JP2001189009A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JP2001189009A
JP2001189009A JP37576299A JP37576299A JP2001189009A JP 2001189009 A JP2001189009 A JP 2001189009A JP 37576299 A JP37576299 A JP 37576299A JP 37576299 A JP37576299 A JP 37576299A JP 2001189009 A JP2001189009 A JP 2001189009A
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Yoshinori Yamada
芳範 山田
Fuminori Kasuga
文則 春日
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性や機械的強度に優れた磁気記録媒体を提
供する。 【解決手段】平均粒子径が0.01〜1μmの球状であ
り、下式で表わされる粒度分布の幾何標準偏差σが1.
5以下であり、なおかつシラノール基を6μmol/g以上
有する球状シリカからなる磁気記録媒体。 【数1】σ=(D1/D20.51:累積84重量%の時の粒径 D2:累積16重量%の時の粒径。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体用の樹
脂フィルムまたは記録媒体を形成する層中に存在させ
て、フィルムや塗膜の耐熱性や強度を向上し、合わせて
表面に最適な微小突起を生ぜしめるために好適なフィラ
ー粒子及びその製造方法に関する物である。
【0002】
【従来の技術】録音テープやビデオテープ、フロッピー
ディスク等の磁気記録媒体は、高い電磁変換特性に加え
て、長時間高速で磁気ヘッドやガイドと接触するための
走行性能や耐久性、製造工程や使用環境での高温に対す
る耐熱性、また、磁気テープにおいてはより薄いフィル
ムを採用することで長時間記録を達成するためのフィル
ム厚さあたりの高強度等の向上が求められている。これ
らの要求に対して、例えば特開平11−191215号
報にはバックコート層に針状の非磁性顔料を含有させる
ことにより、支持体フィルムの機械的強度を向上させ、
同時に、磁性層が形成される前の磁性層支持体表面に、
シリカ微粒子を分散した水性塗料を塗布することによ
り、磁性体表面に最適な微小突起を生ぜしめて良好な走
行性を得る方法が開示されている。しかし、この方法は
磁性体支持体に塗布層を何度も塗り重ねる必要があるた
め、工程が複雑で経済的ではなかった。また、この方法
でも強度は十分ではなく、その対策としてカーボンファ
イバーなどの強化繊維を併用する方法が開示されている
が、製造工程がさらに複雑になるばかりではなく、太く
て大きな強化繊維を使用すれば磁気記録媒体表面の微細
構造に悪影響を与えるのは明らかであって、好ましい方
法とは言えなかった。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性や
機械的強度において優れ、表面に最適な微小突起を生ぜ
しめた磁気記録媒体を提供することを課題とするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題に対して、本
発明者等は特殊なシリカを用いることにより、磁性体支
持体表面に最適な微細突起をもたらすばかりでなく、シ
リカフィラー含有層の強度、耐熱性を飛躍的に高める方
法を見出して本発明を完成させた。即ち、本発明は、平
均粒子径が0.01〜1μmの球状であり、下式で表わ
される粒度分布の幾何標準偏差σが1.5以下であり、
なおかつシラノール基を6μmol/g以上有する球状シリ
カをフィラーとして含有する磁気記録媒体である。
【0005】
【数2】σ=(D1/D20.51:累積84重量%の時の粒径 D2:累積16重量%の時の粒径
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明における球状シリカは、湿式法によって合成された
シリカゲルを精密な温度管理下に特定の温度で焼成する
事によって製造される。湿式法によるシリカゲルの製造
方法の例としては以下の方法があり、いずれの方法も公
知である。具体的には水ガラスや珪酸ナトリウムなどの
アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液を硫酸、硝酸、リン酸、
塩酸等の無機酸や、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウ
ム、リン酸アンモニウム、塩化アンモニウム等の無機酸
のアンモニウム塩水溶液で中和する方法や、メチルシリ
ケート、エチルシリケート、イソプロピルシリケート等
のアルキルシリケートを塩酸や酢酸等の酸やアンモニア
水等の塩基の存在下で水により加水分解する方法で製造
できる。
【0007】球状シリカの形状としては、磁気記録媒体
表面に最適な凹凸を生じて良好な走行性を保つという目
的から、角のない球状が好ましく、粒度分布も狭い分布
に集中したシャープな分布形態をもつ方が好ましい。よ
り具体的には下式で表わされる粒度分布の幾何標準偏差
σが1.5以下である物が好ましく用いられる。
【0008】
【数3】σ=(D1/D20.51:累積84重量%の時の粒径 D2:累積16重量%の時の粒径
【0009】このような形状と粒度をもつ球状シリカの
製造方法としては、一般にスチーバ法と呼ばれるアルコ
ール系の溶媒中でアルキルシリケートの加水分解を行っ
て球状シリカ微粒子を得る方法の他に、エマルジョン法
と呼ばれる方法も好ましく用いられる。エマルジョン法
は、油中水型、水中油型、油中油型等のエマルジョンの
液中粒子形状を利用して、例えば油中水型の場合、水粒
子の中でシリカゲルが生成するような条件でゾルゲル反
応を起こす事により、球状のシリカゲルを得る方法であ
る。
【0010】湿式法の他には、乾式法と呼ばれるシリカ
の製造法も知られている。例えば天然あるいは合成の塊
状シリカを粉砕し、火炎中などで高温にさらして角を溶
融して準球状にした溶融シリカや、塩化ケイ素やアルキ
ルシリケート、金属珪素等の珪素源を高温で反応させる
方法などがある。これらを総称して乾式法シリカと呼ぶ
が、いずれの方法も高温のプロセスである事が共通して
おり、湿式法と異なって得られたシリカは非孔質であっ
てシリカ内部の不純分が外部に出て来難いという特長が
ある反面、シラノール基がほとんど残っていないため、
たとえシランカップリング剤を併用したとしてもシリカ
とシランカップリング剤との反応がほとんど起きず、界
面の密着力が弱いという欠点があった。
【0011】湿式法シリカは湿式のプロセスを経るた
め、合成したシリカは通常スラリーとして得られる。こ
のスラリーからシリカを分離、乾燥、焼成等の工程を行
うことで不純物の少ない球状シリカを製造できる。分
離、乾燥については例えばスラリーをろ過した後、その
まま燃焼させて有機分を焼き去り、シリカを残す方法
や、アルコールやアセトン等、合成に使用した反応溶媒
を溶解する溶剤で繰り返し洗浄した後、数時間加熱する
方法等がある。高温での焼成により有機分は分解される
ため、分離・洗浄を省くことも可能である。分離、乾燥
等のプロセスは工業的に数多くの方法が行われており、
これらのいずれの方法でも好ましく用いる事ができる。
【0012】湿式法により合成したシリカには多量のシ
ラノール基が存在する事は公知であるが、未焼成のもの
ではシリカ自体の強度が不足している上、吸湿性が高す
ぎるため樹脂や塗料などのフィラーとしては使い難い物
であった。しかし、これを焼成すると、シラノール基同
士が脱水縮合する事によりシラノール基量が減少すると
共に、架橋が生じるためにシリカ自体の強度が上がるこ
とが古くから言われている。この焼成の温度を精密にコ
ントロールする事によって、十分なシリカの強度と、シ
ランカップリング剤や樹脂自体と反応して界面の密着力
を上げるのに十分なシラノール基量とを同時に実現する
のが本発明の球状シリカである。
【0013】6μmol/g以上のシラノール基を残す焼成
の方法としては、1050℃以下の温度で温度コントロール
を精密に行って一定時間焼成する方法と、それより高い
温度で短時間の熱処理を行う方法があり、いずれも好ま
しく用いる事ができるが、高温短時間の処理法ではシラ
ノール基量への熱処理時間の影響が大きいため、工業的
プロセスを考えた場合、一定量の粉体内部での温度の不
均一が生じたり、滞留した粉体の焼結が進みすぎる等の
問題が起き易いため、1050℃以下の温度で焼成を行った
方が好ましい。
【0014】焼成に用いる装置に関しては1050℃未満の
温度を維持できる装置であれば形状や大きさは問わず、
また熱源は電気によるジュール熱、石油やガス等の燃焼
熱でも構わない。具体的にはロ−タリーキルンやシャト
ル炉、振動乾燥器、スプレードライ等の装置が用いられ
る。これらの炉には何らかの温度制御方法が備えられて
いる事が好ましい。
【0015】好ましい焼成条件としては、最低限のシリ
カの強度を得るために焼成温度が300℃以上である事が
好ましく、6μmol/g以上のシラノール基を残すために
は1050℃以下である事が好ましい。さらに好ましくは70
0℃以上1000℃以下の範囲である。また、該温度での焼
成時間としては、一定量の粉体内部まで均一な温度に達
するために10分以上である事が好ましく、また経済的
な理由から24時間以下である。さらに好ましくは1時
間以上8時間以下である。該温度に達するまでの昇温速
度はあまり急激では応力割れなどを引き起こす場合があ
り、一方あまり遅いと経済的でないため、1℃/分以上
100℃/分以下、さらには5℃/分以上20℃/分以
下が好ましい。降温の方は0.1℃/分以上40℃/分
以内であればよい。昇降温は必ずしも連続一様である必
要はなく、段階的な温度変化も可能であり、この場合は
上記昇降温速度以外でも好ましく実施できる。
【0016】焼成後のシリカのシラノール基量は、赤外
線吸光分光法等の測定装置や中和滴定法、シランカップ
リング剤との反応量等から測定できる。具体的には、例
えば赤外線吸光分光器や近赤外吸光分光器、核磁気共鳴
分析装置などによってシリカに含まれるシラノール基の
吸収・共鳴を測定したり、滴定指示薬あるいは電位差滴
定電極を用いた酸塩基滴定、シランカップリング剤を溶
解したベンゼン等の非極性溶媒にシリカを分散し、ガス
クロ等によってシランカップリング剤の濃度変化から定
量するなどの方法であり、いずれも好ましく用いる事が
できる。該測定方法によって、焼成後のシリカのシラノ
ール基量を確かめる事ができる他、焼成プロセス中のシ
リカを取り出して測定を行い、目的とするシラノール基
量に達した時点で焼成を止めるなどの工程管理に使用す
ることもできる。
【0017】こうして得られる球状シリカの好ましいシ
ラノール基の量としては、シラノール基が樹脂自体とあ
るいはシランカップリング剤と反応して化学結合をもた
らし、界面の密着力を高めるので多い方が好ましく、そ
の値は6μmol/g以上である。一方であまりシラノール
基の密度が高くなると、たとえ樹脂やシランカップリン
グ剤と反応させても反応しきれないシラノール基が残
り、樹脂組成物自体の吸湿性が高くなったりするため精
密材料としては好ましくない場合がある。好ましいシラ
ノール基量の値は6μmol/g以上5mmol/g以下、さらに好
ましくは10μmol/g以上1mmol/g以下である。
【0018】該球状シリカのシラノール基は、それ自体
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂と反応する
事ができる他、シランカップリング剤などの界面改質剤
と反応して界面の密着力を高める事ができる。シランカ
ップリング剤を用いる場合は公知のものが使用できる。
例えば磁気記録媒体の支持体あるいはコーティング層と
してエポキシ樹脂系を用いる時には、シランカップリン
グ剤の官能基はエポキシ系、アミノ系、クロロプロピル
系、メルカプト系が好ましく、特にエポキシ系、アミノ
系が好ましい。また、ポリオレフィン系の樹脂にはビニ
ル系など、好ましいシランカップリング剤の選択は公知
の方法が適用できる。また、シランカップリング剤以外
でもシラノール基を持ったシリコーンとの縮合反応によ
りシリコーン鎖と反応させて用いる方法も行う事ができ
る。
【0019】該球状シリカとシランカップリング剤等の
処理方法は、樹脂及びシリカを混合する時にシランカッ
プリング剤を同時に添加・混合するインテグラルブレン
ド法や、樹脂や塗料等との混合前に予めシリカを処理を
する前処理法などがあるが任意の方法を選択することが
できる。カップリング処理の効果を得やすくするために
は前処理法の方が好ましい。処理量はシラノール基と当
量以上であれば良いが、過剰に添加すると凝集の可能性
があるため、シラノール基と当量の1〜5倍、好ましく
は1〜3倍が良い。
【0020】本発明に用いる樹脂は、ポリエステル樹
脂、ポリオレフィン樹脂、アラミド樹脂、エポキシ樹
脂、ナイロン樹脂、シリコーン樹脂など、一般的に使用
できるものなら何でも良く、複層構造にしたり、混合し
て用いる事も差し支えない。また、塗料に分散して使用
する場合は水系エマルジョン塗料、水溶性樹脂塗料、溶
剤系塗料のいずれにも用いることができる。塗料に用い
る場合には、公知の分散剤等を用いて分散性を改善させ
たりすることもできる。樹脂に分散させる場合には分散
剤の他にマスターバッチ法、重合時の添加等の公知の分
散方法を応用することができ、サンドミル、ペイントシ
ェーカー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ら
いかい器、リボンミキサー、タンブラー、2本ロール、
3本ロール等の装置を使用したり、その際にも希釈した
り加熱したりして系の粘度を下げることも好ましく行わ
れる。分散物をフィルム状、膜状に成型したり塗布した
りするのにも、公知の装置等を使用して行うことができ
る。いずれの方法を取る場合でも、その他の添加剤は公
知の方法に従って適当な物を使用でき、その配合量は、
本発明の効果を妨げない範囲で通常量とする事ができ
る。
【0021】本発明の球状シリカを使用する磁気記録媒
体の支持体、塗膜等の厚さや形態には制限はなく、用途
に合った最適な形態で使用することができる。フィラー
として使用する球状シリカの濃度はあまり低くては効果
を発揮することができず、逆にあまり多すぎるとフィル
ムや塗膜が硬くなりすぎるため、重量で0.1%から8
0%、さらに好ましくは2%から60%の範囲で使用す
るのがよい。
【0022】
【実施例】以下に実施例によって、本発明を具体的に説
明する。 [実施例1]W.スチーバらによって提唱され、常法と
なっているスチーバ法により、メタノール中でメチルシ
リケートをアンモニア水によって加水分解した後、液温
を60℃に上げて4時間保持し、遠心沈降法によって固
液分離してシリカスラリーを得た。このシリカスラリー
を温度勾配を持った連続式ロータリーキルンによって、
徐々に6時間かけて600℃に達するように昇温乾燥
し、さらに800℃の振動乾燥器で4時間乾燥した後4
℃/分で常温に戻して白色粉末を得た。粉末を走査型電
子顕微鏡で観察したところそれぞれ独立した真球状であ
った。
【0023】この粉末を純水に分散してレーザー回折式
粒度分布計によって粒度分布を測定した所、平均粒径は
0.02μmでσは1.30であり、赤外吸光分光計
(FT−NIR)により拡散反射法によってシラノール
基量を測定した所1.2mmol/gであった。次にこの粉末
をシラノール基量と当量のγ−アミノプロピルトリエト
キシシランと共にヘンシェルミキサーに入れ、攪拌しな
がら15分かけて140℃まで温度を上げてカップリン
グ反応を完結させた。当該粉末をポリパラフェニレンテ
レフタルアミドに対して2重量%を添加分散して常法に
よりキャストフィルム化し、厚さ6μmのアラミドフィ
ルムを得た。
【0024】こうして得られたフィルムの直交する2方
向の強度を、定速伸長型伸度測定機により、測定長10
0mm,引っ張り速度50mm/分で測定したが、2方
向の間での強度の差はなく、いずれも461MPa、伸度
10%と非常に良い値が得られた。また、20mm×5
0mmの測定片を10枚用意し、40mmの間隔に標識
をつけた後23℃55%RHの雰囲気下に72時間保存
して標識間隔を読み取り、ついで熱収縮率を測定するた
めに200℃で2時間保存した後再度23℃55%RH
で72時間放置した後標識間隔を読み取った。結果は熱
収縮率の平均は0.1%と極めて低い値が得られた。
【0025】キャストフィルムの表面を原子間力顕微鏡
(AFM)によってスキャンし、微細突起10個の高さ
を測定して、その平均高さは10nmであることがわか
った。また、走査顕微鏡(SEM)により表面の突起の
個数を数えた所、1mm2あたりで約1000万個ある
事が分かった。一般的に磁気記録媒体支持体の表面形状
として最適なのは10〜40nmの微小突起が100〜
10000万個/mm 2ある事であると言われているの
で、この測定結果は最適とされる範囲内にある。
【0026】[実施例2]実施例1と同様の方法でシリ
カを製造し、平均粒径0.02μm,σは1.27、シ
ラノール基量1.3mmol/gの球状シリカを得た。これを
磁性粉末(Co−γ−Fe2O3)を30%を含むウレタ
ン塩ビ系接着剤組成物に全体の2%になるように添加
し、ボールミルで分散した後、厚さ13μmの2軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルム状に4μm厚に塗
布し、乾燥後カレンダー処理を施して定型に裁断し、V
HS用ビデオカセットに収納した。このビデオテープの
残留磁束密度を測定した所185(mT)と高い値が得
られた。また、市販のビデオデッキを用いて温度45
℃、湿度85%RHの条件で1000時間再生を繰り返
してテープ走行試験を行ったが、目視でテープ形状には
全く問題がなく、ヘッドの目詰まりも認められなかっ
た。
【0027】[比較例1]実施例1のシリカを、800
℃の振動乾燥器の後でさらに1200℃で2時間焼成し
たものを使用した。FT−NIR法ではこのシリカのシ
ラノール基量は検出されなかったが、シリカに処理する
シランカップリング剤量を実施例1と同じ1.3mmol/g
とした。そして実施例1と同じ方法でポリパラフェニレ
ンテレフタルアミドに添加分散して厚さ6μmのアラミ
ドフィルムを得た。そして、実施例1と同じ方法で評価
を行った所、伸度測定では2方向とも363Mpa、伸度
10%と実施例に比べて著しく強度が低いことがわかっ
た。また熱収縮率も0.3%と実施例1よりも悪い値が
出た。
【0028】[比較例2] 実施例1と同じ方法でシリ
カを合成し、連続式ロータリーキルンの温度条件を6時
間かけて200℃まで昇温するように設定して乾燥を行
った。キルンから出たシリカをそのまま使用することに
してFT−NIR法によりシラノール基量を測定した
所、6.3mmol/gであった。このシリカを実施例1と同
様にシランカップリング剤処理をした後、ポリパラフェ
ニレンテレフタルアミドに添加分散して、6μm厚のキ
ャストフィルムを作成した。そして、実施例1と同じ方
法で評価を行った所、伸度測定では2方向とも314Mp
a、伸度13%と実施例に比べて著しく強度が低いこと
がわかった。また熱収縮率も0.5%と実施例1よりも
悪い値が出た。
【0029】
【発明の効果】本発明における球状シリカは、真球状で
粒径が揃っているため、磁気記録媒体のフィラーとして
好適に用いられ、なおかつ樹脂との密着力が高いため、
本発明の磁気記録媒体は耐熱性や機械的強度において優
れており、表面に最適な微小突起を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G072 AA28 BB07 BB09 GG02 GG03 HH21 HH29 JJ11 JJ13 JJ23 JJ41 KK01 KK03 LL06 LL07 LL09 MM01 MM02 MM21 MM22 MM36 NN21 PP17 QQ06 RR05 RR06 RR12 TT01 TT30 UU07 UU30 4J002 BB001 CD001 CF031 CL001 CL071 CP031 DJ016 FB016 FB096 GS00 5D006 BA10 CB06 5D112 AA02 AA05 BA01 BB10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径が0.01〜1μmの球状であ
    り、下式で表わされる粒度分布の幾何標準偏差σが1.
    5以下であり、なおかつシラノール基を6μmol/g以上
    有する球状シリカをフィラーとして含有する磁気記録媒
    体。 【数1】σ=(D1/D20.51:累積84重量%の時の粒径 D2:累積16重量%の時の粒径
  2. 【請求項2】請求項1記載の球状シリカにシランカップ
    リング剤による表面処理を施したフィラーを含有するこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】球状シリカを含有させて磁気記録媒体を製
    造するに際して、湿式法で得られた球状シリカを300℃
    以上1050℃未満で焼成して前記球状シリカのシラノール
    基を6μmol/g以上5mmol/g以下とすることを特徴とする
    磁気記録媒体の製造方法。
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