JP2001157497A - 同期発電機の発電制御装置 - Google Patents

同期発電機の発電制御装置

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JP2001157497A
JP2001157497A JP33020499A JP33020499A JP2001157497A JP 2001157497 A JP2001157497 A JP 2001157497A JP 33020499 A JP33020499 A JP 33020499A JP 33020499 A JP33020499 A JP 33020499A JP 2001157497 A JP2001157497 A JP 2001157497A
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synchronous generator
output voltage
generator
bridge
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JP33020499A
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Yoichi Shindo
洋一 新藤
Yutaka Nozue
裕 野末
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Mitsuba Corp
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Mitsuba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 体格をUPすることなく、またACG巻線を
別にすることなく、充電量が不足する場合に、同期発電
機の巻線をコイルに見立てた昇圧型スイッチングレギュ
レータとして機能させ、不足分の電流を補うことができ
る同期発電機の発電制御装置を提供する。 【解決手段】 2輪車用エンジンや汎用エンジンに連携
される発電機1であって、この発電機1の制御システム
2は、発電機1の出力を整流する整流ブリッジ4と、整
流された出力電圧を監視する出力電圧監視回路5と、監
視の結果などに応じて制御するための処理を司るCPU
6と、出力電圧に基づいて整流ブリッジ4のスイッチン
グ素子を制御するゲート回路7などから構成され、整流
された出力電圧を監視し、出力電圧が規定電圧に満たな
い場合には電界効果トランジスタFET1〜FET3を
ON/OFFしてスイッチング動作を行うように制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期発電機とその
出力を整流するための整流ブリッジとを備える発電装置
に関し、充電量が不足する場合に整流ブリッジのスイッ
チング素子を強制的にPWM駆動して、同期発電機の巻
線をコイルに見立てた昇圧型スイッチングレギュレータ
として機能させる方式に好適な同期発電機の発電制御装
置に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、同期発電機とその出力を整流する
ための整流ブリッジとを備える発電装置において、たと
えば3相発電機(ACG)の一例としては、図6に示す
ような回路構成によるショート型レギュレータ方式があ
る。このショート型レギュレータ方式の3相ACGは、
U相、V相、W相の3相の発電コイル3が巻装された固
定子と、この固定子に対向して回転自在に配設された回
転子と、この回転子に設けられたマグネットと、3相の
発電コイル3による発電電流を整流する複数のダイオー
ドD21〜D26からなる整流ブリッジ24などから構
成され、ショート型レギュレータとして動作させるため
のサイリスタSCR21〜SCR23がブリッジ列のH
ighサイドの各ダイオードD21〜D23とLowサ
イドの各ダイオードD24〜D26との接続ノードにそ
れぞれ接続されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
な3相ACGにおいて、回転数に対する充電電流の特性
は、たとえば図7のようになる。低速域の充電電流を確
保するためには、細い巻線を多く巻けばよいが、中・高
速域の充電電流が少なくなってしまう。中・高速域の充
電電流を確保するためには、太い巻線を少なく巻けばよ
いが、今度は低速域の充電電流が不足してしまう。すな
わち、低回転から充電し、かつ高回転時の発電電流を確
保するためには、ACGの体格をUPする必要がある。
しかし、体格UPは、重い、慣性マスの増加、コストU
Pとなり好ましくない。従って、体格UPをせずに、相
反する2つの要件(低回転からの充電、中高速域での充
電電流確保)を満足する手段が必要になる。
【0004】また、ACGスタータにおいては、たとえ
ば図8のような特性となる。すなわち、モータ性能を満
足するように巻線するには、太い線を巻数少なく巻く必
要がある。このため、高速域の充電電流は確保できる
が、低速域が要件を満足できない。従って、従来はAC
G巻線を別にして対応している。
【0005】そこで、本発明の目的は、前記のような相
反する2つの要件の問題点に着目し、体格をUPするこ
となく、またACG巻線を別にすることなく、整流ブリ
ッジの構成を工夫することで、充電量が不足する場合
に、同期発電機の巻線をコイルに見立てた昇圧型スイッ
チングレギュレータとして機能させ、不足分の電流を補
うことができる同期発電機の発電制御装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、同期発電機とその出力を整流するため
の整流ブリッジとを備える発電装置において、整流ブリ
ッジを構成するサイリスタの代わりに電界効果トランジ
スタなどの自己OFF機能を持ったスイッチング素子を
使用することで本方式への対応を可能とし、充電量が不
足する場合(たとえばアイドリング回転時)に、Low
サイドの電界効果トランジスタを強制的にPWM駆動さ
せることにより、同期発電機の巻線をコイルに見立てた
昇圧型スイッチングレギュレータとして機能させ、不足
分の電流を補うことを可能とするものである。
【0007】すなわち、本発明による同期発電機の発電
制御装置は、整流ブリッジの少なくとも1素子を電界効
果トランジスタなどのON/OFF制御可能なスイッチ
ング素子で構成し、この整流ブリッジにより整流された
出力電圧を監視する出力電圧監視手段と、この出力電圧
監視手段による監視の結果、出力電圧が規定電圧に満た
ない場合にはスイッチング素子をON/OFFしてスイ
ッチング動作を行うように制御する制御手段とを有する
ものである。
【0008】この構成において、前記整流ブリッジを電
界効果トランジスタで構成されたブラシレスモータのド
ライブブリッジと兼用したり、また、前記スイッチング
動作を同期発電機の出力交流波形の周波数より高い周波
数で行ったり、さらに、前記スイッチング素子を複数で
構成し、スイッチング動作を複数のスイッチング素子に
対して同時に行ったり、あるいは、前記同期発電機の発
生電圧が規定電圧を超える場合には、スイッチング素子
をONし出力をショートして電圧を制御するショート型
レギュレータとして動作させるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明す
るための全図において、同一の部材には同一の符号を付
し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1である同期発電機の発電制御装置を含む制御システ
ムを示す回路図、図2および図3は本実施の形態におい
て、昇圧型スイッチングレギュレータを説明するための
原理図と動作波形図、図4は昇圧回路による低回転時の
充電特性を示すグラフである。
【0011】まず、図1により、本実施の形態における
発電機1の発電制御装置を含む制御システム2の構成の
一例を説明する。本実施の形態の発電機1は、たとえば
2輪車用エンジンや汎用エンジンに連携されて応用さ
れ、Y結線による3相の発電コイル3が備えられている
ACGに適用される。この発電機1は、図示しないが、
U相、V相、W相の3相の発電コイル3が固定子に巻装
され、この固定子に対向して回転子が回転自在に配設さ
れている。この回転子には、マグネットが設けられてい
る。また、回転子は、エンジンのクランクシャフトに直
結されている。なお、界磁手段として、界磁コイルを用
いた界磁方式や、マグネットと界磁コイルを備えたハイ
ブリッド界磁方式とすることも可能である。
【0012】この発電機1の制御システム2は、発電機
1の出力を整流する整流ブリッジ4と、この整流された
出力電圧を監視する出力電圧監視回路5と、この監視の
結果などに応じて制御するための処理を司るCPU6
と、このCPU6を介して出力電圧に基づいて整流ブリ
ッジ4のスイッチング素子を制御するゲート回路7など
から構成されている。この制御システム2には、3相端
子間に発電機1の発電コイル3が、電源端子間にバッテ
リー8がそれぞれ接続されて、発電機1による発電電流
が整流され、出力電圧としてバッテリー8に充電される
ようになっている。
【0013】整流ブリッジ4は、複数のダイオードから
なるブリッジ構造に対して少なくとも1素子がON/O
FF制御可能なスイッチング素子で構成され、ここでは
3列によるHighサイド、Lowサイドのブリッジ列
のうちのLowサイドがスイッチング素子である電界効
果トランジスタからなり、3個のダイオードD1〜D3
と、3個の電界効果トランジスタFET1〜FET3
と、この各電界効果トランジスタFET1〜FET3内
に並列接続で生成される3個の寄生ダイオードD4〜D
6などから構成されている。
【0014】この整流ブリッジ4において、3列の各ブ
リッジ列はHighサイドの各ダイオードD1〜D3と
Lowサイドの各電界効果トランジスタFET1〜FE
T3とがそれぞれ直列に接続され、ダイオードD1〜D
3は共通に電源電位に、電界効果トランジスタFET1
〜FET3は共通に接地電位に接続され、各ブリッジ列
の各ダイオードD1〜D3と各電界効果トランジスタF
ET1〜FET3との各接続ノードから発電機1の発電
コイル3のU相、V相、W相にそれぞれ接続されてい
る。この電界効果トランジスタFET1〜FET3の各
ゲートは、ゲート回路7に接続され、このゲート回路7
によりゲート制御される。
【0015】出力電圧監視回路5は、整流ブリッジ4に
より整流された出力電圧を監視する出力電圧監視手段で
あり、整流ブリッジ4におけるダイオードD1〜D3の
電源電位側に接続されるとともにCPU6に接続され、
整流ブリッジ4により整流された出力電圧を入力とし、
この出力電圧に対応した信号をCPU6に出力するよう
に構成されている。
【0016】CPU6は、出力電圧監視回路5に接続さ
れるとともにゲート回路7に接続され、出力電圧監視回
路5からの出力電圧に対応した信号を入力とし、この信
号に応じてゲート回路7を制御するための信号を出力す
るように構成されている。特に、このCPU6は、出力
電圧監視回路5による監視の結果に基づいて制御する制
御手段としての機能を有し、出力電圧の監視の結果、こ
の出力電圧が規定電圧に満たない場合には、電界効果ト
ランジスタFET1〜FET3をON/OFFしてスイ
ッチング動作を行うように制御するための信号を生成
し、この信号をゲート回路7に対して出力する。このC
PU6から出力された信号に基づき、ゲート回路7によ
り整流ブリッジ4の各電界効果トランジスタFET1〜
FET3が制御される。
【0017】以上のように、本実施の形態の発電機1の
発電制御装置を含む制御システム2は、整流ブリッジ4
の構成に電界効果トランジスタFET1〜FET3など
の自己OFF機能を持ったスイッチング素子を使用し、
特に充電量が不足する場合(たとえばアイドリング回転
時)に、Lowサイドの電界効果トランジスタFET1
〜FET3を強制的にPWM駆動させることにより、発
電機1の巻線を発電コイル3に見立てた昇圧型スイッチ
ングレギュレータとして機能させ、不足分の電流を補う
ことが可能な制御方式が採用されている。
【0018】次に、本実施の形態の作用について、始め
に発電機1の通常動作を簡単に説明する。この発電機1
は、回転子にクランクシャフトを介して直結されたエン
ジンが始動されることにより起動される。すなわち、エ
ンジンが始動されると、クランクシャフトに連結された
回転子が固定子に対向して回転する状態になる。このた
め、回転子のマグネットの磁束が回転磁界を形成して発
電コイル3を切る状態になり、発電コイル3において起
電力が発生する。この発電コイル3の起電力は、整流ブ
リッジ4を介して整流されてバッテリー8に充電された
り、あるいは外部に取り出されて所望の負荷に供給され
る。
【0019】続いて、本実施の形態における、発電機1
の動作方法および制御方法の一例を説明する。本実施の
形態では、発電機1が出力を出せないときに、出力交流
波形の周期より高いPWM周波数(たとえば20kH
z)で、ショート動作をさせることで昇圧型スイッチン
グレギュレータとして動作させる(PWM周波数は、発
電コイル3の時定数に比べて十分な余裕を持たせた値に
設定する必要がある)。発生電圧Voは、後述するよう
に表すことができるので、PWMのDutyを制御する
ことで目的の電圧に合わせることができる。このため
に、機能構成は、出力電圧監視回路5のような出力電圧
検出機能で出力電圧を監視し、CPU6による演算処理
により目標電圧に合うようにDutyを制御すればよ
い。
【0020】この動作方法は、 目標電圧に達しない場合に本機能の動作を開始する、 目標電圧と実際の出力電圧との差をとり、この差に応
じ制御された結果のDutyをLowサイドの電界効果
トランジスタFET1〜FET3にかける。その結果、
昇圧された出力電圧を目標値との差に応じてDutyを
増減させ出力電圧が目標値と一致するように制御する、 出力電圧がPWMによる昇圧動作をしなくても目標電
圧を超える場合は、本機能の動作を止めて通常のACG
のレギュレータとして機能(電圧が高い場合に電界効果
トランジスタFET1〜FET3をONして出力を短絡
するショート制御)をする、ように動作させる。
【0021】また、制御方法は、前記図1のようにCP
U6を用いた場合、たとえばPID制御方式などを用い
て出力電圧を制御することができる。あるいは、回路の
みで構成した場合、アナログサーボのようなPID回路
での動作も可能であり、また単安定回路を用いた簡易的
なPWM制御での動作も可能である。前記では、出力
電圧をPWMのDutyで制御しているが、回転数毎に
予め決められたPWMのDuty値でのスイッチング動
作を、出力電圧が目標値未満の場合に行い、目標値以上
の場合には停止するON/OFF制御としてもよい。こ
の場合、回転数毎に予め決められたPWMのDuty値
は、角回転数毎の出力電圧が最大となるDuty値に設
定するとよい。
【0022】続いて、図2および図3により、昇圧型ス
イッチングレギュレータの原理および動作の一例を説明
する。図2は昇圧型スイッチングレギュレータの原理を
説明するための回路図であり、前記図1に対応する発電
機1の発電コイル3、整流ブリッジ4のダイオードD1
(D2,D3)、電界効果トランジスタFET1(FE
T2,FET3)などが接続された構成において、昇圧
型スイッチングレギュレータとして動作させることがで
きる。また、図3は図2に対応する各部の動作波形図で
ある。
【0023】この回路は、電界効果トランジスタFET
1(FET2,FET3)がONのときに、発電コイル
3によるインダクタンスLにエネルギーを蓄え、OFF
のときにこのエネルギーを発電エネルギーに重畳させて
出力に取り出す回路である。すなわち、この回路は、発
電電圧より出力電圧を高く取り出せる回路である。電界
効果トランジスタFET1(FET2,FET3)がO
Nのときに発電コイル3によるインダクタンスLに加わ
る電圧はVi、OFFのときはVo−Viとなる。従っ
て、発電コイル3によるインダクタンスLを流れる電流
が連続的な場合は、定常状態ではこのTonの期間とT
offの期間のインダクタンスLを流れる電流変化分が
等しく、電流が断続しない場合は、 Vi/L・Ton=(Vo−Vi)/L・Toff となる。従って、Voは、 Vo=(Ton+Toff)/Toff・Vi =T/Toff・Vi=1/(1−Duty)・Vi となる。
【0024】以上のように、本実施の形態の発電機1を
昇圧型スイッチングレギュレータとして動作させること
で、たとえば図4に一例を示すように、低回転時の充電
特性の改善を実現することができる。図4は昇圧回路に
よる低回転時の充電特性を示すグラフであり、Duty
に対する無負荷電圧(0〜70%Duty)、14V電
流(40〜80%Duty)を表し、70%のDuty
で最適値と見ることができる。
【0025】すなわち、積極的に発電機1の発電コイル
3をDCDCコンバータとして用い、充電開始時の特性
を改善することを目的として、たとえば回転数を170
0rpm、電源を10V、PWM周波数を20kHz、
負荷を電子負荷とした場合の実験結果において、170
0rpmで14V、4Aを達成することができた。な
お、ここではPWM周波数を20kHzとしたが、10
kHz、5kHzでも電流を取り出すことは可能であっ
た。
【0026】従って、本実施の形態によれば、整流ブリ
ッジ4のLowサイドを電界効果トランジスタFET1
〜FET3で構成し、出力電圧監視回路5、CPU6お
よびゲート回路7などを有することにより、以下のよう
な効果を得ることができる。
【0027】(1)整流ブリッジ4により整流された出
力電圧を監視し、この監視の結果、出力電圧が規定電圧
に満たない場合には電界効果トランジスタFET1〜F
ET3をON/OFFしてスイッチング動作を行うよう
に制御することにより、低回転発電機の出力が不足する
低回転域での出力UPが、発電機1の体格をUPせずに
可能となる。
【0028】(2)電界効果トランジスタFET1〜F
ET3のスイッチング動作を、発電機1の出力交流波形
の周波数より高い周波数で行うことにより、発電機1の
出力波形との同期スイッチングが不用となり、制御回路
が簡単で済む。
【0029】(3)複数の電界効果トランジスFET1
〜FET3に対してスイッチング動作を同時に行うこと
により、正の電圧が発生している出力線に接続された電
界効果トランジスを選択的にONにして発電コイル3に
短絡電流を流す場合には、電流は寄生ダイオードD4〜
D6を経由して発電コイル3に戻ることになる。よっ
て、複数の電界効果トランジスFET1〜FET3を同
時にONすることにより、発電コイル3に戻る電流は、
通電損失の小さい電界効果トランジスFET1〜FET
3を逆方向に流れることになり、寄生ダイオードD4〜
D6を経由する場合に比べて短絡時の電流が大きくなり
昇圧効果が大きくなるとともに、素子の発熱(損失)を
少なくすることができる。また、短絡電流の立ち上がり
も早くなりON〜OFFの時間が短いので、スイッチン
グ周波数を上げることができ、より多くの発電電流を取
り出すことができる。
【0030】(4)発電機1の発生電圧が規定電圧を超
える場合には、電界効果トランジスタFET1〜FET
3をONし出力をショートして電圧を制御するショート
型レギュレータとして動作させることにより、一般のシ
ョート型レギュレータではショート素子としてサイリス
タを整流器と並列接続するのが一般的であるが、昇圧の
スイッチング素子をそのまま使用できるので、構成が簡
単であり安価である。また、サイリスタに比べて素子部
での損失が小さく発熱が少ないので、制御装置の小型化
が可能であるとともに、発電装置全体として高効率とな
りエンジン発電機では燃費が向上する。
【0031】(5)発電機1の巻線を利用することで、
回路上も追加部品を少なくすることができるので、コス
トUPなしに実現可能となる。また、充電開始回転数を
下げられるので、発電機1の設計が楽になる。さらに、
基本回路が同じなので、単相発電機(ショート型レギュ
レータ)にも使用可能となる。また、3相全て動作させ
た方が多くの電流を取り出すことができるが、1相のみ
でも、2相でもそれなりに出力を取り出すことは可能で
ある。また、発電機1の巻線の相数にこだわらずに対応
可能である。
【0032】(実施の形態2)図5は本発明の実施の形
態2である同期発電機の発電制御装置を含む制御システ
ムを示す回路図である。
【0033】本実施の形態の同期発電機は、たとえば2
輪車用エンジンや汎用エンジンに連携されて応用され、
前記実施の形態1との相違点は、整流ブリッジを電界効
果トランジスタで構成されたブラシレスモータのドライ
ブブリッジと兼用し、エンジンの始動時にはモータとし
て動作させ、始動後は発電機として動作させて回転子の
回転により永久磁石との間で電機子コイルにて発電され
るように構成されているACGスタータに適用する点で
ある。
【0034】すなわち、本実施の形態の始動発電機11
は、たとえば図5に一例を示すように、ブラシレスモー
タのY結線による3相の電機子コイル13が備えられて
いる。この始動発電機11の制御システム12は、始動
発電機11の通電を制御するとともに、出力を整流する
ドライブブリッジ14と、前記実施の形態1と同様の出
力電圧監視回路5およびCPU6と、このCPU6を介
して出力電圧に基づいてドライブブリッジ14のスイッ
チング素子を制御する3相ブリッジドライバ17などか
ら構成されている。他に、図示しないロータ位置センサ
なども設けられている。
【0035】ドライブブリッジ14は、ロータ位置セン
サの検出結果に基づいて回転磁界を形成するような電流
を電機子コイル13に通電する通電制御機能と、電機子
コイル13による発電電流を整流する整流機能とを兼ね
備えており、6個の電界効果トランジスタFET11〜
FET16と、この各電界効果トランジスタFET11
〜FET16内に並列接続で生成される6個の寄生ダイ
オードD11〜D16などから構成されている。
【0036】このドライブブリッジ14において、3列
の各ブリッジ列はHighサイドの各電界効果トランジ
スタFET11〜FET13とLowサイドの各電界効
果トランジスタFET14〜FET16とがそれぞれ直
列に接続され、電界効果トランジスタFET11〜FE
T13は共通に電源電位に、電界効果トランジスタFE
T14〜FET16は共通に接地電位に接続され、各ブ
リッジ列の各電界効果トランジスタFET11〜FET
13と各電界効果トランジスタFET14〜FET16
との各接続ノードから始動発電機11の電機子コイル1
3のU相、V相、W相にそれぞれ接続されている。この
電界効果トランジスタFET11〜FET16の各ゲー
トは、3相ブリッジドライバ17によりゲート制御され
る。
【0037】本実施の形態においても、特に、CPU6
は、発電機としての動作時に、出力電圧監視回路5によ
る監視の結果に基づいて制御する制御手段としての機能
を有し、出力電圧の監視の結果、この出力電圧が規定電
圧に満たない場合には、電界効果トランジスタFET1
1〜FET16をON/OFFしてスイッチング動作を
行うように制御するための信号を生成し、この信号を3
相ブリッジドライバ17に対して出力する。このCPU
6から出力された信号に基づき、3相ブリッジドライバ
17によりドライブブリッジ14の電界効果トランジス
タFET11〜FET16が制御される。
【0038】従って、本実施の形態によれば、ドライブ
ブリッジ14を電界効果トランジスタFET11〜FE
T16で構成し、出力電圧監視回路5、CPU6および
3相ブリッジドライバ17などを有することにより、前
記実施の形態1の(1)〜(5)と同様の効果ととも
に、以下のような新たな効果を得ることができる。
【0039】(11)整流ブリッジを、電界効果トラン
ジスタFET11〜FET16で構成されたブラシレス
モータのドライブブリッジ14と兼用することにより、
エンジン始動機能と発電機能とを兼ね合わせたACGス
タータでは、ブラシレスモータのドライブブリッジ14
の電界効果トランジスタFET11〜FET16をその
まま発電時のスイッチング素子として使用できる。よっ
て、太い線を少なく巻く必要のあるモータコイルを発電
コイルとして使用した場合の課題となる低回転域の発電
能力不足を補うことにより、始動発電機11のコイル兼
用を可能にできる。
【0040】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。たとえば、前記実施の形態
においては、整流ブリッジのLowサイドを電界効果ト
ランジスタで構成した場合を例に説明したが、これに限
定されるものではなく、整流ブリッジのHighサイド
側を電界効果トランジスタで構成してスイッチングして
も、同様の効果を得ることができる。本発明では、整流
ブリッジの整流素子を電界効果トランジスタに置き換え
てブリッジを構成し、電界効果トランジスタに生成され
る寄生ダイオードで整流を行うようにしているが、通常
の整流器で構成したブリッジの整流器と並列にIGBT
などのスイッチング素子を接続しても同様の効果を得る
ことができる。また、電界効果トランジスタに限らず、
ON/OFF制御可能なスイッチング素子であればよ
い。さらに、発電機、始動発電機は、3相に限らず、単
相、5相などのような種々の相数の巻線を有する同期発
電機に広く適用することができる。また、巻線は、Y結
線に限らないことはいうまでもない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の同期発電
機の発電制御装置によれば、以下のような効果を得るこ
とができる。
【0042】(1)整流ブリッジの少なくとも1素子を
電界効果トランジスタなどのON/OFF制御可能なス
イッチング素子で構成し、この整流ブリッジにより整流
された出力電圧を監視する出力電圧監視手段と、この出
力電圧監視手段による監視の結果、出力電圧が規定電圧
に満たない場合にはスイッチング素子をON/OFFし
てスイッチング動作を行うように制御する制御手段とを
有することで、低回転発電機の出力が不足する低回転域
での出力UPを、発電機の体格をUPせずに実現するこ
とが可能となる。
【0043】(2)整流ブリッジを、電界効果トランジ
スタで構成されたブラシレスモータのドライブブリッジ
と兼用することで、エンジン始動機能と発電機能とを兼
ね合わせた始動発電機では、ブラシレスモータの駆動ブ
リッジのスイッチング素子をそのまま発電時のスイッチ
ング素子として使用することができるので、太い線を少
なく巻く必要のあるモータコイルを発電コイルとして使
用した場合の課題となる低回転域の発電能力不足を補う
ことにより、始動・発電のコイル兼用を実現することが
可能となる。
【0044】(3)スイッチング動作を、同期発電機の
出力交流波形の周波数より高い周波数で行うことで、発
電機出力波形との同期スイッチングが不用となり、制御
回路を簡単に実現することが可能となる。
【0045】(4)スイッチング素子を複数で構成し、
スイッチング動作を、複数のスイッチング素子に対して
同時に行うことで、正の電圧が発生している出力線に接
続されたスイッチング素子を選択的にONにして発電コ
イルに短絡電流を流す場合には、電流は整流素子(電界
効果トランジスタの場合には寄生ダイオード)を経由し
てコイルに戻ることになるので、複数のスイッチング素
子を同時にONすることにより、コイルに戻る電流は通
電損失の小さいスイッチング素子を逆方向に流れること
になり、整流素子を経由する場合に比べて短絡時の電流
が大きくなり昇圧効果が大きくなるとともに、素子の発
熱(損失)を少なくすることができる。また、短絡電流
の立ち上がりも早くなりON〜OFFの時間が短いの
で、スイッチング周波数を上げることができ、より多く
の発電電流を取り出すことが可能となる。
【0046】(5)同期発電機の発生電圧が規定電圧を
超える場合には、スイッチング素子をONし出力をショ
ートして電圧を制御するショート型レギュレータとして
動作させることで、一般のショート型レギュレータでは
ショート素子としてサイリスタを整流器と並列接続する
のが一般的であるが、昇圧のスイッチング素子をそのま
ま使用できるので、構成を簡単に、かつ安価に実現する
ことができる。また、サイリスタに比べて素子部での損
失が小さく発熱が少ないので、制御装置の小型化が可能
であるとともに、発電装置全体として高効率となりエン
ジン発電機では燃費を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である同期発電機の発電
制御装置を含む制御システムを示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態1において、昇圧型スイッ
チングレギュレータを説明するための原理図である。
【図3】本発明の実施の形態1において、昇圧型スイッ
チングレギュレータを説明するための動作波形図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態1において、昇圧回路によ
る低回転時の充電特性を示すグラフである。
【図5】本発明の実施の形態2である同期発電機の発電
制御装置を含む制御システムを示す回路図である。
【図6】本発明の前提となる同期発電機の発電制御装置
を含む制御システムを示す回路図である。
【図7】本発明の前提となる同期発電機(ACG)にお
いて、回転数に対する充電電流を示す特性図である。
【図8】本発明の前提となる同期発電機(ACGスター
タ)において、回転数に対する充電電流を示す特性図で
ある。
【符号の説明】
1 発電機 2 制御システム 3 発電コイル 4 整流ブリッジ 5 出力電圧監視回路 6 CPU 7 ゲート回路 8 バッテリー 11 始動発電機 12 制御システム 13 電機子コイル 14 ドライブブリッジ 17 3相ブリッジドライバ 24 整流ブリッジ D1〜D3 ダイオード FET1〜FET3 電界効果トランジスタ D4〜D6 寄生ダイオード FET11〜FET16 電界効果トランジスタ D11〜D16 寄生ダイオード D21〜D26 ダイオード SCR21〜SCR23 サイリスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H590 AA02 AA10 AA30 AB07 CA07 CA23 CC01 CC02 CC18 CC22 CC23 CC24 CD01 CE05 EA01 EB02 EB12 EB21 EB29 FA08 FB01 FB02 FB03 FC14 FC17 GA02 GB05 HA02 HB20 JA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期発電機と、前記同期発電機の出力を
    整流するための整流ブリッジとを備える発電装置におい
    て、 前記整流ブリッジの少なくとも1素子が電界効果トラン
    ジスタなどのON/OFF制御可能なスイッチング素子
    で構成されており、前記整流ブリッジにより整流された
    出力電圧を監視する出力電圧監視手段と、前記出力電圧
    監視手段による監視の結果、前記出力電圧が規定電圧に
    満たない場合には前記スイッチング素子をON/OFF
    してスイッチング動作を行うように制御する制御手段と
    を有することを特徴とする同期発電機の発電制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の同期発電機の発電制御装
    置において、前記整流ブリッジは、電界効果トランジス
    タで構成されたブラシレスモータのドライブブリッジを
    兼用していることを特徴とする同期発電機の発電制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の同期発電機の発電制御装
    置において、前記スイッチング動作は、前記同期発電機
    の出力交流波形の周波数より高い周波数で行われること
    を特徴とする同期発電機の発電制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の同期発電機の発電制御装
    置において、前記スイッチング素子は複数で構成されて
    おり、前記スイッチング動作は、前記複数のスイッチン
    グ素子に対して同時に行われることを特徴とする同期発
    電機の発電制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の同期発電機の発電制御装
    置において、前記同期発電機の発生電圧が規定電圧を超
    える場合には、前記スイッチング素子をONし出力をシ
    ョートして電圧を制御するショート型レギュレータとし
    て動作させることを特徴とする同期発電機の発電制御装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の同期発電機の発電制御装
    置において、出力電圧制御は、前記スイッチング素子の
    ON/OFFのDutyを変化させて行うことを特徴と
    する同期発電機の発電制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の同期発電機の発電制御装
    置において、出力電圧制御は、回転数毎に予め決められ
    た前記スイッチング素子のON/OFFDuty値での
    スイッチング動作を断続して行うことを特徴とする同期
    発電機の発電制御装置。
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