JP2001138443A - 化粧シートおよび化粧材 - Google Patents

化粧シートおよび化粧材

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JP2001138443A JP32018399A JP32018399A JP2001138443A JP 2001138443 A JP2001138443 A JP 2001138443A JP 32018399 A JP32018399 A JP 32018399A JP 32018399 A JP32018399 A JP 32018399A JP 2001138443 A JP2001138443 A JP 2001138443A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い表面硬度を有する基材層を有する化粧シー
トあって、表面から鉛筆等により押圧された場合であっ
ても凹みが生じにくい化粧シート、及び該化粧シートの
裏面側に直接又はその他の層を介して基板を貼着してな
る化粧材を提供する。 【解決手段】表面硬度(ユニバーサル硬さの値)が70
〜200である基材層を有する、化粧シート、及び該化
粧シートの裏面側に、直接又はその他の層を介して基板
を貼着してなる化粧材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁等の建築物内装
材や扉等の建具、箪笥等の家具の表面材等に用いられ
る、表面硬度性に優れた化粧シートおよび化粧材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、基材として紙質基材を用い、
耐擦傷性、耐汚染性を付与するために、該紙質基材表面
に印刷等で絵柄層を形成した後、更に電離放射線硬化性
樹脂の架橋物からなる表面保護層を形成してなる化粧材
が知られている。
【0003】例えば、 1)特公昭49−31033号公報には、紙質基材上に
絵柄層を形成し、その最表面に、不飽和ポリエステルプ
レポリマーの塗料を塗工して塗膜を形成し、その塗膜を
電子線或いは紫外線で架橋、硬化させて表面保護層とし
た化粧材が記載されている。
【0004】2)また、特許第2856862号公報に
は、紙質基材上に絵柄層を形成し、その最表面に、(メ
タ)アクリレートプレポリマー、(メタ)アクリレート
モノマーおよびシリコーンアクリレート系滑剤を含有す
る塗料を塗工して塗膜を形成し、その塗膜を電子線或い
は紫外線で架橋、硬化させて表面保護層とした化粧材が
記載されている。
【0005】3)さらに、特開平8−183147号公
報には、耐磨耗性の表面保護層を有する化粧シートが記
載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の化粧材は表面に表面保護層を有するものの、耐引っか
き硬度が不十分であったり、化粧材表面から鉛筆等によ
り押圧された場合に、凹みが生じ易いという問題があっ
た。
【0007】そこで本発明はかかる問題点を解決すべ
く、高い表面硬度を有する基材層を有する化粧シートあ
って、表面から鉛筆等により押圧された場合であっても
凹みが生じにくい化粧シート、および該化粧シートの裏
面側に直接またはその他の層を介して基板を貼着してな
る化粧材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は第1に、表面硬
度(ユニバーサル硬さの値)が70〜200である基材
層を有する化粧シートを提供する。
【0009】前記本発明の化粧シートにおいて、前記基
材層は樹脂含浸紙からなる化粧シート原反を用いるのが
好ましい。また前記本発明の化粧シートは、基材層上
に、表面硬度(ユニバーサル硬さの値)が100〜20
0の表面樹脂層をさらに有するのがより好ましい。
【0010】本発明は第2に、前記第1の発明の化粧シ
ートの裏面側に、直接またはその他の層を介して基板を
貼着してなる化粧材を提供する。
【0011】上記の本発明の化粧シートは、優れた表面
硬度、即ち表面硬度(ユニバーサル硬さの値)が70〜
200の基材層を有しているので、化粧シート表面から
鉛筆等により押圧された場合であっても凹みが生じにく
いものであり、かつ優れた耐引っかき硬度を有してい
る。
【0012】さらに上記本発明の化粧シートが、基材層
上に表面硬度(ユニバーサル硬さの値)が100〜20
0の表面樹脂層を有する場合には、極めて優れた耐引っ
かき硬度を有する。
【0013】また、上記本発明の化粧材は、基板上に、
直接または他の層(接着剤層等)を介して前記第1の発
明の化粧シートを積層してなるので、第1の発明の化粧
シートと同様に化粧材表面から鉛筆等により押圧された
場合であっても凹みが生じにくいものとなっており、優
れた耐引っかき硬度を有している。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の化粧シートおよび
化粧材を詳細に説明する。本発明の化粧シートは、基本
的には図1(a)に示す化粧シート10Aのように、表
面硬度(ユニバーサル硬さの値)が70〜500、好ま
しくは70〜200の基材層1からなる。
【0015】本発明の化粧シートの基材層1の表面硬度
(ユニバーサル硬さの値)が70未満の場合には、鉛筆
等による凹みの発生に対し良好な結果が得られない。一
方、ユニバーサル硬さの値が200を越えるものを使用
すると、化粧シートの製造時におけるロール巻き取り工
程で化粧シートの巻き取りを行うことが出来なくなる
等、連続生産が不可能となり生産性が著しく低下する。
【0016】基材層1のユニバーサル硬さの値は、フィ
ッシャースコープH100V(H.Fisher社製)
を使用し、ビッカース角錐圧子によって測定して求める
ことができる。
【0017】即ち、圧子としてビッカース角錐圧子を用
い、基材層1が不可逆的な弾性変形を生じるまで、該基
材層1表面から6秒毎に20mN(ニュートン)の荷重
をかけ続け、そのときの荷重値および圧子の侵入深さを
測定することにより行う。
【0018】得られた最大荷重値(Fmax )および最大
侵入深さ(hmax )から、HU=F(N)/26.43
2 [mm2](式中、F(N)は荷重の最大値、h(m
m)は侵入深さの最大値を表す。)で、ユニバーサル硬
さ(HU)を算出することができる。
【0019】ユニバーサル硬さの測定試験については、
暫定規格DIN HU−1、さらにはVDI/VDE基
準2626のシート(”材料試験技術”,Vol.4
3,No.2,1998年4月号別冊、およびこの文献
に引用する参考文献を参照。)に詳述されている。
【0020】なお、ユニバーサル硬さの値(HU)は、
ビッカース圧子の測定塗膜(表面樹脂層)への進入深さ
が、測定塗膜の1/10未満になるような条件で測定
し、決定するのが好ましい。測定塗膜に対して進入深さ
が1/10を越える場合には、測定塗膜の下地の影響を
受けるため良好な測定結果が得られない。
【0021】前記基材層1の基材材料としては、樹脂含
浸紙質基材、プラスチックス基材、金属箔基材等を用い
ることができる。
【0022】前記樹脂含浸紙質基材に用いられる紙質基
材としては、例えば、(1)薄葉紙、クラフト紙、チタ
ン紙、リンター紙、板紙、石膏ボード紙、紙にポリ塩化
ビニル樹脂をゾル塗工またはドライラミネートしたいわ
ゆるボール壁紙原反、上質紙、コート紙、アート紙、硫
酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、和
紙等の紙類、(2)硝子繊維、石綿、チタン酸カリウム
繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、炭素繊維等の無機繊
維、或いはポリエステル樹脂、ビニロン繊維等の有機繊
維からなる不織布、(3)上記(1)の紙類に、ガラス
繊維等の無機繊維、或いはポリエステル樹脂、ビニロン
繊維等の有機繊維を混抄した混抄紙、等がある。
【0023】これら(1)〜(3)の紙類に、ウレタン
樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、
ユリア樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、
グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、アルキッド樹脂、珪素樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸
させた樹脂含浸紙として用いることができる。
【0024】上記ウレタン樹脂としては、2液硬化型ウ
レタン樹脂、1液硬化型(湿気硬化型)ウレタン樹脂等
が挙げられる。
【0025】2液硬化型ウレタン樹脂は、ポリオールを
主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とし、ポ
リオールの水酸基とイソシアネート基の当量比が0.7
〜1.5程度になるように配合してなるウレタン樹脂で
ある。ポリオールは分子中に2個以上の水酸基を有する
ものであり、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステ
ルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネ
ートポリオール、ポリウレタンポリオール等を用いるこ
とができる。
【0026】また、イソシアネートとしては、分子中に
2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネー
トが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシア
ネート、キシレンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネー
ト、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネ
ート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の
脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネート等が挙げられ
る。また、上記各種イソシアネートの付加体またはトリ
レンジイソシアネートの3量体(trimer)等も用
いることができる。
【0027】1液硬化型ウレタン樹脂は、分子末端にイ
ソシアネート基を有するプレポリマーを必須成分とする
組成物から形成される高分子である。前記プレポリマー
は、通常は分子両末端にそれぞれイソシアネート基を1
個以上有するプレポリマーであり、具体的には、ポリカ
ーボネート骨格、ポリウレタン骨格、ポリブタジエン骨
格、ポリエステル骨格等を主骨格とするポリイソシアネ
ートプレポリマーである。イソシアネート基同士が空気
中の水分により反応物を生じて鎖延長反応を起こして、
その結果、イソシアネート基が反応してビウレット結合
を形成して分岐し、架橋反応により空間網目状構造が形
成される。
【0028】アクリル樹脂は、主成分がアクリル酸(メ
タクリル酸を含む)およびその誘導体であるアクリルア
ミド、アクリロニトリルを重合することにより得られる
アクリル樹脂、他のアクリル酸エステル、エチレン、ス
チレン等の他のモノマーとの共重合体樹脂である。
【0029】かかるアクリル樹脂としては、例えば、ポ
リ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸
エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アク
リル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、
(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル
酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチ
ル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独
または共重合体からなるものが挙げられる。なお、ここ
で、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメ
タクリレートの意味で用いる。
【0030】メラミン樹脂は、メラミンおよびホルムア
ルデヒドから得られるメチロールメラミンを縮重合を行
わせることにより得られる樹脂である。また、アクリル
メラミン樹脂、ユリアメラミン樹脂、フェノールメラミ
ン樹脂等のメラミン系樹脂を用いることもできる。
【0031】フェノール樹脂は、フェノール、クレゾー
ル、キシレノール等のフェノール類と、ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、フルフラール等のアルデヒド類
とを重縮合させて得られる樹脂であり、例えば、ノボラ
ック形フェノール−ホルマリン重合体、レゾール形フェ
ノール−ホルマリン重合体、ラバーフェノール樹脂等が
挙げられる。
【0032】ユリア樹脂は、ユリア(尿素)とホルムア
ルデヒドとを中性または塩基性下で反応させてメチロー
ルユリアを得たのち、酸により脱水または加熱脱水、縮
重合を行わせることにより得られる樹脂である。
【0033】キシレン樹脂は、o−キシレン、m−キシ
レン、p−キシレンまたはこれらの混合物とホルマリン
とを強酸性で縮重合させることによりメチロールキシレ
ンを得たのち、さらにこのものに、フェノール、クレゾ
ール、有機酸、アミン類等を添加し、メタキシレンスル
ホン酸触媒を加えて縮重合させることにより得られる樹
脂である。
【0034】ジアリルフタレート樹脂は、ジアリルフタ
レートまたはイソフタル酸アリルエステルに過酸化物触
媒を加えて重合させることにより得られる樹脂である。
【0035】不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和二塩基
酸と多価アルコールの縮重合体を得たのち、スチレンモ
ノマー、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル等のような架橋剤を加え、さらに触媒を加え
てビニル重合を行わせることにより得られる樹脂であ
る。
【0036】上記不飽和二塩基酸としては、例えば無水
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等
を、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジエチレングリコール、ペンタエ
リスリット等をそれぞれ用いることができる。
【0037】飽和アルキッド樹脂は、飽和有機酸と多価
アルコールとの縮合により得られるポリエステルであ
り、グリプタル樹脂、グリプタル系変成樹脂、イソフタ
ル酸系樹脂、脂肪酸ポリエステル、テレフタル酸ポリエ
チレン、ポリカーボネート等が挙げられる。その他、ア
ミノアルキッド樹脂も用いることができる。
【0038】エポキシ樹脂は、分子内にエポキシ基を2
個以上有する初期縮合物を、アミン類、ポリアミド類、
ポリサルファイド類、有機酸無水物等の硬化剤の存在下
に、エポキシ基とアミンの活性水素の当量比が0.7〜
1.5程度となるように加えて反応させることにより得
られる樹脂である。エポキシ樹脂としては、例えばビス
フェノールA縮重合型エポキシ樹脂、ノボラック型エポ
キシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0039】珪素樹脂は珪素(Si)を主鎖にもつ高分
子であり、シラン鎖(−Si−Si−Si−)を分子内
に有するタイプと、シロキサン鎖(−Si−O−Si−
O−)を分子内に有するタイプがある。例えば、ポリジ
メチルシロキサンやポリモノメチルシロキサン等が挙げ
られる。
【0040】これらの樹脂を適宜選択し、紙質基材への
含浸量等を適宜調整することによって、所望の表面硬度
(ユニバーサル硬度の値)を有する樹脂含浸紙を得るこ
とができる。
【0041】またこれらの紙質基材には、水酸化アルミ
ニウム粉末等の難燃剤を添加することもできる。さら
に、上記した紙質基材の同種若しくは2種類以上のもの
の積層体を紙質基材として用いることもできる。前記紙
質基材の米坪量は、通常20〜120g/m2 程度であ
る。
【0042】プラスチックス基材としては、表面硬度
(ユニバーサル硬度の値)が70〜200のものであれ
ば特にその種類等に制限はない。例えば、ポリエチレ
ン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、4−メチルペ
ンテン−1樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体
等のポリオレフィン系樹脂、
【0043】ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニト
リル−スチレン共重合体(SAN樹脂)、アクリロニト
リル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体(ACS
樹脂)等のポリスチレンまたはポリスチレンの共重合
体、
【0044】ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メ
タ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブ
チル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)ア
クリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−
スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メ
タ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル共重合体等のアクリル樹脂(ここで、(メ
タ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルの意味で
用いる。)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート等のポリエステル樹脂、
【0045】ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−アクリル酸
エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル
共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エ
チレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体、プロピレン−塩化ビニル共重合体
等の塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラー
ル、
【0046】アセチルセルロース、セルロースアセテー
トブチレート、セルロースエーテル、メチルセルロー
ス、セロファン等のセルロース系樹脂、ポリアミド樹脂
(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリアセタール、ポ
リカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリアミドイミド、
ポリイミド、ポリアミドビスマレイミド、ポリエーテル
スルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアリルスルホ
ン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リエーテルイミド等の耐熱性樹脂、
【0047】ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化エチレ
ンプロピレン、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキ
シエチレン共重合体、エチレン−四フッ化エチレン共重
合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレ
ン等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、
【0048】その他、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メ
ラミン樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、
不飽和ポリエステル、グリプタル樹脂、不飽和アルコー
ル変成フタル酸樹脂、イソフタル酸樹脂、テレフタル酸
樹脂、脂肪族ポリエステル、ポリカーボネート、エポキ
シ樹脂、熱硬化性ポリブタジエン、フラン樹脂、ポリウ
レタン、アルキルベンゼン樹脂、グアナミン樹脂等の熱
硬化性樹脂等の単独或いはこれらの混合物のシート状の
単層体または積層体を用いることができる。これら熱硬
化性樹脂の具体例としては、前述した紙質基材に含浸さ
せる樹脂として例示したものと同様なものを用いること
ができる。
【0049】金属箔基材としては、上記紙質基材或いは
プラスチック基材表面に金属箔層を形成し、所定の表面
硬度(ユニバーサル硬さの値)を有するものとしたもの
が用いられる。金属箔として用いられる金属としては、
アルミニウム、ステンレス鋼、鉄、銅等が挙げられる。
【0050】前記基材1は、化粧シートに装飾性を付与
するために着色剤を用いてそれ自体着色することもでき
るが、例えば図1(b)に示す化粧シート10Bの如
く、前記基材1上に絵柄層2を形成するのが好ましい。
絵柄層2は化粧材の装飾性(意匠的効果の付与)を向上
させる為に形成する。
【0051】絵柄層3は、例えば前記基材1上に絵柄を
グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印
刷、グラビアオフセット印刷、インキジェットプリント
等の公知の印刷法を用いて印刷して形成することができ
る。インキ(塗料)の塗布量としては、通常1〜10g
/m2 (乾燥時)程度である。
【0052】絵柄としては、木目模様、石目模様、布目
模様、タイル調模様、煉瓦調模様、皮絞模様、幾何学模
様、文字記号、或いは全面ベタ等、或いはこれらの絵柄
の組み合わせ(例えば、全面ベタ/木目模様の積層)等
がある。
【0053】インキ或いは塗料としては、バインダー樹
脂等からなるビヒクル、顔料や染料などの着色剤、更に
必要に応じて、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触
媒、硬化剤等を適宜混合したものを用いることができ
る。
【0054】バインダーとしては、例えば、ニトロセル
ロース、酢酸セルロース、セルロースアセテート等のセ
ルロース系樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂等の単体
またはこれらの2種以上の混合物を用いることができ
る。
【0055】着色剤としては、例えば、チタン白、黄
鉛、カーボンブラック、ニッケルチタンイエロー、弁
柄、群青等の無機顔料、キナクリドン、イソインドリノ
ン、フタロシアニン、ビスアゾ染料、モノアゾ染料等の
有機顔料、二酸化チタン被覆雲母、アルミニウム等の箔
粉等の光輝性顔料、或いはその他染料等を用いることが
できる。
【0056】本発明の化粧シートは、例えば図1(c)
に示す化粧シート10Cの如く、前記基材層1上に表面
樹脂層2が積層されていてもよい。表面樹脂層3を形成
する場合には、耐引っ掻き硬度にも優れた化粧シートを
得ることができる。
【0057】上記表面樹脂層3を構成する樹脂として
は、フィッシャー硬度計(H.Fisher社製)によ
る塗膜硬度測定において算出されるユニバーサル硬さの
値(HU)が、100〜200になるものを使用するの
がより好ましい。このようなユニバーサル硬さの値を有
する表面樹脂層2を形成することにより、より優れた耐
引っ掻き強度を付与し、かつ、鉛筆等の突起状物による
押圧によって表面に凹み等が生じにくい化粧シートを得
ることができる。
【0058】なお、表面樹脂層3のユニバーサル硬さ
は、基材層1のユニバーサル硬さの値を求めるのと同様
に、フィッシャースコープH100V(H.Fishe
r社製)を使用し、ビッカース角錐圧子によって測定し
て求めることができる。
【0059】かかる表面樹脂層3に用いられる樹脂とし
ては架橋性樹脂が好ましい。かかる架橋性樹脂として
は、電離放射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂(常温硬
化型樹脂、二液反応型樹脂を含む。)等の従来公知であ
る架橋性樹脂として用いられる樹脂を使用することがで
きる。これらのうち、電離放射線硬化性樹脂は、官能基
の数を変更することにより硬化後のユニバーサル硬度を
所定の値に設定するのが容易であり、また高速生産性等
の点から特に好ましい。
【0060】架橋性樹脂の架橋密度は例えば下記式
(A)に示す平均架橋間分子量で表すことができる。
【0061】
【数1】 平均架橋間分子量=全体の分子量/架橋点の数 (A)
【0062】上記式(A)中、全体の分子量は、Σ(各
成分の配合モル数×各成分の分子量)で、架橋点の数
は、Σ〔{(各成分の官能基数−1)×2}×各成分の
モル数〕でそれぞれ表される値を用いる。平均架橋間分
子量は、通常100〜2000の範囲内である。一般的
に平均架橋間分子量が大きいほど可撓性に優れたものと
なる。
【0063】架橋性樹脂として用いる電離放射線硬化性
樹脂は、具体的には、分子中に重合性不飽和結合または
エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマーおよび/
またはモノマーを所定割合で混合した電離放射線により
硬化可能な組成物を用いることができる。ここで電離放
射線とは、電磁波または荷電粒子線のうち分子を重合或
いは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味す
る。
【0064】前記電離放射線硬化性樹脂を用いる場合の
硬化させるための電離放射線源としては、紫外線源とし
て、超高圧水銀燈、高圧水銀燈、低圧水銀燈、カーボン
アーク燈、ブラックライト、メタルハライドタンプ等が
用いられる。また、紫外線の波長としては、190〜3
80nmの波長域を使用することができる。
【0065】電子線源としては、コッククロフトワルト
ン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧
器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等
の各種電子線加速器を用いることができる。用いる電子
線としては、100〜1000keV、好ましくは10
0〜300keVのものが使用される。電子線の照射量
は、通常2〜15Mrad程度である。
【0066】上記プレポリマーおよびオリゴマーの例と
しては、不飽和ポリカルボン酸と多価アルコールの縮合
物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレ
ート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタク
リレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート
類、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレ
ート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート
等のアクリレート類、ビスフェノール型エポキシ樹脂、
ノボラック型エポキシ化合物等のカチオン重合型エポキ
シ化合物等が挙げられる。
【0067】ウレタンアクリレートしては、例えばポリ
エーテルジオールとジイソシアネートを反応させて得ら
れる下記化1で表されるポリエーテル系ウレタン(メ
タ)アクリレートが挙げられる。
【0068】
【化1】CH2 =C(R1 )−COOCH2 CH2 O−
CONH−X−NHCOO−〔−CH(R2 )−(CH
2 n −O−〕m −CONH−X−NHCOO−CH2
CH2 OCOC(R1 )=CH2
【0069】(上記式中、R1 ,R2 はそれぞれ水素原
子またはメチル基を表し、Xはジイソシアネート残基を
表し、nは1〜3の整数、mは6〜60の整数をそれぞ
れ表す。)
【0070】前記ポリエーテル系ウレタン(メタ)アク
リレートに使用されるジイソシアネートとしては、例え
ばイソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイ
ソシアネート等が挙げられる。上記のポリエーテルジオ
ールとしては、分子量が500〜3,000のポリオキ
シプロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコール等が挙げられ
る。
【0071】また、電離放射線硬化性樹脂に用いるモノ
マーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン等の
スチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸2
−ヒドロキシヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、ア
クリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸
エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル
類、
【0072】アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)エチル、メタクリル酸−2−(N,N−ジメチルア
ミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジル
アミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチル
アミノ)プロピル等の不飽和酸の置換アミノアルコール
エステル類、
【0073】アクリルアミド、メタクリルアミド等の不
飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレ
ート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペン
チルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリ
レート等の化合物、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、プロピレングリコールジアクリレート、トリメチー
ルプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトール
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート、ジエチレングリコールメタクリレート、プロピレ
ングリコールメタクリレート、トリメチールプロパント
リメタクリレート)、ジペンタエリスリトールメタクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート
等の多官能性化合物、
【0074】および、例えばトリメチロールプロパンチ
オグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロ
ピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール
等の分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオー
ル化合物が挙げられる。
【0075】電離放射線硬化性樹脂に用いるモノマーの
選定に際しては、硬化物の可撓性が要求される場合は塗
工適性上支障のない範囲でモノマーの量を少なめにした
り、1官能または2官能アクリレートモノマーを用い、
比較的低架橋度の構造とする。また、硬化物の耐磨耗
性、耐熱性、耐溶剤性等が要求される場合には、塗工適
性上支障のない範囲でモノマーの量を多めにしたり、3
官能以上のアクリレートモノマーを用いることで高架橋
密度の構造とすることができる。なお、1または2官能
モノマーと3官能以上のモノマーを混合し塗工適性と硬
化物の物性とを調整することもできる。
【0076】かかる1官能性アクリレートモノマーとし
ては、2−ヒドロキシヘキシルアクリレート、フェノキ
シエチルアクリレート等が挙げられる。また、2官能ア
クリレートとしては、エチレングリコルジアクリレー
ト、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート等が、3
官能以上のアクリレートしては、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート等が挙げられる。
【0077】更に前記電離放射線硬化性樹脂には、硬化
物の可撓性、表面硬度等の物性を調整するために、電離
放射線非硬化性樹脂を添加することができる。かかる電
離放射線非硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン系樹
脂、繊維素系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹
脂、ブチラール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢
酸ビニル等の熱硬化性樹脂が用いられ、特に、繊維素系
樹脂、ウレタン系樹脂およびブチラール系樹脂の使用が
可撓性の点から好ましい。
【0078】また、以上の如き組成の電離放射線硬化性
樹脂を硬化させるために紫外線を照射する場合には、光
重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノル
類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミノキシ
ムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイト、
チオキサントン類、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スル
ホニウム塩、メタロセン等が電離放射線硬化性樹脂組成
物中に添加される。これらの光重合開始剤の添加量とし
ては、電離放射線硬化性樹脂100重量部に対して、
0.1〜10重量部程度である。また、光重合促進剤
(増感剤)としてn−ブチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−ブチルホスフィン等をさらに混合して用
いることができる。
【0079】電離放射線樹脂からなる表面樹脂層2は、
電離放射線樹脂のプレポリマーまたはモノマー、および
所望に応じ、上述した添加剤を添加して得られる混合物
の有機溶液或いは水系エマルジョン(水溶化)とした樹
脂組成物を基材1上に塗工し、該塗工面を電離放射線を
照射して硬化せしめることにより形成することができ
る。樹脂組成物の塗工量としては、5〜35g/m
2 (固形分基準)程度が好ましい。
【0080】溶剤としては、塗料やインキ等に通常使用
されるものが使用でき、例えば水、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル等の酢
酸エステル類、メチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコール等のアルコール類、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル等の
エーテル類およびこれらの2種以上が挙げられる。
【0081】架橋性樹脂として用いられる熱硬化性樹脂
は、一般的には低分子単量体の混合物で適当な粘性をも
つ液体を原料とし、加熱することによって不溶不融の状
態に硬化する合成樹脂をいう。いずれも硬化樹脂は空間
網状構造をもつ。
【0082】かかる熱硬化性樹脂としては、例えばウレ
タン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、ユリア樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポ
キシ樹脂、アルキッド樹脂、珪素樹脂等を挙げることが
できる。これらの樹脂の具体例としては、前記した紙質
基材に含浸させる樹脂として例示したものと同様なもの
を用いることができる。
【0083】かかる熱硬化性樹脂の低分子単量体、オリ
ゴマー或いはプレポリマーに、必要に応じて架橋剤、重
合開始剤、重合促進剤、溶剤、粘度調節剤、改質顔料等
を添加した熱硬化性樹脂組成物(熱硬化性樹脂液)を原
料として用いる。
【0084】かかる重合開始剤としては、通常イソシア
ネートまたは有機スルホン酸塩が不飽和ポリエステル系
樹脂やポリウレタン系樹脂に、アミンがエポキシ樹脂
に、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物や
ジアゾイソブチロニトリル等のラジカル反応開始剤が不
飽和ポリエステル等にそれぞれ使用される。
【0085】架橋剤としては、有機スルホン酸塩、イソ
シアネート、アミン類、有機過酸化物、アゾビスイソブ
チロニトリル等を用いることができる。
【0086】さらに前記表面樹脂層2には耐磨耗性を付
与するために、必要に応じ、硬質の無機質粒子を添加す
ることができる。かかる無機質粒子としては、アルミナ
(α−アルミナ等)、シリカ、ガラス、炭化珪素、ダイ
ヤモンド等の粒子が挙げられる。
【0087】上記バインダーとしての架橋性樹脂を含有
する塗工組成物には、その他必要に応じて各種添加剤を
添加することができる。これらの添加剤としては、例え
ば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、
アクリル樹脂、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム等の微粉末からなる体質顔
料、シリコーン樹脂ワックス等の滑剤、染料、顔料、分
散剤、反応性シリコーン等の着色剤、その他の炭酸カル
シウム硫酸バリウム、ナイロンビーズ等の公知の艶消し
剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー付与剤等の
塗料やインキに通常添加される添加剤等が挙げられる。
【0088】前記無機質粒子の形状としては、球、多角
形、鱗片状、不定形等がある、無機質粒子の平均粒径と
しては3〜30μm程度が好ましい。平均粒径が小さす
ぎると耐磨耗性向上の効果に乏しく、大きすぎる場合に
は表面の平滑性が低下する。前記無機質粒子の添加量
は、樹脂分全量に対して、5〜40重量%程度である。
【0089】上記塗工組成物を用いて、基材1上に表面
樹脂層3を形成する方法としては、例えば基材1表面
に塗工組成物を直接塗工する直接コーティング法、剥
離性の基材表面に表面樹脂層を予め形成した後、該層を
基材1表面に転写する、転写コーティング法が挙げられ
る。一般に基材1の材質として、塗工組成物が浸透しな
いものを使用した場合や、表面に凹凸のある基材、並び
に塗膜厚みに均一性が要求される場合には、上記の転
写コーティング法を用いるのが好ましい。
【0090】上記の直接コーティング法としては、例
えば、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラ
ビアオフセットコート、スピナーコート、ロールコー
ト、リバースロールコート、キスコート、ホイラーコー
ト、ディップコート、シルクスクリーンによるベタコー
ト、ワイヤーバーコート、フローコート、コンマコー
ト、かけ流しコート、刷毛塗り、スプレーコート等を用
いることができる。これらのうちグラビアコートが好ま
しい。
【0091】の転写コーティング法は、一旦、薄いシ
ート(フィルム)基材に塗膜を形成し、架橋硬化せし
め、しかる後に基材の表面に被覆する方法である。例え
ば、塗工組成物の塗膜を基材と共に立体物に接着するラ
ミネート法、一旦離型性支持体シート上に塗膜と必要に
応じて接着剤層を形成し、塗膜を架橋硬化させてなる転
写シートを、その塗膜側を立体物に接着後、支持体シー
トのみを剥離する転写法等の手段を用いることができ
る。なお、薄いシート基材上に表面樹脂層を形成する方
法としては、上記の直接コーティングする方法と同じ
各種コーティング手段を用いることができる。
【0092】これらの方法は、より具体的には、例えば
下記(a)〜(d)の文献に記載されているものであ
る。即ち、(a)特公平2−42080号公報、特公平
4−19924号公報に開示されるような射出成形同時
転写法、或いは特公昭50−19132号公報に開示さ
れるような射出成形同時ラミネート法、(b)特開平4
−288214号公報、特開平5−57786号公報に
開示されるような真空成形同時転写法、或いは特公昭5
6−45768号公報に開示されるような真空成形同時
ラミネート法、(c)特公昭59−51900号公報、
特公昭61−5895号公報、特公平3−2666号公
報等に開示されるようなラッピング同時転写法、または
ラッピング同時ラミネート法、(d)実公大15−31
122号公報等に開示されているようなVカット加工同
時ラミネート法、或いは特公昭56−7866号公報等
に開示されているVカット同時転写法等である。
【0093】また、上記の転写コーティング法の一つ
として、例えば架橋性樹脂として電離放射線硬化性樹脂
を用いる場合には、下記の(A)〜(D)の工程を順次
行う方法を用いることもできる(例えば特開平2−26
673号公報等参照)。
【0094】(A)非吸収性且つ離型性の合成樹脂シー
トに、未硬化液状の電離放射線硬化性樹脂組成物の塗工
する工程、(B)前記電離放射線硬化性樹脂組成物の塗
布面が基材と接するようにラミネートする工程、(C)
前記電離放射線硬化性樹脂組成物の塗膜に電離放射線を
照射して架橋、硬化させる工程、(D)合成樹脂シート
を剥離除去する工程。
【0095】上記の工程において、電離放射線硬化性樹
脂として溶剤で希釈されたものを使用する場合には、工
程(A)と(B)との間に溶剤を乾燥する工程を行う。
上記の方法によれば、基材として紙のような浸透性の高
い材質の場合であっても、樹脂が基材の裏側に抜ける、
いわゆる「うらぬけ」を確実に防止して、基材表面に所
定のユニバーサル硬さの値を有する表面樹脂層を形成す
ることができる。
【0096】また、架橋性樹脂として熱硬化性樹脂を用
いる場合には、熱硬化を促進するために、熱硬化性樹脂
組成物を塗工後に塗工面を加熱して表面樹脂層を形成す
ることもできる。この場合の加熱時間は、例えば、イソ
シアネート硬化型不飽和ポリエステル系樹脂或いはポリ
ウレタン樹脂の場合は、通常40〜60℃で1〜5日間
程度、またポリシロキサン樹脂の場合には、通常80〜
150℃で1〜300分程度である。
【0097】本発明の化粧材は、例えば図2(a)に示
す如く、本発明の化粧シート10bの裏面側(即ち、絵
柄層2が形成された面とは反対側の面側)に基板4を接
着剤層5を介して(または直接に)貼着されてなる化粧
材11Aや、例えば図2(b)に示す如く、本発明の化
粧シート10cの裏面側(即ち、表面樹脂層3が形成さ
れた面とは反対側の面側)に基板5を接着剤層4を介し
て(または直接に)貼着されてなる化粧材11B等のタ
イプがある。
【0098】前記基板5としては、基材1と貼着できる
ものであれば、その材質、形状等に特に制限はない。基
板の形状として、例えば平板状、曲面板状、多角柱状等
が挙げられる。
【0099】基板材料としては、例えば、杉、檜、欅、
樫、ラワン、チーク、メラピー等各種樹種からなる木材
単板、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板
(MDF)等の木質繊維板等の木質板、石膏板、石膏ス
ラグ板等の石膏系コンクリート板、石綿スレート板、軽
量発泡コンクリート板、中空押出セント板等のセメント
板、パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメント
板等の繊維セメント板、陶器、磁気、せっ器、土器、硝
子、ほうろう等のセラミックス板、鉄板、亜鉛メッキ鋼
板、ポリ塩化ビニルゾル塗工鋼板、アルミニウム板、銅
板等の金属板、
【0100】ポリオレフィン系樹脂板、アクリル樹脂
板、ABS樹脂板、ポリカーボネート板等の熱可塑性樹
脂板、フェノール樹脂板、ユリア樹脂板、不飽和ポリエ
ステル板、ポリウレタン樹脂板、エポキシ樹脂板、メラ
ミン樹脂板等の熱硬化性樹脂板、フェノール樹脂、ユリ
ア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂
等の樹脂を、ガラス繊維不織布、布帛、紙、その他の繊
維質基材に含浸硬化したゆわゆるFRP板等が挙げられ
る。また、基材は、これらの積層体からなっていてもよ
く、着色剤により着色されていてもよい。
【0101】本発明の化粧シートと基板5とを接着せし
める接着剤としては、例えば酢酸ビニル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、1液または2液硬化型ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル系樹脂等からなるものを用いること
ができる。
【0102】以上のように構成される本発明の化粧シー
トおよび化粧材は種々の用途に好ましく用いられる。例
えば建築物、車両船舶、家具、楽器、キャビネット等の
表面の装飾、包装材料の装飾用として有用である。特に
好適には、本発明の化粧シートおよび化粧材は、引っか
き傷や突起物による凹み等が生じやすい場所或いは部位
に設置されて用いられる。例えば壁、天井等の建築物の
内装材、扉、扉枠、窓枠等の建具の表面材、回縁、幅木
等の造作部材の表面材、箪笥、キャビネット等の家具類
の表面材として用いることができる。
【0103】
【実施例】次に、実施例により本発明の化粧材を更に詳
細に説明する。なお、以下に示すのは本発明の化粧材の
一実施例であり、本発明の化粧材は、本発明の主旨を逸
脱しない範囲で、基材、基板、表面樹脂層を構成する樹
脂等の種類、各層の形成方法、層構成等を適宜設計変更
することができる。
【0104】なお、各基材のユニバーサル硬度の値は、
前述したのと同様にフィッシャースコープH100V
(H.Fisher社製)を使用して、ビッカーズ角錐
圧子によって測定して求めた。
【0105】実施例1 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのガラ
ス転移温度(以下、「Tg」という。)が30℃である
アクリル酸エステル系樹脂を含浸させて米坪量60g/
2 の含浸紙(基材)を得た。得られた含浸紙のユニバ
ーサル硬さの値は70であった。次いで、この含浸紙の
表面にグラビア印刷法により絵柄印刷を施して絵柄層を
形成した。さらに該含浸紙の絵柄層が形成されている面
とは反対側の面を酢酸ビニル系接着剤BA−20を使用
してパーティクルボード(厚さ9mm)に貼り合わせる
ことにより、図2(a)と同様の層構成を有する実施例
1の化粧材を作製した。
【0106】実施例2 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのTg
が40℃であるアクリル酸エステル系樹脂を含浸した米
坪量60g/m2 の含浸紙(基材)を得た。得られた含
浸紙のユニバーサル硬さの値は100であった。次い
で、この含浸紙の表面に絵柄印刷を施して絵柄層を形成
した。さらに、該含浸紙の絵柄層が形成されている面と
は反対側の面を酢酸ビニル系接着剤BA−20を使用し
てパーティクルボード(厚さ9mm)に貼り合わせるこ
とにより、図2(a)と同様の層構成を有する実施例2
の化粧材を作製した。
【0107】実施例3 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのTg
が60℃であるアクリル酸エステル系樹脂を含浸した米
坪量60g/m2 の含浸紙(基材)を得た。得られた含
浸紙のユニバーサル硬さの値は150であった。次い
で、この含浸紙の表面に絵柄印刷を施して絵柄層を形成
した。さらに、該含浸紙の絵柄層が形成されている面と
は反対側の面を酢酸ビニル系接着剤BA−20を使用し
てパーティクルボード(厚さ9mm)に貼り合わせるこ
とにより、図2(a)と同様の層構成を有する実施例3
の化粧材を作製した。
【0108】実施例4 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのTg
が60℃であるアクリル酸エステル系樹脂と、水溶性メ
ラミン樹脂との1:1混合樹脂を含浸した米坪量60g
/m2 の含浸紙(基材)を得た。得られた含浸紙のユニ
バーサル硬さの値は200であった。次いで、この含浸
紙の表面に絵柄印刷を施して絵柄層を形成した。さら
に、該含浸紙の絵柄層が形成されている面とは反対側の
面を酢酸ビニル系接着剤BA−20を使用してパーティ
クルボード(厚さ9mm)に貼り合わせることにより、
図2(a)と同様の層構成を有する実施例4の化粧材を
作製した。
【0109】実施例5 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのTg
が30℃であるアクリル酸エステル系樹脂を含浸した米
坪量60g/m2 の含浸紙を得た。得られた含浸紙のユ
ニバーサル硬さの値は70であった。次いで、この含浸
紙の表面に絵柄印刷を施して絵柄層を形成した。さら
に、該絵柄層が形成されている面上に、アクリレートモ
ノマーを含有する電離放射線硬化樹脂組成物(ウレタン
アクリレートモノマー50重量部、2官能アクリレート
モノマー40重量部、3官能アクリレートモノマー10
重量部の混合物)を25g/m2 塗工し、電子線を5M
rad(175kV)照射して、化粧紙の表面に表面樹
脂層を形成した化粧シートを得た。
【0110】次いで、該化粧シートの表面樹脂層が形成
されている面とは反対側の面を酢酸ビニル系接着剤BA
−20を使用してパーティクルボード(厚さ9mm)に
貼り合わせることにより、図2(b)と同様の層構成を
有する実施例5の化粧材を作製した。
【0111】実施例6 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのTg
が40℃であるアクリル酸エステル系樹脂を含浸した米
坪量60g/m2 の含浸紙を得た。得られた含浸紙のユ
ニバーサル硬さの値は100であった。次いで、この含
浸紙の表面に絵柄印刷を施して絵柄層を形成した。さら
に、該絵柄層が形成されている面上に、アクリレートモ
ノマーを含有する電離放射線硬化樹脂組成物(ウレタン
アクリレートモノマー50重量部、2官能アクリレート
モノマー40重量部、3官能アクリレートモノマー10
重量部の混合物)を25g/m2 塗工し、電子線を5M
rad(175kV)照射して、化粧紙の表面に表面樹
脂層を形成した化粧シートを得た。
【0112】次いで、該化粧シートの表面樹脂層が形成
されている面とは反対側の面を酢酸ビニル系接着剤BA
−20を使用してパーティクルボード(厚さ9mm)に
貼り合わせることにより、図2(b)と同様の層構成を
有する実施例6の化粧材を作製した。
【0113】実施例7 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのTg
が60℃であるアクリル酸エステル系樹脂を含浸した米
坪量60g/m2 の含浸紙を得た。得られた含浸紙のユ
ニバーサル硬さの値は150であった。次いで、この含
浸紙の表面に絵柄印刷を施して絵柄層を形成した。さら
に、該絵柄層が形成されている面上に、アクリレートモ
ノマーを含有する電離放射線硬化樹脂組成物(ウレタン
アクリレートモノマー50重量部、2官能アクリレート
モノマー40重量部、3官能アクリレートモノマー10
重量部の混合物)を25g/m2 塗工し、電子線を5M
rad(175kV)照射して、化粧紙の表面に表面樹
脂層を形成した化粧シートを得た。
【0114】次いで、該化粧シートの表面樹脂層が形成
されている面とは反対側の面を酢酸ビニル系接着剤BA
−20を使用してパーティクルボード(厚さ9mm)に
貼り合わせることにより、図2(b)と同様の層構成を
有する実施例7の化粧材を作製した。
【0115】実施例8 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのTg
が60℃であるアクリル酸エステル系樹脂と、水溶性メ
ラミン樹脂との1:1混合樹脂を含浸した米坪量60g
/m2 の含浸紙を得た。得られた含浸紙のユニバーサル
硬さの値は200であった。次いで、この含浸紙の表面
に絵柄印刷を施して絵柄層を形成した。さらに、該絵柄
層が形成されている面上に、アクリレートモノマーを含
有する電離放射線硬化樹脂組成物(ウレタンアクリレー
トモノマー50重量部、2官能アクリレートモノマー4
0重量部、3官能アクリレートモノマー10重量部の混
合物)を25g/m2 塗工し、電子線を5Mrad(1
75kV)照射して、化粧紙の表面に表面樹脂層を形成
した化粧シートを得た。
【0116】次いで、該化粧シートの表面樹脂層が形成
されている面とは反対側の面を酢酸ビニル系接着剤BA
−20を使用してパーティクルボード(厚さ9mm)に
貼り合わせることにより、図2(b)と同様の層構成を
有する実施例8の化粧材を作製した。
【0117】比較例1 先ず、紙間強化材としてアクリルアミド樹脂を用い、ユ
ニバーサル硬さの値が17である米坪量60g/m2
紙間強化紙表面に、絵柄印刷を施して絵柄層を形成し
た。該絵柄層が形成されている面とは反対側の面を酢酸
ビニル系接着剤BA−20を使用してパーティクルボー
ド(厚さ9mm)に貼り合わせることにより、図2
(a)と同様の層構成を有する比較例1の化粧材を作製
した。
【0118】比較例2 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのTg
が0℃であるアクリル酸エステル系樹脂を含浸した米坪
量60g/m2 の含浸紙を得た。得られた含浸紙のユニ
バーサル硬さの値は39であった。次いで、この含浸紙
の表面に絵柄印刷を施して絵柄層を形成した。さらに、
該含浸紙の絵柄層が形成されている面とは反対側の面を
酢酸ビニル系接着剤BA−20を使用してパーティクル
ボード(厚さ9mm)に貼り合わせることにより、図2
(a)と同様の層構成を有する比較例2の化粧材を作製
した。
【0119】比較例3 先ず、紙間強化材としてアクリルアミド樹脂を用い、ユ
ニバーサル硬さの値が17である米坪量60g/m2
紙間強化紙表面に、絵柄印刷を施して絵柄層を形成し
た。さらに、該絵柄層が形成されている表面上に、アク
リレートモノマーを含有する電離放射線硬化樹脂組成物
(ウレタンアクリレートモノマー50重量部、2官能ア
クリレートモノマー40重量部、3官能アクリレートモ
ノマー10重量部の混合物)を25g/m2 (乾燥時)
塗工し、電子線を5Mrad(175kV)照射して、
表面樹脂層を形成した化粧シートを得た。
【0120】次いで、該化粧シートの表面樹脂層が形成
されている面とは反対側の面を酢酸ビニル系接着剤BA
−20を使用してパーティクルボード(厚さ9mm)に
貼り合わせることにより、比較例3の化粧材を作製し
た。
【0121】比較例4 先ず、アニオン系乳化剤を使用し、粒径90nmのTg
が0℃であるアクリル酸エステル系樹脂を含浸した米坪
量60g/m2 の含浸紙を得た。得られた含浸紙のユニ
バーサル硬さの値は39であった。次いで、この含浸紙
の表面に絵柄印刷を施して絵柄層を形成した。次いで、
該絵柄層が形成されている表面上に、アクリレートモノ
マーを含有する電離放射線硬化樹脂組成物(ウレタンア
クリレートモノマー50重量部、2官能アクリレートモ
ノマー40重量部、3官能アクリレートモノマー10重
量部の混合物)を25g/m2 (乾燥時)塗工し、電子
線を5Mrad(175kV)照射して、表面樹脂層を
形成した化粧シートを得た。
【0122】次いで、該化粧シートの表面樹脂層が形成
されている面とは反対側の面を酢酸ビニル系接着剤BA
−20を使用してパーティクルボード(厚さ9mm)に
貼り合わせることにより、図2(b)と同様の層構成を
有する比較例4の化粧材を作製した。
【0123】比較例5 水溶性メラミン樹脂を含浸して米坪量60g/m2 の含
浸紙を作製した。得られた含浸紙のユニバーサル硬さの
値は220であった。この含浸紙をロール状に巻き取り
を行ったところ、シート表面に割れが発生し、巻き取る
ことができなかった。
【0124】引き掻き硬度試験および鉛筆による凹み測
定試験 上記実施例および比較例(比較例5を除く)で得られた
各化粧材を用いて、以下の引っ掻き硬度試験および鉛筆
による凹み測定試験を行った。
【0125】(1)鉛筆硬度試験 JISK5400に準拠した鉛筆凹み試験を行った。即
ち、500gの荷重をかけながら硬さ9Hの鉛筆芯を化
粧材表面に立てて、化粧材表面の凹みを表面粗さ計によ
り測定した。試験結果を下記第1表に示す。
【0126】(2)引っ掻き硬度試験 JAS特殊合板引っ掻き硬度B試験に準拠した引っ掻き
硬度試験を行った。即ち、200gの荷重をかけながら
ダイヤモンド針にて化粧材表面を引っ掻いた後、二次元
の表面粗さ計((株)小坂研究所製)を用いて、化粧材
表面の引っ掻き傷の深さを測定した。試験結果を下記第
1表に示す。
【0127】
【表1】
【0128】第1表から、実施例1〜8の化粧材は、比
較例1〜4の化粧材に比べて、優れた引っ掻き硬度およ
び耐鉛筆凹み硬度を有していることがわかる。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように本願の第1発明の化
粧シートは、優れた表面硬度(ユニバーサル硬度の値)
を有する基材層を有しているので、化粧シート表面から
鉛筆等により押圧された場合であっても凹みが生じにく
いものとなっている。
【0130】さらに、表面に表面樹脂層、好ましくは表
面硬度(ユニバーサル硬さの値)が100〜200の表
面樹脂層を有している場合には、上記効果に加えて極め
て優れた耐引っかき硬度性を有する化粧シートとなって
いる。
【0131】また、第2発明の化粧材は、基板上に直接
または他の層(接着剤層等)を介して前記第1の発明の
化粧シートを積層してなるものであるので、第1の発明
の化粧シートと同様に優れた耐引っかき硬度を有し、か
つ、化粧材表面から鉛筆等により押圧された場合であっ
ても凹みが生じにくいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の化粧シートの断面図である。
【図2】図2は本発明の化粧材の断面図である。
【符号の説明】
1…基材層、2…絵柄層、3…表面樹脂層、4…接着
層、5…基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK01B AK22G AK25A AP03C AT00A AT00C BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C DG10A DH00A EJ82A GB08 GB31 GB33 GB81 HB00 JK12A JK12B JK14 YY00A YY00B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面硬度(ユニバーサル硬さの値)が70
    〜200である基材層を有する、 化粧シート。
  2. 【請求項2】前記基材層は樹脂含浸紙からなる、 請求項1記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】前記基材層上に、表面硬度(ユニバーサル
    硬さの値)が100〜200の表面樹脂層を有する、 請求項1記載の化粧シート。
  4. 【請求項4】前記請求項1、2または3記載の化粧シー
    トの裏面側に、直接またはその他の層を介して基板を貼
    着してなる化粧材。
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