JP2001138055A - スタッド溶接による部材の接合方法 - Google Patents

スタッド溶接による部材の接合方法

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JP2001138055A
JP2001138055A JP32994899A JP32994899A JP2001138055A JP 2001138055 A JP2001138055 A JP 2001138055A JP 32994899 A JP32994899 A JP 32994899A JP 32994899 A JP32994899 A JP 32994899A JP 2001138055 A JP2001138055 A JP 2001138055A
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stud
plate
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shaped base
welding
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Shigetoshi Jogan
茂利 成願
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Showa Aluminum Can Corp
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Showa Aluminum Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接時の板状母材の熱変形などを有効に防止
することができ、仕上げなどの後加工も省け、しかも板
状母材の厚さ限界を一層小さくできるスタッド溶接によ
る部材接合方法を提供する。 【解決手段】 スタッド溶接を行うに先立って、スタッ
ド材2が接合される金属製板状母材1を複数層の金属積
層体10で構成するとともに、その金属積層体10の少
なくとも一つの層間における少なくともスタッド材溶接
対応領域Wに、厚さ方向での金属非接触部1C(11
C)(21C)を設ける。これにより、板状母材1の接
合反対面1bの窪み変形などが抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種機器のパネ
ル、パーソナルコンピュータ用ケース、さらには、カー
テンウォールなどの製造に用いられる溶接技術に関連
し、特に、薄肉の金属製板状母材に対して棒材やボルト
などの金属製スタッド材を接合・固定するために用いら
れるスタッド溶接による部材接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、スタッド溶接は、図8に
示すように、アルミニウムないしはアルミニウム合金な
どからなる金属製の板状母材101の接合面101aに
対してボルトなどのスタッド材102の基端を離間状態
に近接配置してアークを発生させ、板状母材101の熱
影響部103が適当な溶融状態になった時点で、スタッ
ド材102を板状母材101に押し付けて溶着させるも
ので、スタッド材102を板状母材101に比較的簡単
に固定させことができることから各種分野で採用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
スタッド溶接では、板状母材101の肉厚tが、例え
ば、1mmにも満たない程度の薄肉であると、板状母材
101が溶接時に熱的な悪影響を受ける。つまり、スタ
ッド材102の接合反対面101bが溶接時に生じる熱
影響部103に近接しているために、溶接後の凝固収縮
により小さな窪み状の変形が生じやすい。その変形量d
が小さくても、商品イメージを下げるものであれば、後
処理として、ヘアーライン加工などで変形を是正してい
る。
【0004】しかし、その変形量dが大きいと、ヘアー
ライン加工を繰り返さなければならず、それでも、変形
を是正できないこともある。とくに、板状母材101の
肉厚tが0.8mm以下の場合には、大きな変形が起き
やすく、スタッド溶接を採用しないのが普通であり、換
言すれば、このような変形が起ることが板状母材101
の薄肉化を進める上での障害となっている。
【0005】この発明は、上記問題を解決するためにな
されたものであり、溶接時の板状母材の熱変形などを有
効に防止することができ、余計な仕上げ加工も省け、し
かも板状母材の薄肉化にも対応可能なスタッド溶接によ
る部材接合方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、スタッド溶
接を行うに先立って、スタッド材が接合される金属製板
状母材を複数層の金属積層体で構成するとともに、その
金属積層体の少なくとも一つの層間における少なくとも
スタッド材溶接対応領域に厚さ方向での金属非接触部を
設けることを特徴とするスタッド溶接による部材接合方
法によって解決される。
【0007】この発明によれば、溶接時の熱が前記金属
非接触部により板状母材の反対接合面側に伝達されにく
くなり、この反対接合面側での熱影響が抑制される。こ
のため、板状母材の接合反対面に溶接時の凝固収縮など
に起因した熱変形の発生が抑制され、変形を是正するた
めのヘアーライン加工などが不要となり、製作費用が低
減されるとともに、薄肉の板状母材を問題なく採用可能
となる。
【0008】一例として、前記金属非接触部が層状の剥
離剤で構成されている場合を挙げうる。この場合には、
複数の板材を、例えばクラッド圧延加工して板状母材を
製作する際に、板材の所定領域に剥離剤を塗布しておく
ことにより、同工程で簡単に金属非接触部を存在させる
ことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
にしたがって説明する。
【0010】図1は、この発明の一実施形態にかかるス
タッド溶接による部材接合方法の説明図である。
【0011】スタッド材2が接合される金属製板状母材
1は、アルミニウム(その合金を含む)であり、スタッ
ド材2が接合される表面が接合面1aであり、その接合
面1aの裏面が接合反対面1bとなっている。
【0012】一方、前記スタッド材2は、板状母材1と
他の部材とを螺着接合させるためのアルミニウム製のボ
ルトであり、その先端部2aが雄ねじに形成されてお
り、その直径Rは、板状母材1の肉厚tよりもかなり大
きく、6〜10mm程度である。また、このスタッド材
2の基端部2bの下端面2cにおける中心位置には、溶
接時に主に溶融する円錐状の突起部3が一体形成されて
いる。
【0013】前記板状母材1は、厚さta,tbが例え
ば0.3〜0.8mmの範囲内で選択された二枚の板状
のアルミニウム材1A,1Bを圧延加工して接合してな
る金属積層体10からなる。これらクラッド材1A,1
B間(層間)には、図2に示すように、スタッド材溶接
対応領域Wの部分が金属非接触部1Cとなっており、こ
の金属非接触部1Cは、例えばグラファイトのような層
状の剥離剤からなる。この剥離剤層1Cは、前記アルミ
ニウム材1A,1Bを圧延加工するにあたって両者間に
塗布しておくことにより形成されたものであり、スタッ
ド材溶接対応領域Wにあれば十分であるが、広範囲に設
けてもよい。
【0014】次に、このような板状母材1にスタッド材
2をスタッド溶接で接合する方法について説明する。
【0015】まず、図1、図2に示すように、スタッド
材2の先端部2aをスタッドガンのチャック部Mに装着
したあと、スタッド材2の下端面2cの突起部3を、板
状母材1の接合面1aに離間状態に近接配置する。
【0016】そして、通電を開始して、図3に示すよう
に、スタッド2の突起部3と板状母材1の接合面1aと
の間の空間Sにアークを発生させると、スタッド材2の
突起部3と板状母材1の接合面1aの中央部とが溶融し
始める。
【0017】そこで、これらが適当に溶融したときに、
コンデンサの充電電荷の放電により、電流を急速に遮断
するとともに、スタッドガン内のチャック移動機構の働
きで、チャック部Mを板状母材1側へ移動させ、図4に
示すように、スタッド材2の下端面2cを板状母材1の
接合面1aに押し付ける。この状態を保持しながら溶融
金属(熱影響部)4の冷却固化を待って、図5に示すよ
うに、チャック部Mを取り外す。これにより、スタッド
材2が板状母材1に対して垂直に立設する態様で確実に
接合固定された接合体Aを得ることができる。
【0018】前記板状母材1における二枚のアルミニウ
ム材1A,1B間には、スタッド材溶接対応領域Wに位
置して層状の剥離剤1Cが設けられているので、溶接時
に生じる熱が接合反対面1b側に伝達されにくくなると
ともに、溶接後の凝固収縮力が剥離剤1Cのために反対
面側1bに伝わるのが抑制される。したがって、板状母
材1における接合反対面1bに窪み変形などが生じるの
を、有効に抑制することができる。
【0019】これにより、ヘアーライン加工などの後処
理としての行うことなく、品質の向上を図ることができ
るとともに、生産コストを引き下げることが可能とな
る。
【0020】さらに、前記熱的変形を防止できることか
ら、スタッド溶接に使用される板状母材1の厚さ限界を
さらに小さくすることができる。
【0021】ところで、前記実施形態では、板状母材1
として、二枚のアルミニウム材1A,1Bのクラッド材
からなる二層構造の積層体10で構成したもので説明し
たが、三層以上の積層体で板状母材1を構成してもよ
く、その場合、少なくとも一つの層間に金属非接触部1
Cが存在すればよい。
【0022】また、金属非接触部は、前記剥離剤層1C
に限らず、例えば図6に示すように、中空部11cで構
成することも可能である。
【0023】また、アルミニウム材1A,1Bの少なく
とも一方の対向面に、図7に示すように、前記スタッド
材溶接対応領域Wに対応する凹所21Cを形成してから
両アルミニウム材1A,1Bを重合させて板状母材1を
成形すれば、上記凹所21Cが金属非接触部として構成
される。このような板状母材1を熱交換器用板に適用す
る場合には、上記凹所21Cの空間を流体の流路として
利用することもできる。 [実施例]つぎに、この発明の実施例を説明する。
【0024】アルミニウム製板状母材1を製作するた
め、厚さが0.3〜0.8mmの範囲にある板状のアル
ミニウム材1A,1Bを用意した。そして、下記表1に
示すような組み合わせにて、二つのアルミニウム材1
A,1Bを、前記スタッド材溶接対応領域Wに、予めグ
ラファイトを剥離剤1Cとして層状に塗布しておき、ク
ラッド圧延加工により両者1A,1Bを重合させて一体
化して金属積層体10を製作した。圧延加工後、金属積
層体10に所定の成型加工を施して所定の板状母材1を
製作した。
【0025】なお、スタッド材2として、直径3mm、
長さ10mmのスタッドボルトを使用した。
【0026】そして、前記スタッド材2と板状母材1と
を公知のスタッド溶接装置を用いて、表1に示す条件に
て常法によりスタッド溶接を実施した後、板状母材1の
接合反対面1bを観察し、その面1bの溶接対応領域W
に生じている最大変形量dを測定した。
【0027】また、比較例として、表1に示すように各
種厚さのアルミニウム材からなる単層の板状母材1に、
上記と同じスタッド材2をスタッド溶接したときの最大
変形量dも測定した。
【0028】それらの結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、比較例1〜3で
は、変形量が数十μm以上にもなったのに対して、実施
例1〜5では、変形量が一桁の値に留まっており、板状
母材を特定の板状母材を採用したことにより、溶接時の
熱的変形の発生を有効に防止できることが確認できた。
【0031】
【発明の効果】以上のように、この発明は、金属製板状
母材を複数層の金属積層体で構成するとともに、その金
属積層体の少なくとも一つの層間における少なくともス
タッド材溶接対応領域に、厚さ方向での金属非接触部を
設けたので、板状母材の接合面にスタッド材を溶接した
際の熱が前記金属非接触部により板状母材の反対接合面
側に伝達されにくくなる。このため、板状母材の接合反
対面に溶接後の凝固収縮などに起因した熱変形を抑制で
き、変形を是正する後処理加工などが不要となり、製作
費用が低減されるとともに、スタッド溶接に使用される
板状母材の厚さ限界をさらに小さくすることができる。
【0032】また、前記金属非接触部が層状の剥離剤で
構成されている場合には、板状母材を複数の金属板を、
例えばクラッド圧延加工で製作する際に、剥離剤を塗布
しておくことにより、同工程で簡単に金属非接触部を存
在させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態におけるスタッド溶接に
よる部材接合方法を、溶接前の状態で示す断面図であ
る。
【図2】図1のIIの部分を示す拡大断面図である。
【図3】スタッド溶接時の板状母材の接合面とスタッド
材の状態を示す断面図である。
【図4】スタッド溶接時に板状母材の接合面にスタッド
材を再度押し付けた状態を示す断面図である。
【図5】スタッド溶接によって得られた接合体を示す断
面図である。
【図6】板状母材における金属非接触部の変形例を示す
断面図である。
【図7】板状母材における金属非接触部の別の変形例を
示す断面図である。
【図8】従来のスタッド溶接による部材接合方法の説明
図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・金属性板状母材 1A,1B・・・・・・・スタッド材 1C・・・・・・・・・・金属非接触部(離型剤層) 2・・・・・・・・・・・スタッド材 10・・・・・・・・・・積層体 11C,21C・・・・・金属非接触部(中空部) W・・・・・・・・・・・スタッド材溶接対応領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタッド溶接を行うに先立って、スタッ
    ド材が接合される金属製板状母材を複数層の金属積層体
    で構成するとともに、その金属積層体の少なくとも一つ
    の層間における少なくともスタッド材溶接対応領域に厚
    さ方向での金属非接触部を設けることを特徴とするスタ
    ッド溶接による部材接合方法。
  2. 【請求項2】 前記金属非接触部が層状の剥離剤で構成
    されてなる請求項1に記載のスタッド溶接による部材の
    接合方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003071565A (ja) * 2001-09-05 2003-03-11 Toyota Motor Corp スタッド部材の溶接方法と溶接構造体
WO2010068848A2 (en) * 2008-12-12 2010-06-17 Material Sciences Corporation Welded metal laminate structure and method for welding a metal laminate structure
US20160221643A1 (en) * 2013-09-26 2016-08-04 Isoleermaterialenindustrie Pull B.V. Method For Manufacturing A Laminar Construction Panel

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