JP2001139198A - シート状基材幅方向張力発生装置およびシート状基材幅方向張力発生方法、並びに、磁気記録媒体製造装置 - Google Patents

シート状基材幅方向張力発生装置およびシート状基材幅方向張力発生方法、並びに、磁気記録媒体製造装置

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JP2001139198A
JP2001139198A JP32130799A JP32130799A JP2001139198A JP 2001139198 A JP2001139198 A JP 2001139198A JP 32130799 A JP32130799 A JP 32130799A JP 32130799 A JP32130799 A JP 32130799A JP 2001139198 A JP2001139198 A JP 2001139198A
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sheet
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Toshio Hikichi
敏夫 引地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極薄のシート状基材に、しわなどが発生する
のを防止できるシート状基材幅方向張力発生装置を提供
する。 【解決手段】 第1ロール1は、外周部の表面にその中
央部から両端部へ向かって左右対称に螺旋状の多条溝を
有している。この多条溝は、中央部から両端部方向へ向
かって所定の傾斜角を持っている。また、第1ロール1
は、その中央部から両端部に向かうに従い、直径が大き
くなる。第2ロール2は、走行するシート状基材7を介
して、第1ロール1に圧接する。また、シート状基材7
と第1ロール1の間の摩擦係数を、シート状基材7と第
2ロール2の間の摩擦係数より大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状基材幅方
向張力発生装置およびシート状基材幅方向張力発生方
法、並びに、磁気記録媒体製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば磁気記録媒体のベースフ
ィルムのような可撓性を有するシート状基材にダイコー
タによって磁性層を塗布形成する場合、上記シート状基
材を走行させて搬送する際に、なるべく上記シート状基
材にしわ等の変形が生じないようにすることが必要であ
る。これは、上記シート状基材にしわ等の変形が生じる
ことにより張力むらが発生し、磁性塗料の塗布時に塗布
厚むらが引き起こされることになるからである。
【0003】従来、上記シート状基材に発生しがちなし
わ等の変形を抑止するために、表面の部材がゴム製であ
り例えば中心軸が湾曲したり反りを有するバナナ形状の
エキスパンダーロールを用いて、このシート状基材を上
記エキスパンダーロールにて所定の傾斜角をもって支持
して連続的に走行せしめることによりシート状基材の幅
全体をむらなく拡張することが案出されている。
【0004】ところで、上記バナナ形状のエキスパンダ
ーロールを用いた場合、上記シート状基材の搬送の際に
その張力や厚み、プロファイルに変化が生じたときに、
その湾曲した反りの角度を調整しなければならない。こ
のとき、角度調整が不完全であると、シート状基材の中
央部または両端部に過大な圧力がかかることになる。し
たがって、このシート状基材にしわ等の変形が生じる率
が高く、磁性塗料の塗布時に塗布厚むらが発生する可能
性が増大する。また、湾曲した反りを有するという構造
上、必然的にシート状基材との巻付け角が狭い範囲に制
限されるという問題もある。
【0005】そこで、エキスパンダーロールとして、そ
の表面に多数のリング状の溝が等間隔に形成され、これ
らリング状の溝が中央部から両端部方向へ向かって所定
の傾斜角を有する構造のものが案出されている。このエ
キスパンダーロールを用いてシート状基材の搬送を行え
ば、上記バナナ形状のエキスパンダーロールを用いる場
合のような角度調整が全く不要であり、しかもシート状
基材の張力や厚み、プロファイルに応じた調整も必要な
い。さらにこのエキスパンダーロールのリング状溝によ
り、シート状基材がその中心から外側へ向かって徐々に
広げられてしわ等の変形が整形されることになる。
【0006】しかしながら、上記のエキスパンダーロー
ルを用いた場合でも、以下に示すような問題が生じる。
すなわち、上記リング状溝によりシート状基材のしわ等
の変形が整形される反面、シート状基材搬送時にこれら
リング状溝にこのシート状基材が落込み、シート状基材
表面にこのリング状の凹凸が多数生じ、磁性塗料の塗布
時にリング状のむらが形成されてしまう。したがって、
シート状基材がその表面に塗布が施されるものであると
きには、リング状溝を有するエキスパンダーロールは好
適であるとは言い難い。
【0007】そこで、エキスパンダーロールとして、外
周部の表面にその中央部から両端部へ向かって左右対称
に螺旋状の多条溝を設け、この多条溝を中央部から両端
部方向へ向かって所定の傾斜角を持たせ、且つこの多条
溝の深さを中央部から両端部へ向かうにつれて徐々に大
きく形成して構成するものが案出されている。このエキ
スパンダーロールによれば、シート状基材全体に亘って
均一に広げ、しわ等の発生を抑止できる。現在、このエ
キスパンダーロールは、コーターのダイコート部のみな
らず、あらゆるしわの発生場所、又はその要因を持つ所
に大量に使われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし近年、極薄フィ
ルム(3.5〜6μm)の導入によって低テンション走
行が要求されるようになったこと、また一方で、フィル
ムの強度の高いポリエチレンナフタレート(PEN)や
ポリイミド(PI)、アラミドがポリエチレンテレフタ
レート(PET)に代わって使われるようになって来た
ことで、上述のエキスパンダーロールをもってしても、
シート状基材の幅方向に張力をかけること(以下、「幅
出し」という。)が不十分なケースが多くなって来た。
その結果、コーティング部で塗布が出来ないとか、塗布
厚むらの発生、走行系や巻取でのしわの発生、シート状
基材の欠陥検出器が使えない等の問題が発生している。
【0009】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、極薄のシート状基材に、しわなどが発生
するのを防止できるシート状基材幅方向張力発生装置お
よびシート状基材幅方向張力発生方法、並びに、磁気記
録媒体製造装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のシート状基材幅
方向張力発生装置は、(イ)外周部の表面にその中央部
から両端部へ向かって左右対称に螺旋状の多条溝を有
し、上記多条溝が中央部から両端部方向へ向かって所定
の傾斜角を持つ第1ロールと、走行するシート状基材を
介して、上記第1ロールに圧接する第2ロールとを有
し、(ロ)上記シート状基材と上記第1ロールの間の摩
擦係数が、上記シート状基材と上記第2ロールの間の摩
擦係数より大きいものである。
【0011】また、本発明のシート状基材幅方向張力発
生方法は、外周部の表面にその中央部から両端部へ向か
って左右対称に螺旋状の多条溝を有し、上記多条溝が中
央部から両端部方向へ向かって所定の傾斜角を持つ第1
ロールに、その表面とシート状基材との間の摩擦係数
が、シート状基材と上記第1ロールの間の摩擦係数より
小さい第2ロールを圧接し、上記シート基材を、所定の
進入角および排出角でもって、上記第1ロールと第2ロ
ールの間を走行させるものである。
【0012】また、本発明の磁気記録媒体製造装置は、
上述構成のシート状基材幅方向張力発生装置を有するも
のである。
【0013】本発明のシート状基材幅方向張力発生装置
およびシート状基材幅方向張力発生方法、並びに、磁気
記録媒体製造装置によれば、多条溝が中央部から両端部
方向へ向かって所定の傾斜角を持つ第1ロールと、走行
するシート状基材を介して、上記第1ロールに圧接する
第2ロールとを有し、上記シート状基材と上記第1ロー
ルの間の摩擦係数を、上記シート状基材と上記第2ロー
ルの間の摩擦係数より大きくすることにより、または、
多条溝が中央部から両端部方向へ向かって所定の傾斜角
を持つ第1ロールに、その表面とシート状基材との間の
摩擦係数が、シート状基材と上記第1ロールの間の摩擦
係数より小さい第2ロールを圧接し、上記シート基材
を、所定の進入角および排出角でもって、上記第1ロー
ルと第2ロールの間を走行させることにより、第1ロー
ルのブレードは、その先端がシート状基材をグリップし
ながら、第1ロールの両端部に向かって倒れる。また、
シート状基材は、第2ロールの表面を滑って移動する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、シート状基材幅方向張力発
生装置およびシート状基材幅方向張力発生方法に係る発
明の実施の形態について、図1〜4を参照しながら説明
する。本発明の最大のポイントは、2本のロールを圧接
することでシート状基材の幅方向の張力(以下、「幅出
し力」という。)を生み出す従来にない技術の考案にあ
る。すなわち、2本のロールを圧接し、その圧力を幅出
し力に変換することで、その間を通るシート状基材を幅
出しする構造としたものである。
【0015】図1は、シート状基材幅方向張力発生装置
に係る発明の実施の形態を示す図である。すなわち、磁
気テープの搬送系の1例を示したものである。第1ロー
ル1および第2ロール2は、本発明において重要な構成
要素であり、これらについては後に詳述する。
【0016】シート状基材7は、例えば、a方向からガ
イドロール3を通じ、つぎに第1ロールと第2ロールの
間に進入し、最後にb方向に排出する。第1ロール1お
よび第2ロール2の間に進入する工程は、上述のa方向
から進入する工程のほかに、a’方向からガイドロール
4および5を通じて進入する工程もある。また、第1ロ
ール1および第2ロール2の間から排出する工程は、上
述のb方向に排出する工程のほかに、b’方向にガイド
ロール6通じて排出する工程もある。
【0017】ここで、第2ロール2は、走行するシート
状基材7または8を介して、第1ロールに圧接してい
る。すなわち、シート状基材7または8は、第1ロール
1および第2ロール2の2つのロールから成る圧接部に
進入する。この圧接部を通過したシート状基材7または
8は幅出しされた、しわやうねり等のない、幅方向に張
力のかかった状態であり、この部分や第2ロール2上
に、例えばコーティングヘッドや欠陥検出器がある。
【0018】図2は、図1において、A方向からみた圧
接部とその前後のシート状基材の状態を示した図であ
る。すなわち、aのようにしわあるいはうねりを持つシ
ート状基材7がbのように幅出しされた状態を模式的に
表わしたものである。
【0019】図3は、第1ロール1と第2ロール2の間
に入ったシート状基材7が、幅方向に張力を受ける様子
を模式的に示した図である。図3Aは、圧接前のシート
状基材7と第1ロール1および第2ロール2を示してい
る。図3Bは、圧接することによって第1ロール1のゴ
ムのブレードが幅方向外側に向かって倒れ、そのゴムに
グリップされたシート状基材7が幅出しされる状態を示
している。この時、シート状基材7は第2ロール2上を
滑って幅出しされるため、第2ロール2は滑り易い材料
又は処理を用いる必要がある。
【0020】つぎに、第1ロール1および第2ロール2
がそれぞれ有すべき要件、並びに、第1ロール1および
第2ロール2の操作条件について詳細に説明する。
【0021】まず、第1ロール1が有すべき要件につい
て説明する。第1ロール1は、その外周部がゴム、又は
ゴムに近い弾性体であることの望ましい。ゴムとして
は、エチレンプロピレンターポリマー(EPT)、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、イソブ
チレン−イソプレン共重合体(IIR)、シリコンゴム
などを採用することができる。ゴムに近い弾性体として
はプラスチック類を採用することができる。但し、ゴム
に近い弾性体は、ゴム、又はゴムに近い高い摩擦係数を
持つことが必要である。この理由は、フィルム等のシー
ト状基材を強力にグリップすることが出来る高い摩擦係
数を持つことが必要だからである。また、ゴム硬度(J
IS−A型ゴム高度計による)は、20〜70°の範囲
のものが望ましい。また、30〜50°の範囲のものが
さらに望ましい。
【0022】第1ロール1は、図4に示すように、ロー
ル中央部からテーパー状、又は曲線状に両端部に向かっ
て直径が大きくなっていることが望ましい。この構造を
採用することにより、シート状基材7は、最初に第1ロ
ールの両端部のブレードと接触し、順次内側のブレード
に接触することになる。このことにより、シート状基材
7は、その幅方向の両端側から引っ張り力を受けること
になるので、大きな幅出し効果を得ることができる。図
4に示すテーパー角αは、0〜1°の範囲にあることが
望ましく、また、0.04〜0.5°の範囲にあること
がさらに望ましい。なお、第1ロール1が、ロール中央
部から曲線状に両端部に向かって直径が大きくなる場合
は、ロール中央部と曲線終点のロール端部を結んだ線と
ロール中心線の成す角度をテーパ角αとする。
【0023】第1ロール1は、その外周部の表面に、そ
の中央部から両端部に向かって左右対称に螺旋状の多条
溝を有していることが望ましい。図4に示す溝幅Wは、
0.2〜10mmの範囲にあることが望ましく、また、
0.5〜3mmの範囲にあることがさらに望ましい。ブ
レード幅Tは、1〜10mmの範囲にあることが望まし
く、また、1〜5mmの範囲にあることがさらに望まし
い。溝の条数nは、2以上であることが望ましく、ま
た、4以上であることがさらに望ましい。
【0024】第1ロール1は、その多条溝がその中央部
から両端部に向かって所定の傾斜角を持ち、且つ多条溝
の深さが、下記の条件を満たす形で徐々に大きく形成さ
れていることが望ましい。この理由は、第1ロール1が
シート状基材に圧接した時に、シート状基材の端部に行
くほど、軸端側に大きく倒れながら動く構造とすること
ができるからである。
【0025】図4に示す傾斜角θは、10〜50°の範
囲にあることが望ましく、また、20〜40°の範囲に
あることがさらに望ましい。溝底の角度βは、−0.5
°<β≦αの範囲にあることが望ましく、また、−0.
3°<β≦α/2の範囲にあることがさらに望ましい。
【0026】つぎに、第2ロール2が有すべき要件につ
いて説明する。第2ロール2は、シート状基材の走行に
悪影響を与えない精度、及び圧接によって変形しない剛
性を有することが望ましい。例えば精度については、円
筒度が0.05mm/1000lであり、振れが0.0
2mmより小さい場合を、例として挙げることができ
る。
【0027】第2ロール2は、低摩擦のクロームメッ
キ、テフロン含浸クロームメッキ、テフロン含浸ニッケ
ルメッキ、テフロンコーティング、シリコンコーティン
グ、テフロンチュービング等を施してあることが望まし
い。すなわち、第2ロール2は、その表面が低摩擦係数
を有することが望ましい。
【0028】この理由は、シート状基材と第1ロールの
間の摩擦係数を、シート状基材と第2ロールの間の摩擦
係数より大きくする必要があるからである。すなわち、
第2ロールは、第1ロールでグリップされ、圧着した時
に両軸端に向かって幅出しされていくシート状基材の動
きを妨げない滑りの良い表面であることが必要だからで
ある。
【0029】つぎに、第1ロール1および第2ロール2
の操作条件について説明する。第1ロール1と第2ロー
ル2の間に作用させる圧接力は、シート状基材の厚さ、
第1ロールの設計仕様、必要な幅出し量によって変わる
が、例えば0.5〜50kg/1000mm幅を例とし
て挙げることができる。
【0030】図1に示すシート状基材7の進入角φは、
0〜180°の範囲にあることが望ましく、また、0〜
60°の範囲にあることがさらに望ましい。なお、進入
角φが60°位までは、進入角φが大きくなる程、シー
ト状基材7の幅出し力も大きくなることが認められた。
【0031】図1に示すシート状基材の排出角ωは、1
5°以上であることが望ましく、また、20°〜180
°の範囲にあることがさらに望ましい。なお、排出角ω
が15°未満では不安定であり、排出角ωが15°以上
ではほぼ一定になることが認められた。
【0032】つぎに、具体的な実験結果について説明す
る。この実験の条件は以下に示すとおりである。シート
状基材としてはアラミドフィルムを用いた。このアラミ
ドフィルムの厚さは4.4μmであり、幅は24インチ
である。このアラミドフィルム上にコバルトを180n
m蒸着し、サンプルの磁気テープとした。また、テンシ
ョンは3.5kgとした。
【0033】第1ロール1は、端部外径=80mm、溝
幅W=2mm、ピッチP=((T+W)/cosθ)=
5mm、傾斜角θ=30°、条数n=6、リードL=3
0mm、ゴム硬度G=40°、テーパー角α=0.2
°、溝底の角度β=0°、ゴム材質がエチレンプロピレ
ンターポリマー(EPT)のものを用いた。
【0034】第2ロール2としては、外径=110mm
で、鉄製ロールにクロームメッキしたものを用いた。こ
の第2ロール2は、円筒度および振れともに0.02m
mであった。また、第1ロール1と第2ロール2の操作
条件は,圧接力5kg、進入角φ=0°、排出角ω=2
20°とした。
【0035】以上の条件で、しわ発生のため欠陥検出器
が使用出来ない走行系においてテストを行った。欠陥検
出器はシート状基材が離れる前の第2ロール2に向けて
設置した。この結果、従来のエキスパンダーロールを用
いた場合はしわの発生が認められたが、本発明に係るシ
ート状基材幅方向張力発生装置を用いた場合はしわの発
生が全くなく、欠陥検出器の使用が可能となった。
【0036】以上のことから、本発明の実施の形態によ
れば、多条溝が中央部から両端部方向へ向かって所定の
傾斜角を持つ第1ロールと、走行するシート状基材を介
して、上記第1ロールに圧接する第2ロールとを有し、
上記シート状基材と上記第1ロールの間の摩擦係数を、
上記シート状基材と上記第2ロールの間の摩擦係数より
大きくすることにより、または、多条溝が中央部から両
端部方向へ向かって所定の傾斜角を持つ第1ロールに、
その表面とシート状基材との間の摩擦係数が、シート状
基材と上記第1ロールの間の摩擦係数より小さい第2ロ
ールを圧接し、上記シート基材を、所定の進入角および
排出角でもって、上記第1ロールと第2ロールの間を走
行させることにより、第1ロールのブレードは、その先
端がシート状基材をグリップしながら、第1ロールの両
端部に向かって倒れる。また、シート状基材は、第2ロ
ールの表面を滑って移動する。したがって、極薄のシー
ト状基材に、しわなどが発生するのを防止できる。
【0037】本発明によれば、市販のエキスパンダーロ
ールは云うに及ばず、現在、最も幅出し効果の大きいエ
キスパンダーロールを用いても作用不十分な極薄高強度
フィルムを低テンション下で、しかも駆動モーター等を
要することなく、強力に幅出しすることができる。
【0038】ポリエチレンナフタレート(PEN)やア
ラミド、ポリイミド(PI)系の極薄の基材に対して、
低テンションでダイコーティングすることの要求は今後
益々多くなると思われる。この時、本エキスパンダーロ
ールの幅出しは不可欠となる。また、蒸着テープのよう
に走行系のしわ、うねりの発生で困っている所は多々あ
るので、本エキスパンダーをこれらに適用することがで
きる。
【0039】なお、本発明に係るシート状基材幅方向張
力発生装置は、磁気記録媒体製造装置に適用することが
できる。ただし、本発明に係るシート状基材幅方向張力
発生装置は、磁気記録媒体製造装置の適用に限定される
わけではない。このほかに、フィルム、紙などのコータ
ー、スリッター、印刷機など、すなわちシート状の基材
を扱う機械一般に適用することができる。
【0040】また、本発明は上述の実施の形態に限らず
本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採
り得ることはもちろんである。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以下に記載されるような効果
を奏する。多条溝が中央部から両端部方向へ向かって所
定の傾斜角を持つ第1ロールと、走行するシート状基材
を介して、上記第1ロールに圧接する第2ロールとを有
し、上記シート状基材と上記第1ロールの間の摩擦係数
を、上記シート状基材と上記第2ロールの間の摩擦係数
より大きくすることにより、または、多条溝が中央部か
ら両端部方向へ向かって所定の傾斜角を持つ第1ロール
に、その表面とシート状基材との間の摩擦係数が、シー
ト状基材と上記第1ロールの間の摩擦係数より小さい第
2ロールを圧接し、上記シート基材を、所定の進入角お
よび排出角でもって、上記第1ロールと第2ロールの間
を走行させることにより、極薄のシート状基材に、しわ
などが発生するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート状基材幅方向張力発生装置に係る発明の
実施の形態を示す図である。
【図2】図1において、A方向からみた圧接部とその前
後のシート状基材の状態を示した図である。
【図3】第1ロールと第2ロールの間に入ったシート状
基材が、幅方向に張力を受ける様子を模式的に示した図
である。
【図4】第1ロールの断面を示した図である。
【符号の説明】
1‥‥第1ロール、2‥‥第2ロール、3,4,5,6
‥‥ガイドロール、7,8‥‥シート状基材、9‥‥ブ
レード、φ‥‥進入角、ω‥‥排出角、a,a’,b,
b’‥‥シート状基材の位置、α‥‥テーパー角、β‥
‥溝底の角度、W‥‥溝幅、T‥‥ブレード幅、θ‥‥
傾斜角、L‥‥リード

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)外周部の表面にその中央部から両端
    部へ向かって左右対称に螺旋状の多条溝を有し、上記多
    条溝が中央部から両端部方向へ向かって所定の傾斜角を
    持つ第1ロールと、 走行するシート状基材を介して、上記第1ロールに圧接
    する第2ロールとを有し、(ロ)上記シート状基材と上
    記第1ロールの間の摩擦係数が、上記シート状基材と上
    記第2ロールの間の摩擦係数より大きいことを特徴とす
    るシート状基材幅方向張力発生装置。
  2. 【請求項2】 第1ロールは、その中央部から両端部に
    向かうに従い、直径が大きくなることを特徴とする請求
    項1記載のシート状基材幅方向張力発生装置。
  3. 【請求項3】 シート状基材の進入角は、0〜180°
    の範囲にあることを特徴とする請求項1記載のシート状
    基材幅方向張力発生装置。
  4. 【請求項4】 シート状基材の排出角は、15°以上で
    あることを特徴とする請求項1記載のシート状基材幅方
    向張力発生装置。
  5. 【請求項5】 外周部の表面にその中央部から両端部へ
    向かって左右対称に螺旋状の多条溝を有し、上記多条溝
    が中央部から両端部方向へ向かって所定の傾斜角を持つ
    第1ロールに、 その表面とシート状基材との間の摩擦係数が、シート状
    基材と上記第1ロールの間の摩擦係数より小さい第2ロ
    ールを圧接し、 上記シート基材を、所定の進入角および排出角でもっ
    て、上記第1ロールと第2ロールの間を走行させること
    を特徴とするシート状基材幅方向張力発生方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のシート状基材幅方向張力
    発生装置を有することを特徴とする磁気記録媒体製造装
    置。
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Cited By (8)

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