JP2001130968A - セラミックスラリー、及びその製造方法、並びにセラミック - Google Patents

セラミックスラリー、及びその製造方法、並びにセラミック

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JP2001130968A
JP2001130968A JP31081899A JP31081899A JP2001130968A JP 2001130968 A JP2001130968 A JP 2001130968A JP 31081899 A JP31081899 A JP 31081899A JP 31081899 A JP31081899 A JP 31081899A JP 2001130968 A JP2001130968 A JP 2001130968A
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silicon carbide
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ceramic slurry
slurry
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Fumio Odaka
文雄 小高
Taro Miyamoto
太郎 宮本
Keichi Takahashi
佳智 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】均質で高密度なセラミックを得ることができる
均一なセラミックスラリーを、簡易に、且つ短時間で製
造することができるセラミックスラリーの製造方法、こ
れにより得られる均一なセラミックスラリー、及び均質
で高密度なセラミックを提供すること。 【解決手段】 セラミック粉体と分散媒とを、超音波を
照射して混合する工程を有することを特徴とするセラミ
ックスラリーの製造方法、及びこれにより得られるセラ
ミックスラリー、及びセラミック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックスラリ
ー、及びその製造方法、並びにセラミックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、セラミックは、半導体製造装
置用部品、電子情報機器用部品、真空装置等の構造用部
材として期待されており、より信頼性のある部材として
使用するために、製造プロセスについて日々研究されて
いる。
【0003】そのなかでも、製造時間の短縮、簡易化
は、大きな課題であり、コスト的にも改善が望まれてい
る。特に、セラミック粉体の分散をスラリーによる工程
(例えば、鋳込み成形用スラリー、プレス成形等での顆
粒作製用スラリー等)を経て作製されるセラミックにお
いては、そのスラリー性状が重要であり、いかに分散性
を向上させるかが、製造時間の短縮、簡易化、コスト的
な問題に影響している。
【0004】通常、セラミックスラリーは、セラミック
粉体と、分散媒と、必要に応じて、解膠剤と、バインダ
ーとの配合物を混合することにより作製される。この混
合には、攪拌羽根により攪拌する混合方法、配合物と共
にボールを添加して均一化するボールミル法等がある
が、ボールミル法が一般的である。しかし、いずれの方
法も、配合物を均一化するためには、通常16〜24時
間という長い時間を要し、特にボールミル法にいたって
は、配合物とボールとの分離が必要であり、工程数の増
加を招いていた。
【0005】また、セラミックスラリーは、得られるセ
ラミックスの物性(密度等)にも、大きく影響するた
め、時間、或いは工程数を増やしてでも、均一なセラミ
ックスラリーを製造することが必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明の目的
は、均質で高密度なセラミックを得ることができる均一
なセラミックスラリーを、簡易に、且つ短時間で製造す
ることができるセラミックスラリーの製造方法、これに
より得られる均一なセラミックスラリー、及び均質で高
密度なセラミックを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、炭化ケイ素粉体と分散媒とを含む配合物に超
音波を照射することにより、簡易に、且つ短時間で、均
質なセラミックスラリーを製造することができ、このセ
ラミックスラリーを用いることにより、均質で高密度な
セラミックを製造することができることを見出した。即
ち、本発明は、
【0008】<1>セラミック粉体と分散媒とを、超音
波を照射して混合する工程を有することを特徴とするセ
ラミックスラリーの製造方法である。
【0009】<2>超音波を、周波数20kHz〜20
MHzで照射することを特徴とする前記<1>に記載の
セラミックスラリーの製造方法である。
【0010】<3>超音波を2〜10分照射することを
特徴とする前記<1>又は<2>に記載のセラミックス
ラリーの製造方法である。
【0011】<4>セラミック粉体が、炭化ケイ素粉体
であることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか
に記載のセラミックスラリーの製造方法である。
【0012】<5>前記<1>〜<4>のいずれかに記
載のセラミックスラリーの製造方法により得られること
を特徴とするセラミックスラリーである。
【0013】<6>前記<5>に記載のセラミックスラ
リーを用いて得られることを特徴とするセラミックであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】[セラミックスラリーの製造方
法]本発明のセラミックスラリーの製造方法は、セラミ
ック粉体と分散媒とを、超音波を照射して混合する工程
を有する。このように超音波を照射することにより、簡
易に、且つ短時間で、均一なセラミックスラリーを製造
することができる。
【0015】本発明のセラミックスラリーの製造方法に
おいて、セラミック粉体と分散媒との混合は、超音波の
照射のみで行ってもよいし、超音波の照射と攪拌羽根に
よる攪拌等の別途の混合方法とを併用してもよい。いず
れの場合も、簡易に、且つ短時間で、均一なセラミック
スラリーを製造することができる。
【0016】本発明のセラミックスラリーの製造方法に
おいて、前記超音波を照射する時間は、2〜10分であ
ることが好ましく、より好ましくは3〜5分である。こ
の周波数が、2分未満であると、十分な分散が得られ
ず、セラミック粉体の凝集が解膠しない場合があり、一
方10分を超えると、再凝集等が起こり、スラリーの分
散性が低下する場合がある。
【0017】本発明のセラミックスラリーの製造方法に
おいて、前記照射する超音波の周波数は、20kHz〜
20MHzであることが好ましく、より好ましくは30
kHz〜30MHzである。この周波数が、20kHz
未満であると、セラミック粉体の凝集を壊す力が得られ
ない場合があり、一方、20MHzを超えると、減衰が
大きくなり、分散させる有効な力が得られない場合があ
る。
【0018】本発明のセラミックスラリーの製造方法に
おいて、前記照射する超音波の強度(出力)は、10〜
500Wが好ましく、より好ましくは100〜400W
である。この強度(出力)が、10W未満であると、十
分な分散性が得られない場合があり、一方500Wを超
えると、再凝集を招く原因となる場合がある。
【0019】本発明のセラミックスラリーの製造方法に
おいて、前記照射する超音波を発生させる超音波発生装
置としては、上記周波数、強度等の条件を満たす超音波
を発生させることができる装置であれば、特に制限はな
い。
【0020】本発明のセラミックスラリーの製造方法に
おいて、混合装置は、照射する超音波を発生させる超音
波発生装置が備えられていれば、特に制限はなく、例え
ば、そのまま洗浄用超音波発生槽等を使用してもよい
し、従来公知の攪拌羽根による攪拌装置に超音波発生装
置を備えたものでもよい。
【0021】本発明のセラミックスラリーの製造方法
は、如何なる種類のセラミックスラリーの製造に適応さ
せることができ、例えば、炭化ケイ素粉体の製造、窒化
ケイ素の製造、窒化アルミニウムの製造、酸化物(例え
ばアルミナ、ジルコニア等)の製造等に適応させること
ができる。また、用いるセラミック粉体、分散媒、添加
剤等、従来公知のものを用いることができる。
【0022】本発明のセラミックスラリーの製造方法
を、炭化ケイ素スラリーの製造に適応させた場合、少な
くともセラミック粉体として炭化ケイ素粉体と分散媒と
が用いられるが、この炭化ケイ素粉体、及び分散媒とし
ては、以下に示すものが好ましい。また、焼結助剤、解
膠剤等の従来公知の添加剤を併用してもよい。
【0023】(炭化ケイ素粉体)前記炭化ケイ素粉体
は、α型、β型、非晶質、又はこれらの混合物等が挙げ
られるが、これらの中でも、β型炭化ケイ素粉体が特に
好ましい。炭化ケイ素成分全体のうち、β型炭化ケイ素
の占める割合が70%以上であることが好ましく、さら
に好ましくは80%以上であり、100%β型炭化ケイ
素であってもよい。
【0024】前記炭化ケイ素粉体におけるβ型炭化ケイ
素粉体の配合量としては、60重量%以上が好ましく、
65重量%以上がより好ましい。この配合量が、60重
量%未満であると、得られる炭化ケイ素焼結体の炭化ケ
イ素成分における、β型炭化ケイ素の含有量が、前記数
値範囲外となることがある。なお、前記β型炭化ケイ素
粉体のグレードとしては、特に制限はない。したがっ
て、一般に市販されているβ型炭化ケイ素粉体を好適に
使用可能である。
【0025】前記炭化ケイ素粉体の平均粒径としては、
高密度の炭化ケイ素焼結体を得るという点からは、小粒
径であるのが好ましく、具体的には、0.01〜10μ
mが好ましく、0.05〜1μmがより好ましい。この
平均粒径が、0.01μm未満の場合には、計量、混合
等の処理の際に取扱いが困難となり、10μmを超える
場合には、比表面積(隣接する炭化ケイ素粉体等同士が
接触する面積)が小さくなるため、高密度の炭化ケイ素
焼結体を得ることが困難となることがある。
【0026】前記炭化ケイ素粉体の粒度分布としては、
特に制限はないが、炭化ケイ素焼結体の製造時におい
て、原料となる粉体(炭化ケイ素粉体等)の充填密度を
向上させる点、及び、炭化ケイ素の反応性を向上させる
点からは、2つ以上の極大値を有する分布となるのが好
ましい。
【0027】前記炭化ケイ素粉体としては、平均粒径
が、0.05〜1μm、比表面積が、5m2/g以上、
遊離炭素が1%以下、酸素含有量が1%以下であるもの
が特に好適である。
【0028】−炭化ケイ素粉体の製造方法− 前記炭化ケイ素粉体は、ケイ素化合物と、加熱により炭
素を生成する有機化合物との混合物を焼成する工程(以
下、炭化ケイ素粉体製造工程という。)により得るのが
好ましい。
【0029】−−ケイ素化合物(ケイ素源)−− 前記ケイ素化合物としては、加熱によりケイ素を発生す
る化合物であれば特に制限はなく、液状の及び固体状の
いずれのケイ素化合物を用いてもよいが、高純度化、及
び均一分散させる観点から、少なくとも1種は液状のケ
イ素化合物であることが必要である。
【0030】前記液状のケイ素化合物としては、アルキ
ルシリケート、(モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−)ア
ルコキシシラン、及び、テトラアルコキシシランの重合
体等が好適に挙げられる。
【0031】前記アルキルシリケートとしては、メチル
シリケート、エチルシリケート、ブチルリシケート等が
好適に挙げられ、取り扱い性、反応性の観点からエチル
シリケートが特に好ましい。前記(モノ−、ジ−、トリ
−、テトラ−)アルコキシシランとしては、テトラアル
コキシシランが好適に挙げられる。テトラアルコキシシ
ランとしては、具体的には、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラ
ブトキシシラン等が好適に挙げられ、取り扱い性に優れ
る点から、テトラエトキシシランが特に好ましい。前記
テトラアルコキシシランの重合体としては、重合度が2
〜15程度の低分子量重合体(オリゴマー)(例えば、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
プロポキシシラン、テトラブトキシシラン等の低分子量
重合体(オリゴマー))や、液状の高重合度ケイ酸ポリ
マー等が好適に挙げられる。
【0032】前記固体状のケイ素化合物としては、酸化
ケイ素等が好適に挙げられる。ここで、本発明における
酸化ケイ素とは、SiOのほか、シリカゾル(コロイド
状超微粉体シリカ含有液、内部にOH基やアルコキシル
基を含む)、や二酸化ケイ素(シリカゲル、微粉体シリ
カ、石英粉体)等をも含む。
【0033】これらのケイ素化合物として挙げた中で
も、均質性や取り扱い性に優れる点から、テトラエトキ
シシランの低分子量重合体(オリゴマー)、及び、該テ
トラエトキシシランの低分子量重合体(オリゴマー)と
微粉体シリカとの混合物、エチルシリケートが特に好ま
しく、エチルシリケートが、最も好ましい。また、これ
らのケイ素化合物は、1種単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。
【0034】前記ケイ素化合物における不純物元素の総
含有量としては、10ppm以下が好ましく、5ppm
以下がより好ましい。この不純物元素の総含有量が、前
記数値範囲外である場合には、得られる炭化ケイ素焼結
体の純度が、前記数値範囲外となることがある。但し、
加熱・焼結の際における純化の許容範囲内であれば必ず
しも前記数値範囲内の数値に限定されるものではない。
【0035】−−加熱により炭素を生成する有機化合物
(炭素源)−− 前記加熱により炭素を生成する有機化合物(以下、適宜
「有機化合物」と称することがある。)としては、特に
制限はなく、液状の及び固体状のいずれの有機化合物を
用いてもよいが、高純度化、及び均一分散させる観点か
ら、少なくとも1種が液状の有機化合物であることが必
要である。
【0036】前記有機化合物としては、残炭率が高く、
触媒の存在及び/又は加熱によって、重合・架橋する有
機化合物が好ましい。例えば、フェノール樹脂、フラン
樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコー
ル等の樹脂のモノマーやプレポリマー等や、セルロー
ス、蔗糖、ピッチ、タール等の液状有機化合物が好適に
挙げられる。これらの中でも、フェノール樹脂が好まし
く、特にレゾール型フェノール樹脂が好ましい。これら
の有機化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以
上を併用してもよい。
【0037】前記有機化合物の純度としては、目的によ
り適宜制御選択することができるが、特に高純度の炭化
ケイ素粉体を得るためには、不純物元素の総含有量が、
5ppm以上とならないのが好ましい。
【0038】炭化ケイ素粉体製造工程において、前記ケ
イ素化合物と、前記有機化合物との混合比(ケイ素化合
物/有機化合物(以下、適宜「C/Si比」と称す
る。)は、混合物を1000℃にて炭化して得られる炭
化物中間体を、元素分析することにより定義される。化
学量論的には、C/Si比が3.0であれば、生成炭化
ケイ素粉体中の遊離炭素が0%となるが、実際には、同
時に生成するSiOガスの揮散により、低C/Si比に
おいて遊離炭素が発生する。したがって、生成炭化ケイ
素粉体中の遊離炭素量が、前記炭化ケイ素焼結体等の製
造・用途等に適当でない量とならないよう、予めC/S
i比を決定することが必要である。通常、1気圧近傍で
1600℃以上で焼成する場合には、C/Si比を2.
0〜2.5にすれば、前記遊離炭素の発生を抑制するこ
とができるため好ましい。また、C/Si比を2.5以
上にすると遊離炭素の発生量が顕著に増加するが、該遊
離炭素は、粒成長を抑制する効果を持つため、粒子形成
の目的に応じて適宜選択することもできる。但し、雰囲
気の圧力を低圧又は高圧で焼成する場合は、純粋な炭化
ケイ素を得るためのC/Si比は変動するので、この場
合は、必ずしも前記C/Si比の範囲に限定されない。
なお、遊離炭素の焼結の際の作用は、後述する炭化ケイ
素粉体の表面に被覆された非金属系焼結助剤に由来する
炭素による作用に比較して非常に弱いため、基本的には
無視することができる。
【0039】炭化ケイ素粉体製造工程において、所望に
より、前記ケイ素化合物と、前記有機化合物とをより均
質に混合させる目的で、さらに重合又は架橋触媒を添加
し、硬化させて混合固形物とすることもできる。また、
前記硬化の方法としては、その他、加熱により架橋する
方法、電子線や放射線による方法が挙げられる。
【0040】前記重合又は架橋触媒としては、前記有機
化合物の種類に応じて適宜選択でき、例えば、前記炭素
化合物がフェノール樹脂やフラン樹脂の場合には、トル
エンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう
酸、塩酸、硫酸、マレイン酸等の酸類、ヘキサミン等の
アミン類等が挙げられる。
【0041】炭化ケイ素粉体製造工程において、前記ケ
イ素化合物と、前記有機化合物と、所望により前記重合
又は架橋触媒との混合は、公知の混合手段、例えば、ミ
キサー、遊星ボールミル等が用いられる。又、混合時間
としては、10〜30時間が好ましく、16〜24時間
がより好ましい。前記ミキサー、遊星ボールミル等の材
料としては、高純度の炭化ケイ素粉体を得る点から、金
属ができるだけ含有されていない合成樹脂が好ましい。
【0042】炭化ケイ素粉体製造工程において、前記ケ
イ素化合物と、前記有機化合物と、所望により前記重合
又は架橋触媒との混合物は、ハンドリング性向上、揮発
性ガス及び水分の除去を目的として、焼成する前に所望
により、加熱・炭化することができる。該加熱・炭化
は、窒素又はアルゴン等の非酸化性雰囲気中で、500
℃〜1000℃下において、30〜120分間行われる
のが好ましい。
【0043】−−焼成−− 炭化ケイ素粉体製造工程において、焼成は、非酸化性雰
囲気中で行うことが好ましく、この焼成により炭化ケイ
素粉体を生成させることができる。
【0044】炭化ケイ素粉体製造工程において、焼成に
おける焼成時間や焼成温度等の条件は、希望する炭化ケ
イ素粉体の粒径等により異なるため一概に規定すること
はできないが、アルゴン等の非酸化性雰囲気中1350
〜2000℃で行うのが好ましく、1600〜1900
℃で行うのがより好ましい。また、前記炭化ケイ素粉体
の純度をより高くするためには、前記焼成後、更に、2
000〜2100℃で5〜20分間加熱処理を施すのが
好ましい。
【0045】炭化ケイ素粉体製造工程としては、本願出
願人が先に特願平7−241856号として出願した単
結晶の製造方法に記載された原料粉体の製造方法、即
ち、高純度のテトラアルコキシシラン、テトラアルコキ
シシラン重合体から選択される1種以上のケイ素化合物
と、加熱により炭素を生成する高純度有機化合物とを、
均一に混合して得られた混合物を非酸化性雰囲気下にお
いて加熱焼成して炭化ケイ素粉体を得る炭化ケイ素生成
工程と、得られた炭化ケイ素粉体を、1700℃〜20
00℃の温度に保持し、該温度の保持中に、2000℃
〜2100℃の温度において5〜20分間にわたり加熱
する処理を少なくとも1回行う後処理工程とを行うこと
により、各不純物元素の含有量が0.5ppm以下であ
る炭化ケイ素粉体を得ること、を特徴とする高純度炭化
ケイ素粉体の製造方法等を利用することもできる。
【0046】(分散媒)分散媒としては、炭化ケイ素粉
体を分散させることができるものであれば、特に制限は
なく、例えば、水、有機溶媒(例えば、アルコール(例
えばエタノール、メタノール等)、脂肪族系炭化水素
(例えばヘキサン、デカン等)、芳香族炭化水素(例え
ばトルエン等)等)等が挙げられる。
【0047】炭化ケイ素粉体と分散媒との混合比(炭化
ケイ素粉体:分散媒)は、成形、或いは焼結の条件等に
より、適宜選択することができる。
【0048】本発明のセラミックスラリーの製造方法
を、炭化ケイ素スラリーの製造に適応させた場合、前記
炭化ケイ素粉体と、分散媒と、必要に応じて、焼結助
剤、解膠剤等の添加剤とを、前記超音波の照射により混
合することで、簡易に且つ短時間で、均一な炭化ケイ素
スラリーを得ることができる。
【0049】本発明のセラミックスラリーの製造方法
を、炭化ケイ素スラリーの製造に適応させた場合、0.
05〜5Pa・s程度レベルの粘度を有する炭化ケイ素
スラリーを、簡易に且つ短時間で得ることができる。ま
た、2〜7程度レベルのチキソトロピー性を示す炭化ケ
イ素スラリーを、簡易に且つ短時間で得ることができ
る。本発明において、チキソトロピー性とは、B型粘度
計を用いて測定される、6rpmにおける粘度と30r
pmにおける粘度との比を示す(チキソトロピー性=6
rpm粘度/30rpm粘度)。
【0050】[セラミックスラリー]本発明のセラミッ
クスラリーは、前記本発明のセラミックスラリーの製造
方法により得られるセラミックスラリーである。本発明
のセラミックスラリーは、前記本発明のセラミックスラ
リーの製造方法により得られるため、均一なセラミック
スラリーである。
【0051】本発明のセラミックスラリーは、その粘度
が0.05〜5Pa・sであることが好ましく、より好
ましくは1〜3Pa・sである。この粘度が、0.05
Pa・s未満であると、セラミック粉体の沈降性が大き
くなる場合があり、一方、5Pa・sを超えると、流れ
性が劣り、鋳込み成形においては、鋳込むことができな
くなる場合がある。
【0052】本発明のセラミックスラリーは、そのチキ
ソトロピー性が、2〜7であることが好ましく、より好
ましくは3〜5である。このチキソトロピー性が、2未
満であると、流れ性が良すぎて、鋳込み成形において
は、スラリーが漏れてしまう場合があり、一方、7を超
えると、流れ性が劣り、鋳込み成形においては、引け巣
がでる場合がある。
【0053】[セラミック]本発明のセラミックは、前
記本発明のセラミックスラリーを用いて得られるセラミ
ックである。本発明のセラミックは、前記本発明のセラ
ミックスラリーを用いるため、均質で高密度なセラミッ
クである。
【0054】本発明のセラミックスは、前記本発明のセ
ラミックスラリーを用い、従来公知の成形工程、或いは
焼結工程等を経て、製造することができる。
【0055】
【実施例】本発明を、実施例を通してより具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例になんら限定されない。
【0056】(実施例1)高純度炭化ケイ素粉体(平均
粒径0.8μm:前記特開平9−48605号公報に記
載の製造方法に準じて製造された不純物含有量5ppm
以下の炭化ケイ素:1.5重量%のシリカを含有)88
gと、含水率20%の高純度液体レゾール型フェノール
樹脂(熱分解後の残炭率50%)12gと、をエタノー
ル85gに溶解した配合物を、超音波発生装置を備えた
混合槽に入れ、5分間超音波(周波数35Hz、強度3
00W)を照射して混合することにより、均一な炭化ケ
イ素スラリーを得た。
【0057】得られた炭化ケイ素スラリーについて、粘
度、チキソトロピー性を測定した。測定方法を以下に示
し、結果を表1に示す。
【0058】−粘度− B型粘度計を用い、No,2ローター、6rpmで測定
した。
【0059】−チキソトロピー性− B型粘度計を用い、No,2ローター、6rpmで、さ
らにNo,2ローター、30rpmで測定し、2つの粘
度の比(6rpmにおける粘度/30rpmおける粘
度)を求めた。
【0060】次いで、得られた炭化ケイ素スラリーを、
スプレードライヤーで乾燥、造粒後、ホットプレス焼結
(条件;焼結温度2360℃、圧力500kg/c
2、時間3h)を行い、炭化ケイ素焼結体を得た。
【0061】得られた炭化ケイ素焼結体について、アル
キメデス法にて密度を測定した。結果を表1に示す。
【0062】(比較例1)実施例1と同様の配合物を、
ボールミルで18時間攪拌して十分に混合し、炭化ケイ
素スラリーを得て、実施例1と同様にして粘度、チキソ
トロピー性を測定した。結果を表1に示す。
【0063】次いで、得られた炭化ケイ素スラリーを用
い、実施例1と同様にして炭化ケイ素焼結体を得て、密
度を測定した。結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】表1により、本発明により得られた炭化ケ
イ素スラリーは、簡易に、短時間で、好適な粘度、チキ
ソトロピー性を示す均一なものが得られ、これを用いる
ことにより、均質で高密度な炭化ケイ素焼結体が得られ
ることがわかる。
【0066】
【発明の効果】以上により、本発明よれば、均質で高密
度なセラミックを得ることができる均一なセラミックス
ラリーを、簡易に、且つ短時間で製造することができる
セラミックスラリーの製造方法、これにより得られる均
一なセラミックスラリー、及び均質で高密度なセラミッ
クを提供することである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G001 BA22 BB22 BC01 BC03 BC42 BD11 4G030 AA47 BA18 BA33 GA05 GA14 GA17 GA18 GA29 PA14 4G036 AB21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック粉体と分散媒とを、超音波を
    照射して混合する工程を有することを特徴とするセラミ
    ックスラリーの製造方法。
  2. 【請求項2】 超音波を、周波数20kHz〜20MH
    zで照射することを特徴とする請求項1に記載のセラミ
    ックスラリーの製造方法。
  3. 【請求項3】 超音波を2〜10分照射することを特徴
    とする請求項1又は2に記載のセラミックスラリーの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 セラミック粉体が、炭化ケイ素粉体であ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセ
    ラミックスラリーの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のセラミ
    ックスラリーの製造方法により得られることを特徴とす
    るセラミックスラリー。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のセラミックスラリーを
    用いて得られることを特徴とするセラミック。
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