メチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート等が挙げられ、1種または2種以
上用いることができる。特にメチルメタクリレートが好
ましい。
【0013】ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単
量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、
ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロ
キシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)
マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートな
どが挙げられ、1種または2種以上用いることができ
る。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートが好まし
い。
【0014】シアン化ビニル単量体としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニ
トリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられ、
1種または2種以上用いることができる。特にアクリロ
ニトリルおよびメタクリロニトリルが好ましい。
【0015】不飽和カルボン酸アミド単量体としては、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド等が挙げられ、1種または2種以上用い
ることができる。特にアクリルアミド、メタクリルアミ
ドが好ましい。
【0016】上記の単量体組成は、脂肪族共役ジエン系
単量体20〜80重量%、エチレン系不飽和カルボン酸
単量体0.5〜10重量%およびこれらと共重合可能な
他の単量体10〜79.5重量%である。
【0017】脂肪族共役ジエン系単量体が20重量%未
満では印刷強度が、また80重量%を超えると耐水印刷
強度に劣る傾向にあり好ましくない。
【0018】エチレン系不飽和カルボン酸単量体が0.
5重量%未満では機械的安定性に劣り、また10重量%
を超えるとラテックスの粘度が高くなる傾向にあり好ま
しくない。
【0019】共重合可能な他の単量体が10重量%未満
では耐水印刷強度が、また79.5重量%を超えると印
刷強度に劣る傾向にあり好ましくない。
【0020】本発明における共重合体ラテックスの重量
平均粒子径は、特に高速塗工適性および耐水印刷強度の
面より、0.05〜0.15μmであることが必要であ
る。
【0021】また、共重合体ラテックスのゲル含有量に
は特に制限はないが、特に10〜95重量%であること
が好ましい。
【0022】本発明においては、上記単量体につき乳化
重合することによって共重合体ラテックスを得るもので
あり、その重合方法については特に制限はないが、ノン
ホルムアルデヒド系架橋アミン化合物との混和安定性、
さらに各種印刷適性の面より、以下の2段重合によって
重合方法することが好ましい。すなわち、1段目として
脂肪族共役ジエン系単量体を含む単量体10〜50重量
%を添加して乳化重合した後、2段目として残部の単量
体を添加して乳化重合する2段重合である。この際、2
段目として添加する残部の単量体は、1段目に添加する
単量体の重合添加率が10重量%となった以降、好まし
くは20重量%となった以降に添加することが好まし
い。なお、ここで1段目と2段目に添加する単量体組成
は、通常相異する単量体組成であることが好ましいが、
全く同じ単量体組成であることを妨げるものではない。
ただし、全く同じ単量体組成である場合には、1段目に
添加する単量体は以下に記載の一括添加方法で添加した
後、2段目以降の単量体を添加するものである。また、
2段目以降に添加する単量体につき、その後さらに単量
体組成を間欠的または連続的に変えて添加することも何
ら妨げるものではない。
【0023】本発明における上記単量体の乳化重合の際
の各種成分の添加方法については特に制限するものでは
なく、一括添加方法、分割添加方法、連続添加方法の何
れでも採用することができる。更に、乳化重合におい
て、常用の乳化剤、連鎖移動剤、重合開始剤、炭化水素
系化合物、電解質、重合促進剤、キレート剤等を使用す
ることができる。
【0024】乳化剤としては高級アルコールの硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフ
ェニルエーテルスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂
肪族カルボン酸塩、非イオン性界面活性剤の硫酸エステ
ル塩等のアニオン性界面活性剤あるいはポリエチレング
リコールのアルキルエステル型、アルキルフェニルエー
テル型、アルキルエーテル型等のノニオン性界面活性剤
が1種又は2種以上で用いられる。
【0025】連鎖移動剤としては、α−メチルスチレン
ダイマー、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメ
ルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシル
メルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステア
リルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、ジメチル
キサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサント
ゲンジサルファイド等のキサントゲン化合物、ターピノ
レンや、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエ
チルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノ
スルフィド等のチウラム系化合物、2,6−ジ−t−ブ
チル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等
のフェノール系化合物、アリルアルコール等のアリル化
合物、ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化炭素等
のハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキシスチ
レン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α−ベン
ジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、トリフ
ェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレイン、
メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、
2−エチルヘキシルチオグリコレート等が挙げられ、こ
れらを1種または2種以上使用することができる。
【0026】重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過
硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性重合開
始剤、レドックス系重合開始剤、過酸化ベンゾイル等の
油溶性重合開始剤を適宜用いることができる。
【0027】また、炭化水素系化合物としては、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、
シクロヘプタン等の飽和炭化水素、ペンテン、ヘキセ
ン、ヘプテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シク
ロヘプテン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシ
クロヘキセン等の不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素が挙げられる。特に沸
点が適度に低く、重合終了後に未反応物として残留した
成分を水蒸気蒸留などによって回収、再利用しすいシク
ロヘキセンが好適である。
【0028】本発明においては、上記の方法にて得られ
た共重合体ラテックス(固形分)100重量部に対し、
ノンホルムアルデヒド系架橋アミン化合物(固形分)
0.1〜5.0重量部添加することにより、混和安定性
に優れる紙塗工用バインダーを得ることができる。ノン
ホルムアルデヒド系架橋アミン化合物の使用割合が0.
1重量部未満では本発明の効果が不十分であり、また
5.0重量部を超えると印刷強度が著しく低下するので
好ましくない。好ましくは0.1〜3.0重量部であ
る。なお、上記のとおり、本発明における共重合体ラテ
ックスに対してノンホルムアルデヒド系架橋アミン化合
物を添加することにより、混和安定性に優れ、かつ優れ
た塗工紙性能を発現する紙塗工用バインダーが得られる
ものであり、例えば本発明における共重合体ラテックス
とノンホルムアルデヒド系架橋アミン化合物とを顔料と
の混合と同時に混合する方法ではある程度の効果は期待
できるが本発明にて期待される効果を発揮することがで
きない。
【0029】本発明にて使用される上記ノンホルムアル
デヒド系架橋アミン化合物としては、例えば、複素環ア
ミンとグリシジル化合物との反応生成物(特開平11−
140792号)、ポリアルキレンポリアミンとグリシ
ジル化合物との反応生成物(特開平11−107195
号)、ポリアルキレンポリアミンと脂環式化合物と尿素
類との反応生成物(特開平11−36188号)ポリア
ルキレンポリアミンとα、β−不飽和単量体と尿素類と
の反応生成物(特開平11−124794号)等、さら
に特開平10−195799号、特開平11−2377
96号等に記載された架橋アミン化合物が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0030】また、本発明にて得られた紙塗工用バイン
ダーは、通常、顔料100重量部に対して固形分換算で
5〜30重量部の割合で混合され、紙塗工用組成物とし
て調製される。ここで使用される顔料としては、例え
ば、カオリンクレー、タルク、硫酸バリウム、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
サチンホワイトなどの無機顔料、あるいはポリスチレン
ラテックスのような有機顔料が挙げられ、これらは単独
または混合して使用される。
【0031】また、紙塗工用組成物の調製に際しては、
必要に応じて澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉等の変性
澱粉、大豆蛋白、カゼインなどの天然バインダー、ある
いはポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルラテック
ス、アクリル系ラテックスなどの合成ラテックス等を使
用してもよく、さらにその他の助剤、例えば分散剤(ピ
ロリン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヘキ
サメタリン酸ナトリウムなど)、消泡剤(ポリグリコー
ル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、シリコーンオイ
ルなど)、レベリング剤(ロート油、ジシアンジアミ
ド、尿素など)、防腐剤、離型剤(ステアリン酸カルシ
ウム、パラフィンエマルジョンなど)、蛍光染料、カラ
ー保水性向上剤(カルボキシメチルセルロース、アルギ
ン酸ナトリウムなど)が必要に応じて添加される。
【0032】さらに、紙塗工用組成物を塗工用紙へ塗布
する方法は、公知の技術、例えばエアナイフコーター、
ブレードコーター、ロールコーター、バーコーターなど
の塗布機によって行なわれる。また、塗布後、表面を乾
燥し、カレンダーリングなどにより仕上げる。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら
の実施例に限定されるものではない。なお実施例中、割
合を示す部および%は特に断りのない限り重量基準によ
るものである。また実施例における諸物性の評価は次の
方法に拠った。
【0034】紙塗工用組成物の流動性の評価 二重円筒型のハーキュレスハイシェアー粘度計(熊谷理
機工業社製)を使用した。内筒ボブFを用いて、高せん
断速度を与える4000rpmにおける各紙塗工用組成
物の見掛け粘度(cps)を測定した。数値の低い方が
見掛け粘度は低く、流動性が良い。
【0035】塗工紙のドライピック強度の評価 RI印刷機で各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキ
ングの程度を肉眼で判定し、5級(最も良い)から1級
(最も悪い)まで相対的に評価した。
【0036】塗工紙のウェットピック強度の評価 RI印刷機を用いてモルトンロールにより各塗工紙試料
に同時に湿し水を付与し、その直後に、インキロールに
より各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキングの程
度を肉眼で判定し、5級(最も良い)から1級(最も悪
い)まで相対的に評価した。
【0037】塗工紙のインキ着肉性の評価 RI印刷機を用いてインキに水を練り込めながら印刷し
てインキの着肉性を肉眼で観察し判定し、5級(最も良
い)から1級(最も悪い)まで相対的に評価した。
【0038】共重合体ラテックスのゲル含有量の測定 室温雰囲気にてラテックスフィルムを作成する。その後
ラテックスフィルムを約1g秤量し、これを400cc
のトルエンに入れ48時間膨張溶解させる。その後、こ
れを300メッシュの金網で濾過し、金網に捕捉された
トルエン不溶部を乾燥後秤量し、この重量のはじめのラ
テックスフィルムの重量に占める割合をゲル含有量とし
て重量%で算出した。
【0039】共重合体ラテックスの作製 耐圧性の重合反応機に、重合水150部、乳化剤として
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(表1に示す部
数)、炭酸ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム1部を
仕込み、十分攪拌した後、表1に示す1段目(左/)の
各単量体および他の化合物を添加した後、70℃にて重
合を開始し、1段目の重合転化率が70%に達した時点
で2段目(/右)の単量体および他の化合物を6時間か
けて連続添加した後、その後3時間重合を継続させて重
合を終了した。共重合体ラテックスの重合添加率は何れ
も96%以上であった。次いで、これら共重合体ラテッ
クスを苛性ソーダ水溶液でpHを7に調整した後、水蒸
気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除
去し、共重合体ラテックスa〜cを得た。
【0040】共重合体ラテックス組成物(紙塗工用バイ
ンダー)の調製 上記の共重合体ラテックスa〜c(固形分)100重量
部に対し、ノンホルムアルデヒド系架橋アミン化合物
(SPI−100:住友化学工業(株)製、SPI−1
01:住友化学工業(株)製、PA−640NF:日本
ピー・エム・シー(株)製、S−PA−179:日本ピ
ー・エム・シー(株)製)又はホルムアルデヒド系化合
物(SR−636:住友化学工業(株)製)をそれぞれ
固形分換算にて表2に示す割合にて添加し、共重合体ラ
テックス組成物I〜IVおよびi〜ivを調製した。
【0041】紙塗工用組成物の調製 下記に示した配合処方に従って、共重合体ラテックス組
成物I〜IV、i〜ivまたは架橋アミン化合物未配合
の共重合体ラテックスaを用いて表に示す紙塗工用組成
物1〜9を調製した。なお、紙塗工用組成物9について
は下記処方に加えてノンホルムアルデヒド系架橋アミン
化合物(SPI−100:住友化学工業(株)製)を
0.05部(固形分)添加して調製した。 (紙塗工用組成物の配合処方) カオリンクレー 80部 重質炭酸カルシウム 20部 酸化デンプン 4部 共重合体ラテックス組成物または 10部 共重合体ラテックス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 固形分濃度 63%
【0042】塗工紙の作製 市販の熱風塗工乾燥機MLC−100S型を用いて、塗
工原紙(坪量80g/m2)に、得られた紙塗工用組成
物1〜9をそれぞれ塗工し、各塗工紙を作製した。な
お、各塗工紙は、全て次に示す同一条件下で作製した。 塗工条件:前記の熱風塗工乾燥機にて、上記組成物の塗
工量が片面13g/m2となるようにワイヤーバーを用
いて塗工した。塗工速度は50m/min.に設定し
た。 乾燥条件:塗工から約0.5秒後に、150℃の乾燥炉
内で、温度210℃、風速33m/秒の熱風により5秒
間乾燥した。得られた各塗工紙を、相対湿度65%、温
度20℃の条件下で一昼夜調湿した後、線圧70kg/
cm、温度50℃、通紙速度7m/分、表裏2回ずつ合
計4回の通紙条件でスーパーカレンダー処理し、各塗工
紙を得た。得られた塗工紙を各試験に供して評価し、そ
の結果を表3に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【発明の効果】本発明の特定組成の共重合体ラテックス
に対し、特定の化合物を特定の割合にて添加することに
より、該共重合体ラテックスと該化合物との混和安定性
に優れ、かつ、高速塗工適性、印刷強度、特に耐水印刷
強度、インク着肉性に優れた塗工紙を提供する紙塗工用
バインダーを提供することができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220:06 C08F 220:06 212:08) 212:08) Fターム(参考) 4J011 KB08 KB13 KB14 KB19 KB29 4J038 CA021 CA041 CA051 CA061 CA071 CC011 CC021 CC071 CG141 CG151 CG161 CG171 CH031 CH041 CH051 CH121 CH171 CH241 DB221 DJ012 GA01 GA03 GA06 GA09 GA10 HA156 JB09 LA02 MA08 MA10 NA04 NA11 NA26 PB14 PC10 4J100 AB02Q AB03Q AB04Q AB16Q AJ01R AJ02R AJ08R AJ09R AL03Q AL08Q AL09Q AL10Q AL41Q AL44Q AL46Q AL49Q AM02Q AM15Q AM24Q AS01P AS02P AS03P AS07P BA02Q BA03Q BB01Q CA05 CA31 EA09 FA20 HA53 JA13 4L055 AG35 AG70 AG75 AG89 AG94 AH37 AH50 AJ04 BE09 EA16 EA32 FA15 FA20 FA30 GA19

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族共役ジエン系単量体20〜80重
    量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10
    重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体10〜7
    9.5重量%からなる単量体を乳化重合して得られる重
    量平均粒子径が0.05〜0.15μmである共重合体
    ラテックス(固形分)100重量部に対し、ノンホルム
    アルデヒド系架橋アミン化合物(固形分)0.1〜5.
    0重量部を添加してなることを特徴とする紙塗工用バイ
    ンダーの製造方法。
  2. 【請求項2】 共重合体ラテックスが、1段目として脂
    肪族共役ジエン系単量体を含む単量体10〜50重量%
    を添加して乳化重合した後、2段目として残部の単量体
    を添加して乳化重合してなる共重合体ラテックスである
    請求項1記載の紙塗工用バインダーの製造方法。
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