JP2001183377A - 免疫学的多項目検査方法 - Google Patents

免疫学的多項目検査方法

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JP2001183377A
JP2001183377A JP37166099A JP37166099A JP2001183377A JP 2001183377 A JP2001183377 A JP 2001183377A JP 37166099 A JP37166099 A JP 37166099A JP 37166099 A JP37166099 A JP 37166099A JP 2001183377 A JP2001183377 A JP 2001183377A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一括して測定される複数の項目に関して、そ
れらをより明確に識別でき、且つ高い検査精度を有する
免疫学的分析方法を提供すること。 【解決手段】 2以上の物質を検出する分析方法であっ
て、(1)内容構造及び/又は表面構造の異なる2以上
の粒子に対して、検出すべき物質と複合体を形成するこ
とが可能なプローブを固相することにより得た固相担体
粒子と試料とを混合することにより、前記試料に含まれ
る検出すべき物質と該固相担体粒子とを含む複合体を形
成する工程と、(2)前記検出対象を標識物質で標識す
る工程と、及び(3)前記固相担体粒子に対して光を照
射し、それにより得られる前方散乱光及び側方散乱光、
並びに標識物質量を検出する工程とを具備する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は免疫学的分析方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】免疫学的分析法は、抗原抗体反応を利用
した分析方法である。基本的には、目的とする物質に対
して特異的に結合する抗体又は抗原等を使用し、それら
を標識することにより、微量物質を正確に検出すること
を可能にする方法である。現在では、医療を始めとする
多くの分野において、種々の物質を検出するために一般
的に使用されている。しかしながら、測定感度や精度の
更なる向上、また測定の迅速性を求めて、多くの改良が
なされている。
【0003】例えば、特公平6−65989は、多項目
を同時に測定するための免疫学的分析方法を開示する。
この方法は、粒径の異なる担体粒子毎に、各分析項目に
対応する抗原又は抗体を固相した担体粒子を用意し、こ
の担体粒子とサンプルとを流路内で反応し、更に標識物
質で標識し、得られた検出されるべき物質と前記担体粒
子と前記標識物質からなる免疫複合体について、フロー
サイトメトリー等のフロー系により前記複合体毎に、そ
の大きさと、該複合体1個当たりの標識物質量を求める
方法である。しかしながら、このような方法により測定
のできる項目数には限りがあり、また、凝集塊等を識別
することは困難であるため測定精度にも問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の事情に鑑み、本
発明の目的は、より多くの項目の測定を同時に行える免
疫学的分析方法を提供することである。また、本発明の
更なる目的は、一括して測定される複数の項目に関し
て、それらをより明確に識別でき、且つ高い検査精度を
有する免疫学的分析方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下に示す
本発明によって達成される。即ち、2以上の物質を検出
する分析方法であって、(1)内容構造及び/又は表面
構造の異なる2以上の粒子に対して、検出すべき物質と
複合体を形成することが可能なプローブを固相すること
により得た固相担体粒子と試料とを混合することによ
り、前記試料に含まれる検出すべき物質と該固相担体粒
子とを含む複合体を形成する工程と、(2)前記検出対
象を標識物質で標識する工程と、及び(3)前記固相担
体粒子に対して光を照射し、それにより得られる前方散
乱光及び側方散乱光、並びに標識物質量を検出する工程
とを具備する方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】1.検出方法の詳細な説明 本発明の方法は、試料中に微量に含有される2つ以上の
検出すべき物質を、同時に且つ高精度に検出するための
方法である。また、本方法は、特異的に結合する結合対
(例えば、抗原と抗体、一本鎖DNAとその相補鎖等)
の何れか一方を検出するための方法である。
【0007】本方法は、抗原抗体反応に基づく。即ち、
特異的に結合する結合対の何れか一方を検出するため
に、前記結合対の他方を、プローブとしてその表面に固
着した固相担体粒子を使用する。使用可能なプローブ
は、抗原、抗体及びDNA等の核酸等である。
【0008】本発明の方法では、前記固相担体粒子は、
内容構造及び/又は表面構造の相違により識別が可能な
2以上の粒子から構成される。前記識別可能な2以上の
粒子表面に、各種類毎に、所望する2以上のプローブを
結合し、固相担体粒子とする。
【0009】検出方法は、前記2以上の固相担体粒子と
検出すべき2以上の物質を含有する試料を混合し、夫
々、検出物質−プローブ複合体を形成し、これを検出す
ると同時に、前記粒子を識別することにより行う。
【0010】このとき、粒子の種類毎にプローブを固相
化した後で、複数種類の固相担体粒子を混合し、その混
合した固相担体粒子と試料とを反応させてもよく、ま
た、前記固相化の後に、各固相担体粒子と試料とを各種
の担体毎に反応した後で、その反応液を混合して分析装
置に供してもよい。
【0011】また、前記粒子の識別は、前記固相担体粒
子の内容構造及び/又は表面構造の相違により行う。具
体的には、前記粒子に対して光を照射し、得られる前方
散乱光及び側方散乱光を検出し、これらの違いにより識
別を行う。
【0012】具体的には、本発明の方法は、 2以上の
物質を検出する分析方法であって、(1)内容構造及び
/又は表面構造の異なる2以上の粒子に対して、検出す
べき物質と複合体を形成することが可能なプローブを固
相することにより得た固相担体粒子と試料とを混合する
ことにより、前記試料に含まれる検出すべき物質と該固
相担体粒子とを含む複合体を形成する工程と、(2)前
記検出対象を標識物質で標識する工程と、及び(3)前
記固相担体粒子に対して光を照射し、それにより得られ
る前方散乱光及び側方散乱光、並びに標識物質量を検出
する工程とを具備する方法である。以下、各項目毎に説
明する。
【0013】[内容構造と表面構造]本発明の方法の特
徴は、内容構造及び/又は表面構造の異なる2以上の粒
子を担体として用いることである。
【0014】ここで使用される「内容構造の異なる」
は、異なる内容構造を有する粒子に対して光を照射した
場合、異なる側方散乱光を得ることが可能な内容及び構
造の違いを言う。本方法において、該内容構造は、用い
る材質の違いにより変更してもよい。例えば、担体粒子
の材質として、ラテックス、ポリスチレン等の人工材料
を使用する場合には、前記材料中に、金コロイド、炭素
粉末若しくは顔料等を含有することが可能である。この
場合、含有される物質の濃度により内容構造を変えるこ
とが可能である。内容構造のバリエーションの例を図1
に示す。
【0015】例えば、図1のIからIIIは、ラッテク
ス粒子に炭素粉末を濃度を変えて、均一に混合した場合
の模式図を示す。図1のIが最も濃く、続いてIIが次
に濃く、IIIは炭素粉末を含まない粒子である。この
ように、炭素粉末の濃度を変えることにより、濃いもの
程、側方散乱光が弱く、薄いもの程、側方散乱光が強く
得ることが可能である。
【0016】また、図1のIV及びVは、ラテックス粒
子に金コロイドを均等に混合した粒子の模式図を示す。
図1のIVは、Vよりも多くの金コロイドを含有する。
この2種類から得られる側方散乱光は、異なるものとな
る。また、金コロイドの大きさを変えてもよい。
【0017】ここで使用される「表面構造の異なる」
は、異なる表面構造を有する粒子に対して光を照射した
場合、異なる側方散乱光を得ることが可能な表面構造の
違いを言う。
【0018】本方法において、該表面構造は、その表面
に種々の加工を施すことにより行うことが可能である。
表面構造のバリエーションの例を図2に示す。例えば、
図2のIは粒子の断面図であり、このように表面を刺状
に加工することにより、加工しないものに比較して側方
散乱光は強くなる。また、その突起の形状や密度に変化
を加えることによりバリエーションを増やすことが可能
である。また、図2のIIは、粒子を前方から見た模式
図であり、半球状の突起を表面に有する粒子を示してい
る。図2のIと同様に、その突起の形状や密度に変化を
加えることが可能である。更に、図2のIIIに示すよ
うに表面に傷を付けること等により、溝を形成してもよ
い。溝の形状や密度により変化が得られる。
【0019】本発明で使用できる担体粒子の材質は、内
容構造又は表面構造を変更できる任意のものが使用で
き、互いに異なる内容構造又は表面構造であるような任
意の異なる材質の組み合わせであってもよい。例えば、
血球等の粒子状細胞、ラテックス、プラスチック、ゼラ
チン、セルロース、及びリポソーム等であり、好ましく
は、ラテックス、ポリスチレン、ゼラチン等である。
【0020】また、本発明の担体粒子の大きさは、0.
05μmから100μmの範囲から選ぶことができ、測
定精度をある程度高くする上では1μmから50μmが
好ましく、3μmから20μmがより好ましい。本方法
では、前述の範囲内で、粒子径を変えることが可能であ
る。粒子径を変えることにより、同時に測定が可能な検
出すべき物質数を増加することが可能であり、また、検
査シリーズを設定する場合にも有利である。
【0021】[プローブ及び検出対象]本方法で使用す
る固相担体粒子は、前記のような特徴を有する担体粒子
に、プローブを固相することにより得る。本発明の方法
で使用できるプローブは、所望する検出すべき物質に特
異的に結合することが可能な物質である。例えば、抗原
及び抗体、一本鎖DNA及びその相補鎖、並びにRNA
及びその相補鎖等により構成される結合対のどちらか一
方をプローブとすることが好ましい。
【0022】本発明で、検出可能な物質は、前記結合対
をなす何れか一方であり、例えば、抗原、抗体、DNA
及びRNA等の核酸、アレルゲン、ホルモン、酵素等で
ある。また、本方法で使用できる試料は、血液及び血漿
等の体液、組織及び細胞等の生体由来物質であるが、こ
れに限られるものでない。
【0023】所望するプローブを、担体粒子表面に固相
する方法は、それ自体公知の何れかの方法によって行う
ことが可能である。
【0024】検出すべき物質を標識する方法は、例え
ば、標識物質を結合した抗体(所謂、2次抗体)を用い
て行うことが可能である。具体的には、前記物質に選択
的に結合することが可能な抗体を選択し、この抗体に標
識物質をそれ自体公知の方法により結合する。得られた
標識抗体を、検出物質−プローブ複合体に結合し、検出
物質の検出を行う。本方法で使用可能な標識物質は、混
合蛍光物質、発光物質、放射性物質、色素等、一般的に
使用される如何なる標識物質も含む。
【0025】[測定装置]本方法を実施する装置は、フ
ローサイトメータ及びレーザースキャニングサイトメー
タ、並びに免疫凝集測定装置等のように、反応後の液中
に存在する反応成分を個々に画像解析又はスキャニング
等して個別に光学的情報を得ることができる構成を有す
るものをいう。フローサイトメータは、粒子の1つ1つ
に対して、前方散乱光、側方散乱光及び標識物質量に関
する情報を得ることが可能であり有利である。
【0026】以下、フローサイトメータの1例を説明す
る。フローサイトメータは既に知られるように、細胞の
分析専用機である。先ず、図3を参照しながら、フロー
システムについて説明する。検出すべき物質を含有する
試料を、試料採取装置1で採取し、試薬(固相担体粒子
及び標識化抗体等)を試薬注入装置2により注入した
後、反応槽3で複合体形成反応を行う。この添加は、試
料、固相担体粒子及び標識化抗体等を全て同時に添加し
てもよく、試料と固相担体粒子とを反応させた後に、逐
次的に標識抗体溶液を加えてもよい。その後、その反応
液を分離装置4に投して、複合体形成に関与しなかった
残余の標識抗体を排液槽5に排出し、B−F分離する。
分離装置には、例えば、多孔質セラミック等が使用でき
る。多孔質セラミックの孔径を多様化することにより、
目的とするB−F分離を行うことが可能である。
【0027】B−F分離の後、希釈装置6で担体を含む
複合体を緩衝液等で希釈し、フローサイトメータのフロ
ーセル7に流す。ここで、レーザ光8の照射により生じ
た散乱光と、標識を蛍光物質で行った場合には、蛍光
を、角ディテクタ9及び10により検出し、その出力を
データ処理装置11で処理して試料中の所定の検出物質
を分析する。
【0028】フローセル周辺の略図である図4を用いて
更に説明する。複合体形成反応の後、B−F分離した溶
液12は、フローセル7中のニードル11を流れる。こ
の流れに、レーザ光8が照射される。レーザ光8は、前
記流れに存在する1つ1つの粒子に照射され、その結果
生じる、前方散乱光と標識物質に関する情報、例えば、
蛍光等を測定する。前方散乱光は、レーザ入射光8と略
水平に位置するディテクタ9で検知され、主に粒子のサ
イズの測定に用いる。また、レーザ入射角に対して垂直
方向に位置するディテクタ10により、粒子の表面で反
射による側方散乱光を測定する。更に、ディテクタ10
は、粒子表面の蛍光物質等の測定にも使用することが可
能である。
【0029】2.例 [例1] 11種類の担体粒子の識別 フローサイトメータを使用し、異なる粒子径、及び異な
る内容構造を有する11種類の粒子について、前方散乱
光と側方散乱光を測定した。得られる結果を図5に示
す。
【0030】ラテックスに、炭素粉末を用いてIからV
の順で濃度勾配を付けた粒子を用いる。更に、それら
は、a、b、cの順で、粒子径が大きい。図5に示すグ
ラフの横軸は、前方散乱光(図中ではFSと示す)の強
度を示し、縦軸は側方散乱光(図中ではSSと示す)の
強度を示す。ここで、図中の前方散乱の強度と側方散乱
の強度は、各円で示される。各円の中のパターンは炭素
粉末の濃度を分かり易く示すために、擬似的に示した。
また、図には示さないが、表面構造の相違によっても、
同様な結果を得ることが可能である。
【0031】[例2] 11種類の担体粒子に関する蛍
光強度の測定 例1で用いた担体粒子に蛍光物質を結合し蛍光を測定し
た場合、図6に示すグラフが得られる。図6のグラフの
x軸は、前方散乱光の強度であり、y軸は側方散乱光の
強度であり、z軸は、蛍光強度を示す。また、図7に
は、従来の方法、即ち、内容構造及び表面構造は同じ粒
子であるが、粒子径の異なる粒子を用いた場合の結果を
示す。図7のグラフの横軸は前方散乱光強度であり、縦
軸は蛍光強度を示す。
【0032】粒子の測定可能領域は、通常、20μmか
ら200μmである。従って、その範囲中で複数の粒子
径を設定した場合、図7に示す通り、粒子径に従って得
られる夫々のデータを、粒子径毎にクリアに分けること
は困難であり、測定可能な項目数は、4から5種類が限
界である。
【0033】それに対して、本方法を使用した場合、粒
子径のバリエーションが3種類であるにもかかわらず、
内容構造及び/又は表面構造の多様化により、図6に示
す通り、多数の項目に関してクリアにデータを得ること
が可能である。このグラフから明らかであるように、本
方法では、内容構造及び/又は表面構造の多様化によ
り、11項目を同時に且つ高精度に測定することが可能
である。特に、内容構造及び/又は表面構造と粒子径と
の両方が異なる組み合わせ(例えば、図5ではIaとV
cの組み合わせ、IcとVaの組み合わせ)にすること
によって、項目毎の結果をより明確に識別できる。この
ように項目毎に粒径を異ならせる場合には、その1つと
して、粒径が実質的にゼロ(即ち、担体粒子に固相化し
ない遊離型)であるようなプローブを採用してもよい。
【0034】[例3] 3種類の抗原の同時検出 粒子径をa、b、cの3種類に設定し、且つラテックス
に、炭素粉末を用いてIからVの順で濃度勾配を付ける
ことにより、内部構造をI、III、及びVと設定した
3種類の粒子を担体として使用する。
【0035】担体粒子の表面に、所望するプローブを固
相する(図8)。粒子径がaであり内部構造がIの粒子
(以下、粒子Iaと称す。他の粒子も同様に表す)に、
抗HBs抗原抗体を、IIIb粒子には、抗HBe抗原
抗体を、粒子Vcには抗IP抗原抗体を夫々固相した。
このように、固相することで対感染症専用粒子試薬シリ
ーズを構成することが可能である。
【0036】図3に示すフローシステムにおける前記対
感染症専用粒子試薬シリーズによる試料の分析を行う。
試料は、HBs抗原、HBe抗原、及びIP抗原を含有
するヒト血清試料を用いる。また、標識物質はFITC
を用い、これを2次抗体である抗IgG抗体に結合して
標識抗体として使用した。
【0037】試料10μl及び固相担体粒子溶液50μ
lを、反応槽3に添加し、37℃で10分間、反応を行
う。反応の後、生理食塩水により3回洗浄し、標識抗体
溶液を添加することにより染色する。反応槽3から30
0μlの反応液を吸引し、これを多孔質セラミック筒に
通し、B−F分離を行う。B−F分離により回収した免
疫複合体を、一定量の緩衝液で希釈し、フローサイトメ
ータに流す。
【0038】フローサイトメータの微細流路系にて、波
長588nmのアルゴンレーザーを照射し、各光学系で
検出を行う(図9)。図9に示す通り、クリアに測定す
ることが可能である。
【0039】[例4] 2シリーズについての同時検査 例3に示す方法と同様に、しかし、複数の蛍光標識物質
を用いることも可能である。これにより更なる効果を得
ることが可能である。
【0040】腫瘍関連検査シリーズと、肝炎ウイルス検
査シリーズを同時に測定することが可能である。初め
に、夫々、腫瘍関連抗原を検出するための抗体を固相し
た担体粒子と、肝炎ウイルスを検出するための抗体を固
相した担体粒子とを調製する。このとき、各シリーズ
は、測定物質の数に対応する数の異なる粒子を使用す
る。
【0041】また、腫瘍関連検査シリーズには、FIT
C標識2次抗体を用い、肝炎ウイルス検査シリーズには
PE標識2次抗体を用いる。
【0042】腫瘍関連検査シリーズ用固相担体粒子と肝
炎ウイルス検査シリーズ用固相担体粒子を、別の試験管
中で試料と反応する。更に、夫々の試験管に夫々の標識
2次抗体を添加して染色する。その後、前記2本の試験
管を混合しフローサイトメトリーにより測定する。光学
系のフィルターを切り替えることにより、夫々複数の検
出項目からなる2シリーズを同時に測定することができ
る。
【0043】腫瘍関連検査シリーズは、バンドパスフィ
ルター525nm透過光により得られ、肝炎ウイルス関
連検査シリーズは、バンドパスフィルター575nm透
過光から得ることが可能である。
【0044】[例5] 凝集塊への応用 本発明の方法は、免疫凝集測定装置においても使用する
ことが可能である。免疫凝集測定装置は、例えば、シス
メックス株式会社から製造販売されている(PAMIA-30、
シスメックス)。この装置は、表面上に異なる目的物質
に反応する物質を固相したラテックス担体粒子を被検体
と反応した後、得られた粒子集団をレーザーにより生じ
る光散乱を計測する光学系を有した微細流路によって構
成される。また、この装置は、反応後のラテックス粒子
集団の大きさを個々に計測し、凝集の有無により検出さ
れるべき物質を検出する装置である(図10)。
【0045】粒子の内部構造を多様化した粒子を複数種
類使用することにより、前記凝集測定で検出することが
可能な項目数を増やすことが可能になる。また、材質の
異なる粒子を組合わせることによって、例えば、患者赤
血球による凝集(血液型判定、特に、オモテ検査)とラ
テックス粒子による凝集(不規則抗体、特にウラ検査)
とを同時に行なうことも可能となる。
【0046】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、
上述した例では、必ず担体粒子にプローブを固相したも
のを使用しているが、プローブと検出対象との結合によ
って、光学的に前方散乱と側方散乱の両方が異なった値
を示すようなプローブであれば担体粒子のような固体に
固相させないものであってもよい。また、複数種の項目
に対応する各種プローブによる反応は、別個の反応領域
で行なってもよいし、同一の反応領域で逐次反応させて
もよい。
【0047】
【発明の効果】本発明は、前方散乱光と側方散乱光の両
方により、固相担体粒子を識別するため、より多くの検
出対象を同時に検出することが可能である。
【0048】前方散乱光と側方散乱光の両方により、従
来行われていた前方散乱光だけによる識別とは異なり、
各データ集団の重なりが最少化でき、各々のデータをク
リアに分別することが可能である。このため、それらの
複数の粒子集団から得られる生データに対する補正を必
要とせず、従って検査精度が向上する。
【0049】従来では、各項目毎に行っていた検査を、
1つの容器内で反応し、1回の測定で同時に判定できる
ために、装置の小型化が達成できる。更に、検査の高速
化も可能である。従って、コストの低減が可能である。
【0050】2次抗体として使用する標識物質として、
1種類の蛍光標識物質を使用する場合でも、多項目の検
査が実施でき、従って試薬の取り扱いが簡単であり、コ
ストの低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】多様化した粒子の内部構造の例を示す図。
【図2】多様化した粒子の表面構造の例を示す図。
【図3】本発明の方法を実施するフローシステムの1例
を示す図。
【図4】フローサイトメータを説明する図。
【図5】前方散乱光と側方散乱光による粒子の識別を示
す図。
【図6】11種類の担体粒子を検出した結果を示す図。
【図7】前方散乱光による粒子の識別を示す図。
【図8】プローブの粒子表面への固相化を示す図。
【図9】3種類の抗原の同時検出の結果を示す図。
【図10】凝集測定装置を示す図。
【符号の説明】
8.レーザー光 9.ディテクタ 10.ディテクタ 11.ニードル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上の物質を検出する分析方法であっ
    て、(1)内容構造及び/又は表面構造の異なる2以上
    の粒子に対して、検出すべき物質と複合体を形成するこ
    とが可能なプローブを固相することにより得た固相担体
    粒子と試料とを混合することにより、前記試料に含まれ
    る検出すべき物質と該固相担体粒子とを含む複合体を形
    成する工程と、(2)前記検出対象を標識物質で標識す
    る工程と、及び(3)前記固相担体粒子に対して光を照
    射し、それにより得られる前方散乱光及び側方散乱光、
    並びに標識物質量を検出する工程とを具備する方法。
  2. 【請求項2】 2以上の物質を検出する分析方法であっ
    て、(1)内容構造及び/又は表面構造、並びに粒子径
    が光学的に異なる検出すべき物質と複合体を形成するこ
    とが可能な2以上のプローブと試料とを混合することに
    より、前記試料に含まれる検出すべき物質と該固相担体
    粒子とを含む複合体を形成する工程と、(2)前記検出
    対象を標識物質で標識する工程と、及び(3)前記固相
    担体粒子に対して光を照射し、それにより得られる前方
    散乱光及び側方散乱光、並びに標識物質量を検出する工
    程とを具備する方法。
  3. 【請求項3】 前記2以上のプローブが担体粒子に固相
    したプローブと非固相のプローブとを含んでいる請求項
    2の方法。
  4. 【請求項4】 異なる内容構造及び/又は表面構造を有
    する複数の粒子を組み合わせて使用するための固相担体
    粒子であって、検出対象物と複合体を形成することが可
    能なプローブをその表面に固相するための固相担体粒
    子。
JP37166099A 1999-12-27 1999-12-27 抗原、抗体及びdna等の核酸を検出用のプローブとして用いた多項目検査方法 Expired - Fee Related JP4054500B2 (ja)

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