JP2001173639A - 半導電性ローラ - Google Patents

半導電性ローラ

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JP2001173639A
JP2001173639A JP36431199A JP36431199A JP2001173639A JP 2001173639 A JP2001173639 A JP 2001173639A JP 36431199 A JP36431199 A JP 36431199A JP 36431199 A JP36431199 A JP 36431199A JP 2001173639 A JP2001173639 A JP 2001173639A
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elastic layer
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JP36431199A
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English (en)
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Kentaro Ueishi
健太郎 上石
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続使用しても放電劣化が少なく、抵抗の上
昇や変動が少なく、電子写真プロセス内に適応すれば、
長時間使用しても感光体を汚染せずに安定した良好な画
像が得られる半導電性ローラの提供。 【解決手段】 感光体に当接され、又は中間転写ベルト
を介して感光体に当接され、芯材表面にポリウレタン弾
性体層を有する半導電性ローラにおいて、該ポリウレタ
ン弾性体層が、ポリオール成分とポリイソシアネート成
分とを反応させて得られたポリウレタンを含有し、前記
半導電性ローラを24時間連続使用した場合に、ソック
スレー抽出器を用い、水を溶剤として、該ポリウレタン
弾性体層を8時間還流して抽出される成分の残留イオン
中のNO3 -量が50μg/g以下であり、かつNO2 -
が5μg/g以下であることを特徴とする半導電性ロー
ラである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導電性ローラに
関し、特に電子写真装置における転写ローラとして用い
ることができ、優れた画像品質を提供し、長期間安定し
て画像劣化を起こさない半導電性ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機やプリンター等における電
子写真方式では、まず感光体表面を一様に帯電させ、こ
の感光体に光学系から映像を受けて潜像を形成させ、更
に潜像に従ってトナーにより現像し、形成されたトナー
像を用紙上に転写する画像形成方法が一般的である。ト
ナー像を転写させるための転写方式としては種々のもの
が採用されており、例えば、コロトロン放電方式では、
5〜10kVもの高電圧を印加する必要があり、オゾ
ン、NOx、硫化物等の有害物質が発生し、環境上の問
題がある。近年、接触転写方式においてカーボン等の導
電性粒子やアルカリ金属塩、4級アンモニウム塩等の電
解質を分散した導電性ゴムローラを使用する方式が開発
され、この方式によれば低い電圧で転写が可能であり、
オゾンの発生も少なくこれまでの諸問題を解決させるこ
とが可能となった。また、これらのローラ材質として各
種導電方法の調整のし易さや、耐磨耗性の良さ、低歪の
特性、摩擦係数等の機械物性的な面からも特にウレタン
を用いた材料検討が多くなされてきている。
【0003】しかし、この導電性ウレタンゴムローラ
は、初期稼動した後、機械が停止しているような、ロー
ラが感光体に直接接触し停止しているときに、そのニッ
プ部において感光体表面に対して付着物を残し、そのた
めに機械再起動時に、黒線ニップトラブルが発生する現
象(パーキングディレージョン)が起きていた。この現
象は、特に冬場の低温低湿時であり、オゾンが比較的多
く発生する環境で使用された機械において、かつ、夏場
の高温高湿条件で使用したときに多く見られる。これ
は、この導電性ウレタンゴムローラが、転写時に発生す
る用紙剥離時にオゾン発生による放電生成物のNOx、
SOx等をローラ内に吸着蓄積しやすいことと、その吸
収したNOx、SOx等により高温高湿の水分存在下で
ウレタン分解反応が促進されることが認められた。例え
ば、イオン導電性ウレタンローラのような導電性ゴムロ
ーラを使用し、それらNOx、SOx等をイオン導電性
物質のアニオン又はカチオン源としても使用している場
合に、同様の問題が発生することも明らかになった。
【0004】更に、使用中においては静電転写方式での
放電生成物としては、硝酸イオン、亜硝酸イオン、硫酸
イオン、アンモニウムイオン等の空気中のオゾン酸化生
成物があり、これらが転写ローラのウレタン成分、ポリ
エーテル成分、ポリオール成分、イオン性導電種と相溶
し、徐々に蓄積されてくる。このためウレタン成分中の
ポリオール成分とポリイソシアネート成分とのウレタン
結合、アロファネート結合部分、及びポリエステル結合
部分で加水分解反応が促進する。即ち、一定量以上の放
電生成物が蓄積され、ウレタン中の水分と水和して酸性
の硫酸、硝酸、亜硝酸、塩基性のアンモニウム水に変わ
り、ウレタンの主鎖やモノマー成分を加水分解し、感光
体上に低分子ウレタン成分やポリオール成分が汚染した
り、例えば導電性を付与している4級アンモニウム塩と
の静電的な結合が弱まり、イオン成分自体がブリード
し、感光体上でのロールニップ部画像汚染やベルト部材
上での電気的転写不良や接着成分による転写不良が発生
しやすい。
【0005】また、連続通電時における電気泳動による
ポリオール成分やイオン成分の表面部分への移行による
表面タック性や粘着性の増加により、直接感光体上に転
移しなくても転写電界の通電不良が発生し、長時間使用
による電気的劣化及びイオン成分の減少による電荷担体
の不足が発生する。このため必要な転写電界が高圧電源
から電圧を供給できず、電荷分離されたまま転写電流が
不足するといった現象が発生しやすい。初期的には加水
分解成分やイオン成分の遍在が少ないため安定した転写
電流が供給できるが、連続通電劣化による低分子成分増
加やイオン成分の蓄積移行によりアセトン抽出量が増加
すると転写部材の抵抗上昇を伴い、その抽出量が大幅に
増加するため安定した転写電流の維持が不可能になり、
ローラ表面に析出したり、感光体への移行が発生し画像
劣化を引き起こす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける問題を解決し、以下の目的を達成することを課題
とする。即ち、本発明は、連続使用しても放電劣化が少
なく、抵抗の上昇や変動が少なく、電子写真プロセス内
に適応すれば、長時間使用しても感光体を汚染せずに安
定した良好な画像が得られる半導電性ローラを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、通電使用時に発生するオ
ゾン酸化生成物である硝酸イオン、亜硝酸イオン、硫酸
イオン、アンモニウムイオンを一定量以下の範囲にその
蓄積を抑えることにより、ポリウレタン中のポリオール
成分の加水分解を抑制し、分子量低下を抑え安定した電
気抵抗を維持でき、イオン成分や分解物のローラ表面へ
の移行、感光体上への転移、及びベルトへの付着を少な
くでき、高速使用に対する高印加電圧使用を長期間安定
に保持できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】前記課題を解決するための手段は、以下の
通りである。即ち、 <1> 感光体に当接され、又は中間転写ベルトを介し
て感光体に当接され、芯材表面にポリウレタン弾性体層
を有する半導電性ローラにおいて、該ポリウレタン弾性
体層が、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを
反応させて得られたポリウレタンを含有し、前記半導電
性ローラを24時間連続使用した場合に、ソックスレー
抽出器を用い、水を溶剤として、該ポリウレタン弾性体
層を8時間還流して抽出される成分の残留イオン中のN
3 -量が50μg/g以下であり、かつNO2 -量が5μ
g/g以下であることを特徴とする半導電性ローラであ
る。 <2> 前記抽出される成分の残留イオン中のSO4 2-
量が、5μg/g以下である前記<1>に記載の半導電
性ローラである。 <3> 前記抽出される成分の残留イオン中のNH4 +
が、5μg/g以下である前記<1>又は<2>に記載
の半導電性ローラである。 <4> 前記半導電性ローラを24時間連続使用した場
合に、ソックスレー抽出器を用い、水を溶剤として、該
ポリウレタン弾性体層を8時間還流して抽出される水抽
出量が、初期に比べ1.3倍以下であり、かつ、アセト
ンを溶剤として、該ポリウレタン弾性体層を8時間還流
して抽出されるアセトン抽出量が、初期に比べ1.3倍
以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の半
導電性ローラである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明の半導電性ローラは、芯材表面に、少な
くともポリウレタン弾性体層を有し、更に必要に応じ
て、接着層、コート層、スキン層等のその他の層を有し
てなる。本発明の半導電性ローラは、該半導電性ローラ
を24時間連続使用した場合に、ソックスレー抽出器を
用い、水を溶剤として、前記ポリウレタン弾性体層を8
時間還流して抽出される成分の残留イオン中のNO
3 -(硝酸イオン)量が50μg/g以下であり、かつN
2 -(亜硝酸イオン)量が5μg/g以下であることを
特徴とする。
【0010】本発明において、放電生成物である硝酸イ
オン及び亜硝酸イオンの蓄積量を上記の範囲内に設定す
ることにより、ウレタン結合やポリオール中のエステル
成分の加水分解を抑制し、長期間使用による感光体上の
汚染、画像劣化を防止することができる。また、酸化防
止剤や発泡セル形状の工夫、モノマー成分の疎水化、部
材表面のクリーニング、表面コート層、チュービング等
の方法により、ローラ表面積を少なくし、ウレタン成分
の吸水性を少なくし、放電生成物を溜まりにくくするこ
とができる。
【0011】前記抽出される成分の残留イオン中のNO
3 -量が50μg/gを超える場合、あるいはNO2 -量が
5μg/gを超える場合には、ポリウレタン中のポリオ
ール成分の加水分解を抑制することができず、ポリウレ
タンの分子量低下を生じ、安定した電気抵抗を維持する
ことができなくなる。本発明においては、前記半導電性
ローラを24時間連続使用した場合に、ソックスレー抽
出器を用い、水を溶剤として、前記ポリウレタン弾性体
層を8時間還流して抽出される成分の残留イオン中のN
3 -量は30μg/g以下が好ましく、また、NO2 -
は3μg/g以下が好ましい。ここで、24時間連続使
用するとは、連続DC電圧印加による電気的疲労を加え
ることを意味し、断続使用した場合であっても、使用時
間が合計24時間となるとき、放電生成物が上記一定量
以下であればよい。
【0012】また、本発明においては、前記半導電性ロ
ーラを24時間連続使用した場合に、ソックスレー抽出
器を用い、水を溶剤として、前記ポリウレタン弾性体層
を8時間還流して抽出される成分の残留イオン中のSO
4 2-(硫酸イオン)量が、5μg/g以下であることが
好ましく、3μg/g以下であることがより好ましい。
更に、本発明においては、前記半導電性ローラを24時
間連続使用した場合に、ソックスレー抽出器を用い、水
を溶剤として、前記ポリウレタン弾性体層を8時間還流
して抽出される成分の残留イオン中のNH4 +(アンモニ
ウムイオン)量が、5μg/g以下であることが好まし
く、3μg/g以下であることがより好ましい。前記S
4 2-量が5μg/gを超える場合、あるいは前記NH4
+量が、5μg/gを超える場合には、ポリウレタン中
のポリオール成分の加水分解を抑制することができず、
分子量低下を生じ、イオン成分のローラ内解離が進み、
安定した電気抵抗を維持することができなくなることが
ある。
【0013】本発明において、ソックスレー抽出器を用
い、水を溶剤として、放電生成物(硝酸イオン、亜硝酸
イオン、硫酸イオン、アンモニウムイオン等)を抽出す
る方法は、具体的には、試料1〜2gを計って75mm
用に裁断し、円筒ろ紙に入れソックスレー抽出管に挿着
する。水70mlをフラスコに入れ、8〜24時間連続
熱抽出処理を行う。得られる抽出液の濃度は1〜2%で
ある。また、抽出された放電生成物のアニオン成分及び
カチオン成分を定量するには、市販のイオンクロマトグ
ラフを用いることができる。具体的には、得られた抽出
液を100mlに水で希釈し、注入量50μlにてカラ
ム(カチオン用:HPIC CG12A,HPIC C
S12A、アニオン用:HPIC AG−14、AS−
14)にてイオンクロマトグラムによる定量分析を行っ
た。
【0014】また、本発明においては、前記半導電性ロ
ーラを24時間連続使用した場合に、ソックスレー抽出
器を用い、水を溶剤として、該ポリウレタン弾性体層を
8時間還流して抽出される水抽出量が、初期に比べ1.
3倍以下であり、かつ、アセトンを溶剤として、該ポリ
ウレタン弾性体層を8時間還流して抽出されるアセトン
抽出量が、初期に比べ1.3倍以下であることが好まし
い。水抽出によりイオン成分を選択的に抽出し、ウレタ
ン発泡体中に存在する放電生成物の蓄積量をイオンクロ
マトグラフにより定量分析し、更にアセトン抽出によ
り、ポリオール低分子成分、イオン成分、放電生成物、
整泡剤、酸化防止剤等の劣化成分を抽出できるため、初
期に対する劣化成分の特定と増加割合を測定することが
でき、感光体汚染性の指標や半導電性ローラ自身の劣化
を定量的に把握することができる。上記のように、長時
間使用による電気的劣化に伴う初期ブリード成分のアセ
トン抽出量を、初期に比べ1.3倍以下に抑えることに
より、電気抵抗の上昇、酸化防止剤の消耗、永久歪の低
下、表面摩擦係数の低下、表面タックによる画像汚染性
等を防ぐことができる。
【0015】一般に、ポリオール成分中に存在するエス
テル結合やウレタン結合自体は酸及びアルカリ加水分解
性で、その成分中に低分子ウレタン成分も反応過程の中
で存在し、初期においても電子写真装置の感光体やトナ
ー付着等を汚染する。24時間使用した場合のポリウレ
タン弾性体層中に存在する放電生成物の蓄積量を水抽出
により選択的に抽出し、定量化し、及び、アセトン抽出
により低分子成分を定性化することができるが、上記の
範囲にすることにより、感光体等を汚染することのない
半導電性ローラを提供することができる。アセトン抽出
による低分子ウレタン成分、加水分解生成物、イオン成
分等の抽出量が少量である場合は相手材及び感光体表面
を汚染することがない。
【0016】本発明の半導電性ローラは、本発明で規定
する要件を満たすポリウレタン弾性体層を有していれば
よく、そのためには、例えば、特定の4級アンモニウム
過塩素酸塩やアルカリ金属、スルホン酸塩等をポリウレ
タン弾性体層に含有させる方法、ポリウレタン弾性体層
の表面にコーティング層あるいはナイロンやフッ素樹脂
等のソリッドチューブ、フィルム層を設ける方法等が挙
げられる。
【0017】前記4級アンモニウム過塩素酸塩は、下記
一般式(1)で表される化合物が好ましい。
【0018】
【化1】
【0019】前記一般式(1)中、R1〜R4は、少なく
とも1つは末端アルコール残基をもつエチレングリコー
ル基を含み、他は互いに炭素数の異なるアルキル基を表
す。更に、本発明においては、前記一般式(1)で表さ
れる4級アンモニウム過塩素酸塩のうち、下記一般式
(2)で表される化合物が特に好ましい。
【0020】
【化2】
【0021】前記一般式(2)中、R5及びR6は、互い
に炭素数の異なる炭素数1〜20のアルキル基を表し、
x+y=2〜15である。
【0022】また、スルホン酸塩等のモノマー成分につ
いては、下記一般式(3)で表されるジオール化合物を
用いてもよい。
【0023】
【化3】
【0024】本発明で使用される4級アンモニウム過塩
素酸塩は、通常のアルキル基又はアリール基をもつ4級
アンモニウム塩に比べエチレングリコール基を含有して
おり、液状のためポリオールとの相溶性が良好で混合攪
拌の均一化が容易であり、その分散性も均一で抵抗ムラ
がなく製造安定性に優れ、製造後のブリード性が少な
く、抵抗の維持安定性に優れる。また、末端に反応性の
水酸基をもつためポリウレタン樹脂内に高分子反応で取
り込まれ、イオンの偏在を抑制でき、安定した抵抗を長
期にわたり維持することが可能である。
【0025】本発明において、前記ポリイソシアネート
成分とポリオール成分との反応に際して、イソシアネー
ト成分が過剰になるように調整することにより、ウレタ
ン分子鎖間での架橋反応とアロファネート結合が進行
し、より4級アンモニウム過塩素酸イオンの解離反応の
抑制が可能になり、抵抗値の環境変動が低減される。本
発明において、前記4級アンモニウム過塩素酸塩のポリ
ウレタン樹脂への添加量は、0.005〜30重量%が
好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。
【0026】前記ポリウレタン弾性体層の表面に設けら
れるコーティング層は、同種ウレタン系材料にカーボン
ブラックや酸化スズ、チタン酸カリウム等の導電性粉末
を混合した塗料をスプレー塗布やディッピング塗布する
ことにより形成される。また、前記ポリウレタン弾性体
層の表面に設けられるソリッド層は、カーボンブラック
を導電性粉としてナイロンチューブ、PFA、FEPチ
ューブ等の樹脂材料やEPDM等のゴムチューブを被覆
成形して形成される。
【0027】[ポリウレタン弾性体層]前記ポリウレタ
ン弾性体層は、ポリオール成分とポリイソシアネート成
分とを反応させて得られたポリウレタンを含有し、更に
必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、触媒、発泡
剤、着色剤、可塑剤、難燃剤等のその他の成分を含有し
てなる。
【0028】(ポリオール成分)前記ポリオール成分の
具体例としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及
びこれらの共重合体あるいはブレンド品、ポリアルキレ
ングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコー
ル、テトラヒドロフランとアルキレンオキサイドとの共
重合ポリオール及びこれらの変性体あるいはブレンド品
等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、
2種以上を併用してもよい。
【0029】(ポリイソシアネート成分)前記ポリイソ
シアネート成分の具体例としては、例えば、トリレンジ
イソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)、水添MDI、キシリレンジイソシ
アネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソシア
ネート(TMXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0030】(その他の成分)前記ポリウレタン弾性体
層には、前記その他の成分として、鎖延長剤、架橋剤、
顔料、難燃化剤等の低分子ポリオール、触媒としてアミ
ン類、スズ錯体等を含有させることができる。また、整
泡剤としてシリコーンとポリエーテルポリオールあるい
はポリエステル類から製造されたシリコーン側鎖型多元
共重合体を用いることもでき、これらにポリオール成
分、ポリイソシアネート成分、そして一般式(1)で表
される4級アンモニウム過塩素酸塩を添加混合してなる
混合物をエアー、窒素等の気体を混入させる機械発泡法
あるいは水発泡を併用して発泡させることができる。
【0031】以下、本発明の半導電性ローラについて、
図面を参照して説明する。図1は、転写ローラとして本
発明の半導電性ローラを用いた画像形成装置の一例を示
す概略構成図である。この転写ローラ10は、ステンレ
ス(SUS)や鉄にニッケルメッキを施した導電性金属
芯材11の外周に、ポリウレタン弾性体層12を被覆し
て構成されている。ポリウレタン弾性体層12は、ポリ
ウレタンの高分子物質に導電性カーボンブラック等の導
電性物質を分散させた構造からなっている。
【0032】図1に示す画像形成装置は、電子写真プロ
セスを利用したレーザープリンターとして構成されたも
のである。この画像形成装置は、像担持体としての有機
感光体(OPC)等を用いた感光体ドラム21を備え
る。この感光体ドラム21は、図示していない駆動手段
によって図中、矢印方向に所定のプロセススピードで回
転駆動されるようになっている。感光体ドラム21の表
面は、この感光体ドラム21表面に接触する帯電ローラ
22によって所定の電位に一次帯電される。
【0033】この帯電ローラ22には、例えば、電源2
3によって電圧−350VのDC成分と周波数350H
z・電圧2000Vppの正弦波のAC成分が重畳され
た振動電圧が印加されており、感光体ドラム21の表面
は、帯電ローラ22によって印加電圧のDC成分に等し
い−350Vに一様に帯電される。その後、感光体ドラ
ム21の表面には、レーザー書込み装置29からの画像
情報に応じて出力される図示していない画像露光が施さ
れ、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
【0034】次に感光ドラム21上に形成された静電潜
像は、磁性一成分の現像剤等を使用した現像装置24の
現像ローラ25により現像されてトナー像となった後、
このトナー像は、所定のタイミングで給紙された転写媒
体としての転写用紙26上に転写ローラ10の帯電によ
って転写される。この転写ローラ10には、転写電流と
して3〜5μAに定電流制御された電流が通電されるよ
うになっている。その後、トナー像が転写された転写用
紙26は、感光体ドラム21の表面から分離され、定着
装置30へと搬送され、この定着装置30によって熱及
び/又は圧力によりトナー像が転写用紙26に定着され
て装置の外部に排出され、画像の形成工程が終了する。
【0035】尚、トナー像の転写工程が終了した感光体
ドラム21の表面は、クリーニング装置27のクリーニ
ングブレード28によって残留トナー等が清掃され、次
の画像形成工程に備えるようになっている。
【0036】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
尚、以下の説明において、「部」は総て「重量部」を意
味する。 (実施例1)グリセリンのプロピレンオキサイドとエチ
レンオキサイドを付加した分子量5000のポリエーテ
ルポリオール(旭ガラス製エクセール828)100
部、ウレタン変性ジフェニルメタンジイソシアネート
(住友バイエル製スミジュールPF)25部、及び1,
4−ブタンジオール2.5部によりNCO/OH比=
1.05に調整し、シリコーン整泡剤(日本ユニカ製L
520)1.5部、ニッケルアセチルアセテート0.5
部、ジブチルチンラウレート0.01部、及び下記構造
式で表されるココナッツオイル変性4級アンモニウム塩
(日本カーリット社製C−015)0.05部を使用し
た。
【0037】
【化4】
【0038】これらの混合物を撹拌し窒素ガス発泡さ
せ、高さ200mm×幅30mm×深さ30mmの円筒
状の金型に流し込み、160℃で30分加熱硬化させ
て、ポリウレタン弾性体層を有するポリウレタンフォー
ムローラ(半導電性ローラ)を作製した。この様にして
得られた半導電性ローラは、DC1000V印加し1k
gの荷重をローラシャフトに印加した場合のニップ抵抗
は、10℃、15RH%において5×108Ωであっ
た。発泡体の硬度は33度(アスカーC)であった。こ
の半導電性ローラを24時間連続電圧印加したところ、
抵抗変化は0.2桁であった。また、この半導電性ロー
ラを40℃、85RH%雰囲気下に2週間、有機感光体
に圧接させ保管した後、レーザープリンターに実機画像
測定したところ、画像劣化は見られなかった。
【0039】また、24時間連続使用した半導電性ロー
ラに対して、ソックスレー抽出器(ヤマト科学製)を用
いてアセトン及び水(蒸留水)により、上記半導電性ロ
ーラにおけるポリウレタン弾性体層の一部を連続8時間
還流して抽出を行った。具体的には、ウレタン成分2.
1gを計り裁断し、水70mlを抽出溶媒として連続抽
出後、水分を蒸発させ1.5wt%の抽出物を得た。そ
の後、水抽出物についてはイオンクロマトグラフにより
アニオン成分とカチオン成分を定量した。イオンクロマ
トグラフは、2000i/SP(DIONEX社製)で
カラムHPIC IONPAC AG−4A及びAS−
4Aを用いてイオン濃度を定量した。アセトン抽出物に
ついては、連続使用する前の初期抽出量と24時間連続
使用した後の抽出量とを比較した。結果を下記表1に示
す。
【0040】(実施例2)ポリエステルポリオール(ク
ラレ製クラポールP−2010)100部に、下記構造
式で表されるココナッツオイル変性4級アンモニウム塩
(日本カーリット社製C−013)2部を添加し、撹拌
溶解させた後、100℃に温調し、次いでコロネートH
X(日本ポリウレタン社製)42部を添加・撹拌し混合
物を得た。この混合物を予めシャフト(8mm径、27
0mm長さ)が配置されている30mm円筒金型内に注
入し、120℃で60分加熱し、両端部を除くシャフト
表面にポリウレタン弾性体層を有する半導電性ローラを
作製した。この半導電性ローラ硬度は42度(JIS
A)であり、ニップ抵抗は、実施例1と同様の方法で測
定したところ2×107Ωであった。また、実施例1と
同様に24時間連続電圧印加した抵抗上昇は0.3桁あ
った。
【0041】
【化5】
【0042】また、実施例1と同様に、24時間連続使
用した半導電性ローラに対し、ソックスレー抽出器を用
いてアセトン及び水(蒸留水)により、上記半導電性ロ
ーラにおけるポリウレタン弾性体層の一部を連続8時間
還流して抽出を行った。結果を下記表1に示す。
【0043】(比較例1)実施例1において、ココナッ
ツオイル変性4級アンモニウム塩(日本カーリット社製
C−015)の代わりに、テトラブチルアンモニウム過
塩素酸塩を使用した以外は、実施例1と同様にして半導
電性ローラを作製した。この半導電性ローラのニップ抵
抗は、実施例1と同様の方法により測定したところ8×
108Ωであったが、24時間連続電圧印加後の抵抗変
動は1.1桁であった。高温高湿(28℃、85%)時
と低温低湿(10℃、15%)時での抵抗値の環境変動
は2.3桁あり、高温高湿時での転写ローラ特性として
は端部かぶり現象が見られた。また、実施例1と同様に
保管後、画像測定したところ、感光体ニップ部での黒筋
が発生した。また、実施例1と同様に、24時間連続使
用した半導電性ローラに対し、ソックスレー抽出器を用
いてアセトン及び水(蒸留水)により、上記半導電性ロ
ーラにおけるポリウレタン弾性体層の一部を連続8時間
還流して抽出を行った。結果を下記表1に示す。
【0044】(比較例2)実施例2において、ココナッ
ツオイル変性4級アンモニウム塩(日本カーリット社製
C−013)の代わりに、過塩素酸リチウム0.05部
を添加した以外は、実施例2と同様にして半導電性ロー
ラを作製した。この半導電性ローラ硬度は40度であっ
た。また、この半導電性ローラのニップ抵抗は、実施例
2と同様の方法により測定したところ6×107Ωであ
り、24時間連続電圧印加した抵抗上昇は1.3桁あ
り、実機画像測定した結果、転写ローラとしては転写不
良によるかぶり現象が見られた。また、実施例2と同様
に、24時間連続使用した半導電性ローラに対し、ソッ
クスレー抽出器を用いてアセトン及び水(蒸留水)によ
り、上記半導電性ローラにおけるポリウレタン弾性体層
の一部を連続8時間還流して抽出を行った。結果を下記
表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、連続使用しても放電劣
化が少なく、抵抗の上昇や変動が少なく、電子写真プロ
セス内に適応すれば、長時間使用しても感光体を汚染す
ることなく安定した良好な画像が得られる半導電性ロー
ラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導電性ローラを用いた転写システ
ムの一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 転写ローラ(半導電性ローラ) 11 導電性金属芯材 12 ポリウレタン弾性体層 21 感光体ドラム 22 帯電ローラ 23 電源 24 現像装置 25 現像ローラ 26 転写用紙 27 クリーニング装置 28 クリーニングブレード 29 レーザー書込み装置 30 定着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H032 AA05 BA01 BA09 3J103 AA02 AA13 AA14 AA15 AA32 AA51 BA41 EA05 FA06 FA11 FA12 FA14 GA02 GA58 GA74 HA03 HA04 HA05 HA12 HA15 HA18 HA20 HA32 HA33 HA43 HA46 HA48 HA52 HA53 HA55

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体に当接され、又は中間転写ベルト
    を介して感光体に当接され、芯材表面にポリウレタン弾
    性体層を有する半導電性ローラにおいて、該ポリウレタ
    ン弾性体層が、ポリオール成分とポリイソシアネート成
    分とを反応させて得られたポリウレタンを含有し、前記
    半導電性ローラを24時間連続使用した場合に、ソック
    スレー抽出器を用い、水を溶剤として、該ポリウレタン
    弾性体層を8時間還流して抽出される成分の残留イオン
    中のNO3 -量が50μg/g以下であり、かつNO2 -
    が5μg/g以下であることを特徴とする半導電性ロー
    ラ。
  2. 【請求項2】 前記抽出される成分の残留イオン中のS
    4 2-量が、5μg/g以下である請求項1に記載の半
    導電性ローラ。
  3. 【請求項3】 前記抽出される成分の残留イオン中のN
    4 +量が、5μg/g以下である請求項1又は2に記載
    の半導電性ローラ。
  4. 【請求項4】 前記半導電性ローラを24時間連続使用
    した場合に、ソックスレー抽出器を用い、水を溶剤とし
    て、該ポリウレタン弾性体層を8時間還流して抽出され
    る水抽出量が、初期に比べ1.3倍以下であり、かつ、
    アセトンを溶剤として、該ポリウレタン弾性体層を8時
    間還流して抽出されるアセトン抽出量が、初期に比べ
    1.3倍以下である請求項1から3のいずれかに記載の
    半導電性ローラ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9146506B2 (en) 2012-03-14 2015-09-29 Fuji Xerox Co., Ltd. Surface protective film, transfer member, image forming apparatus, and method for forming image
JP2016126210A (ja) * 2015-01-06 2016-07-11 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び装置セット

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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