JP2001176950A - ウエーハ搬送装置 - Google Patents

ウエーハ搬送装置

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JP2001176950A JP37660699A JP37660699A JP2001176950A JP 2001176950 A JP2001176950 A JP 2001176950A JP 37660699 A JP37660699 A JP 37660699A JP 37660699 A JP37660699 A JP 37660699A JP 2001176950 A JP2001176950 A JP 2001176950A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マルチチャンバ型処理装置における処理室間お
よび各処理装置間における半導体ウエハの高い真空度中
における搬送を可能とする。 【解決手段】搬送室1内に供給される気体の流量を流量
制御器14によって制御して、ウエハ4と搬送板2の間
の隙間11に流れる気体の流れを分子流または遷移流領
域とする。 【効果】搬送室1内を高い真空度に保ってウエハ4を搬
送でき、バッファ室なしに各種真空処理装置に直接接続
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウエーハ搬送装置に
関し、詳しくは、複数の処理装置を用いて処理を行う半
導体装置の生産ラインにおいて、各処理室間や各種処理
装置間などを、高い真空下で半導体ウエーハを搬送し、
高い真空下での各種処理に供することができるウエーハ
搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種半導体装置の生産において、カセッ
ト単位で半導体ウエーハを処理する方法が一般に行われ
ているが、処理が終了した半導体ウエーハを一枚づつ次
の処理装置へ送って処理を順次行う方法も提案されてお
り、フローラインによる生産方式として期待されてい
る。この方式による半導体ウエーハの搬送は、気体窒素
を半導体ウエーハの下方から吹き上げて半導体ウエーハ
を浮上させ、各処理装置間を搬送する窒素浮上搬送法を
中心として検討が進められている。これら浮上搬送法に
よる従来の搬送装置は、例えば特開平5−211225
に提案されているように、大気圧中でウエーハの浮上と
搬送を行う大気圧法による装置が用いられている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】しかし、上記従来の大
気圧中における浮上搬送法には、大気圧中における搬
送であるため、半導体ウエーハを真空処理室に入れる場
合には、真空処理室と大気室の間での半導体ウエーハの
移動を可能とするために、排気とベントを行うバッファ
室が必要である、上記バッファ室において排気とベン
トを行う行程において、半導体ウエーハの端部に付着し
ていた塵埃などの微粒子が舞上がり、半導体ウエーハの
表面に再付着して汚染される、バッファ室をシールす
るために必要なOリングからの放出ガスのため、処理室
内を超高真空に保つのが困難である、プロセス処理や
チッピングの際に発生した微粒子が、搬送中に供給され
る大量の気体(窒素)によって舞上がり、半導体ウエー
ハの表面上に付着する、各処理室間にそれぞれバッフ
ァ室を設けねばならないため、各バッファ室を通過する
時間がそれぞれ必要となって処理枚数が少なくなる、
大気圧中でウエーハの浮上が行われるため、ウエーハと
搬送板の間の隙間が大きくなって変動しやすいので、搬
送されてきたウエーハを高い精度で所定の位置に停止さ
せることが困難である、および処理装置のコストが上
昇する、など多くの問題があった。
【0004】本発明の目的は、従来のウエーハ搬送装置
の有する上記問題を解決し、半導体装置の製造ラインを
構成するマルチチャンバ型処理装置内における各処理装
置間のウエーハの搬送を、バッファ室なしに超高真空下
で高い精度で行うことができ、ウエーハの搬送後におけ
る各処理室内を速やかに超高真空にすることができる、
処理可能なウエーハの枚数が多い低コストのウエーハ搬
送装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
の本発明のウエーハ搬送装置は、処理すべきウエーハを
所望の場所に搬送するための搬送室と、当該搬送室内に
設けられた上記ウエーハをその上に保持する搬送板と、
上記ウエーハを搬送すべき方向に傾斜して上記搬送板に
設けられた複数の噴出穴と、当該噴出穴に下方から気体
を供給して上記ウエーハの浮上と搬送を行う手段と、上
記搬送室内を排気する手段を少なくとも具備したウエー
ハ搬送装置において、上記気体の流量を制御して、上記
搬送板とウエーハの間の隙間を流れる上記気体の流れ
を、分子流若しくは遷移流とする手段を具備することを
特徴とする。
【0006】すなわち、本発明のウエーハ搬送装置は、
図1および2それぞれ一部平面構造および一部断面構造
の一例を示したように、搬送室1内には多数の噴出孔
3、センサ穴5および制御穴8が形成された搬送板2が
設けられており、搬送すべきウエーハ4は上記搬送板2
の上に置かれる。上記噴出孔3および制御穴8には、気
体供給室12を介して気体(例えば窒素)が供給され、
上記気体の静圧とウエーハ4の下面の面積の積が、ウエ
ーハ4の重力と釣り合ったときに、ウエーハ4は浮上す
る。
【0007】図2から明らかなように、上記噴出孔3は
ウエーハ4の下面と搬送方向30に対して傾斜して(例
えば上記下面からの垂線に対して約22゜)設けられて
おり、浮上したウエーハ4は、噴出穴3から噴出された
上記気体の圧力によって搬送方向30へ搬送される。
【0008】上記搬送室1は、上記搬送板2によって上
部の真空室10と下部の気体供給室12に二分されてい
る。図2から明らかなように、上記気体供給室12に供
給される気体の流量は、流量制御器(マスフローコント
ローラ)14によって極めて少なくされるとともに、±
1%の精度で制御されるので、上記隙間11は極めて小
さくできるばかりでなく、高い精度でほぼ一定に保たれ
る。例えば、上記流量制御器14を用いて上記気体の圧
力を70Pa(0.5Torr)とすれば、上記隙間1
1は0.018mm±0.0018mmに保たれる。
【0009】周知のように、隙間hと流れる気体の平均
自由行程λの間にh≪λの関係が成立するとき、気体の
流れはクヌーセン流または分子流と呼ばれ、この分子流
と粘性が問題になる通常の粘性流の中間の流れは遷移流
または中間流と呼ばれる。分子流または遷移流の場合の
気体の流量は、粘性流の10−4〜10−3になり、は
るかに少ない。また、ウエーハ4とその下の搬送板2の
間の隙間11を流れる気体の流れは、一般にVacuu
m 20(12)525、1970に記載されている
V.d’ABrownによる式で表され、例えば上記隙
間0.018mmを流れる圧力70Paの気体は、この
式から分子流であると判断される。
【0010】本発明においては、流量制御器14によっ
て気体の流量を極めて少なくして、隙間11を小さくす
ることができる。例えば、隙間11に供給される上記気
体の圧力を70〜700Paにすれば、上記隙間11は
0.018〜0.05mmと極めて小さく保たれる。隙
間11に供給される上記気体の圧力を700Pa以下、
隙間11を0.05mm以下にそれぞれすれば、上記隙
間11を流れる気体の流れの状態は、分子流または遷移
流(中間流)になり、ターボ分子ポンプ18による排気
を行うことによって、処理室1内の真空度は高く保た
れ、バッファ室を使用することなしに、各種真空処理装
置に直接接続できる。すなわち、一般に、0.133〜
1.3×10−5Paを高真空、1.3×10−5Pa
以下を超高真空と呼ばれるが、本発明においては、上記
のように、隙間11に供給される上記気体の圧力を70
〜700Paにすることによって、隙間11を流れる気
体の流れは分子流若しくは遷移流になる。そのため、例
えばターボ分子ポンプなどによる排気を行うことによっ
て、搬送室1内は容易に1.3×10−5Pa以下の超
高真空になり、たとえばスパッタリングなど、超高真空
下での処理を行うための各種処理室に直接接続して所望
の処理に供することができる。
【0011】一方、大気圧においてウエーハの浮上と搬
送が行われる上記従来の大気圧法では、大気圧(760
Torr=10Pa)の±1%は±10Paである
から、この場合の隙間11の変動は±0.068mmで
あり、隙間11を0.2mm以下にすることはできな
い。そのため、上記従来の大気圧法では、制御器を使用
せずに多量の気体を流量制御なしに供給して、上記隙間
を0.5mm程度と大きくするとともに、供給された多
量の気体を真空ポンプによって排出しており、搬送室内
の真空度を高く保つことは困難である。
【0012】上記のように、本発明においては、搬送板
2にはウエーハ4の浮上と搬送を行うための噴出穴3、
搬送されてきたウエーハ4を所定の位置に停止させるた
めのセンサ穴5およびウエーハ4の搬送方向30からの
横ずれを防止するための制御穴8が設けられている。ウ
エーハ4の浮上および搬送時には、上記噴出孔3および
制御孔8のすべてに気体を同時に供給し、ターボ分子ポ
ンプ18によって排気を行って、搬送室1内を高い真空
度に保つ。隙間11はウエーハ4の下の気体の圧力に依
存し、本発明においては、気体供給室12へ供給される
気体の流量が、上記のように流量制御器14によって極
めて少なくされるとともに、±1%の精度で制御される
ので、極めて小さい隙間11が高い精度で保たれ、ウエ
ーハ4の安定した浮上と搬送が行われる。
【0013】また、大気圧中でウエーハの搬送が行われ
る上記従来の搬送装置の場合は、ウエーハ4の下部周辺
からの気体の噴出によって、ウエーハの下部の中心部が
真空状態になり、ウエーハ4の上面に加わる大気圧によ
ってウエーハの浮上が妨げられる。しかし、本発明の場
合はウエーハ4の上部が真空であるため、ウエーハ4の
下部が減圧になっても、このような余分の力がウエーハ
4の上部に加わることはなく、ウエーハ4の浮上が妨げ
られる恐れはない。
【0014】これらの結果として、本発明によれば、ウ
エーハの浮上と搬送に必要な気体の量は、気体の粘性流
領域で使用された上記従来の方法にくらべて、分子流領
域では10−4以下、遷移流領域では10−3以下と、
はるかに少ない。
【0015】通常の場合、ウエーハ4の搬送速度は0.
1〜1m/s、加速度は0.1〜1m/sが好まし
く、供給される気体の圧力によって所望の値に調整され
る。また、例えば、搬送室2の内面の仕上げの粗さR
を1.6s、平均の最大高さRmaxを3.2sとすれ
ば、微小な隙間11を保ってウエーハ4を浮上状態に保
つことは容易である。さらに、ウエーハ4が浮上せずに
搬送板2の上にあるときに、ウエーハ4と搬送板2の接
触面積が大きいと、ウエーハ4が汚染される恐れがある
が、搬送板2の上面に点接触面6を設けて両者の接触面
積を小さくすれば、このようなウエーハ4の汚染は容易
に防止できる。
【0016】本発明のウエーハ搬送装置は、搬送された
上記ウエーハの位置を検出するための手段と、当該位置
を検出するための手段からの信号にもとづいて上記ウエ
ーハの停止および上記ウエーハを持ち上げて上方へ移す
手段を具備することができる。上記ウエーハの位置を検
出するための手段としては、上記搬出板の所定の位置に
形成されたセンサ穴および当該センサ穴の下方に配置さ
れた光センサを用いることが実用上好ましい。
【0017】また、本発明のウエーハ搬送装置は、搬送
されてきた上記ウエーハを減速する手段を具備し、当該
減速する手段によって減速されたウエーハの位置を、上
記ウエーハの位置を検出するための手段によって検出す
ることができる。上記ウエーハを減速させる手段として
は静電チャックが好ましい。上記のように、本発明では
ウエーハ4と搬送板2の間の空隙11が極めて小さいの
で、搬送されてきたウエーハ4を、ウエーハ4の下方に
配置された静電チャック7によって、容易に減速させる
ことができる。搬送されてきたウエーハ4の位置を検出
する場合、このようにウエーハ4を減速した後で位置の
検出を行った方が、減速せずに検出を行った場合より、
はるかに高い精度で検出できることはいうまでもない。
【0018】ウエーハ4の搬送中に静電チャック7は常
に通電されており、この静電チャック7によって減速さ
れたウエーハ4が所定の位置に到達し、ウエーハ4の搬
送方向30における先端の縁部がセンサ穴5の上方に来
ると、ウエーハ4が所定の停止位置に到達したことがフ
ァイバ光センサ15によって検出されて、ファイバ光セ
ンサ15から所定の信号が発せられる。この信号によっ
て、直線フィールドスルー13、プッシュプルソレノイ
ド17および応答性が速い制御機器16が動作して、ウ
エーハ4の吸着、停止および上昇が行われる。これによ
り、所定の位置におけるウエーハ4の停止が高い精度で
行われる。
【0019】例えば、搬送速度0.1〜1m/sで搬送
されて来たウエーハ4は、静電チャック7によって1/
3程度の速度に減速される。減速されたウエーハ4の先
端の縁部が上記センサ穴5の上方に到達すると、ファイ
バ光センサ15によって0.03mm程度の精度で検出
され、当該ファイバ光センサ15からは信号が発せられ
る。この信号によって、ウエーハ4は静電チャック7に
吸着されて搬送は停止し、静電チャック4、直線フィー
ルドスルー13、プッシュプルソレノイド17および制
御器16によって上方へ移される。この場合に用いた制
御機器の応答性を3ms以下とすることができ、ファイ
バ光センサ15から信号が発せられた時点におけるウエ
ーハ4の位置から、0.2mm以内の位置にウエーハ4
が停止する。ウエーハ4のオリエンテイションフラット
が、搬送室2の端部(図1では上下端部)と平行に近く
なった場合は、ウエーハ4の先端の縁部の位置が若干変
わるが、この場合でも、0.2mm以内の精度でウエー
ハ4を停止させることができる。
【0020】上記従来の装置では、停止位置においてベ
ルヌイの定理などを用いてウエーハの停止を行っていた
ので、多量の気体が必要であり、真空中では使用できな
かった。また、ウエーハと搬送板の間の隙間が大きいた
め、静電チャックによってウエーハの減速と吸着を高い
精度で行うことは困難であり、搬送されてきたウエーハ
を高い精度で所定の位置に停止させることは困難であっ
た。
【0021】しかし、本発明では、上記従来の装置とは
異なって、多量の気体は使用されず、しかもウエーハと
搬送板の間の隙間が極めて小さい。そのため、静電チャ
ックによる減速および吸着は極めて容易であり、上記従
来の装置よりはるかに高い精度でウエーハを所定の位置
に停止させることができる。
【0022】上記静電チャック7としては、例えば図3
に示した双極式のものを用いることができる。突起状の
点接触体19がウエーハ4の裏面に点接触して、ウエー
ハ4が吸着されるので、静電吸着体20がウエーハ4の
裏面全面に吸着することはなく、静電吸着体20の全面
接触によってウエーハ4が汚染される恐れはない。上方
へ上げられたウエーハ4は、搬送機構9によって処理室
(図示せず)に搬送されて所定の処理に供される。
【0023】上記搬送板2の上記ウエーハ4の搬送方向
30に平行な一方および他方の端部(図1では上端部と
下端部)には、それぞれ上記搬送方向30に搬送される
上記ウエーハ4の中心を結ぶ線に向かって傾斜した複数
の制御穴8が、上記搬送方向30にそれぞれ形成されて
いる。
【0024】すなわち、気体によるウエーハ4の浮上と
搬送を行うと、搬送中のウエーハ4が搬送方向30から
外れて搬送室2の内部に衝突し、破損する可能性があ
る。しかし、本発明では上記複数の制御穴8から搬送の
中心線方向に気体が噴出される。そのため、搬送方向3
0から外れてウエーハ4の端部が制御穴8の上部に来た
場合は、制御穴8から中心線方向に噴出される気体によ
って、ウエーハ4は中心部方向に戻され、搬送室2の内
部との衝突は防止される。
【0025】上記制御穴8の直径を、上記制御穴8の吹
き出し部近傍における上記気体の平均自由行程にほぼ等
しくすれば好ましい結果が得られる。すなわち、大気圧
以上の圧力において粘性流を穴から噴出した場合は、図
4に示したように、気体は制御穴8から放射状気体噴出
流22として噴出されるので、その力は弱い。そのた
め、ウエーハ4の端部が制御穴8の上部に到達しても、
ウエーハ4の下部の隙間11から噴出穴3を介して噴出
される気体と相殺されてしまって、ウエーハ4を中心部
へ高い精度で戻すことはできず、搬送室2の端部に衝突
してしまう恐れがある。
【0026】しかし、本発明では、上記気体制御穴8の
直径が、吹き出し部近傍における気体の平均自由行程に
近い値とされているため、制御穴8からの気体は分子線
状噴出流21として放出される。そのため、上記放射状
気体噴出流22の場合よりもはるかに力が大きく、ウエ
ーハ4が搬送方向30から逸脱して、ウエーハ4の端部
が制御穴8の一部に到達した場合は、ウエーハ4を中心
部方向へ戻して搬送室2との衝突は防止される。例え
ば、制御穴8の直径dが1mm、長さが5mm、気体
(窒素)の供給圧力が70Paであるときの平均自由行
程λは0.098mmなので、完全な分子線(d≦λ)
にはならないが、粘性流の場合とは異なって、気体のビ
ームは分子線状となり、ウエーハ4と搬送室1の端部と
の衝突は効果的に防止される。
【0027】ウエーハ上に付着したダストなど微粒子を
除去することは重要である。そのため、本発明のウエー
ハ搬送装置は、上記ウエーハに電子線若しくは紫外線を
照射する手段と、上記ウエーハ上のチャージアップした
微粒子を吸着する静電吸着手段を具備することができ
る。すなわち、図5に示したように、二次電子線源また
は紫外線源24を用いて、搬送室1の真空室10内のウ
エーハ4に電子線や紫外線を照射し、さらに、高圧電源
23を用いて10kV以下の電位を静電吸着機構26に
印加して、ウエーハ4の表面に付着してチャージアップ
した微粒子を、この静電吸着機構26に吸着させて除去
する。ファン・デル・ワールス力や静電力による付着力
以上の静電位を印加することにより、上記微粒子は効果
的に除去される。真空室10内のガス圧力を、例えば6
×10−2Paと高真空に保てば、放電が起こる恐れは
ない。二次電子線源/紫外線源24と静電吸着機構26
の間には、図5に示したように、干渉を防ぐためのシー
ルド25を設けるのが好ましい。
【0028】さらに本発明のウエーハ搬送装置は、上記
搬送室内の所定の位置に配置された、気体噴出穴を有す
る円板状気体噴出板と、当該円板状気体噴出板を回転お
よび上下させる手段を具備することができる。
【0029】すなわち、半導体装置の生産においてフロ
ーラインを形成する場合、ウエーハ4の方向転換と上下
移動は不可欠である。そのための手段の一例を図6を用
いて説明する。所定の位置に停止されたウエーハ4は、
噴出穴3が形成された円板状の気体噴出板27上に置か
れ、回転・直線フィールドスルー28および回転モータ
29を用いて所望の方向へ向けられ、さらに上下に移動
される。次に、上記気体噴出板27に形成された気体噴
出穴3から気体を噴出させて、ウエーハ4を所望処理装
置へ搬送する。このようにして、高真空下におけるウエ
ーハ4の方向転換と移動を容易に行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】実施例1 本実施例は、図1、2に示した装置を用いて、高い真空
度におけるウエーハの搬送を行った例である。重さ56
gの8″ウエーハ4を搬送板2の上に置き、浮上のため
の面積(ウエーハ4の下に溜まった気体と接するウエー
ハ4の下面の面積)を177cm、ウエーハ4の下面
に印加される窒素の圧力を70Paとした場合、ウエー
ハ4と搬送板2との隙間11は0.018mmとなり、
浮上圧力123gfが得られた。このときの上記隙間1
1に導入された窒素の、293°Kにおける平均自由行
程λ=9.3×10−5m、クヌーセン数K=λ/h
=5.2(hは隙間11の大きさ)となり、分子流が形
成されていることが確認された(K〈0.005のと
きは粘性流、5〉K〉0.005のときは遷移流、K
〉5のときは分子流に、それぞれなる)。
【0031】ウエーハ4の搬送の推力は0.58gfで
あり、搬送速度は0.1m/sであった。加速度は0.
1m/sと推定された。気体(窒素)の流量は流量制
御器14によって1.2×10−3Pa・m/sに調
節した。排気はターボ分子ポンプ18を用いて行い、排
気速度は200l/sとした。
【0032】この場合、ウエーハ4の搬送中に搬送室1
の真空度は6×10−2Paに劣化したが、窒素の供給
を停止すると、真空度は速やかに1×10−4Paに回
復し、ウエーハ4を搬送室1からスリットバルブ(図示
せず)を介して搬送した処理室(図示せず)の真空度
も、速やかに1×10−6Paに回復して、以降の処理
を支障無く行うことができた。
【0033】実施例2 本実施例は、搬送されてきたウエーハを、所定位置で停
止させて上部へ移した例である。重さ56g、直径8″
のウエーハ4を、速度0.1m/sで搬送した場合の慣
性力は約0.6gfであるが、上記速度で搬送されてき
たこのウエーハ4の速度を、図3に示した吸着力が約1
gfの静電チャック7によって、0.03m/sに減速
した。
【0034】減速されたウエーハ4の位置をファイバ光
センサ5によって検出した後、直ちに制御系16を動作
させ、プッシュプルソレノイド17によって、静電チャ
ック7を静電チャック7’に示した位置まで上昇させ、
その上のウエーハ4をウエーハ4′の位置に上昇させ
た。このときのファイバ光センサ5による検出から制御
系16の応答までに要した時間は0.1ms、プッシュ
プルソレノイド17の応答までの時間は2msであっ
た。合計2.1msの間に、ウエーハ4が搬送方向に動
いた距離は検出位置(センサ穴5)から0.13mmで
あり、本発明によって目標値である0.2mmより十分
小さい位置に停止させることができ、実用に供し得るこ
とが確認された。
【0035】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明に
よれば、導入されるガス量は流量制御器によって極度に
少なくされ、かつ高真空ポンプによって排気されるた
め、搬送室内を高い真空度にするのは容易である。その
ため、マルチチャンネル型処理装置を構成する各処理室
および各種処理装置間の、高い真空度中におけるウエー
ハの搬送が可能になり、バッファ室を用いることなし
に、各種真空処理室および各種真空処理装置と直接接続
することができる。また、ウエーハと搬送板の間の隙間
が小さいため、搬送されてきたウエーハを静電チャック
によって減速および吸着させることは容易であり、従来
よりはるかに高い精度で、ウエーハを所定の位置に停止
させて、次の処理に供することができる。したがって、
将来、すべてのプロセス処理を高い真空度の雰囲気中で
行う場合も、本発明によって容易にウエーハを各処理室
あるいは各処理装置間を搬送することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面構造の一例を説明するための図。
【図2】本発明の断面構造の一例を説明するための図。
【図3】本発明で用いられる静電チャックの一例を示す
断面図。
【図4】制御穴の作用を説明するための断面図。
【図5】静電吸着によるダストの除去を説明するための
断面図。
【図6】ウエーハの回転および上下移動を説明するため
の断面図。
【符号の説明】
1…搬送室、2…搬送板、3…噴出穴、4、4’…ウエ
ーハ、5…センサ穴、6…点接触面、7、7’…静電チ
ャック、8…制御穴、9…搬送機構、10…真空室、1
1…隙間、12…気体供給室、13…直線フィールドス
ルー、14…流量制御器、15…光ファイバセンサ、1
6…制御器、17…プッシュプルソレノイド、18…タ
ーボ分子ポンプ、19…点接触体、20…静電吸着体、
21…分子線状気体噴出流、22…放射状気体噴出流、
23…高圧電源、24…二次電子源/紫外線源、25…
シールド、26…静電吸着機構、27…気体噴出板、2
8…回転・直線フィールドスルー、29…回転モータ、
30…搬送方向。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理すべきウエーハを所望の場所に搬送す
    るための搬送室と、当該搬送室内に設けられた上記ウエ
    ーハをその上に保持する搬送板と、上記ウエーハを搬送
    すべき方向に傾斜して上記搬送板に設けられた複数の噴
    出穴と、当該噴出穴に下方から気体を供給して上記ウエ
    ーハの浮上と搬送を行う手段と、上記搬送室内を排気す
    る手段を少なくとも具備したウエーハ搬送装置におい
    て、上記気体の流量を制御して上記搬送板とウエーハの
    間の隙間を流れる上記気体の流れを分子流若しくは遷移
    流とする手段を具備することを特徴とするウエーハ搬送
    装置。
  2. 【請求項2】上記隙間に供給される気体の圧力は70P
    a以上、700Pa以下であることを特徴とする請求項
    1に記載のウエーハ搬送装置。
  3. 【請求項3】搬送されてきた上記ウエーハの位置を検出
    するための手段と、当該位置を検出するための手段から
    の信号にもとづいて上記ウエーハを上方へ移す手段を具
    備することを特徴とする請求項1若しくは2に記載のウ
    エーハ搬送装置。
  4. 【請求項4】上記ウエーハの位置を検出するための手段
    は、上記搬送板の所定の位置に形成されたセンサ穴およ
    び当該センサ穴の下方に配置された光センサを有するこ
    とを特徴とする請求項3に記載のウエーハ搬送装置。
  5. 【請求項5】搬送されてきた上記ウエーハを減速する手
    段を具備し、当該ウエーハを減速する手段によって減速
    された上記ウエーハの位置が、上記ウエーハの位置を検
    出するための手段によって検出されることを特徴とする
    請求項3若しくは4に記載のウエーハ搬送装置。
  6. 【請求項6】上記ウエーハを減速する手段は静電チャッ
    クであることを特徴とする請求項5に記載のウエーハ搬
    送装置。
  7. 【請求項7】上記搬送板の上記ウエーハの搬送方向に平
    行な一方および他方の端部には、それぞれ上記搬送方向
    に搬送される上記ウエーハの中心を結ぶ線に向かって傾
    斜した複数の制御穴が、上記搬送方向にそれぞれ形成さ
    れていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一
    に記載のウエーハ搬送装置。
  8. 【請求項8】上記制御穴の直径は、上記制御穴の吹き出
    し部近傍における上記気体の平均自由行程にほぼ等しい
    ことを特徴とする請求項7に記載のウエーハ搬送装置。
  9. 【請求項9】上記ウエーハに電子線若しくは紫外線を照
    射する手段と、上記ウエーハ上のチャージアップした微
    粒子を吸着する静電吸着手段を具備することを特徴とす
    る請求項1から8のいずれか一に記載のウエーハ搬送装
    置。
  10. 【請求項10】上記搬送室内の所定の位置に配置され
    た、気体噴出穴を有する気体噴出板と、当該気体噴出板
    を回転および上下させる手段を具備することを特徴とす
    る請求項1から9のいずれか一に記載のウエーハ搬出装
    置。
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