JP2001126981A - マーク検出方法及びマーク検出装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス - Google Patents

マーク検出方法及びマーク検出装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス

Info

Publication number
JP2001126981A
JP2001126981A JP2000212139A JP2000212139A JP2001126981A JP 2001126981 A JP2001126981 A JP 2001126981A JP 2000212139 A JP2000212139 A JP 2000212139A JP 2000212139 A JP2000212139 A JP 2000212139A JP 2001126981 A JP2001126981 A JP 2001126981A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mark
feature
signal pattern
pattern
candidate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000212139A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Nakajima
伸一 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2000212139A priority Critical patent/JP2001126981A/ja
Publication of JP2001126981A publication Critical patent/JP2001126981A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体に形成されたマークを精度良くかつ簡易
に検出する。 【解決手段】 観察結果として得られた観察信号から、
抽出装置31がマーク信号パターンの候補パターンを抽
出する。こうして抽出された候補パターンについて、第
1演算装置32が、マークの少なくとも1つの特徴ごと
に、該特徴に応じた特徴量を求める。そして、候補パタ
ーンが複数抽出されたとき、第2演算装置33が、特徴
ごとに、比較対象となる2つの候補パターン間における
特徴量の差を反映し、無次元化及び規格化された特定量
を求める。こうした特定量に基づいて、候補パターン間
における「マーク信号パターン」らしさの相違を評価し
て、マーク信号パターンを特定することにより、マーク
を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マーク検出方法及
びマーク検出装置、露光方法及び露光装置、並びにデバ
イスに係り、より詳細には、物体に形成されたマークの
位置を検出するためのマーク検出方法及びマーク検出装
置、前記マーク検出方法を使用する露光方法及び前記マ
ーク検出装置を備える露光装置、並びに該露光装置によ
って製造されたデバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布された
ウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜「感応
基板又はウエハ」という)上に転写する露光装置が用い
られている。こうした露光装置としては、いわゆるステ
ッパ等の静止露光型の投影露光装置や、いわゆるスキャ
ニング・ステッパ等の走査露光型の投影露光装置が主と
して用いられている。かかる露光装置においては、露光
に先立ってレチクルとウエハとの位置合わせ(アライメ
ント)を高精度に行う必要がある。
【0003】このためレチクルの位置検出及びウエハの
位置検出を高精度で行う必要がある。かかる位置検出に
あたって、レチクルのアライメントにあたっては、露光
光を用いるものが一般的であり、露光光をレチクル上に
描画されたレチクルアライメントマークに照射し、CC
Dカメラなどで撮像したレチクルアライメントマークの
画像データを画像処理してマーク位置を計測するVRA
(Visual Reticle Alignment)方式等が採用されてい
る。また、ウエハのアライメントにあたっては、レーザ
ー光をウエハ上のドット列状のウエハアライメントマー
クに照射し、そのマークにより回折または散乱された光
を用いてマーク位置を検出するLSA(Laser Step A
lignment)方式、ハロゲンランプ等を光源とする波長帯
域幅の広い光で照明し、CCDカメラなどで撮像したア
ライメントマークの画像データを画像処理してマーク位
置を計測するFIA(Field Image Alignment)方式
等が採用されている。
【0004】以上のレチクルにおけるVRA方式や、ウ
エハにおけるLSA方式及びFIA方式では、レチクル
アライメントマークやウエハアライメントマークの観察
結果として得られる信号波形は、観察対象となったマー
クの形状に応じたものとなっている。
【0005】ところで、撮像等によるレチクルアライメ
ントマークやウエハアライメントマークの観察にあたっ
て、これらのマークがどこにあるかは粗い精度でしか分
かっていない。このため、マークの観察にあたっては、
これらのマークを観察領域内に収めるために、観察領域
の大きさをそのときに確立しているマーク位置の精度に
応じた大きさとしている。すなわち、観察領域内には、
マーク周辺のパターンも入ることになり、かかるマーク
周辺のパターンに応じた信号波形もマークの観察結果の
信号波形に含まれることになる。
【0006】したがって、観察結果の信号波形の中から
マークに応じた信号波形を特定することが必要となる。
このための技術として、例えば、特開昭58−1216
28号公報に開示のように、観察結果の信号波形の中か
らマークの観察結果であるマーク信号パターンの候補と
なり得る候補パターンを抽出して、マーク信号パターン
における特徴量であるマークパターン幅誤差等の複数の
特徴量を候補パターンごとに求めた後、各特徴量に最適
化された重み付けを行い和をとって求めたトータルスコ
アを候補パターンごとに求め、トータルスコアを比較す
ることによりマーク信号パターンを特定する技術が提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来で
は、複数の特徴量それぞれに最適化された重み付けを行
って和をとって求めたトータルスコアの値で、「マーク
信号パターンらしさ」を表すことにしていた。このた
め、原理的には、各候補パターンについて、複数の特徴
量に関して総合的に「マーク信号パターンらしさ」を評
価することが可能となっていた。
【0008】しかし、総合的に「マーク信号パターンら
しさ」を正しく評価するためには、複数の特徴量それぞ
れの重み付けを最適化することが必要であるが、一般に
各特徴量は、それぞれ次元や絶対値の大きさが異なって
いるので、最適な重み付けの係数を理論的に求めること
は困難であり、経験的に求めていた。また、各特徴量の
値は、マークの構造によっても異なるので、最適な重み
付けの係数を、新たなマーク構造を採用するごとに求め
ることが必要であった。さらに、各特徴量の値は、露光
プロセスやロットによっても異なることがあるので、最
適な重み付けの係数を、露光プロセス等やロットごとに
求めることも必要であった。
【0009】また、近年進行している低段差パターン化
の傾向にともなって、所定のラインパターンとスペース
パターンとが組み合わされたマークについても低段差化
が進行しており、観察信号におけるSN比が小さくなる
傾向にある。このため、従来の手法により観察波形から
抽出される信号パターン候補が増加する傾向にある。
【0010】ところで、上記の「マーク信号パターンら
しさ」をトータルスコアで評価する方法は、原理的に
は、精度良くマークを検出することができるが、レベル
は比較的低いが多くのノイズが重畳した観察波形しか得
られない場合には、トータルスコアを多数の信号パター
ン候補について求める必要がある。このため、低段差マ
ークの検出にあたって、多くの時間を費やすことなって
いた。
【0011】本発明は、かかる事情のもとになされたも
のであり、その第1の目的は、精度良くかつ簡易にマー
クを検出することが可能なマーク検出方法及びマーク検
出装置を提供することにある。
【0012】また、本発明の第2の目的は、高精度の露
光が可能な露光方法及び露光装置を提供することにあ
る。
【0013】また、本発明の第3の目的は、精度良くパ
ターンが形成されたデバイスを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のマーク検
出方法は、物体(W)に形成されたマーク(SYM,S
θM)を検出するマーク検出方法であって、前記マーク
の形成領域を含む前記物体の領域を観察する第1工程
と;前記第1工程で得られた観察信号から、前記マーク
を反映したマーク信号パターンであると推定される候補
パターンを抽出し、前記候補パターンそれぞれについ
て、前記マークの少なくとも1つの特徴ごとに、前記特
徴に応じた特徴量を求める第2工程と;前記候補パター
ンが複数抽出されたとき、前記特徴ごとに、比較対象と
なる2つの前記候補パターン間における前記特徴量の差
を反映し、無次元化及び規格化された特定量を求める第
3工程とを含むマーク検出方法である。
【0015】これによれば、マークの形成領域を含む物
体の領域を観察して得られた観察信号から、マークを反
映したマーク信号パターンであると推定される候補パタ
ーンを抽出し、抽出された候補パターンそれぞれについ
て、マークの少なくとも1つの特徴ごとに特徴量を求め
る。そして、1つの観察信号から候補パターンが複数抽
出されたとき、どちらがマーク信号パターンらしいかが
比較される2つの候補パターンについて、マークの特徴
ごとに、特徴量の差を反映し、無次元化及び規格化され
た特定量を求める。かかる特定量は無次元化及び規格化
されているので、一方の候補パターンにおけるある特徴
に応じた特徴量と、他方の候補パターンにおける同一の
特徴に応じた特徴量との相違の程度を、特定量を調べる
ことにより、注目した特徴の種類によらないで評価する
ことができる。このため、一方の候補パターンの「マー
ク信号パターンらしさ」と他方の候補パターンの「マー
ク信号パターンらしさ」との比較にあたって、注目する
特徴についてどの程度の「マーク信号パターンらしさ」
の相違があるかの定量的な評価を簡易に行うことができ
る。また、注目する特徴が複数あるときには、どの特徴
についてどの程度の「マーク信号パターンらしさ」の相
違があるかの定量的な評価を簡易に行うことができる。
したがって、精度良くかつ簡易にマークを検出すること
ができる。
【0016】本発明の第1のマーク検出方法では、前記
特定量が、所定の条件を満たすか否かを判別する第4の
工程を更に含むことができる。かかる場合には、所定の
条件を所望の判定基準に応じて定量的に定め、特定量が
その所定の条件を満たすか否かを判定することにより、
マークの特徴における「マーク信号パターンらしさ」の
相違が、所望の判定基準からみて有意な相違であるかを
簡易に判断することができる。
【0017】ここで、前記所定の条件は、前記特定量の
絶対値が所定値以上であることとすることができる。か
かる場合には、例えば、一方の候補パターンにおけるあ
る特徴に応じた特徴量が、他方の候補パターンにおける
同一の特徴に応じた特徴量と比べて何倍大きいか否かと
いう判定を行うことができる。
【0018】前記第4工程を含む本発明の第1のマーク
検出方法では、前記第4工程の判別結果に基づいて、前
記複数の候補パターンの中から前記マーク信号パターン
を特定する第5工程を更に含むことができる。かかる場
合には、所定の条件を満たす少なくとも1つの特定量が
ある場合には、その特定量に応じたマークの特徴におい
て、比較される2つの候補パターン間において「マーク
信号パターンらしさ」に有意な差があると判定できるの
で、2つの候補パターンの内から、より「マーク信号パ
ターンらしさ」が低いものを候補パターンから除外して
いくことにより、複数の候補パターンの中から精度良く
かつ簡易にマーク信号パターンを特定することができ
る。
【0019】ここで、前記特徴量の種類の数が1つであ
るときには、前記第5工程において、前記複数の候補パ
ターンの内の2つの候補パターン間における前記特徴量
の比較にあたって、前記特定量が前記所定の条件を満た
す場合に、前記特徴量の大小に応じて、前記2つの候補
パターンの一方をマーク信号パターンの候補から除外し
ていき、最終的に残った特定候補パターンを前記マーク
信号パターンとして特定するとともに、前記特定候補パ
ターンが存在しない場合には、マーク検出ができなかっ
たと判定することにすることができる。かかる場合に
は、複数の候補パターンの内から、マークの特徴につい
て他のどの候補パターンよりも「マーク信号パターンら
しさ」が有意に高いものをマーク信号パターンとして特
定することができる。
【0020】また、前記特徴量の種類の数が複数である
ときには、前記第5工程において、前記複数の候補パタ
ーンの内の2つの候補パターン間における前記特徴量の
比較にあたって、前記各特徴量ごとの特定量の中から前
記所定の条件を満たすとともに絶対値が最大のものに着
目し、着目した前記特定量に応じた前記特徴量の大小に
よって、前記2つの候補パターンの一方をマーク信号パ
ターンの候補から除外していき、最終的に残った特定候
補パターンを前記マーク信号パターンとして特定すると
ともに、前記特定候補パターンが存在しない場合には、
マーク検出ができなかったと判定することにすることが
できる。かかる場合には、複数の候補パターンの内か
ら、マークの複数の特徴の中で最も互いの相違が大きい
1つの特徴について、他のどの候補パターンよりも「マ
ーク信号パターンらしさ」が有意に高いものをマーク信
号パターンとして特定することができる。
【0021】また、前記特徴量の種類の数が複数である
とともに、判定の優先度に応じてグループ化されている
ときには、前記第5工程において、前記複数の候補パタ
ーンの内の2つの候補パターン間における前記特徴量の
比較にあたって、優先度の最も高いグループから優先度
の順に前記グループの1つを選択しつつ、前記選択され
たグループそれぞれに属する特徴量について、前記各特
徴量ごとの特定量の中から前記所定の条件を満たすとと
もに絶対値が最大のものに着目し、着目した前記特定量
に応じた前記特徴量の大小によって、前記2つの候補パ
ターンの一方をマーク信号パターンの候補から除外して
いき、最終的に残った特定候補パターンを前記マーク信
号パターンとして特定するとともに、前記特定候補パタ
ーンが存在しない場合には、マーク検出ができなかった
と判定することにすることができる。かかる場合には、
単にマークの複数の特徴の中で最も互いの相違が大きい
1つの特徴についてではなく、「マーク信号パターンら
しさ」の判定において重要度の高い順に、各特徴につい
て「マーク信号パターンらしさ」が有意に高いものを選
んでいくので、より精度良くマークを検出することがで
きる。
【0022】本発明の第1のマーク検出方法では、前記
各候補信号パターンを、前記観察信号における前記マー
クのエッジの候補波形を含む信号パターンとすることが
できる。ここで、「マークのエッジ」とは、例えばライ
ンアンドスペースマークにおけるライン部とスペース部
との境界のように、マークを形成するパターン部と非パ
ターン部との境界をいう。かかる場合には、観察信号波
形において他の部分の信号波形と比べて特徴的であり、
候補波形の抽出が容易なエッジ波形を取り扱うことがで
き、かつマークの特徴であるパターン幅の規則性(例え
ば、均一性)やパターン間隔の規則性(例えば、均一
性)を特徴量として求めることができる。したがって、
精度良くかつ容易にマークを検出することができる。
【0023】また、本発明の第1のマーク検出方法で
は、前記特定量を、比較対象となる2つの前記特徴量の
差を、前記全ての候補信号パターンから選択された候補
信号パターンそれぞれに応じた前記2つの特徴量と同一
種類の特徴量の線形結合によって除算したものとするこ
とができる。かかる場合には、特定量を、比較対象とな
る2つの特徴量の差を直接的に反映し、かつ無次元化及
び規格化されたものとすることができる。
【0024】ここで、前記特定量を、比較対象となる2
つの前記特徴量の差を、前記2つの特徴量の和によって
除算したものとすることができる。かかる場合には、特
定量を、比較対象となる2つの特徴量の差を直接的に反
映し、かつ無次元化及び規格化されたものとすることが
できるとともに、2つの特徴量の比に応じた一定値と特
定量とを比較することにより、一方の特徴量が他方の特
徴量の何倍以上であるか否かを判定することができる。
【0025】また、本発明の第1のマーク検出方法で
は、無次元化及び規格化された特定量として、比較対象
となる2つの前記特徴量に関する標準偏差を、前記2つ
の特徴量の平均値によって除算したものとすることがで
きるし、また、比較対象となる2つの前記特徴量に関す
る分散を、前記2つの特徴量の平均値の自乗によって除
算したものとすることができる。こうした場合にも、特
定量を、比較対象となる2つの特徴量の差を直接的に反
映し、かつ無次元化及び規格化されたものとすることが
できる。
【0026】本発明の第2のマーク検出方法は、物体
(W)に形成されたマーク(SYM,SθM)を検出す
るマーク検出方法であって、前記マークを観察する第1
工程と;前記マークを反映した信号パターンを含むこと
が期待される第1領域内の観察波形に関する第1の信号
パターン特徴量と、前記マークを反映した信号パターン
を含まないことが期待される第2領域内の観察波形に関
する第2の信号パターン特徴量を求める第2工程と;前
記第1の信号パターン特徴量と前記第2の信号パターン
特徴量との関係に基づいて、前記第1領域内に前記マー
クを反映した信号パターンが有意に含まれる可能性があ
るか否かを判定する第3工程と;を含むマーク検出方法
である。
【0027】これによれば、第1工程においてマークを
観察して得られた観察信号から、第2工程において、マ
ークを反映した信号パターンを含むことが期待される第
1領域内の観察波形に関する第1の信号パターン特徴量
と、マークを反映した信号パターンを含まないことが期
待される第2領域内の観察波形に関する第2の信号パタ
ーン特徴量を求める。ここで、例えば、ラインパターン
とスペースパターンとの組み合わせからなるマークの場
合には、第1領域として、ラインパターンとスペースパ
ターンとの境界(以下、「マークエッジ」という)を含
むことが期待される領域を選択し、第2領域として、マ
ークエッジを含まないことが期待される領域を選択する
ことができる。より具体的には、例えば、複数のライン
パターンが所定ピッチで所定方向に配列されたライン・
アンド・スペースマークであるときには、第1領域を各
ラインパターンの所定方向に関する幅よりも僅かに広い
所定方向に関する幅を有し、所定ピッチで所定方向に配
列された複数の領域の少なくとも1つとすることがで
き、第2の領域を当該複数の領域に挟まれた全ての領域
とすることができる。そして、第1の信号パターン特徴
量を、第1領域におけるマークエッジに応じた観察波形
らしさを示す特定量とすることができ、第2の信号パタ
ーン特徴量を、第2領域におけるマークエッジに応じた
観察波形らしさを示す特定量とすることができる。
【0028】次に、第3工程において、第1の信号パタ
ーン特徴量と第2の信号パターン特徴量との関係に基づ
いて、第1領域内にマークを反映した信号パターンが有
意に含まれる可能性があるか否かを判定する。すなわ
ち、第1領域における観察波形がマークを反映した信号
パターンを含み、第2領域における観察波形をノイズと
みなすことができるか否かが、第1の信号パターン特徴
量と第2の信号パターン特徴量との関係に基づいて判定
される。この結果、第1領域にマークを反映した信号パ
ターンが有意に含まれる可能性があるか否かを、簡易か
つ精度良く判定することができる。したがって、本発明
の第2のマーク検出方法によって、簡易かつ精度良くマ
ークを検出することができる。
【0029】本発明の第2のマーク検出方法では、前記
第2工程において、前記第1領域と前記第2領域との位
置関係を維持しつつ前記第1領域及び前記第2領域によ
って観察波形を走査し、走査位置に応じて前記第1領域
及び前記第2領域における前記第1の信号パターン特徴
量及び前記第2の信号パターン特徴量を求めることがで
きる。かかる場合には、第2工程において、第1領域及
び第2領域によって観察波形を走査しつつ第1の信号パ
ターン特徴量及び第2の信号パターン特徴量を求め、第
3工程において、走査位置に応じて第1の信号パターン
特徴量と第2の信号パターン特徴量との関係を調べるこ
とにより、マークの形成位置が予め定められていないと
きであっても、簡易かつ精度良くマークを検出すること
ができる。
【0030】また、本発明の第2のマーク検出方法で
は、前記第1領域と前記第2領域との位置関係を、前記
マークの設計情報に基づいて定めることができる。かか
る場合には、第1領域と第2領域との位置関係をマーク
の設計情報に基づいて定めるので、マーク検出のために
合理的な第1領域と第2領域との位置関係を、事前計測
などを行うことなく定めることができる。これにより、
簡易かつ精度良くマークを検出することができる。
【0031】また、本発明の第2のマーク検出方法で
は、前記第1の信号パターン特徴量を、前記第1領域内
の前記観察波形の微分波形における第1の所定数番目の
高さとなるピーク高の絶対値とし、前記第2の信号パタ
ーン特徴量を、前記第2領域内の前記観察波形の微分波
形における最大ピーク高の絶対値とすることができる。
【0032】かかる場合には、所定のマーク内位置にお
ける観察信号レベルの急激な変化がマークの観察波形の
特徴であるときに、第1領域内にあると期待される観察
信号レベルの急激な変化数を第1の所定数として、第1
領域内の観察波形の微分波形における第1の所定数番目
の高さとなるピーク高の絶対値を第1の信号パターン特
徴量とする。また、第2領域内の観察波形の微分波形に
おける最大ピーク高の絶対値を第2の信号パターン特徴
量とする。例えば、マークが上述のライン・アンド・ス
ペースであり、観察波形の特徴がマークエッジにおける
急激な観察信号レベルの変化であるときに、第1領域内
にあると期待されるマークエッジ数に応じた第1の所定
数番目の高さとなるピーク高の絶対値を第1の信号パタ
ーン特徴量とし、最大ノイズレベルであると推定される
第2領域内の観察波形の微分波形における最大ピーク高
の絶対値を第2の信号パターン特徴量とする。
【0033】そして、第1の信号パターン特徴量と第2
の信号パターン特徴量との関係が調べられ、第1領域に
おける観察波形がマークを反映した信号パターンを含
み、第2領域における観察波形をノイズとみなすことが
できるか否かが判定される。この結果、第1領域にマー
クを反映した信号パターンが有意に含まれる可能性があ
るか否かを、簡易かつ精度良く判定することができる。
したがって、本発明の第2のマーク検出方法によって、
簡易かつ精度良くマークを検出することができる。
【0034】ここで、前記第1の所定数番目を、高い順
で、2番目及び4番目のいずれかとすることができる。
かかる場合には、マークが上述のライン・アンド・スペ
ースマークのようにラインパターンと該ラインパターン
と光学的な段差のあるスペースパターンとが組み合わさ
れたマークであり、第1領域を1本のラインパターンの
ライン幅よりも僅かに広い幅を有する領域としたとき、
マークが明暗マークとして振舞う場合には、第1の所定
数番目を高い順で2番目とすることにより、精度良くマ
ークを検出することができる。また、マークが位相マー
クとして振舞う場合には、第1の所定数番目を高い順で
4番目とすることにより、精度良くマークを検出するこ
とができる。
【0035】また、本発明の第2のマーク検出方法で
は、前記第3工程において前記第1領域内に前記マーク
を反映した信号パターンが含まれると判定された場合
に、前記第1領域内の信号観察波形においてノイズ波形
と推定される成分に関する第3の信号パターン特徴量を
求める第4工程と;前記第1の信号パターン特徴量と前
記第3の信号パターン特徴量との関係に基づいて、前記
第1領域内に前記マークを反映した信号パターンが有意
に含まれる可能性があるか否かを判定する第5工程と;
を更に含むことができる。
【0036】かかる場合には、第4工程において、第1
領域内の観察波形におけるマークを反映した信号パター
ンと考えられる波形以外のノイズ波形に関する第3の信
号パターン特徴量が求められる。そして、第5工程にお
いて、第1の信号パターン特徴量と第3の信号パターン
特徴量との関係に基づいて、第1領域内にマークを反映
した信号パターンが有意に含まれる可能性があるか否か
を判定する。すなわち、第1領域におけるマークを反映
した信号パターンと考えられる波形以外の波形をノイズ
波形とみなすことができるか否かが、第1の信号パター
ン特徴量と第3の信号パターン特徴量との関係に基づい
て判定される。この結果、第1領域にマークを反映した
信号パターンが有意に含まれる可能性があるか否かを、
簡易かつ精度良く判定することができる。したがって、
簡易かつ更に精度良くマークを検出することができる。
【0037】ここで、前記第1の信号パターン特徴量
を、前記第1領域内の前記観察波形の微分波形における
第1の所定数番目の高さとなるピーク高の絶対値とし、
前記第3の信号パターン特徴量を、前記第1領域内の前
記観察波形の微分波形における第2の所定数番目の高さ
となるピーク高の絶対値とすることができる。かかる方
法は、観察波形の微分波形の絶対値が観察波形の変化の
急激さを表しているので、ライン部とスペース部とから
なるマークのように、その観察波形の特徴がマークエッ
ジにおける急激な変化にあるようなマークの場合に有効
である。
【0038】なお、ライン部とスペース部とから成るマ
ークの場合、ライン部とスペース部との光学段差量と観
察光の波長との比によって、マークが明暗マークとして
振舞ったり、位相マークとして振舞ったりする。特に、
低段差マークのときには、段差の僅かな変化により、明
暗マークとして振舞うか、位相マークとして振舞うかが
変化する。ここで、明暗マークとして振舞う場合には、
1つのマークエッジに対して1つの波形エッジを有す
る。一方、位相マークとして振舞う場合には、1つのマ
ークエッジに対して2つの波形エッジを有する。そし
て、一般的にはマークは純粋な明暗マークと純粋な位相
マークとの中間のマークとして振舞うことになる。
【0039】以上のマークの振舞いを考慮して、前記第
1の所定数番目を、高い順で、2番目及び4番目のいず
れかとし、前記第2の所定数番目を、高い順で、5番目
とすることができる。かかる場合には、5番目の高さと
なるピーク高の絶対値をノイズ波形の大きさとして評価
することになるので、マークが純粋な明暗マーク、純粋
な位相マーク、及びそれらの中間のマークであることを
判別できない場合であっても、合理的かつ統一的に第1
領域内におけるSN比を評価することができる。
【0040】本発明の第1のマーク検出装置は、物体
(W)に形成されたマーク(SYM,SθM)を検出す
るマーク検出装置であって、前記マークを含む前記物体
の領域を観察する観察装置(AS,38)と;前記観察
装置によって得られた観察信号から、前記マークを反映
したマーク信号パターンであると推定される候補パター
ンを抽出する抽出装置(31)と;前記候補パターンそ
れぞれについて、前記マークの少なくとも1つの特徴ご
とに、前記特徴に応じた特徴量を求める第1演算装置
(32)と;前記候補パターンが複数抽出されたとき、
前記特徴ごとに、比較対象となる2つの前記候補パター
ン間における前記特徴量の差を反映し、無次元化及び規
格化された特定量を求める第2演算装置(33)とを備
えるマーク検出装置である。
【0041】これによれば、観察装置による観察結果と
して得られた観察信号から、抽出装置がマーク信号パタ
ーンの候補パターンを抽出する。こうして抽出された候
補パターンについて、第1演算装置が、マークの少なく
とも1つの特徴ごとに、該特徴に応じた特徴量を求め
る。そして、候補パターンが複数抽出されたとき、第2
演算装置が、特徴ごとに、比較対象となる2つの候補パ
ターン間における特徴量の差を反映し、無次元化及び規
格化された特定量を求める。したがって、本発明のマー
ク検出装置は、本発明のマーク検出方法を使用してマー
クを検出することができるので、精度良くかつ簡易にマ
ークを検出することができる。
【0042】本発明の第1のマーク検出装置では、前記
特定量が、所定の条件を満たすか否かを判別する判別装
置(34)を更に備える構成とすることができる。かか
る場合には、第2演算装置によって求められた特定量
が、所望の判定基準に応じて定量的に定められた所定の
条件を、判別装置が判別することができるので、マーク
の特徴における「マーク信号パターンらしさ」の相違
が、所望の判定基準からみて有意な相違であるかを簡易
に判断することができる。
【0043】ここで、前記判別装置による判別結果に基
づいて、前記複数の候補パターンの中から前記マーク信
号パターンを特定する処理装置(34)を更に備える構
成とすることができる。かかる場合には、所定の条件を
満たす少なくとも1つの特定量がある場合には、その特
定量に応じたマークの特徴において、比較される2つの
候補パターン間において「マーク信号パターンらしさ」
に有意な差があると判定できるので、処理装置が、2つ
の候補パターンの内から、より「マーク信号パターンら
しさ」が低いものを候補パターンから除外していくこと
により、複数の候補パターンの中から精度良くかつ簡易
にマーク信号パターンを特定することができる。
【0044】本発明の第2のマーク検出装置は、物体
(W)に形成されたマーク(SYM,SθM)を検出す
るマーク検出装置であって、前記マークの形成領域を含
む前記物体の領域を観察する観察装置(AS)と;前記
マークを反映した信号パターンを含むことが期待される
第1領域内の観察波形に関する第1の信号パターン特徴
量と、前記マークを反映した信号パターンを含まないこ
とが期待される第2領域内の観察波形に関する第2の信
号パターン特徴量を求める第1特徴量演算装置(71)
と;前記第1の信号パターン特徴量と前記第2の信号パ
ターン特徴量との関係に基づいて、前記第1領域内に前
記マークを反映した信号パターンが含まれるか否かを判
定する第1判定装置(72)と;を備えるマーク検出装
置である。
【0045】これによれば、観察装置による観察により
得られたマークの形成領域を含む物体の領域に関する観
察信号から、第1特徴量演算装置が、マークを反映した
信号パターンを含むことが期待される第1領域内の観察
波形に関する第1の信号パターン特徴量と、マークを反
映した信号パターンを含まないことが期待される第2領
域内の観察波形に関する第2の信号パターン特徴量を求
める。そして、第1判定装置が、第1の信号パターン特
徴量と第2の信号パターン特徴量との関係に基づいて、
第1領域内にマークを反映した信号パターンが有意に含
まれる可能性があるか否かを判定する。すなわち、本発
明の第2のマーク検出装置は、本発明の第2のマーク検
出方法を使用してマークを検出するので、簡易かつ精度
良くマークを検出することができる。
【0046】また、本発明の第2のマーク検出装置で
は、前記第1判定装置によって前記第1領域内に前記マ
ークを反映した信号パターンが含まれると判定された場
合に、前記第1領域内の信号観察波形における信号波形
と推定される成分に関する第3の信号パターン特徴量を
求める第2特徴量演算装置(73)と;前記第1の信号
パターン特徴量と前記第3の信号パターン特徴量との関
係に基づいて、前記第1領域内に前記マークを反映した
信号パターンが含まれるか否かを判定する第2判定装置
(74)と;を更に備える構成とすることができる。か
かる場合には、第2特徴量演算装置が、第1領域内の観
察波形におけるマークを反映した信号パターンと考えら
れる波形以外のノイズ波形に関する第3の信号パターン
特徴量が求められる。そして、第2判定装置が、第1の
信号パターン特徴量と第3の信号パターン特徴量との関
係に基づいて、第1領域内にマークを反映した信号パタ
ーンが有意に含まれる可能性があるか否かを、第1領域
におけるマークを反映した信号パターンと考えられる波
形以外の波形をノイズ波形とみなすことができるか否か
を判定することにより判定する。したがって、簡易かつ
更に精度良くマークを検出することができる。
【0047】また、本発明の第1又は第2のマーク検出
装置では、前記観察装置が、前記マークを撮像する撮像
装置を有し、前記観察信号が、前記撮像装置によって撮
像されたマーク像における光強度の位置変化に関する信
号である構成とすることができる。かかる場合には、マ
ーク像及びマーク周辺像を精度良く反映した観察信号を
得ることができる。
【0048】本発明の露光方法は、所定のパターンを基
板(W)上の区画領域に転写する露光方法であって、前
記基板をマークが形成された物体とし、前記基板に形成
されたマークを、本発明のマーク検出方法によって検出
して前記マークの位置を求め、前記マークの位置に基づ
いて前記基板の露光領域の位置を検出する位置検出工程
と;前記位置検出工程において求められた前記物体の露
光領域の位置に基づいて、前記物体の位置合わせを行い
つつ、前記基板に前記パターンを転写する転写工程とを
含む露光方法である。
【0049】これによれば、本発明のマーク検出方法を
使用して、基板に形成されたマークを精度良く検出した
後、該マークの位置を精度良く検出する。そして、その
検出結果に基づいて基板の位置合わせを行いつつ、区画
領域に所定のパターンを転写する。したがって、所定の
パターンを精度良く基板上の区画領域に転写することが
できる。なお、所定のパターンをマスクに形成されたパ
ターンとすることができる。
【0050】本発明の露光装置は、所定のパターンを基
板(W)に転写する露光装置であって、前記基板を保持
して移動させる基板ステージ装置(WST)と;前記基
板をマークが形成された物体とし、前記基板に形成され
たマークを検出する本発明のマーク検出装置と;前記マ
ーク検出装置によって検出された前記マークの位置を求
め、前記マークの位置に基づいて前記基板を位置合わせ
する制御装置(19,20)とを備える露光装置であ
る。これによれば、本発明のマーク検出装置によって、
マークを精度良く検出した後、マークの位置を精度良く
検出することができるので、所定のパターンを精度良く
基板上の区画領域に転写することができる。なお、所定
のパターンをマスクに形成されたパターンとすることが
できる。
【0051】本発明のデバイスは、本発明の露光装置を
用いて製造されたデバイスである。かかるデバイスにお
いては、本発明の露光装置を用いて、精度良くパターン
が転写されているので、高集積かつ高性能のデバイスを
提供することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】《第1の実施形態》以下、本発明
の第1の実施形態に係る露光装置を、図1〜図7を参照
して説明する。
【0053】図1には、本発明の第1の実施形態に係る
露光装置100の概略構成が示されている。この露光装
置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露
光装置である。この露光装置100は、照明系10、マ
スクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージR
ST、投影光学系PL、基板(被検体)としてのウエハ
Wが搭載されるウエハステージWST、撮像装置として
のアライメント顕微鏡AS、及び装置全体を統括制御す
る主制御系20等を備えている。
【0054】前記照明系10は、光源、フライアイレン
ズ等からなる照度均一化光学系、リレーレンズ、可変N
Dフィルタ、レチクルブラインド、及びダイクロイック
ミラー等(いずれも不図示)を含んで構成されている。
こうした照明系の構成は、例えば、特開平10−112
433号公報に開示されている。この照明系10では、
回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラ
インドで規定されたスリット状の照明領域部分を照明光
ILによりほぼ均一な照度で照明する。
【0055】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチク
ルステージRSTは、ここでは、磁気浮上型の2次元リ
ニアアクチュエータから成る不図示のレチクルステージ
駆動部によって、レチクルRの位置決めのため、照明系
10の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一
致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるととも
に、所定の走査方向(ここではY方向とする)に指定さ
れた走査速度で駆動可能となっている。さらに、本実施
形態では上記磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータ
はX駆動用コイル、Y駆動用コイルの他にZ駆動用コイ
ルを含んでいるため、Z方向にも微小駆動可能となって
いる。
【0056】レチクルステージRSTのステージ移動面
内の位置はレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干
渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例
えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レ
チクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置
情報はステージ制御系19に送られ、ステージ制御系1
9はレチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチ
クルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステ
ージRSTを駆動する。
【0057】レチクルRの上方には、レチクルアライメ
ント系22が配置されている。レチクルアライメント系
22は、ここでは図示を省略したが、それぞれ露光光E
Lと同じ波長の照明光にて検出対象のマークを照明する
ための落射照明系と、その検出対象のマークの像を撮像
するためのアライメント顕微鏡とを含んで構成されてい
る。アライメント顕微鏡は結像光学系と撮像素子とを含
んでおり、アライメント顕微鏡による撮像結果は主制御
系20に供給されている。この場合、レチクルRからの
検出光をレチクルアライメント系22に導くための不図
示の偏向ミラーが移動自在に配置されており、露光シー
ケンスが開始されると、主制御系20からの指令によ
り、不図示の駆動装置により偏向ミラーはそれぞれレチ
クルアライメント系22と一体的に露光光ELの光路外
に退避される。なお、レチクル上方には、1対のレチク
ルアライメント系22が配置されるが、図1では、これ
が代表的に1つのレチクルアライメント系22で示され
ている。
【0058】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの
方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとして
は、両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例えば1
/5、又は1/4)を有する屈折光学系が使用されてい
る。このため、照明光学系からの照明光ILによってレ
チクルRの照明領域が照明されると、このレチクルRを
通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してそ
の照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小像(部
分倒立像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウ
エハW上に形成される。
【0059】前記ウエハステージWSTは、投影光学系
PLの図1における下方で、不図示のベース上に配置さ
れ、このウエハステージWST上には、ウエハホルダ2
5が載置されている。このウエハホルダ25上にウエハ
Wが例えば真空吸着等によって固定されている。ウエハ
ホルダ25は不図示の駆動部により、投影光学系PLの
光軸直交面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光
学系PLの光軸AX方向(Z方向)にも微動可能に構成
されている。また、このウエハホルダ25は光軸AX回
りの微小回転動作も可能になっている。
【0060】ウエハステージWSTは走査方向(Y方
向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領
域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させることが
できるように、走査方向に垂直な方向(X方向)にも移
動可能に構成されており、ウエハW上の各ショット領域
を走査(スキャン)露光する動作と、次のショットの露
光開始位置まで移動する動作とを繰り返すステップ・ア
ンド・スキャン動作を行う。このウエハステージWST
はモータ等を含むウエハステージ駆動部24によりXY
2次元方向に駆動される。
【0061】ウエハステージWSTのXY平面内での位
置はウエハレーザ干渉計18によって、移動鏡17を介
して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出さ
れている。ウエハステージWSTの位置情報(又は速度
情報)WPVはステージ制御系19を介して主制御系2
0に送られ、主制御系20は、この位置情報(又は速度
情報)WPVに基づき、ステージ制御系19及びウエハ
ステージ駆動部24を介してウエハステージWSTの駆
動制御を行う。
【0062】また、ウエハステージWST上のウエハW
の近傍には、基準マーク板FMが固定されている。この
基準マーク板FMの表面は、ウエハWの表面と同じ高さ
に設定され、この表面にはアライメント用の基準マーク
が形成されている。
【0063】前記アライメント顕微鏡ASは、投影光学
系PLの側面に配置された、オフアクシス方式のアライ
メントセンサである。このアライメント顕微鏡ASは、
ウエハW上に形成されたウエハアライメントマーク(サ
ーチアライメントマーク及びファインアライメントマー
ク)の撮像結果を主制御系20へ向けて出力する。
【0064】前記主制御系20は、図2に示されるよう
に、主制御装置30と記憶装置40とを備えている。主
制御装置30は、ステージ制御系19にステージ制御デ
ータSCDを供給する等して露光装置100の動作を制
御する制御装置39と、アライメント顕微鏡ASから送
られてきた撮像データIMDを収集する撮像データ収集
装置38と、収集された撮像データからサーチアライメ
ントマークの撮像信号パターン(以下、「マーク信号パ
ターン」)を検出するマーク信号パターン検出装置37
とを備えている。該マーク信号パターン検出装置37
は、撮像データ収集装置38によって収集された撮像デ
ータから、マーク信号パターンの候補となる候補信号パ
ターンを抽出する抽出装置31と、抽出装置31によっ
て抽出された候補パターンそれぞれについて、マーク信
号パターンの特徴として予め定められた特徴ごとに特徴
量を算出する第1演算装置としての特徴量算出装置32
と、比較対象となる2つの候補パターン間における特徴
量の差を反映した特定量を算出する第2演算装置として
の特定量算出装置33と、該特定量算出装置33によっ
て算出された特定量に基づいて、比較対象となる2つの
候補パターン間で「マーク信号パターン」らしさに有意
な差があるか否かを判別するとともに、この判別結果に
基づいて候補パターンの中からマーク信号パターンを特
定する判別装置及び処理装置としての判別・処理装置3
4とを有している。また、記憶装置40は、その内部に
撮像データ格納領域41と、候補パターン格納領域42
と、特徴量格納領域43と、特定量格納領域44とを有
している。なお、前述のアライメント顕微鏡ASと撮像
データ収集装置31とから観察装置が構成されている。
なお、図2においては、データの流れが実線矢印で示さ
れ、制御の流れが点線矢印で示されている。主制御系2
0の各装置の作用は後述する。
【0065】なお、本実施形態では、主制御装置30を
上記のように、各種の装置を組み合わせて構成したが、
主制御装置30を計算機システムとして構成し、主制御
装置30を構成する上記の各装置の機能を主制御装置3
0に内蔵されたプログラムによって実現することも可能
である。
【0066】図1に戻り、露光装置100には、投影光
学系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成
するための結像光束を光軸AX方向に対して斜め方向よ
り供給する不図示の照射光学系と、その結像光束のウエ
ハWの表面での各反射光束をそれぞれスリットを介して
受光する不図示の受光光学系とから成る斜入射方式の多
点フォーカス検出系が、投影光学系PLを支える支持部
(図示省略)に固定されている。この多点フォーカス検
出系としては、例えば特開平5−190423号公報に
開示されるものと同様の構成のものが用いられ、ステー
ジ制御系19はこの多点フォーカス検出系からのウエハ
位置情報に基づいてウエハホルダ25をZ方向及び傾斜
方向に駆動する。
【0067】次に、上述のようにして構成された本実施
形態の露光装置100により、ウエハWに対して第2層
目(セカンドレイヤ)以降の層の露光処理を行う際の動
作について、主に図3〜図7を参照しつつ説明する。
【0068】まず、不図示のレチクルローダにより、レ
チクルステージRST上にレチクルRがロードされ、主
制御系20では、レチクルアライメント及びベースライ
ン計測を行う。具体的には、主制御系20では、ウエハ
駆動装置24を介してウエハステージWST上の基準板
FMを投影光学系PLの直下に位置決めし、レチクルア
ライメント系22を用いてレチクルR上のレチクルアラ
イメントマークと基準板FM上の第1基準マークとの相
対位置を検出した後、ウエハステージWSTを所定量、
例えばベースライン量の設計値だけXY面内で移動し
て、アライメント顕微鏡ASを用いて基準板FM上の第
2基準マークを検出する。このとき、主制御系20で
は、このとき得られるアライメント顕微鏡ASの検出中
心と第2基準マークの相対位置関係及び先に計測したレ
チクルアライメントマークと基準板FM上の第1基準マ
ークとの相対位置と、それぞれに対応するウエハ干渉計
18の計測値とに基づいて、ベースライン量を計測す
る。
【0069】このような準備作業の終了後、図3のフロ
ーチャートに示される動作が開始される。
【0070】まず、ステップ101において、主制御系
20では不図示のウエハローダの制御系にウエハWのロ
ードを指示する。これにより、ウエハローダによって、
ウエハWがウエハステージWST上のウエハホルダ25
上にロードされる。
【0071】次に、ステップ102において、ウエハW
上に形成されたサーチ・アライメントマークの1つであ
るYマークSYM(図4(A)参照)を撮像する。
【0072】前提として、YマークSYM及び後に撮像
対象となるθマークSθM(図4(A)参照)を含むサ
ーチ・アライメントマークは、前層までの露光の際に、
レチクルパターンと共にウエハWに転写形成されている
ものとする。なお、サーチ・アライメントマークは、図
4(A)に示されるショット領域SAごとに付設されて
転写形成されているが、本実施形態では、少ないマーク
の位置の検出によって精度良く、ウエハ・ローテーショ
ン及びウエハWの中心位置を算出するために、図4に示
されるように、X方向間隔が長く、かつ、ウエハWの中
心位置からのY方向距離が長くなる2つのサーチ・アラ
イメントマークをYマークSYMとθマークSθMとし
て採用している。
【0073】また、本実施形態では、サーチ・アライメ
ントマーク、すなわちYマークSYM及びθマークSθ
Mとして、図4(B)に示されるようなX方向に延びる
ラインパターンSML1,SML2,SML3が、Y方
向に沿って並べられたラインアンドスペースマークを使
用しているものとする。そして、YマークSYM及びθ
マークSθMは、設計値として、図4(B)に示される
ように、各ラインパターンSML1,SML2,SML
3が同一のライン幅DLWを有し、ラインパターンSM
L1とラインパターンSML2との間隔がDLD1とさ
れ、また、ラインパターンSML2とラインパターンS
ML3との間隔がDLD2とされている。更に、設計上
は、各ラインパターンSML1,SML2,SML3の
スペース部との境界部(エッジ部)は同様の形状となっ
ている。
【0074】なお、本実施形態では、サーチ・アライメ
ントマークを、ラインが3本のラインアンドスペースマ
ークが示されているが、サーチ・アライメントマークと
して採用されるラインアンドスペースマークにおけるラ
イン本数は、3本に限定されるものではなく、他の本数
であってもよい。また、本実施形態では、ライン間隔を
異ならせたが同一のライン間隔としてもよい。
【0075】以上のように、YマークSYM及びθマー
クSθMそれぞれは、(a)ラインパターンSML1,
SML2,SML3は、同一のライン幅DLWを有して
いる(以下、「特徴1」という)、(b)ラインパター
ンSML1,SML2,SML3は、所定間隔(DLD
1,DLD2)でY方向に沿って並んでいる(以下、
「特徴2」という)、及び、(c)ラインパターンSM
L1,SML2,SML3は同様のエッジ形状を有して
いる(以下、「特徴3」という)、という3つの特徴を
有しているマークである。ここで、以上の特徴1、特徴
2、及び特徴3の内、特徴1及び特徴2は、特徴3と比
べてYマークSYM又はθマークSθMらしさをより強
く反映していると考えられる。したがって、YマークS
YM及びθマークSθMの検出にあたって、特徴1及び
特徴2は、特徴3よりも優先度の高い特徴であるといえ
る。
【0076】YマークSYMの撮像にあたり、主制御系
20は、アライメント顕微鏡ASの倍率を低倍率に設定
し、この状態で、アライメント顕微鏡ASの下方にYマ
ークSYMが位置するように、ウエハ干渉計18の計測
値をモニタしつつウエハ駆動装置24を介してウエハス
テージWSTを移動させる。そして、主制御系20の制
御装置39からの指示に応じて、アライメント顕微鏡A
SがYマークSYMを撮像する。こうして、アライメン
ト顕微鏡ASによって撮像された観察視野内の撮像デー
タIMDを、制御装置39からの指示に応じて、撮像デ
ータ収集装置31が入力し、撮像データ格納領域41に
格納することにより、撮像データIMDが収集される。
【0077】以上のYマークSYMの撮像にあたって、
図5(A)に示されるように、アライメント顕微鏡AS
の観察視野SVAのX方向幅はYマークSYMのX方向
幅よりも狭く設定されているが、Y方向幅はYマークS
YMのY方向幅よりも広く設定されている。これは、Y
マークSYMのY方向位置の検出のためには、観察視野
SVAには、YマークSYMのX方向の広がりの一部が
入ればよいが、YマークSYMのY方向の広がりは全て
を入れる必要があるからである。このため、観察視野S
VA内には、YマークSYMを構成するラインパターン
SML1,SML2,SML3以外のラインパターン
(図5(A)におけるNL1,NL2,NL3)が入る
ことがある。
【0078】次に、図3に戻り、サブルーチン103に
おいて、撮像データ格納領域41に格納された撮像デー
タに含まれる信号波形からYマークSYMの信号波形パ
ターンが検出されることにより、YマークSYMが検出
される。
【0079】サブルーチン103では、図6に示される
ように、まず、ステップ121において、抽出装置31
が撮像データ格納領域41に格納された撮像データを読
み出して、前処理を行う。この前処理では、まず、観察
領域SVAのX方向の中心付近におけるY方向の複数本
(例えば、50本)の走査線上の強度の分布の平均を求
めることによりホワイトノイズを相殺した後、波形の平
滑化を行って、平均的なY方向に関する信号強度分布I
(Y)を求める。こうして求められた信号強度分布I
(Y)の例が、図5(B)に示されている。なお、図5
(B)の例においては、ラインパターンSML1,SM
L2,SML3,NL1,NL2,NL3に応じた波形
に、前層までのウエハWへのパターン転写が理想的に行
われなかったことにともなうノイズNZ1,NZ2,N
Z3,NZ4が重畳された波形が示されている。なお、
本実施形態では、ライン部分の反射率がスペース部分の
反射率よりも高いものとしており、ライン部分の光強度
の方がスペース部分の光強度よりも大きくなるものとし
ている。
【0080】次に、抽出装置31は、信号強度分布I
(Y)の微分波形dI/dYを算出する。こうして、得
られた微分波形dI/dYが、図5(C)に示されてい
る。図5(C)の微分波形dI/dYでは、ラインパタ
ーンとスペースパターンとの境界であるエッジの候補で
ある20個のピークP1〜P20が現れている。こうした
ピークP1〜P20について、(a)ピーク値がエッジと
しての許容値の範囲内であること(条件1)、(b)ラ
インパターンのエッジに関する波形であれば、Y方向に
波形を辿った場合に、正のピークの後に負のピークが出
現すること(条件2)、(c)Y方向に波形を辿った場
合に、正のピークから次の負のピークまでのY方向の距
離がラインパターンのY方向幅と考えられるが、Yマー
クSYMのラインパターンSML1,SML2,SML
3のY方向幅として許容値の範囲内であること(条件
3)等の条件をテストすることにより、ラインパターン
SML1,SML2,SML3のエッジ候補を絞りこ
む。こうして絞り込まれた結果、図5(D)に示される
エッジ候補E1〜E10が残ったっとして、以下説明す
る。すなわち、条件1によってノイズNZ2,NZ3に
よるピークP5,P6,P10,P11がエッジ候補から外さ
れ、条件2によってノイズNZ1によるピークP1,P2
がエッジ候補から外され、また、条件3によってノイズ
NZ4及びラインパターンNL2によるピークP13,P
14,P17,P18がエッジ候補から外されたとする。
【0081】以上のようにして、撮像データの前処理が
終了すると、図6のステップ121において、引き続
き、抽出装置31が、マーク信号パターンに関する第1
候補パターンの抽出を行う。かかる抽出は、Y座標値が
最も小さいエッジ候補E1から始めて、Y座標値の大き
さの順に6個のエッジ候補E1〜E6をとることによって
行われる。そして、各エッジ候補E1〜E6のY座標値及
びピーク値が、候補パターン格納領域42に格納され
る。
【0082】次に、ステップ123において、抽出装置
31が、第1候補パターンが有ったか否かを判断する。
もし、エッジ候補が6個未満であるときには、ステップ
123において否定的な判断がなされ、処理はステップ
135に移る。そして、ステップ135において、Yマ
ークの検出ができないと判定されて、サブルーチン処理
が終了する。
【0083】上記のように、エッジ候補が6個以上であ
り、第1候補パターンが抽出されたときには、ステップ
123において肯定的な判断がなされ、処理はステップ
124に移る。
【0084】そして、ステップ124において、制御装
置39の指示に応じて、特徴量算出装置32が、候補パ
ターン格納領域42からエッジ候補E1〜E6の情報を読
み出し、第1候補パターンの特徴量を算出する。本実施
形態においては、前述のYマークSYMの特徴1〜特徴
3それぞれについて特徴量が算出される。
【0085】すなわち、特徴量算出装置32は、特徴1
の「ラインパターン幅が所定値(=DLW)である」こ
とに関する特徴量A11を算出する。このため、特徴量算
出装置32は、エッジ候補E1〜E6のY座標値YE1
YE6として、 ΔW1=(YE2−YE1)−DLW …(1) ΔW2=(YE4−YE3)−DLW …(2) ΔW3=(YE6−YE5)−DLW …(3) によって、ラインパターン幅誤差ΔWk(k=1〜3)
を求め、該ラインパターン幅誤差ΔWkの標準偏差を特
徴量A11として算出する。
【0086】また、特徴量算出装置32は、特徴2の
「ラインパターン間隔が所定値(=DLD1,DLD
2)である」ことに関する特徴量A12を算出する。この
ため、特徴量算出装置32は、 ΔD1=(YE3−YE2)−DLD1 …(4) ΔD2=(YE5−YE4)−DLD2 …(5) によって、ラインパターン間隔誤差ΔDm(m=1,
2)を求め、該ラインパターン間隔誤差ΔDmの標準偏
差を特徴量A12として算出する。
【0087】また、特徴量算出装置32は、特徴3の
「エッジ形状が均一である」ことに関する特徴量A
13を、エッジ候補E1〜E6のピーク値の標準偏差を算出
することによって求める。
【0088】次いで、ステップ125において、特徴量
算出装置32は、以上のようにして求めた特徴量A11
13を特徴量格納領域43に特定候補パターン候補の特
徴量B1〜B3として格納する。
【0089】そして、ステップ126において、特徴量
算出装置32は、パラメータiを2に設定する。
【0090】次に、ステップ127において、制御装置
39の指示に応じて、抽出装置31は、次から処理する
候補パターンの番号を示すパラメータiの値を読み出
し、第i候補パターンを抽出する。かかる第i候補パタ
ーンの抽出は、エッジ候補E2i -1から始めて、Y座標値
の大きさの順に6個のエッジ候補E2i-1〜E2i+4をとる
ことによって行われる。そして、各エッジ候補E2i-1
2i+4のY座標値及びピーク値が、候補パターン格納領
域42に格納される。
【0091】引き続き、ステップ128において、抽出
装置31は、第i候補パターンが有ったか否かを判断す
る。ここでは、i=2であり、エッジ候補E3〜E8は存
在するので、肯定的な判断がなされ、処理はステップ1
29に移る。
【0092】そして、ステップ129において、制御装
置39の指示に応じて、特徴量算出装置32が、候補パ
ターン格納領域42からエッジ候補E3〜E8の情報を読
み出し、第1候補パターンの場合と同様にして、第i候
補パターンの特徴量Ai1〜A i3を算出し、特徴量格納領
域43に格納する。
【0093】次に、ステップ130において、制御装置
39の指示に応じて、特定量算出装置33が、特徴量格
納領域43から特定候補パターン候補の特徴量B1〜B3
及び第i候補パターンの特徴量Ai1〜Ai3を読み出し、
特徴j(j=1〜3)ごとのコントラストCjを、 Cj=|(Aij−Bj)/(Aij+Bj)| …(6) によって算出する。
【0094】引き続き、サブルーチン131において、
制御装置39の指示に応じて、判別・処理装置34が、
現在の特定候補パターン候補と第i候補パターンとの
「マーク信号パターンらしさ」が、特定量格納領域44
及び特徴量格納領域43から読み出した特定量C1
3、現在の特定候補パターン候補の特徴量B1〜B3
及び第i候補パターンの特徴量Ai1〜Ai3に基づいて比
較される。なお、前述したように、特徴1及び特徴2の
方が特徴3よりもYマークSYMの特徴を良く反映して
いるので、比較にあたって、特徴1及び特徴2の優先度
を特徴3の優先度よりも高くしている。
【0095】サブルーチン131では、図7に示される
ように、判別・処理装置34が、ステップ141におい
て、優先度の最も高い特徴、すなわち特徴1及び特徴2
に応じたコントラストC1及びコントラストC2のなか
で、予め定められた一定値D以上のものがあるか否かを
判断する。ここで、例えば、一方のコントラストが他方
のコントラストの2倍以上であるか否かを判定したいと
きには、Dを1/3とする。また、一方のコントラスト
が他方のコントラストの1.5倍以上であるか否かを判
定したいときには、Dを1/5とする。また、単に大小
を比較すればよいときには、Dを0とする。
【0096】ステップ141で肯定的な判断がなされる
と、処理はステップ145に移る。ステップ145にお
いては、まず、判別・処理装置34が、値D以上であっ
たコントラストの内で最大のものを選び出す。すなわ
ち、コントラストC1及びコントラストC2の双方が値D
以上であった場合には、コントラストC1とのコントラ
ストC2との大小比較を行い、大きい方を選び出す。も
し、コントラストC1とのコントラストC2と同一である
場合には、双方を選択する。また、コントラストC1
びコントラストC2の一方のみが値D以上であった場合
には、その一方のみが自動的に選択される。
【0097】次に、判別・処理装置34が、選択された
コントラストに応じた特徴の大小に応じて、現在の特定
候補パターン候補と第i候補パターンとの「マーク信号
パターンらしさ」の高低を判定する。本実施形態では、
ラインパターン幅の設計値からのバラツキが小さいほど
マーク信号パターンらしく、また、ラインパターン間隔
の設計値からのバラツキが小さいほどマーク信号パター
ンらしいと考えられるので、上記で選択されたコントラ
ストに応じた特徴量が小さいほど、「マーク信号パター
ンらしさ」が高いと判定される。
【0098】そして、判別・処理装置34は、「マーク
信号パターンらしさ」が高いと判定されたものの特徴量
を新たな特定候補パターン候補の特徴量として特徴量格
納領域43に格納しサブルーチン131の処理を終了す
る。
【0099】なお、コントラスト値の比較により、双方
のコントラストが選択され、かつ、それぞれのコントラ
ストに応じた特徴における「マーク信号パターンらし
さ」の高低の判定結果が相反する結果となったときは、
双方の候補パターンの「マーク信号パターンらしさ」は
同程度であると考えられるので、判別・処理装置34
は、双方の候補パターンの特徴量を新たな特定候補パタ
ーン候補の特徴量として特徴量格納領域43に格納しサ
ブルーチン131の処理を終了する。
【0100】上述のステップ141において否定的な判
断がなされたときには、処理はステップ142に移り、
ステップ142において、判別・処理装置34が、次に
高い優先度の特徴があるか否かを判断する。この段階で
は、2番目の優先度の特徴3が存在するので、肯定的な
判断がなされ、処理はステップ143に移る。
【0101】ステップ143においては、判別・処理装
置34が、ステップ141の場合と同様にして、コント
ラストC3が値D以上であるか否かを判定する。そし
て、肯定的な判断がなされると、処理はステップ145
に移り、上記と同様にして、現在の特定候補パターン候
補と第i候補パターンとの「マーク信号パターンらし
さ」の高低が判定され、「マーク信号パターンらしさ」
が高いと判定された候補パターンの特徴量が、新たな特
定候補パターン候補の特徴量として特徴量格納領域43
に格納され、サブルーチン131の処理が終了する。
【0102】一方、ステップ143において否定的な判
断がなされると、処理はステップ142に移り、ステッ
プ142において、判別・処理装置34が、次に高い優
先度の特徴があるか否かを判断する。この段階では、次
に優先度の高い特徴は無いので、否定的な判断がなさ
れ、処理はステップ144に移る。
【0103】ステップ144において、判別・処理装置
34は、双方の候補パターンの「マーク信号パターンら
しさ」は同程度であると判定し、双方の候補パターンの
特徴量を新たな特定候補パターン候補の特徴量として特
徴量格納領域43に格納しサブルーチン131の処理を
終了する。
【0104】以上のようにして、サブルーチン131が
終了すると、図6のステップ133において、パラメー
タiがインクリメントされる。引き続き、ステップ12
7〜ステップ133までの処理が、ステップ128にお
いて否定的な判断がなされるまで、各第i候補パターン
ごとに行われ、特定候補パターン候補が更新される。そ
して、すべての候補パターンについて、「マーク信号パ
ターンらしさ」の評価が終了すると、ステップ128に
おいて否定的な判断がなされると、処理はステップ13
4に移る。
【0105】ステップ134においては、特徴量格納領
域43に記憶された特定候補パターン候補の情報が読み
出され、最終的に残った特定候補パターン候補の数が1
つであるか否かが判断される。ここで、肯定的な判断が
なさると、処理がステップ136にうつり、YマークS
YMが検出されたと判定されるとともに、最終的に残っ
た特定候補パターン候補がYマーク信号パターンである
と判定され、サブルーチン103の処理が終了する。一
方、否定的な判断がなされると、処理がステップ135
に移り、YマークSYMが検出されなかった判定され、
サブルーチン103の処理が終了する。
【0106】以上のようにして、サブルーチン103が
終了すると、図3のステップ104において、Yマーク
SYMが検出されたか否かが判定される。ここで、否定
的な判断がなされると、YマークSYMの再検出等のエ
ラー処理が開始される。一方、肯定的な判断がなされる
と、処理はステップ105に移る。
【0107】ステップ105において、主制御系20で
は、特徴量格納領域43に格納されたYマークSYMの
マーク信号パターンの情報に基づいて、スライス法や最
大スロープ法等により、YマークSYMのY位置Y1
検出する。
【0108】次に、ステップ106〜109において、
上述のステップ102〜105と同様にして、θマーク
SθMのY位置Y2が求められる。
【0109】引き続き、ステップ111において、主制
御系20は、上記のYマークSYM及びθマークSθM
の位置検出結果Y1,Y2に基づいて、ウエハ・ローテー
ションθsを、 θs=(Y1−Y2)/L …(7) によって算出するとともに、ウエハの中心位置O’を算
出する。ここで、Lは、YマークSYMとθマークSθ
Mとの間の設計上のX方向距離である。
【0110】上記のウエハ・ローテーションθs及びウ
エハ中心位置の算出が終了すると、ステップ112にお
いて、EGA計測の対象となるウエハ上の複数ショット
(EGAサンプリングショット)に付設されたファイン
・アライメント・マーク(以下、便宜上「サンプリング
・マーク」と呼ぶ)の位置を、それぞれの設計値と上で
求めたウエハ・ローテーションθsとウエハ中心位置
O’とに基づいて算出する。
【0111】次に、ステップ113において、主制御系
32は、アライメント顕微鏡ASの倍率を高倍率に設定
し、この状態で、上記ステップ112で求めた各サンプ
リング・マークがアライメント顕微鏡ASの真下になる
位置に、干渉計システム18の計測値をモニタしつつウ
エハ駆動装置24を介してウエハステージWSTを順次
位置決めしつつ、アライメント顕微鏡ASを用いて各サ
ンプリングマークを検出する。この際、主制御系20で
は、各サンプリング・マークの検出時のアライメント顕
微鏡ASの計測値とそのときの干渉計システム18の計
測値とに基づいて、各サンプリング・マークの座標位置
を検出する。
【0112】引き続きステップ114において、主制御
系20は、例えば特開昭61ー44429号公報に開示
されるような最小自乗法を用いた統計演算を行い、ウエ
ハW上の各ショット領域の配列に関するローテーション
θ、X,Y方向のスケーリングSx,Sy、直交度Or
t、X,Y方向のオフセットOx、Oyの6つのパラメ
ータを算出する。
【0113】次いで、ステップ115において、主制御
系32は、上記6つのパラメータを所定の演算式に代入
して、ウエハW上の各ショット領域の配列座標、すなわ
ち重ね合せ補正位置を算出する。
【0114】なお、上記のステップ113,114,1
15の処理の具体的内容は、例えば上記特開昭61ー4
4429号公報等に詳細に開示されており、公知である
から、詳細な説明については省略する。
【0115】その後、主制御系20では、上で求めた各
ショット領域の配列座標と予め計測したベースライン距
離とに基づき、ウエハW上の各ショット領域の露光のた
めの走査開始位置にウエハWを順次ステッピングさせる
動作と、レチクルステージRSTとウエハステージWS
Tとを走査方向に同期移動させつつレチクルパターンを
ウエハ上に転写する動作とを、繰り返して、ステップ・
アンド・スキャン方式による露光動作を行う。これによ
り、ウエハWに対する露光処理が終了する。
【0116】以上説明したように、本実施形態による
と、YマークSYMやθマークSθMの形成領域を含む
ウエハW上の領域を観察して得られた観察信号から候補
パターンを抽出し、抽出された候補パターンそれぞれに
ついて特徴量を求め、「マーク信号パターンらしさ」が
比較される2つの候補パターンについて、マークの特徴
ごとに、特徴量の差を反映し、無次元化及び規格化され
た、(6)式で定義されるコントラストを求めることに
している。このため、一方の候補パターンの「マーク信
号パターンらしさ」と他方の候補パターンの「マーク信
号パターンらしさ」との比較にあたって、注目する特徴
についてどの程度の「マーク信号パターンらしさ」の相
違があるかの定量的な評価を簡易に行うことができる。
また、注目する特徴が複数あるときには、どの特徴につ
いてどの程度の「マーク信号パターンらしさ」の相違が
あるかの定量的な評価を簡易に行うことができる。した
がって、精度良くかつ簡易にYマークSYMやθマーク
SθMを検出することができる。
【0117】また、「マーク信号パターンらしさ」の比
較において使用される特徴に優先度を設け、優先度の高
いものから順に比較していくので、マーク検出を迅速に
検出することができる。
【0118】また、YマークSYMやθマークSθMを
精度良く検出することができるので、ウエハの正確な位
置合わせが可能となり、レチクルに形成されたパターン
を精度良くウエハWのショット領域に転写することがで
きる。
【0119】なお、上記の第1の実施形態では、「マー
ク信号パターンらしさ」の比較において使用される特徴
を上述の特徴1〜特徴3としたが、これらの内の1つ又
は2つの特徴のみを使用することも可能であるし、ま
た、他の特徴(例えば、設計上では、ラインパターンの
2つのエッジは均一であるという特徴等)を使用するこ
とも可能である。さらに、上述の特徴1〜特徴3以外に
他の特徴を加えて、「マーク信号パターンらしさ」の比
較を行うことも可能である。
【0120】また、上記の第1の実施形態では、比較に
おいて使用される特徴に優先度を設けたが、優先度によ
る特徴のグループ分けを行わないことも可能である。
【0121】また、上記の第1の実施形態では、2つの
候補パターンにおける「マーク信号パターンらしさ」の
判定に使用する特定量として、上記の(6)式で定義さ
れるコントラストを使用したが、2つの特徴量に関する
標準偏差を、2つの特徴量の平均値によって除算したも
のとすることができるし、また、比較対象となる2つの
特徴量に関する分散を、2つの特徴量の平均値の自乗に
よって除算したものとすることもできる。さらに、特定
量を、比較対象となる2つの特徴量の差を、全ての候補
信号パターンから選択された候補信号パターンそれぞれ
に応じた前記2つの特徴量と同一種類の特徴量の線形結
合によって除算したものとすることもできる。
【0122】《第2の実施形態》以下、本発明の第2の
実施形態に係る露光装置を、図8〜図13を参照して説
明する。
【0123】本実施形態の露光装置は、前述の第1の実
施形態の露光装置100と比べて、図2における抽出装
置31の作用が異なる、すなわち、図6のステップ12
1,127におけるマーク信号パターンの候補パターン
の抽出動作が異なる以外は、全く同様に構成され、作用
する。以下、主にこの相違点に着目して、本実施形態の
露光装置について説明する。なお、本実施形態の説明に
あたって、第1の実施形態と同一又は同等の要素には同
一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0124】本実施形態における抽出装置31は、図8
に示されるように、制御装置39(図2参照)の制御の
下で、抽出装置31全体を制御する抽出制御装置79
と、撮像データ格納領域41から読み出した撮像データ
に基づいて、マーク信号パターン候補の第1次抽出を行
う第1次抽出装置77と、第1次抽出装置77によって
抽出された第1次マーク信号パターン候補から第2次マ
ーク信号パターン候補を抽出する第2次抽出装置78と
を備えている。ここで、第1次抽出装置77は、第1特
徴量演算装置71と、第1判定装置72と、第2特徴量
演算装置73と、第2判定装置74とから構成されてい
る。かかる抽出装置31の各装置の作用は後述する。
【0125】なお、本実施形態では、抽出装置31を上
記のように、各種の装置を組み合わせて構成したが、前
述のように主制御装置30(図2参照)を計算機システ
ムとして構成したときには、主制御装置30に内蔵され
たプログラムによって実現することも可能である。
【0126】ところで、ウエハWにおけるYマークSY
M及びθマークSθMの形成領域は、図9(A)のYZ
断面でYマークSYMのラインパターンSMLm(m=
1〜3)の近傍部が代表的に示される、基層51の表面
にラインパターンSMLmが形成されており、ラインパ
ターンSMLm及びこれらの間のスペースパターンを、
上面がCMP等の平坦化処理によって平坦化されたレジ
スト層PRTが覆っている。レジスト層PRTの材質
は、例えばポジ型レジスト材や化学増幅型レジストであ
り、高い光透過性を有している。また、基層51の材質
とラインパターンSMLmの材質とは互いに異なってお
り、一般に反射率や透過率が互いに異なっている。本実
施形態では、ラインパターンSMLmの材質は反射率が
高いものであり、かつ、基層51の材質はラインパター
ンSMLmの材質よりも反射率が低いものとしている。
そして、基層51及びラインパターンSMLmの上面は
ほぼ平坦であるとする。
【0127】このとき、上方から照明光を照射し、マー
クSYM(SθM)の形成領域における反射光による像
を上方で観察すると、ラインパターンSMLmが照射光
に対して明暗マークとして振る舞うか、位相マークとし
て振る舞うかによって、マーク像における光強度のY方
向分布が異なる。ラインパターンSMLmが明暗マーク
としてのみ振る舞うときのマーク像における光強度のY
方向分布IS(Y)(以下、「明暗マーク波形(又はシ
ングル波形)IS(Y)」という)は、図9(B)に示
されるように、ラインパターンSMLmの上面に対応す
るライン平坦部LFmで光強度が最も大きく且つ一定で
あり、スペースパターン上面(基層51上面)に対応す
るスペース平坦部SFで光強度が次に大きく且つ一定で
あり、そして、ラインパターンSMLmの上面と基層5
1上面との間すなわちエッジ部では、光強度が単調に変
化する。一方、ラインパターンSMLmが位相マークと
してのみ振る舞うときのマーク像における光強度のY方
向分布ID(Y)(以下、「位相マーク波形(又はダブ
ル波形)ID(Y)」という)は、図9(C)に示され
るように、ライン平坦部LFmで光強度が最も大きく且
つ一定であり、スペース平坦部SFで光強度が次に大き
く且つ一定であり、そして、エッジ部では、光強度がJ
字(又は、し字)状に変化する。
【0128】なお、通常観察されるマーク像における光
強度のY方向分布は、明暗マーク波形IS(Y)と位相
マーク波形ID(Y)との中間の波形となる。すなわ
ち、通常の波形は、マークエッジ部において極小点すな
わち谷を有しているが、その谷の深さは、位相マーク波
形ID(Y)程深いものではない。ここで、その谷の深
さは、同一のマーク内においても対応するラインパター
ンが異なれば異なることがあり、さらに、同一のライン
パターンであってもその両側のマークエッジごとに異な
ることもある。
【0129】また、図9(A)〜(C)に示されるよう
に、位相マークであるか明暗マークであるかにかかわら
ず、各ライン平坦部LFmとそのY方向両側の波形エッ
ジの部分を含めた領域(以下、「ライン像幅」という)
のY方向幅は、本来のラインパターンSMLmに応じた
Y方向幅よりも大きくなっている。以下、ライン像幅を
LWと表す。
【0130】次に、上述のようにして構成された本実施
形態の露光装置100により、ウエハWに対して第2層
目(セカンドレイヤ)以降の層の露光処理を行う際の動
作について、主に図9〜図13を参照しつつ説明する。
【0131】まず、第1の実施形態と同様に、不図示の
レチクルローダにより、レチクルステージRST上にレ
チクルRがロードされ、主制御系20では、レチクルア
ライメント及びベースライン計測を行う。次に、図3の
ステップ101において、不図示のウエハローダによっ
て、ウエハWがウエハステージWST上のウエハホルダ
25上にロードされ、ウエハW上に形成されたサーチ・
アライメントマークの1つであるYマークSYMが撮像
される(図3のステップ101,102参照)。
【0132】かかる撮像の結果、図10(A)に示され
るように、ライン像幅LWのライン像IML1〜IML
3を含み、ライン像IML1とライン像IML2との間
隔が幅SW1であり、ライン像IML2とライン像IM
L3との間隔が幅SW2であるYマーク像ISYMが撮
像される。なお、ライン像IML1〜IML3のY方向
中心位置間の間隔は、ラインパターンSML1〜SML
3のY方向中心位置間の間隔に応じたものとなってい
る。
【0133】次に、撮像データ格納領域41に格納され
た撮像データに含まれる信号波形からYマークSYMの
信号波形パターンが検出されることにより、YマークS
YMが検出される(図3のステップ103参照)。かか
るYマークの検出にあたって、まず、図6のステップ1
21(図3のサブルーチン103における最初の処理ス
テップ)において、抽出装置31によるマーク信号パタ
ーンに関する第1候補パターンの抽出が行われる。
【0134】本実施形態における当該第1候補パターン
の抽出は、図11のステップ151において、第1特徴
量演算装置71が、撮像データ格納領域41に格納され
た撮像データを読み出して、前処理を行う。この前処理
は、第1の実施形態と同様に、観察領域のX方向の中心
付近におけるY方向の複数本(例えば、50本)の走査
線上の強度の分布の平均を求めることによりホワイトノ
イズを相殺した後、波形の平滑化を行って、平均的なY
方向に関する信号強度分布(以下、「信号波形」とい
う)I(Y)を求めることによって行われる。
【0135】こうして求められた信号波形I(Y)の例
が、図10(B)に示されている。この図10(B)の
例では、ライン像IML1は、ほぼ位相マーク像である
としている。また、ライン像IML2は、その−Y方向
側では位相マーク像の傾向が強く、+Y方向側では明暗
マーク像の傾向が強いとしている。また、ライン像IM
L3は、ほぼ明暗マーク像であるとしている。そして、
信号波形は、様々な信号波形が重畳しているとしてい
る。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、
ライン部分の反射率がスペース部分の反射率よりも高い
ものとしており、ライン部分の光強度の方がスペース部
分の光強度よりも大きくなるものとしている。
【0136】次に、第1特徴量演算装置71が、信号強
度分布I(Y)の微分波形dI(Y)/dY及びその絶
対値J(Y)を算出する。こうして、得られた微分絶対
値波形J(Y)が、図10(C)に示されている。この
図10(C)の微分絶対値波形J(Y)では、ライン像
IML1領域内における微分絶対値波形J(Y)のピー
クをP11〜P15で、ライン像IML2領域内におけ
る微分絶対値波形J(Y)のピークをP21〜P25
で、ライン像IML3領域内における微分絶対値波形J
(Y)のピークをP31〜P33としている。また、図
10(C)においては、スペース像領域における微分絶
対値波形J(Y)の最大ノイズピークをPNMとしてい
る。
【0137】以上のようにして、撮像データの前処理が
終了すると、図11のステップ152において、第1特
徴量演算装置71が、第1候補パターンの第1次候補パ
ターンの抽出のために、第1次抽出用の領域ARAを走
査開始位置に設定する。かかる領域ARAは、図12に
示されるように、ライン像幅LWよりも僅かに大きなY
方向幅LAWのライン像候補領域LA1〜LA3を含む
とともに、ライン像候補領域LA1とライン像候補領域
LA2との間隔が幅SAW1である第1スペース像候補
領域SA1、及び、ライン像候補領域LA2とライン像
候補領域LA3との間隔が幅SAW2である第2スペー
ス像候補領域SA2を含んでいる。なお、ライン像候補
領域LA1〜LA3のY方向中心位置間の間隔は、ライ
ン像IML1〜IML3のY方向中心位置間の間隔に一
致している。また、第1スペース像候補領域SA1及び
第2スペース像候補領域SA2からなる領域を、以下、
スペース像候補領域SAというものとする。
【0138】領域ARAの−Y方向の端点のY位置YP
は可変パラメータであり、Y位置YPを変化させること
により、領域ARAを+Y方向に走査することにしてい
る。第1候補パターンの抽出にあたっては、領域ARA
を走査開始位置への設定にあたって、Y位置YPを、微
分絶対値波形J(Y)において、所定の閾値よりもピー
ク高が高いピークの内、最も−Y方向側にあるピークの
−Y方向側端点の位置に設定する。
【0139】図11に戻り、次に、サブルーチン153
において、そのときの走査位置における第1候補パター
ンの検出を行う。
【0140】サブルーチン153においては、図13に
示されるように、まず、ステップ161において、第1
特徴量演算装置71が、領域ARAのスペース像候補領
域SA中における最大のピーク高NPHを抽出する。
【0141】次に、各ライン像候補領域LAj(j=1
〜3)内を調査するが、まず、ステップ162におい
て、第1特徴量演算装置71が、パラメータjを1に設
定する。
【0142】次に、ステップ163において、第1特徴
量演算装置71が、ライン像候補領域LAjにおける微
分絶対値波形J(Y)のピークPjs(s=1,…)を
抽出し、各ピークPjs(s=1,…)のピーク高PH
sを求める。そして、第1特徴量演算装置71は、各ピ
ークPjsのピーク高PHsを、各ピークPjsのY位
置情報及び微分波形dI/dYにおいて正のピークであ
るか、負のピークであるかの情報(以下、「ピーク情
報」という)とともに、第1判定装置72に供給する。
【0143】次いで,第1判定装置72は、ピーク高P
Hsの中から、 PHs>C1・NPH …(8) の条件を満足するピーク高PHk(k=1,…,NP
j)の数NPjを求める。ここで、定数C1は、ノイズ
ピーク高に対して信号ピーク高が最低限は有するべきレ
ベルを規定する値であり、予め設計上あるいは実験的に
定められている値である。
【0144】次に、第1判定装置72が、ピーク数NP
jについて、 NPj≧2 …(9) の条件を満足するか否かを判定する。この判定結果が否
定的な場合には、波形エッジが高々1個しかないことに
なるので、ライン像候補領域LAj中には、図9(B)
又は図9(C)に示されるようなラインパターンに応じ
た波形は存在しないと判定され、処理がステップ173
に移行する。ステップ173において、判定装置72が
候補パターン検出フラグをOFFとする。そして、サブ
ルーチン153の処理を終了する。
【0145】一方、(9)式の判定結果が肯定的な場合
には、処理がステップ165に移行する。そして、ステ
ップ165において、第1判定装置72が、 NPj=4 …(10) の条件を満足するか否かを判定する。この判定結果が肯
定的な場合には、波形エッジが4つあるので、ダブル波
形である可能性が有ると判定され、第1判定装置72
は、各ピークPjk(k=1〜4)のピーク情報を第2
次抽出装置78に供給する。そして、処理がステップ1
70に移行する。
【0146】引き続き、ステップ170において、第2
次抽出装置78が、ライン像候補領域LAj内の波形が
ダブル波形である可能性が高いか否かが、ピークPjk
をY位置の小さい順に並べた場合に、微分波形dI/d
Yにおいて、(a)第1ピークが負のピーク、第2ピー
クが正のピーク、第3ピークが負のピーク、及び第4ピ
ークが正のピークとなっていること(条件1)、(b)
第2ピークと第3ピークとの間の幅が、ライン平坦部の
幅として許容値の範囲に入っていること(条件2)等の
条件をテストすることにより、判定される。ステップ1
70における判定結果が否定的であるときには、処理は
ステップ173に移行する。そして、ステップ173に
おいて、第2次抽出装置78が第1次候補パターン検出
フラグをOFFとする。そして、サブルーチン153の
処理を終了する。一方、ステップ170における判定が
肯定的であったときには、処理は、ステップ171に移
行する。
【0147】ところで、上述のステップ165において
否定的な判断がなされた場合には、処理はステップ16
6に移行する。そして、ステップ166において、第1
判定装置72が、 NPj≧5 …(11) の条件を満足するか否かを判定する。この判定結果が否
定的な場合には、シングル波形である可能性が有ると判
定され、第1判定装置72が、各ピークPjk(k=1
〜3)のピーク情報を第2次抽出装置78に供給する。
そして、処理がステップ169に移行する。
【0148】引き続き、ステップ169において、第2
次抽出装置78が、ライン像候補領域LAj内の波形が
シングル波形である可能性が高いか否かが、ピークPj
kををY位置の小さい順に並べた場合に、微分波形dI
/dYにおいて、(a)第1ピークが正のピーク、第2
ピークが負のピークとなっていること(条件1)、
(b)第1ピークと第2ピークとの間の幅が、ライン平
坦部の幅として許容値の範囲に入っていること(条件
2)等の条件をテストすることにより、判定される。ス
テップ169における判定結果が否定的であるときに
は、処理はステップ173に移行する。そして、ステッ
プ173において、第2次抽出装置78が候補パターン
検出フラグをOFFとする。そして、サブルーチン15
3の処理を終了する。また、ステップ169における判
定結果が肯定的であるときには、処理はステップ171
に移行する。
【0149】一方、ステップ166における判定結果が
肯定的であった場合には、シングル波形である可能性と
ダブル波形である可能性が有ると判定され、第1判定装
置72が、各ピークPjkのピーク高及びピーク情報を
第2特徴量演算装置73に供給する。そして、処理がス
テップ167に移行する。
【0150】ステップ167において、第2特徴量演算
装置73が、ピークPjkをピーク高の高い順に並べ替
える。この順に並べ替えられた場合のピーク高をPHt
(t=1,…)とする。引き続き、第2特徴量演算装置
73が、信号レベル閾値として、値C2・PH5を算出
する。ここで、定数C2は、ライン像候補領域LAjに
おいて、ノイズピーク高に対して信号ピーク高が最低限
は有するべきレベルを規定する値であり、予め設計上あ
るいは実験的に定められている値である。そして、第2
特徴量演算装置73は、第2判定装置74にピークPj
kのピーク情報、ピーク高PHt、及び値C2・PH5
を供給する。
【0151】次に、第2判定装置74は、ピーク高PH
tにおいて、 PH4>C2・PH5 …(12) の条件を満たすか否かを判定する。判定結果が肯定的な
場合は、有効な波形エッジが4つあるので、ダブル波形
である可能性が有ると判定され、第2判定装置74が、
各ピークPjkのピーク高及びピーク情報を第2次抽出
装置78に供給する。そして、処理がステップ170に
移行する。以下、上記のステップ170以後と同様に処
理される。
【0152】これに対して、ステップ167における判
定結果が否定的な場合は、処理がステップ168に移行
する。そして、ステップ168において、第2判定装置
74が、ピーク高PHtにおいて、 PH2>C2・PH5 …(13) の条件を満たすか否かを判定する。ステップ168にお
ける判定結果が否定的な場合には、有効な波形エッジが
2つは存在しないので、マーク信号波形である可能性は
ないと判定され、処理がステップ173に移行する。そ
して、ステップ173において、第2判定装置74が第
1次候補パターン検出フラグをOFFとし、サブルーチ
ン153の処理を終了する。
【0153】一方、ステップ168の判定結果が肯定的
であった場合には、有効な波形エッジが2つ又は3つ存
在するので、シングル波形である可能性があると判定さ
れ、第2判定装置74が、各ピークPjkのピーク高及
びピーク情報を第2次抽出装置78に供給する。そし
て、処理がステップ169に移行する。以下、上記のス
テップ169以後と同様に処理される。
【0154】上記の処理において、処理がステップ17
1に移行すると、ステップ171において、ライン像候
補領域番号jが3であるかを判定することにより、全て
のライン像候補領域LAjについて調査をしたか否かが
判定される。この段階では、j=1について調査したの
みなので、否定的な判断がなされ、処理がステップ17
2に移行する。
【0155】ステップ172においては、パラメータ値
jがインクリメントされる。そして、処理がステップ1
63に移行する。以後、上記の処理と同様にして、順
次、ライン像候補領域LAjについて、信号波形の調査
が行われる。
【0156】そして、ステップ171で肯定的な判断が
なされ、全てのライン像候補領域LAjの信号波形が、
第2次抽出の結果としてシングル波形又はダブル波形で
ある可能性があると判定されると、処理がステップ17
4に移行する。引き続き、ステップ174において、第
2次抽出装置78が、波形エッジ候補に関するエッジ情
報を候補パターン格納領域42に格納するとともに、候
補パターン検出フラグをONとする。そして、サブルー
チン153の処理が終了する。
【0157】以上のサブルーチン153において、例え
ば,領域ARAの走査位置YPが図10(C)のピーク
P11の−Y方向側端点であった場合には、P11〜P
15からなるピーク群P1については、図13のステッ
プ164、165、166、167、170を順次介す
る処理がなされ、ダブル波形が存在する可能性があると
判定される。また、図10(C)のP21〜P25から
なるピーク群P2については、図13のステップ16
4、165、166、167、168、169を順次介
する処理がなされ、シングル波形が存在する可能性があ
ると判定される。また、図10(C)のP31〜P33
からなるピーク群P3については、図13のステップ1
64、165、166、169を順次介する処理がなさ
れ、シングル波形が存在する可能性があると判定され
る。
【0158】以上のようにして、サブルーチン153の
処理が終了すると、図11に戻り、ステップ154にお
いて、候補パターン検出フラグがONであるか否かを判
定することにより、候補パターンが検出されたか否かが
判定される。ステップ154における判定結果が肯定的
な場合には、ステップ121の処理が終了する。
【0159】一方、ステップ154における判定結果が
否定的な場合には、処理が、ステップ155に移行す
る。ステップ155においては、領域ARAが走査終了
位置に達しているか否かが判定される。この段階では、
領域ARAは走査開始位置にあるので、否定的な判定が
なされ、処理がステップ156に移行する。
【0160】ステップ156においては、第1特徴量算
出装置71が、領域ARAは走査位置を次の走査位置に
設定する。そして、処理がサブルーチン153に移行す
る。以下、候補パターンが検出されるか、領域ARAが
走査終了位置となるまで、上記の処理が繰り返しおこな
われる。そして、ステップ121の処理を終了する。
【0161】こうして、ステップ121の処理が終了す
ると、引き続き、図6のステップ123以後の処理が第
1の実施形態と同様にして実行される。なお、ステップ
127における候補パターン抽出は、その直前に候補パ
ターンを検出した領域ARAの走査位置の次の走査位置
を走査開始位置として、上記のステップ121と同様に
行われる。
【0162】以上説明したように、本実施形態による
と、マークSYM(SθM)を含むウエハWの領域を観
察して得られた観察信号から、マークSYM(SθM)
を反映した波形エッジを含むことが期待されるライン像
領域候補LAj内の観察波形に関する波形エッジの傾き
の絶対値(微分信号の絶対値)と、波形エッジを含まな
いことが期待されるスペース像領域候補SA内の観察波
形(ノイズ波形)に関する微分信号の絶対値の最大値を
求める。そして、波形エッジの傾きの絶対値とノイズ波
形の微分信号の絶対値の最大値とを比較して、ライン像
領域候補LAj内にマークSYM(SθM)を反映した
信号波形パターンが存在する可能性があるか否かを判定
する。したがって、簡易かつ精度良くマークを検出する
ことができる。
【0163】また、本実施形態では、ライン像領域候補
LAjとスペース像領域候補SAとから成る領域を走査
しつつ、走査位置ごとに、ライン像領域候補LAj内に
マークSYM(SθM)を反映した信号波形パターンが
存在する可能性があるか否かを判定するので、マークS
YM(SθM)の形成位置が全く未知であるときであっ
ても、簡易かつ精度良くマークを検出することができ
る。
【0164】また、ライン像領域候補LAj内における
2〜4つの波形エッジを検出ことにしているので、シン
グル波形又はダブル波形の識別をすることができ、簡易
かつ精度良くマークSYM(SθM)を検出することが
できる。
【0165】また、ライン像領域候補LAj内における
ノイズをも評価するので、簡易かつ更に精度良くマーク
SYM(SθM)を検出することができる。
【0166】《デバイスの製造》次に、本実施形態の露
光装置及び方法を使用したデバイスの製造について説明
する。
【0167】図14には、本実施形態におけるデバイス
(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CC
D、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の生産のフロ
ーチャートが示されている。図14に示されるように、
まず、ステップ201(設計ステップ)において、デバ
イスの機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計
等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を
行う。引き続き、ステップ202(マスク製作ステッ
プ)において、設計した回路パターンを形成したマスク
を製作する。一方、ステップ203(ウエハ製造ステッ
プ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造
する。
【0168】次に、ステップ204(ウエハプロセスス
テップ)において、ステップ201〜ステップ203で
用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、
リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路等を形
成する。次いで、ステップ205(組立ステップ)にお
いて、ステップ204において処理されたウエハを用い
てチップ化する。このステップ205には、アッセンブ
リ工程(ダイシング、ボンディング)パッケージング工
程(チップ封入)等の工程が含まれる。
【0169】最後に、ステップ206(検査ステップ)
において、ステップ205で作製されたデバイスの動作
確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工
程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
【0170】図15には、半導体デバイスの場合におけ
る、上記ステップ204の詳細なフロー例が示されてい
る。図15において、ステップ211(酸化ステップ)
においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ212
(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形
成する。ステップ213(電極形成ステップ)において
はウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ2
14(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオ
ンを打ち込む。以上のステップ211〜ステップ214
それぞれは、ウエハプロセスの各段階の前処理工程を構
成しており、各段階において必要な処理に応じて選択さ
れて実行される。
【0171】ウエハプロセスの各段階において、前処理
工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行
される。この後処理工程では、まず、ステップ215
(レジスト処理ステップ)において、ウエハに感光剤を
塗布し、引き続き、ステップ216(露光ステップ)に
おいて、上記で説明した露光装置100及び露光方法に
よってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
次に、ステップ217(現像ステップ)においては露光
されたウエハを現像し、引き続き、ステップ218(エ
ッチングステップ)において、レジストが残存している
部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去
る。そして、ステップ219(レジスト除去ステップ)
において、エッチングが済んで不要となったレジストを
取り除く。
【0172】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターン
が形成される。
【0173】以上のようにして、精度良く微細なパター
ンが形成されたデバイスが、高い量産性で製造される。
【0174】なお、上記の第1及び第2の実施形態で
は、FIA方式を採用したが、LSA方式を採用する場
合にも上記の実施形態と同様にしてマークを検出するこ
とができる。
【0175】また、上記の第1及び第2の実施形態で
は、サーチ・アライメントマークとしてラインアンドス
ペースマークを使用したが、Y方向を正確に計測できる
マークであれば、いかなる形状のマークを使用すること
も可能である。さらに、第1の実施形態では、サーチ・
アライメントマークをいわゆるシングルマークとした
が、ラインパターンのエッジの観察結果が周囲よりも光
強度が小さくなる、いわゆるダブルマークの場合にも、
エッジ候補の検出後においては、上記の実施形態と同様
にしてマークを検出することができる。
【0176】また、第2の実施形態で求められる波形エ
ッジ候補の微分波形ピークの絶対値とノイズ候補の微分
波形ピークの絶対値との比を、第1の実施形態における
特徴量の1つとして、処理することも可能である。
【0177】また、上記の第1及び第2の実施形態で
は、走査型露光装置の場合を説明したが、本発明は、紫
外線を光源にする縮小投影露光装置、波長10nm前後
の軟X線を光源にする縮小投影露光装置、波長1nm前
後を光源にするX線露光装置、EB(電子ビーム)やイ
オンビームによる露光装置などあらゆるウエハ露光装
置、液晶露光装置等に適応できる。また、ステップ・ア
ンド・リピート機、ステップ・アンド・スキャン機、ス
テップ・アンド・スティッチング機を問わない。
【0178】また、上記の第1及び第2の実施形態で
は、露光装置におけるウエハ上のサーチ・アライメント
マークの検出、位置検出、及びウエハの位置合わせの場
合を説明したが、本発明を適用したマーク検出、位置検
出、及び位置合わせは、ウエハ上のファイン・アライメ
ントマークの検出、位置検出、及びウエハの位置合わせ
や、レチクル上のレチクルアライメントマークの検出、
位置検出、及びレチクルの位置合わせに用いることもで
きる。更に、露光装置以外の装置、例えば顕微鏡等を使
用した物体の観察装置、工場の組み立てライン、加工ラ
イン、検査ラインにおける対象物の位置決め装置等にお
ける物体の位置検出やその物体の位置合わせにも利用可
能である。
【0179】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1のマ
ーク検出方法によれば、マークの形成領域を物体の領域
を観察して得られた観察信号から候補パターンを抽出
し、抽出された候補パターンが複数となった場合には、
マークの特徴ごとに、比較対象となる2つの候補パター
ン間における特徴量の差を反映させ、かつ無次元化及び
規格化して求めた特定量に基づいて候補パターン間にお
けるマーク信号パターンらしさの相違の程度を、特徴の
種類によらない統一的な方法で評価する。このため、マ
ークの誤認識を低減することができるので、精度良くマ
ークを検出することができる。
【0180】また、本発明の第2のマーク検出方法によ
れば、マークの形成領域を含む物体の領域を観察して得
られた観察信号から、マークを反映した信号パターンを
含むことが期待される第1領域内の観察波形に関する第
1の信号パターン特徴量と、マークを反映した信号パタ
ーンを含まないことが期待される第2領域内の観察波形
に関する第2の信号パターン特徴量を求め、これらの関
係に基づいて、第1領域内にマークを反映した信号パタ
ーンが有意に含まれる可能性があるか否かを判定する。
したがって、本発明の第2のマーク検出方法によって、
簡易かつ精度良くマークを検出することができる。
【0181】また、本発明の第1のマーク検出装置によ
れば、本発明の第1のマーク検出方法を使用してマーク
信号領域を抽出するので、精度良くマーク位置の検出を
することができる。
【0182】また、本発明の第2のマーク検出装置によ
れば、本発明の第2のマーク検出方法を使用してマーク
信号領域を抽出するので、精度良くマーク位置の検出を
することができる。
【0183】また、本発明の露光方法によれば、本発明
の第1又は第2のマーク検出方法を使用して基板に形成
されたマークを検出することにより、マークの位置を精
度良く検出することができるので、所定のパターンを精
度良く区画領域に転写することができる。
【0184】また、本発明の露光装置によれば、本発明
の第1又は第2のマーク検出装置によって基板に形成さ
れた位置合わせマークを検出することにより、マークの
位置を精度良く検出することができるので、精度を向上
して所定のパターンを基板上の区画領域に転写すること
ができる。
【0185】また、本発明のデバイスによれば、精度良
くパターンが転写されているので、高集積かつ高性能の
デバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の露光装置の概略構成を示す図
である。
【図2】図1の露光装置の主制御系の概略構成を示す図
である。
【図3】図1の露光装置におけるウエハ・アライメント
の手順を示すフローチャートである。
【図4】図4(A)及び図4(B)は、サーチ・アライ
メントマークの例を説明するための図である。
【図5】図5(A)〜図5(D)は、第1の実施形態に
おけるサーチ・アライメントマークの撮像結果を説明す
るための図である。
【図6】図3のサーチ・アライメントマーク検出サブル
ーチンにおける処理のフローチャートである。
【図7】図6の比較サブルイーチンにおける処理のフロ
ーチャートである。
【図8】第2実施形態の抽出装置の概略構成を示す図で
ある。
【図9】図9(A)〜図9(C)は、第1の実施形態に
おいて観察される波形の概要を説明するための図であ
る。
【図10】図10(A)〜図10(C)は、第1の実施
形態におけるサーチ・アライメントマークの撮像結果を
説明するための図である。
【図11】第2実施形態における候補パターン抽出処理
の手順を示すフローチャートである。
【図12】候補パターン抽出用領域を説明するための図
である。
【図13】図11の候補パターン検出サブルーチンにお
ける処理のフローチャートである。
【図14】図1に示された装置を用いたデバイス製造方
法を説明するためのフローチャートである。
【図15】図14のウエハ処理ステップにおける処理の
フローチャートである。
【符号の説明】
19…ステージ制御系(制御装置の一部)、20…主制
御系(制御装置の一部)、31…抽出装置、32…特徴
量算出装置(第1演算装置)、33…特定量算出装置
(第2演算装置)、34…判別・処理装置(判別装置、
処理装置)、38…撮像データ収集装置(観察装置の一
部)、71…第1特徴量演算装置、72…第1判定装
置、73…第2特徴量演算装置、74…第2判定装置、
AS…アライメント顕微鏡(撮像装置、観察装置の一
部)、R…レチクル(マスク)、RST…レチクルステ
ージ(マスクステージ装置)、W…ウエハ(基板、物
体)、WST…ウエハステージ(基板ステージ装置)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA03 AA07 AA22 AA54 BB27 CC18 CC19 CC20 DD04 DD06 FF04 FF55 GG04 HH03 HH05 HH13 HH16 LL10 LL13 LL20 LL25 MM03 MM04 PP12 PP22 PP23 PP24 QQ26 QQ28 UU05 UU09 5F046 BA05 CC01 CC02 CC03 CC16 CC18 DA06 DA08 DA13 DB05 DC10 EA03 EA09 EB01 EB02 EB03 ED02 FA10 FA17 FA20 FB10 FB19 FC04 FC05

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体に形成されたマークを検出するマー
    ク検出方法であって、 前記マークの形成領域を含む前記物体の領域を観察する
    第1工程と;前記第1工程で得られた観察信号から、前
    記マークを反映したマーク信号パターンであると推定さ
    れる候補パターンを抽出し、前記候補パターンそれぞれ
    について、前記マークの少なくとも1つの特徴ごとに、
    前記特徴に応じた特徴量を求める第2工程と;前記候補
    パターンが複数抽出されたとき、前記特徴ごとに、比較
    対象となる2つの前記候補パターン間における前記特徴
    量の差を反映し、無次元化及び規格化された特定量を求
    める第3工程と;を含むマーク検出方法。
  2. 【請求項2】 前記特定量が、所定の条件を満たすか否
    かを判別する第4工程を更に含むことを特徴とする請求
    項1に記載のマーク検出方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の条件は、前記特定量の絶対値
    が所定値以上であることであることを特徴とする請求項
    2に記載のマーク検出方法。
  4. 【請求項4】 前記第4工程の判別結果に基づいて、前
    記複数の候補パターンの中から前記マーク信号パターン
    を特定する第5工程を更に含むことを特徴とする請求項
    2又は3に記載のマーク検出方法。
  5. 【請求項5】 前記特徴量の種類は1つであり、 前記第5工程では、前記複数の候補パターンの内の2つ
    の候補パターン間における前記特徴量の比較にあたっ
    て、前記特定量が前記所定の条件を満たす場合に、前記
    特徴量の大小に応じて、前記2つの候補パターンの一方
    をマーク信号パターンの候補から除外していき、最終的
    に残った特定候補パターンを前記マーク信号パターンと
    して特定するとともに、前記特定候補パターンが存在し
    ない場合には、マーク検出ができなかったと判定するこ
    とを特徴とする請求項4に記載のマーク検出方法。
  6. 【請求項6】 前記特徴量の種類は複数であり、 前記第5工程では、前記複数の候補パターンの内の2つ
    の候補パターン間における前記特徴量の比較にあたっ
    て、前記各特徴量ごとの特定量の中から前記所定の条件
    を満たすとともに絶対値が最大のものに着目し、着目し
    た前記特定量に応じた前記特徴量の大小によって、前記
    2つの候補パターンの一方をマーク信号パターンの候補
    から除外していき、最終的に残った特定候補パターンを
    前記マーク信号パターンとして特定するとともに、前記
    特定候補パターンが存在しない場合には、マーク検出が
    できなかったと判定することを特徴とする請求項4に記
    載のマーク検出方法。
  7. 【請求項7】 前記特徴量の種類は、複数であるととも
    に、判定の優先度に応じてグループ化されており、 前記第5工程では、前記複数の候補パターンの内の2つ
    の候補パターン間における前記特徴量の比較にあたっ
    て、優先度の最も高いグループから優先度の順に前記グ
    ループの1つを選択しつつ、前記選択されたグループそ
    れぞれに属する特徴量について、前記各特徴量ごとの特
    定量の中から前記所定の条件を満たすとともに絶対値が
    最大のものに着目し、着目した前記特定量に応じた前記
    特徴量の大小によって、前記2つの候補パターンの一方
    をマーク信号パターンの候補から除外していき、最終的
    に残った特定候補パターンを前記マーク信号パターンと
    して特定するとともに、前記特定候補パターンが存在し
    ない場合には、マーク検出ができなかったと判定するこ
    とを特徴とする請求項4に記載のマーク検出方法。
  8. 【請求項8】 前記各候補信号パターンは、前記観察信
    号における前記マークのエッジの候補波形を含む信号パ
    ターンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    一項に記載のマーク検出方法。
  9. 【請求項9】 前記特定量は、比較対象となる2つの前
    記特徴量の差を、前記全ての候補信号パターンから選択
    された候補信号パターンそれぞれに応じた前記2つの特
    徴量と同一種類の特徴量の線形結合によって除算したも
    のであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項
    に記載のマーク検出方法。
  10. 【請求項10】 前記特定量は、比較対象となる2つの
    前記特徴量の差を、前記2つの特徴量の和によって除算
    したものであることを特徴とする請求項9に記載のマー
    ク検出方法。
  11. 【請求項11】 前記特定量は、比較対象となる2つの
    前記特徴量に関する標準偏差を、前記2つの特徴量の平
    均値によって除算したものであることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれか一項に記載のマーク検出方法。
  12. 【請求項12】 前記特定量は、比較対象となる2つの
    前記特徴量に関する分散を、前記2つの特徴量の平均値
    の自乗によって除算したものであることを特徴とする請
    求項1〜8のいずれか一項に記載のマーク検出方法。
  13. 【請求項13】 物体に形成されたマークを検出するマ
    ーク検出方法であって、 前記マークを観察する第1工程と;前記マークを反映し
    た信号パターンを含むことが期待される第1領域内の観
    察波形に関する第1の信号パターン特徴量と、前記マー
    クを反映した信号パターンを含まないことが期待される
    第2領域内の観察波形に関する第2の信号パターン特徴
    量を求める第2工程と;前記第1の信号パターン特徴量
    と前記第2の信号パターン特徴量との関係に基づいて、
    前記第1領域内に前記マークを反映した信号パターンが
    有意に含まれる可能性があるか否かを判定する第3工程
    と;を含むマーク検出方法。
  14. 【請求項14】 前記第2工程では、前記第1領域と前
    記第2領域との位置関係を維持しつつ前記第1領域及び
    前記第2領域によって観察波形を走査し、走査位置に応
    じて、前記第1領域及び前記第2領域の前記第1の信号
    パターン特徴量及び前記第2の信号パターン特徴量を求
    めることを特徴とする請求項13に記載のマーク検出方
    法。
  15. 【請求項15】 前記第1領域と前記第2領域との位置
    関係は、前記マークの設計情報に基づいて定められるこ
    とを特徴とする請求項13又は14に記載のマーク検出
    方法。
  16. 【請求項16】 前記第1の信号パターン特徴量は、前
    記第1領域内の前記観察波形の微分波形における第1の
    所定数番目の高さとなるピーク高の絶対値であり、 前記第2の信号パターン特徴量は、前記第2領域内の前
    記観察波形の微分波形における最大ピーク高の絶対値で
    あることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項
    に記載のマーク検出方法。
  17. 【請求項17】 前記第1の所定数番目は、高い順で、
    2番目及び4番目のいずれかであることを特徴とする請
    求項16に記載のマーク検出方法。
  18. 【請求項18】 前記第1の信号パターン特徴量と前記
    第2の信号パターン特徴量との関係は、前記第1の信号
    パターン特徴量と前記第2の信号パターン特徴量との比
    であることを特徴とする請求項13〜17のいずれか一
    項に記載のマーク検出方法。
  19. 【請求項19】 前記第3工程において前記第1領域内
    に前記マークを反映した信号パターンが含まれると判定
    された場合に、前記第1領域内の信号観察波形における
    信号波形と推定される成分に関する第3の信号パターン
    特徴量を求める第4工程と;前記第1の信号パターン特
    徴量と前記第3の信号パターン特徴量との関係に基づい
    て、前記第1領域内に前記マークを反映した信号パター
    ンが有意に含まれる可能性があるか否かを判定する第5
    工程と;を更に含む請求項13〜18のいずれか一項に
    記載のマーク検出方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の信号パターン特徴量は、前
    記第1領域内の前記観察波形の微分波形における第1の
    所定数番目の高さとなるピーク高の絶対値であり、 前記第3の信号パターン特徴量は、前記第1領域内の前
    記観察波形の微分波形における第2の所定数番目の高さ
    となるピーク高の絶対値であることを特徴とする請求項
    19に記載のマーク検出方法。
  21. 【請求項21】 前記第1の所定数番目は、高い順で、
    2番目及び4番目のいずれかであり、 前記第2の所定数番目は、高い順で、5番目であること
    を特徴とする請求項20に記載のマーク検出方法。
  22. 【請求項22】 物体に形成されたマークを検出するマ
    ーク検出装置であって、 前記マークを含む前記物体の領域を観察する観察装置
    と;前記観察装置によって得られた観察信号から、前記
    マークを反映したマーク信号パターンであると推定され
    る候補パターンを抽出する抽出装置と;前記候補パター
    ンそれぞれについて、前記マークの少なくとも1つの特
    徴ごとに、前記特徴に応じた特徴量を求める第1演算装
    置と;前記候補パターンが複数抽出されたとき、前記特
    徴ごとに、比較対象となる2つの前記候補パターン間に
    おける前記特徴量の差を反映し、無次元化及び規格化さ
    れた特定量を求める第2演算装置とを備えるマーク検出
    装置。
  23. 【請求項23】 前記特定量が、所定の条件を満たすか
    否かを判別する判別装置を更に備えることを特徴とする
    請求項22に記載のマーク検出装置。
  24. 【請求項24】 前記判別装置による判別結果に基づい
    て、前記複数の候補パターンの中から前記マーク信号パ
    ターンを特定する処理装置を更に備えることを特徴とす
    る請求項23に記載のマーク検出装置。
  25. 【請求項25】 物体に形成されたマークを検出するマ
    ーク検出装置であって、 前記マークの形成領域を含む前記物体の領域を観察する
    観察装置と;前記マークを反映した信号パターンを含む
    ことが期待される第1領域内の観察波形に関する第1の
    信号パターン特徴量と、前記マークを反映した信号パタ
    ーンを含まないことが期待される第2領域内の観察波形
    に関する第2の信号パターン特徴量を求める第1特徴量
    演算装置と;前記第1の信号パターン特徴量と前記第2
    の信号パターン特徴量との関係に基づいて、前記第1領
    域内に前記マークを反映した信号パターンが有意に含ま
    れる可能性があるか否かを判定する第1判定装置と;を
    備えるマーク検出装置。
  26. 【請求項26】 前記第1判定装置によって前記第1領
    域内に前記マークを反映した信号パターンが含まれると
    判定された場合に、前記第1領域内の信号観察波形にお
    ける信号波形と推定される成分に関する第3の信号パタ
    ーン特徴量を求める第2特徴量演算装置と;前記第1の
    信号パターン特徴量と前記第3の信号パターン特徴量と
    の関係に基づいて、前記第1領域内に前記マークを反映
    した信号パターンが有意に含まれる可能性があるか否か
    を判定する第2判定装置と;を更に備えることを特徴と
    する請求項25に記載のマーク検出装置。
  27. 【請求項27】 前記観察装置は、前記マークを撮像す
    る撮像装置を有し、 前記観察信号は、前記撮像装置によって撮像されたマー
    ク像における光強度の位置変化に関する信号であること
    を特徴とする請求項22〜26のいずれか一項に記載の
    マーク検出装置。
  28. 【請求項28】 所定のパターンを基板上の区画領域に
    転写する露光方法であって、 前記基板をマークが形成された物体とし、前記基板に形
    成されたマークを、請求項1〜21のいずれか一項に記
    載のマーク検出方法によって検出して前記マークの位置
    を求め、前記マークの位置に基づいて前記基板の露光領
    域の位置を検出する位置検出工程と;前記位置検出工程
    において求められた前記物体の露光領域の位置に基づい
    て、前記物体の位置合わせを行いつつ、前記基板に前記
    パターンを転写する転写工程とを含む露光方法。
  29. 【請求項29】 所定のパターンを基板に転写する露光
    装置であって、 前記基板を保持して移動させる基板ステージ装置と;前
    記基板をマークが形成された物体とし、前記基板に形成
    されたマークを検出する請求項22〜27のいずれか一
    項に記載のマーク検出装置と;前記マーク検出装置によ
    って検出された前記マークの位置を求め、前記マークの
    位置に基づいて前記基板を位置合わせする制御装置とを
    備える露光装置。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の露光装置を用いて
    製造されたデバイス。
JP2000212139A 1999-08-19 2000-07-13 マーク検出方法及びマーク検出装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス Pending JP2001126981A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000212139A JP2001126981A (ja) 1999-08-19 2000-07-13 マーク検出方法及びマーク検出装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23279599 1999-08-19
JP11-232795 1999-08-19
JP2000212139A JP2001126981A (ja) 1999-08-19 2000-07-13 マーク検出方法及びマーク検出装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001126981A true JP2001126981A (ja) 2001-05-11

Family

ID=26530665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000212139A Pending JP2001126981A (ja) 1999-08-19 2000-07-13 マーク検出方法及びマーク検出装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001126981A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009200489A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Asml Netherlands Bv 粗ウェーハ位置合わせ用マーク構造及びこのようなマーク構造の製造方法
WO2014157262A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 株式会社ニコン マーク形成方法、マーク検出方法、及びデバイス製造方法
WO2017036360A1 (zh) * 2015-08-31 2017-03-09 上海微电子装备有限公司 基于相对位置测量的对准***、双工件台***及测量***

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009200489A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Asml Netherlands Bv 粗ウェーハ位置合わせ用マーク構造及びこのようなマーク構造の製造方法
US8080462B2 (en) 2008-02-21 2011-12-20 Asml Netherlands B.V. Mark structure for coarse wafer alignment and method for manufacturing such a mark structure
WO2014157262A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 株式会社ニコン マーク形成方法、マーク検出方法、及びデバイス製造方法
JPWO2014157262A1 (ja) * 2013-03-27 2017-02-16 株式会社ニコン マーク形成方法、マーク検出方法、及びデバイス製造方法
WO2017036360A1 (zh) * 2015-08-31 2017-03-09 上海微电子装备有限公司 基于相对位置测量的对准***、双工件台***及测量***
US10359712B2 (en) 2015-08-31 2019-07-23 Shanghai Micro Electronics Equipment (Group) Co., Ltd. Relative position measurement based alignment system, double workpiece stage system and measurement system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7355187B2 (en) Position detection apparatus, position detection method, exposure apparatus, device manufacturing method, and substrate
TWI451475B (zh) An alignment information display method and a recording medium having a program, an alignment method, an exposure method, a component manufacturing method, a display system, a display device, a measurement device, and a measurement method
JP4165871B2 (ja) 位置検出方法、位置検出装置及び露光装置
US6225012B1 (en) Method for positioning substrate
US7158233B2 (en) Alignment mark, alignment apparatus and method, exposure apparatus, and device manufacturing method
US6706456B2 (en) Method of determining exposure conditions, exposure method, device manufacturing method, and storage medium
JP4905617B2 (ja) 露光方法及びデバイス製造方法
WO2005008753A1 (ja) テンプレート作成方法とその装置、パターン検出方法、位置検出方法とその装置、露光方法とその装置、デバイス製造方法及びテンプレート作成プログラム
US20010042068A1 (en) Methods and apparatus for data classification, signal processing, position detection, image processing, and exposure
US7336352B2 (en) Position detection apparatus
JPH06349696A (ja) 投影露光装置及びそれを用いた半導体製造装置
JP2001267216A (ja) 位置検出方法、位置検出装置、露光方法、及び露光装置
JP3932039B2 (ja) 位置検出方法、位置検出装置、露光方法、露光装置、制御プログラム、及びデバイス製造方法
JP2001217174A (ja) 位置検出方法、位置検出装置、露光方法、及び露光装置
JP2000156336A (ja) アライメント方法及び露光装置
JP2001237177A (ja) 位置検出方法、位置検出装置、露光方法、露光装置、記録媒体、及びデバイス製造方法
CN115628685B (zh) 关键尺寸的测量方法、设备及关键尺寸的分级定位方法
JP2001126981A (ja) マーク検出方法及びマーク検出装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス
JP5036789B2 (ja) 露光装置、位置検出方法、及びデバイス製造方法
JP4040668B2 (ja) 位置検出装置及び方法、露光装置並びにデバイス製造方法
JP4470503B2 (ja) 基準パターン決定方法とその装置、位置検出方法とその装置、及び、露光方法とその装置
JP2001267201A (ja) 位置検出方法、位置検出装置、露光方法、及び露光装置
JP2005116561A (ja) テンプレート作成方法及び装置、位置検出方法及び装置、並びに露光方法及び装置
JP2001267203A (ja) 位置検出方法、位置検出装置、露光方法、及び露光装置
JPH0922866A (ja) 位置合せ装置および方法