JP2001147588A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001147588A
JP2001147588A JP33044099A JP33044099A JP2001147588A JP 2001147588 A JP2001147588 A JP 2001147588A JP 33044099 A JP33044099 A JP 33044099A JP 33044099 A JP33044099 A JP 33044099A JP 2001147588 A JP2001147588 A JP 2001147588A
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Shinichi Kuramoto
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Hachiro Tosaka
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Kazuhiko Hamazoe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質の劣化や機械的トルクを増大させること
なく、長期安定性を維持しつつ、スポンジローラ周期の
ネガ残像、トナー帯電量のムラによる背景部カブリ、現
像転移の悪化、解像性の悪化、トナー選択現像による現
像ローラ周期のポジ残像を防止できる画像形成装置を提
供すること。 【解決手段】 一成分系現像剤を収容した現像容器と、
画像担持体と、現像剤担持体と、現像剤供給部材とを備
えた現像装置を含む画像形成装置において、現像剤担持
体が、外径Dd及び表面線速度Vdであり、現像剤供給
部材が、外径Dr及び表面線速度Vrであり、そしてD
d≧Dr及びVd=Vrが成り立つように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に関
し、さらに詳しく述べると、電子写真法に従って静電潜
像を可視化して画像を形成する方式の、電子写真複写
機、電子写真プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法に従って静電潜像を画像担持
体上に形成し、これを現像剤によって可視化する画像形
成装置において、装置の小型化、低コスト化、高信頼性
等の点から、一成分系現像剤を用いた現像装置が有利で
ある。特にカラーの画像形成を行うには、透明度が高い
ことから非磁性一成分系現像剤を用いることが有利であ
る。
【0003】非磁性一成分系現像剤を用いた現像装置と
して、すでにいろいろなタイプのものが知られている。
典型的な現像装置は、表面に一成分系現像剤を担持する
とともに、現像領域を含む所定の循環経路に沿って現像
剤を搬送する現像剤担持体と、一成分系現像剤を貯溜す
る貯溜手段と、現像剤担持体に接触し、現像剤貯溜手段
に貯溜されている一成分系現像剤を現像剤担持体に供給
する現像剤供給手段とを備えている。このような現像装
置の詳細については、例えば、特開昭60−22905
7号公報、特開昭61−42672号公報などを参照さ
れたい。
【0004】図1は、従来の上述のような現像装置の一
例を模式的に示したものである。現像装置10は、磁性
体を含まないトナーのみからなる非磁性一成分系現像
剤、つまり非磁性トナー11を収容した現像容器(トナ
ーホッパー)を規定するケーシング13を有し、このケ
ーシング13内に、現像ローラ14、現像ローラ14に
現像剤を供給するスポンジローラ15、そして現像ロー
ラ14の表面の現像剤の厚さを規制するための厚さ規制
ブレード16を備えている。現像ローラ14には、バイ
アス電源21により、適当な現像バイアス電圧を印加す
ることが可能である。
【0005】非磁性トナー11には、外添剤として、た
とえばシリカ微粉末が添加されている。シリカ微粉末に
は、トナー11の摩擦帯電電荷量を制御する作用効果が
あり、画像濃度の向上に寄与することができる。現像ロ
ーラ14は、ケーシング13の開口部において、静電潜
像を形成し、保持する感光体ドラム1と接触可能に対向
して配置されている。また、現像ローラ14は、感光体
ドラム1との対向部において同方向に移動する向きに回
転し、したがって、現像ローラ14上に担持したトナー
11を感光体ドラム1に向けて搬送することができる。
【0006】スポンジローラ15は弾性を有するスポン
ジ材料からなる。スポンジローラ15は、図示されるよ
うに、感光体ドラム1とは反対の側で現像ローラ14に
弾性当接し、現像ローラ14との当接部において逆方向
に移動する向きに回転し(いわゆる、カウンター回
転)、したがって、現像ローラ14上の現像残りトナー
(感光体ドラムに搬送されず、したがって、現像に供さ
れなかったトナー)の剥ぎ取りと、ケーシング13内に
おける新たなトナー11の現像ローラ14への供給とを
同時に行なうことができる。ここで、スポンジローラ1
5で新たに供給されたトナー11は、現像ローラ14と
スポンジローラ15とで擦られることで摩擦帯電による
電荷を獲得し、鏡像力によって現像ローラ14に付着さ
れ、搬送され、一方、現像残りトナーは、現像ローラ1
4とスポンジローラ15のニップで擦られる機械的力に
よって剥ぎ取られる。このように、現像残りトナーの剥
ぎ取りと同時に、新トナーの帯電および供給を同時に行
うような場合、それらの機能を十分得るためには、スポ
ンジローラ15と現像ローラ14のニップ幅はできるだ
け広くとるのが好ましく、また、ニップ圧力は高いほう
がトナーを帯電させるのに、そして、現像残りトナーを
剥ぎ取るのにも有利に働く。さらに、スポンジローラと
現像ローラの如く回転体どうしの場合は、カウンター回
転で線速差が大きいほど、実質ニップ幅を大きくするの
と同様の効果がある。そのため、従来実用化されている
この種の現像装置では、スポンジローラの硬度や、現像
ローラとのニップ幅を規定したり(例えば、特開平7−
44023号公報を参照されたい)、あるいは、スポン
ジローラの線速を現像ローラの線速よりも速く設定した
りしている。
【0007】厚さ規制ブレード16は、ケーシング13
内の現像ローラ14の上方部分に取付けられ、現像ロー
ラ14の周面にその回転方向と逆方向にカウンター当接
されている。したがって、感光体ドラム1に向けて搬送
されるトナー11は、その搬送途上、厚さ規制ブレード
16により摩擦帯電され、さらには摩擦帯電電荷を得て
いる。また、この摩擦帯電電荷をトナー11に効果的に
持たせるために、厚さ規制ブレード16の現像ローラ1
4と接触する面に、トナー11の帯電極性と逆極性に帯
電する部材を設けることが行なわれることがある。感光
体ドラム1上の現像領域に搬送されたトナー11は、そ
の領域にすでに形成されている静電潜像の現像に使用さ
れる。
【0008】ところが、従来実用化されているこの種の
現像装置を用いた画像形成装置では、スポンジローラ1
5が現像ローラ14に対し、広いニップ幅及び高いニッ
プ圧でカウンター回転し、かつ、現像ローラの線速より
スポンジローラの線速のほうが速くなるように設定され
ているために、 機械的トルクが高くなる、 トナーへの機械的ストレスが増大し、画質の劣化が
加速する、 スポンジローラのトナー供給量が過剰になり、印字
の後端部の濃度が上昇する、などの問題が生じている。
【0009】このような問題は、上記のような事実に鑑
みて、スポンジローラ15と現像ローラ14のニップ幅
を小さくすること、ニップ圧を弱めること、さらには、
スポンジローラ15の線速を現像ローラ14の線速に近
づけるかもしくはそれと等速にすること、により解決す
ることができる。しかし、スポンジローラ15の線速を
現像ローラ14の線速に近づけるかもしくは等速にする
という解決策を講じたような場合には、以下に述べる新
たな問題が生じてくる。
【0010】 スポンジローラから現像ローラに供給
されるトナー量が不足するので、スポンジローラ周期に
ネガ残像が発生する、 トナーの摩擦帯電が不足するので、トナーの帯電量
にムラが生じ、背景部カブリ、現像転移の悪化、そして
解像性の低下等の画質の悪化が発生する、及び トナーの選択現像が起こるので、現像ローラ周期に
ポジ残像が発生する。
【0011】先ず、スポンジローラ周期のネガ残像につ
いて説明する。スポンジローラ15は、上述のように、
現像ローラ14にトナーを供給する機能をもっている。
すなわち、スポンジローラ15は、現像ローラ14の潜
像を現像した部分のトナーがなくなった個所に、新しい
トナーを供給することができる。トナーを供給した後の
スポンジローラ15は、ケーシング13により規定され
る現像容器(トナーホッパー)から、新しいトナーを搬
送し、再びトナー供給を行うための備えに入る。このと
き、スポンジローラ15では、一度トナー供給をしたと
ころと、未だトナーを供給していないところで現像ロー
ラ14に供給できるトナー量に差が生じ、一度トナー供
給をしたところはトナー不足が起きる。このようなトナ
ー量の差は、得られるトナー画像における濃度差となっ
て現れる。この現象が、ここでいうスポンジローラ周期
のネガ残像である。スポンジローラ周期のネガ残像は、
印字上では、通常現像ローラ1周+スポンジローラ1周
分の位置に現れる。特に、トナー消費量の多いベタパッ
チ等の印刷残像が目立つ。
【0012】次に、トナーの帯電量のムラによる画質の
悪化について説明する。スポンジローラ15と現像ロー
ラ14の間でトナーが十分摩擦帯電されない場合、現像
ローラ15に供給されたトナーは、飽和帯電量に達する
ことなく、したがって、低帯電、無帯電あるいは逆帯電
のトナーが含まれることになる。すると、これらの不適
切な帯電量のトナーは、潜像に忠実な現像転移を妨げ、
背景部への付着によって地肌カブリを発生させ、あるい
は、1ドット等の多用した微細な表現ができない等の解
像性の悪化をひきおこす。これらの問題は、供給したト
ナーが全て飽和帯電していることで解決することができ
る。
【0013】次いで、現像ローラ周期のポジ残像につい
て説明する。ポジ残像は、ネガ残像とは反対に、印字が
あったところの印字濃度が濃くなる現象で、この場合、
現像ローラの回転周期で発生する。ポジ残像の発生メカ
ニズムは、非磁性一成分現像法の現像メカニズムと深く
関係している。上述のようにスポンジローラ15から供
給されたトナーは、その電荷によって現像ローラ14に
鏡像力で付着する。従って、付着力は電荷の大きさに比
例し、電荷が大きいもの程、現像ローラ14に付着しや
すく、電荷の小さいもの程、付着しにくい、この結果、
トナーは電荷量によって、選択的に現像ローラ14に供
給される現象(選択供給現象)が起きている。本発明者
らの調査によると、帯電量の高いトナーは、粒径の小さ
なトナーであり、粒径の小さなトナーから選択的に供給
されていき、大きなトナーはトナーホッパー内に残るこ
とが分かった。現像ローラ14上のトナーが白ベタ等の
トナー消費のない画像を繰り返し行う場合、現像ローラ
14上のトナーは、スポンジローラ15とのニップを通
過するたびに、トナー選択機能が働き、現像ローラ上の
トナーの小粒径化は進んでいくことになる。そして、電
荷の高いトナーが現像ローラに強く付着するため、トナ
ー層の電位は大きくなっていく。現像ローラが上記のよ
うな白ベタを印刷した状態で、黒ベタパッチ等のトナー
消費のある印字を行なった場合、トナーが消費された場
所には、新しいトナーが供給されるが、このトナーは、
印字がなかったところに比べて、トナー粒径が大きく、
電荷量が小さい。そのため、この部分のトナー層は、そ
の周りのトナー層の状態と明らかに異なり、印字が濃く
なる現象(ポジ残像)が生じる。このように、トナーの
選択供給現象によってポジ残像は発生する。ポジ残像
は、トナーが単一ではなく帯電性に分布をもっているこ
とが原因で生じる現象であり、帯電性は主にトナー粒子
の粒径の大きさに依存する。選択供給現象は、帯電性の
違いによって生じる現象であることから、帯電が十分に
行われにくい上記のような現像条件は、選択供給現象が
顕著に起き易く、従って、ポジ残像も発生しやすい条件
といえる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来の技術の問題点に鑑みなされたものであり、その
目的とするところは、トナー劣化による画質の劣化や機
械的トルクを増大させることなく、長期安定性を維持し
つつ、スポンジローラから供給されるトナー量が不足す
ることによって生じるスポンジローラ周期のネガ残像お
よび、トナーの摩擦帯電不足によるトナー帯電量のムラ
による背景部カブリ、現像転移の悪化、解像性の悪化、
更には、トナー選択現像による現像ローラ周期のポジ残
像を防止できる現像装置を備えた画像形成装置を提供す
ることにある。
【0015】また、本発明の目的は、カラー画像のよう
なトナーを透過して色を視覚するカラー画像形成装置、
ひいては付着量に対して画像濃度が飽和しないトナー、
すなわち定着時の溶融粘度がある範囲に規定されたトナ
ーを用いたカラー画像形成装置を提供することにある。
このトナーを用いれば、定着時の溶融粘度が適正で、画
像の平滑性が上がることにより、高品位の光沢のある画
像を形成することができる。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、静電潜
像を現像剤で可視化して画像を形成するための画像形成
装置であって、一成分系現像剤を収容した現像容器と、
静電潜像を形成し、保持する画像担持体と、前記現像剤
を前記画像担持体上の現像領域に搬送する、前記画像担
持体と接触して対向配置された現像剤担持体と、前記現
像容器内の現像剤を前記現像剤担持体に供給する、前記
現像剤担持体に弾性当接して移動可能に配置された現像
剤供給部材と、前記現像剤供給部材から供給された前記
現像剤担持体上の前記現像剤の厚さを規制する厚さ規制
部材とを備えた現像装置を含む画像形成装置において、
前記現像剤担持体が、外径Ddを有する回転体であり、
その表面線速度はVdであり、かつ前記現像剤供給部材
が、外径Drを有する回転体であり、その表面線速度は
Vrであり、その際、下記の関係: Dd≧Dr 及び Vd=Vr が成り立つこと、及び前記一成分系現像剤が、6〜10
μmの体積平均粒径を有する粒子からなり、その際、5
μm以下の体積平均粒径を有する粒子の割合が0〜20
個数%でありかつ12.7μm以上の体積平均粒径を有
する粒子の割合が0〜2体積%であること、を特徴とす
る画像形成装置が提供される。
【0017】本発明では、現像剤供給部材(典型的に
は、以下に説明するように、スポンジローラ)の線速を
現像剤担持体(典型的には、現像ローラ)と等速にし、
かつ、スポンジローラの外径を現像ローラの外径より小
さくした現像装置を用いることで、画像形成装置の長寿
命化を達成することができ、同時に、特定の粒度分布の
トナー、すなわち、トナー粒子の体積平均粒径が6〜1
0μmの範囲であり、5μm以下の粒径を有する粒子の
割合が0〜20個数%の範囲であり、そして12.7μ
m以上の粒径を有する粒子の割合が0〜2体積%である
トナーにおいて、トナーの微粒子側がスポンジローラと
現像ローラの間で優先的に供給される粒径選択を防止で
き、また、たとえ粒径選択が多少とも起こったとして
も、現像容器(典型的には、トナーホッパー)に残るト
ナーの粒径シフトを最小限に抑えることができる。従っ
て、本発明の画像形成装置を使用すると、結果的に現像
ローラ周期のポジ残像の発生を防止することができる。
【0018】また、本発明によれば、静電潜像を現像剤
で可視化して画像を形成するための画像形成装置であっ
て、一成分系現像剤を収容した現像容器と、静電潜像を
形成し、保持する画像担持体と、前記現像剤を前記画像
担持体上の現像領域に搬送する、前記画像担持体と接触
して対向配置された現像剤担持体と、前記現像容器内の
現像剤を前記現像剤担持体に供給する、前記現像剤担持
体に弾性当接して移動可能に配置された現像剤供給部材
と、前記現像剤供給部材から供給された前記現像剤担持
体上の前記現像剤の厚さを規制する厚さ規制部材とを備
えた現像装置を含む画像形成装置において、前記現像剤
担持体が導電性材料からなり、その電気抵抗Rdが1×
103 〜1×108 Ωであり、かつ前記現像剤供給部材
が導電性材料からなり、その電気抵抗Rrが、下記の関
係: −4≦ log(Rd/Rr)≦4( log(Rd/Rr)≠
0) を満たすこと、を特徴とする画像形成装置も提供され
る。
【0019】この画像形成装置では、現像装置に組み込
まれる現像ローラを導電体から構成するとともに、その
電気抵抗Rdを1×103 〜1×108 Ωとし、さらに
は、トナーを供給するスポンジローラも導電体から構成
し、その電気抵抗Rrを−4≦ log(Rd/Rr)≦4
( log(Rd/Rr)≠0)とすることによって、現像
ローラ周期のポジ残像を防止することができる。また、
この画像形成装置では、電気抵抗Rd及びRrの差を小
さくすればする程、現像ローラとスポンジローラ間の電
流の流れを小さくすることができ、よって、トナーに不
要な電流がかかることを抑制することができる。そのた
め、この画像形成装置を使用すると、純粋な摩擦による
帯電だけで、トナーが電荷を獲得でき、かつトナー保有
の電荷の偏りは減るため、トナーの選択供給現象を抑制
できる。
【0020】本発明による画像形成装置において、現像
剤担持体上における一成分系現像剤の帯電量は、好まし
くは、−40〜−60μC/gの範囲である。このよう
な帯電量を採用することによって、リセットローラ周期
のネガ残像および現像ローラ周期のポジ残像を防止する
ことができる。また、一成分系現像剤の帯電量は、好ま
しくは、所定の時間(Dr×π/Vr)以内において−
30〜−50μC/gの範囲である。すなわち、本発明
の画像形成装置において、現像ローラ上のトナーの帯電
量が、所定の時間以内で、−30〜−50μC/gまで
上昇できるものとすることで、リセットローラ周期のネ
ガ残像を防止することができる。本発明者らは、適正な
帯電量に現像開始時間で到達し、その値を維持すること
は、残像防止の上で最も重要な因子であることを見い出
した。
【0021】さらに、本発明の画像形成装置において用
いられる一成分系現像剤の溶融粘度は、好ましくは、1
00℃で、50000Pa・sec 以下である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明による画像形成装置は、以
下に記載するような好ましい形態で実施することができ
る。しかし、本発明の実施は、下記の形態によって限定
されるものではなく、本発明の範囲内においていろいろ
な変更、改良などを施し得ることを理解されたい。
【0023】本発明による画像形成装置は、静電潜像を
現像剤で可視化して画像を形成する電子写真方式のため
の画像形成装置である。この画像形成装置は、上記した
ように、(1)ケーシングによって規定される現像容器
(トナーホッパー)内に収容された一成分系現像剤と、
(2)静電潜像を形成し、保持することが可能な画像担
持体と、(3)現像剤を画像担持体上の現像領域に搬送
可能な、画像担持体と接触して対向配置された現像剤担
持体と、(4)現像容器内の現像剤を現像剤担持体に供
給可能な、現像剤担持体に弾性当接して移動可能に配置
された現像剤供給部材と、(5)現像剤供給部材から供
給された現像剤担持体上の現像剤の厚さを規制する厚さ
規制部材とを備えた現像装置を含んでいる。
【0024】本発明で使用される現像装置の上記のよう
な構成要素(1)〜(5)は、それぞれ、本発明の要件
を満足させることができる限りにおいて、任意の組成、
構成、形状等を有することができる。もちろん、それぞ
れの構成要素は、一般的に知られている電子写真用現像
装置で常用の部材、装置等であることができる。例え
ば、静電潜像を形成し、保持することが可能な画像担持
体は、本発明の画像形成装置の基本となる構成要素であ
り、典型的には感光体ドラムなどである。例えば、感光
体ドラムは、その芯金としてアルミニウム製ドラムを使
用し、その表面を鏡面状に仕上げ、さらに感光性材料の
層を被着することによって形成することができる。感光
性材料としては、例えばセレン、酸化亜鉛、硫化カドミ
ウム、有機光導電体(OPC)、アモルファスシリコン
などを使用し、また、感光性材料の被着方法としては、
例えば蒸着、塗工などを使用することができる。
【0025】現像剤を感光体ドラム等の画像担持体上の
現像領域に搬送可能な、画像担持体と接触して対向配置
されるべき現像剤担持体は、好ましくは導電体から形成
され、典型的には、現像ローラ、現像スリーブなどであ
る。例えば、現像ローラは、その芯金としてアルミニウ
ム製ローラを使用し、その表面に樹脂被覆を施すことに
よって形成することができる。必要に応じて、ローラの
表面に繊維ブラシなどを植え付けてもよい。
【0026】現像容器内の現像剤を現像剤担持体に供給
可能な、現像剤担持体に弾性当接して移動可能に配置さ
れるべき現像剤供給部材は、好ましくは導電体から形成
され、典型的には、スポンジローラ、ファーブラシなど
である。例えば、スポンジローラは、その芯金としてア
ルミニウム製ローラを使用し、その表面に多孔性の樹脂
被覆を施すか、ローラの実質的に全体を弾性を有するス
ポンジ材料、例えばウレタンフォームから構成すること
によって、形成することができる。
【0027】また、現像剤供給部材から現像剤担持体に
供給された現像剤の厚さを規制するために用いられる厚
さ規制部材は、典型的には、厚さ規制ブレードなどであ
ることができる。例えば、厚さ規制ブレードは、現像剤
担持体上に薄膜状に付着せしめられた現像剤の厚さを均
一に制御するため、いろいろな弾性材料から異なる形状
で形成することができる。厚さ規制ブレードの材料とし
ては、例えば、弾性ゴム、ステンレス鋼板、板バネなど
があり、これをトナーの掻き取りがし易い形状(例え
ば、舌状片、へら状片など)に加工して使用することが
できる。
【0028】本発明で使用される現像装置は、上記した
ような典型的な構成要素に追加して、例えば、トナー攪
拌機構、トナー濃度制御機構、トナー補給機構、現像バ
イアス制御機構なども有することができる。なお、これ
らの機構は、当業者によく知られているので、ここでの
説明を省略する。本発明の画像形成装置では、上記した
現像装置に追加して、電子写真プロセスを実施するため
に必要な周知の装置、すなわち、帯電装置、露光装置、
転写装置、クリーニング装置、除電装置、定着装置など
が配設される。これらの装置も、当業者によく知られて
いるので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0029】さらにまた、本発明の実施において、静電
潜像の可視化に用いられる現像剤(トナー)は、非磁性
の一成分系現像剤である。非磁性の一成分系現像剤は、
キャリヤを併用する必要がないので、トナーの混合、攪
拌などの装置が必要でなくなり、現像装置の小型化を図
ることができるという利点があるばかりでなく、トナー
に磁性材料を混入することが不要であり、透明度が高く
かつトナーの薄膜化が可能であることから、フルカラー
画像の形成にその効力等を発揮できるという利点があ
る。この一成分系現像剤は、基本的に、従来常用の一成
分系現像剤と同様な組成を有することができ、また、し
たがって、同様な手法に従って調製することができる。
【0030】一成分系現像剤(以下、「現像剤」あるい
は「トナー」とも呼ぶ)の主剤となるバインダ樹脂は、
各種の樹脂材料を包含する。適当なバインダ樹脂として
は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれ
ども、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビ
ニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、
スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プ
ロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−
アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、
スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニル
メチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸
共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体など
のスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポ
リブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、
エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタ
ン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル
酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又
は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラ
フィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。これら
のバインダ樹脂は、単独で使用してもよく、あるいは2
種類以上を混合して使用してもよい。
【0031】着色剤も現像剤成分として使用することが
できる。着色剤としては、現像剤中で一般的に使用され
ている公知の染料及び顔料が全て使用できる。適当な着
色剤としては、例えば、カーボンブラック、ニグロシン
染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー
(10G,5G,G)、カドミュウムイエロー、黄色酸
化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイ
ルイエロー、ハンザイエロー(GR,A,RN,R)、
ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G,G
R)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファ
ストイエロー(5G,R)、タートラジンレーキ、キノ
リンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イ
ソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カド
ミウムレッド、カドミウムマーキュリーレッド、アンチ
モン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイ
セーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、
リソールファストスカーレットG、ブリリアントファス
トスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマ
ネントレッド(F2R,F4R,FRL,FRLL,F
4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファス
トルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールル
ビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカ
ーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5
B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2
K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルー
ンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ロ
ーダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレ
ーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、
オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッ
ド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジ
ンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバ
ルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレー
キ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブル
ー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(R
S,BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブ
ルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレ
ーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレッ
ト、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジ
ンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグ
リーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーン
B、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラ
カイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アン
トラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンな
どが挙げられる。これらの着色剤は、単独で使用しても
よく、あるいは2種類以上を混合して使用してもよい。
着色剤の使用量は、それを添加する現像剤の種類や所望
とする効果などに応じて広い範囲で変更することができ
るけれども、一般的に、バインダ樹脂100重量部に対
し0.1〜50重量部の範囲である。
【0032】本発明の現像剤は、必要に応じて帯電制御
剤を含有してもよい。帯電制御剤としては現像剤で常用
の公知のものが全て使用できる。適当な帯電制御剤とし
ては、例えば、以下に列挙するものに限定されるわけで
はないけれども、トリフェニルメタン系染料、クロム含
有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミ
ン系染料、アルコキシ系アミン、アルキルアミド、燐の
単体または化合物、タングステンの単体または化合物、
フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体
の金属塩等を挙げることができる。さらに具体的に説明
すると、このような帯電制御剤は、例えば、含金属アゾ
染料の「ボントロンS−34」、オキシナフトエ酸系金
属錯体の「E−82」、サリチル酸系金属錯体の「E−
84」、フェノール系縮合物の「E−89」(以上、オ
リエント化学工業社製)、トリフェニルメタン誘導体の
「コピーブルーPR」、ホウ素錯体である「LRA−9
01」及び「LR−147」(以上、日本カーリット社
製)、銅フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、キナクリ
ドン顔料、アゾ系顔料、そしてその他のスルホン酸基、
カルボキシル基等の官能基を有する高分子系の化合物な
どである。これらの帯電制御剤は、単独で使用してもよ
く、あるいは2種類以上を混合して使用してもよい。
【0033】現像剤中における帯電制御剤の使用量は、
バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の
有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定さ
れるもので、一義的に限定されるものではないが、好ま
しくは、バインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜
10重量部の範囲である。帯電制御剤の使用量は、さら
に好ましくは、2〜5重量部の範囲である。帯電制御剤
の使用量が10重量部を越える場合には、得られるトナ
ーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減
退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤
の流動性低下や、画像濃度の低下を招いてしまう。
【0034】本発明で使用する現像剤では、その現像剤
に離型性を持たせるために、製造される現像剤の中にワ
ックスを含有させることが好ましい。離型性の付与に適
当なワックスは、その融点が40〜120℃の範囲のも
のであり、特に50〜110℃の範囲の融点を有するも
のが好ましい。ワックスの融点が過度に高いと、低温で
の定着性が不足する場合があり、一方、融点が過度に低
いと、耐オフセット性、耐久性が低下する場合がある。
なお、ワックスの融点は、示差走査熱量測定法(DS
C)によって求めることができる。すなわち、数mgの試
料を一定の昇温速度、例えば(10℃/分)で加熱した
ときの融解ピーク値を融点とする。
【0035】本発明の現像剤に用いることができるワッ
クスとしては、以下に列挙するものに限定されるわけで
はないけれども、例えば、固形のパラフィンワックス、
マイクロワックス、ライスワックス、脂肪酸アミド系ワ
ックス、脂肪酸系ワックス、脂肪族モノケトン類、脂肪
酸金属塩系ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、部分
ケン化脂肪酸エステル系ワックス、シリコーンワニス、
高級アルコール、カルナウバワックスなどを挙げること
ができる。また、低分子量ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィンなどもワックスとして用いること
ができる。特に、軟化点(環球法による)が70〜15
0℃の範囲のポリオレフィンワックスが好ましく、さら
には軟化点が120〜150℃の範囲のポリオレフィン
ワックスが好ましい。これらのワックスは、単独で使用
してもよく、あるいは2種類以上を混合して使用しても
よい。
【0036】本発明で使用する現像剤では、外添剤も併
用することができる。外添剤として、好ましくは、無機
微粒子を用いることができる。この無機微粒子の一次粒
子径は、通常、0.005〜2μmであることが好まし
く、特に0.005〜0.5μmであることが好まし
い。また、このような無機微粒子の比表面積は、それを
BET法により測定した場合で、20〜500m2 /g
の範囲であることが好ましい。この無機微粒子の使用割
合は、トナーの全量を基準にして、その0.01〜5.
0質量%(wt%)の範囲であることが好ましく、さら
に好ましくは、0.01〜2.0質量%の範囲である。
適当な無機微粒子の具体例としては、例えば、シリカ、
アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マ
グネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチ
ウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケ
イ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベン
ガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジル
コニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができ
る。
【0037】適当な外添剤としては、上記したような無
機微粒子の他に、高分子系の微粒子、例えば、ソープフ
リー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポ
リスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステ
ル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロン
などの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子を挙げ
ることができる。
【0038】また、流動化剤(あるいは、表面処理剤)
も外添剤として有用である。表面処理剤は、トナーの表
面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流
動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例え
ば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキ
ル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系
カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤など
が、好ましい表面処理剤として挙げられる。
【0039】さらに、クリーニング性向上剤も外添剤と
して有用である。クリーニング性向上剤は、感光体ドラ
ムや一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去する
性質、すなわち、クリーニング性を向上させる働きを有
している。適当なクリーニング性向上剤としては、例え
ば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステ
アリン酸ナトリウムなどの脂肪酸金属塩、例えばポリメ
チルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などの
ソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマ
ー微粒子などを挙げることができる。なお、ここでクリ
ーニング性向上剤として使用するポリマー微粒子は、比
較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μ
mの範囲に含まれるものが好ましい。
【0040】さらに説明しておくと、上記したようなト
ナーの平均粒径及び粒度分布は、いろいろな常用の技法
に従って測定することができる。例えば、トナーの平均
粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II型
あるいはコールターマルチサイザー(いずれもコールタ
ー社製)を使用して測定可能である。本発明において
は、特にマルチサイザーII型(コールター社製)を用
い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス
(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピュータ
ー(NEC製)を接続して測定を実施した。電解液は、
一級塩化ナトリウムを使用して、1%NaCl水溶液と
して調製した。なお、本発明では使用しなかったけれど
も、ISOTON−II(コールターサイエンティフィッ
クジャパン社製)も同じ目的で使用できる。測定を行う
ため、100〜150mlの電解水溶液中に分散剤として
界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩
を0.1〜5mlの量で加え、更に2〜20mgの測定試料
を加えた。次いで、測定試料を懸濁した電解液を超音波
分散器内で約1〜3分間にわたって分散処理を行ない、
マルチサイザーII型によりアパーチャーとして100μ
mアパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、
個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。それ
から、本発明に係わる体積分布から求めた体積基準の体
積平均粒径及び体積分布から求めた体積基準の粗粉量
(12.7μm以上)、個数分布から求めた個数基準の
微粉量(5μm以下)を求めた。
【0041】
【実施例】以下に、本発明の画像形成装置を電子写真プ
リンタに適応した一例について説明する。なお、本発明
の画像形成装置がこの例に限定されるものではないこと
は言うまでもない。図2は、本発明の画像形成装置に組
み込まれた現像装置の構成を模式的に示した断面図であ
る。画像担持体としての感光体ドラム1は、例えば周速
60mm/sec で矢印方向(時計回り方向)に回転可能で
ある。感光体ドラム1の右側に、図示のような現像装置
10が配設されている。また、感光体ドラム1の周囲に
は、電子写真プロセスを実施するために必要な周知の装
置、すなわち、帯電装置、露光装置、転写装置、クリー
ニング装置、除電装置、定着装置などが配設されてい
る。なお、これらの装置は、電子写真プロセスに基づく
画像形成装置において一般的であるので、ここで図示し
て説明することを省略する。
【0042】現像装置10は、感光体ドラム1の表面に
向けた開口を備えたケーシング13と、ケーシング13
の開口から一部が露出して、所定の周速で矢印方向(反
時計回り方向)に回転可能な現像剤担持体としての現像
ローラ14と、現像ローラ14の右側にそれに圧接した
状態で矢印方向(反時計回り方向)に回転可能である現
像剤供給部材としてのスポンジローラ15と、ケーシン
グ13内の右側方部に構成された現像剤貯溜手段として
のホッパー部(現像容器ともいう)に収容されている非
磁性一成分系現像剤(以下、トナーと呼ぶ)11をスポ
ンジローラ15の表面に供給するとともにホッパー部内
のトナーを撹拌するアジテータ17と、現像ローラ14
の回転で感光体ドラム1との対向部である現像領域に搬
送される現像ローラ14上のトナー層の厚みを均一にな
らす厚さ規制部材としてのトナー厚さ規制ブレード(通
常、「ドクターブレード」と呼ばれる)16とを有して
いる。
【0043】現像ローラ14は、図2に示すように現像
領域で感光体ドラム1の表面と所定間隙をおいて対向し
て非接触現像を行うように配置しても良いし、現像ロー
ラ14上のトナー層が感光体ドラム1の表面に接触する
ように配置して接触現像を行うようにしても良い。但
し、接触現像においては、まったくの等速現像である
と、感光体ドラム1の表面と現像ローラ14の表面との
間に速度差がないために、感光体ドラム1の表面の電位
にかかわらず物理的なトナー付着がおこる恐れがある。
これを防止するためには、感光体ドラム1の周速に比較
して現像ローラ14の周速の方が少し速くなるように設
定することが好ましい。例えば周速比(感光体ドラムの
周速:現像ローラの周速)で1:1.1〜1:1.5が
好ましい。
【0044】現像ローラ14には、バイアス電源21に
より、適当な現像バイアス電圧、例えば直流、交流、直
流重畳の交流、パルス電圧などを印加する。特に非接触
現像の場合には、飛翔条件の良い交番成分を有する電圧
(交流、直流重畳の交流又はパルス電圧等)を印加する
ことが望ましい。なお、本例の場合、導電性のゴムロー
ラで構成され、その抵抗値が軸−表面抵抗で105 Ωか
ら108 Ωに設定された現像ローラ14が用いられてい
る。
【0045】スポンジローラ15は、芯金上に弾性発泡
体層を備えており、この弾性発泡体層の少なくとも表面
近傍の内部にトナーを保持できるように表面に多数の空
孔が開口している。このトナー供給のためのスポンジロ
ーラ15の弾性発泡体層の材質としては、現像ローラ1
4と接触してトナー11と現像ローラ14に所望の摩擦
帯電を与えることのできるように、摩擦帯電系列上、ト
ナー11の材料と現像ローラ14の表面部の材料との中
間にあるものを採用することが望ましい。なお、スポン
ジローラ15は、例えば現像ローラ14の表面に所定量
食い込んで圧接する位置に支持され、表面が現像ローラ
14との接触部において現像ローラ14の表面と同方向
に移動する順方向に回転するように駆動される。スポン
ジローラ15の線速は、現像ローラ14の線速に対し、
0.9〜1.1となるように、好ましくは等速になるよ
うに、設定することが望ましい。これは、機械的摩擦に
よるトナー劣化を防止するためで、等速にすることで、
トナー劣化を最小にすることができるからである。ま
た、スポンジローラ15の直径を現像ローラ14の直径
より小さくすることで、ニップ幅が小さくなり、機械的
摩擦を最小にすることが可能となるので、更に、トナー
劣化を小さく抑えることができる。
【0046】また、スポンジローラ15の芯金にも、バ
イアス電源22により、現像ローラ14に印加するのと
同様の電圧、又は、所定極性に摩擦帯電したトナーがト
ナー供給ローラ15側から現像ローラ14側に向かう静
電気力を受けるような電界を、現像ローラ14との間に
形成するような電圧を印加しても良い。アジテータ17
は、ホッパー部内の収容トナー11をスポンジローラ1
5の表面に供給するとともに、収容トナー11を撹拌す
るものであるが、ホッパー部の形状やトナーの流動性に
よってトナーの自重でスポンジローラ15の表面への供
給が可能である場合等には、省略しても良い。
【0047】ドクターブレード16は、接触現像の場合
には500〜1500g/cm程度の当接圧で、現像ロー
ラ14に当接するように配置される。非接触現像の場合
には、接触の場合の50%ダウン程度の軽い当接圧で配
置される。実施例1 図2に示し、上記したような構成を有する画像形成装置
を作製した。ここで使用した現像ローラ等の詳細は、次
の通りである。 (1)現像ローラ 現像ローラは、直径10mmの芯金ローラ表面に、導電性
を有するNBRゴム層をライニングし、そしてその表面
に数十μm程度のウレタンコート層をコートした外径1
8mmのローラである。この現像ローラの表面間抵抗は、
1×103 Ωから1×108 Ω、好ましくは1×104
Ωから1×107 Ωである。 (2)スポンジローラ 直径8mmの芯金ローラ上に導電性弾性発泡体層を有する
直径14mmのスポンジローラで構成し、これを食い込み
量0.4mmで現像ローラに当接させて配置し、現像ロー
ラと同一線速でカウンタ回転させた。このスポンジロー
ラの導電性弾性発泡体層としては、カーボン10質量%
を内添及び分散させ、その後、発泡及び型成型した発泡
シリコーンを用いた。本例で用いたスポンジローラの抵
抗は、1×102 Ωから1×1011Ωの範囲である。 (3)ドクターブレード 厚さ0.1mmのステンレス板バネ(SUS304)を、
現像ローラに対して、支点から自由長16mm離れたエッ
ジ部を500〜1500g/cmの接触圧で接触するよう
にして配置した。 (4)現像バイアス(バイアス電源) 現像ローラに、直流−300Vの電圧を印加し、感光体
ドラムとの食込み量は30〜60μmに設定した。 (5)スポンジローラ、ドクターブレードバイアス(バ
イアス電源) スポンジローラの芯金に現像バイアスの直流分と同極性
で絶対値が100V大きいバイアス電圧、例えば、現像
バイアスの直流分が−300Vの時、−400Vの直流
バイアスを印加した。ドクターブレードに対しても、ス
ポンジローラと同じ大きさのバイアス電圧を印加した。 (6)感光体ドラム OPCを用い、潜像が地肌部で−600±50V、書き
込み部(画像部)で−100±50Vになるように一様
帯電を施した。 (7)トナー 下記の手順に従って非磁性ポリエステル系樹脂使用の負
帯電トナーを調製し、使用した。トナーの粒径は、個数
平均で6〜10μmの範囲であった。 〔トナーの組成〕 ポリエステル樹脂(酸価=3、水酸基=25、 100重量部 Mn=45000、Mw/Mn=10.0、 Tg=65℃) フタロシアニングリーン 2重量部 カーボンブラック(商品名「MA60」、三菱化学社製) 10重量部 帯電制御剤(含クロムモノアゾ染料) 2重量部 〔調製手順〕上記したトナー材料をミキサーで混合した
後、2本ローラミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却し
た。その後、ジェットミルによる衝突板方式の粉砕機
(I式ミル;日本ニューマチック工業社製)と旋回流に
よる風力分級(DS分級機;日本ニューマチック工業社
製)を行い、着色粒子を得た。さらに、0.5質量%の
疎水性シリカ(商品名「H2000」、クラリアントジ
ャパン社製)を添加し、ミキサーで混合した。実施例2 上記したトナーの調製手順に従い、下記の第1表に示す
ような種々の粒径分布をもったトナーA,B,C,D,
E,F,G及びHを調製した。このような異なるトナー
の調製のため、粉砕時のエアーの圧力、分級時のエアー
導入口のギャップ調整による旋回速度を変化させた。ト
ナー材料と外添剤としての疎水性シリカとの混合処方は
すべて同一とした。体積平均粒径及び粒径分布は、マル
チサイザーII、アパーチャー径100μm、を使用して
実測した値である。
【0048】それぞれのトナーのポジ残像の程度を比較
したところ、下記の第1表に記載のような結果が得られ
た。
【0049】
【表1】
【0050】ここで、上記第1表に記載のポジ残像は、
下記の手順に従って測定した。また、本例では、ポジ残
像に加えて、ネガ残像の測定も同時に行った。先ず、ネ
ガ残像の評価方法について説明する。図3に示す印字パ
ターン(エリアA及びBの組み合わせ)を印刷し、リセ
ットローラ周期のネガ残像が生じるエリアAの印字濃度
ODaとその周辺の正常濃度ODnを光学濃度計X−ri
te型式938(X−rite社製)により測定し、両者の濃
度差ΔOD(ODn−ODa)の4箇所の平均値をネガ
残像の評価尺度とした。図中、xは現像ローラ周期分、
そしてyは現像ローラ+スポンジローラ周期分である。
発生エリアAは、印字の先頭部にある4つのパッチパタ
ーンの位置から現像ローラ1周+リセットローラ1周の
位置に対応する。濃度差が大きい程、ネガ残像が顕著に
発生していると判断した。目視によって確認した場合、
濃度差が0.1以下では残像が識別されずらく、0.0
7以下では、ほとんど識別できないことから、0.1以
下、好ましくは、0.07以下であることが良好条件で
あると判定した。
【0051】ポジ残像の評価の場合も、ネガ残像と同様
の印字パターンを印刷し、測定に使用した。ポジ残像が
生じるエリアBの濃度ODbとその周辺の正常濃度OD
nを光学濃度計X−rite(X−rite社製)により測定
し、両者の濃度差ΔOD(ODb−ODn)の4箇所の
平均値をポジ残像の評価尺度とした。発生エリアBは、
印字の先頭部にある4つのパッチパターンの位置から現
像ローラ1周の位置に対応する。濃度差が大きい程、ポ
ジ残像が顕著に発生していると判断した。目視によって
確認した場合、濃度差が0.1以下では残像が識別され
ずらく、0.07以下では、ほとんど識別できないこと
から、0.1以下、好ましくは0.07以下であること
が良好条件であると判定した。
【0052】その結果、微粉と、粗粉の割合が少ないト
ナーA及びHは、異なる体積平均粒径であってもポジ残
像の発生が抑えられていることが判明した。前述のよう
に、本発明者らの調査によれば、一成分現像方法は、選
択供給現象により粒径の小さいトナーから選択的にトナ
ー消費される。従って、トナーの粒径が小さいトナーが
少ない程、選択供給現象が起きにくくなり、ポジ残像も
出難くなると考えられる。そして、選択供給されにくい
粗粉トナーも、少ない程、ポジ残像の低減に有利に働く
ことは明白である。このように、粒径分布は微粉の割合
が少なく、かつ、粗粉の割合も少ない、すなわち、粒径
がシャープであるトナーがポジ残像の低減に圧倒的に有
利である。本例では、体積粒径をあらかじめ規定するこ
とで、ポジ残像が発生しにくくすることが可能になり、
具体的には、粒径は6〜10μmであり、5μm以下の
割合が0〜20個数%であり、12.7μm以上の割合
が0〜2.0体積%となる粒径分布にすることで、スポ
ンジローラの線速が現像ローラの線速と等速度に設定さ
れた過酷条件でも、現像ローラ周速のポジ残像に効果が
あることが分かった。実施例3 前記実施例2で調製したトナーA及びHを用いて、現像
ローラの軸−表面抵抗Rdとスポンジローラの表面間抵
抗Rrを変化させた場合について考察した。
【0053】図4は、ポジ残像の発生エリアを示したも
のであり、横軸に logRdが、縦軸に logRrが、それ
ぞれプロットされている。また、図中、○印は「ポジ残
像なし」を意味し、×印は「ポジ残像あり」を意味す
る。図4の結果から、−4≦ log(Rd/Rr)≦4
( log(Rd/Rr)≠0)で、ポジ残像の発生がない
良好な結果が得られることが判明した。このような良好
な結果が得られる正確な理由は究明されるに至っていな
いが、抵抗の差が小さい程、ローラ間の電流の流れが小
さくなり、トナーに不要な電流がかかることが抑制され
るものと考察される。そのため、純粋な摩擦による帯電
だけで、トナーは電荷を獲得でき、トナー保有の電荷の
偏りは減るため、選択供給を抑制できると、推測され
る。実施例4 スポンジローラ周期のネガ残像は、トナーの帯電が不足
している場合に生じると推測されることから、解析目的
で、トナーの帯電が低くなる処方で各種のトナーを調製
した。また、ポジ残像の解析のため、トナーの帯電が高
くなる条件でもトナーを調製した。具体的には、トナー
Aと同様に粒度分布を同じくするが、但し帯電制御剤
(含クロムモノアゾ染料)の量を下記の第2表に記載の
ようにいろいろに変化させたトナーI,J,K及びLを
調製した。また、下記の第2表では、スリーブ上の帯電
量及びスリーブ上の帯電量立ち上がり値についてもあわ
せて記載する。
【0054】
【表2】
【0055】上記第2表に記載のトナーの帯電量は、2
成分系現像剤の帯電量を測定する方法であるブローオフ
法で測定した。トナーの帯電量を確認した後、実際の装
置で、現像ローラ上のトナー層での帯電量q/mを、ト
ナー層電位Vt 及びトナー層厚dt から、次式により算
出した。 q/m=2εO εr1t /(ρPdt 2 ) ここで、εO :真空の誘電率(8.85×10-12 F/
m) εr1:トナー層の比誘電率(2.2) ρ:トナーの密度(1.1g/cm3 ) P:トナー層の充填率(定数:0.45と仮定) Vt :トナー層電位(変数) dt :トナー層厚(変数) である。
【0056】トナー層の電位は、表面電位計(商品名
「モデル344」、トレック社製)を用いて測定した値
を使用した。トナー層の層厚は、レーザ寸法測定器(商
品名「LS−5000」、キーエンス社製)を用い、ト
ナー層を吸引除去した前後での差を実測値に用いた。測
定条件は、トナー層厚の状態が印字の直後と、そうでな
い場合で変わることから、常に一定条件になるように、
黒ベタ1枚印刷及び白ベタ3枚印刷した後に測定した。
また、トナー層電位とトナー層厚の測定ポイントは、同
一になるように設定した。
【0057】その結果、ネガ残像は、トナーの帯電量が
高い程、発生しにくく、−40μC/g以上であれば発
生していないことが突き止められた(トナーA及びI、
図5を参照されたい)。同一のトナーで、ポジ残像の発
生についても同様に調査を行なったところ、ポジ残像
は、逆に帯電が−60μC/g以下の場合に発生してい
ないことが分かった(トナーA及びとK、図6を参照さ
れたい)。このように、ネガ残像及びポジ残像の両方が
発生しない領域は、−40〜−60μC/gであり、本
条件にすることで、ネガ残像及びポジ残像のどちらも発
生しない条件を見い出した。
【0058】スポンジローラ周期のネガ残像に対して
は、発生のメカニズムから考えると、スポンジローラが
現像ローラにトナー供給してから、次の新しいトナー供
給するまでの時間で、上記電荷量までトナーが帯電して
いれば、より良好な条件であることは言うまでもない。実施例5 前記実施例2に記載の手法に従ってトナーAを調製した
が、本例では、バインダ樹脂として、トナーAのポリエ
ステル樹脂に代えて、酸価=3、水酸基価=25、Mn
=12000、Mw/Mn=2.8及びTg=62℃の
ポリエステル樹脂を同量で使用した。光沢発現可能なト
ナー(以下、光沢トナー)Mが得られた。なお、粒度分
布及び外添条件も光沢を発現し得ないトナー(以下、非
光沢トナー)Aの調製と同一に設定した。
【0059】得られたトナーの粘度を測定したところ、
非光沢トナーAの100℃での粘度は53000Pa・se
c 、光沢トナーMの100℃での粘度は13000Pa・
secであった。なお、これらの粘度は、フローテスター
(島津製作所製)で1.0gのトナーを専用の成形器で
成形し、20kgの荷重で1mm径(0.5mmの厚み)のダ
イスにて3℃/min の速度で昇温した時に観測される流
出速度より計算された値である。 前記実施例1で作製
した現像装置にて、連続白紙ランニングによる耐久試験
を行ない、従来条件と比較したところ、図7に示すよう
に、約2.7倍の寿命を達成することができた。なお、
図7において、OD−Iは本発明例の印字濃度、OD−
IIは従来例の印字濃度、HT−Iは本発明例のハーフト
ーン濃度、HT−IIは従来例のハーフトーン濃度であ
る。
【0060】なお、比較のための従来条件としては、ス
ポンジローラの線速を現像ローラに対して、カウンター
回転で、かつ、2.5倍の速さに設定し、電気抵抗は1
×1010Ωとし、その他の条件はすべて同一であった。
また、現像ローラの電気抵抗は1×105 Ωとし、その
他の条件は、すべて同一とした。また、その他の現像装
置の条件及び画像形成にまつわる条件は、同じくすべて
同一とした。
【0061】次いで、本例で調製した光沢トナーMを用
いた場合の、用紙上のトナー付着量と印字濃度の関係を
測定したところ、添付の図8にプロットするような結果
が得られた。図8に示す通り、トナー付着量が多い条件
でもリニアーな関係であるため、非光沢トナーAと比較
し、ネガ残像、ポジ残像等の付着量差で生じる画像欠陥
はより顕著に現れるため、光沢トナーMでは更に効果が
あることが明白である。
【0062】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、トナー劣化による画質の劣化や機械的トルクを増大
させることなく長期安定性を維持しつつ、スポンジロー
ラから供給されるトナー量が不足することによって生じ
るスポンジローラ周期のネガ残像及び、トナーの摩擦帯
電不足によるトナー帯電量のムラによる背景部カブリ、
現像転移の悪化、解像性の悪化、更には、トナー選択現
像による現像ローラ周期のポジ残像を防止できる現像装
置及び、したがって、良好な画像形成装置を提供するこ
とができる。特に、本発明に従うと、カラー画像のよう
なトナーを透過して色を視覚するカラー画像形成装置、
ひいては付着量と濃度の関係は直線関係である光沢トナ
ーを用いたカラー画像形成装置で更なる効果が期待でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の画像形成装置において使用される現像装
置の構成を示した断面図である。
【図2】本発明の好ましい1形態に従う画像形成装置に
おいて使用される現像装置の構成を示した断面図であ
る。
【図3】ネガ残像及びポジ残像の評価パターンを示した
グラフである。
【図4】現像ローラ及びスポンジローラの抵抗とポジ残
像発生分布の関係を示したグラフである。
【図5】現像ローラ上のトナー帯電量とネガ残像による
濃度差の関係を示したグラフである。
【図6】現像ローラ上のトナー帯電量とポジ残像による
濃度差の関係を示したグラフである。
【図7】ランニング枚数と印字濃度(画質)の推移の関
係を示したグラフである。
【図8】光沢トナー及び非光沢トナーの用紙上の付着量
と印字濃度の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1…感光体ドラム 10…現像装置 11…非磁性トナー 13…ケーシング 14…現像ローラ 15…スポンジローラ 16…トナー厚さ規制ブレード 17…アジテータ 21…バイアス電源 22…バイアス電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 隆志 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 木下 正一 兵庫県加東郡社町佐保35番 富士通周辺機 株式会社内 (72)発明者 片桐 善道 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 倉本 信一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 登坂 八郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 山下 裕士 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 内野倉 理 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 濱添 一彦 兵庫県加東郡社町佐保35番 富士通周辺機 株式会社内 Fターム(参考) 2H005 EA01 EA03 EA05 EA10 FA07 2H077 AC04 AD02 AD06 AD13 AD17 AD23 AD35 AE04 EA14 EA15 EA16 FA22 FA25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を現像剤で可視化して画像を形
    成するための画像形成装置であって、 一成分系現像剤を収容した現像容器内と、 静電潜像を形成し、保持する画像担持体と、 前記現像剤を前記画像担持体上の現像領域に搬送する、
    前記画像担持体と接触して対向配置された現像剤担持体
    と、 前記現像容器内の現像剤を前記現像剤担持体に供給す
    る、前記現像剤担持体に弾性当接して移動可能に配置さ
    れた現像剤供給部材と、 前記現像剤供給部材から供給された前記現像剤担持体上
    の前記現像剤の厚さを規制する厚さ規制部材とを備えた
    現像装置を含む画像形成装置において、 前記現像剤担持体が、外径Ddを有する回転体であり、
    その表面線速度はVdであり、かつ前記現像剤供給部材
    が、外径Drを有する回転体であり、その表面線速度は
    Vrであり、その際、下記の関係: Dd≧Dr 及び Vd=Vr が成り立つこと、及び前記一成分系現像剤が、6〜10
    μmの体積平均粒径を有する粒子からなり、その際、5
    μm以下の体積平均粒径を有する粒子の割合が0〜20
    個数%でありかつ12.7μm以上の体積平均粒径を有
    する粒子の割合が0〜2体積%であること、を特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】 静電潜像を現像剤で可視化して画像を形
    成するための画像形成装置であって、 一成分系現像剤を収容した現像容器と、 静電潜像を形成し、保持する画像担持体と、 前記現像剤を前記画像担持体上の現像領域に搬送する、
    前記画像担持体と接触して対向配置された現像剤担持体
    と、 前記現像容器内の現像剤を前記現像剤担持体に供給す
    る、前記現像剤担持体に弾性当接して移動可能に配置さ
    れた現像剤供給部材と、 前記現像剤供給部材から供給された前記現像剤担持体上
    の前記現像剤の厚さを規制する厚さ規制部材とを備えた
    現像装置を含む画像形成装置において、 前記現像剤担持体が導電性材料からなり、その電気抵抗
    Rdが1×103 〜1×108 Ωであり、かつ前記現像
    剤供給部材が導電性材料からなり、その電気抵抗Rr
    が、下記の関係: −4≦ log(Rd/Rr)≦4( log(Rd/Rr)≠
    0) を満たすこと、を特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記現像剤担持体上において、前記一成
    分系現像剤の帯電量が−40〜−60μC/gの範囲で
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 前記一成分系現像剤の帯電量が、所定の
    時間(Dr×π/Vr)以内において−30〜−50μ
    C/gの範囲であることを特徴とする請求項3に記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記一成分系現像剤の溶融粘度が、10
    0℃で、50000Pa・sec 以下であることを特徴とす
    る請求項1に記載の画像形成装置。
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