JP2001163906A - 低屈折率組成物、低屈折率膜、光学多層膜および反射防止膜 - Google Patents
低屈折率組成物、低屈折率膜、光学多層膜および反射防止膜Info
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Abstract
安価で、生産性に優れた組成物を提供することを目的と
する。 【解決手段】シリカゾル粒子とジペンタエリストリール
ヘキサアクリレート(DPHA)などに代表される多官
能アクリル化合物を主成分とする組成物において、組成
物中に特定粒径のシリカゾル粒子(50〜100nm)
を20%以上含有させることで、組成物被膜にナノポー
ラス構造を呈させ、該ナノポーラス化により見掛けの屈
折率を低下させることができる組成物を提供する。
Description
もので、ガラスやプラスチックなどの透明基材などに塗
工して、反射防止膜、選択透過,あるいは吸収膜などの
光学多層膜およびそれを形成可能な低屈折率組成物に関
する。
に、酸化チタンや酸化ケイ素などの無機酸化物を蒸着法
あるいはスパッタ法などのドライコーティングによって
薄膜を形成して反射防止膜などの光干渉による光学多層
膜を形成する方法が知られている。しかし、このような
ドライコーティングプロセスでは装置が高価で、成膜速
度が遅く、生産性が高くないなどの課題を有している。
組成とし、基材に塗工して光学多層膜を形成する方法が
知られており、高屈折率材料としてはTiやZrなどの
アルコキシドを用いる方法が、低屈折率材料としてはS
i系アルコキシドあるいはSiアルコキシドの一部をエ
ポキシ基やアルキル基など他の有機置換基に置き換えた
有機ケイ素化合物いわゆるシランカップリング剤などを
用いる方法が提案されている。
温、長時間を必要とするため生産性に問題がある。また
ある程度の低い屈折率を得ることはできるが、硬度や耐
擦傷性、基材との密着性などの物理的強度が不十分であ
り、光学多層膜は最外層に使用されるため、強度が不十
分では実用に耐えることができないといった欠点を有し
ている。
シドを出発物質としたシリカゾルと反応性有機ケイ素化
合物(シランカップリング剤や末端に反応基を有するジ
メチルシリコーンなど)との複合材料などが提案されて
いる(特開平9−220791など)。
のSiO2 系複合膜組成物も十分な物性を得ようとする
と加熱に長時間を要するもので、アクリロイル基などの
重合性不飽和基を含有する有機ケイ素化合物も記載され
ているが、いずれもアクリロイル基が1個乃至は2個の
単官能あるいは2官能性の化合物であり光(EB)重合
しても高い架橋密度が得られない、硬度や耐擦傷性など
の物理的強度を向上させようとすると上記複合膜成分中
にシリカ成分以外の成分、例えはアクリル系化合物を複
合し該アクリル成分比率を高くする必要がある。そうな
ると光学特性を決定するSi系などのアルコキシドを出
発組成とするシリカ成分の体積比が抑制され低屈折率化
をはかることができないという欠点を有し、低屈折率化
と硬度や耐擦傷性、密着性などの物理的強度特性が両立
できる組成物は見出されていない。
物理的的強度にも優れ、安価で、生産性に優れた組成物
を提供することを目的とする。
検討した結果、シリカゾル粒子とジペンタエリストリー
ルヘキサアクリレート(DPHA)などに代表される多
官能アクリル化合物を主成分とする組成物において、組
成物中に特定粒径のシリカゾル粒子(50〜100n
m)を20%以上含有させることで、組成物被膜にナノ
ポーラス構造を呈させ、該ナノポーラス化により見掛け
の屈折率を低下させることができることを見出した。
リメトキシシランなどに代表される一般式(A)R’x
Si(OR)4-x (R:アルキル基、R’:末端にビニ
ル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などの重合可
能な不飽和結合を有する官能基、xは0<x<4の置換
数、)で表せる有機ケイ素化合物を加えることで、ナノ
ポーラス構造でもある程度の強度が発現できることをを
見出した。
シランカップリング剤とアクリル系バインダーを用いて
おり、ハードコート組成物としては公知の技術の組合せ
ではあるが、粒径の制御でナノポーラス構造にして、な
おかつ特定組成の材料を用いて有機無機ハイブリッド膜
を形成したり、シリカ粒子を特定材料、および特定比率
にて表面修飾することで、低屈折率組成物の光学薄膜と
して、最適な材料設計条件を見出すに至り、強度と低屈
折率化の両立可能な本発明の低屈折率組成物を提供する
ものである。
請求項1の発明は、平均粒径が5〜100nmのシリカ
ゾル粒子と分子中にビニル基、アクリロイル基、メタク
リロイル基などの重合可能な不飽和結合を少なくとも3
個以上を有するアクリル系化合物とを主成分とする低屈
折率組成物において該組成物中におけるシリカゾル粒子
含有量が30〜80%で、なかでも粒径50〜100n
mのシリカゾル粒子が20%以上含有されていることを
特徴とする低屈折率組成物を提供するものである。
にさらにR’x Si(OR)4-x (R:アルキル基、
R’:末端にビニル基、アクリロイル基、メタクリロイ
ル基などの重合可能な不飽和結合を有する官能基、xは
0<x<4の置換数、)、およびその加水分解物とが含
まれてなることを特徴とする請求項1に記載の低屈折率
組成物を提供するものである。
おいてアクリル系化合物が3官能以上のアクリルモノマ
ーおよびその変性体で、平均分子量が200〜1000
であることを特徴とする請求項1、2何れか記載の低屈
折率組成物を提供するものである。
形成するR’x Si(OR)4-x がCH2 =CHCOO
−(CH)n−Si(OR)4 (R:アルキル基、xは
0<x<4の置換数、nはn<5の整数)であって、シ
リカゾル粒子にあらかじめ修飾されてなることを特徴と
する請求項1〜3何れか記載の低屈折率組成物を提供す
るものである。
R)4-x がCH2 =CHCOO−(CH)n−Si(O
R)4 が修飾粒子に対して比率が、粒子/CH2 =CH
COO−(CH)n−Si(OR)4 のモル比で1/
0.04〜1/0.25(重量換算で90/10〜60
/40wt%相当)であることを特徴とする請求項4に
記載の低屈折率組成物を提供するものである。
R)4-x がCH2 =CHCOO−(CH)n−Si(O
R)4 を粒子修飾する際に、pトルエンスルホン酸など
のスルホン酸触媒下で反応させてなるものであることを
特徴とする請求項4、5何れか記載の低屈折率組成物を
提供するものである。
載の低屈折率組成物が重合して組成物被膜がナノポーラ
ス構造を呈していることを特徴とする低屈折率膜を提供
するものである。
率膜を基材上に高屈折率膜および必要に応じて他の屈折
率膜とともに備えている事を特徴とする光学多層膜を提
供するものである。
機能を有するものである請求項8記載の反射防止膜を提
供するものである。
ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などの重
合可能な不飽和結合を複数個有する多官能アクリル化合
物を主成分とすることで、塗膜形成後にUVあるいはE
B照射により塗膜中のアクリロイル基などの重合可能な
不飽和結合基の光(EB)重合による架橋のにより硬化
するものであり、該組成物中のシリカの粒子径およびバ
インダーである多官能アクリルの比率を制御すること
で、ナノポーラス構造を呈させ、見掛け屈折率を低下さ
せるものである。
ものではあるが、ナノポーラス化により材料自身の屈折
率(シリカの屈折率1.45程度アクリル成分の屈折率
1.50程度)では到達できないほどの低屈折率化
(1.40以下)をはかることができるものである。
によって決定されるものであり、これらのアクリル基成
分は通常シリカ成分などに比べると屈折率的にはやや高
く、アクリル成分が増加すると強度は高いが屈折率が低
くできなくなってしまうが、本発明の組成物は特定の多
官能アクリル化合物を用いることで、少ないバインダー
比でも強度を発現させるものある。
なプレポリマーではなく、DPHAなどの3官能以上の
多官能アクリルモノマー用いることで、より均質で架橋
密度の高いハイブリッド膜を形成することができる。
素化合物による複合化(粒子修飾化)で、より被膜の架
橋密度を向上させることができる分子レベルで均一なハ
イブリッド構造を呈しているのので、シリカゾルなどの
低屈折率化成分の体積比が大きく、ナノポーラス構造を
呈していても充分な強度を発揮できるもので、硬度が高
く耐擦傷性性も良好で、従来の低屈折率組成物の欠点を
大幅に改善することができ、低屈折率化と高強度化の両
立可能な組成物を提供するものである。
る。
にビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などの
重合可能な不飽和結合を複数個有する多官能アクリル化
合物を主成分とし、さらにアクリロイル基含有の有機ケ
イ素化合物などが含まれる有機無機ハイブリッド組成物
からなるものてあり、これを基材に塗工し、加熱乾燥
し、被膜を形成した後、UVなどの光照射を施すことで
低屈折率組成物被膜を形成可能とするものであり、該組
成物中のシリカの粒子径などを制御することで、ナノポ
ーラス構造を呈させ、見掛け屈折率を低下させるもので
ある。
て以下に詳述する。本発明において用いられる、シリカ
ゾルとは平均粒径が5〜100nmの粒子径のシリカ粒
子が溶媒中に分散されたもので、ケイ酸ナトリムなどの
ケイ酸アルカリからイオン交換等でアルカリを除去した
り、酸で中和したりする方法で得られるシリカゾルであ
って、水性でも、有機溶剤置換された有機溶媒系シリカ
ゾルでも特に限定されないが、アクリルモノマーとの相
溶性、プラスティック基材への塗工適性などから有機溶
媒系のものが望ましい。
m以上では光の散乱のため透明性が損なわれる。
インダーとの比率が重要であり、本発明の低屈折率組成
物被膜中の全シリカ粒子成分が30〜80wt%さらに
好適には40〜70wt%含有されていることがが望ま
しく、30wt%以下では所望の屈折率が得られにく
く、80%以上では十分な強度を発現できなくなる。な
かでも粒径が50〜100nmである大粒子径成分が2
0wt%以上、さらに好適には30%以上含有されるこ
とで、良好なナノポーラス構造とすることができるもの
であって、20%以下では効果が少ない。
ビニル基、アクリロイル基やメタクルロイル基など重合
可能なの不飽和結合を少なくとも3個以上有するもので
あって、例えばDPHAなどのアクリルモノマー類と、
これらのモノマーの変性体、および誘導体、などが使用
できる。
ETAとHDIなどのジイソシアネートとの反応生成で
あるプレポリマーなど多官能アクリルモノマー類および
その変性体などで、平均分子量200〜1000のもの
であれば、シリカゾルとの相溶性も良く、被膜形成時に
相分離することなく、架橋密度の高い、均質で透明なハ
イブリッド被膜が形成できる。アクリロイル基含有有機
ケイ素化合物とはR’x Si(OR)4-x (R:アルキ
ル基、R’:末端にビニル基、アクリロイル基、メタク
リロイル基などの重合可能な不飽和結合を有する官能
基、xは0<x<4の置換数、)で表せる有機ケイ素化
合物(以下一般式Aと称す)であって、ビニルトリメト
キシチタン、メタクリロキシトリイソプロポキシチタネ
ート、メタクリロキシプロピルトリイソプロポキシジル
コネートなどが例示される。
リメトキシシランなどに代表されるCH2 =CHCOO
−(CH)n −Si(OR)4 (R:アルキル基、xは
0<x<4の置換数、nはn<5の整数)で表せるアク
リロイル基含ケイ素化合物(以下一般式Bと称す)が好
適である。
にp−トルエンスルホン酸などの有機酸触媒を含有させ
ることで、塗工後に大気中の水分でもって加水分解反応
させて被膜形成しても良いし、またあらかじめ水(塩酸
などの触媒を含む)を添加し加水分解反応させたものを
用いることもできる。
が、該有機ケイ素化合物の全アルコキシル基を加水分解
させるのに必要な水の量よりも1/8〜7/8の量の水
で部分加水分解されたものであるとすることで安定な組
成物を得ることができ、余分な水を残すことなく特別な
分離精製せずに用いることができる。
との副反応を抑制したり、ケイ素化合物の加水分解率を
コントロールして、ケイ素化合物ポリマーの成長を抑制
したり、相溶性を高めることで、相分離を抑制し均質で
分子架橋密度が高く、分子レベルのハイブリッド膜を形
成至らしめるものである。
せは、一般に公知ではあるが、本発明の組成物は単なる
組み合わせではなく、マトリックスであるコート組成物
の無機のネットワークと無機フィラーとの相溶性、親和
性が高く、単に有機樹脂中に分散するより、より良い分
散状態、フィラーとマトリックスとの密着性が高い被膜
が得られる材料系で、通常の添加効果よりも高い効果が
得られるものであり、特にこれらのアクリロイル基含有
ケイ素化合物の添加の際に、シリカゾル粒子と一般式A
の有機ケイ素化合物を別の系にて混合反応させ、あらか
じめ粒子表面に修飾させると、バインダー成分となるア
クリル化合物の量を抑制しても十分な強度を得られるな
どの効果が大きくなりナノポーラス構造の本発明の組成
物には好適である。
で両者を混合し、有機金属のアルコキシド基と粒子表面
のOH基とを反応させることで容易に処理されるもので
あり、特別に分離精製することなく、そのまま他の成分
を添加してコーティング組成物を調整することができ
る。
を粒子修飾する際に、アルコールやケトン系などの有機
溶媒中でpトルエンスルホン酸などのスルホン酸触媒下
で反応させるのが修飾効率が良好で溶媒中への水の混入
を防止することができ好適である。
有ケイ素化合物との比率をシリカゾル粒子/アクリロイ
ル基含有ケイ素化合物のモル比が1/0.04〜1/
0.25(重量換算で90/10〜60/40wt%相
当)とすることでナノポーラス構造と強度の両立するこ
とができ好適である。
光の散乱の影響を受けないほどの微細な空隙を意味する
もので、空隙の形態は閉じられたもの、開かれたもので
も特に限定されるものではない。
のであるが微細かつ不定形の場合が多く、電子顕微鏡な
どでは直接観察されないことも多い。その場合には光学
的な手法で屈折率を測定すると、多成分系における加成
性から逸脱する現象が観察されることでナノポーラス構
造と推定した。
率1.52のアクリルバインダーを用いた場合、通常5
0/50vol%の混合物ではほぼ中間的屈折率である
1.47〜1.49の間になることが観察される。本発
明のようなナノポーラス構造の場合はこれよりも小さく
なり、見掛け屈折率が1.45以下、粒径によっては
1.35以下と大きく加成性から逸脱する現象が見られ
る。
呈していること、すなわち微細な空隙が存在することで
見掛けの屈折率が低下したためと推測されるもので、本
発明の低屈折率組成物もこの屈折率測定手法によりバイ
ンダー比率を変えた組成物の屈折率を測定することで、
ナノポーラス構造を呈しているとして定義したもので、
ポーラス構造の形態や、その組成物被膜の膜厚方向の分
布(例えば表面方向に傾斜構造を有するなど)など特に
に限定されるものではない。
ル重合開始剤を添加すると好適であり、ベンゾインメチ
ルエーテルなどのベンゾインエーテル系開始剤、アセト
フェノン、2、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、などのアセトフェノン系開始剤、ベンゾフェノ
ンなどのベンゾフェノン系開始剤など特に限定されるも
のではない。
ーティング組成物に加えることができ、さらに、物性を
損なわない範囲で、分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着
色剤など公知の添加剤を加えることができる。
用いられる、ディッピング法、ロールコティング法、ス
クリーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用い
られる。被膜の厚さは目的の光学設計にあわせて、液の
濃度や塗工量によって適宜選択調整することができる。
スチックフィルムなど特に限定されるものではなく、さ
らに必要に応じて各種ハードコート剤、低屈折率材料、
セラミック蒸着膜と積層することが可能で、また本発明
の組成比を変えて積層することも可能である。
施例をあげて説明する。
た80μm厚のTACフィルムを基材として、下記組成
の材料を各成分の固形分が表1に示す割合になるように
組み合わせて調液してコーティング組成物を作成、UV
硬化の開始剤としてアセトフェノン系開始剤を重合成分
に対して2%添加した。
0℃−1min乾燥し、高圧水銀灯により1,000m
J/cm2 の紫外線を照射して硬化させ、光学膜厚(n
d=屈折率n*膜厚d(nm))がnd=550/4n
mになるよう適宜濃度調整をして低屈折率被膜を形成
し、各種試験用の試験体を得た。
配合で、比較例1として粒径の小さいものだけを用いた
系、また、比較例2としてのバインダー成分として多官
能アクリルモノマーを用いてない系の試験体を合わせて
作成し、下記評価方法にて評価した。表1に結果を示
す。
媒 (b)平均粒径50〜70nmのシリカゾル/MEK溶
媒 (c)平均粒径50〜70nmのシリカゾルにモル比で
1/0.08(重量比で約80/20)(3−アクリロ
キシプロピル)トリメトキシシランを今後し触媒として
pトルエンスルホン酸をアクリルシランに対して重量比
で1%添加し室温で3時間攪拌し反応させ修飾させた複
合ゾル。 (d)DPHAのMEK希釈溶液。 (e)OH価130、平均分子量10000、Tg88
℃の市販アクリルポリオール樹脂の溶液(酢酸ブチル、
酢酸エチル混合溶剤)
を測定し、反射率値か被膜の屈折率を見積もった。 (2)密着性 塗料一般試験法JIS−K5400のクロスカット密着
試験方法に準じて塗膜の残存数にて評価した。 (3)鉛筆硬度 塗料一般試験法JIS−K5400の鉛筆引っかき値試
験方法に準じて塗膜の擦り傷にて評価した 。 (4)耐擦傷試験 スチールウール#0000により、250g/cm2 の
荷重で往復5回擦傷試験を実施、目視による傷の外観を
検査した。評価は、傷なし◎、かるく傷あり○、かなり
傷つく△、著しく傷つく×の4段階とした。
率が1.40と低くなおかつ密着性、硬度、耐擦傷性な
ど強度面にも優れるが、比較例1の比粒径の小さいもの
だけを用いた系ではかなり70%とシリカ成分をかなり
多くしても、屈折率が1.46と低くならずに低屈折率
化がはかれない。また、比較例2のバインダー成分とし
て多官能アクリルモノマーを用いてない系では粒径の大
きなものを用いたため、屈折率が1.4と所望のものが
得られたが強度面で特性が劣っていることがわかる。
物は、シリカゾル粒子ととアクリル基含有ケイ素化合物
ならびに多官能アクリルモノマーを有し、無機と有機化
合物の分子レベルのハイブリッド構造を呈した被膜を形
成できるものであり、ナノポーラス構造による低屈折率
という光学特性と物理的強度特性とを兼備した被膜を形
成することができるものである。
の基材の最外層に形成され、過酷な環境や取り扱いにも
充分に耐えられる被膜を形成することができ、蒸着など
と比べ装置コストも比較的安価で、成膜(塗工)速度も
10倍以上で生産性も高く、製造も容易である。
で硬化するため、低温での塗工が可能なので、フィルム
などのを巻き取り塗工で作成することが可能で安価に、
大量生産できるといった効果を奏する。
Claims (9)
- 【請求項1】平均粒径が5〜100nmのシリカゾル粒
子と分子中にビニル基、アクリロイル基、メタクリロイ
ル基などの重合可能な不飽和結合を少なくとも3個以上
を有するアクリル系化合物とを主成分とする低屈折率組
成物において該組成物中におけるシリカゾル粒子含有量
が30〜80%で、なかでも粒径50〜100nmのシ
リカゾル粒子が20%以上含有されていることを特徴と
する低屈折率組成物。 - 【請求項2】前記低屈折率組成物中にさらにR’x Si
(OR)4-x (R:アルキル基、R’:末端にビニル
基、アクリロイル基、メタクリロイル基などの重合可能
な不飽和結合を有する官能基、xは0<x<4の置換
数、)、およびその加水分解物とが含まれてなることを
特徴とする請求項1に記載の低屈折率組成物。 - 【請求項3】前記低屈折率組成物においてアクリル系化
合物が3官能以上のアクリルモノマーおよびその変性体
で、平均分子量が200〜1000であることを特徴と
する請求項1、2記載の低屈折率組成物。 - 【請求項4】前記低屈折率組成物を形成するR’x Si
(OR)4-x がCH2 =CHCOO−(CH)n−Si
(OR)4 (R:アルキル基、xは0<x<4の置換
数、nはn<5の整数)であって、シリカゾル粒子にあ
らかじめ修飾されてなることを特徴とする請求項1〜3
何れか記載の低屈折率組成物。 - 【請求項5】前記R’x Si(OR)4-x がCH2 =C
HCOO−(CH)n−Si(OR)4 が修飾粒子に対
して比率が、粒子/CH2 =CHCOO−(CH)n−
Si(OR)4 のモル比で1/0.04〜1/0.25
(重量換算で90/10〜60/40wt%相当)であ
ることを特徴とする請求項4に記載の低屈折率組成物。 - 【請求項6】前記R’x Si(OR)4-x がCH2 =C
HCOO−(CH)n−Si(OR)4 を粒子修飾する
際に、pトルエンスルホン酸などのスルホン酸触媒下で
反応させてなるものであることを特徴とする請求項4、
5何れか記載の低屈折率組成物。 - 【請求項7】請求項1〜6何れか記載の低屈折率組成物
が重合して組成物被膜がナノポーラス構造を呈している
ことを特徴とする低屈折率膜。 - 【請求項8】請求項7記載の低屈折率膜を基材上に高屈
折率膜および必要に応じて他の屈折率膜とともに備えて
いる事を特徴とする光学多層膜。 - 【請求項9】光学多層膜が反射防止機能を有するもので
ある請求項8記載の反射防止膜。
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JP34737499A JP4759780B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 低屈折率組成物、低屈折率膜、光学多層膜および反射防止膜 |
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