JP2001133343A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2001133343A
JP2001133343A JP31602899A JP31602899A JP2001133343A JP 2001133343 A JP2001133343 A JP 2001133343A JP 31602899 A JP31602899 A JP 31602899A JP 31602899 A JP31602899 A JP 31602899A JP 2001133343 A JP2001133343 A JP 2001133343A
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JP
Japan
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torque
steering
transmission shaft
shaft
gear
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JP31602899A
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English (en)
Inventor
Kazuya Shibayama
和也 柴山
Yoshitaka Suzuki
芳孝 鈴木
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Suzuki Motor Corp
Jtekt Column Systems Corp
Original Assignee
Fuji Kiko Co Ltd
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステアリングの剛性感の向上、トルクロスの
低減による効率の向上、コストの低減を図ることにあ
る。 【解決手段】 補助トルクを供給するための減速機構
8、モータ9及び操舵トルクを検出するためのトルクセ
ンサ2をハウジング7で保持するように構成し、減速機
構8は、小歯車81と大歯車82とを有し、かつ小歯車
81の最少歯数を4枚に設定可能な特殊理論歯形歯車機
構によって構成し、トルクセンサ2は、トルク伝達軸2
1と、このトルク伝達軸21の周囲に配置され、同トル
ク伝達軸21を通る磁界を生じさせるソレノイド22と
を有し、操舵トルクによって生じるトルク伝達軸21の
ねじれ歪みを、ソレノイド22による磁界の変化に基づ
いて検出することにより、操舵トルクを非接触で検出す
るように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車の
ハンドルに作用する操舵力を軽減することのできる電動
パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電動パワーステアリング装置と
しては、例えば特開平9−263250号公報に掲載さ
れたものが知られている。この電動パワーステアリング
装置は、ハンドルに作用する操舵トルクをステアリング
シャフト、トーションバー、歯車用シャフトを介して操
向車輪側に伝達するようになっていると共に、モータの
補助トルクを減速機構及び歯車用シャフトを介して操向
車輪側に伝達するようになっている。
【0003】上記ステアリングシャフトは、ハンドルに
連結されており、このハンドルに作用する操舵トルクを
操向車輪側に伝達するトルク伝達手段の一構成要素とな
っている。
【0004】トーションバーは、ステアリングシャフト
と歯車用シャフトとを連結すると共に、操舵トルクによ
ってねじれ変形を生じ、これによって、ステアリングシ
ャフトと歯車用シャフトとの間に相対的な回転角の変位
を生じさせるようになっている。このトーションバー
は、トルク伝達手段の一構成要素となっていると共に、
後述するトルク検出機構の一構成要素ともなっている。
【0005】歯車用シャフトは、トーションバーからの
操舵トルクを操向車輪側に伝達すると共に、減速機構か
らのモータの補助トルクを操向車輪側に伝達するように
なっている。この歯車用シャフトもトルク伝達手段の一
構成要素となっている。
【0006】減速機構は、歯車用シャフトに設けられた
大歯車と、モータの出力軸に設けられた小歯車とを備え
た特殊理論歯形歯車機構の歯車によって構成されてい
る。この特殊理論歯形歯車機構の歯車は、大きな減速比
をウオームギヤ等の効率の悪い歯車を使用することな
く、例えば平歯車やはすば歯車によって得ることがで
き、モータのトルクを効率良く歯車用シャフトに伝達す
ることができるようになっている。
【0007】トルク検出機構は、トーションバーが操舵
トルクによってねじられ、これによって生じる歯車用シ
ャフトとステアリングシャフトとの相対的な回転角の変
位を検出することによって、操舵トルクを検出するよう
になっている。具体的には、ステアリングシャフトの外
周に螺旋状の溝を設けると共に、この溝に嵌合するボー
ルを設けておき、このボールの軸方向の位置を摺動カラ
ーを介してポテンショメータで検出することにより、歯
車用シャフトに対するステアリングシャフトの相対的な
回転角の変位を検出し、この回転角の変位により操舵ト
ルクを検出するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
電動パワーステアリング装置においては、トーションバ
ーに所定の角度のねじれ変形を生じさせる必要があるの
で、ステアリングの剛性感が損なわれるという欠点があ
る。
【0009】また、操舵トルクを検出する際には、トー
ションバー、螺旋状の溝、ボールを介して摺動カラーを
動かし、更にポテンショメータの例えばアームを動かす
ことになり、多くの抵抗が介在することになる。即ち、
トルク検出機構で大きなトルクロスが発生することにな
るので、効率の良い特殊理論歯形歯車機構を減速機構に
使用しているにもかかわらず、その効率の良さがうち消
されてしまうという問題があった。
【0010】更に、トルク検出機構は、溝、ボール、摺
動カラー等の接触部や摺動部を有しており、これらを相
対的に滑らかに動かすために、個々の部品について高い
寸法精度が要求されることになる。このため、コスト高
になるという欠点があった。
【0011】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
のであり、ステアリングの剛性感の向上、トルクロスの
低減による効率の向上、コストの低減を図ることのでき
る電動パワーステアリング装置を提供することを課題と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、ハンドルに作用する操舵ト
ルクを操向車輪側に伝えるためのトルク伝達手段(1)
と、このトルク伝達手段(1)に減速機構(8)を介し
て補助トルクを供給するモータ(9)と、前記操舵トル
クを検出するトルクセンサ(2)と、前記減速機構
(8)、モータ(9)及びトルクセンサ(2)を保持す
るハウジング(7)とを備えてなる電動パワーステアリ
ング装置において、前記減速機構(8)は、特殊理論歯
形歯車機構によって構成される、小歯車(81)と大歯
車(82)とを有し、トルクセンサ(2)は、前記トル
ク伝達手段(1)に連結されるトルク伝達軸(21)
と、このトルク伝達軸(21)の周囲に配置され、同ト
ルク伝達軸(21)を通る磁界を生じさせるソレノイド
(22)とを有し、前記操舵トルクによって生じるトル
ク伝達軸(21)のねじれ歪みを、前記ソレノイド(2
2)による磁界の変化に基づいて検出することにより、
前記操舵トルクを非接触で検出するようになっているこ
とを特徴としている。
【0013】そして、上記のように構成された請求項1
に係る発明においては、トルク伝達軸(21)のねじれ
歪みを磁界の変化で検出するようになっているので、ト
ルク伝達軸(21)のねじれ変形がほとんど生じない状
態でも、トルク伝達手段(1)に供給される操舵トルク
を検出することができる。即ち、従来例で示したポテン
ショメータを用いる場合には、トーションバーを細いも
のや長いもので構成することによって、その両端部の相
対的なねじれ角度を大きくし、これによってトーション
バーのねじれ角度をポテンショメータで測定できるよう
にしなければならない。しかし、本発明ではトルク伝達
軸(21)の所定の位置のねじれ歪みを測定すればよ
く、トルク伝達軸(21)におけるその両端部の相対的
なねじれ角度を大きくする必要が全くないので、ねじれ
変形がほとんど生じないトルク伝達軸(21)でも操舵
トルクを検出することができる。
【0014】従って、ステアリングの剛性感の向上を図
ることができる。即ち、ハンドルの操作フィーリングの
向上を図ることができる。
【0015】また、トルクを検知するソレノイド(2
2)がトルク伝達軸(21)に対して非接触になってい
るので、転がり抵抗や摺動抵抗などによるトルクロスが
全くない。従って、このトルクロスのないトルクセンサ
(2)と、高効率の特殊理論歯形歯車機構による減速機
構とによって、きわめて効率の高いものを提供すること
ができる。即ち、モータの消費電力をきわめて低減する
ことができる。
【0016】しかも、転がり接触部や摺動接触部がない
ことから、個々の部品について高い寸法精度が要求され
ることがない。従って、コストの低減を図ることができ
る。
【0017】更に、トルクセンサ(2)がソレノイド
(22)とトルク伝達軸(21)とによって構成され、
従来例で示したような転がり接触部(溝とボール)や摺
動接触部(摺動カラー)がないので、部品点数の低減を
図ることができる。従って、この点からもコストの低減
を図ることができる。しかも、部品点数の減少に伴い、
トルクセンサ(2)のコンパクト化を図ることができる
ので、電動パワーステアリング装置の小型化を図ること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を実
施例に基づき、図1〜図7を参照して説明する。
【0019】この実施例で示す電動パワーステアリング
装置は、図1〜図4に示すように、ハンドル(図示せ
ず)に作用する操舵トルクを操向車輪(図示せず)側に
伝えるためのステアリングシャフト(トルク伝達手段)
1と、このステアリングシャフト1に減速機構8を介し
て補助トルクを供給するモータ9と、上記操舵トルクを
検出するトルクセンサ2と、減速機構8、モータ9及び
トルクセンサ2を保持するハウジング7とを備えてな
り、減速機構8は、特殊理論歯形歯車機構によって構成
される、小歯車81と大歯車82とを有し、かつ小歯車
81の歯数を3枚又はそれ以上に設定し、トルクセンサ
2は、ステアリングシャフト1に連結されるトルク伝達
軸21と、このトルク伝達軸21の周囲に配置され、同
トルク伝達軸21を通る磁界を生じさせるソレノイド2
2とを有し、上記操舵トルクによって生じるトルク伝達
軸21のねじれ歪みを、ソレノイド22による磁界の変
化に基づいて検出することにより、操舵トルクを非接触
で検出するようになっている。
【0020】以下、上記構成について更に詳細に説明す
る。上記シャフト1は、自動車のハンドル側からギヤボ
ックス(図示せず)側に延在するように配置されたもの
であり、トルクセンサ2に対してハンドル側に位置する
入力シャフト11と、トルクセンサ2に対してギヤボッ
クス側に位置する出力シャフト12とに分かれている。
出力シャフト12は、図示しないユニバーサルジョイン
トや他のシャフトを介してギヤボックスに接続されてい
る。
【0021】ギヤボックスは、図示を省略するが、ハン
ドルからステアリングシャフト1等を介して伝達されて
きた回転運動を往復運動に変換し、これによって操向車
輪の向きを換えるようになっている。
【0022】トルクセンサ2は、図2〜図4に示すよう
に、入力シャフト11及び出力シャフト12に同軸状に
連結されるトルク伝達軸21と、このトルク伝達軸21
の周囲を囲むように配置されたソレノイド22、本体2
3、制御回路24とを備えている。トルク伝達軸21
は、入力シャフト11側の端部が入力軸21aになって
おり、出力シャフト12側の端部が出力軸21bになっ
ている。入力軸21a及び出力軸21bには、その外周
面にセレーションが形成されている。
【0023】また、トルク伝達軸21には、入力軸21
aと出力軸21bとの間にトルク測定部21c、21c
が同軸状に形成されている。これらのトルク測定部21
c、21cの周面には、軸方向に対して45度方向に延
びる斜溝21dが一定の間隔で複数形成されている。た
だし、一方のトルク測定部21cの斜溝21dは、他方
のトルク測定部21cの斜溝21dに対して、その延在
する方向が90度ずれている。
【0024】ソレノイド22は、各トルク測定部21
c、21cの位置にそれぞれ配置されており、斜溝21
dに沿う方向の磁界を各トルク測定部21c、21cの
それぞれの表面部に発生させるようになっている。そし
て、トルク伝達軸21にトルクが加わり、同トルク伝達
軸21にねじり歪みが生じると、例えば一方のトルク測
定部21cにおける斜溝21d方向に引張応力が発生
し、他方のトルク測定部21cにはこの斜溝21d方向
に圧縮方向の応力が発生することになるが、これらの応
力の変化に対して一定の関係で、上記磁界が変化するの
で、この磁界の変化を検出することによって、トルク伝
達軸21に作用するトルク、即ち操舵トルクを検出する
ことができる。なお、ハンドルの回転方向が逆転した場
合には、圧縮応力を発生したトルク測定部21cには斜
溝21dに沿って引張応力が発生し、引張応力が発生し
たトルク測定部21cには圧縮応力が発生し、この応力
を磁界の変化としてとらえることにより、操舵トルクを
検出することが可能である。従って、ハンドルを右ある
いは左に回した際の、それぞれの方向の操舵トルクを検
出することが可能になっている。
【0025】本体23は、平行に配置された四角柱状の
支持部23a、23aと、この支持部23a、23aの
間に配置されたベアリング保持部23bとによって一体
に形成されている。そして、本体23は、入力軸21a
と一方のトルク測定部21cとの間の部分、及び出力軸
21bと他方のトルク測定部21cとの間の部分に配置
されており、これらの各部分を、ベアリング保持部23
bに嵌合保持したベアリング25を介して回転自在に支
持するようになっている。なお、図2、図3において2
6は、ベアリング25をトルク伝達軸21に固定するた
めのC軸止め輪である。
【0026】制御回路24は、四つの支持部23aの各
端部に連結された基板24aに設けられており、トルク
伝達軸21のねじれ歪みによっておこる磁界の変化を電
圧に変換し、操舵トルクに関する信号を検出するように
なっている。更に、制御回路24は、操舵トルクが所定
の値以上にならないように、モータ9を制御する信号を
発するようになっている。
【0027】一方、トルク伝達軸21における入力軸2
1aは、図1に示すように、筒状の軸継手13を介して
入力シャフト11に同軸状に連結されるようになってい
る。軸継手13の内周面には、入力軸21aのセレーシ
ョンに嵌合するセレーションが形成されている。また、
入力シャフト11のトルクセンサ2側の端部外周には、
軸継手13のセレーションに嵌合するセレーションが形
成されている。即ち、入力シャフト11に作用する操舵
トルク及び回転運動が上記各セレーションを介してトル
クセンサ2に確実に伝達されるようになっている。
【0028】また、トルク伝達軸21における出力軸2
1bは、出力シャフト12のトルクセンサ2側の端部に
形成されたセレーション穴12aに嵌合するようになっ
ている。セレーション穴12aの内周面には、出力軸2
1bのセレーションに嵌合するセレーションが形成され
ている。即ち、トルクセンサ2に伝達された操舵トルク
及び回転運動も、セレーションを介して出力シャフト1
2に確実に伝達されるようになっている。なお、上記各
セレーションに代えて、スプラインなどの軸方向に延び
る複数の溝を有するもので構成してもよい。
【0029】上記出力シャフト12は、第1及び第2の
ベアリング6a、6bによって回転自在に保持されてい
る。第1のベアリング6aは、車体側に固定されるコラ
ムハウジング7に支持されており、第2のベアリング6
bは、コラムハウジング7のギヤユニット側を覆う軸受
カバー7aに支持されている。
【0030】また、出力シャフト12には、第1及び第
2のベアリング6a、6bの間に大歯車82が設けられ
ている。この大歯車82は、出力シャフト12と一体に
形成された金属製の基部82aと、この基部82aの外
周部に一体に成形された樹脂製の歯部82bとによって
構成されている。
【0031】一方、モータ9は、コラムハウジング7に
おけるモータ保持部7bに設けられており、モータ9の
出力軸9aには、小歯車81が一体に回転するように設
けられている。小歯車81は、その両端部が第1及び第
2のベアリング9b、9cによって回転自在に支持され
ている。第1のベアリング9bは、コラムハウジング7
に設けられており、第2のベアリング9cは、軸受カバ
ー7aに設けられている。そして、モータ9による操向
用の補助トルクは、小歯車81及び大歯車82を介し
て、トルクセンサ2より操向車輪側に位置する出力シャ
フト12に供給されるようになっている。
【0032】また、トルクセンサ2は、コラムハウジン
グ7内のセンサ保持部7dに挿入された状態で保持され
るようになっている。センサ保持部7dは、図4に示す
ように、トルクセンサ2の本体23が嵌まる断面矩形状
の溝状に形成されている。そして、トルクセンサ2は、
図1に示すように、センサ保持部7dの入力シャフト1
1側(ハンドル側)の端部を覆うカバー7cによって、
センサ保持部7d内に確実に保持されるようになってい
る。このカバー7cやモータ9は、ねじによってコラム
ハウジング7に固定されるようになっている。
【0033】更に、図1において、6cは、入力シャフ
ト11の外周を所定の間隔をおいて覆うチューブであ
り、6dは、軸継手13とチューブ6cとの間に配置さ
れたニードルベアリングである。
【0034】次に、上記小歯車81及び大歯車82で示
した特殊理論歯形歯車機構について説明する。即ち、小
歯車81及び大歯車82は、平歯車やはすば歯車によっ
て形成されたものであり、全く新しい歯形理論から生ま
れた高耐久性を有する歯車である。即ち、小歯車81
は、図5に示すように、3枚又はそれ以上の歯部81a
を有し、また、これと噛合する被駆動側の大歯車82は
全部で例えば50枚の歯部82bを有するように構成さ
れている。歯形曲線の曲率は歯タケ方向に周期的に増減
する連続かつ微分可能な函数であることを特徴とする歯
車であり、特公平2−15743号公報に掲載された公
知の歯車である。
【0035】そこで、この特殊理論歯形の歯車の概要
を、小守勉氏の論文(1990年発行の機械設計誌)か
ら引用すれば、図6に示したように、基準ラック歯形
は、ピッチ線P.Lとの交点に対して点対称になるよう
配置される。点対称とすることにより、歯元部は凹面
に、歯末部は凸面になる。この基準ラック歯形は、連続
して微小区間に区切られたインボリュート曲腺から構成
され、実線で示したmn間が区切られた数番目(i番
目)のインボリュート曲線の詳細を示している。ms間
は、Ogtを中心とする半径Gtの基礎円からできるイ
ンボリュート曲線で、sn間は、Og’tを中心とする
半径G1の基礎円からできるインボリュート曲線であ
る。歯形上のmn点における曲率中心は、ピッチ線上に
位置するようになっている。mn間の長さは、圧力角の
パラメータである角度デルタの大きさによって調整され
る。
【0036】図7は、微小区間に区切られたインボリュ
ート曲線が、接続されていく過程を示す図である。破曲
線部は前述のmnにつながるインボリュート曲線であ
る。この前後の破曲線が、m点若しくはn点に接続する
条件は、m点或いはn点で曲率半径が等しく、その中心
がピッチ線上にあることである。また、基礎円半径Gt
の大きさは圧力角の関数とし、GtからGt+2に変わ
る。図のn’点でも曲率中心がピッチ線上にあり、以後
このパターンを繰り返し、ラック歯形を形成していく。
【0037】図8は前述の原理にしたがって描いた基準
ラック歯形である。斜線は小区間に区切られたインボリ
ュート曲線の接合点の曲率半径を示している。図からも
判るように、歯形の曲率中心がピッチ線上に多数存在し
ている。このラック歯形をラック工具(ホブ歯形)に置
き換えて考えてみると、このラック工具により歯切りさ
れた歯歯車は、ピッチ円上に歯形の曲率中心が多数存在
することになる。したがって、一対の歯歯車の噛合にお
いては、全接続点で相対曲率が0であり、凹面と凸面と
のかみあいとなる。
【0038】そして、上記論文の歯形に形成することに
よって、歯数が3枚又はそれ以上であっても、歯の切下
げのない丈夫な歯車が得られ、この歯車を小歯車81と
して用いることにより、大きな減速比の減速機構8が得
られる。
【0039】上記のように構成された電動パワーステア
リング装置においては、トルク伝達軸21のねじれ歪み
を磁界の変化によって検出するようになっているので、
トルク伝達軸21のねじれ変形がほとんど生じない状態
でも、ハンドルからステアリングシャフト1に供給され
る操舵トルクを検出することができる。即ち、従来例で
示したポテンショメータを用いる場合には、トーション
バーを細いものや長いもので構成することによって、そ
の両端部の相対的なねじれ角度を大きくし、これによっ
てトーションバーのねじれ角度をポテンショメータで測
定できるようにしなければならない。しかし、この実施
例ではトルク伝達軸21の所定の位置のねじれ歪みを測
定すればよく、トルク伝達軸21におけるその両端部の
相対的なねじれ角度を大きくするような工夫が全く必要
ないので、ねじれ変形がほとんど生じないトルク伝達軸
21によって操舵トルクを検出することができる。
【0040】従って、ステアリングの剛性感の向上を図
ることができ、ハンドルの操作フィーリングの向上を図
ることができる。
【0041】また、ソレノイド22がトルク伝達軸21
に対して非接触になっているので、転がり抵抗や摺動抵
抗などによるトルクロスを生じることが全くない。従っ
て、このトルクロスのないトルクセンサ2と、高効率の
特殊理論歯形歯車機構による減速機構とによって、きわ
めて効率の高いものを得ることができる。即ち、モータ
の消費電力をきわめて低減することができる。
【0042】しかも、転がり接触部や摺動接触部がない
ことから、個々の部品について高い寸法精度が要求され
ることがない。従って、コストの低減を図ることができ
る。
【0043】更に、トルクセンサ2がソレノイド22と
トルク伝達軸21とによって構成され、従来例で示した
ような転がり接触部(溝とボール)や摺動接触部(摺動
カラー)がないので、部品点数の低減を図ることができ
る。従って、この点からもコストの低減を図ることがで
きる。しかも、部品点数の減少に伴い、トルクセンサ2
のコンパクト化を図ることができるので、トルクセンサ
2を収納するコラムハウジング7の小型化を図ることが
できる。よって、電動パワーステアリング装置の小型化
を図ることができる。
【0044】
【発明の効果】請求項1に係る発明においては、トルク
伝達軸(21)のねじれ歪みを磁界の変化で検出するよ
うになっているので、トルク伝達軸(21)のねじれ変
形がほとんど生じない状態でも、トルク伝達手段(1)
に供給される操舵トルクを検出することができる。即
ち、従来例で示したポテンショメータを用いる場合に
は、トーションバーを細いものや長いもので構成するこ
とによって、その両端部の相対的なねじれ角度を大きく
し、これによってトーションバーのねじれ角度をポテン
ショメータで測定できるようにしなければならない。し
かし、本発明ではトルク伝達軸(21)の所定の位置の
ねじれ歪みを測定すればよく、トルク伝達軸(21)に
おけるその両端部の相対的なねじれ角度を大きくする必
要が全くないので、ねじれ変形がほとんど生じないトル
ク伝達軸(21)でも操舵トルクを検出することができ
る。
【0045】従って、ステアリングの剛性感の向上を図
ることができる。即ち、ハンドルの操作フィーリングの
向上を図ることができる。
【0046】また、トルクを検知するソレノイド(2
2)がトルク伝達軸(21)に対して非接触になってい
るので、転がり抵抗や摺動抵抗などによるトルクロスが
全くない。従って、このトルクロスのないトルクセンサ
(2)と、高効率の特殊理論歯形歯車機構による減速機
構とによって、きわめて効率の高いものを提供すること
ができる。即ち、モータの消費電力をきわめて低減する
ことができる。
【0047】しかも、転がり接触部や摺動接触部がない
ことから、個々の部品について高い寸法精度が要求され
ることがない。従って、コストの低減を図ることができ
る。
【0048】更に、トルクセンサ(2)がソレノイド
(22)とトルク伝達軸(21)とによって構成され、
従来例で示したような転がり接触部(溝とボール)や摺
動接触部(摺動カラー)がないので、部品点数の低減を
図ることができる。従って、この点からもコストの低減
を図ることができる。しかも、部品点数の減少に伴い、
トルクセンサ(2)のコンパクト化を図ることができる
ので、電動パワーステアリング装置の小型化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例として示した電動パワース
テアリング装置の要部断面図である。
【図2】同電動パワーステアリング装置におけるトルク
センサの要部断面図である。
【図3】同電動パワーステアリング装置におけるトルク
センサの側面図である。
【図4】同電動パワーステアリング装置の分解斜視図で
ある。
【図5】同電動パワーステアリング装置における減速機
構で使用した特殊理論歯形歯車の歯形図である。
【図6】同特殊理論歯形の理論の説明図である。
【図7】同特殊理論歯形の理論の説明図である。
【図8】同特殊理論歯形の理論の説明図である。
【符号の説明】
1 ステアリングシャフト(トルク伝達手段) 2 トルクセンサ 7 コラムハウジング(ハウジング) 8 減速機構 9 モータ 21 トルク伝達軸 22 ソレノイド 81 小歯車 82 大歯車
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 芳孝 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 Fターム(参考) 2F051 AA01 AB05 BA03 3D033 CA04 CA28 3J030 BA01 BA05 BB13 BB14 CA10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルに作用する操舵トルクを操向車
    輪側に伝えるためのトルク伝達手段(1)と、このトル
    ク伝達手段(1)に減速機構(8)を介して補助トルク
    を供給するモータ(9)と、前記操舵トルクを検出する
    トルクセンサ(2)と、前記減速機構(8)、モータ
    (9)及びトルクセンサ(2)を保持するハウジング
    (7)とを備えてなる電動パワーステアリング装置にお
    いて、 前記減速機構(8)は、特殊理論歯形歯車機構によって
    構成される、小歯車(81)と大歯車(82)とを有
    し、 トルクセンサ(2)は、前記トルク伝達手段(1)に連
    結されるトルク伝達軸(21)と、このトルク伝達軸
    (21)の周囲に配置され、同トルク伝達軸(21)を
    通る磁界を生じさせるソレノイド(22)とを有し、前
    記操舵トルクによって生じるトルク伝達軸(21)のね
    じれ歪みを、前記ソレノイド(22)による磁界の変化
    に基づいて検出することにより、前記操舵トルクを非接
    触で検出するようになっていることを特徴とする電動パ
    ワーステアリング装置。
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