JP2001167217A - デビット処理システム - Google Patents

デビット処理システム

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JP2001167217A
JP2001167217A JP35372599A JP35372599A JP2001167217A JP 2001167217 A JP2001167217 A JP 2001167217A JP 35372599 A JP35372599 A JP 35372599A JP 35372599 A JP35372599 A JP 35372599A JP 2001167217 A JP2001167217 A JP 2001167217A
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Akihiro Nakatani
明広 中谷
Shinichi Sugiyama
晋一 杉山
Tadakazu Watanabe
忠和 渡辺
Shinichiro Seki
真一郎 関
Kenichi Takemura
健一 武村
Susumu Okudaira
進 奥平
Masanori Shibayama
正典 柴山
Tadashi Betsuto
正 別筒
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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リアルタイム照会による通信コストを低減で
きかつ未払いによる損害リスクが回避できるデビット処
理システムを提供する。 【解決手段】 金銭的価値をカード内残高として格納可
能なカード12と、カードに対して読取り書込み処理を行
う支払い受付装置22と、カード保有者の口座残高に対し
て口座残高ロック及び口座引落しを実行する勘定系処理
部26と、金銭的価値を発行し支払い受付装置へ伝送する
金銭的価値発行部28と、支払い受付装置、勘定系処理部
及び金銭的価値発行部の間のデータの流れ及び処理を制
御するデビット処理制御部24とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カードを用いた電
子決済処理システムに関し、特にデビット方式を用いた
デビット処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】情報通信ネットワークを基盤とする電子
商取引が進展しつつある中で、確実で安全性の高い電子
決済システムの構築が重要な課題となっている。電子決
済システムの1つであるデビット方式を適用した、いわ
ゆるデビット・カードが我国でも本年から使用開始され
た。デビット方式よる処理システムにおいては、顧客が
加盟店において商品等を購入する際に加盟店が顧客の銀
行預金口座残高を確認し、購入代金を顧客の口座から引
落し、加盟店の口座に移転することとなる。従って、加
盟店にとって代金未払いのリスクがない。この処理にお
いて顧客は、通常デビット・カードを加盟店に提示し、
加盟店は、当該カードを店舗に設置された支払い受付装
置いわゆる端末装置に適用することにより、ネットワー
クを通し当該顧客の銀行預金口座残高を確認する。
【0003】基本的に従来のオンライン・デビット処理
システムにおいては、顧客と加盟店が商品等を売買取引
する都度、当該顧客の預金口座の残高照会をオンライン
かつリアルタイムにて実行している。ただし、実際に決
済を行うためには、当該取引の具体的内容及び支払額等
のデータを含む売上データを伝送する必要があるが、こ
の売上データ伝送を残高照会と同時に行って即時口座引
落としを実行するシングル・メッセージ方式と、残高照
会とは別に時間的に遅れて(例えば、当日夜間または後
日に)売上データを伝送し口座引落しを実行するデュア
ル・メッセージ方式とがある。これらは、口座引落しが
リアルタイム処理であるかバッチ処理であるかの違いが
あるのみで本質的な差異はない。
【0004】図13は、従来のオンライン・デビット処
理システム50を概略的に示した示した構成図である。
デビット・カード(以下、単に「カード」と称する)5
2は従来のものであり、カード発行者により発行され
る。我が国では銀行が発行者となり得る。カード発行者
は、カード52を用いた加盟店における売買取引の支払
い処理を実行するデビット処理システム50を保有す
る。オンライン・デビット処理制御部64は、当該シス
テム全体のデータの流れ及び処理を管理制御する。支払
い受付装置62は、加盟店に設置されており、オンライ
ン・デビット処理制御部64の制御下において勘定系処
理部66とオンライン接続されている。支払い受付装置
62は、カード52に対して読取り書込み処理を行い、
勘定系処理部66との間でオンラインにてデータの受け
渡しを行う。勘定系処理部66は、支払い受付装置62
へ必要なデータを送ると共に、支払い受付装置62から
伝送されるデータに基づき顧客の銀行口座残高照会を行
い、口座残高からの引落しを実行する。
【0005】実際の売買取引においては、先ず、顧客す
なわちカード保有者が加盟店に対してカード52を提示
し、デビット処理システム50による決済処理を依頼す
る。次に、支払い受付装置62にカード52を適用す
る。支払い受付装置62は、ネットワーク介しオンライ
ンにて勘定系処理部66に対しカード保有者の口座残高
照会を要求する。すなわち、カード保有者の口座残高が
取引対象の商品代金すなわち支払額以上であるか否かを
確認する。ここで、カード保有者の口座は、通常、カー
ド発行者である銀行に存する口座である。シングル・メ
ッセージ方式においては、このとき同時に売上データも
共に伝送される。口座残高が支払額以上であれば、勘定
系処理部66は即時、口座からの引落しを実行する。そ
の後、支払い受付装置62を介し所定の印刷出力等によ
り処理結果が通知される。一方、残高照会の結果、カー
ド保有者の口座残高が支払額に満たなければ、取引拒否
され、その旨が通知される。
【0006】デュアル・メッセージ方式においては、残
高照会により口座残高が支払額以上であると確認された
場合、勘定系処理部66は、即時引落しの替わりに、即
時口座残高ロックを行う。すなわち、支払額に相当する
金額だけ口座残高をロックする。デュアル・メッセージ
方式においては、このとき売上データは同時に伝送され
ない。この口座残高ロックされた部分は預金拘束され、
引出し不能となる。これは、口座引落しが即時処理され
ないことによる代金未払いのリスクを回避するためであ
る。そして支払い受付装置62を介し所定の印刷出力等
により処理結果が通知される。さらに、所定の時点で売
上データがバッチ処理でネットワークを通して勘定系処
理部66へ伝送された後、口座残高ロック金額の減額す
なわち口座引落しが実行される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた通り、従来
のデビット処理システム50は、売買取引の都度、顧客
の口座残高をリアルタイムにてオンライン照会し即時引
落としまたは即時口座残高ロックを実行するため、代金
未払いのリスクはないが、一方、その通信コスト及び通
信処理時間の負担が大きな問題となる。特に、販売単価
が低額になればなるほど売上金額に占める処理コストの
割合が高くなることは、リテール分野における発展が期
待される当該システムにおいて大きな障害となるもので
ある。
【0008】以上の状況に鑑み、本発明は、電子決済シ
ステムの1つであるデビット処理システムにおいて、リ
アルタイム照会による通信コスト及び通信処理時間を大
幅に低減し、口座番号入力等に要する手間を省き、入力
時の番号盗視を未然に防ぎ、かつ代金未払いによる損害
リスクを回避できるシステムを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するべ
く本発明は、以下の構成を有するデビット処理システム
を提供する。
【0010】本発明によるデビット処理システムは、次
の基本構成すなわち、読取り書込み可能な電子データに
よる金銭的価値をカード内残高として格納可能なカード
と、前記カードに対して前記カード内残高の読取り書込
み処理を行う支払い受付装置と、前記支払い受付装置か
ら伝送されるデータに基づきカード保有者の口座残高に
対して口座残高ロック及び口座引落しを実行する勘定系
処理部と、前記勘定系処理部の処理結果に基づき金銭的
価値を発行し前記支払い受付装置へ伝送する金銭的価値
発行部と、前記支払い受付装置、前記勘定系処理部及び
前記金銭的価値発行部の間のデータの流れ及び処理を制
御するデビット処理制御部とを有する。
【0011】(1)上記基本構成を有する第1の構成に
おいては、前記支払い受付装置が、支払額が前記カード
内残高以下であるか否かを判断し、前記支払額が前記カ
ード内残高以下である場合、前記支払い受付装置は、前
記カード内残高を前記支払額分だけ減額すると共に、後
の時点で前記カード内残高の減額分のデータを前記金銭
的価値発行部へ伝送し、かつ、前記勘定系処理部は、前
記カード内残高の減額分のデータが前記金銭的価値発行
部へ伝送されたことに応答して前記カード保有者の口座
残高から前記支払額分を引落し、前記支払額が前記カー
ド内残高を超える場合、前記支払い受付装置は、前記支
払額及び前記カード内残高のデータを前記勘定系処理部
へ伝送し、前記勘定系処理部が、前記支払額のデータに
基づき支払い不足額が前記口座残高以下であるか否かを
判断し、前記支払い不足額が前記口座残高以下である場
合、前記勘定系処理部は、前記支払い不足額を口座残高
ロックすると共に最高でカード内格納限度額を口座残高
ロックし、前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロッ
クされた金額分の金銭的価値を発行して前記支払い受付
装置へ伝送し、前記支払い受付装置は、伝送された前記
金銭的価値を前記カード内に充填した後、前記カード内
残高を前記支払額分だけ減額すると共に、後の時点で前
記カード内残高の減額分のデータを前記金銭的価値発行
部へ伝送し、かつ、前記勘定系処理部は、前記カード内
残高の減額分のデータが前記金銭的価値発行部へ伝送さ
れたことに応答して前記口座残高から前記支払額分を引
落す。
【0012】(2)上記基本構成を有する第2の構成に
おいては、前記支払い受付装置が、支払額が前記カード
内残高以下であるか否かを判断し、前記支払額が前記カ
ード内残高以下である場合、前記支払い受付装置は、前
記カード内残高を前記支払額分だけ減額すると共に、後
の時点で前記カード内残高の減額分のデータを前記金銭
的価値発行部へ伝送し、かつ、前記勘定系処理部は、前
記カード内残高の減額分のデータが前記金銭的価値発行
部へ伝送されたことに応答して前記カード保有者の口座
残高から前記支払額分を引落し、前記支払額が前記カー
ド内残高を超える場合、前記支払い受付装置は、前記支
払額及び前記カード内残高のデータを前記勘定系処理部
へ伝送し、前記勘定系処理部が、前記支払額のデータに
基づき支払い不足額が前記口座残高以下であるか否かを
判断し、前記支払い不足額が前記口座残高以下である場
合、前記勘定系処理部は、前記支払い不足額を前記口座
残高から即時引落すと共に最高でカード内格納限度額を
口座残高ロックし、前記金銭的価値発行部は、前記口座
残高ロックされた最高で格納限度額分の金銭的価値を発
行して前記支払い受付装置へ伝送し、前記支払い受付装
置は、前記カード内残高全体を減額した後、伝送された
前記金銭的価値を前記カード内に充填すると共に、後の
時点で前記カード内残高の減額分のデータを前記金銭的
価値発行部へ伝送し、かつ、前記勘定系処理部は、前記
カード内残高の減額分のデータが前記金銭的価値発行部
へ伝送されたことに応答して前記カード保有者の口座残
高から前記減額分を引落す。
【0013】(3)上記基本構成を有する第3の構成に
おいては、前記支払い受付装置が、支払額が前記カード
内残高以下であるか否かを判断し、前記支払額が前記カ
ード内残高以下である場合、前記支払い受付装置は、前
記カード内残高を前記支払額分だけ減額すると共に、後
の時点で前記カード内残高の減額分のデータを前記金銭
的価値発行部へ伝送し、かつ、前記勘定系処理部は、前
記カード内残高の減額分のデータが前記金銭的価値発行
部へ伝送されたことに応答して前記カード保有者の口座
残高から前記支払額分を引落し、前記支払額が前記カー
ド内残高を超える場合、前記支払い受付装置は、前記支
払額及び前記カード内残高のデータを前記勘定系処理部
へ伝送し、前記勘定系処理部が、前記支払額のデータに
基づき支払い不足額が前記口座残高以下であるか否かを
判断し、前記支払い不足額が前記口座残高以下である場
合、前記勘定系処理部は、前記支払い不足額を口座残高
ロックすると共に最高でカード内格納限度額を口座残高
ロックし、前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロッ
クされた最高でカード内格納限度額分の金銭的価値を発
行して前記支払い受付装置へ伝送し、前記支払い受付装
置は、前記カード内残高全体を減額した後、伝送された
前記金銭的価値を前記カード内に充填すると共に、後の
時点で前記カード内残高の減額分のデータを前記金銭的
価値発行部へ伝送し、かつ、前記勘定系処理部は、前記
カード内残高の減額分のデータが前記金銭的価値発行部
へ伝送されたことに応答して前記カード保有者の口座残
高から前記支払額分を引落す。
【0014】(4)上記(1)乃至(3)のいずれかの
構成において、前記勘定系処理部が、前記支払額のデー
タに基づき支払い不足額が前記口座残高以下であるか否
かを判断するステップにおいて、前記支払い不足額が前
記口座残高を超える場合、前記勘定系処理部は、最高
で、カード内格納限度額から前記カード内残高を差し引
いた金額を口座残高ロックし、前記金銭的価値発行部
は、前記口座残高ロックされた金額分の金銭的価値を発
行して前記支払い受付装置へ伝送し、前記支払い受付装
置は、伝送された前記金銭的価値を前記カード内に充填
する。
【0015】(5)上記基本構成を有する第4の構成に
おいては、前記支払い受付装置が、支払額が予め設定さ
れたカード内格納限度額以下であるか否かを判断し、前
記カード内格納限度額以下である場合には前記支払額が
前記カード内残高以下であるか否かを判断し、前記支払
額が予め設定されたカード内格納限度額以下でありかつ
前記カード内残高以下である場合、前記支払い受付装置
は、前記カード内残高を前記支払額分だけ減額すると共
に、後の時点で前記カード内残高の減額分のデータを前
記金銭的価値発行部へ伝送し、かつ、前記勘定系処理部
は、前記カード内残高の減額分のデータが前記金銭的価
値発行部へ伝送されたことに応答して前記カード保有者
の口座残高から前記支払額分を引落し、前記支払額が予
め設定されたカード内格納限度額以下でありかつ前記カ
ード内残高を超える場合、前記支払い受付装置は、前記
支払額及び前記カード内残高のデータを前記勘定系処理
部へ伝送し、前記勘定系処理部が、前記支払額のデータ
に基づき支払い不足額が前記口座残高以下であるか否か
を判断し、前記支払い不足額が前記口座残高以下である
場合、前記勘定系処理部は、前記支払い不足額を口座残
高ロックすると共に、最高で、カード内格納限度額から
前記支払い不足額を差し引いた金額を口座残高ロック
し、前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロックされ
た金額分の金銭的価値を発行して前記支払い受付装置へ
伝送し、前記支払い受付装置は、伝送された前記金銭的
価値を前記カード内に充填した後、前記カード内残高を
前記支払額分だけ減額すると共に、後の時点で前記カー
ド内残高の減額分のデータを前記金銭的価値発行部へ伝
送し、かつ、前記勘定系処理部は、前記カード内残高の
減額分のデータが前記金銭的価値発行部へ伝送されたこ
とに応答して前記口座残高から前記支払額分を引落す。
【0016】(6)上記(5)の構成において、前記勘
定系処理部が、前記支払額のデータに基づき支払い不足
額が前記口座残高以下であるか否かを判断するステップ
において、前記支払い不足額が前記口座残高を越える場
合、前記勘定系処理部は、最高で、カード内格納限度額
から前記カード内残高を差し引いた金額を口座残高ロッ
クし、前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロックさ
れた金額分の金銭的価値を発行して前記支払い受付装置
へ伝送し、前記支払い受付装置は、伝送された前記金銭
的価値を前記カード内に充填する。
【0017】(7)上記(5)の構成において、前記支
払い受付装置が、支払額が予め設定されたカード内格納
限度額以下であるか否かを判断するステップにおいて、
前記支払額が予め設定されたカード内格納限度額を越え
る場合、前記支払い受付装置は、前記支払額及び前記カ
ード内残高のデータを前記勘定系処理部へ伝送し、前記
勘定系処理部が、前記支払額が前記口座残高以下である
か否かを判断し、前記支払額が前記口座残高以下である
場合、前記勘定系処理部は、前記支払額を前記口座残高
から即時引落すと共に、最高で、カード内格納限度額か
ら前記カード内残高を差し引いた金額を口座残高ロック
し、前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロックされ
た金額分の金銭的価値を発行して前記支払い受付装置へ
伝送し、前記支払い受付装置は、伝送された前記金銭的
価値を前記カード内に充填する。
【0018】(8)上記(7)の構成において、前記勘
定系処理部が、前記支払額が前記口座残高以下であるか
否かを判断するステップにおいて、前記支払額が前記口
座残高を越える場合、前記勘定系処理部は、最高で、カ
ード内格納限度額から前記カード内残高を差し引いた金
額を口座残高ロックし、前記金銭的価値発行部は、前記
口座残高ロックされた金額分の金銭的価値を発行して前
記支払い受付装置へ伝送し、前記支払い受付装置は、伝
送された前記金銭的価値を前記カード内に充填する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明によるデビット処理システ
ムは、幾つかの異なる実施形態により実施可能である。
以下、図1乃至図12を参照して本発明による各々の実
施形態を説明する。先ず、図1は、全ての実施形態に共
通する本発明のデビット処理システム10の概略的な構
成を示している。カード発行者は、カード12を発行す
る。デビット処理制御部24は、当該システムの中央処
理部であり、システム全体すなわち支払い受付装置2
2、勘定系処理部26及び金銭的価値発行部28の間の
データの流れ及び処理を管理制御する。以下の各実施形
態の説明においては、デビット処理制御部24の行う制
御について具体的には記載しないが、全ての処理はデビ
ット処理制御部24の制御下において行われるものとす
る。すなわち、支払い受付装置22と勘定系処理部26
の間のデータ伝送並びに支払い受付装置22と金銭的価
値発行部28の間のデータ伝送は、全てデビット処理制
御部を経由して行われる。以下、各構成要素について概
要を述べる。
【0020】カード12は、カード発行者により発行さ
れかつカード保有者により保有される。カード12は、
読取り書込み可能な記憶部を有し、その中に金銭的価値
を格納することができる。金銭的価値とは、電子データ
に現金と同様の価値を付与したものをいう。
【0021】支払い受付装置22は、各加盟店に設置さ
れており、デビット処理制御部24の制御下において勘
定系処理部26及び金銭的価値発行部28とオンライン
接続されている。支払い受付装置22は、売買取引の際
カード12に対して読取り書込み処理を行い、勘定系処
理部26及び金銭的価値発行部28との間でデータの受
け渡しを行う。支払い受付装置22は、カード12に格
納された金銭的価値のデータを読取り、オフライン支払
い可能であると判断した場合は、リアルタイム・オンラ
イン残高照会を実行せずにオフライン支払いを実行し
(オフライン支払い(I))、そのオフライン支払いデー
タを蓄積し、後日バッチ処理にて金銭的価値発行部28
へ伝送する。ここで「後日」とは、即時すなわちリアル
タイムではなく売買取引時より遅れた時点すなわち「後
の時点」であることを意味し、例えば、取引当日の夜間
等の場合も含む。さらにまた、支払い受付装置22は、
金銭的価値発行部28により発行された金銭的価値をカ
ード12内に充填するすなわちデータを書き込む役割も
担う。
【0022】勘定系処理部26は、上記のオフライン支
払い(I)が不能である場合に、支払い受付装置22から
所定のデータをリアルタイム・オンラインにて受取り、
そのデータに基づき顧客の口座残高照会等を行い、口座
残高からの即時引落し若しくは即時口座残高ロックを実
行し(オンライン支払い(II))、及び/または後日バッ
チ処理にて口座引落し決済を実行する。
【0023】金銭的価値発行部28は、カード12へ格
納する金銭的価値の発行を行う。金銭的価値の発行は、
勘定系処理部26により実行される処理に依存して行わ
れる。発行された金銭的価値はオンラインにて支払い受
付装置22へ送られ、支払い受付装置22を通してカー
ド12に充填される。また金銭的価値発行部28は、オ
フライン支払いされた金銭的価値のデータを支払い受付
装置22から受取る。
【0024】尚、図1におけるオフライン支払い(I)及
びオンライン支払い(II)の具体的手順は、後述する本発
明の各実施形態により異なることとなる。
【0025】図2は、本発明のシステム構成における主
要概念を模式的に説明する図である。左図は、カード1
2内に格納される金銭的価値すなわちカード内残高14
全体を示す。矩形の高さQはカード内残高の大きさに相
当する。Qmaxは、カード内残高の格納限度額を示してお
り、カード内に格納する金銭的価値の上限額でありカー
ド申込時に設定される固定値である。カード内残高Q
は、カード保有者の売買取引の実行により変動する。カ
ード申込時におけるカード内残高Qは、運用レベルにお
いて任意に決定可能である。例えば、Qを零とする場
合、格納限度額Qmaxまで充填する場合等が考えられ
る。
【0026】カード12は、ICカードの形態で実施さ
れることが好適である。昨今、電子決済用カードに要求
されるセキュリティを確保するため、従来の磁気カード
からICカードへの移行が進みつつある。ICカード
は、磁気カードに比べ改竄・偽造等が困難であることに
加えて、大量の情報を保有できるという利点を備える。
例えば、従来、カード発行者の顧客マスタすなわちコン
ピュータ内のデータベースにより管理していた情報(未
払い残高、引出可能残高、口座残高等)をICカード内
に保有し管理することにより、オフライン処理を実現す
ることができる。
【0027】図2の右図は、カード保有者が、カード発
行者である銀行に開設している預金口座32全体を示
す。矩形の高さは金額の大きさに相当する。Aは、口座
残高を示し、Bは、口座残高Aのうち口座残高ロックさ
れている部分を示す。Cは、口座残高ロックBのうち
「支払い不足額ロック」(これについては後述する)の
部分を示す。口座残高ロックBから支払い不足額ロック
Cを差し引いた部分Dは、口座残高ロックBのうち、支
払い不足額ロックC以外の口座残高ロック部分である。
【0028】口座残高ロックBは、口座残高の中の預金
拘束された部分であり、預金引出不能の部分である。こ
れは、決済が即時引落しによらないカード利用における
未払いリスクを回避するためである。因みに、口座残高
A内に口座残高ロックBの部分が存在する場合、預金者
がカード以外の手段で自由に利用可能な口座残高は、
「A−B」の部分となる。A、B、C及びDは、カード
保有者の売買取引の実行により変動する。以下、各実施
形態について説明する。
【0029】(1)第1の実施形態 図3は、本システムの第1の実施形態による処理を概略
的に示す流れ図である。図4及び図5は、図3の流れ図
に沿った処理の一例を模式的に示す図である。図3のス
テップ101において、カード保有者が加盟店における
商品等の購入に際しカードによる支払い処理を依頼する
ことにより、支払い処理が開始される。そして、カード
が支払い受付装置22に適用される。ステップ102に
おいて、支払い受付装置22は、カード内残高データを
読取ることにより、支払額がカード内残高以下であるか
否かを判断する。支払額がカード内残高以下であると判
断された場合、ステップ103において支払い受付装置
22は、リアルタイム・オンラインによるカード保有者
の口座残高照会を行うことなく当該商品等の売買取引を
承認する。そして、カード内残高を支払額に相当する額
だけ減額する処理を行う。支払い受付装置22は、この
カード内残高の減額処理のデータを蓄積する。従って、
減額分の金銭的価値がカードから支払い受付装置へ移動
したことになる。ステップ106において、カード保有
者へカードと共に処理結果(取引内容を記した印刷出力
等)を渡すことにより、支払い処理を終了する。
【0030】このステップ102,103及び106の
流れは、最も基本的なオフライン支払い処理であり、後
述する他の実施形態のいずれにも共通する処理である。
この処理は、本発明の最も大きな効果であるリアルタイ
ム・オンライン処理の低減をもたらす。これにより、従
来売買取引の都度行われていたリアルタイム・オンライ
ン処理のコストを大幅に削減することができる。
【0031】図4は、ステップ103を含む処理の一例
を模式的に示す図である。尚、カード内残高Q、口座残
高A、口座残高ロックB..等の変動を表すために、Q
1、Q2..、A1、A2..のごとく数字を添付して示す
場合がある。図中、カッコ内の数字は、図3の流れ図中
の相当するステップを表す。縦方向の白抜き矢印は、カ
ード内残高Qまたは口座残高Aの変動を表す。横方向の
矢印は金銭的価値の移動を表す。Pは、商品等の代金す
なわち支払額を表す。これらの図4中の標識は、後述す
る他の実施形態における同様の図においても同じとす
る。
【0032】図4に示す通り、オフライン支払いの実行
により、カード内残高Q1から支払額Pに相当する金銭
的価値が減額される。その後、カード内残高はQ2とな
る(Q2=Q1−P)。尚、図中の一点鎖線は、即時処
理と後日処理を区別するために設けている。この最も単
純なオフライン支払いでは、口座残高Aの内容は、即時
処理では変動しない。後日、支払い受付装置から金銭的
価値発行部へオフライン支払いされた金銭的価値が入金
された時点で、その情報に基づき勘定系処理部が口座残
高ロックB1の部分から支払額Pを引落す。これによ
り、口座残高A1がA2(A2=A1−P)に、口座残
高ロックB1がB2(B2=B1−P)に移行する。
【0033】このように、オフライン支払いされた金銭
的価値(すなわち、カード内残高から減額された金銭的
価値)が、後日処理により金銭的価値発行部へ入金され
た(すなわち、当該電子データが伝送された)時点で、
当該入金データに基づき勘定系処理部が実際に口座残高
ロック部分からの引落しを実行することを、本明細書で
は「入金後の引落し」と称する。
【0034】図3に戻って、ステップ102において支
払額がカード内残高を超えると判断された場合について
説明する。オフライン支払いを続けていけばカード内残
高は次第に減額されていく(同時に口座残高ロック部分
も同様に減額されていく)ので、いずれは斯かる事態が
生じる。この場合に初めて、リアルタイム・オンライン
処理が開始される。先ず、支払い受付装置22から勘定
系処理部26へ、支払額及びカード内残高を含むデータ
がオンラインにて伝送される。ステップ107において
勘定系処理部26は、伝送された支払額データに基づ
き、支払い不足額が口座残高以下であるか否かを判断す
る。支払い不足額が口座残高以下であれば、ステップ1
08において、支払い不足額に相当する金額の口座残高
ロックを行う(以下、この処理を単に「支払い不足額ロ
ック」と称する)。さらに、ステップ109において、
カードの格納限度額に相当する金額の口座残高ロックを
行う(以下、この処理を単に「格納限度額ロック」と称
する)。
【0035】図5は、これらのステップ108、109
を含む処理の一例を模式的に示す図である。支払額Pに
対してカード内残高Q1が不十分であるので、口座残高
A1対し、新たに支払い不足額ロックC1及び格納限度
額ロックD1が確保される。ここで、口座残高ロックD
0の部分は、現在の取引以前から口座残高A1内に確保
されていたものである。
【0036】ここで注記するが、ステップ109で格納
限度額ロックを行おうとするとき、口座残高ロックされ
ていない部分が格納限度額に満たない場合があり得る。
その場合は、そのロックされていない部分全てを口座残
高ロックする。すなわち図5においてD1≦Qmaxであ
る。従って、格納限度額ロックを行う場合に、格納限度
額未満の金額がロックされる場合もあり得る。よって本
明細書で「格納限度額をロックする」というときは、
「最高で格納限度額をロックする」という意味で用いる
こととし、格納限度額未満の金額がロックされる場合も
含まれるものとする(以下の各実施形態において同
じ)。
【0037】次に、図3のステップ111において、勘
定系処理部26における処理結果に基づき金銭的価値発
行部28が、ステップ108及び109で口座残高ロッ
クされた金額(図5の「C1+D1」)に相当する金銭
的価値を新たに発行し、オンラインにて支払い受付装置
22へ送る。ステップ104において、支払い受付装置
22は、発行された金銭的価値をカード内に充填する。
図5に示すようにこの時点でカード内残高は、「Q1+
C1+D1」となる。そして金銭的価値の充填後、カー
ド内残高から支払額Pを減額するオフライン支払いを実
行する。図5に示すように、この結果、カード内残高は
Q2(=D1)すなわち格納限度額となる。これは、カ
ード内残高が回復されたことを意味する。図3のステッ
プ106で支払い処理を終了する。
【0038】その後、図5に示す後日処理により、口座
残高A1内の口座残高ロックB1から支払額Pが入金後
引落しされ、口座残高はA1からA2に、口座残高ロッ
クは、B1からB2(B2=B1−P=B1−(C1+Q
1))へ変動する。後日処理による決済が完了した時点
で、口座残高内における口座残高ロックの部分も取引前
と比較して回復されたことになる。
【0039】第1の実施形態においては、支払額の大小
に関わらず、支払いは全額必ずカード内の金銭的価値を
用いて行うこととなる。そして、支払額の大小に関わら
ず、支払額は必ず入金後に引き落とされる。
【0040】次に、ステップ107において、支払い不
足額が口座残高を超える場合の処理について説明する。
この場合は支払不能であるので、商品購入自体は拒否さ
れることとなる。しかしながら、この場合であっても、
カード内残高及び口座残高ロック部分の回復処理を実行
する。ステップ110において、勘定系処理部26は、
口座残高内に「格納限度額−カード内残高」に相当する
金額を口座残高ロックする。これにより、口座残高ロッ
ク部分は回復することとなる。次に、ステップ112に
おいて、金銭的価値発行部が、口座残高ロックした金額
分の金銭的価値を発行し、オンラインにて支払い受付装
置22へ伝送する。ステップ105において、支払い受
付装置22は、発行された金銭的価値をカード内に充填
する。この結果、カード内残高は、格納限度額まで回復
することとなる。
【0041】ここで注記するが、ステップ110で「格
納限度額―カード内残高」を口座残高ロックしようとす
るとき、口座残高ロックされていない部分が「格納限度
額―カード内残高」に満たない場合があり得る。その場
合は、そのロックされていない部分全てを口座残高ロッ
クする。従って、「格納限度額―カード内残高」未満の
金額がロックされる場合もあり得る。よって本明細書で
「「格納限度額―カード内残高」をロックする」という
ときは、「最高で「格納限度額―カード内残高」をロッ
クする」という意味で用いることとし、「格納限度額―
カード内残高」未満の金額がロックされる場合も含まれ
るものとする(以下の各実施形態において同じ)。
【0042】(2)第2の実施形態 図6は、本システムの第2の実施形態による処理を概略
的に示す流れ図である。図7は、図6の流れ図に沿った
処理の一例を模式的に示す図である。図6のステップ2
01において、カード保有者が加盟店における商品等の
購入に際しカードによる支払い処理を依頼することによ
り、支払い処理が開始される。そして、カードが支払い
受付装置22に適用される。ステップ202において、
支払い受付装置22は、カード内残高データを読取るこ
とにより、支払額がカード内残高以下であるか否かを判
断する。支払額がカード内残高以下であると判断された
場合、ステップ203において支払い受付装置22は、
リアルタイム・オンラインによるカード保有者の口座残
高照会を行うことなく当該商品等の売買取引を承認す
る。そして、カード内残高を支払額に相当する額だけ減
額する処理を行う。支払い受付装置22は、このカード
内残高の減額処理のデータを蓄積する。従って、減額分
の金銭的価値がカードから支払い受付装置へ移動したこ
とになる。ステップ206において、カード保有者へカ
ードと共に処理結果(取引内容を記した印刷出力等)を
渡すことにより、支払い処理を終了する。これらのステ
ップ202、203及び206の流れは、図3のステッ
プ101、103及び106と同じである。
【0043】ステップ202において支払額がカード残
高を超える場合のオンライン処理について説明する。図
6において、先ず、支払い受付装置22から勘定系処理
部26へ、支払額及びカード内残高を含むデータがオン
ラインにて伝送される。ステップ207において勘定系
処理部26は、伝送された支払額データに基づき、支払
い不足額が口座残高以下であるか否かを判断する。支払
い不足額が口座残高以下であれば、ステップ208にお
いて、支払い不足額に相当する金額を即時口座残高から
引落す。さらに、ステップ209において、口座残高に
対し新たに格納限度額ロックを行う。
【0044】図7は、これらのステップ208、209
を含む処理の一例を模式的に示している。カード内残高
Q1は支払額Pに満たないので、口座残高A1から支払
い不足額が即時引落しされる。この即時引落しは、口座
残高ロック以外の部分からの引落しである。ここで、口
座残高ロックD0の部分は、現在の取引以前から口座残
高A1内に確保されていたものである。即時引落しの結
果、口座残高はA2となる。そして、口座残高A2内に
新たに格納限度額D1が口座残高ロックされる。
【0045】図6に戻って、ステップ211において、
勘定系処理部26における処理結果に基づき金銭的価値
発行部28が、ステップ209で格納限度額ロックされ
た金額(図7のD1)に相当する金銭的価値を新たに発
行し、オンラインにて支払い受付装置22へ送る。本実
施形態では、ステップ204において、支払い受付装置
22は、先ず、カード内残高(図7のQ1)によりオフ
ライン支払いを行い(この時点でカード内残高は減額さ
れて零となる)、その後、発行された金銭的価値をカー
ド内に充填する。これは、一時的であってもカード内残
高が格納限度額を超える事態を避けるためである。図7
に示す通り、充填後のカード内残高はQ2(=D1)ま
で回復する。図6のステップ206で支払い処理を終了
する。
【0046】その後、図7に示す後日処理により、口座
残高A2内の口座残高ロックB2から、支払額Pのうち
のオフライン支払い分(カード内残高の減額分=Q1)
が入金後引落しされ、口座残高はA2からA3に、口座
残高ロックはB2からB3へ変動する。口座残高ロック
部分も、取引前のD0からB3に回復したことになる。
【0047】第2の実施形態においては、支払額の大小
に関わらず、できるだけカード内残高を使用し、不足分
を即時引落しにより決済する。オフライン支払い分のみ
が入金後に引き落とされる。
【0048】次に、ステップ207において、支払い不
足額が口座残高を超える場合に関しては、ステップ21
0、212及び205の処理が、前述の第1の実施形態
における図3のステップ110、112及び105の処
理と全く同じであるので説明を省略する。この場合は支
払不能であるので、商品購入自体は拒否されるが、カー
ド内残高及び口座残高ロック部分の回復処理は行われ
る。
【0049】(3)第3の実施形態 図8は、本システムの第3の実施形態による処理を概略
的に示す流れ図である。図9は、図8の流れ図に沿った
処理の一例を模式的に示す図である。図8のステップ3
01において、カード保有者が加盟店における商品等の
購入に際しカードによる支払い処理を依頼することによ
り、支払い処理が開始される。そして、カードが支払い
受付装置22に適用される。ステップ302において、
支払い受付装置22は、カード内残高データを読取るこ
とにより、支払額がカード内残高以下であるか否かを判
断する。支払額がカード内残高以下であると判断された
場合、ステップ303において支払い受付装置22は、
リアルタイム・オンラインによるカード保有者の口座残
高照会を行うことなく当該商品等の売買取引を承認す
る。そして、カード内残高を支払額に相当する額だけ減
額する処理を行う。支払い受付装置22は、このカード
内残高の減額処理のデータを蓄積する。従って、減額分
の金銭的価値がカードから支払い受付装置へ移動したこ
とになる。ステップ306において、カード保有者へカ
ードと共に処理結果(取引内容を記した印刷出力等)を
渡すことにより、支払い処理を終了する。このステップ
302、303及び306の流れは、図3のステップ1
01、103及び106と同じである。
【0050】ステップ302において支払額がカード残
高を超える場合のオンライン処理について説明する。図
8において、先ず、支払い受付装置22から勘定系処理
部26へ、支払額及びカード内残高を含むデータがオン
ラインにて伝送される。ステップ307において勘定系
処理部26は、伝送されたデータに基づき、支払い不足
額が口座残高以下であるか否かを判断する。支払い不足
額が口座残高以下であれば、ステップ308において、
口座残高内に支払い不足額ロックを行う。さらに、ステ
ップ309において、口座残高内に格納限度額ロックを
行う。
【0051】図9は、これらのステップ308、309
を含む処理の一例を模式的に示す図である。支払額Pに
対してカード内残高Q1が不十分であるので、口座残高
A1対し、支払い不足額ロックC1及び格納限度額ロッ
クD1が確保される。ここで、口座残高ロックD0の部
分は、現在の取引以前から口座残高A1内に確保されて
いたものである。
【0052】次に、勘定系処理部26における処理結果
に基づき金銭的価値発行部28が、口座残高ロックのう
ちステップ309で確保された格納限度額ロックの部分
(図9のD1)に相当する金銭的価値を新たに発行し、
オンラインにて支払い受付装置22へ送る。本実施形態
では、ステップ304において、支払い受付装置22
は、先ず、カード内残高(図9のQ1)によりオフライ
ン支払いを行い(この時点でカード内残高は減額されて
零となる)、その後、発行された金銭的価値をカード内
に充填する。これは、一時的であってもカード内残高が
格納限度額を超える事態を避けるためである。図9に示
す通り、充填によりカード内残高はQ2(=D1)まで
回復する。図8のステップ306で支払い処理を終了す
る。
【0053】その後、図9に示す後日処理により、口座
残高A1内の口座残高ロックB1から支払額Pが入金後
引落しされ、口座残高はA1からA2に、口座残高ロッ
クは、B1からB2(B2=B1−P=B1−(C1+Q
1))へ変動する。後日処理による決済が完了した時点
で、口座残高内における口座残高ロックの部分も取引前
と比較して回復されたことになる。
【0054】第3の実施形態においては、支払額の大小
に関わらず、できるだけカード内残高を使用し、不足分
を口座残高ロックすることで決済する。そして、支払額
の大小に関わらず、支払額は必ず入金後に引き落とされ
る。
【0055】次に、ステップ307において、支払い不
足額が口座残高を超える場合に関しては、ステップ31
0、312及び305の処理が、前述の第1の実施形態
における図3のステップ110、112及び105の処
理と全く同じであるので説明を省略する。この場合は支
払不能であるので、商品購入自体は拒否されるが、カー
ド内残高及び口座残高ロック部分の回復処理は行われ
る。
【0056】(4)第4の実施形態 図10は、本システムの第4の実施形態による処理を概
略的に示す流れ図である。図11及び図12は、図10
の流れ図に沿った処理の一例を模式的に示す図である。
図10のステップ401において、カード保有者が加盟
店における商品等の購入に際しカードによる支払い処理
を依頼することにより、支払い処理が開始される。そし
て、カードが支払い受付装置22に適用される。第4の
実施形態ではステップ402において、支払額がカード
の格納限度額以下であるか否かを判断する点が特徴であ
る。
【0057】ステップ402において支払額が格納限度
額以下である場合は、ステップ403に進み、支払額が
カード内残高以下であるか否かを判断する。支払額がカ
ード内残高以下であると判断された場合、ステップ40
4において支払い受付装置22は、リアルタイム・オン
ラインによるカード保有者の口座残高照会を行うことな
く当該商品等の売買取引を承認する。そして、カード内
残高を支払額に相当する額だけ減額する処理を行う。支
払い受付装置22は、このカード内残高の減額処理のデ
ータを蓄積する。従って、減額分の金銭的価値がカード
から支払い受付装置へ移動したことになる。ステップ4
07において、カード保有者へカードと共に処理結果
(取引内容を記した印刷出力等)を渡すことにより、支
払い処理を終了する。このステップ403、404及び
407の流れは、図3のステップ101、103及び1
06と同じである。
【0058】ステップ403において支払額がカード内
残高を超える場合、先ず、支払い受付装置22から勘定
系処理部26へ、支払額及びカード内残高を含むデータ
がオンラインにて伝送される。ステップ408において
勘定系処理部26は、伝送された支払額データに基づ
き、支払い不足額が口座残高以下であるか否かを判断す
る。支払い不足額が口座残高以下であれば、ステップ4
09において支払い不足額ロックを行う。さらに、ステ
ップ410において「格納限度額―支払い不足額」に相
当する金額の口座残高ロックを行う。
【0059】図11は、これらのステップ409、41
0を含む処理の一例を模式的に示す図である。支払額P
に対してカード内残高Q1が不十分であるので、口座残
高A1対し、支払い不足額ロックC1及び「格納限度額
―支払い不足額」ロックD1が確保される。ここで、口
座残高ロックD0の部分は、現在の取引以前から口座残
高A1内に確保されていたものである。
【0060】ここで注記するが、ステップ410で「格
納限度額―支払い不足額」をロックしようとするとき、
口座残高ロックされていない部分が「格納限度額―支払
い不足額」に満たない場合があり得る。その場合は、そ
のロックされていない部分全てを口座残高ロックする。
すなわち図11においてD1≦Qmax−C1である。従
って、「格納限度額―支払い不足額」未満の金額がロッ
クされる場合もあり得る。よって本明細書で「「格納限
度額―支払い不足額」をロックする」というときは、
「最高で「格納限度額―支払い不足額」をロックする」
という意味で用いることとし、「格納限度額―支払い不
足額」未満の金額がロックされる場合も含まれるものと
する
【0061】次に、図10のステップ414において、
勘定系処理部26における処理結果に基づき金銭的価値
発行部28が、ステップ409及び410で口座残高ロ
ックされた金額(図11の「C1+D1」)に相当する
金銭的価値を新たに発行し、オンラインにて支払い受付
装置22へ送る。ステップ405において、支払い受付
装置22は、発行された金銭的価値をカード内に充填す
る。図11に示すようにこの時点でカード内残高は、
「Q1+C1+D1」となる。そして金銭的価値の充填
後、カード内残高から支払額Pを減額するオフライン支
払いを実行する。図11に示すように、この結果、カー
ド内残高はQ2(=D1)となる。図10のステップ4
07で支払い処理を終了する。
【0062】その後、図11に示す後日処理により、口
座残高A1内の口座残高ロックB1から支払額Pが入金
後引落しされ、口座残高はA1からA2に、口座残高ロ
ックは、B1からB2へ変動する。後日処理による決済
が完了した時点で、口座残高内における口座残高ロック
の部分も取引前と比較して回復されたことになる。
【0063】ステップ408において、支払い不足額が
口座残高を超える場合に関しては、ステップ413、4
15及び416の処理が、前述の第1の実施形態におけ
る図3のステップ110、112及び105の処理と全
く同じであるので説明を省略する。この場合は支払不能
であるので、商品購入自体は拒否されるが、カード内残
高及び口座残高ロック部分の回復処理は行われる。
【0064】次に、図10のステップ402において、
支払額が格納限度額を越える場合について説明する。図
10において、先ず、支払い受付装置22から勘定系処
理部26へ、支払額及びカード内残高を含むデータがオ
ンラインにて伝送される。ステップ441において勘定
系処理部26は、伝送されたデータに基づき、支払額が
口座残高以下であるか否かを判断する。支払額が口座残
高以下であれば、ステップ412において、支払額に相
当する金額を即時口座から引落す。この処理過程では、
この時点で決済が完了する。
【0065】図12は、このステップ412を含む処理
の一例を模式的に示している。口座残高A1から支払額
Pが即時引落しされる。ここで、口座残高ロックD0の
部分は、現在の取引以前から口座残高A1内に確保され
ていたものである。即時引落しの結果、口座残高はA2
となる。
【0066】図10に戻って、その後、処理はステップ
413に進み、カード内残高及び口座残高ロック部分の
回復のために、口座残高に対し「格納限度額−カード内
残高」のロックを行う(図12のD1)。ステップ41
3、415及び406の処理は、前述の第1の実施形態
における図3のステップ110、112及び105の処
理と全く同じであるので説明を省略する。
【0067】ステップ411において、支払額が口座残
高を超えると判断された場合は、支払い不能であるので
取引が拒否される。その後、ステップ413へ進み、カ
ード内残高回復及び口座残高ロック部分の回復処理のみ
を行う。ステップ413、415及び406の処理は、
前述の第1の実施形態における図3のステップ110、
112及び105の処理と全く同じであるので説明を省
略する。
【0068】第4の実施形態では、格納限度額以下の支
払額については全額金銭的価値で行いかつ支払額は必ず
入金後に引き落とされる。一方、格納限度額を超える支
払額については即時引落しにより決済する。
【0069】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によるデビット
処理システムは、いずれの実施形態においても、カード
内残高が十分である限りオフライン支払い処理を行うこ
とにより、リアルタイム・オンラインでの口座残高照会
の実行頻度を大幅に低減することができる。これによ
り、従来システムにおいて取引毎にリアルタイム・オン
ライン照会に要していたコストが大幅に削減される。リ
アルタイム・オンライン照会を行わないことにより通信
時間が省かれるので、支払い処理の高速化にも寄与す
る。また口座番号入力等の手間が省けることでも省力化
が図れる。
【0070】また、いずれの実施形態においても、カー
ド保有者が意識的にカード内残高の回復処理を行う必要
がない。カード保有者の口座残高が十分である限り売買
取引が可能であることはもちろんのこと、もしカード内
残高が減少していれば自動的にある程度まで回復される
ことになる。従って、本システムのカード保有者は、カ
ード内残高に注意を払う必要がない。例えば、従来、預
金口座から電子マネーをICカードに移転して利用する
システムがあるが、そのようなシステムでは、カード保
有者は常にカード内残高が十分であるか否かに注意する
必要があり、カード保有者自らがカード内に電子マネー
を再充填しなければならない。かかる電子マネー・シス
テムと比較して本システムは、格段に利用者にとっての
利便性に優れている。
【0071】また、口座残高不足のために売買取引自体
は拒否される場合であっても、カード内残高の処理は自
動的に実行される。さらに、口座残高内の口座残高ロッ
ク部分もまた、入金後の引落しにより減額していくが、
その回復処理も自動的に実行される。
【0072】加えて、リアルタイム・オンライン照会が
行われずまた支払い処理が即時引落しに依らない場合で
あっても、口座残高内に支払い不足額ロック部分が確保
されることにより、未払いのリスクが確実に回避できる
ことも本システムの利点である。
【0073】また、カード内格納限度額が、低く抑えら
れている場合であっても、オフライン処理からオンライ
ン処理へと自動的に切り替わることにより、カード保有
者の口座残高をチェックをして高額の買い物にも対応す
ることができる。
【0074】さらにまた、支払い完了時点より口座引落
し時点が遅い実施形態にあっては、カード保有者はその
時差分だけの利子を得ることになり、即時決済のみによ
るデビット方式に比べ有利である。
【0075】このように本発明は、極めて柔軟性の高い
電子決済サービスを提供するものである。本デビット処
理システムは、リテール分野を含む広い金融分野におけ
る実際的な電子決済システムとして極めて有効なシステ
ムとなり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデビット処理システムの概略的な構成
を示している。
【図2】本発明のシステム構成における主要な概念を模
式的に説明する図である。
【図3】本発明のデビット処理システムの第1の実施形
態による処理を概略的に示す流れ図である。
【図4】図3の流れ図のステップ103を含む処理の一
例を模式的に示す。
【図5】図3の流れ図のステップ108、109を含む
処理の一例を模式的に示す図である。
【図6】本発明のデビット処理システムの第2の実施形
態による処理を概略的に示す流れ図である。
【図7】図6の流れ図のステップ208、209を含む
処理の一例を模式的に示す図である。
【図8】本発明のデビット処理システムの第3の実施形
態による処理を概略的に示す流れ図である。
【図9】図8の流れ図のステップ308、309を含む
処理の一例を模式的に示す図である。
【図10】本発明のデビット処理システムの第4の実施
形態による処理を概略的に示す流れ図である。
【図11】図10のステップ409、410を含む処理
の一例を模式的に示す図である。
【図12】図10の流れ図のステップ412を含む処理
の一例を模式的に示す図である。
【図13】従来のデビット処理システムを概略的に示し
た構成図である。
【符号の説明】
10 デビット処理システム 12 デビット・カード 14 カード内残高 22 支払い受付装置 24 デビット処理制御部 26 勘定系処理部 28 金銭的価値発行部 32 口座残高 50 オンライン・デビット処理システム 52 デビット・カード(従来) 62 支払い受付装置 64 オンライン・デビット処理制御部 66 勘定系処理部 A 口座残高 B 口座残高ロック C 支払い不足額ロック P 支払額 Q カード内残高 Qmax 格納限度額
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 研司 東京都千代田区神田駿河台1丁目6番地 株式会社ジェーシービー内 (72)発明者 中谷 明広 東京都千代田区神田駿河台1丁目6番地 株式会社ジェーシービー内 (72)発明者 杉山 晋一 東京都千代田区大手町1丁目1番地1号 株式会社三和銀行内 (72)発明者 渡辺 忠和 東京都千代田区大手町1丁目1番地1号 株式会社三和銀行内 (72)発明者 関 真一郎 東京都千代田区大手町1丁目1番地1号 株式会社三和銀行内 (72)発明者 武村 健一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 エ ヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株 式会社 (72)発明者 奥平 進 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 エ ヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株 式会社 (72)発明者 柴山 正典 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 エ ヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株 式会社 (72)発明者 別筒 正 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 エ ヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株 式会社 Fターム(参考) 3E044 AA20 DB02 DC05 DC06 DE01 EA06 5B049 AA01 AA04 AA06 BB11 CC39 DD01 DD04 EE01 EE25 FF08 GG01 GG04 GG06 5B055 BB10 BB19 CB09 CC16 EE02 KK05 KK18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読取り書込み可能な電子データによる金
    銭的価値をカード内残高として格納可能なカードと、 前記カードに対して前記カード内残高の読取り書込み処
    理を行う支払い受付装置と、 前記支払い受付装置から伝送されるデータに基づきカー
    ド保有者の口座残高に対して口座残高ロック及び口座引
    落しを実行する勘定系処理部と、 前記勘定系処理部の処理結果に基づき金銭的価値を発行
    し前記支払い受付装置へ伝送する金銭的価値発行部と、 前記支払い受付装置、前記勘定系処理部及び前記金銭的
    価値発行部の間のデータの流れ及び処理を制御するデビ
    ット処理制御部とを有するデビット処理システムにおい
    て、 前記支払い受付装置が、支払額が前記カード内残高以下
    であるか否かを判断し、 前記支払額が前記カード内残高以下である場合、前記支
    払い受付装置は、前記カード内残高を前記支払額分だけ
    減額すると共に、後の時点で前記カード内残高の減額分
    のデータを前記金銭的価値発行部へ伝送し、かつ、前記
    勘定系処理部は、前記カード内残高の減額分のデータが
    前記金銭的価値発行部へ伝送されたことに応答して前記
    カード保有者の口座残高から前記支払額分を引落し、 前記支払額が前記カード内残高を超える場合、前記支払
    い受付装置は、前記支払額及び前記カード内残高のデー
    タを前記勘定系処理部へ伝送し、 前記勘定系処理部が、前記支払額のデータに基づき支払
    い不足額が前記口座残高以下であるか否かを判断し、 前記支払い不足額が前記口座残高以下である場合、前記
    勘定系処理部は、前記支払い不足額を口座残高ロックす
    ると共に最高でカード内格納限度額を口座残高ロック
    し、前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロックされ
    た金額分の金銭的価値を発行して前記支払い受付装置へ
    伝送し、前記支払い受付装置は、伝送された前記金銭的
    価値を前記カード内に充填した後、前記カード内残高を
    前記支払額分だけ減額すると共に、後の時点で前記カー
    ド内残高の減額分のデータを前記金銭的価値発行部へ伝
    送し、かつ、前記勘定系処理部は、前記カード内残高の
    減額分のデータが前記金銭的価値発行部へ伝送されたこ
    とに応答して前記口座残高から前記支払額分を引落すこ
    とを特徴とするデビット処理システム。
  2. 【請求項2】 読取り書込み可能な電子データによる金
    銭的価値をカード内残高として格納可能なカードと、 前記カードに対して前記カード内残高の読取り書込み処
    理を行う支払い受付装置と、 前記支払い受付装置から伝送されるデータに基づきカー
    ド保有者の口座残高に対して口座残高ロック及び口座引
    落しを実行する勘定系処理部と、 前記勘定系処理部の処理結果に基づき金銭的価値を発行
    し前記支払い受付装置へ伝送する金銭的価値発行部と、 前記支払い受付装置、前記勘定系処理部及び前記金銭的
    価値発行部の間のデータの流れ及び処理を制御するデビ
    ット処理制御部とを有するデビット処理システムにおい
    て、 前記支払い受付装置が、支払額が前記カード内残高以下
    であるか否かを判断し、 前記支払額が前記カード内残高以下である場合、前記支
    払い受付装置は、前記カード内残高を前記支払額分だけ
    減額すると共に、後の時点で前記カード内残高の減額分
    のデータを前記金銭的価値発行部へ伝送し、かつ、前記
    勘定系処理部は、前記カード内残高の減額分のデータが
    前記金銭的価値発行部へ伝送されたことに応答して前記
    カード保有者の口座残高から前記支払額分を引落し、 前記支払額が前記カード内残高を超える場合、前記支払
    い受付装置は、前記支払額及び前記カード内残高のデー
    タを前記勘定系処理部へ伝送し、 前記勘定系処理部が、前記支払額のデータに基づき支払
    い不足額が前記口座残高以下であるか否かを判断し、 前記支払い不足額が前記口座残高以下である場合、前記
    勘定系処理部は、前記支払い不足額を前記口座残高から
    即時引落すと共に最高でカード内格納限度額を口座残高
    ロックし、前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロッ
    クされた最高で格納限度額分の金銭的価値を発行して前
    記支払い受付装置へ伝送し、前記支払い受付装置は、前
    記カード内残高全体を減額した後、伝送された前記金銭
    的価値を前記カード内に充填すると共に、後の時点で前
    記カード内残高の減額分のデータを前記金銭的価値発行
    部へ伝送し、かつ、前記勘定系処理部は、前記カード内
    残高の減額分のデータが前記金銭的価値発行部へ伝送さ
    れたことに応答して前記カード保有者の口座残高から前
    記減額分を引落すことを特徴とするデビット処理システ
    ム。
  3. 【請求項3】 読取り書込み可能な電子データによる金
    銭的価値をカード内残高として格納可能なカードと、 前記カードに対して前記カード内残高の読取り書込み処
    理を行う支払い受付装置と、 前記支払い受付装置から伝送されるデータに基づきカー
    ド保有者の口座残高に対して口座残高ロック及び口座引
    落しを実行する勘定系処理部と、 前記勘定系処理部の処理結果に基づき金銭的価値を発行
    し前記支払い受付装置へ伝送する金銭的価値発行部と、 前記支払い受付装置、前記勘定系処理部及び前記金銭的
    価値発行部の間のデータの流れ及び処理を制御するデビ
    ット処理制御部とを有するデビット処理システムにおい
    て、 前記支払い受付装置が、支払額が前記カード内残高以下
    であるか否かを判断し、 前記支払額が前記カード内残高以下である場合、前記支
    払い受付装置は、前記カード内残高を前記支払額分だけ
    減額すると共に、後の時点で前記カード内残高の減額分
    のデータを前記金銭的価値発行部へ伝送し、かつ、前記
    勘定系処理部は、前記カード内残高の減額分のデータが
    前記金銭的価値発行部へ伝送されたことに応答して前記
    カード保有者の口座残高から前記支払額分を引落し、 前記支払額が前記カード内残高を超える場合、前記支払
    い受付装置は、前記支払額及び前記カード内残高のデー
    タを前記勘定系処理部へ伝送し、 前記勘定系処理部が、前記支払額のデータに基づき支払
    い不足額が前記口座残高以下であるか否かを判断し、 前記支払い不足額が前記口座残高以下である場合、前記
    勘定系処理部は、前記支払い不足額を口座残高ロックす
    ると共に最高でカード内格納限度額を口座残高ロック
    し、前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロックされ
    た最高でカード内格納限度額分の金銭的価値を発行して
    前記支払い受付装置へ伝送し、前記支払い受付装置は、
    前記カード内残高全体を減額した後、伝送された前記金
    銭的価値を前記カード内に充填すると共に、後の時点で
    前記カード内残高の減額分のデータを前記金銭的価値発
    行部へ伝送し、かつ、前記勘定系処理部は、前記カード
    内残高の減額分のデータが前記金銭的価値発行部へ伝送
    されたことに応答して前記カード保有者の口座残高から
    前記支払額分を引落すことを特徴とするデビット処理シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記勘定系処理部が、前記支払額のデー
    タに基づき支払い不足額が前記口座残高以下であるか否
    かを判断するステップにおいて、前記支払い不足額が前
    記口座残高を超える場合、 前記勘定系処理部は、最高で、カード内格納限度額から
    前記カード内残高を差し引いた金額を口座残高ロック
    し、 前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロックされた金
    額分の金銭的価値を発行して前記支払い受付装置へ伝送
    し、 前記支払い受付装置は、伝送された前記金銭的価値を前
    記カード内に充填することを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載のデビット処理システム。
  5. 【請求項5】 読取り書込み可能な電子データによる金
    銭的価値をカード内残高として格納可能なカードと、 前記カードに対して前記カード内残高の読取り書込み処
    理を行う支払い受付装置と、 前記支払い受付装置から伝送されるデータに基づきカー
    ド保有者の口座残高に対して口座残高ロック及び口座引
    落しを実行する勘定系処理部と、 前記勘定系処理部の処理結果に基づき金銭的価値を発行
    し前記支払い受付装置へ伝送する金銭的価値発行部と、 前記支払い受付装置、前記勘定系処理部及び前記金銭的
    価値発行部の間のデータの流れ及び処理を制御するデビ
    ット処理制御部とを有するデビット処理システムにおい
    て、 前記支払い受付装置が、支払額が予め設定されたカード
    内格納限度額以下であるか否かを判断し、前記カード内
    格納限度額以下である場合には前記支払額が前記カード
    内残高以下であるか否かを判断し、 前記支払額が予め設定されたカード内格納限度額以下で
    ありかつ前記カード内残高以下である場合、前記支払い
    受付装置は、前記カード内残高を前記支払額分だけ減額
    すると共に、後の時点で前記カード内残高の減額分のデ
    ータを前記金銭的価値発行部へ伝送し、かつ、前記勘定
    系処理部は、前記カード内残高の減額分のデータが前記
    金銭的価値発行部へ伝送されたことに応答して前記カー
    ド保有者の口座残高から前記支払額分を引落し、 前記支払額が予め設定されたカード内格納限度額以下で
    ありかつ前記カード内残高を超える場合、前記支払い受
    付装置は、前記支払額及び前記カード内残高のデータを
    前記勘定系処理部へ伝送し、 前記勘定系処理部が、前記支払額のデータに基づき支払
    い不足額が前記口座残高以下であるか否かを判断し、 前記支払い不足額が前記口座残高以下である場合、前記
    勘定系処理部は、前記支払い不足額を口座残高ロックす
    ると共に、最高で、カード内格納限度額から前記支払い
    不足額を差し引いた金額を口座残高ロックし、前記金銭
    的価値発行部は、前記口座残高ロックされた金額分の金
    銭的価値を発行して前記支払い受付装置へ伝送し、前記
    支払い受付装置は、伝送された前記金銭的価値を前記カ
    ード内に充填した後、前記カード内残高を前記支払額分
    だけ減額すると共に、後の時点で前記カード内残高の減
    額分のデータを前記金銭的価値発行部へ伝送し、かつ、
    前記勘定系処理部は、前記カード内残高の減額分のデー
    タが前記金銭的価値発行部へ伝送されたことに応答して
    前記口座残高から前記支払額分を引落すことを特徴とす
    るデビット処理システム。
  6. 【請求項6】 前記勘定系処理部が、前記支払額のデー
    タに基づき支払い不足額が前記口座残高以下であるか否
    かを判断するステップにおいて、 前記支払い不足額が前記口座残高を越える場合、前記勘
    定系処理部は、最高で、カード内格納限度額から前記カ
    ード内残高を差し引いた金額を口座残高ロックし、 前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロックされた金
    額分の金銭的価値を発行して前記支払い受付装置へ伝送
    し、 前記支払い受付装置は、伝送された前記金銭的価値を前
    記カード内に充填することを特徴とする請求項5に記載
    のデビット処理システム。
  7. 【請求項7】 前記支払い受付装置が、支払額が予め設
    定されたカード内格納限度額以下であるか否かを判断す
    るステップにおいて、 前記支払額が予め設定されたカード内格納限度額を越え
    る場合、前記支払い受付装置は、前記支払額及び前記カ
    ード内残高のデータを前記勘定系処理部へ伝送し、 前記勘定系処理部が、前記支払額が前記口座残高以下で
    あるか否かを判断し、 前記支払額が前記口座残高以下である場合、前記勘定系
    処理部は、前記支払額を前記口座残高から即時引落すと
    共に、最高で、カード内格納限度額から前記カード内残
    高を差し引いた金額を口座残高ロックし、前記金銭的価
    値発行部は、前記口座残高ロックされた金額分の金銭的
    価値を発行して前記支払い受付装置へ伝送し、前記支払
    い受付装置は、伝送された前記金銭的価値を前記カード
    内に充填することを特徴とする請求項5に記載のデビッ
    ト処理システム。
  8. 【請求項8】 前記勘定系処理部が、前記支払額が前記
    口座残高以下であるか否かを判断するステップにおい
    て、 前記支払額が前記口座残高を越える場合、前記勘定系処
    理部は、最高で、カード内格納限度額から前記カード内
    残高を差し引いた金額を口座残高ロックし、 前記金銭的価値発行部は、前記口座残高ロックされた金
    額分の金銭的価値を発行して前記支払い受付装置へ伝送
    し、 前記支払い受付装置は、伝送された前記金銭的価値を前
    記カード内に充填することを特徴とする請求項7に記載
    のデビット処理システム。
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