JP2001168640A - 温度補償型発振器、無線通信装置及び電子機器 - Google Patents

温度補償型発振器、無線通信装置及び電子機器

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JP2001168640A
JP2001168640A JP34650099A JP34650099A JP2001168640A JP 2001168640 A JP2001168640 A JP 2001168640A JP 34650099 A JP34650099 A JP 34650099A JP 34650099 A JP34650099 A JP 34650099A JP 2001168640 A JP2001168640 A JP 2001168640A
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circuit
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voltage
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Manabu Oka
学 岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力信号の位相雑音を低減でき、かつ、外部
からの周波数制御に対する応答性が早い温度補償型発振
器、無線通信装置及び電子機器を提供する。 【解決手段】 温度補償回路21より出力される温度補
償電圧Vc1に含まれるノイズを除去する第1のフィル
タ回路23と、外部より供給される周波数制御電圧Vc
2に含まれるノイズを除去する第2のフィルタ回路24
を有し、第2のフィルタ回路24のカットオフ周波数を
第1のフィルタ回路23のカットオフ周波数より高くす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度補償型発振
器、無線通信装置及び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器に使用される発振器は、
広い温度範囲で安定した発振周波数の出力信号を出力す
る必要があるため、温度補償型発振器(TCXO)が使
用されている。この温度補償型発振器は、圧電振動子の
発振周波数が負荷容量に応じて変化することを利用し、
温度補償回路により温度に応じて負荷容量を変化させて
圧電振動子の発振周波数を一定に維持するものである。
また、温度補償型発振器には、温度補償回路をアナログ
回路により構成したアナログ型のものと、温度補償回路
をディジタル回路により構成したディジタル型のものが
ある。
【0003】ところで、アナログ型の温度補償型発振器
においては、温度補償回路が多くの抵抗素子及び半導体
素子より構成されるため、温度補償回路が出力する温度
補償電圧Vc1に熱雑音やショット雑音等によるノイズ
Vnが加算される。このため、図11に示すアナログ型
の温度補償型発振器1のように、高周波成分を除去する
フィルタ回路2を温度補償回路3と電圧制御型発振回路
4との間に挿入することにより、温度補償回路3の出力
電圧Vc1+VnからノイズVnを除去することができ
る。このように、温度補償回路3より出力される温度補
償電圧Vc1に含まれるノイズを除去するフィルタ回路
2を設けることにより、出力信号の位相雑音を低減させ
ている。
【0004】また、図12は、ディジタル型の温度補償
型発振器のブロック図である。ディジタル型の温度補償
型発振器10において、温度補償回路11は、例えば、
温度センサ11A、アナログ/ディジタル(A/D)変
換器11B、メモリ11C及びディジタル/アナログ
(D/A)変換器11Dから構成される。すなわち、温
度補償回路11において、温度センサ11Aが計測した
温度情報は、A/D変換器11Bによりアナログ/ディ
ジタル変換され、メモリ11Cに予め記憶された圧電振
動子Xの温度特性を補償するためのディジタル信号に変
換され、D/A変換器11Dによりディジタル/アナロ
グ変換されて、温度補償電圧Vc1として出力される。
この場合、D/A変換器11Dの分解能の影響により温
度変化によりD/A変換器11Dに入力されるディジタ
ル信号に変化が生じた場合は、温度補償電圧Vc1にス
テップ状のノイズVnが生じる。このため、図12に示
すように、上述した高周波成分を除去するフィルタ回路
2を温度補償回路11と電圧制御型発振回路(VCX
O)4との間に挿入することにより、温度補償電圧Vc
1よりノイズVnを除去している。従って、ディジタル
型の温度補償型発振器においても、アナログ型の場合と
同様にフィルタ回路を使用することにより、出力信号の
位相雑音を低減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現在の携帯
型無線通信装置は、消費電力低減の観点から、受信待ち
受け時は、図13(A)に斜線部により示す間欠受信部
に間欠的に電力を供給して間欠受信を行う方法が採用さ
れている。なお、通常受信待ち受け時は、基本的に図1
3(A)の表示部・キーボードに常時電力が供給されて
おり、トランスミッタ部は送信時にのみ電力が供給され
る。ここで、図13(B)は、間欠受信部に供給される
電力の波形図である。図13(A)に示すように、この
間欠受信部には、温度補償型発振器1も含まれるため、
温度補償型発振器1は、他の間欠受信部と同一のタイミ
ングで電力が間欠的に供給されて動作するようになって
いる。しかし、この温度補償型発振器1において、上述
したようにノイズを除去するためのフィルタ回路を挿入
すると、フィルタ回路の時定数のため電力が供給されて
から出力信号の発振周波数が安定するまで時間がかかっ
てしまう。このため、出力信号の発振周波数が安定する
まで温度補償型発振器1及び他の間欠受信部への電力の
供給を継続する必要があり、間欠受信時の受信時間の短
時間化が困難で、携帯型無線通信装置の消費電力低減に
不利であった。
【0006】また、現在の携帯型無線通信装置に使用さ
れる温度補償型発振器は、図14に示すように、基地局
からの信号を基準に更に正確に周波数を調整するAFC
機能用の周波数制御電圧入力端子VCを具備するVC−
TCXOが一般的である。すなわち、図14に示すよう
に、VC−TCXO12は、基地局より受信した信号に
基づいて携帯型無線通信装置の信号処理回路より供給さ
れる周波数制御信号φVCを入力し、この周波数制御信
号φVCを電圧変換回路13により周波数制御電圧Vc
2に電圧変換する。そして、VC−TCXO12におい
ては、加算器14により周波数制御電圧Vc2と温度補
償電圧Vc1とが加算され、フィルタ回路2を介して電
圧制御型発振回路4に供給される。これにより、出力信
号の周波数を温度補償すると共に、基地局の基準周波数
に同期した周波数に変更する。しかし、このようにVC
−TCXOにフィルタ回路を使用して出力信号の位相雑
音を低減すると、フィルタ回路の時定数の影響により周
波数制御電圧Vc2の変化に対する発振周波数の応答性
が悪くなる問題も生じてしまう。
【0007】そこで本発明の目的は、出力信号の位相雑
音を低減でき、かつ、外部からの周波数制御に対する応
答性が早い温度補償型発振器、この温度補償型発振器を
具備する無線通信装置及び電子機器を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の構成は、供給される電圧に応じて出
力信号の発振周波数が変化する電圧制御型発振回路と、
温度に基づいて前記出力信号の発振周波数を一定にする
ための温度補償電圧を出力する温度補償回路と、外部よ
り供給される周波数制御信号に基づいて前記出力信号の
発振周波数を設定すべき周波数にするための周波数制御
電圧を出力する電圧変換回路と、を備える温度補償型発
振器において、前記温度補償電圧に含まれるノイズを除
去する第1のフィルタ手段と、前記周波数制御電圧に含
まれるノイズを除去する第2のフィルタ手段とを有し、
前記第2のフィルタ手段のカットオフ周波数は、前記
第1のフィルタ手段のカットオフ周波数より高いことを
特徴としている。
【0009】請求項2記載の構成は、請求項1記載の温
度補償型発振器において、前記第1及び第2のフィルタ
手段は、抵抗素子とリアクタンス素子とからそれぞれ構
成されていることを特徴としている。
【0010】請求項3記載の構成は、請求項1記載の温
度補償型発振器において、前記第1及び第2のフィルタ
手段は、インダクタンス素子とリアクタンス素子とから
それぞれ構成されていることを特徴としている。
【0011】請求項4記載の構成は、請求項1乃至請求
項3のいずれかに記載の温度補償型発振器において、前
記電圧制御型発振回路は、圧電振動子を発振させる発振
回路と、前記供給される電圧に応じて容量が変化する可
変リアクタンス素子とを有することを特徴としている。
【0012】請求項5記載の構成は、請求項1乃至請求
項4のいずれかに記載の温度補償型発振器において、前
記圧電振動子を除く構成部品がワンチップICとして構
成されていることを特徴としている。
【0013】請求項6記載の構成は、請求項5記載の温
度補償型発振器において、前記ワンチップIC及び前記
圧電振動子とが一のパッケージに収納されていることを
特徴としている。
【0014】請求項7記載の構成は、請求項1乃至請求
項6のいずれかに記載の温度補償型発振器を有し、待ち
受け時は、前記温度補償型発振器および受信用の回路に
間欠的に電力を供給して間欠受信を行う無線通信装置に
おいて、前記温度補償型発振器および前記受信用の回路
に電力の供給を開始する場合は、前記温度補償型発振器
に電力の供給を開始した後に、前記受信用の回路に電力
の供給を開始することを特徴としている。
【0015】請求項8記載の構成は、請求項1乃至請求
項6のいずれかに記載の温度補償型発振器を有し、一定
条件下において、前記温度補償型発振器および他の回路
への電力の供給を停止または開始する電子機器におい
て、前記温度補償型発振器および前記他の回路への電力
の供給を開始する場合は、前記温度補償型発振器に電力
の供給を開始した後に、前記他の回路に電力の供給を開
始することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施形態について説明する。
【0017】(1) 実施形態 (1−1) 実施形態の構成 図1は、本発明の実施形態に係る携帯型通信装置に使用
される温度補償型発振器(VC−TCXO)のブロック
図である。この温度補償型発振器20は、温度補償回路
21と、電圧変換回路22と、フィルタ回路23及び2
4と、加算器25と、電圧制御型発振回路(VCXO)
26とから構成される。温度補償回路21は、圧電振動
子Xの周波数温度特性の変化を打ち消すような温度補償
電圧Vc1を出力できる構成のものであればよい。例え
ば、温度補償回路21として、従来技術で述べたよう
に、温度センサと、アナログ/ディジタル変換回路と、
メモリと、ディジタル/アナログ変換回路により構成
し、温度情報をディジタル信号に変換した後、メモリに
予め記録された温度補償用のデータに変換し、この温度
補償用のデータをディジタル/アナログ変換することに
より、温度補償電圧Vc1を出力するディジタル型のも
のや、サーミスタ等の素子の温度特性を利用して、温度
補償電圧Vc1を出力するアナログ型のものが適用でき
る。
【0018】電圧変換回路22は、従来のVC−TCX
Oの電圧変換回路(図14に示す13)を適用でき、周
波数制御電圧入力端子VCを介して供給される周波数制
御信号φVCに基づいて周波数制御電圧Vc2を生成す
る回路である。例えば、電圧変換回路22としては、図
2に符号A、B、Cで示すように、周波数制御信号φV
Cに対して周波数制御電圧Vc2の傾きを変化させた
り、周波数制御電圧Vc2の変化の極性を変化させる機
能を持たせた回路が適用される。
【0019】フィルタ回路(第1のフィルタ手段)23
は、抵抗素子とコンデンサ(リアクタンス素子)C1か
ら構成されるローパスフィルタであり、温度補償回路2
1より供給される温度補償電圧Vc1に含まれるノイズ
を除去する。このフィルタ回路23の時定数は、温度補
償電圧Vc1より温度補償回路21等で発生するノイズ
を除去するために、カットオフ周波数が数十Hz〜数百
Hz程度になる値に設定する。なお、フィルタ回路23
は、インダクタンス素子とリアクタンス素子から構成し
た回路でもよい。
【0020】フィルタ回路(第2のフィルタ手段)24
は、例えば抵抗素子とコンデンサから構成されるローパ
スフィルタであり、電圧変換回路22より供給される周
波数制御電圧Vc2の高周波成分を除去する。従って、
フィルタ回路24は、温度補償型発振器20の外部から
制御電圧入力端子VCに供給される周波数制御信号φV
Cに含まれるノイズや、電圧変換回路22内部のノイズ
等、周波数制御電圧Vc2に含まれるノイズを除去す
る。また、フィルタ回路24は、カットオフ周波数を数
百Hz〜数kHzに設定すれば周波数制御電圧Vc2に
含まれるノイズを除去できるため、比較的時定数の小さ
いものが適用される。すなわち、フィルタ回路24のカ
ットオフ周波数fcはフィルタ回路23のカットオフ周
波数に比して高い値に設定される。このように2つのフ
ィルタ回路23及び24の時定数が異なる理由について
は後述する。
【0021】加算器25は、フィルタ回路23及び24
を介してそれぞれ供給される温度補償電圧Vc1と周波
数制御電圧Vc2を加算して電圧制御型発振回路26に
出力する。従って、電圧制御型発振回路26は、温度補
償電圧Vc1により温度が変化しても出力信号Pの発振
周波数が一定になるように制御されるとともに、周波数
制御電圧Vc2により出力信号Pの発振周波数が設定す
べき周波数になるように制御される。電圧制御型発振回
路26は、水晶振動子やセラミック振動子等の圧電振動
子Xを発振させる発振回路とバッファ回路からなる発振
回路27と、可変容量素子Cvとから構成される。例え
ば、電圧制御型発振回路26として、図3に示すような
バイポーラトランジスタQ1、Q2を用いて構成したも
のや、図4に示すようなインバータIVをMOS型トラ
ンジスタで構成したCMOS型のものが適用される。な
お、図3及び図4において、電圧VREGは、図1に図
示していないが、温度補償型発振器20の電源電圧VC
Cから作られる発振回路27内部の電源である。
【0022】(1−2) フィルタ回路の時定数 図5は、フィルタ回路(LPF)の周波数特性曲線図で
あるが、同図に示すように、フィルタ回路(LPF)は
カットオフ周波数fcが低いほど、すなわち、時定数が
大きいほど高い周波数の減衰が大きくなる。このため、
フィルタ回路を用いて温度補償型発振器の出力信号の位
相雑音を低減する場合は、フィルタ回路のカットオフ周
波数fcを低く設定した方がよいことが分かる。ここ
で、図6に出力信号のSSB位相雑音の特性曲線図を示
す。一方、図7は、図6の電圧制御型発振器の発振開始
から出力信号の周波数が安定するまでの時間(以下、
「発振開始時間」と言う。)の特性曲線図であるが、同
図に示すように、フィルタ回路のカットオフ周波数fc
が低いほど、すなわち、フィルタ回路の時定数が大きい
ほど発振開始時間は長くなる。この温度補償型発振器
は、上述したように、2つのフィルタ回路23及び24
が設けられているため、各フィルタ回路23及び24に
供給される温度補償電圧Vc1、周波数制御電圧Vc2
の周波数特性やノイズレベル等に応じて各フィルタ回路
23及び24の時定数を最適な値に設定することができ
る。従って、温度補償型発振器20は、各フィルタ回路
23及び24の時定数をノイズを除去可能な範囲で小さ
い値に設定することにより、出力信号の位相雑音の低減
と発振開始時間の短時間化の最適化を図ることができ
る。また、本実施形態に係る温度補償型発振器20にお
いては、周波数制御電圧Vc2に含まれるノイズを除去
するフィルタ回路24の時定数を小さい値に設定してカ
ットオフ周波数を高くすることにより、外部からの周波
数制御信号φVCに対する周波数変化の応答性を早くす
ることができる。
【0023】(1−3) 実施形態の動作 図8は、温度補償型発振器20のタイミングチャートで
あり、この図を参照しつつ、温度補償型発振器20の動
作を説明する。この温度補償型発振器20を具備する携
帯型通信装置は、従来の携帯型通信装置とほぼ同様であ
るが、温度補償型発振器20への電力の供給と温度補償
型発振器20を除く間欠受信部(以下「他の間欠受信部」
と言う。)への電力の供給をそれぞれ独立して行うこと
が可能になっており、ここでは間欠受信時の場合を想定
している。また、図8(A)は、他の間欠受信部に供給
される電源電圧VCCの波形であり、図8(B)は、温
度補償型発振器20に供給される電源電圧VCTの波形
である。図8(A)、(B)に示すように、温度補償型
発振器20には、他の間欠受信部より所定時間早いタイ
ミングで電力の供給が開始される。すなわち、図8
(B)に示すように、例えば、時刻T1において温度補
償型発振器への電源電圧VCTの供給が開始されると、
図8(C)に示すように、温度補償型発振回路20は出
力信号Pの発振を開始する。そして、図8(A)に示す
ように、時刻T2において他の間欠受信部への電源電圧
VCCの供給が開始され、携帯型無線通信装置は、受信
動作を開始する。次に、図8(A)に示すように、時刻
T3において他の間欠受信部への電源電圧VCCの供給
が停止されると、図8(B)に示すように、温度補償型
発振器20への電源電圧VCTの供給が停止され、携帯
型無線通信装置は受信動作を停止する。
【0024】ここで、この温度補償型発振器20が出力
すべき出力信号Pの発振周波数をf0とし、実際に出力
している発振周波数と出力すべき発振周波数f0との差
をdfとした場合において、図8(D)にこの周波数偏
差df/f0を示すように、出力信号Pは、電源電圧V
CTの供給が開始されてから所定期間経過後に発振周波
数が周波数f0に安定する。従って、上述したように、
温度補償型発振器20に電源電圧VCTの供給を開始し
た後に、他の間欠受信部に電源電圧VCCの供給を開始
することにより、出力信号Pの発振周波数が出力すべき
周波数に安定した後、他の間欠受信部に電源電圧VCC
を供給して、すぐに受信動作を開始することができる。
これにより、出力信号Pの発振周波数が安定するまで他
の受信回路に電源電圧VCCを供給する必要がなく、受
信時間を短くすることも可能になるため、携帯型通信装
置の消費電力を低減することができる。
【0025】(1−4) 実施形態の効果 以上の構成によれば、本実施形態に係る温度補償型発振
器20は、温度補償電圧Vc1に含まれるノイズを除去
するフィルタ回路23と、周波数制御電圧Vc2に含ま
れるノイズを除去するカットオフ周波数の高いフィルタ
回路24を配置することにより、出力信号の位相雑音を
低減でき、かつ、外部からの周波数制御に対する応答性
を早くすることができる。また、この温度補償型発振器
20を具備する携帯型無線通信装置は、受信待ち受け時
は、温度補償型発振器20に電力の供給を開始した後
に、他の受信回路に電力の供給を開始することにより、
消費電力を低減することができる。
【0026】(2) 変形例 (2−1) 第1変形例 また、上述の実施形態においては、温度補償型発振器2
0を構成する構成部品の実装状態については言及してい
なかったが、温度補償型発振器20は、温度補償電圧V
c1や周波数制御電圧Vc2に含まれるノイズを除去す
ることができるので、温度補償型発振器20を構成する
素子等を集積化することができる。
【0027】従って、例えば、温度補償型発振器の圧電
振動子X及びフィルタ回路23の構成素子であるコンデ
ンサC1を除く構成部品(図1において一点鎖線により
囲まれた部分)をワンチップICとして構成することが
でき、図9に示すようにリッドとの間に圧電振動子Xを
介して封止したセラミックパッケージの温度補償型発振
器を構成したり、図10に示すように、ワンチップI
C、圧電振動子X及びフィルタ回路23のコンデンサC
1をモールド封止したプラスチックパッケージの温度補
償型発振器を構成することができる。なお、図9及び図
10においては、ワンチップICをワイヤーボンディン
グにより基板に接続しているが、フリップチップボンデ
ィング(FCB)等の手法が適用できるのは言うまでも
ない。
【0028】また、フィルタ回路23あるいはフィルタ
回路24のインダクタンス素子、リアクタンス素子など
の構成素子を図9及び図10のC1部分に実装してよい
ことは言うまでもない。なお、コンデンサC1は、図9
及び図10のパッケージの外部に実装しても本発明の効
果は変わらない。これにより、温度補償型発振器を小型
化することができ、かつ、部品点数を削減して組立工数
及び製造コストを削減することができる。
【0029】(2−2) 第2変形例 上述の実施形態においては、周波数制御信号φVCに基
づいて出力信号の発振周波数を可変させる温度補償型発
振器に本発明を適用する場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、周波数制御端子VCを備えず、温度が
変化しても出力信号の発振周波数を一定に維持する温度
補償型発振器に適用してもよい。この場合、図1に示す
温度補償型発振器20より電圧変換回路22、フィルタ
回路24、加算器25を削除すればよい。この場合も上
述の実施形態と同様に、出力信号の位相雑音を低減でき
る。
【0030】(2−3) 第3変形例 上述の実施形態においては、この温度補償型発振器を携
帯型無線通信装置に適用した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、他の無線通信装置や電子機器に使
用されている温度補償型発振器に広く適用することがで
きる。
【0031】
【発明の効果】上述したように本発明の温度補償型発振
器は、温度補償電圧に含まれるノイズを除去するフィル
タ回路と、周波数制御電圧に含まれるノイズを除去する
カットオフ周波数が高いフィルタ回路を配置することに
より、出力信号の位相雑音を低減でき、かつ、外部から
の周波数制御に対する応答性を早くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る温度補償型発振器の
ブロック図である。
【図2】 前記温度補償型発振器の電圧変換回路の説明
に供する特性曲線図である。
【図3】 前記温度補償型発振器の電圧制御型発振回路
の一例の回路図である。
【図4】 前記温度補償型発振器の電圧制御型発振回路
の一例の回路図である。
【図5】 フィルタ回路(LPF)の周波数特性曲線図
である。
【図6】 フィルタ回路を用いた電圧制御型発振器の出
力信号のSSB位相雑音の特性曲線図である。
【図7】 フィルタ回路を用いた電圧制御型発振器の発
振開始時間の特性曲線図である。
【図8】 前記温度補償型発振器のタイミングチャート
である。
【図9】 第1変形例に係る温度補償型発振器の斜視図
である。
【図10】 第1変形例に係る温度補償型発振器の斜視
図である。
【図11】 従来のアナログ型の温度補償型発振器のブ
ロック図である。
【図12】 従来のディジタル型の温度補償型発振器の
ブロック図である。
【図13】 図13(A)は、携帯型無線通信装置のブ
ロック図であり、図13(B)は、前記携帯型無線通信
装置の間欠受信部に供給される電圧波形図である。
【図14】 フィルタ回路を挿入したVC−TCXOの
ブロック図である。
【符号の説明】
1、10、20……温度補償型発振器、 2、23、24……フィルタ回路(フィルタ手段)、 3、21……温度補償回路、 4、11、26……電圧制御型発振回路、 14、25……加算器、 22……電圧変換回路、 C1……コンデンサ(リアクタンス素子)、 Cv……可変容量素子(可変リアクタンス素子) Vc1……温度補償電圧、 Vc2……周波数制御電圧、 X……圧電振動子、 φVC……周波数制御信号

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給される電圧に応じて出力信号の発振
    周波数が変化する電圧制御型発振回路と、 温度に基づいて前記出力信号の発振周波数を一定にする
    ための温度補償電圧を出力する温度補償回路と、 外部より供給される周波数制御信号に基づいて前記出力
    信号の発振周波数を設定すべき周波数にするための周波
    数制御電圧を出力する電圧変換回路と、を備える温度補
    償型発振器において、 前記温度補償電圧に含まれるノイズを除去する第1のフ
    ィルタ手段と、 前記周波数制御電圧に含まれるノイズを除去する第2の
    フィルタ手段とを有し、 前記第2のフィルタ手段のカ
    ットオフ周波数は、前記第1のフィルタ手段のカットオ
    フ周波数より高いことを特徴とする温度補償型発振回
    路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の温度補償型発振器におい
    て、 前記第1及び第2のフィルタ手段は、抵抗素子とリアク
    タンス素子とからそれぞれ構成されていることを特徴と
    する温度補償型発振器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の温度補償型発振器におい
    て、 前記第1及び第2のフィルタ手段は、インダクタンス素
    子とリアクタンス素子とからそれぞれ構成されているこ
    とを特徴とする温度補償型発振器。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の温度補償型発振器において、 前記電圧制御型発振回路は、 圧電振動子を発振させる発振回路と、 前記供給される電圧に応じて容量が変化する可変リアク
    タンス素子とを有することを特徴とする温度補償型発振
    器。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の温度補償型発振器において、 前記圧電振動子を除く構成部品がワンチップICとして
    構成されていることを特徴とする温度補償型発振器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の温度補償型発振器におい
    て、 前記ワンチップIC及び前記圧電振動子とが一のパッケ
    ージに収納されていることを特徴とする温度補償型発振
    器。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の温度補償型発振器を有し、待ち受け時は、前記温度補
    償型発振器および受信用の回路に間欠的に電力を供給し
    て間欠受信を行う無線通信装置において、 前記温度補償型発振器および前記受信用の回路に電力の
    供給を開始する場合は、前記温度補償型発振器に電力の
    供給を開始した後に、前記受信用の回路に電力の供給を
    開始することを特徴とする無線通信装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の温度補償型発振器を有し、一定条件下において、前記
    温度補償型発振器および他の回路への電力の供給を停止
    または開始する電子機器において、 前記温度補償型発振器および前記他の回路への電力の供
    給を開始する場合は、前記温度補償型発振器に電力の供
    給を開始した後に、前記他の回路に電力の供給を開始す
    ることを特徴とする電子機器。
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