JP2001134925A - 情報記録媒体基板用ガラスおよび情報記録媒体用ガラス基板 - Google Patents

情報記録媒体基板用ガラスおよび情報記録媒体用ガラス基板

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JP2001134925A
JP2001134925A JP34361899A JP34361899A JP2001134925A JP 2001134925 A JP2001134925 A JP 2001134925A JP 34361899 A JP34361899 A JP 34361899A JP 34361899 A JP34361899 A JP 34361899A JP 2001134925 A JP2001134925 A JP 2001134925A
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glass
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JP34361899A
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English (en)
Inventor
Akio Koike
章夫 小池
Tetsuya Nakajima
哲也 中島
Yasumasa Nakao
泰昌 中尾
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】失透しにくい高ヤング率情報記録媒体基板用ガ
ラスを得る。 【解決手段】モル%で、30≦SiO2≦60、1≦A
23<20、1≦MgO<20、CaO≦25、Sr
O≦15、ZnO≦20、TiO2≦10、ZrO2≦1
0、Li2O≦15、Na2O≦2、Y23≦25、La
23≦25、Al23+MgO<28、Al23+Mg
O+CaO<40のガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク、光
ディスク、等の情報記録媒体の基板に用いられるガラス
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、情報記録媒体用基板、たとえば磁
気ディスク(ハードディスク)用基板の材料としては、
アルミニウム、ガラス、セラミックス、カーボンなどが
知られている。現在では、サイズや用途に応じて主にア
ルミニウムおよびガラスが実用化されている。なかでも
ガラス基板は、表面の平滑性や機械的強度が優れている
ため、その使用範囲が拡大している。
【0003】このようなガラス基板として、質量百分率
表示の組成が、SiO2:65.3%、Al23:8.
6%、ZrO2:3.5%、Li2O:12.5%、Na
2O:10.1%、であるガラス(以下「従来ガラス」
という。)からなるガラス基板が例示される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年ハードディスクド
ライブについては記憶容量の向上が求められており、高
記録密度化および高速回転化が進行している。ハードデ
ィスクの回転速度は現在7200rpm程度であるが、
今後10000rpm、さらには14000rpmに増
加すると予測されている。この高速回転化に伴いガラス
基板がたわみやすくなる。
【0005】またパソコンの小型化に伴いハードディス
クの小型化および薄型化が提言されている。現在、65
mmハードディスクのガラス基板の厚さは0.63mm
程度であるが、将来的には0.43mm、さらには0.
38mmへと薄くなることが予想されている。しかしガ
ラス基板が薄くなればなるほどたわみや反りが生じやす
くなる。
【0006】一方、前記高記録密度化の進行に伴ない、
ハードディスクと読み取り磁気ヘッドとの間隔は狭くな
ってきており、上記のようなガラス基板のたわみや反り
はハードディスク破損の原因となる。従来使用されてい
るガラス基板を薄くしていくと上記のたわみや反りによ
る問題が顕在化するため、薄型化が困難である。
【0007】この問題を解決するため、特開平11−1
16267においては高いヤング率を有するガラス基板
が開示されている。このガラス基板のヤング率は110
GPa以上であり、薄型化した場合でもガラス基板のた
わみや反りの問題が生じにくい。しかしハードディスク
用ガラス基板には、高ヤング率に加え大量生産が容易で
あることが求められている。大量生産という観点から
は、溶融ガラスをガラス板に成形するに際しガラスが失
透しにくいことが求められている。
【0008】さらに、ハードディスク用ガラス基板に
は、その在庫中に表面性状が著しく変化して前記ガラス
基板上に形成される下地膜、磁性膜、保護膜等がはがれ
ることがないこと、すなわち耐候性が求められる。
【0009】前記従来ガラスからなるガラス基板の耐候
性は高くないが、このガラス基板は化学強化等の処理に
よってその耐候性は高くなり許容されるレベルとなる。
これは、耐候性を低下させる主たる原因であるアルカリ
金属酸化物成分が化学強化等の処理によってガラス基板
表面から除去されるためと考えられる。しかし、たとえ
ば化学強化処理には、工程数増加以外に、化学強化処理
後のガラス基板表面に汚れが付着しやすい、等の問題が
あった。
【0010】また、ハードディスクと読み取り磁気ヘッ
ドとの間隔がより狭くなりつつあるのに伴ってハードデ
ィスクにはより高い表面平滑性が求められている。その
ため研磨しやすいハードディスク用ガラス基板が求めら
れている。本発明は、以上の課題を解決し、高いヤング
率を有し、かつ失透しにくい情報記録媒体基板用ガラ
ス、および耐候性の高い情報記録媒体用ガラス基板の提
供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記酸化物基
準のモル%表示で実質的に、 SiO2 30%以上60%以下、 Al23 1%以上20%未満、 MgO 1%以上20%未満、 CaO 25%以下、 SrO 15%以下、 ZnO 20%以下、 TiO2 10%以下、 ZrO2 10%以下、 Li2O 15%以下、 Na2O 2%以下、 Y23 25%以下、 La23 25%以下、 からなり、Al23とMgOの含有量の合計Al23
MgOが28%未満、かつ、Al23、MgOおよびC
aOの含有量の合計Al23+MgO+CaOが40%
未満である情報記録媒体基板用ガラスを提供する。ま
た、本発明は、前記情報記録媒体基板用ガラスからなる
情報記録媒体用ガラス基板を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の情報記録媒体基板用ガラ
ス(以下単に本発明のガラスという。)は、ハードディ
スク、光ディスク、等の情報記録媒体の基板に用いられ
る。本発明のガラスの液相温度は1300℃以下である
ことが好ましい。1300℃超ではガラス製造時に失透
するおそれがある。より好ましくは1260℃以下、さ
らに好ましくは1230℃以下、特に好ましくは121
0℃以下である。
【0013】本発明のガラスのヤング率は100GPa
以上であることが好ましい。100GPa未満では情報
記録媒体高速回転時に基板がたわんだり反ったりするお
それがある。より好ましくは110GPa以上、さらに
好ましくは120GPa以上である。一方、そのヤング
率は150GPa以下であることが好ましい。150G
Pa超では研磨しにくくなるおそれがある。より好まし
くは140GPa以下、特に好ましくは130GPa以
下である。
【0014】比弾性率(=ヤング率÷密度)もガラス基
板のたわみやすさまたは反りやすさの指標であるが、本
発明のガラスの比弾性率は32GPa/g/cm3以上
であることが好ましい。より好ましくは33GPa/g
/cm3以上である。一方、その比弾性率は38GPa
/g/cm3以下であることが好ましい。38GPa/
g/cm3超では研磨しにくくなるおそれがある。研磨
をよりしやすくするためには36GPa/g/cm3
満とすることが好ましい。
【0015】本発明のガラスは、下記酸化物基準のモル
%表示で実質的に、 SiO2 38%以上57%以下、 Al23 3%以上15%以下、 MgO 5%以上20%未満、 CaO 15%以下、 SrO 8%以下、 ZnO 15%以下、 TiO2 7%以下、 ZrO2 5%以下、 Li2O 1%以上10%以下、 Na2O 2%以下、 Y23 10%以下、 La23 10%以下、 からなり、Al23とMgOの含有量の合計Al23
MgOが28%未満、かつ、Al23、MgOおよびC
aOの含有量の合計Al23+MgO+CaOが40%
未満であることが好ましい。
【0016】また、下記酸化物基準のモル%表示で実質
的に、 SiO2 38%以上57%以下、 Al23 1%以上9.9%以下、 MgO 5%以上20%未満、 CaO 20%以下、 SrO 10%以下、 ZnO 3%以上20%以下、 TiO2 5%以下、 ZrO2 3%以下、 Li2O 12%以下、 Na2O 2%以下、 Y23 3%未満、 La23 3%未満、 からなり、Al23とMgOの含有量の合計Al23
MgOが28%未満、かつ、Al23、MgOおよびC
aOの含有量の合計Al23+MgO+CaOが40%
未満であることが好ましい。
【0017】また、下記酸化物基準のモル%表示で実質
的に、 SiO2 30%以上60%以下、 Al23 1%以上9.9%以下、 MgO 1%以上20%未満、 CaO 25%以下、 SrO 15%以下、 ZnO 20%以下、 TiO2 5%以下、 ZrO2 3%以下、 Li2O 12%以下、 Na2O 2%以下、 Y23 25%以下、 La23 25%以下、 からなり、Al23とMgOの含有量の合計Al23
MgOが28%未満、かつ、Al23、MgOおよびC
aOの含有量の合計Al23+MgO+CaOが40%
未満であることも好ましい。
【0018】本発明のガラスの組成について、モル%を
単に%と表記して以下に述べる。SiO2は、ガラスを
安定化させるネットワークフォーマであり、また液相温
度を下げる成分であり必須である。60%超ではヤング
率が小さくなりすぎる。好ましくは57%以下、より好
ましくは55%以下である。30%未満ではガラスの安
定性が低下する。好ましくは33%以上、より好ましく
は35%以上、特に好ましくは38%以上である。
【0019】Al23はガラスを安定化させ、またヤン
グ率を大きくする成分であり必須である。20%以上で
は液相温度が高くなりすぎる。好ましくは15%以下、
より好ましくは10%以下、特に好ましくは9.9%以
下、最も好ましくは5%未満である。1%未満ではヤン
グ率が小さくなりすぎる。好ましくは3%以上である。
【0020】MgOはヤング率を大きくする成分であり
必須である。20%以上では液相温度が高くなりすぎ
る。好ましくは15%以下、より好ましくは12%以
下、特に好ましくは10%以下、最も好ましくは9.9
%以下である。1%未満ではヤング率が小さくなりすぎ
る。好ましくは5%以上である。なお、Al23含有量
が5%以上の場合、液相温度を低下させるためにMgO
含有量を15%以下とすることが好ましい。
【0021】Al23とMgOの合量が28%以上で
は、液相温度が高くなりすぎる。好ましくは25%以
下、より好ましくは23%以下、特に好ましくは20%
以下である。
【0022】CaOは必須ではないが、溶融ガラスの粘
度を低下させ溶解を促進し、また液相温度を低下させる
ために25%未満の範囲で含有してもよい。25%超で
はヤング率が小さくなりすぎるおそれがある。より好ま
しくは20%以下、さらに好ましくは15%以下、特に
好ましくは12%以下である。CaOを含有する場合は
2%以上含有することがより好ましく、4%以上含有す
ることがさらに好ましい。
【0023】Al23、MgOおよびCaOの合量が4
0%以上では、液相温度が高くなりすぎる。好ましくは
36%以下、より好ましくは33%以下、特に好ましく
は30%以下である。
【0024】SrOは必須ではないが、溶融ガラスの粘
度を低下させ溶解を促進するために、また液相温度を低
下させるために15%まで含有してもよい。15%超で
はヤング率が小さくなりすぎるおそれがある。より好ま
しくは12%以下、さらに好ましくは10%以下、特に
好ましくは8%以下である。
【0025】ZnOは必須ではないが、液相温度を低下
させ、またヤング率を大きくするために20%まで含有
してもよい。20%超では液相温度が高くなりすぎるお
それがある。より好ましくは17%以下、特に好ましく
は15%以下である。ZnOを含有する場合は1%以上
含有することが好ましい。より好ましくは3%以上、特
に好ましくは5%以上、最も好ましくは8%以上であ
る。
【0026】TiO2は必須ではないが、ヤング率を大
きくし、また化学的耐久性を高くするために10%まで
含有してもよい。10%超では、分相、結晶化等により
ガラスの安定性が低下するおそれがある。より好ましく
は7%以下、さらに好ましくは5%以下、特に好ましく
は3%以下である。ガラスの安定性をより高めたい場合
はTiO2を実質的に含有しないことが好ましい。ま
た、TiO2を含有する場合は1%以上含有することが
好ましい。
【0027】ZrO2は必須ではないが、ヤング率を大
きくし、また化学的耐久性を高くするために10%まで
含有してもよい。10%超では溶融ガラスの粘度が大き
くなりすぎ溶解が困難になるおそれがある。より好まし
くは8%以下、さらに好ましくは5%以下、特に好まし
くは3%以下、最も好ましくは2%以下である。ZrO
2を含有する場合は1%以上含有することがより好まし
い。
【0028】Li2Oは必須ではないが、溶融ガラスの
粘度を低下させ溶解を促進するために、またヤング率を
大きくするために15%まで含有してもよい。15%超
では液相温度が高くなりすぎ、また耐候性が低下するお
それがある。好ましくは12%以下、より好ましくは1
0%以下、さらに好ましくは7%以下、特に好ましくは
3%以下、最も好ましくは2%未満である。Li2Oを
含有する場合は1%以上含有することがより好ましい。
【0029】Na2Oは必須ではないが、溶融ガラスの
粘度を低下させ溶解を促進するために2%まで含有して
もよい。2%超では耐候性が低下し、またヤング率が小
さくなりすぎるおそれがある。より好ましくは1%以下
である。耐候性をより高め、またはヤング率をより大き
くしたい場合は実質的に含有しないことが好ましい。
【0030】Li2OとNa2Oの含有量の合計は2%未
満であることが好ましい。2%以上では耐候性が低下す
るおそれがある。より好ましくは1%以下である。耐候
性をより高めたい場合はLi2OとNa2Oのいずれも実
質的に含有しないことが好ましい。
【0031】Y23は必須ではないが、ヤング率を大き
くするために25%まで含有してもよい。25%超では
液相温度が高くなりすぎるおそれがある。より好ましく
は15%以下、さらに好ましくは10%以下、特に好ま
しくは6%未満、最も好ましくは3%未満である。液相
温度をより低くしたい場合はY23を実質的に含有しな
いことが好ましい。また、Y23を含有する場合は1%
以上含有することがより好ましく、2%以上含有するこ
とが特に好ましい。
【0032】La23は必須ではないが、ヤング率を大
きくするために25%まで含有してもよい。25%超で
は液相温度が高くなりすぎ、また密度が大きくなりすぎ
るおそれがある。より好ましくは15%以下、さらに好
ましくは10%以下、特に好ましくは6%未満、最も好
ましくは3%未満である。液相温度をより低くしたい場
合はLa23を実質的に含有しないことが好ましい。ま
た、La23を含有する場合は1%以上含有することが
より好ましく、2%以上含有することが特に好ましい。
【0033】この他に、ヤング率を大きくするために、
必須ではないが、V25、Cr23、MnO、Fe
23、CoO、NiO、CuO、Ga23、GeO2
Nb25、MoO3、CeO2、Pr23、Nd23、P
23、Sm23、Eu23、Gd23、Tb23、D
23、Ho23、Er23、Tm23、Yb23、H
fO2、Ta25およびWO3からなる群から選ばれる1
種以上を含有してもよい。
【0034】V25、Cr23、MnO、Fe23、C
oO、NiO、CuO、Ga23、GeO2、Y23
Nb25、MoO3、La23、CeO2、Pr23、N
2 3、Pm23、Sm23、Eu23、Gd23、T
23、Dy23、Ho23、Er23、Tm23、Y
23、HfO2、Ta25およびWO3の含有量の合計
xyは25%以下であることが好ましい。25%超で
は液相温度が高くなりすぎるおそれ、または、密度が大
きくなりすぎ比弾性率が低下するおそれがある。より好
ましくは20%以下、さらに好ましくは15%以下、特
に好ましくは10%以下、最も好ましくは3%以下であ
る。
【0035】V25、Cr23、MnO、Fe23、C
oO、NiO、CuO、Ga23、GeO2、Y23
Nb25、MoO3、La23、CeO2、Pr23、N
2 3、Pm23、Sm23、Eu23、Gd23、T
23、Dy23、Ho23、Er23、Tm23、Y
23、HfO2、Ta25およびWO3からなる群から
選ばれる1種以上を含有する場合、Rxyは0.1%以
上であることがより好ましく、さらに好ましくは1%以
上、特に好ましくは2%以上である。
【0036】MgOおよびLi2Oの含有量の合計とRx
yの和は、ガラスを安定化させ、また化学的耐久性を
高くするために25%以下とすることが好ましい。
【0037】Li2O、MgO、Y23、La23、C
eO2、Pr23、Nd23、Pm23、Sm23、E
23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、E
2 3、Tm23およびYb23の含有量の合計は25
%以下であることが好ましい。
【0038】本発明のガラスは実質的に上記成分からな
るが、他に、SO3、As23、Sb23、等の清澄剤
を、それらの合量が2%までの範囲で適宜含有してもよ
い。また、ガラスの溶解を促進するためにBaO、K2
O、等を含有してもよいが、過度の添加はヤング率を低
下させ、また耐候性を低下させるおそれがあるので、そ
れぞれ2%以下、それらの合量が3%以下、とすること
が好ましい。なお、ヤング率をより大きくしたい場合ま
たは耐候性をより高くしたい場合には、BaO、K2
のいずれも実質的に含有しないことが好ましい。さら
に、ガラス溶解促進およびガラスの安定化をはかるため
に、B23、P25、等を添加してもよい。以上で述べ
た成分、すなわち本発明のガラスを実質的に構成する成
分以外の成分の含有量は合量で5%以下である。
【0039】本発明の情報記録媒体基板用ガラスを製造
する方法は特に限定されず、各種製造方法を採用でき
る。たとえば、目標組成となるように通常使用される原
料を調合し、これを溶解炉中で加熱溶融する。バブリン
グや清澄剤の添加や撹拌などによってガラスの均質化を
行い、周知のプレス法、ダウンドロー法、フロート法な
どの方法により所定の板厚に成形し、徐冷後、研削、研
磨などの加工を行い、所定のサイズ、形状の基板とす
る。
【0040】本発明の情報記録媒体用ガラス基板(以下
単に本発明のガラス基板という。)は本発明のガラスか
らなり、所定の寸法・形状に切断されたガラス板であ
る。本発明のガラス基板は、120℃、0.2MPaの
水蒸気雰囲気に20時間保持したときにその表面に存在
する、大きさが10μm以上の付着物の数NLが1個/
cm2以下であり、大きさが1μm以上10μm未満の
付着物の数NSが10 5個/cm2以下であることが好ま
しい。
【0041】NLが1個/cm2超またはNSが105個/
cm2超では、ガラス基板在庫時にその表面に付着物
(白ヤケ)が発生し、ガラス基板上に形成される下地
膜、磁性膜、保護膜等がはがれやすくなるおそれがあ
る。この付着物は、空気中の水分や炭酸ガスがガラス基
板と反応して生成したものと考えられ、拭いても除去で
きないものである。NLは、より好ましくは0.5個/
cm2以下、特に好ましくは0.2個/cm2以下であ
る。また、NSは、より好ましくは0.8×105個/c
2以下、特に好ましくは0.6×105個/cm2以下
である。
【0042】
【実施例】表のSiO2〜Nb25の欄にモル%表示で
示した組成となるように原料を調合して白金るつぼに入
れ、1450〜1650℃に加熱し3〜5時間溶融し
た。この際白金スターラにより2時間撹拌し溶融ガラス
を均質化した。次いで溶融ガラスを流し出して板状に成
形後、徐冷を行った。
【0043】得られたガラスについて、ヤング率(単
位:GPa)、液相温度(単位:℃)および密度(単
位:g/cm3)を測定した。ヤング率を密度で除した
比弾性率(単位:GPa/g/cm3)の値とともに表
に示す。なお、例55〜167についてはヤング率のみ
測定した。
【0044】ヤング率、液相温度および密度の測定方法
は以下のとおりである。 ヤング率:4cm×4cmのガラス板の両面が平行にな
るように研磨して、厚さを10〜20mmとした試料に
ついて、超音波パルス法により測定した。 液相温度:ガラスを乳鉢で2mm程度のガラス粒に粉砕
し、このガラス粒を白金ボートの上に並べて置く。この
白金ボートを温度傾斜炉に入れて2時間熱処理し、結晶
が析出しているガラス粒が位置していた部分の温度の最
高値を液相温度とした。 密度:約20gのガラスについて、アルキメデス法によ
り測定した。
【0045】また、厚さが1〜2mmであり、大きさが
4cm×4cmのガラス板の両面を鏡面研磨し、これを
炭酸カルシウムおよび中性洗剤により洗浄して耐候性試
験サンプルを用意した。このサンプルを超加速寿命試験
器(不飽和型プレッシャークッカーTPC−410、タ
バイエスペック(株))に入れて120℃、0.2MP
aの水蒸気雰囲気に20時間静置した。取り出したサン
プルの表面200μm×200μmの範囲を微分干渉顕
微鏡で観察し、大きさが10μm以上の付着物の個数と
大きさが1μm以上10μm未満の付着物の個数をカウ
ントした。これら個数からNL(単位:個/cm2)およ
びNS(単位:105個/cm2)を算出した。結果を表
に示す。例1〜172は実施例、例173〜176は特
開平11−116267等に開示されているガラスであ
り比較例である。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】
【表8】
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】
【表11】
【0057】
【表12】
【0058】
【表13】
【0059】
【表14】
【0060】
【表15】
【0061】
【表16】
【0062】
【表17】
【0063】
【表18】
【0064】
【発明の効果】本発明のガラスを用いることにより、基
板を薄くしてもたわみや反りの問題が生じにくく、研磨
がしやすく、また大量生産が容易な情報記録媒体基板用
ガラスを提供できる。また、本発明のガラス基板は耐候
性に優れ、その上に形成された下地膜、磁性膜、保護膜
等がはがれにくい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記酸化物基準のモル%表示で実質的に、 SiO2 30%以上60%以下、 Al23 1%以上20%未満、 MgO 1%以上20%未満、 CaO 25%以下、 SrO 15%以下、 ZnO 20%以下、 TiO2 10%以下、 ZrO2 10%以下、 Li2O 15%以下、 Na2O 2%以下、 Y23 25%以下、 La23 25%以下、 からなり、Al23とMgOの含有量の合計Al23
    MgOが28%未満、かつ、Al23、MgOおよびC
    aOの含有量の合計Al23+MgO+CaOが40%
    未満である情報記録媒体基板用ガラス。
  2. 【請求項2】V25、Cr23、MnO、Fe23、C
    oO、NiO、CuO、Ga23、GeO2、Y23
    Nb25、MoO3、La23、CeO2、Pr23、N
    2 3、Pm23、Sm23、Eu23、Gd23、T
    23、Dy23、Ho23、Er23、Tm23、Y
    23、HfO2、Ta25およびWO3からなる群から
    選ばれる1種以上を含有し、これらの含有量の合計が
    0.1モル%以上25モル%以下である請求項1に記載
    の情報記録媒体基板用ガラス。
  3. 【請求項3】液相温度が1300℃以下である請求項1
    または2に記載の情報記録媒体基板用ガラス。
  4. 【請求項4】ヤング率が100GPa以上である請求項
    1、2または3に記載の情報記録媒体基板用ガラス。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の情報記録
    媒体基板用ガラスからなる情報記録媒体用ガラス基板。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の情報記録媒体用ガラス基
    板であって、120℃、0.2MPaの水蒸気雰囲気に
    20時間保持した該ガラス基板表面に存在する、大きさ
    が10μm以上の付着物の数が1個/cm2以下であ
    り、大きさが1μm以上10μm未満の付着物の数が1
    5個/cm2以下である情報記録媒体用ガラス基板。
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