JP2001156525A

JP2001156525A - リーダライタ用アンテナ、物品管理システム

Info

Publication number: JP2001156525A
Application number: JP33711199A
Authority: JP
Inventors: Keisuke Igarashi; 啓介五十嵐; Takahiro Watanabe; 高洋渡辺; Kazuo Funakubo; 一夫舟久保; Masahiko Hayase; 雅彦早瀬
Original assignee: Hitachi Kokusai Electric Inc
Current assignee: Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority date: 1999-11-29
Filing date: 1999-11-29
Publication date: 2001-06-08

Abstract

(57)【要約】【課題】信頼性高くＩＣカードタグとリーダライタ装
置との間で送受信が行えるリーダライタ用アンテナを得
る。【解決手段】第１のループアンテナを有するＩＣカー
ドタグ５が取り付けられた物品４を収納する収納部１に
設けられ、前記ＩＣカードタグ５とリーダライタ装置７
との間で無線信号を送受する第２のループアンテナから
構成されるリーダライタ用アンテナ６において、前記第
２のループアンテナをコイル状に形成し、該第２のルー
プアンテナで形成されるコイル状の空間内に前記第１の
ループアンテナが含まれるように前記第２のループアン
テナを前記収納部１に設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、非接触ＩＣカード
システムを用いた物品管理システムに適用され、リーダ
ライタ装置に接続されて、ＩＣカードタグとの間で無線
信号を送受するリーダライタ用アンテナに関し、特にＩ
Ｃカードタグ側のアンテナとの間で電磁誘導作用を効率
的に生じさせるよう配置されるリーダライタ用アンテ
ナ、及びそれを備えた物品管理システムに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】ＩＣカードタグを用いたリーダライタシ
ステムは、一般に非接触ＩＣカードシステムと呼ばれて
おり、例えば約１３．５６ＭＨｚの周波数帯による交通
カードシステム、物流システム、物品の管理システム等
に実用化されているものがある。これは、ＩＣチップに
アンテナを備えたＩＣカードタグとこのタグとの通信を
行うリーダライタ装置であって、リーダライタ装置には
アンテナ（リーダライタ用アンテナ）が備えられ、この
アンテナにより電力と質問データを常時または間欠に送
信し、この電力と質問データを受信できる範囲内にある
タグよりの応答データを得るものである。

【０００３】物品管理システムに適用されるＩＣカード
タグは、ロッカーや保管棚等の収納部に収納される物品
の適所に取り付けられ、この収納部の適所にリーダライ
タ用アンテナが設けられる。このリーダライタ用アンテ
ナとＩＣカードタグ側のアンテナとは、電磁誘導作用を
用いて互いに信号を送受するため、それらの指向性が重
要である。

【０００４】ところで、ＩＣカードタグをロッカーなど
の収納部に収納される衣服や書類等に取り付け、物品管
理システムとして用いる場合においては、リーダライタ
用アンテナを収納部の適所に設けることが必要となる
が、この場合、図１３（ａ）〜（ｃ）で示すような構成
が考えられる。

【０００５】図１３（ａ）はボックス状をなすロッカー
などの収納部１の背面に沿って導線を配設することによ
りリーダライタ用アンテナ６−１を構成する場合であ
り、同図（ｂ）は上面（天井面）枠に沿って導線を配設
することによりリーダライタ用アンテナ６−２を構成す
る場合であり、同図（ｃ）は側面枠に沿って導線を配設
することによりリーダライタ用アンテナ６−３を構成す
る場合である。

【０００６】一方、ＩＣカードタグ５は、図１３（ｄ）
に示すように、係止部４ｂを有し、収納部１内のレール
３に吊り下げられる衣服４を覆う例えばビニール袋表面
４ａの適所に取り付けられることとなる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】図１３に示したよう
に、従来より考えられているリーダライタ用アンテナの
配置構成は、そのループアンテナのループ面が収納部内
で一方向を向くように、且つ収納部の一側壁に付設され
るため、図示のようにＩＣカードタグが付された物品を
管理するに際して、図１（ｂ）や（ｃ）のようにリーダ
ライタ用アンテナを配設した場合のように、ＩＣカード
タグ側のアンテナのループ面がリーダライタ用アンテナ
のループ面と一致しないような場合には、リーダライタ
のアンテナから発生する磁束がＩＣカード側アンテナと
有効に鎖交しないため、通信できなかったり感度が低下
したりして物品管理が出来なくなるという問題点があっ
た。

【０００８】本発明は、かかる従来の課題を解決するた
めになされたものであり、感度が低くならず、あるいは
ＩＣカードタグとリーダライタ用アンテナの距離が物品
の収納位置により偏らず、従って、それらの距離が物品
の収納位置により大きくなることがなく、もって、信頼
性高くＩＣカードタグとリーダライタ装置との間で送受
信が行えるリーダライタ用アンテナ、物品管理システム
を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係るリーダライタ用アンテナは、第１の
ループアンテナを有するＩＣカードタグが取り付けられ
た物品を収納する収納部に設けられ、前記ＩＣカードタ
グとリーダライタ装置との間で無線信号を送受する第２
のループアンテナから構成されるリーダライタ用アンテ
ナにおいて、前記第２のループアンテナをコイル状に形
成し、該第２のループアンテナで形成されるコイル状の
空間内に前記第１のループアンテナが含まれるように前
記第２のループアンテナを前記収納部に設けるようにし
たことを特徴とするものである。

【００１０】このような構成により、ＩＣカードタグの
向きを考慮すれば、そのアンテナとリーダライタ用アン
テナの指向性を良好なものとすることができ、従って、
送受信感度が高いリーダライタ用アンテナを得ることが
できる。

【００１１】また、本発明に係るリーダライタ用アンテ
ナは、第１のループアンテナを有するＩＣカードタグが
取り付けられた物品を収納する収納部に設けられ、前記
ＩＣカードタグとの間で無線信号を送受する第２のルー
プアンテナから構成されるリーダライタ用アンテナにお
いて、前記第２のループアンテナのループ面が前記第１
のループアンテナのループ面と略同一方向を向き、且つ
そのループ面が前記収納部の中央部を縦断するように前
記第２のループアンテナを設けるようにしたことを特徴
とするものである。

【００１２】このような構成によれば、ＩＣカードタグ
とリーダライタ用アンテナの距離が物品の収納位置によ
り偏らず、従って、それらの距離が物品の収納位置によ
り極端に大きくなることがなく、送受信を信頼性高く行
うことができる。

【００１３】また、本発明においては、前記第２のルー
プアンテナのループ面と平行に共振用アンテナを前記収
納部の所定部に設けることにより、共振作用により感度
を高めることができる。

【００１４】また、本発明に係るリーダライタ用アンテ
ナは、第１のループアンテナを有するＩＣカードタグが
取り付けられた物品を収納する収納部に設けられ、前記
ＩＣカードタグとの間で無線信号を送受する第２のルー
プアンテナから構成されるリーダライタ用アンテナにお
いて、前記第２のループアンテナのループ面が前記収納
部において、２軸（ｘ、ｙ）方向に向くように設けられ
ていることを特徴とするものであり、このような構成に
よれば、ＩＣカードタグのアンテナのループ面が所定の
方向からｚ軸に対して回転しても感度が落ちることがな
く、ＩＣカードタグの指向性を改善することができると
ともに、向きによっては感度を大きく改善することがで
きる。

【００１５】また、本発明に係るリーダライタ用アンテ
ナは、第１のループアンテナを有するＩＣカードタグが
取り付けられた物品を収納する収納部に設けられ、前記
ＩＣカードタグとの間で無線信号を送受する第２のルー
プアンテナから構成されるリーダライタ用アンテナにお
いて、前記第２のループアンテナのループ面が前記収納
部において、３軸（ｘ、ｙ、ｚ）方向に向くように設け
られていることを特徴とするものであり、このような構
成によれば、ＩＣカードタグのアンテナのループ面が所
定の方向からどのように回転してずれても感度が落ちる
ことがなく、ＩＣカードタグの指向性を改善することが
できるとともに、向きによっては感度を大きく改善する
ことができる。

【００１６】また、本発明において、前記収納部は、箱
状の直方体形状をなし、前記第２のループアンテナのル
ープ面はそれぞれ前記収納部の奥行き方向、横幅方向、
高さ方向のいずれか２方向を２軸方向、全ての方向を３
軸方向として、収納部の背面または側面または底面また
は上面のいずれかの枠に略沿って配置されることを特徴
とするものであり、このような構成によれば、収納部内
でＩＣカードタグのアンテナのループ面が所定の方向か
らずれても感度が落ちることを防止できる。また、収納
部の背面等にループアンテナが配置されるために、背面
の板枠に予め配線を施したループアンテナまたは底面の
板枠に予め配線を施したループアンテナとすることがで
き、背面や底面板の取付けや取り外しが容易に行うこと
ができ、更に外観より配線が見えにくく美観を損ねるこ
とがない。

【００１７】また、本発明において、前記複数の軸方向
に向くように設けられている第２のループアンテナは、
それぞれの方向について切り替えられて送受信用として
使用されることを特徴とするものであり、このような構
成によれば、複数の軸方向それぞれの受信強度を区別す
ることができる。

【００１８】また、本発明において、前記ＩＣカードタ
グが取り付けられた物品は、前記収納部内で吊り下げら
れて、所定の方向に複数並べられていることを特徴とす
るものであり、本発明は、例えば、クリーニング衣服の
ようにレール等に吊り下げて保管、収納される物品の管
理に適用できる。

【００１９】また、本発明に係る物品管理システムは、
収納部に収納される物品に付されるＩＣカードタグと、
前記ＩＣカードタグと送受信を行うための請求項１乃至
請求項８のいずれかに記載のリーダライタ用アンテナ
と、前記リーダライタ用アンテナに接続されたリーダラ
イタ装置と、前記リーダライタ装置と接続され、前記収
納部における前記物品の収納状態を管理する情報管理装
置とを備えて構成されるものである。

【００２０】このような構成によれば、送受信感度が低
くならず、あるいはＩＣカードタグとリーダライタ用ア
ンテナの距離が物品の収納位置により偏らず、従って、
それらの距離が物品の収納位置により大きくなることが
なく、もって、信頼性高くＩＣカードタグとリーダライ
タ装置との間で送受信が行える。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。実施の形態は物品の管理システムと
して、衣服の管理システムに例をとり、カバーを掛けた
衣服を収納して保管するロッカー等の収納部にリーダラ
イタ用アンテナを配置する場合について説明する。な
お、物品として衣服の他、収納部に様々な態様でＩＣカ
ードタグを取り付けて管理し得るものであれば何でも適
用できることは言うまでもない。

【００２２】実施の形態１．図１は実施の形態１にかか
るリーダライタ用アンテナの取付構造を示す斜視図であ
る。図１において、１はロッカー等の収納部、２は扉、
３は収納部１の上面に沿って奥行き方向に付設されたレ
ール、４はレールに吊される衣服であり、この衣服４は
カバー４ａが設けられて係止具４ｂによりレール３に複
数吊される。カバー４ａの表面にはＩＣカードタグ５が
レール３の長さ方向にその前面を向けて取り付けられて
いる。このＩＣカードタグ５は無線による質問データの
受信及び応答データの送信を行うものである。

【００２３】収納部１の周囲には、互いに対向する平行
な側壁面１ａ、１ｂ、上面１ｃ、底面１ｄに沿ってコイ
ル状にループアンテナが周回されてリーダライタ用アン
テナ６（第２のループアンテナ）が構成され、その両端
部がリーダライタ装置７に接続（正確にはリーダライタ
装置の整合回路に接続）されている。なお、このリーダ
ライタ装置７は、複数の収納部を一括して管理する場合
には、リーダライタ用アンテナの切替器（図２、図１２
参照）を介して各アンテナに接続される。

【００２４】図２はリーダライタ装置とＩＣカードタグ
と各々の構成を示すブロック図であり送受信が行われる
説明図である。リーダライタ装置７は主に送信系ブロッ
ク７１と受信系ブロック７２と制御部７３とインタフェ
ース７４とより構成される。送信系ブロック７１は１
３．５６ＭＨｚ等の搬送波を発振する発振器７１１と変
調器７１２と送信増幅部７１３により質問データを送信
する。受信系ブロック７２はＩＣカードタグ５からの信
号を受信増幅部７２１により増幅して復調部７２２によ
り復調し応答データを受信復調する。

【００２５】また、送信及び受信は結合器７５により１
つのアンテナで為すことができる。制御部７３は変調デ
ータ及び復調データを必要により各々暗号化及び復号化
を行い、各々のデータは制御部７３よりインタフェース
７４を介してパソコン等の管理コンピュータ（管理Ｐ
Ｃ）８との間で送受される。ここで、送受信部を分離
し、アンテナ切替器を組込むことにより複数のアンテナ
との送受信を行うようにしても良い。

【００２６】図３はアンテナ切替器を有する場合のリー
ダライタ装置７の構成を示すブロック図である。管理Ｐ
Ｃ８に対して、収納部１に設置されたリーダライタ装置
７が接続され、このリーダライタ装置７に必要に応じて
設けられるアンテナ切替器９が接続されている。例えば
収納部１が複数の場合、この切替器９は各収納部に設け
られたループアンテナを順次切り替えて接続する。

【００２７】図３に示されるように、リーダライタ装置
７はインターフェース７４、制御部７３、データ変調部
７１´、データ復調部７２´から構成されている。制御
部７３はインターフェース７４を介して管理ＰＣ８に接
続されており、また、データ変調部７１´及びデータ復
調部７２´はアンテナ切替器９に接続されて更に制御部
７３はアンテナを切替える信号をアンテナ切替器９に送
出する。アンテナ切替器９は一つのリーダライタ装置７
が一つの収納部または複数の収納部に設けられる複数の
ＩＣカードタグ用アンテナを受け持つ場合にこれらアン
テナを切り替えてデータ変調部７１´やデータ復調部７
２´に接続するものである。

【００２８】動作においては、まず管理ＰＣ８から衣服
（顧客）情報の読み取り要求が行われる。これは、管理
ＰＣ８からのデータに基づき、インタフェース７４、制
御部７３を介してデータ変調部７１´から衣服ＩＤ読み
取りのためのコマンドによって変調された信号、即ち質
問データがアンテナ切替器９を介してループアンテナ
（リーダライタ用アンテナ）へ送信され、ループアンテ
ナによりＩＣカードタグ５からの応答データを受信する
とデータ復調部７２´により受け取り制御部７３、イン
タフェース７４を介して管理ＰＣ８へ送信する。

【００２９】図２において、ＩＣカードタグ５はこれら
リーダライタ装置７とＩＣカードタグ５との通信を質問
データとそれに対する応答データを送受信することでデ
ータのやり取りができるものであり、ＩＣカードタグ用
アンテナ（タグアンテナ）を構成するループアンテナ５
１（第１のループアンテナ）、アンテナ５１に接続され
た電源部５２及び変復調部５７、これらに接続された制
御部５３、制御部５３及び電源部５２に接続されたメモ
リ５６を有する。

【００３０】図４はＩＣカードタグのみを示すブロック
図であり、このＩＣカードタグは衣服等の物品に添付さ
れ、リーダライタ用アンテナ６から送信された信号をコ
イル及びコンデンサから成るループアンテナ５１により
受信し、受信した信号によって電源生成部５２から制御
部５３、メモリ５６に電力供給される。従って、ＩＣカ
ードタグ５は電池を持たずに動作が可能である。

【００３１】そして、制御部５３はデータ復調部５４に
よって復調された読み取りコマンドにもとづいてメモリ
５６の衣服ＩＤを読み出し、データ変調部５５により変
調された信号をループアンテナ５１から送出する。ま
た、ループアンテナ５１を除いてはＩＣチップに含まれ
ており、カード状の無線タグとして小型で薄型のＩＣカ
ードタグを実現している。

【００３２】図５は、衣服カバー表面に貼付されたＩＣ
カードタグを構造的に示したものであり、磁界の方向は
図示したようなカバー表面垂直方向となる。ここで、Ｉ
Ｃカードタグの構成について説明すると、ＩＣチップ５
０に導電線５８が接続されてこの導電線５８がループ形
状となっておりループアンテナ５１の役割を為してタグ
アンテナとなる。そして後述するリーダライタに接続さ
れたアンテナより生じる磁界がこのタグアンテナに電磁
誘導されてＩＣカードタグが起動しリーダライタとの通
信を可能とするものである。このＩＣカードタグは約
０．５ミリメートル以下程度の筐体に挟んで固定されて
いるものである。

【００３３】図６はリーダライタ用アンテナのリーダラ
イタ装置７への接続部の構成を示した回路図であり、ル
ープアンテナには共振用のコンデンサＣが接続され、こ
のコンデンサＣとトランスＴにより整合回路７６が構成
されている。整合回路７６の端部にはリーダライタ装置
へのコネクタ７７が接続されている。

【００３４】以上の構成において、実施の形態１では、
リーダライタ用アンテナをコイル状に形成すると共に、
そのループ面がＩＣカードタグのループアンテナのルー
プ面に対してほぼ同一方向を向き、さらに、ＩＣカード
タグのループアンテナがコイル状の空間内に含まれるよ
うに設けられているため、収納物の収納場所やＩＣカー
ドタグの貼付位置に拘わらず、そのアンテナとリーダラ
イタ用アンテナの指向性を良好なものとすることがで
き、従って、送受信感度が高いリーダライタ用アンテナ
を得ることができる。

【００３５】なお、実施の形態においては、リーダライ
タ用アンテナを一つの収納部に一つ設けた場合について
説明したが、収納部の形状、大きさに伴って複数設ける
ようにしても良いことは言うまでもない。また、リーダ
ライタ用アンテナの収納部に対する巻回方法について
も、収納部の奥行き長さ、すなわち収納部に収納される
衣服の数と一つのリーダライタ装置で管理するＩＣカー
ドタグ（物品数）により、適宜その周回（巻回）密度、
周回数を調節することができる。

【００３６】実施の形態２．実施の形態１では、ＩＣカ
ードタグがリーダライタ用アンテナ内に位置するように
リーダライタ用アンテナを設けたが、図７に示すよう
に、リーダライタ用アンテナ６Ａを収納部１の奥行き方
向の略中央部に位置するように設けると共に、リーダラ
イタ用アンテナのループ面がＩＣカードタグのアンテナ
のループ面と略同一となるように設けるようにすれば、
収納部１の一側壁の面内に設ける場合に比べて物品とリ
ーダライタ用アンテナの最大距離をおよそ半分とするこ
とができるので、多少ＩＣカードタグのアンテナのルー
プ面とリーダライタ用アンテナの方向がずれ、感度が落
ちるような場合でも、全ての物品を漏らすことなく管理
することができる。

【００３７】実施の形態３．実施の形態３は、実施の形
態２で示したリーダライタ用アンテナの両側に、図８に
示すように、ループ面が略平行となるようにコンデンサ
１１を有する共振用のループ状導電線１０，１０を設け
るようにしたものである。このループ状導電線１０，１
０はＩＣカードタグとは物理的接続はないが、リーダラ
イタ装置７に接続されたアンテナより生じる磁界はＩＣ
カードタグのタグアンテナまたはループ状導電線または
これら両方に誘導されることとなる。そして、ループ状
導電線に誘導した磁界はさらにタグアンテナにも誘導さ
れるため、タグアンテナは磁界による感度を高めること
ができる。

【００３８】この場合、コンデンサ１１とループ状導電
線１０のインダクタンスとでリーダライタ装置の送信周
波数またはその近傍に共振を取ることによりループ状導
電線による効率をより高めることができる。また、ルー
プ状導電線の周回数は、ループを形成するには少なくと
も１周は必要となるが、ＩＣカードタグまたは物品の大
きさなどにより適宜決定することができる。

【００３９】実施の形態４図９は、実施の形態４を示すリーダライタ用アンテナの
配置構造を示す図である。実施の形態１〜３は収納部１
においてリーダライタ用アンテナをそのループ面を奥行
き方向にほぼ一致させて設ける場合について説明した。
実施の形態４は、リーダライタ用アンテナ６Ｂをボック
ス形状をした収納部１に対して、底面１ｃと一側面１ｂ
に八の字ループ状に設けるようにしたものである。この
ような構成によれば、一側面に設けられたループ面方向
と底面に設けられたループ面方向、すなわち一水平方向
と垂直方向の二方向（２軸方向）成分を有する磁界を検
出でき、収納部に収納される物品に付されたＩＣカード
用タグの方向規制が緩和される。

【００４０】実施の形態５．実施の形態５は、ボックス
形状をした収納部の互いに直交関係をなす三面それぞれ
にループアンテナを形成するようリーダライタ用アンテ
ナ６Ｃを設けるようにしたものである。すなわち、図１
０に示されるように、互いに直交する二つの側面１ａ，
１ｂと底面１ｃにループ面を形成するように設けたもの
であり、三方向（３軸方向）成分の磁界を検出すること
ができ、収納部１に収納される物品に付されたＩＣカー
ド用タグの方向規制がより緩和される。

【００４１】実施の形態６．実施の形態６は、ボックス
状の収納部１を周回するようにコイル状にループ６ａを
構成すると共に、そのループ面と直交する方向の２側面
に直交ループ６ｂを設けてそれぞれリーダライタ用アン
テナ６Ｄ，６Ｅを構成し、これらループをそれぞれ、ア
ンテナ切替器９を介してリーダライタ装置７に接続する
ようにしたものである。このような構成によれば、収納
部内のＩＣカードタグがいずれの方向に向いていても、
互いに有効に磁束が鎖交することとなり、通信の信頼性
を高めることができる。

【００４２】図１２は図３に示したアンテナ切替器９の
詳細構成を示す。このアンテナ切替器は各アンテナ（互
いにループ面が直交する二つのリーダライタ用アンテ
ナ：図１１の場合は２つ）に接続された端子９１と、該
端子９１を選択して接続するスイッチ９２と、該スイッ
チの切替えタイミングを制御する制御部９３から構成さ
れ、制御部９３はリーダライタ装置７と接続されてい
る。

【００４３】各アンテナの切替えは制御部から切替信号
により各々の動作を実現できる。アンテナと通信を行う
データはリーダライタ装置との接続により行われる。ま
た、図示しないが例えばダイオードスイッチを使用した
電気的な切替器の構成とするなど一般的な切替えスイッ
チとしても良い。尚、アンテナ切替器の制御部はリーダ
ライタ装置本体に内蔵されていても良く、更にアンテナ
切替器をリーダライタ装置に組込んだものとしても良
い。

【００４４】

【発明の効果】上述したように、本発明によれば、感度
が低くならず、あるいはＩＣカードタグとリーダライタ
用アンテナの距離が物品の収納位置により偏らず、従っ
て、それらの距離が物品の収納位置により大きくなるこ
とがなく、もって、信頼性高くＩＣカードタグとリーダ
ライタ装置との間で送受信が行えるリーダライタ用アン
テナ、物品管理システムを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態１に係るリーダライタ用アンテナの
取付構造を示す斜視図である。

【図２】リーダライタ装置とＩＣカードタグと各々の構
成を示すブロック図であり送受信が行われる説明図であ
る。

【図３】アンテナ切替器を有する場合のリーダライタ装
置７の構成を示すブロック図である。

【図４】ＩＣカードタグを示すブロック図である。

【図５】服カバー表面に貼付されたＩＣカードタグを構
造的に示した図である。

【図６】リーダライタ用アンテナのリーダライタ装置７
への接続部の構成を示した回路図である。

【図７】実施の形態２に係るリーダライタ用アンテナの
取付構造を示す図である。

【図８】実施の形態３に係るリーダライタ用アンテナの
取付構造を示す図である。

【図９】実施の形態４に係るリーダライタ用アンテナの
取付構造を示す図である。

【図１０】実施の形態５に係るリーダライタ用アンテナ
の取付構造を示す図である。

【図１１】実施の形態６に係るリーダライタ用アンテナ
の取付構造を示す図である。

【図１２】アンテナ切替器の構成を示すブロック図であ
る。

【図１３】従来のリーダライタ用アンテナの取付構造を
示す図である。

【符号の説明】

１収納部４衣服（物品）５ＩＣカードタグ６，６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄ，６ＥＩＣカードタグ用
アンテナ７リーダライタ装置５１ループアンテナ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｈ０１Ｑ 21/28 Ｈ０１Ｑ 21/28 (72)発明者舟久保一夫東京都中野区東中野三丁目14番20号国際電気株式会社内 (72)発明者早瀬雅彦東京都中野区東中野三丁目14番20号国際電気株式会社内Ｆターム(参考） 2C005 MB10 NA09 TA22 5B058 CA17 YA20 5J021 AA01 AA02 AA03 AA04 AA05 AA06 AB04 CA01 DB04 EA04 FA26 FA30 FA31 GA02 HA05 5J047 AA18 AB11 FC04 FC06

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】第１のループアンテナを有するＩＣカー
ドタグが取り付けられた物品を収納する収納部に設けら
れ、前記ＩＣカードタグとリーダライタ装置との間で無
線信号を送受する第２のループアンテナから構成される
リーダライタ用アンテナにおいて、前記第２のループアンテナをコイル状に形成し、該第２
のループアンテナで形成されるコイル状の空間内に前記
第１のループアンテナが含まれるように前記第２のルー
プアンテナを前記収納部に設けるようにしたことを特徴
とするリーダライタ用アンテナ。
【請求項２】第１のループアンテナを有するＩＣカー
ドタグが取り付けられた物品を収納する収納部に設けら
れ、前記ＩＣカードタグとの間で無線信号を送受する第
２のループアンテナから構成されるリーダライタ用アン
テナにおいて、前記第２のループアンテナのループ面が前記第１のルー
プアンテナのループ面と略同一方向を向き、且つそのル
ープ面が前記収納部の中央部を縦断するように前記第２
のループアンテナを設けるようにしたことを特徴とする
リーダライタ用アンテナ。
【請求項３】前記第２のループアンテナのループ面と
平行に共振用アンテナが前記収納部の所定部に設けられ
ていることを特徴とする請求項２に記載のリーダライタ
用アンテナ。
【請求項４】第１のループアンテナを有するＩＣカー
ドタグが取り付けられた物品を収納する収納部に設けら
れ、前記ＩＣカードタグとの間で無線信号を送受する第
２のループアンテナから構成されるリーダライタ用アン
テナにおいて、前記第２のループアンテナのループ面が前記収納部にお
いて、２軸（ｘ、ｙ）方向に向くように設けられている
ことを特徴とするリーダライタ用アンテナ。
【請求項５】第１のループアンテナを有するＩＣカー
ドタグが取り付けられた物品を収納する収納部に設けら
れ、前記ＩＣカードタグとの間で無線信号を送受する第
２のループアンテナから構成されるリーダライタ用アン
テナにおいて、前記第２のループアンテナのループ面が前記収納部にお
いて、３軸（ｘ、ｙ、ｚ）方向に向くように設けられて
いることを特徴とするリーダライタ用アンテナ。
【請求項６】前記収納部は、箱状の直方体形状をな
し、前記第２のループアンテナのループ面はそれぞれ前
記収納部の奥行き方向、横幅方向、高さ方向のいずれか
２方向を２軸方向、全ての方向を３軸方向として、収納
部の背面または側面または底面または上面のいずれかの
枠に略沿って配置されることを特徴とする請求項４又は
請求項５に記載のリーダライタ用アンテナ。
【請求項７】前記複数の軸方向に向くように設けられ
ている第２のループアンテナは、それぞれの方向につい
て切り替えられて送受信用として使用されることを特徴
とする請求項３乃至請求項６のいずれかに記載のリーダ
ライタ用アンテナ。
【請求項８】前記ＩＣカードタグが取り付けられた物
品は、前記収納部内で吊り下げられて、所定の方向に複
数並べられていることを特徴とする請求項１乃至請求項
７のいずれかに記載のリーダライタ用アンテナ。
【請求項９】収納部に収納される物品に付されるＩＣ
カードタグと、前記ＩＣカードタグと送受信を行うための請求項１乃至
請求項８のいずれかに記載のリーダライタ用アンテナ
と、前記リーダライタ用アンテナに接続されたリーダライタ
装置と、前記リーダライタ装置と接続され、前記収納部における
前記物品の収納状態を管理する情報管理装置とを備えて
構成される物品管理システム。