JP2001189405A - 高周波用入出力端子ならびに高周波用半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

高周波用入出力端子ならびに高周波用半導体素子収納用パッケージ

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JP2001189405A
JP2001189405A JP37165099A JP37165099A JP2001189405A JP 2001189405 A JP2001189405 A JP 2001189405A JP 37165099 A JP37165099 A JP 37165099A JP 37165099 A JP37165099 A JP 37165099A JP 2001189405 A JP2001189405 A JP 2001189405A
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line
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frequency
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Shigeo Morioka
滋生 森岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 数十GHzの広い周波数帯に渡って損失が少
なく、伝送特性の良好な高周波用入出力端子を得ること
ができない。 【解決手段】 下面に凹部3を有するとともにこの凹部
3の周囲の下面に接地導体4が形成された誘電体基板1
と、この誘電体基板1の上面に凹部3の中央部分に対向
するように接合された誘電体または導電体から成る壁部
材2と、誘電体基板1の上面の壁部材2の両側に互いに
一直線状に、各先端部がそれぞれ凹部3の両側部分に対
向するように形成された一対の線路導体5・5と、各線
路導体5・5の両側に形成された同一面接地導体6と、
誘電体基板1の凹部3の底面に一対の線路導体5・5と
一直線状かつ平行に形成され、両端が一対の線路導体5
・5の各先端部とそれぞれ貫通導体7・7により電気的
に接続された下面側線路導体8とを有する高周波用入出
力端子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波用半導体素子
収納用パッケージの高周波入出力部に使用される高周波
用入出力端子ならびにその高周波用入出力端子を用いた
高周波用半導体素子収納用パッケージに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波帯やミリ波帯等の高周波信号
を用いる高周波用半導体素子等を気密封止して収容する
高周波用半導体素子収納用パッケージの信号入出力部に
おいては、高周波伝送線路として誘電体基板上に形成さ
れたマイクロストリップ線路とハーメチックシール部の
ストリップ線路とを接合する構造が一般的に用いられ、
このような構造の高周波用入出力端子を介してパッケー
ジの内部に気密封止して収容された高周波用半導体素子
と外部電気回路との接続が行なわれる。
【0003】そのような高周波用入出力端子として、例
えば特開平5−183301号公報には、パッケージのハーメ
チックシール部を構成する線路部と、この線路部の両端
に接続されてパッケージの外部との接続を行う外部線路
部と、内部回路との接続を行う内部線路部とを有し、ハ
ーメチックシール部を構成する線路部の長さを信号波長
λの1/2n(nは自然数)に選定した極超短波帯用パ
ッケージ入出力部が提案されている。
【0004】これによれば、ハーメチックシール部を構
成するストリップ線路部等による線路部の長さを信号波
長λの1/2nに選定したことから、外部線路部と線路
部および内部線路部と線路部との形状の相違による伝播
モードの相違によって生じる反射や、製作精度が充分で
なく寸法が設計値よりずれて特性インピーダンスが相違
する場合の反射を防止することができ、従って、製作が
容易でコストダウンを図ることができ、かつ反射を防止
して極超短波帯に於ける特性を改善することができると
いうものである。
【0005】なお、このような構成の従来の高周波用入
出力端子は、アルミナセラミックス等から成る誘電体基
板上に各線路部がタングステンやモリブデン等から成る
メタライズ金属層により形成され、その上にハーメチッ
クシール部を構成する上部誘電体が接合され、あるいは
ハーメチックシール部の線路部上に誘電体のコーティン
グを施して誘電体で成形されたキャップが装着され作製
されていた。
【0006】しかしながら、この特開平5−183301号公
報に提案されたような従来の高周波用入出力端子では、
ハーメチックシール部を構成するストリップ線路部の長
さを信号波長λの1/2nに選定する必要があることか
ら、例えば30GHzを超えるような周波数の高い領域
(ミリ波帯)のように周波数が高くなればなる程ハーメ
チックシール部の長さを短くしなければならず、そのよ
うにハーメチックシール部の長さを短くすると、この部
分の上下の誘電体間に線路部としての金属層があるため
誘電体間の接着強度が著しく低下してしまい、デラミネ
ーションが発生したり、半導体素子収納用パッケージに
使用した場合に半導体素子の実装やキャップシールある
いは2次実装の際に熱ストレスが加わると、ハーメチッ
クシール部のシールが損なわれてしまうという問題点が
あった。
【0007】また、ミリ波帯のような周波数の高い領域
に対しては、ストリップ線路部とマイクロストリップ線
路部とのインピーダンスを整合させて、さらに高周波信
号の伝搬モードの相違をなくして反射損失を抑えるため
には、ストリップ線路部の線路導体の幅が非常に小さく
なって不安定になることや、ハーメチックシール部の線
路導体の長さを信号波長λの1/2nに設計的に合わせ
たとしても入出力端子の形状が3次元的に見ると複雑な
ことから、製造上のばらつきによりストリップ線路部で
の伝搬モードとその前後のマイクロストリップ線路部で
の伝搬モードが実質的に異なってしまいやすく、反射損
失や挿入損失が増大して高周波信号の伝送特性を悪化さ
せてしまい易いという問題点もあった。
【0008】このような従来技術の問題点を解決するた
めに、特開平11− 74396号公報には、図8に分解斜視図
で、図9に断面図で示すように、誘電体層41a・41bの
2層から成り下面に接地導体43を有する誘電体基板41
と、この誘電体基板41の上面に接合され、誘電体または
導電体から成る壁部材42と、誘電体基板41の上面の壁部
材42の両側に互いに一直線状に形成された一対の線路導
体44・44と、誘電体層41a・41bの間で壁部材42の下方
に一対の線路導体44・44と一直線状かつ平行に形成さ
れ、両端が一対の線路導体44・44の壁部材42の両側の各
端子とそれぞれ貫通導体47・47により電気的に接続され
た内層線路導体45とから成り、貫通導体47・47間の間隔
を使用高周波信号の波長λの4分の1に選定した高周波
用入出力端子ならびにこの高周波用入出力端子を用いた
高周波用半導体素子収納用パッケージが提案されてい
る。
【0009】この高周波用入出力端子によれば、誘電体
基板41と壁部材42との間には従来の高周波用入出力端子
のように線路導体が介在しないために誘電体基板41と壁
部材42との接着強度が高まってその接合を強固なものと
することができ、デラミネーションが発生したり、半導
体素子収納用パッケージに使用した場合に半導体素子の
実装やキャップシールあるいは2次実装の際に熱ストレ
スが加わってもハーメチックシール部のシールが損なわ
れることがない、ハーメチックシール部として高い信頼
性の気密封止構造を有する高周波用入出力端子が得られ
る。
【0010】また、ミリ波帯のような周波数の高い領域
に対しても、内層線路導体45と接地導体43との間に容量
成分を持ち、貫通導体47・47においてインダクタンス成
分をもつことから、誘電体基板41上の線路導体44・44と
内層線路導体45との特性インピーダンスを整合させ反射
損失を抑えるために誘電体基板41上の線路導体44・44の
幅W3 に対して内層線路導体45の幅W4 を従来のように
非常に小さくする必要がなく、しかも線路導体44・44や
内層線路導体45・貫通導体47の形状も複雑なものではな
いので、製造上のばらつきによる伝搬モードの相違や反
射損失の増大がなく、使用高周波信号に対する良好な伝
送特性を得ることができる。
【0011】さらに、ミリ波帯等の高周波領域において
も、2つの貫通導体47・47の間隔を使用高周波信号の波
長λの4分の1にすることで、一方の見かけ上の開放端
が貫通導体47・内層線路導体45を介してもう一方の線路
導体44へ最大電力で伝搬できることから、使用高周波信
号の伝送特性を劣化させてしまうことがない。
【0012】これらの結果、ハーメチックシール部であ
る壁部材42の接着強度を向上してデラミネーションの発
生や熱ストレスによるシールの損傷を防止することがで
きるとともに、所望の特定の周波数の使用高周波信号に
対して優れた伝送特性を有した高信頼性の高周波用入出
力端子を提供できるというものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平11− 74396号公報に記載された高周波用入出力端
子によれば、貫通導体47・47の間隔を使用高周波信号の
波長λの4分の1に設定し、線路導体44の長さ・幅、内
層線路導体45の幅、貫通導体47・47の径・長さ等を最適
値に設定することにより、所望の特定の周波数の使用高
周波信号に対しては優れた伝送特性を得られるものの、
ミリ波帯のような高い周波数領域においては、高周波信
号が線路導体を伝搬する際に、一般に「高次モード」と
呼ばれるモードが発生してある特定の周波数(遮断周波
数)の高周波信号の伝搬を妨害してしまうという現象を
生じるため、広い周波数範囲、例えば数十GHzの周波
数帯に渡って優れた伝送特性を得ることができないとい
う課題を有していた。
【0014】このような遮断周波数は、従来の高周波用
入出力端子で使用されているストリップ線路やマイクロ
ストリップ線路では、主に線路導体と接地導体との距離
によって決まる特定の周波数から高い周波数に渡って不
定期に現れることが知られており、従来の高周波用入出
力端子のように線路導体44・内層線路導体45と接地導体
43との距離、すなわち誘電体基板41・誘電体層41aの厚
みが 0.5〜2mm程度の場合には、この「高次モード」
に起因する遮断周波数は数十GHzの周波数から高い周
波数帯にかけて発生していた。
【0015】ところで、この遮断周波数を使用高周波信
号の周波数帯よりも高い周波数帯へ移動させるために
は、一般には、線路導体と接地導体との距離を近づける
という方法が行われるが、従来の高周波用入出力端子の
構造では、線路導体44・内層線路導体45と接地導体43と
の間に誘電体層を挟んだ構造となっているために、その
距離を近づけることが困難であるという問題点を有して
いた。
【0016】また、従来の高周波用入出力端子によれ
ば、誘電体基板41上面の一対の線路導体44・44と内層線
路導体45とを接続する貫通導体47・47が一対の線路導体
44・44および内層線路導体45に対してそれぞれ直交する
ように形成されているために、伝搬される高周波信号は
それぞれの接続部でその進行方向を90°変更されて伝搬
されることになる。ところが、高周波信号が進行方向を
90°変更されて伝搬される際に、高周波信号の一部が図
9の矢印D・Eで示すようにその進行方向を90°変更さ
れずに伝送線路から漏れだしてしまい、特に、高周波信
号は比誘電率の低い物質に比べて比誘電率の高い物質を
伝搬し易いために、比誘電率が 1.0の空気層に露出して
いる線路導体44・44と貫通導体47・47との接続部より
も、比誘電率が空気層に較べて非常に高いアルミナセラ
ミックス等から成る誘電体基板41内部に形成された内層
線路導体45と貫通導体47・47との接続部から高周波信号
がより多く漏れ出してしまい、その結果、高周波信号の
伝送特性を劣化させてしまうという問題点を有してい
た。
【0017】本発明はかかる従来技術の問題点に鑑み案
出されたものであり、その目的は、ミリ波帯の高周波信
号において数十GHzの広い周波数帯にわたって低入射
損失・低反射損失で、伝送特性の良好な高周波用入出力
端子を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波用入出力
端子は、下面に凹部を有するとともにこの凹部の周囲の
下面に接地導体が形成された誘電体基板と、この誘電体
基板の上面に凹部の中央部分に対向するように接合され
た誘電体または導電体から成る壁部材と、誘電体基板の
上面の壁部材の両側に互いに一直線状に、各先端部がそ
れぞれ凹部の両側部分に対向するように形成された一対
の線路導体と、各線路導体の両側に形成された同一面接
地導体と、誘電体基板の凹部の底面に一対の線路導体と
一直線状かつ平行に形成され、両端が一対の線路導体の
各先端部とそれぞれ貫通導体により電気的に接続された
下面側線路導体とから成ることを特徴とするものであ
る。
【0019】本発明の高周波用半導体素子収納用パッケ
ージは、上面に高周波用半導体素子を搭載するための搭
載部を有する基板と、この基板上に搭載部を囲むように
接合された枠体と、この枠体を切り欠いて形成され、底
面を導電性とした入出力端子取付部と、この入出力端子
取付部に嵌着された上記構成の高周波用入出力端子とか
ら成ることを特徴とするものである。
【0020】また、本発明の高周波用半導体素子収納用
パッケージは、下面に凹部を有するとともにこの凹部の
周囲の下面に接地導体が形成され、上面に高周波用半導
体素子を搭載するための搭載部を有する誘電体基板と、
この誘電体基板の上面に搭載部を囲むとともに一部が凹
部の中央部分に対向するように接合された誘電体または
導電体から成る枠体と、誘電体基板の上面の枠体の両側
に互いに一直線状に、各先端部がそれぞれ凹部の両側部
分に対向するように形成された一対の線路導体と、各線
路導体の両側に形成された同一面接地導体と、誘電体基
板の凹部の底面に前記一対の線路導体と一直線状かつ平
行に形成され、両端が一対の線路導体の各先端部とそれ
ぞれ貫通導体により電気的に接続された下面側線路導体
とから成ることを特徴とするものである。
【0021】本発明の高周波用入出力端子によれば、誘
電体基板の上面の一対の線路導体の両側に同一面接地導
体を形成して、線路導体と接地導体との距離の設計自由
度を大きくしたことから、線路導体と同一面接地導体と
の距離を短くすることにより「高次モード」に起因して
発生する遮断周波数を使用高周波信号の周波数よりも高
い周波数に移動させることが可能であり、数十GHzの
広い周波数帯に渡って損失が少なく、伝送特性の良好な
高周波用入出力端子となる。
【0022】また、本発明の高周波用入出力端子によれ
ば、下面側線路導体を誘電体基板の下面に設けた凹部の
底面に形成して、高周波信号の進行方向が90°変更され
る下面側線路導体と貫通導体との接続部を、誘電体基板
に較べてその比誘電率がはるかに低く高周波信号を伝搬
しにくい空気層に露出するようにしたことから、伝送線
路からの高周波信号の漏れを大幅に減少させることが可
能となり、その結果、低入射損失・低反射損失で伝送特
性の劣化の少ない高周波用入出力端子とすることができ
る。
【0023】本発明の高周波用半導体素子収納用パッケ
ージによれば、パッケージの入出力取付部にこの高周波
用入出力端子を嵌着して入出力端子としたことから、あ
るいはパッケージの誘電体基板にこの高周波用入出力端
子を一体的に形成して入出力端子としたことから、数十
GHzの広い周波数帯に渡って損失が少なく、伝送特性
の良好な高周波用半導体素子収納用パッケージとするこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付の図面に基づ
き詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明の高周波用入出力端子の実
施の形態の一例を示す断面図であり、同図において1は
誘電体基板、2は壁部材である。そして、これらで高周
波用半導体素子収納用パッケージの信号入出力部のハー
メチックシール部(気密封止部)が構成されている。ま
た、図2は、図1に示す高周波用入出力端子の分解斜視
図である。
【0026】本例における誘電体基板1は、2枚の誘電
体層1a・1bを積層することにより形成されており、
その下面には凹部3を有している。
【0027】この誘電体基板1は、酸化アルミニウム質
焼結体・ムライト質焼結体等のセラミックス材料、ある
いはテフロン(PTFE)・ガラスエポキシ・ポリイミ
ド等の樹脂系材料等から成る大きさが数mm角の略四角
板状であり、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る
場合であれば、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグ
ネシウム・酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バ
インダ・溶剤を添加混合して泥漿状となすとともに、こ
れを従来周知のドクターブレード法を採用することによ
ってセラミックグリーンシートとなし、しかる後、この
セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施す
とともに積層し、高温で焼成することによって製作され
る。
【0028】また、誘電体基板1の上面には、凹部3の
中央部分に対向するように誘電体または導電体から成る
壁部材2が接着固定されている。この壁部材2は、誘電
体から成る場合には誘電体基板1と同様の材料を用いて
同様の方法によりセラミックグリーンシートを得、この
セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施す
とともに誘電体基板1となるセラミックグリーンシート
とともに積層し、焼成することにより誘電体基板1の上
面に接着固定される。また、壁部材2が導電体から成る
場合には、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni42アロイ
等のFe−Ni合金・無酸素銅・アルミニウム・ステン
レス・Cu−W合金・Cu−Mo合金等のインゴット
(塊)に圧延加工や打抜き加工法等、従来周知の金属加
工法を施すことによって所定の形状に形成し、誘電体基
板1の上面にろう材・樹脂・ガラス等の接着剤を介して
接着固定される。
【0029】さらに、この誘電体基板1には、凹部3の
周囲の下面に接地導体4が形成され、上面に壁部材2の
両側に互いに一直線状に、一対の線路導体5・5と、こ
の一対の線路導体5・5の両側に同一面接地導体6・6
とが形成されており、また、凹部3の底面には一対の線
路導体5・5と一直線状かつ平行に形成され、両端が一
対の線路導体5・5の各先端部とそれぞれ貫通導体7・
7により電気的に接続された下面側線路導体8が形成さ
れている。
【0030】そして、これらの線路導体5・貫通導体7
・下面側線路導体8・貫通導体7および線路導体5で高
周波用入出力端子の伝送線路が形成されており、一方の
線路導体5には図示しない高周波用半導体素子の電極が
例えばボンディングワイヤを介して電気的に接続され、
もう一方の線路導体5は図示しない外部電気回路基板の
配線導体に例えばボンディングワイヤを介して電気的に
接続される。
【0031】なお、本例においては、同一面接地導体6
は一対の線路導体5・5を取り囲むように連続して一体
的に形成されており、より良好な接地状態を得ることが
できるものとしており、さらに、壁部材2は、この同一
面接地導体6を介して誘電体基板1の上面に接着固定さ
れている。
【0032】接地導体4・線路導体5・同一面接地導体
6・貫通導体7および下面側線路導体8は、高周波線路
導体用の金属材料、例えばCuやMoMn+Ni+A
u、W+Ni+Au、Cr+Cu、Cr+Cu+Ni+
Au、Ta2 N+NiCr+Au、Ti+Pd+Au、
NiCr+Pd+Au等から成り、従来周知の厚膜印刷
法・メタライズ法あるいは各種の薄膜形成方法やめっき
処理法などにより形成され、例えばタングステンメタラ
イズから成る場合であれば、タングステン粉末に適当な
有機バインダ・溶剤を添加混合して得たタングステンぺ
ーストを誘電体基板1となるセラミックグリーンシート
に従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印
刷塗布・穴埋めし、これを誘電体基板1となるセラミッ
クグリーンシートとともに焼成することによって、所定
のパターンに被着形成される。また、その露出表面には
メタライズ層の酸化腐蝕を防止するとともにボンディン
グワイヤとの接合性を良好なものとするために通常であ
れば、1〜20μm程度の厚みのニッケルめっきと 0.1〜
3μm程度の厚みの金めっきとが順次施されている。
【0033】なお、これらの厚みや幅、例えば線路導体
5の幅W1 、下面側線路導体8の幅W2 ・貫通導体7の
長さ・貫通導体7の径等は、使用高周波信号の周波数や
特性インピーダンス整合などを考慮して適宜設定され
る。
【0034】また、一対の線路導体5・5の幅W1 と下
面側線路導体8の幅W2 とは、理想とする特性インピー
ダンスに整合する幅となるように、必要とする仕様に応
じて通常はW1 ≧W2 として適宜設定される。
【0035】さらに、貫通導体7はその内部が導体によ
り充填されたいわゆるビアホール導体とすることが高周
波特性上好ましいが、内部が完全に充填されていないい
わゆるスルーホール導体であってもよく、その断面形状
も円形の他に矩形状または楕円状としてもよい。
【0036】そして、本発明においては、誘電体基板1
の上面の一対の線路導体5の両側に同一面接地導体6を
形成していることから、線路導体5と同一面接地導体6
との距離の設計自由度が大きく、線路導体5と同一面接
地導体6との距離を短くすることにより「高次モード」
に起因して発生する遮断周波数を使用高周波信号の周波
数よりも高い周波数に移動させることが可能となり、ミ
リ波帯において数十GHzの広い周波数帯に渡って損失
が少なく、伝送特性の良好な高周波用入出力端子を得る
ことが可能となる。
【0037】なお、線路導体5と同一面接地導体6との
距離は、その距離が0.05mm未満では、その隣接間隔が
極めて狭いものとなり、隣接する線路導体5と同一面接
地導体6との間に電気的な絶縁不良や短絡が発生しやす
くなる。したがって、線路導体5と同一面接地導体6と
の距離は、0.05mm以上であることが好ましい。
【0038】また、本発明においては、下面側線路導体
8を誘電体基板1の下面に設けた凹部3の底面に形成し
て、高周波信号の進行方向が90°変更される下面側線路
導体8と貫通導体7との接続部を、誘電体基板1に較べ
てその比誘電率がはるかに低く高周波信号を伝搬しにく
い空気層に露出するようにしていることから、伝送線路
からの高周波信号の漏れを大幅に減少させることが可能
となり、その結果、低入射損失・低反射損失で伝送特性
の劣化の少ない高周波用入出力端子とすることができ
る。
【0039】凹部3は、その大きさが数mm角の略四角
状・円形状・楕円状あるいは小判型等の形状であり、内
層線路導体8を誘電体基板1の下面側の空気層へ露出さ
せるために設けられている。この凹部3の側壁と内層線
路導体8との距離が 0.1mm未満であると伝送線路より
漏れだした高周波信号が誘電体基板1へ流れやすくなる
傾向があり、またその距離が2mmより長いと基板の薄
い領域が増大して誘電体基板1の強度が低下してしまう
傾向がある。したがって、凹部3の側壁と内層線路導体
8との距離は、 0.1〜2mmの範囲であることが好まし
い。
【0040】かくして、本発明の高周波用入出力端子に
よれば、ミリ波帯の高周波信号において数十GHzの広
い周波数帯にわたって低入射損失・低反射損失で、伝送
特性の良好な高周波用入出力端子を提供することができ
る。
【0041】なお、本発明においては、壁部材2として
パッケージの蓋体を兼ねた誘電体または導電体から成る
キャップを用いてもよく、パッケージのハーメチックシ
ール部を構成する構造として、図1・図2に示したよう
に一対の線路導体5・5間にハーメチックシール部を構
成するための壁部材2を接合するものの他にも、多層構
成を必要とする場合の誘電体壁によるものや、さらに金
属部材を上に取着するためのメタライズ金属層を有する
誘電体壁によるもの、1層の表面の誘電体壁やそれに類
する壁を設けない基板状の端子構造によるもの、誘電体
壁の代わりに誘電体のコーティング、例えばアルミナコ
ーティング等を施したものであってもよい。
【0042】次に、本発明の高周波用半導体素子収納用
パッケージを添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0043】図3および図4は本発明の高周波用半導体
素子収納用パッケージの実施の形態の一例を示す斜視図
である。
【0044】これらの図において、21は誘電体または導
電体から成る基板であり、その上面には高周波用半導体
素子(図示せず)を搭載するための搭載部21aを有して
いる。図3は搭載部21aを平坦面とした例であり、図4
は搭載部21aに凹部を形成した例である。22は基板21上
に搭載部21aを囲むように接合された枠体であり、基板
21と同様に誘電体または導電体から成る。
【0045】また、23は枠体22を切り欠いて形成され、
その底面を導電性とした入出力端子取付部である。な
お、図4の例においては基板21に同様の切欠を設けて入
出力端子取付部23を形成している。この入出力端子取付
部23の底面は、基板21および枠体22が導電体から成る場
合は導電性であるが、基板21および枠体22が誘電体から
成る場合には導体層を被着形成することによって導電性
とする。この底面は基板21および枠体22あるいはそれら
に被着形成された図示しない接地導体層を介して接地さ
れている。
【0046】そして、19は入出力端子取付部23に嵌着さ
れた上記構成の本発明に係る高周波用入出力端子であ
り、11は誘電体基板、12は誘電体基板11の上面に接合さ
れた誘電体または導電体から成る壁部材、14は誘電体基
板11の下面の接地導体、15は誘電体基板11の上面の壁部
材12の両側に互いに一直線上に形成された一対の線路導
体、16は線路導体15・15の両側に形成された同一面接地
導体である。また、17は図示しない下面側線路導体の両
端と一対の線路導体15・15の壁部材12の両側の各端部と
を電気的に接続する貫通導体である。なお、接地導体14
は入出力端子取付部23の導電性の底面と接続されて接地
されている。なお、図4は、枠体22が高周波用入出力端
子の壁部材を兼ねている例を示している。
【0047】このような本発明の高周波用半導体素子収
納用パッケージによれば、その高周波用入出力端子部の
構造として上記構成の本発明に係る高周波用入出力端子
19を具備していることから、前記と同様に数十GHzの
広い周波数帯に渡って損失が少なく、良好な伝送特性を
有した高周波用半導体素子収納用パッケージとなる。
【0048】そして、線路導体15を搭載部21aに搭載さ
れる高周波用半導体素子の端子電極ならびに外部電気回
路の配線導体にワイヤやリボン等を介して接続してパッ
ケージ内部の高周波用半導体素子と外部電気回路とを電
気的に接続し、枠体22の上面にFe−Ni−Co合金や
Fe−Ni42アロイ等のFe−Ni合金・無酸素銅・ア
ルミニウム・ステンレス・Cu−W合金・Cu−Mo合
金などから成る蓋体を半田・AuSnロウやAuGeロ
ウ等の高融点金属ロウ・シームウェルド(溶接)等によ
り取着することによって高周波用半導体素子がパッケー
ジ内部に気密封止して収容され、製品としての高周波用
半導体装置となる。
【0049】基板21および枠体22としては、パッケージ
の仕様に応じて高周波用入出力端子19の誘電体基板11と
同様の誘電体あるいは上記の枠体12と同様の金属を用
い、誘電体から成る場合には少なくとも入出力端子取付
部23の底面を導電性とする。
【0050】また、基板21と枠体22とはAgCuロウ・
AuSnロウ・AuGeロウ等の高融点金属ロウにより
接合される。また、高周波用入出力端子19と入出力端子
取付部23とは嵌着され同様の高融点金属ロウにより接合
される。
【0051】なお、本発明では基板21の両側に高周波用
入出力端子19を1つずつ取り付けているが、必要に応じ
て他の位置にも、あるいは1つの側に複数の端子を取り
付けてもよく、この場合には入出力端子取付部23を複数
設けて高周波用入出力端子19を並列的に複数取り付けれ
ばよい。
【0052】さらに、高周波用入出力端子19と壁部材22
の上面ならびに壁部材22と誘電体基板21の側面にそれぞ
れ接地導体を設けてもよく、それらを設けた場合には、
各々の接地導体が理想的な接地(電位0)となって高周
波信号に対するシールドとすることができる。
【0053】次に、図5(a)・(b)は本発明の高周
波用半導体素子収納用パッケージの実施の形態の他の例
を示す斜視図および断面図である。
【0054】同図において、30は誘電体基板であり、前
述の誘電体基板11と同様の材料から成り、その上面には
高周波用半導体素子(図示せず)を搭載するための搭載
部30aを有している。本例では搭載部30aを平坦状
に形成した場合を示したが、凹状に形成してもよい。33
は誘電体基板30の下面に形成された凹部、32は誘電体基
板30の上面に一部が凹部33の中央部分に対向するように
接合された誘電体または導電体から成る枠体、35は誘電
体基板30の上面の枠体32の両側に互いに一直線状に、各
先端部がそれぞれ凹部33の両側部分に対向するように形
成された一対の線路導体、36は線路導体35・35の両側に
形成された同一面接地導体、34は誘電体基板30の少なく
とも図5(a)中に点線で示した高周波用入出力端子39
を構成する誘電体基板31の下面の凹部33の周囲に設けら
れた接地導体、40は線路導体35・35と一直線状かつ平行
に、凹部33の底面に形成された下面側線路導体、37は下
面側線路導体40の両端と、一対の線路導体35・35の枠体
32のうち高周波用入出力端子39を構成する壁部材38に相
当する部位の両側の各端部とを電気的に接続する貫通導
体である。
【0055】このような構成により、誘電体基板31・壁
部材38・一対の線路導体35・35・同一面接地導体36・接
地導体34・下面側線路導体40・貫通導体37・37から成る
高周波用入出力端子39を一体的に形成して成る、本発明
の高周波用半導体素子収納用パッケージが構成される。
【0056】上記構成の本発明の高周波用半導体素子収
納用パッケージによれば、誘電体基板31の上面の一対の
線路導体35・35の両側に同一面接地導体36を形成してい
ることから、線路導体35と同一面接地導体36との距離の
設計自由度が大きく、線路導体35と同一面接地導体36と
の距離を短くすることにより「高次モード」に起因して
発生する遮断周波数を使用高周波信号の周波数よりも高
い周波数に移動させることが可能となり、ミリ波帯にお
いて数十GHzの広い周波数帯に渡って損失が少なく、
伝送特性の良好な高周波用半導体素子収納用パッケージ
を得ることができる。
【0057】また、下面側線路導体40を誘電体基板31の
下面に設けた凹部33の底面に形成して、高周波信号の進
行方向が90°変更される下面側線路導体40と貫通導体37
・37との接続部を、誘電体基板31に較べてその比誘
電率がはるかに低く高周波信号を伝搬しにくい空気層に
露出するようにしていることから、伝送線路からの高周
波信号の漏れを大幅に減少させることが可能となり、そ
の結果、低入射損失・低反射損失で伝送特性の劣化の少
ない高周波用半導体素子収納用パッケージとすることが
できる。
【0058】そして、線路導体35を搭載部30aに搭載さ
れる高周波用半導体素子の端子電極ならびに外部電気回
路の配線導体にワイヤやリボン等を介して接続してパッ
ケージ内部の高周波用半導体素子と外部電気回路とを電
気的に接続し、枠体32の上面にFe Ni Co合金や
Fe Ni42アロイ等のFe Ni合金・無酸素銅・ア
ルミニウム・ステンレス・Cu W合金・Cu Mo合
意金などから成る蓋体を半田・AuSuロウやAuGe
ロウ等の高融点金属ロウ・シームウェルド(溶接)等に
より取着することによって高周波用半導体素子がパッケ
ージ内部に気密封止して収容され、製品としての半導体
装置となる。
【0059】誘電体基板30は、パッケージの仕様に応じ
て高周波用入出力端子39の誘電体基板31と同様の誘電体
を用いて形成される。また、誘電体基板30の下面のほぼ
全面には、接地導体34と同様に接地導体を形成しておく
ことが、接地導体34を理想的なグランド状態とすること
が必要な点から望ましい。
【0060】誘電体基板30は、例えば焼成後に誘電体基
板30となるセラミックグリーンシートに、線路導体35・
35・接地導体34・下面側線路導体40・貫通導体37・37・
同一面接地導体36となる導体ぺーストを所定パターンに
印刷塗布あるいは埋設して誘電体基板30と共に焼成して
一体化することにより製作される。
【0061】枠体32は、導電体から成る場合であれば誘
電体基板30と同様の材料を用いてセラミックグリーンシ
ートを成形し、打抜き加工によって枠状に形成した後、
誘電体基板30となるセラミックグリーンシートと積層し
て焼成して一体化することにより誘電体基板30に被着固
定される。
【0062】また、枠体32が、導電体から成る場合であ
れば前記蓋体と同様な導電材料から成るインゴット
(塊)に圧延加工や打抜き加工法等、従来周知の金属加
工を施すことによって所定の形状に形成した後、ろう材
・樹脂・ガラス等の接着剤を介して誘電体基板30に接着
固定される。
【0063】なお、本例では枠体32の高周波用入出力端
子39の壁部材38に相当する部分は枠体32と一体としてそ
の上面が枠体32の上面と同一面となるようにしている
が、このようにすればこれらの上面に蓋体(図示せず)
を直接あるいは枠状の金属シール等を介して取着するこ
とにより、搭載部30aに搭載した高周波用半導体素子を
内部に容易に気密封止して収容できる。
【0064】また、本例では誘電体基板30の両側に高周
波用入出力端子39を1つずつ設けているが、必要に応じ
て他の位置にも、あるいは1つの側に複数の高周波用入
出力39を設けてもよい。
【0065】さらに、この本発明の高周波用半導体素子
収納用パッケージにおいても、高周波用入出力端子39の
壁部材38に相当する枠体32の上面ならびに壁部材32と誘
電体基板30の側面にそれぞれ接地導体を設けてもよく、
それらを設けた場合には各々の接地導体が理想的な接地
(電位0)となって高周波信号に対するシールドとする
ことができる。
【0066】かくして、本発明の高周波用半導体素子収
納用パッケージによれば、超高周波帯、特に30GHz以
上のミリ波帯において、数十GHzの広い周波数帯にわ
たって損失が少なく、伝送特性の良好な高周波用半導体
素子収納用パッケージを提供することができる。
【0067】
【実施例】 以下、本発明の実施例を示す。
【0068】〔例1〕本発明と従来の高周波用入出力端
子とを比較するために、次のような構成の解析モデルを
作成し、3次元電磁界シミュレーションを行なった。
【0069】誘電体基板1・41と壁部材2・42の材質を
酸化アルミニウム(比誘電率εr =8.8)とし、誘電体
基板1・41の厚みを 1.0mm(誘電体層1aの厚みを0.
15mm,1bの厚みを0.85mm)、貫通導体7および47
同志の間隔を 1.7mm、貫通導体7・47の直径を0.15m
m、線路導体5・45の幅を0.15mm、下面側線路導体8
の幅を0.15mm、内層線路導体45の幅を0.08mm、線路
導体5と同一面接地導体6との距離を 0.075mm、誘電
体基板1の凹部3の幅・長さを 0.4mmと 2.2mmに設
定した。
【0070】これらの高周波用入出力端子に対して、入
力ポートを設定し40〜85GHzの高周波帯域についてシ
ミュレーションを行い、反射損失(Return Lo
ss)・挿入損失(Insertion Loss)の
周波数特性を得た。
【0071】これらの結果について、まず本発明の高周
波用入出力端子の反射損失の周波数特性および挿入損失
の周波数特性をそれぞれ図6(a)・(b)に線図で示
す。なお、これらの図において横軸は30〜90GHzの範
囲の周波数(単位:GHz)、縦軸は反射損失または挿
入損失(単位:dB)を表している。
【0072】図6に示す結果より、本発明の高周波用入
出力端子は、40〜70数GHzの高周波帯域において特性
劣化(損失)の少ない、良好な伝送特性を有しているこ
とがわかる。
【0073】次に、比較例の従来の高周波用入出力端子
についての反射損失の周波数特性および挿入損失の周波
数特性の比較をそれぞれ図7(a)・(b)に線図で示
す。
【0074】図7に示す結果より、この従来の高周波用
入出力端子においては、40数GHzの周波数帯より特性
劣化(損失)が発生し、数十GHzの周波数帯に渡って
良好な伝送特性を得ることができないことがわかる。
【0075】以上により、本発明の高周波用入出力端子
によれば、40〜80GHzの高周波信号に対して特性劣化
(損失)の少ない優れた伝送特性を有した、高周波入出
力端子であることが確認できた。
【0076】
【発明の効果】本発明の高周波用入出力端子によれば、
誘電体基板の上面の一対の線路導体の両側に同一面接地
導体を形成して、線路導体と接地導体との距離の設計自
由度を大きくしたことから、線路導体と同一面接地導体
との距離を短くすることにより「高次モード」に起因し
て発生する遮断周波数を使用高周波信号の周波数よりも
高い周波数に移動させることが可能であり、数十GHz
の広い周波数帯に渡って損失が少なく、伝送特性の良好
な高周波用入出力端子となる。
【0077】また、本発明の高周波用入出力端子によれ
ば、下面側線路導体を誘電体基板の下面に設けた凹部の
底面に形成して、高周波信号の進行方向が90°変更され
る下面側線路導体と貫通導体との接続部を、誘電体基板
に較べてその比誘電率がはるかに低く高周波信号を伝搬
しにくい空気層に露出するようにしたことから、伝送線
路からの高周波信号の漏れを大幅に減少させることが可
能となり、その結果、低入射損失・低反射損失で伝送特
性の劣化の少ない高周波用入出力端子とすることができ
る。
【0078】本発明の高周波用半導体素子収納用パッケ
ージによれば、パッケージの入出力取付部にこの高周波
用入出力端子を嵌着して入出力端子としたことから、あ
るいはパッケージの誘電体基板にこの高周波用入出力端
子を一体的に形成して入出力端子としたことから、数十
GHzの広い周波数帯に渡って損失が少なく、伝送特性
の良好な高周波用半導体素子収納用パッケージとするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高周波用入出力端子の実施の形態の
一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の高周波用入出力端子の実施の形態の
一例を示す分解斜視図である。
【図3】 本発明の高周波用入出力端子の実施の形態の
一例を示す断面図である。
【図4】 本発明の高周波用半導体素子収納用パッケー
ジの実施の形態の一例を示す斜視図である。
【図5】 (a)および(b)はそれぞれ本発明の高周
波用半導体素子収納用パッケージの実施の形態の一例を
示す斜視図および断面図である。
【図6】 (a)および(b)はそれぞれ本発明の高周
波用入出力端子の反射損失および挿入損失の周波数特性
を示す線図である。
【図7】 (a)および(b)はそれぞれ比較例の高周
波用入出力端子の反射損失および挿入損失の周波数特性
を示す線図である。
【図8】 従来の高周波用入出力端子の実施の形態の一
例を示す分解斜視図である。
【図9】 従来の高周波用入出力端子の実施の形態の一
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・11・31・・・誘電体基板 2・12・38・・・壁部材 3・33・・・・・凹部 4・14・34・・・接地導体 5・15・35・・・線路導体 6・16・36・・・同一面接地導体 7・17・37・・・貫通導体 8・40・・・・・下面側線路導体 19・39・・・・・高周波用入出力端子 21・・・・・・・基板 22・32・・・・・枠体 23・・・・・・・入出力端子取付部 30・・・・・・・誘電体基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下面に凹部を有するとともに該凹部の周
    囲の下面に接地導体が形成された誘電体基板と、該誘電
    体基板の上面に前記凹部の中央部分に対向するように接
    合された誘電体または導電体から成る壁部材と、前記誘
    電体基板の上面の前記壁部材の両側に互いに一直線状
    に、各先端部がそれぞれ前記凹部の両側部分に対向する
    ように形成された一対の線路導体と、各線路導体の両側
    に形成された同一面接地導体と、前記誘電体基板の前記
    凹部の底面に前記一対の線路導体と一直線状かつ平行に
    形成され、両端が前記一対の線路導体の各先端部とそれ
    ぞれ貫通導体により電気的に接続された下面側線路導体
    とから成ることを特徴とする高周波用入出力端子。
  2. 【請求項2】 上面に高周波用半導体素子を搭載するた
    めの搭載部を有する基板と、該基板上に前記搭載部を囲
    むように接合された枠体と、該枠体を切り欠いて形成さ
    れ、底面を導電性とした入出力端子取付部と、該入出力
    端子取付部に嵌着された請求項1記載の高周波用入出力
    端子とから成ることを特徴とする高周波用半導体素子収
    納用パッケージ。
  3. 【請求項3】 下面に凹部を有するとともに該凹部の周
    囲の下面に接地導体が形成され、上面に高周波用半導体
    素子を搭載するための搭載部を有する誘電体基板と、該
    誘電体基板の上面に前記搭載部を囲むとともに一部が前
    記凹部の中央部分に対向するように接合された誘電体ま
    たは導電体から成る枠体と、前記誘電体基板の上面の前
    記枠体の両側に互いに一直線状に、各先端部がそれぞれ
    前記凹部の両側部分に対向するように形成された一対の
    線路導体と、各線路導体の両側に形成された同一面接地
    導体と、前記誘電体基板の前記凹部の底面に前記一対の
    線路導体と一直線状かつ平行に形成され、両端が前記一
    対の線路導体の各先端部とそれぞれ貫通導体により電気
    的に接続された下面側線路導体とから成ることを特徴と
    する高周波用半導体素子収納用パッケージ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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