JP2001190517A - Mrイメージング装置 - Google Patents

Mrイメージング装置

Info

Publication number
JP2001190517A
JP2001190517A JP2000005817A JP2000005817A JP2001190517A JP 2001190517 A JP2001190517 A JP 2001190517A JP 2000005817 A JP2000005817 A JP 2000005817A JP 2000005817 A JP2000005817 A JP 2000005817A JP 2001190517 A JP2001190517 A JP 2001190517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slice
slab
image
data
magnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000005817A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Kono
理 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2000005817A priority Critical patent/JP2001190517A/ja
Publication of JP2001190517A publication Critical patent/JP2001190517A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 SLINKY法を改善する。 【解決手段】 SLINKY法では、スラブ42の選択
励起位置をZ方向にスライス面の1枚分dだけずらしな
がら、その各々の選択励起位置では、位相エンコードk
yをインターリーブさせている(飛び飛びにしている)
が、kyを、最初の選択励起位置では1番、2番、3
番、つぎの選択励起位置では4番、5番、6番、さらに
つぎの選択励起位置では7番、8番、9番というよう
に、連続的に変化させるようにして、スキャンを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、核磁気共鳴現象
(NMR現象)を利用して被検体(人体)内の画像を得
るMRイメージング装置に関し、とくにSLINKY法
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】SLINKY(SLiding INt
erleaved ky)法は、TOF法を利用してス
ラブ(n枚のスライス厚さ分のボリューム)の3次元M
Rアンギオ(3D・MRA)画像を得るスラブ法をスラ
ブ厚さ方向にずらして行い、いくつかのスラブ厚さ分の
3次元画像を得るマルチスラブ法を改善するものとして
知られている( Kecheng Liu and Brian K. Rutt, Slid
ing Interleaved ky ( SLINKY ) Acquisition : A nove
l 3D TOF MRA Technique with Suppressed SlabBoundar
y Artifact, J. Magn. Reson. Imag., vol.8, No.4, pp
903-911 ( 1998))。
【0003】すなわち、マルチスラブ法において、選択
励起するスラブをスラブ厚さ分だけずらして多数のスラ
ブのデータを得ると、各スラブの境界におけるアーティ
ファクト(SBA: slab boundary artifact )が避け
られない。その原因は、流入血流のサチュレーション効
果によってスラブ内の下流側で信号強度が低下すること
にある。SLINKY法は、このスライス厚さ方向の信
号プロファイルによって生じるSBAをほぼ完全に除去
するもので、選択励起するスラブをスラブ厚さ分だけず
らすのではなくて、スライス面の1枚分ずつずらしてス
ラブを選択励起し、その各々で、飛び飛びになった位相
エンコードを施し(Y方向を位相エンコード方向とする
と、 Interleaved ky を施し)、後にスライス厚さ方向
のフーリエ変換を行って再現した各スライス位置のデー
タから、同じスライス面のものであるデータを位相エン
コード順に並べて2次元フーリエ変換して各スライス面
の画像を再構成するというユニークな方法である。いま
までのマルチスラブ法では、広いスライス厚さ方向の視
野の3D・MRAにおいて微細な血管まで造影剤なしで
描出することが不可能であったが、このSLINKY法
を使用することにより、このような3D・MRAが現実
的に可能となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、SLI
NKY法では、原理的に、流入血流のサチュレーション
効果によってスラブ内の下流側で信号強度が低下するこ
とによる信号プロファイルが位相エンコード方向の信号
モデュレーションとなるため、スライス厚さ方向では血
管の連続性が保たれる結果になるが、一方で、位相エン
コード方向で若干の画像のぶれやぼやけの原因をもたら
す。
【0005】この発明は、上記に鑑み、SLINKY法
をさらに改善し、そこで生じる位相エンコード方向の若
干の画像のぶれやぼやけを低減させるようにした、MR
イメージング装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明によるMRイメージング装置においては、
被検体が配置される被検査空間内に静磁場を発生する静
磁場発生手段と、該被検査空間内に直交3軸の各方向に
磁場強度が傾斜している傾斜磁場を発生する傾斜磁場発
生手段と、該被検査空間内にRF信号を送信するRF送
信手段と、NMR信号を受信する受信手段と、上記傾斜
磁場発生手段とRF送信手段とを制御し、n、mを2以
上の整数としたときスライス面の画像の解像度がm×
m、そのスライス面の厚さがd(単位mm)であるとし
て、n×dの厚さのスラブを選択励起してスライス面の
厚さ方向のn個の位相エンコードを施すとともにスライ
ス面内の一方向の1番目からm/n番目までの位相エン
コードを施し、つぎに選択励起するスラブをスライス厚
さ方向にdだけずらして選択励起してスライス面の厚さ
方向のn個の位相エンコードを施すとともにスライス面
内の一方向の(m/n+1)番目から2m/n番目まで
の位相エンコードを施し、その後選択励起するスラブを
スライス厚さ方向にさらにdだけずらして選択励起して
スライス面の厚さ方向のn個の位相エンコードを施すと
ともにスライス面内の一方向の(2m/n+1)番目か
ら3m/n番目までの位相エンコードを施すというよう
にして、選択励起スラブ位置をずらしながらスキャンを
行う制御手段と、上記のスキャンで得たデータのスライ
ス厚さ方向のフーリエ変換を行ってスライス位置をデコ
ードし、つぎに各スライス位置のデータから、同じスラ
イス面のものであるデータを上記の位相エンコードの1
番目からm番目までの順番に並べて2次元フーリエ変換
することにより各スライス面での画像を再構成する画像
再構成手段とが備えられることが特徴となっている。
【0007】再構成するスライス面の画像のマトリクス
をm×mとし、スライス面の厚さをd、スラブの厚さを
スライス面のn枚分つまりn×dとする。このとき、選
択励起するスラブを、dだけずらしながら3Dスキャン
する。この一つの位置のスラブについてのスキャンで
は、スライス厚さ方向にはすべての位相エンコードを施
す(n個の位相エンコードを施す)が、スライス面内の
一方向にはすべてのつまりm個の位相エンコードを行う
わけではなく、その一部、m/n個の位相エンコードを
施すようにして、つぎつぎにずらしながらスキャンして
いき、後に、収集したデータのスライス厚さ方向のフー
リエ変換を行ってスライス位置をデコードしたとき、同
じスライス面のものとなるデータを、スライス面内一方
向位相エンコード順に並べて2次元フーリエ変換して、
各スライス面の画像を再構成するという点では、SLI
NKY法と同じである。SLINKY法では、一つの選
択励起スラブ位置で、m/nの位相エンコードを行う際
に、位相エンコード番号を飛び飛びにしているのに対し
て、ここでは、1番目からm/n番目まで、(m/n+
1)番目から2m/n番目まで、(2m/n+1)番目
から3m/n番目まで、というように連続させる。こう
することにより、流入血流のサチュレーション効果によ
ってスラブ内の下流側で信号強度が低下することによる
信号プロファイルが位相エンコード方向の信号モデュレ
ーションとなる際の、そのモデュレーションの周波数を
低くすることができ、PSF( point spread functio
n )の広がりが小さくなり、より鋭いピークを得ること
ができて、スライス面の再構成画像のぶれやぼやけを改
善することができる。
【0008】さらに、上記の画像再構成手段は、選択励
起スラブ位置をずらしながらスキャンして収集したデー
タのスライス厚さ方向のフーリエ変換を行ってスライス
位置をデコードし、つぎに各スライス位置のデータか
ら、同じスライス面のものであるデータを位相エンコー
ドの順番に並べて2次元フーリエ変換する際に、その位
相エンコードの収集個数が半分を超えた段階でハーフフ
ーリエ変換法により各スライス面での画像を再構成する
ものであってもよい。これによると、あるスライス面に
ついての位相エンコードの収集個数が半分を超えた段階
でそのスライス面での画像を再構成でき、より早い段階
で画像を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。この発明に
かかるMRイメージング装置は図1に示すように構成さ
れる。この図1において、マグネットアセンブリ11に
は、静磁場を発生するための主マグネットと、この静磁
場に重畳する傾斜磁場Gx,Gy,Gzを発生する傾斜
磁場コイルが含まれる。傾斜磁場Gx,Gy,Gzは、
X、Y、Zの直交3軸方向に磁場強度が傾斜している磁
場である。この静磁場及び傾斜磁場が加えられる空間に
は、検査対象たる被検者31が検査台32に載せられて
挿入される。この被検者31には、RFパルスを被検者
31に照射するとともにこの被検者31で発生したNM
R信号を受信するためのRFコイル12が取り付けられ
ている。
【0010】マグネットアセンブリ11の傾斜磁場コイ
ルに傾斜磁場用電流を供給する回路として、磁場制御回
路13が設けられる。この磁場制御回路13には波形発
生回路14からの波形信号が送られる。この波形発生回
路14には、傾斜磁場Gx、Gy、Gzの各パルス波形
に関する情報が、あらかじめコンピュータ16によって
セットされている。シーケンスコントローラ15から指
示されたタイミングで波形発生回路14から傾斜磁場G
x、Gy、Gzの各々についての波形信号が生じ、これ
が磁場制御回路13に送られることにより、所定の波形
のパルスとされた傾斜磁場Gx、Gy、Gzがそれぞれ
発生することになる。
【0011】RF発振回路19により発生させられたR
F信号は振幅変調回路18に送られ、これがキャリア信
号となり、波形発生回路14から送られてくるRF波形
信号に応じて振幅変調される。この振幅変調後のRF信
号は、RF電力増幅器17を経て増幅された後、RFコ
イル12に加えられる。このRF発振回路19の発振周
波数はコンピュータ16によって制御され、被検者31
の身体組織の共鳴周波数に一致させられる。上記の変調
信号の波形に関する情報はコンピュータ16から波形発
生回路14にあらかじめ与えられる。波形発生回路14
やRF発振回路19のタイミングはシーケンスコントロ
ーラ15により定められる。
【0012】RFコイル12によって受信されたNMR
信号は前置増幅器20を経て位相検波回路21に送られ
て位相検波される。この位相検波のためのリファレンス
信号として上記のRF発振回路19からのRF信号が送
られている。位相検波によって得られた信号は、シーケ
ンスコントローラ15によって制御されたA/D変換器
22により所定のサンプリングタイミングでサンプルさ
れ、デジタルデータに変換される。A/D変換器22か
ら得られたデータはコンピュータ16に取り込まれる。
コンピュータ16は、そのデータを2次元フーリエ変換
して各ピクセルの画像データを再現する処理などを行
う。
【0013】このコンピュータ16にはディスプレイ装
置23、キーボード24、マウス25、記録装置26が
接続されている。ディスプレイ装置23により、再構成
されたMR画像などが表示される。キーボード24、マ
ウス25などによって撮像シーケンスや撮像パラメータ
等の入力・設定が行なわれる。記録装置26は光磁気デ
ィスク装置などからなり、収集された生データや再構成
後の画像データ等を記録する。
【0014】ここでは、X−Y面に平行な面をスライス
面とし、Z方向をスライス厚さ方向つまりスラブ厚さ方
向、X方向を周波数エンコード方向、Y方向を位相エン
コード方向とする。傾斜磁場Gzがスライスおよびスラ
ブ選択用、傾斜磁場Gxが読み出し用、傾斜磁場Gyが
位相エンコード用となる。また、傾斜磁場Gzはスラブ
厚さ方向Zの位相エンコードにも用いられる。
【0015】図2に示すように、血管41における血流
の走行方向をZ方向に設定し、スラブ42をこのZ方向
に直角に定める。ここでは、説明の便宜上、スラブ42
の厚さはスライス面3枚分の厚さとする。スライス面の
厚さをd(たとえば10mm)としたとき、スラブ42
の厚さDは3dとなる。選択励起するスラブ42の位置
は血流とは反対方向にずらすが、スラブ厚さDごとにず
らすのではなく、スライス面の1枚分dずつずらす。
【0016】パルスシーケンスとしてはたとえば図3に
示すようなグラジェントエコー法が用いられる。RFパ
ルスの周波数帯域はスラブ厚さDに対応する広いものと
され、これとGzとが同時に印加されて、スラブ42の
選択励起が行われる。スラブ42内では、Z方向の解像
度は3でよいため、Z方向の位相エンコード量kzは負
(1番)、ゼロ(2番)、正(3番)の3種類となる。
また、説明の便宜上スライス面の画像のマトリクスを9
×9とし、Y方向の位相エンコード用傾斜磁場Gyの量
kyを、負側から正側へ、1番から9番までの9種類と
する。
【0017】スラブ42の選択励起位置の各々では、図
4に示すように、Z方向の位相エンコードkzとY方向
の位相エンコードkyが行われる。すなわち、最初の位
置では、kyを1番、2番、3番と変化させ、それらの
各々でkzを1番、2番、3番と変化させる(合計9回
の繰り返し回数とする)。スラブ42の選択励起位置を
Z方向(負方向)にdだけずらした位置では、kyを4
番、5番、6番と変化させ、それらの各々でkzを1
番、2番、3番と変化させる(合計9回の繰り返し回数
とする)。つぎに、スラブ42の選択励起位置をZ方向
(負方向)にさらにdだけずらした位置では、kyを7
番、8番、9番と変化させ、それらの各々でkzを1
番、2番、3番と変化させる(合計9回の繰り返し回数
とする)。このようにして、スラブ42の選択励起位置
をZ方向にdずつずらしながら、必要なkyの個数9の
1/3である3個のkyを付与し、しかもそれらにつき
それぞれ必要なkzのすべてを付与するとともに、ky
の変化を連続した(飛び飛びでない)ものとする。
【0018】このようなスキャンにより収集したデータ
に対して最初にZ方向のデコードを行う。スラブ42の
各々の選択励起位置で収集したデータをkzの順番に並
べ、kz方向にフーリエ変換する。これにより、スラブ
42の各々の選択励起位置で収集したデータのZ方向位
置を再現できる。図5に示すように、各々の選択励起位
置のスラブ42内で、Z方向に並ぶ3つのスライス面上
のデータを得ることができる。各スラブ42内のZ方向
の最も負側(図では下側)のスライス面上のデータは□
印で、中央のスライス面上のデータは○印で、最も正側
(図では上側)のデータは△印で示している。□印のデ
ータは、血流の流入側のスライス面上のデータであるか
ら、信号強度は最も大きくなっている。△印のデータ
は、血流の下流側のスライス面上のデータであるから、
流入血流のサチュレーション効果によって信号強度は最
も小さく、中央の○印のデータは中間的な信号強度とな
っている。
【0019】スライス位置Z1ですべてのkyが揃うの
で、それ以降のスライス位置でX−Y面の画像の再構成
が可能となる。図6に示すように、Z1、Z2、Z3、
…の各々のスライス位置上のデータをkyの順番に並
べ、スライス位置ごとに2次元フーリエ変換することに
より、Y方向の位置のデコードとX方向の位置のデコー
ドがなされ、各々の位置でのX−Y面(スライス面)の
画像が再構成される。
【0020】このとき、各スライスに関するk空間上
の、ky方向の信号プロファイルを考えてみる。たとえ
ば、Z1、Z4、…では、図7に示すように高、中、低
の3段階で1周期となる。Z2、Z5、…では図示しな
いが、低、高、中の順で1周期となり、Z3、Z6、…
では図示しないが、中、低、高の順で1周期となる。こ
の信号プロファイルが位相エンコード方向の信号モデュ
レーションとなるが、上記のようにその周波数が低いも
のとなっている(ky方向で1周期にすぎない)ので、
フーリエ変換後の画像におけるPSFの広がりを小さく
でき、より鋭いピークを得ることができて、スライス面
の再構成画像のぶれやぼやけを少なくすることができ
る。
【0021】ちなみに、従来のSLINKY法では、図
8に示すようにスラブ42の選択励起位置をZ方向にd
ずつずらしながら、必要なkyの個数9の1/3である
3個のkyを付与し、しかもそれらにつきそれぞれ必要
なkzのすべてを付与するとともに、kyの変化を飛び
飛びの(インターリーブした)ものとしている。つま
り、スラブ42の最初の選択励起位置では、kyを1
番、4番、7番と飛び飛びに変化させ、それらの各々で
kzを1番、2番、3番と変化させる(合計9回の繰り
返し回数とする)。つぎの選択励起位置では、kyを2
番、5番、8番と飛び飛びに変化させ、それらの各々で
kzを1番、2番、3番と変化させる(合計9回の繰り
返し回数とする)。さらにつぎの選択励起位置では、k
yを3番、6番、9番と飛び飛びに変化させ、それらの
各々でkzを1番、2番、3番と変化させる(合計9回
の繰り返し回数とする)。
【0022】つぎに、スラブ42の各々の選択励起位置
で収集したデータをkzの順番に並べ、kz方向にフー
リエ変換してZ方向位置を再現し、各々の選択励起位置
のスラブ42内で、Z方向に並ぶ3つのスライス面上の
データを得る。図9はこれを示す。流入血流のサチュレ
ーション効果により、各スラブ42内のZ方向の最も負
側(図では下側)のスライス面上の□印のデータは最も
信号強度が大きく、中央のスライス面上の○印のデータ
は中間で、最も正側(図では上側)の△印のデータは信
号強度が最も小さくなっている。
【0023】図10に示すように、Z1、Z2、Z3、
…の各々のスライス位置上のデータをkyの順番に並
べ、スライス位置ごとに2次元フーリエ変換する。これ
により、Y方向の位置のデコードとX方向の位置のデコ
ードを行い、各々の位置でのX−Y面(スライス面)の
画像を再構成する。
【0024】このとき、各スライスに関するk空間上
の、ky方向の信号プロファイルは、たとえば、Z1、
Z4、…では、図11に示すように高、中、低の3段階
に変化するが3周期の変化となる。図示しないが、Z
2、Z5、…では低、高、中の順で3周期となり、Z
3、Z6、…では中、低、高の順で3周期となる。この
信号プロファイルが位相エンコード方向の信号モデュレ
ーションとなる。この信号モデュレーションは、ky方
向に3周期となっていてその周波数が高いものとなって
いるので、フーリエ変換後の画像におけるPSFの広が
りを大きく、スライス面の再構成画像のぶれやぼやけの
原因となる。
【0025】このような、従来のSLINKY法におけ
るスライス面の再構成画像のぶれやぼやけの原因を除去
し、スライス面の再構成画像のぶれやぼやけを改善した
ものが本願の発明なのである。
【0026】なお、上の説明はこの発明の一つの実施形
態に関するものであって、本願の発明がその記述に限定
される趣旨でないことはもちろんである。画像のマトリ
クス数や、スラブ内のスラブ厚さ方向解像度数(スライ
ス面の数)などは説明の便宜上少ないものとしており、
他の種々の数値をとることができる。また、パルスシー
ケンスについてもグラジェントエコー法以外のパルスシ
ーケンスを採用することが可能である。ハードウェア的
な構成も図1の構成に限定されない。
【0027】さらに、上記では各スライス位置ですべて
のkyが揃った段階で、その位置のスライス面について
のX−Y方向の2次元フーリエ変換を行い、画像を再構
成しているが、kyがフルに揃った段階ではなく、半分
を超えた段階でもハーフフーリエ変換法を適用して画像
を再構成することができる。このハーフフーリエ変換法
というのは、kyが複素共役の関係にあることを利用し
てky方向に並べたデータの少なくとも半分が揃えば、
後の半分は計算により補間できることを利用したもので
ある。このようにハーフフーリエ変換法を適用すれば、
kyが半分以上収集できた段階でスライス面の画像を再
構成することができ、より早い段階で画像を得ることが
できるという利点がある。
【0028】たとえば、上記の図5の例でいうと、選択
励起スラブ42の位置を2回ずらしただけで、6個のk
yが得られるので、この段階で画像が再構成できる。図
5において、たとえば、スラブ42の1回目の選択励起
位置と2回目の位置で、Z1の隣り(Z方向正側)のス
ライス位置でのkyが1番から6番まで得られるので、
この段階でそのZ1の隣りのスライス位置での画像が再
構成できる。また、スラブ42の2回目の選択励起位置
と3回目の位置で、スライス位置Z2のkyが4番から
9番まで得られるので、4回目の位置でのデータ収集を
待たずに、この段階でこのスライス位置Z2の画像を再
構成できる。このように早期の段階で画像を得ること
は、従来のSLINKY法ではできない。このことは、
図9から明らかであろう。kyは飛び飛びにしか収集し
ないため、図9に示すように、スラブ42の1回目の選
択励起位置と2回目の位置で、Z1の隣り(Z方向正
側)のスライス位置でのkyは6個得られるが、kyは
飛び飛びになっているため、画像再構成できない。ま
た、スラブ42の2回目の選択励起位置と3回目の位置
でも、スライス位置Z2のkyは6個得られるが、飛び
飛びになっているため画像再構成できず、4回目の位置
でのデータ収集が終わったときはじめてこのスライス位
置Z2の画像が再構成できる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のMRイ
メージング装置によれば、SLINKY法をさらに改善
し、SLINKY法におけるスライス面の再構成画像の
ぶれやぼやけの原因を除去し、画像のぶれやぼやけの少
ないスライス面の再構成画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すブロック図。
【図2】励起スラブの実空間内での位置関係を説明する
ための模式図。
【図3】パルスシーケンスを示すタイムチャート。
【図4】選択励起スラブのZ方向位置およびそこでの各
繰り返しにおけるkzとkyとを説明するための説明
図。
【図5】再現されたZ方向の各位置ごとのデータを説明
するための説明図。
【図6】Z方向の各位置ごとにky順にデータを並べた
様子を示す説明図。
【図7】一つのスライス位置でのky方向の信号強度分
布を示すグラフ。
【図8】従来のSLINKY法における選択励起スラブ
のZ方向位置およびそこでの各繰り返しにおけるkzと
kyとを説明するための説明図。
【図9】従来のSLINKY法において再現されたZ方
向の各位置ごとのデータを説明するための説明図。
【図10】従来のSLINKY法においてZ方向の各位
置ごとにky順にデータを並べた様子を示す説明図。
【図11】従来のSLINKY法における一つのスライ
ス位置でのky方向の信号強度分布を示すグラフ。
【符号の説明】
11 マグネットアセンブリ 12 RFコイル 13 磁場制御回路 14 波形発生回路 15 シーケンスコントローラ 16 コンピュータ 17 RF電力増幅器 18 振幅変調回路 19 RF発振回路 20 前置増幅器 21 位相検波回路 22 A/D変換器 23 ディスプレイ装置 24 キーボード 25 マウス 26 記録装置 31 被検者 32 検査台 41 血管 42 スラブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体が配置される被検査空間内に静磁
    場を発生する静磁場発生手段と、該被検査空間内に直交
    3軸の各方向に磁場強度が傾斜している傾斜磁場を発生
    する傾斜磁場発生手段と、該被検査空間内にRF信号を
    送信するRF送信手段と、NMR信号を受信する受信手
    段と、上記傾斜磁場発生手段とRF送信手段とを制御
    し、n、mを2以上の整数としたときスライス面の画像
    の解像度がm×m、そのスライス面の厚さがd(単位m
    m)であるとして、n×dの厚さのスラブを選択励起し
    てスライス面の厚さ方向のn個の位相エンコードを施す
    とともにスライス面内の一方向の1番目からm/n番目
    までの位相エンコードを施し、つぎに選択励起するスラ
    ブをスライス厚さ方向にdだけずらして選択励起してス
    ライス面の厚さ方向のn個の位相エンコードを施すとと
    もにスライス面内の一方向の(m/n+1)番目から2
    m/n番目までの位相エンコードを施し、その後選択励
    起するスラブをスライス厚さ方向にさらにdだけずらし
    て選択励起してスライス面の厚さ方向のn個の位相エン
    コードを施すとともにスライス面内の一方向の(2m/
    n+1)番目から3m/n番目までの位相エンコードを
    施すというようにして、選択励起スラブ位置をずらしな
    がらスキャンを行う制御手段と、上記のスキャンで得た
    データのスライス厚さ方向のフーリエ変換を行ってスラ
    イス位置をデコードし、つぎに各スライス位置のデータ
    から、同じスライス面のものであるデータを上記の位相
    エンコードの1番目からm番目までの順番に並べて2次
    元フーリエ変換することにより各スライス面での画像を
    再構成する画像再構成手段とを備えることを特徴とする
    MRイメージング装置。
  2. 【請求項2】 画像再構成手段は、選択励起スラブ位置
    をずらしながらスキャンして収集したデータのスライス
    厚さ方向のフーリエ変換を行ってスライス位置をデコー
    ドし、つぎに各スライス位置のデータから、同じスライ
    ス面のものであるデータを位相エンコードの順番に並べ
    て2次元フーリエ変換する際に、その位相エンコードの
    収集個数が半分を超えた段階でハーフフーリエ変換法に
    より各スライス面での画像を再構成する画像再構成手段
    であることを特徴とする請求項1記載のMRイメージン
    グ装置。
JP2000005817A 2000-01-06 2000-01-06 Mrイメージング装置 Pending JP2001190517A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000005817A JP2001190517A (ja) 2000-01-06 2000-01-06 Mrイメージング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000005817A JP2001190517A (ja) 2000-01-06 2000-01-06 Mrイメージング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001190517A true JP2001190517A (ja) 2001-07-17

Family

ID=18534441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000005817A Pending JP2001190517A (ja) 2000-01-06 2000-01-06 Mrイメージング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001190517A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006519051A (ja) * 2003-02-28 2006-08-24 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ サブサンプリングを用いる可動台mri
JP2015023909A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー 磁気共鳴装置
EP2878967A1 (en) * 2013-10-25 2015-06-03 Samsung Electronics Co., Ltd Multi-slab imaging with image restoration

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006519051A (ja) * 2003-02-28 2006-08-24 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ サブサンプリングを用いる可動台mri
JP2015023909A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー 磁気共鳴装置
EP2878967A1 (en) * 2013-10-25 2015-06-03 Samsung Electronics Co., Ltd Multi-slab imaging with image restoration
US9523754B2 (en) 2013-10-25 2016-12-20 Samsung Electronics Co., Ltd. Image processing method and medical imaging apparatus employing the method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5591493B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
EP2327993B1 (en) MRI involving SSFP with magnetization preparation
JP5127841B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び磁化率強調画像撮影方法
JP3348572B2 (ja) Mrイメージング装置
JP3453089B2 (ja) Mri装置
JPH05269112A (ja) 流れ補償されたssfpパルスシーケンスを使用するnmrイメージング法
JP2755125B2 (ja) Mrイメージング装置
JP2713160B2 (ja) Mrイメージング装置
JP3668076B2 (ja) Mri装置
JP3814157B2 (ja) Mri装置
US7167740B2 (en) Measuring method in magnetic resonance imaging device and magnetic resonance imaging device
JP2006501006A (ja) k空間データ収集の方法及びMRI装置
KR100559345B1 (ko) 자기 공명 신호 획득 방법 및 장치, 기록 매체 및 자기공명 촬영 장치
JP2010158459A (ja) 磁気共鳴装置
JPH06237910A (ja) Mri装置
JP2001190517A (ja) Mrイメージング装置
JPH0956695A (ja) 拡散強調イメージング方法、動的イメージング方法およびmri装置
JP2000175882A (ja) Mrイメージング装置
JPH06285039A (ja) Mrイメージング装置
JP2591405B2 (ja) Mrイメージング装置のバイポーラグラジェントの調整法
JP2002000579A (ja) Mr拡散画像撮影装置
JP2927207B2 (ja) Mrイメージング装置
JP2004254884A (ja) 磁気共鳴撮影装置
JPH06114030A (ja) Mrイメージング装置
JP2677147B2 (ja) Mrイメージング装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050401

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050401

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050404