JP2001177439A - スペクトラム拡散通信方法 - Google Patents

スペクトラム拡散通信方法

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JP2001177439A JP35732299A JP35732299A JP2001177439A JP 2001177439 A JP2001177439 A JP 2001177439A JP 35732299 A JP35732299 A JP 35732299A JP 35732299 A JP35732299 A JP 35732299A JP 2001177439 A JP2001177439 A JP 2001177439A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の通信局が同一の擬似ランダム符号系列
を用い、各通信局が異なる搬送波周波数で、各信号波を
互いに重なるようにして通信を行うスペクトラム拡散通
信方法において、これまで課題であった伝送速度で規定
される周波数量だけ搬送波周波数の離れたスペクトラム
拡散信号波からの干渉を回避し、同時通信可能な局数の
増大、および通信局あたりの伝送速度の高速化を図るこ
とを目的とする。 【解決手段】 複数の同時通信局は、伝送速度で規定さ
れる周波数量を単位とし互いにその整数倍離れた搬送波
周波数を有するスペクトラム拡散信号波のうち、搬送波
周波数間隔が互いに伝送速度で規定される周波数量の偶
数倍となるスペクトラム拡散信号波は同一の偏波で、か
つ、前記以外のスペクトラム拡散信号波は前記偏波と直
交する偏波とし、単独のスペクトラム拡散信号波を用い
て情報伝送を行う、あるいは個々の通信局が複数のスペ
クトラム拡散信号波を用いて通信を行うように構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信に適用さ
れるスペクトラム直接拡散(DS−SS:Direct
Sequence−Spread Spectru
m)通信方法の多元接続方式として利用される。
【0002】
【従来の技術】従来技術であるスペクトラム直接拡散通
信方式では、同一の周波数帯域を占有する同時通信局の
各々に異なる擬似ランダム符号(PN:Pseudo
Noise符号)が割り当てられ、それらの符号間の相
関が小さいことを利用して各局を識別し、所望信号を抽
出する符号分割多元接続(CDMA:Code Div
ision Multiple Access)方式に
より同時通信が行われていた。
【0003】CDMA方式の概念図を図7に示す。図7
は同時通信局数がkの場合を示しており、70−1〜7
0−kは2進符号化された各通信局の情報信号、71−
1〜71−kは情報信号70−1〜70−kをPN符号
72−1〜72−kによりスペクトラム拡散する拡散変
調器、73−1〜73−kは拡散変調器71−1〜71
−kで得られたベースバンド信号を局部発振器74−1
〜74−kから出力される搬送波により変調する変調
器、75−1〜75−kは変調信号から送信に必要な周
波数成分を取り出す帯域通過フィルタ、76は複数の同
時通信局からのスペクトラム拡散信号が空間中で多重化
伝送されることを等価的に示す合成器、77は受信信号
から復調に必要な周波数成分だけを抽出する帯域通過フ
ィルタ、78は局部発振器79から出力される信号によ
り高周波信号をベースバンド信号に変換する周波数変換
器、80は帯域制限された受信信号から各通信局が送信
した情報を検出する復調器、81は復調器により検出さ
れた情報信号を各々表している。
【0004】従来技術では、各通信局から同時送信され
る情報信号は、72−1〜72−kで表される互いに相
関の小さな異なる種類の擬似ランダム符号PN1〜PN
kによりスペクトラム直接拡散変調される。ここで、周
波数発振器74−1〜74−kの発振周波数は同じf1
が使用される。次に、変調器により高周波信号に変調さ
れた信号は、75−1〜75−kの帯域通過フィルタに
より帯域制限された後、受信側に向けて送信され、受信
側では図8に示されるように中心周波数f1に通信局1
〜k局の送信波が重った状態で受信される。復調器で
は、ある所望の情報信号を拡散する際に用いられた擬似
ランダム符号を用いて相関検波を実施することにより、
同時に受信される複数のスペクトラム拡散信号波の中か
ら所望波だけを検出することが可能となる。
【0005】スペクトラム直接拡散通信方式では、スペ
クトラム直接拡散変調に用いられる擬似ランダム符号と
して最大周期系列(Maximux length s
equence:M系列)がよく知られている。しか
し、通信局を擬似ランダム符号だけで識別するCDMA
方式において数多くの同時通信局を得るためには符号長
の長い固有のPN系列が多く存在する最大周期系列を用
いる必要がある。一方、同一周波数帯域を利用する同時
通信局数を増やすために符号長の長い擬似ランダム系列
を用いると、符号の作成過程、相関器の構造、及び復調
の過程を複雑にするという問題が発生する。
【0006】このように、従来技術では同一周波数で同
一の擬似ランダム符号を使用できないため、更に多数の
通信局が同時に通信を行うためには、図9のように各通
信局が使用する周波数を変える必要がある。図9は、f
1を中心周波数とする1からj局のグループ、f2を中
心周波数とする1からk局のグループが一例として示さ
れている。ここで同時通信局数をm倍、すなわち同一の
擬似ランダム符号を繰り返しm回使用するためには必要
とする周波数帯域幅もm倍となるため、利用できる通信
帯域幅が制限されている通信システムでは、自ずと同時
に通信可能な局数が限られてしまう。また、通信局に擬
似ランダム符号を固定的に割り当てるのではなく、通信
局からの通信要求に応じてその度ごとに随時擬似ランダ
ム符号を割り当てる方法も存在するが、この手法を実現
するための制御方法や装置は極めて複雑なものとなる。
【0007】上記の課題を解決する手法として、全ての
同時通信局に共通に与えられた1つの擬似ランダム符号
だけを用いて多元接続を行う手法(CFO−SSMA方
式:Carrier Frequency Offse
t−Spread Spectrum Multipl
e Access Method)が開示(特開平5−
268189、角谷、篠永、「スペクトラム拡散通信シ
ステム」)されている。本手法は、複数の同時通信局が
同一の擬似ランダム符号を用いて各々独立の情報信号を
スペクトラム直接拡散変調し、図10のように搬送波周
波数を互いに異なるようにし、複数のスペクトラム拡散
信号波の占有周波数帯域を互いに重なるようにして通信
することを特徴としている。このとき、各通信局が互い
に伝送速度で規定される周波数量を単位とし、その整数
倍離れた搬送波周波数を利用すれば、受信側では搬送波
周波数が既知な所望波を帯域通過フィルタで抽出するこ
とにより、他信号波の影響を受けずに所望する情報を受
信、復調することが理想的に可能となる。このため、限
られた周波数帯域幅内において同時通信可能な局数を大
幅に増加させることができる。更に、各通信局は同一の
擬似ランダム符号を使用するため通信装置の装置規模を
小型化することも可能となる。
【0008】しかしながら、上記スペクトラム拡散通信
方法では、複数の同時通信局から送信されるスペクトラ
ム拡散信号波のチップタイミングが受信側で完全に一致
した状態でなければ理想的に干渉の無い通信を行うこと
ができない。すなわち、各通信局からのスペクトラム拡
散信号波が受信側において完全に同期が取れた状態で受
信されなければ、各通信局からの信号が互いに符号間干
渉を引き起こし、伝送路の回線品質を大きく劣化させる
という課題が存在する。更に、送信機に搭載される波形
整形用の帯域制限フィルタの影響により、CFO−SS
MA方式の場合、隣接信号波からの干渉が発生し、回線
品質が劣化するという課題も存在する。
【0009】上記課題を解決するため、搬送波周波数間
隔を伝送速度で規定される周波数量の偶数倍となるよう
に設定し、各通信局は個別に割り当てられたスペクトラ
ム拡散信号波を用いて通信を行う方法が開示(特開平1
0−135870、石川、篠永、小林、「スペクトラム
拡散通信システム」)されている。本手法は、図11の
ように搬送波周波数間隔が伝送速度で規定される周波数
量の偶数倍となるように設定し、搬送波周波数間隔が伝
送速度で規定される周波数量だけ離れた場合に比較し、
隣接信号波からの干渉を最小化することを特徴としてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、全ての
同時通信局に共通に与えられた1つの擬似ランダム符号
だけを用いて多元接続を行うスペクトラム拡散通信方法
は、限られた周波数帯域を効率的に利用でき、かつ、限
られた周波数帯域幅内において同時通信可能な局数を大
幅に増加させることができる利点を有する反面、各通信
局からのスペクトラム拡散信号波のチップタイミングが
受信側において完全に一致した状態で受信されなけれ
ば、各通信局からのスペクトラム拡散変調信号が互いに
符号間干渉を引き起こし、伝送路の回線品質を大きく劣
化させるという課題が存在する。この課題を回避する手
法として、搬送波周波数間隔を伝送速度で規定される周
波数量の偶数倍として通信を行う方法がある。しかしな
がら、搬送波周波数間隔が伝送速度で規定される周波数
量の偶数倍となるため、CFO−SSMA方式が取り得
る周波数利用効率を最大限生かすことができない。すな
わち、搬送波周波数間隔が伝送速度で規定される周波数
量の偶数倍であるため、搬送波周波数間隔が伝送速度で
規定される周波数量の整数倍である場合に比較して、同
時通信可能な局数が2分の1に抑えられる課題が発生す
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような複
数の通信局が同一の擬似ランダム符号を用い、各通信局
が異なる搬送波周波数を用いてスペクトラム拡散信号波
が互いに重なるようにして通信を行うスペクトラム拡散
通信方法において、伝送速度で規定される周波数量を単
位とし互いにその整数倍離れた搬送波周波数を有するス
ペクトラム拡散信号波のうち、図2に示すように、搬送
波周波数間隔が互いに伝送速度で規定される周波数量の
偶数倍となるスペクトラム拡散信号波は水平偏波、垂直
偏波、右旋偏波、左旋偏波のうちいずれか1つの偏波を
用い、かつ、前記以外のスペクトラム拡散信号波は前記
偏波と直交する偏波を用いて伝送する。複数の同時通信
局はこれらスペクトラム拡散信号波のうちいずれか1波
を用いて情報伝送を行うことにより、搬送波周波数間隔
を伝送速度で規定される周波数量の整数倍とした場合に
問題となる回線品質の劣化を回避し、従来方式より多数
の同時通信局が情報伝送できるスペクトラム拡散通信シ
ステムを提供することが可能な構成を有している。
【0012】更に、本発明によるスペクトラム拡散通信
方法では、図5に示すように、複数の同時通信局が各偏
波ごとに単独、または複数のスペクトラム拡散信号波を
互いに重なることなく選択し、それら複数の選択したス
ペクトラム拡散信号波を用いて情報伝送を行うことによ
り、各通信局あたりの伝送速度の高速化を図る構成を有
している。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明のスペクトラム拡散
通信方法による一実施形態を以下に説明する。
【0014】図1は同時通信局数が2nの場合を示して
いる。同図において、1−1〜1−2nは2進符号化さ
れた各通信局の情報信号、2−1〜2−2nは情報信号
を3−1〜3−2nのPN符号によりスペクトラム拡散
する拡散変調器、4−1〜4−2nは拡散変調器2−1
〜2−2nで得られたベースバンド信号を各通信局の搬
送波周波数f1〜f2nに応じて変調をかける変調器、
5−1〜5−2nは各通信局の搬送波周波数を発生する
局部発振器、6−1〜6−2nは変調信号から送信に必
要な周波数成分を取り出す帯域通過フィルタをそれぞれ
示している。
【0015】本発明のスペクトラム拡散通信方法では、
複数の同時通信局からのスペクトラム拡散信号波は偏波
直交伝送される。図1において、この機能を合成器7と
して等価的に示している。さらに、8は受信信号から復
調に必要な周波数成分を取り出す帯域通過フィルタ、9
は局部発振器10から出力される信号により高周波信号
をベースバンド信号に変換する周波数変換器、11は帯
域制限された信号から送信された情報を得る復調器、1
2は復調器11により得られた情報信号をそれぞれ表し
ている。
【0016】次に、図1の本発明によるスペクトラム拡
散通信システムの動作を以下に説明する。なお、各通信
局は同一の伝送速度、同一の拡散率、同一のクロックタ
イミングで送信が行われることを前提として説明を行
う。
【0017】情報1−1〜1−2nは変調器2−1〜2
−2nにおいてPN符号3−1〜3−2nによりスペク
トラム拡散変調され、変調器4−1〜4−2nにおいて
局部発振器5−1〜5−2nにより与えられる各通信局
の搬送波周波数f1〜f2nを中心周波数とする高周波
信号となり、さらに帯域通過フィルタ6−1〜6−2n
を通過する。複数の同時通信局からのスペクトラム拡散
信号波は空間中で多重化伝送される。なお、図1では示
されていないが、PN符号と局部発振器とを入れ換えた
構成も考えられる。
【0018】次に、受信信号は帯域通過フィルタ8を通
過後、周波数変換器9により所望信号が復調器の入力中
心周波数となるように周波数変換される。復調器11
は、入力された受信信号と送信側で拡散に用いたPN符
号PN1との相関を計算する。得られた相関値により伝
送された情報信号を取り出すことができる。
【0019】ここで、従来のCFO−SSMA方式にお
いては、搬送波周波数間隔を伝送速度で規定される周波
数量の偶数倍となるように設定していたが、本発明で
は、図2に示すように、伝送速度で規定される周波数量
だけ搬送波周波数の離れたスペクトラム拡散信号波は互
いに直交する偏波で伝送されるため、隣接信号波間で生
じるチップタイミング誤差により発生する回線品質劣化
を最小限に抑えることができる。つまり、同一偏波につ
いて見ると、搬送波周波数間隔を伝送速度で規定される
周波数量の偶数倍に設定していることになり、隣接信号
波間の干渉による回線品質劣化を最小化できる。
【0020】図3は本発明のうち、1つの通信局が複数
のスペクトラム拡散信号波を用いて通信する送信機の構
成例を示しており、1つの通信局が選択するスペクトラ
ム拡散信号波の数が4波の場合を示している。図におい
て、20は通信局から送信する情報信号、21はシリア
ルな情報信号を4個の出力端子に順次繰り返し分配する
シリアル−パラレル変換器、22−1〜22−4は情報
信号をPN符号発生器23からのPN符号によりスペク
トラム拡散する拡散変調器、24−1〜24−4は拡散
変調器22−1〜22−4で得られたベースバンド信号
を各スペクトラム拡散信号波の搬送波周波数f1〜f4
に応じて変調をかける変調器、25−1〜25−4は各
搬送波周波数f1〜f4を与える局部発振器、26−1
〜26−4は変調信号から送信に必要な周波数成分を取
り出す帯域通過フィルタ、27−1〜27−2は異なる
搬送波周波数をもつ複数のスペクトラム拡散信号を合成
する信号合成器、28−1〜28−2はスペクトラム拡
散合成信号の送信電力を増幅する共通増幅器、29−1
〜29−2は通信帯域幅外輻射を削減するための帯域制
限フィルタを各々示している。更に30−1〜30−2
は偏波に応じた空中線である。すなわち、帯域制限フィ
ルタ29−1〜29−2の出力信号は、直交偏波すなわ
ち垂直偏波と水平偏波、あるいは右旋偏波と左旋偏波を
持つ信号として、各々空中線から発射される。信号合成
器27−1〜27−2から帯域制限フィルタ29−1〜
29−2までは同一偏波となるスペクトラム拡散信号波
を合成した信号波に対して各々信号処理が行われ、同一
のクロックタイミングで別の通信局に伝送される。な
お、図では示していないが、23のPN符号発生器と2
5−1〜25−4の局部発振器を入れ換えた構成も考え
られる。また、1つの通信局が単独のスペクトラム拡散
信号波を用いて通信する場合は、アンテナおよび送信系
は図3のうち1系統のみとなり、シリアル−パラレル変
換器は不要となる。
【0021】次に、図3の本発明によるスペクトラム拡
散通信システムの送信機の動作を以下に説明する。な
お、1つの通信局が使用する複数のスペクトラム拡散信
号波は同一の伝送速度、同一の拡散率、同一のクロック
タイミングで送信が行われることを前提として説明を行
う。
【0022】情報信号20は、シリアル−パラレル変換
器21により、各スペクトラム拡散信号波に対応する出
力ポートに対して順次配分される。次に、シリアル−パ
ラレル変換された情報信号は、伝送速度に応じた時間タ
イミングにより、各スペクトラム拡散信号波ごとの変調
器22−1〜22−4に対して順次同じタイミングで送
出される。変調器22−1〜22−4では、シリアル−
パラレル変換器出力である情報信号がPN符号発生器2
3から出力されるPN符号によりスペクトラム拡散変調
される。次に、スペクトラム拡散信号は、変調器24−
1〜24−4において各スペクトラム拡散信号波ごとの
局部発振器25−1〜25−4により与えられる搬送波
周波数f1〜f4を中心周波数とする高周波信号に変換
された後、帯域通過フィルタ26−1〜26−4を通過
する。次に、偏波直交伝送を行うため、伝送速度で規定
される周波数量の偶数倍離れた搬送波周波数を有するス
ペクトラム拡散信号波を組として周波数軸上で多重化さ
れる。図3においては、搬送波周波数がf1とf3及び
f2とf4であるスペクトラム拡散信号波が各々組とし
て信号合成器27−1〜27−2により多重化される。
更に、共通増幅器28−1〜28−2により通信回線で
必要とされる信号電力に増幅され、帯域制限フィルタ2
9−1〜29−2により不要輻射電力が削除される。最
後に、帯域制限フィルタを通過した多重化スペクトラム
拡散信号波は偏波に応じた空中線に入力され、偏波直交
多重伝送される。
【0023】以上の回路構成により、搬送波周波数間隔
が伝送速度で規定される周波数量の整数倍となるスペク
トラム拡散信号波を各通信局が複数用いた場合において
も、同一の偏波について見れば、搬送波周波数間隔が伝
送速度で規定される周波数量の偶数倍となっており、チ
ップタイミングオフセットによる干渉を軽減することが
可能となる。
【0024】図4は本発明のうち、1つの通信局が複数
のスペクトラム拡散信号波を用いて通信する受信機の構
成例を示しており、1つの通信局が選択するスペクトラ
ム拡散信号波が4波の場合を示している。図において、
40−1〜40−2は偏波に応じた空中線、41−1〜
41−2は受信した高周波信号を増幅する低雑音増幅
器、42−1〜42−2は雑音除去用の受信フィルタ、
43−1〜43−4は各スペクトラム拡散信号波の搬送
波周波数f1〜f4を受信機のSAW(Surface
Acoustic Wave)整合フィルタ47−1
〜47−4の中心周波数f0に周波数変換するための周
波数変換器、44−1〜44−4は各スペクトラム拡散
信号波の搬送波周波数f1〜f4を発生する局部発振
器、45−1〜45−4は周波数拡散帯域幅外に存在す
る雑音成分を除去するための帯域通過フィルタ、46−
1〜46−4は復調器を安定した状態で動作させるため
の自動利得制御器(AGC)、47−1〜47−4はス
ペクトラム拡散信号から情報信号成分だけを抽出するS
AW整合フィルタ、48−1〜48−4はSAW整合フ
ィルタ出力信号をベースバンド信号に変換するための遅
延検波回路、49−1〜49−4は遅延検波出力信号に
含まれている高調波信号成分を除去し、情報信号成分の
みを抽出するための低域通過フィルタ、50−1〜50
−4は遅延検波出力信号のピークポイント(判定ポイン
ト)における情報信号を判定するための判定器、51は
判定した情報信号を元の連続情報信号に変換するための
パラレル−シリアル変換器、52はパラレル−シリアル
変換器51から出力される情報信号を各々表している。
なお、SAW整合フィルタ47−1〜47−4の代わり
にディジタル整合フィルタを適用する構成も考えられ
る。また、1つの通信局が単独のスペクトラム拡散信号
波を用いて通信する場合は、アンテナおよび受信系は図
4のうち1系統のみとなり、シリアル−パラレル変換器
は不要となる。
【0025】次に、図4の本発明によるスペクトラム拡
散通信システムの受信機の動作を以下に説明する。
【0026】別の通信局から送信されたスペクトラム拡
散信号は、偏波に応じた空中線40−1〜40−2で受
信され、偏波毎に復調を行うため、2つに分配された
後、各々低雑音増幅器41−1〜41−2に入力され
る。増幅された高周波信号群は、雑音除去用の受信フィ
ルタ42−1〜42−2を通過し、更に各々のスペクト
ラム拡散信号波の数だけ分配される。次に、周波数変換
器43−1〜43−4では、受信フィルタから出力され
る高周波信号は各スペクトラム拡散信号波に対応する局
部発振器44−1〜44−4により与えられる周波数f
1〜f4によりSAW整合フィルタ47−1〜47−4
の中心周波数f0に周波数変換される。周波数変換され
た信号は帯域通過フィルタ45−1〜45−4を通過
し、AGC46−1〜46−4では常時同じ電力レベル
で送信局からの信号を受信するよう制御される。AGC
を通過した信号はSAW整合フィルタ47−1〜47−
4において情報信号成分のみが抽出され、遅延検波回路
48−1〜48−4に入力される。遅延検波された信号
は低域通過フィルタ49−1〜49−4で高周波信号成
分が除去された後、判定器50−1〜50−4により遅
延検波出力信号のピークポイントにおける情報信号判
定、および受信信号のシンボルタイミング、サンプルタ
イミング等のクロックが再生される。最後に判定情報信
号はパラレル−シリアル変換器51により元の連続情報
信号52に変換される。
【0027】以上のように、本発明方式による送受信装
置を利用し、各通信局が複数のスペクトラム拡散信号波
を同時伝送することにより、従来のCFO−SSMA方
式の課題であった、隣接するスペクトラム拡散信号波の
チップタイミングオフセットによる干渉を最小化して、
各通信局あたりの伝送速度の高速化を図ることができ
る。
【0028】次に、本発明方式を用い、同一エリアにお
いて、搬送波周波数間隔が伝送速度で規定される周波数
量の整数倍となるように信号波の周波数配置を決め、複
数の通信局が多元接続する一実施形態について説明す
る。
【0029】図6は本発明方式により複数の同時通信局
が1つの通信制御局(アクセスポイント)を経由して、
基幹ネットワークに接続されるシステムの構成例を示し
ている。図6では5つの同時通信局が1つの通信制御局
に接続され、また1つの通信局当たり1波のスペクトラ
ム拡散信号波を用いて通信を行う構成例を示している。
図において、60は基幹ネットワークに接続されている
通信制御局(アクセスポイント)、61−1〜61−5
は通信局を示している。通信局61−1〜61−5に対
しては、搬送波周波数f1〜f5のスペクトラム拡散信
号波の何れかを割り当てる構成となっている。
【0030】ここで、図6に示すように、スペクトラム
拡散信号波の搬送波周波数f1〜f5は伝送速度で規定
される周波数量の整数倍だけ互いに離れており、f1か
ら順に高い周波数へf2、f3、f4、f5が設定され
ている。更に、伝送速度で規定される周波数量の偶数倍
互いに離れた搬送波周波数の組、すなわち{f1、f
3、f5}および{f2、f4}であるスペクトラム拡
散信号波は各々同一の偏波により伝送され、前記2つの
組は互いに偏波が直交している。このため同一エリア内
において、搬送波周波数間隔が伝送速度で規定される周
波数量の整数倍となる場合においても、チップタイミン
グオフセットによる信号間の干渉がなく、従来方式より
多数の同時通信局が情報伝送できるシステムを提供可能
となる。
【0031】前記システム構成を用いる場合、複数の通
信局から送信されるデータパケット信号が通信制御局に
おいて同時に受信されるように、全通信局−通信制御局
間でタイミング同期を保持するための制御が定期的に行
われる必要がある。具体的には、通信制御局から各通信
局に対してチップタイミング同期補足用のPNバースト
信号を送信し、通信局側ではそのPNバーストにチップ
単位でタイミング同期させたPNバーストを通信制御局
に対して返送する手法を用いて実現される。
【0032】また、各通信局−通信制御局の距離差の相
違によって生じる各スペクトラム拡散信号波間の受信信
号レベル差が、通信制御局での受信特性を劣化させる大
きな要因となる。この問題を回避するため、各通信局の
送信電力制御を行うように構成されている。具体的に
は、各通信局から送信されるPNバースト信号の受信レ
ベルを通信制御局において定期的に観測し、全スペクト
ラム拡散信号波の受信信号レベルが通信制御局において
等しくなるように送信電力制御を各通信局に対して命令
することにより実現できる。通信局側ではこの命令に従
い、1dB程度のステップで送信電力制御を行うことに
より実現できる。
【0033】なお、本システム形態では1つのエリアに
おいて複数の通信局が多元接続する例を示したが、2つ
以上のエリアが存在する場合についても同様に適用する
ことが可能である。また、1つの通信局あたり複数のス
ペクトラム拡散信号波を同時伝送し複数の通信局が多元
接続を行うシステム形態などにも適用可能である。この
ように本発明方式によれば1つのシステム形態に留まら
ず、種々のシステム形態のネットワーク構築が可能とな
る。
【0034】
【発明の効果】従って、本発明によれば、周波数間隔は
伝送速度で規定される周波数量の整数倍にできるため、
同時通信可能な局数を理論上最大限まで高めることが可
能である。
【0035】また、1つの通信局が複数のスペクトラム
拡散信号波を選択して通信する場合、通信局あたりの伝
送速度の高速化を図ることが可能である。
【0036】更に、複数の同時通信局からのスペクトラ
ム拡散信号波は偏波直交伝送されるため、伝送路の回線
品質の劣化を生じることなく、規定の帯域内における周
波数利用効率を最大限に高めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスペクトラム拡散通信方法の一実
施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明のスペクトラム拡散通信方法によるスペ
クトラム拡散信号波の周波数配置の実施例を示す図であ
る。
【図3】本発明によるスペクトラム拡散通信方法の送信
機構成の実施例を示す図である。
【図4】本発明によるスペクトラム拡散通信方法の受信
機構成の実施例を示す図である。
【図5】本発明のスペクトラム拡散通信方法によるスペ
クトラム拡散信号波の周波数配置の実施例を示す図であ
る。
【図6】本発明のスペクトラム拡散通信方法によるネッ
トワーク構築例を示す図である。
【図7】従来の技術によるスペクトラム拡散通信方法の
構成例を示す図である。
【図8】従来の技術によるスペクトラム拡散通信方法の
スペクトラム拡散信号波の多重化法を示す図である。
【図9】従来の技術によるスペクトラム拡散通信方法の
スペクトラム拡散信号波の周波数配置例を示す図であ
る。
【図10】従来方式であるCFO−SS方式によるスペ
クトラム拡散信号波の周波数配置の実施例を示す図であ
る。
【図11】従来方式であるCFO−SS方式によるスペ
クトラム拡散信号波の周波数配置の実施例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1−1〜1−2n 情報信号 2−1〜2−2n 変調器 3−1〜3−2n PN符号 4−1〜4−2n 変調器 5−1〜5−2n 局部発振器 6−1〜6−2n 帯域通過フィルタ 7 伝送路モデルを表す合成器 8 帯域通過フィルタ 9 周波数変換器 10 局部発振器 11 復調器 12 復調後の情報信号 20 情報信号 21 シリアル−パラレル変換器 22−1〜22−4 変調器 23 PN符号発生器 24−1〜24−4 変調器 25−1〜25−4 局部発振器 26−1〜26−4 帯域通過フィルタ 27−1〜27−2 信号合成器 28−1〜28−2 共通増幅器 29−1〜29−2 帯域制限フィルタ 30−1〜30−2 偏波に応じた空中線 40−1〜40−2 偏波に応じた空中線 41−1〜41−2 増幅器 42−1〜42−2 受信フィルタ 43−1〜43−4 周波数変換器 44−1〜44−4 局部発振器 45−1〜45−4 帯域通過フィルタ 46−1〜46−4 自動利得制御器(AGC) 47−1〜47−4 SAW整合フィルタ 48−1〜48−4 遅延検波回路 49−1〜49−4 低域通過フィルタ 50−1〜50−4 判定器 51 パラレル−シリアル変換器 52 情報信号 60 通信制御局 61−1〜61−5 通信局 70−1〜70−k 情報信号 71−1〜71−k 変調器 72−1〜72−k PN符号 73−1〜73−k 変調器 74−1〜74−k 局部発振器 75−1〜75−k 帯域通過フィルタ 76 伝送路モデルを表す合成器 77 帯域通過フィルタ 78 周波数変換器 79 局部発振器 80 復調器 81 復調後の情報信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠永 英之 埼玉県上福岡市大原二丁目1番15号 株式 会社ケイディディ研究所内 Fターム(参考) 5K022 DD03 EE02 EE11 EE22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の通信局が同一の擬似ランダム符号
    系列を用いて情報信号を個別にスペクトラム直接拡散変
    調し、該複数の通信局は該スペクトラム直接拡散変調さ
    れた信号を、伝送速度で規定される周波数量を単位とし
    て互いにその整数倍離れた搬送波周波数を用いて独立、
    且つ同時に伝送するスペクトラム拡散通信方法におい
    て、 複数の同時通信局は、前記伝送速度で規定される周波数
    量を単位とし、互いにその整数倍離れた搬送波周波数を
    有するスペクトラム拡散信号波のうち、搬送波周波数間
    隔が互いに該伝送速度で規定される周波数量の偶数倍と
    なるスペクトラム拡散信号波を同一の偏波で、且つ該ス
    ペクトラム拡散信号波以外のスペクトラム拡散信号波を
    前記偏波と直交する偏波で、単独のスペクトラム拡散信
    号波を用いて情報伝送を行うことを特徴とするスペクト
    ラム拡散通信方法。
  2. 【請求項2】 複数の同時通信局は、各偏波ごとに1つ
    以上のスペクトラム拡散信号波を互いに重なることなく
    選択し、該選択した複数のスペクトラム拡散信号波を用
    いて情報伝送を行うことを特徴とする請求項1に記載の
    スペクトラム拡散通信方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006082865A1 (ja) * 2005-02-02 2006-08-10 Naoki Suehiro 送受信方法、周期相互相関のない信号系列の生成方法及び通信機
US7227906B2 (en) 2001-12-12 2007-06-05 Ntt Docomo, Inc. Radio communication method and apparatus for multiplex transmission of plural signals in the same frequency band
JP2013534073A (ja) * 2010-05-14 2013-08-29 ザ・ボーイング・カンパニー 差動符号化放送するためのビット信号構造

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WO2006082865A1 (ja) * 2005-02-02 2006-08-10 Naoki Suehiro 送受信方法、周期相互相関のない信号系列の生成方法及び通信機
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