JP2008248446A - 紙塗工用共重合体ラテックス - Google Patents

紙塗工用共重合体ラテックス Download PDF

Info

Publication number
JP2008248446A
JP2008248446A JP2007093094A JP2007093094A JP2008248446A JP 2008248446 A JP2008248446 A JP 2008248446A JP 2007093094 A JP2007093094 A JP 2007093094A JP 2007093094 A JP2007093094 A JP 2007093094A JP 2008248446 A JP2008248446 A JP 2008248446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monomer
copolymer latex
contact angle
paper coating
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007093094A
Other languages
English (en)
Inventor
Yurie Nakajima
由吏江 中島
Hiroshi Nakamori
弘 中森
Takashi Hosoya
隆史 細谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon A&L Inc
Original Assignee
Nippon A&L Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon A&L Inc filed Critical Nippon A&L Inc
Priority to JP2007093094A priority Critical patent/JP2008248446A/ja
Publication of JP2008248446A publication Critical patent/JP2008248446A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

【課題】 ドライピック強度、印刷光沢、インキセット、インキ着肉に優れた塗工紙を提供し得る紙塗工用共重合体ラテックスの提供。
【解決手段】 脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和カルボン酸単量体、シアン化ビニル単量体およびこれらと共重合可能な他の単量体を乳化重合してなる共重合体ラテックスであって、該共重合体ラテックスから作成されたフィルムの大豆油に対する接触角の測定において1秒後の接触角が20度以上であり、かつ1秒後の接触角から4秒後の接触角への変化率が10%未満である紙塗工用共重合体ラテックス。
【選択図】 なし

Description

本発明は、紙塗工用共重合体ラテックスに関するものである。詳しくは、ドライピック強度、印刷光沢、インキセット、インキ着肉に優れた塗工紙を提供し得る紙塗工用共重合体ラテックスに関するものである。
近年、塗工紙は、その印刷効果が高い等の理由から、非常に数多くの印刷物に利用されている。季刊、月間紙等の定期刊行物の中にも、全ての項に塗工紙が使用される場合もかなり増えている。特に、メールオーダービジネスにおけるダイレクトメールや商品カタログ等においては、そのほとんどが全ての頁に塗工紙を使用している。
一般的に紙塗工用組成物は、クレーや炭酸カルシウムなどの白色顔料を水に分散した顔料分散液、顔料同士および顔料を原紙に接着固定するためのバインダー、およびその他の添加剤によって構成される水性塗料である。バインダーとしてはスチレン−ブタジエン系共重合体ラテックスに代表されるような合成エマルションバインダーやデンプン、カゼインに代表されるような天然バインダーが使用される。その中でもスチレンーブタジエン系共重合体ラテックスは、品質設計の自由度が大きく、今日では紙塗工用組成物に最も適したバインダーとして広く使用されており、スチレンーブタジエン系共重合体ラテックスの性能が紙塗工用組成物の性能あるいは最終的な塗工紙製品のドライピック強度、印刷光沢、インキセット、インキ着肉などの品質に大きく影響すると言われている。
そのため、紙塗工用に使用されるスチレン−ブタジエン系共重合体ラテックスの品質設計や製造方法に関しては従来から実に様々な改良技術が紹介されている。
特開平2006−206757号公報(特許文献1)によると、共役ジエン系単量体由来の構造単位と、エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位とを有する共重合体を含有する共重合体ラテックスであって、所定の接触角測定法で接触角を測定したときに、0秒後接触角に対する、0秒後接触角から4秒後の接触角への変化率が20%以上であり、且つ、4秒後接触角に対する、4秒後接触角から10秒後接触角への変化率が20%未満である共重合体ラテックスをバインダーとして使用してなる紙塗工用組成物が、得られる塗工紙の印刷光沢が改良されるとの技術開示がある。
また、特開平2001−172546号公報(特許文献2)によると、紙塗工用バインダーをフィルムに成型したとき、該フィルムが水に対して40°以上の接触角度を示し、亜麻仁油に対し20°以下の接触角度を示す共重合体ラテックスをバインダーとして使用してなる紙塗工用組成物が、高いウェットピック強度を発現しつつ、且つ良好なウェット着肉性を同時に満足することが出来るとの技術開示がある。
しかし、これらの様々な改良技術は、未だ紙塗工用共重合体ラテックスに要求される性能を十分に満足するレベルには至っておらず、更なる改良が強く求められていた。
特開平2006−206757号公報 特開平2001−172546号公報
本発明の目的は、ドライピック強度、印刷光沢、インキセット、インキ着肉に優れた塗工紙を提供し得る紙塗工用共重合体ラテックスを得ることにある。
本発明者らは、前述の諸事情に鑑み現状の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特定の単量体組成からなる共重合体ラテックスであって、該共重合体ラテックスから作成されたフィルムの接触角に注目し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、脂肪族ジエン系単量体、エチレン系不飽和カルボン酸単量体、シアン化ビニル単量体およびこれらと共重合可能な他の単量体を乳化重合してなる共重合体ラテックスであって、該共重合体ラテックスから作成されたフィルムの大豆油に対する接触角の測定において1秒後の接触角が20度以上であり、かつ1秒後の接触角から4秒後の接触角への変化率が10%未満であることを特徴とする紙塗工用共重合体ラテックスを提供するものである。
本発明によれば、上記特定の紙塗工用共重合体ラテックスを塗工紙用のバインダーとして使用することにより、ドライピック強度、印刷光沢、インキセット、インキ着肉に優れた塗工紙が得られるという効果を奏する。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明における脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、置換および側鎖共役ヘキサジエン類などが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特に1,3−ブタジエンの使用が好ましい。
エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボン酸(無水物)を挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。
シアン化ビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができ、特にアクリロニトリルまたはメタクリロニトリルの使用が好ましい。
上記脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和カルボン酸単量体およびシアン化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体としては、アルケニル芳香族単量体、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体、不飽和カルボン酸アミド単量体等が挙げられる。
アルケニル芳香族単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特にスチレンの使用が好ましい。
不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエート、ジエチルマルエート、ジメチルイタコネート、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特にメチルメタクリレートの使用が好ましい。
ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートなどが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートの使用が好ましい。
不飽和カルボン酸アミド単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特にアクリルアミドまたはメタクリルアミドの使用が好ましい。
上記の単量体組成には特に制限はないが、脂肪族共役ジエン系単量体20〜70重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量%、シアン化ビニル単量体15〜35重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体10〜64.5であることが好ましい。
また、本発明においては、上記単量体を乳化重合してなる共重合体ラテックスであって、該共重合体ラテックスから作成されたフィルムの大豆油に対する接触角の測定において1秒後の接触角が20度以上であり、かつ1秒後の接触角から4秒後の接触角への変化率が10%未満であることが必要である。上記フィルムの大豆油に対する接触角の測定において1秒後の接触角が20度未満ではインキセットが速く印刷光沢が劣り、また1秒後の接触角から4秒後の接触角への変化率が10%を超えると耐溶剤性が低くドライピックが劣り好ましくない。特に、1秒後の接触角は25度以上であることが好ましい。
本発明においては、上記単量体を乳化重合してなるものであり、一段重合、二段重合、多段重合、シード重合、パワーフィード重合法等何れを採用してもよいが、特に、多段重合による共重合体ラテックスであって、1段目に使用するシアン化ビニル単量体が、全シアン化ビニル単量体に対して70重量%以上となるように重合することが、本発明にて目的とする共重合体ラテックスを得るうえで好ましい。
また、乳化重合においては、常用の乳化剤、重合開始剤、炭化水素系溶剤、電解質、重合促進剤、キレート剤等を使用することができるが、特に乳化剤として下記一般式(a)で示されるアニオン性界面活性剤を使用することが好ましく、また特に、単量体合計100重量部に対して0.1〜1.2重量部(単量体合計100重量部に対して)の存在下で単量体を乳化重合することが本発明にて目的とする共重合体ラテックスを得るうえで好ましい。
Figure 2008248446
(ここで、Rは炭素数4〜20のアルキル基または芳香環を含む炭化水素基、nは2〜70の整数及びMはNa、KまたはNH4である)
その他の乳化剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂肪族カルボン酸塩、非イオン性界面活性剤の硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤あるいはポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルフェニルエーテル型、アルキルエーテル型等のノニオン性界面活性剤を1種又は2種以上併用して使用することができる。
連鎖移動剤としては、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン化合物、ターピノレンや、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム系化合物、α−メチルスチレンダイマー、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合物、アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、トリフェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレイン、メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート等が挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。
これら他の連鎖移動剤は、通常、単量体100重量部に対して0〜10重量部にて使用される。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性重合開始剤、レドックス系重合開始剤、過酸化ベンゾイル等の油溶性重合開始剤を適宜用いることができる。特に水溶性重合開始剤の使用が好ましい。
また、重合に際して、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の飽和炭化水素、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシクロヘキセン等の不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などの炭化水素化合物を使用しても良い。
本発明において使用される紙塗工用共重合体ラテックスのゲル含有量には特に制限ないが、50〜97重量%である。
また、本発明で使用される共重合体ラテックスの数平均粒子径は80nm未満であることが好ましい。
本発明にて製造された紙塗工用共重合体ラテックスと共に紙塗工用組成物を構成する顔料としては、例えば、カオリンクレー、タルク、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチンホワイトなどの無機顔料、あるいはポリスチレンラテックスのような有機顔料が挙げられ、これらは単独または混合して使用される。
また、必要に応じて澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉等の変性澱粉、大豆蛋白、カゼインなどの天然バインダー、あるいはポリビニルアルコールなどの水溶性合成バインダーなどを使用しても差し支えない。さらに、ポリ酢酸ビニルラテックス、アクリル系ラテックスなどの合成ラテックス等を本発明の共重合体ラテックスと併用してもよいが、本発明の効果を高く発揮させるためには、これらの使用割合は全共重合体ラテックスの(固形分)50重量%未満に抑えることが望ましい。
本発明の共重合体ラテックスを用いて紙塗工用組成物を調整する際に、さらにその他の助剤、例えば分散剤(ピロリン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムなど)、消泡剤(ポリグリコール、脂肪酸エステル、リン酸エステル、シリコーンオイルなど)、レベリング剤(ロート油、ジシアンジアミド、尿素など)、防腐剤、離型剤(ステアリン酸カルシウム、パラフィンエマルジョンなど)、蛍光染料、カラー保水性向上剤(カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなど)を必要に応じて添加しても良い。
さらに、紙塗工用組成物を塗工原紙へ塗布する方法には、公知の技術、例えばエアナイフコーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーターなどのいずれの塗工機を使用しても差し支えない。また、塗工後、表面を乾燥し、カレンダーリングなどにより仕上げる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。なお実施例中、割合を示す部および%は特に断りのない限り重量基準によるものである。また実施例における諸物性の評価は次の方法に拠った。
共重合体ラテックスの粒子径の測定
共重合体ラテックスの数平均粒子径を動的光散乱法により測定した。尚、測定に際しては、LPA−3000/3100(大塚電子製)を使用した。
共重合体ラテックスのゲル含有量の測定
室温雰囲気にてラテックスフィルムを作成する。その後ラテックスフィルムを約1g秤量し、これを400ccのトルエンに入れ48時間膨張溶解させる。その後、これを300メッシュの金網で濾過し、金網に捕捉されたトルエン不溶部を乾燥後秤量し、この重量のはじめのラテックスフィルムの重量に占める割合をゲル含有量として重量%で算出した。
共重合体ラテックスの接触角の測定
PETフィルム上にラテックスを塗布し、熱風循環式オーブン中で120℃×40秒間乾燥してラテックスフィルムを作成し、Fibro
社製1100DATを用いて、TAPPI T558&ASTM D−5725に準拠して接触角を測定した。
塗工紙のドライピック強度の評価
RI印刷機で各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキングの程度を肉眼で判定し、5級(最も良い)から1級(最も悪い)まで相対的に評価した。
塗工紙のインキセットの評価
RI印刷機にて試料を印刷し、一定時間後にこれを別の紙に転写させ、その濃度を目視にて5級(最も速い)から1級(最も遅い)まで判定評価した。
塗工紙の印刷光沢の評価
RI印刷機で各塗工紙試料を同一の条件で印刷した後、一昼夜放置し、印刷面の光沢度をJIS.P-8142に従い測定した。数値が大きいほど印刷光沢が良い。
共重合体ラテックスの作製
耐圧性の重合反応機に、重合水140部、乳化剤、過硫酸カリウム1部を仕込み、十分攪拌した後、表1および表2に示す1段目の各単量体および他の化合物を加えて70℃にて重合を開始し、重合を3時間継続した後、表1および表2に示す2段目の各単量体および他の化合物を加えて重合を継続し、重合転化率が97%を越えた時点で重合を終了した。
なお、乳化剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ(DBS)、上記一般式(a)にて示されるポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩(日本乳化剤(株)製 ニューコール707SF)を使用した。
次いで、これら共重合体ラテックスを苛性ソーダ水溶液でpHを7に調整して、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックスA〜D及びE〜Hを得た。
紙塗工用組成物の作製と評価
下記に示した配合処方に従って、共重合体ラテックスA〜Dおよび共重合体ラテックスE〜Hを用いて、紙塗工用組成物を作製した。各紙塗工用組成物の評価結果を表1および表2に示した。
(紙塗工用組成物の配合処方)
カオリンクレー 60部
重質炭酸カルシウム 40部
変性デンプン 3部
共重合体ラテックス 10部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
固形分濃度 65%
塗工紙の作製と評価
市販の熱風塗工乾燥機MLC−100L型を用いて、塗工原紙(坪量67g/m)に、得られた紙塗工用組成物を塗工し、塗工紙を作製した。
なお、各塗工紙は、全て次に示す同一条件下で作製した。
塗工条件:前記の熱風塗工乾燥機にて、上記組成物の塗工量が片面10g/mとなるようにワイヤーバーを用いて塗工した。塗工速度は46m/min.に設定した。
乾燥条件:塗工から約0.5秒後に、150℃の乾燥炉内で、温度210℃、風速33m/秒の熱風により3秒間乾燥した。
得られた各塗工紙を、相対湿度65%、温度20℃の条件下で一昼夜調湿した後、線圧70kg/cm、温度55℃、通紙速度7m/分、合計2回の通紙条件でスーパーカレンダー処理し、表1および表2に示す実施例1〜4及び比較例1〜4の塗工紙を得た。得られた塗工紙を各試験に供して評価し、その結果を表1および表2に示した。
Figure 2008248446
Figure 2008248446
上記のとおり、本発明にて得られた紙塗工用共重合体ラテックスを使用することにより、ドライピック強度、印刷光沢、インキセット、インキ着肉に優れた塗工紙が得られるものであり、紙塗工用途に好適に使用することができるものである。

Claims (5)

  1. 脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和カルボン酸単量体、シアン化ビニル単量体およびこれらと共重合可能な他の単量体を乳化重合してなる共重合体ラテックスであって、該共重合体ラテックスから作成されたフィルムの大豆油に対する接触角の測定において1秒後の接触角が20度以上であり、かつ1秒後の接触角から4秒後の接触角への変化率が10%未満であることを特徴とする紙塗工用共重合体ラテックス。
  2. 脂肪族共役ジエン系単量体20〜70重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量%、シアン化ビニル単量体15〜35重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体10〜64.5からなる単量体を乳化重合してなる請求項1記載の紙塗工用共重合体ラテックス。
  3. 多段重合による共重合体ラテックスであって、一段目に使用するシアン化ビニル単量体が、全シアン化ビニル単量体に対して70重量%以上である請求項1又は2何れかに記載の紙塗工用共重合体ラテックス。
  4. 数平均粒子径が80nm未満である請求項1〜3何れかに記載の紙塗工用共重合体ラテックス。
  5. 乳化剤として、下記一般式(a)で示されるアニオン性界面活性剤0.1〜5.0重量部(単量体合計100重量部に対して)の存在下で単量体を乳化重合させて得られる請求項1〜4何れかに記載の紙塗工用共重合体ラテックス。
    Figure 2008248446
    (ここで、Rは炭素数4〜20のアルキル基または芳香環を含む炭化水素基、nは2〜70の整数及びMはNa、KまたはNH4である)
JP2007093094A 2007-03-30 2007-03-30 紙塗工用共重合体ラテックス Pending JP2008248446A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007093094A JP2008248446A (ja) 2007-03-30 2007-03-30 紙塗工用共重合体ラテックス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007093094A JP2008248446A (ja) 2007-03-30 2007-03-30 紙塗工用共重合体ラテックス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008248446A true JP2008248446A (ja) 2008-10-16

Family

ID=39973719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007093094A Pending JP2008248446A (ja) 2007-03-30 2007-03-30 紙塗工用共重合体ラテックス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008248446A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130018654A (ko) 2010-03-31 2013-02-25 제이에스알 가부시끼가이샤 공중합체 라텍스, 그리고 그것을 함유하는 조성물 및 그의 응용 제품
JP2013067922A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Jsr Corp 紙塗工用組成物および塗工紙
KR20150135549A (ko) 2013-07-24 2015-12-02 니폰 에이 엔 엘 가부시키가이샤 공중합체 라텍스의 제조 방법 및 공중합체 라텍스
KR20160034337A (ko) 2013-07-24 2016-03-29 니폰 에이 엔 엘 가부시키가이샤 공중합체 라텍스

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11350390A (ja) * 1998-03-26 1999-12-21 Sumika Abs Latex Kk 紙塗工用組成物
JP2000351803A (ja) * 1999-04-05 2000-12-19 Asahi Chem Ind Co Ltd ジエン系共重合体ラテックス
JP2002069893A (ja) * 2000-08-31 2002-03-08 Nippon A & L Kk 紙被覆用共重合体ラテックスおよびその用途
JP2004285541A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Dainippon Ink & Chem Inc 紙繊維バインダー用水性樹脂組成物
JP2005336273A (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Nippon A & L Kk ディップ成形用共重合体ラテックス、ディップ成形用組成物およびディップ成形物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11350390A (ja) * 1998-03-26 1999-12-21 Sumika Abs Latex Kk 紙塗工用組成物
JP2000351803A (ja) * 1999-04-05 2000-12-19 Asahi Chem Ind Co Ltd ジエン系共重合体ラテックス
JP2002069893A (ja) * 2000-08-31 2002-03-08 Nippon A & L Kk 紙被覆用共重合体ラテックスおよびその用途
JP2004285541A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Dainippon Ink & Chem Inc 紙繊維バインダー用水性樹脂組成物
JP2005336273A (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Nippon A & L Kk ディップ成形用共重合体ラテックス、ディップ成形用組成物およびディップ成形物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130018654A (ko) 2010-03-31 2013-02-25 제이에스알 가부시끼가이샤 공중합체 라텍스, 그리고 그것을 함유하는 조성물 및 그의 응용 제품
KR101715678B1 (ko) 2010-03-31 2017-03-13 제이에스알 가부시끼가이샤 공중합체 라텍스, 그리고 그것을 함유하는 조성물 및 그의 응용 제품
JP2013067922A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Jsr Corp 紙塗工用組成物および塗工紙
KR20150135549A (ko) 2013-07-24 2015-12-02 니폰 에이 엔 엘 가부시키가이샤 공중합체 라텍스의 제조 방법 및 공중합체 라텍스
KR20160034337A (ko) 2013-07-24 2016-03-29 니폰 에이 엔 엘 가부시키가이샤 공중합체 라텍스

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5274924B2 (ja) カーテンコーター用共重合体ラテックスおよびカーテンコーター用紙塗工用組成物
JP5185146B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法、紙塗工用共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物
JP2012188797A (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス及び紙塗工用組成物
JP2011195973A (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス及び紙塗工用組成物
KR101817356B1 (ko) 공중합체 라텍스, 그의 제조 방법 및 종이 도공용 조성물
JP4100740B2 (ja) 共重合体ラテックス組成物および該共重合体ラテックス組成物を含有してなる紙塗工用組成物
JP2008248446A (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス
JP5242116B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス
JP5503205B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス及び紙塗工用組成物
JP5242115B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス
JP5466044B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス及び紙塗工用組成物
JP5602466B2 (ja) 紙塗工用組成物及び塗工紙
JP5249396B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス及び紙塗工用組成物
JP2009068129A (ja) 高炭酸カルシウム含有紙塗工用組成物
JP3502791B2 (ja) オフセット印刷用紙被覆用共重合体ラテックスおよび該ラテックスを含有するオフセット印刷用紙被覆用組成物
JP2013173921A (ja) 共重合体ラテックス及び該共重合体ラテックスを含有する組成物
JP2009013541A (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス。
JP5721892B1 (ja) 共重合体ラテックス及び該ラテックスを含有する紙塗工用組成物
JP4368558B2 (ja) グラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックス、グラビア印刷用紙塗工液およびグラビア印刷用塗工紙
JP5535460B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックスおよび高炭酸カルシウム含有紙塗工用組成物
JP2001192997A (ja) オフセット印刷紙塗工用バインダーの製造方法
JP2003073427A (ja) 共重合体ラテックスおよび該共重合体ラテックスを含有する紙塗工用組成物
JP4027661B2 (ja) シードラテックスおよび紙塗被用共重合体ラテックスの製造方法
JP2008297421A (ja) 非球状型共重合体ラテックスおよびそれからなる紙塗工用共重合体ラテックス
JP2009068130A (ja) 高炭酸カルシウム含有紙塗工用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100303

A977 Report on retrieval

Effective date: 20111220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Written amendment

Effective date: 20120306

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20120424

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20120918

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02