JP2001267216A - 位置検出方法、位置検出装置、露光方法、及び露光装置 - Google Patents

位置検出方法、位置検出装置、露光方法、及び露光装置

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JP2001267216A
JP2001267216A JP2000075050A JP2000075050A JP2001267216A JP 2001267216 A JP2001267216 A JP 2001267216A JP 2000075050 A JP2000075050 A JP 2000075050A JP 2000075050 A JP2000075050 A JP 2000075050A JP 2001267216 A JP2001267216 A JP 2001267216A
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Koji Yoshida
幸司 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体に形成されたマークの位置を精度良くか
つ迅速に検出する。 【解決手段】 ステップ202における観察装置による
マークの観察によって得られた観察結果について、ステ
ップ203において、抽出装置が、当該観察結果と所定
のテンプレートとの相関係数の分布が単峰となる、観察
結果と所定のテンプレートとの相対位置の定義域領域を
抽出する。そして、ステップ204において、探索装置
が、抽出された定義域領域内において観察結果と所定の
テンプレートとの相関係数が最大となる観察結果と所定
のテンプレートとの位置関係を山登り法によって求め、
求められた位置関係に基づいて、位置算出装置が、マー
クの位置を求める。この結果、迅速かつ精度良くマーク
の位置を検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置検出方法、位
置検出装置、露光方法、及び露光装置に係り、より詳細
には、物体に形成されたマークの位置を検出する位置検
出方法及び位置検出装置、前記位置検出方法を使用する
露光方法、並びに前記位置検出装置を備える露光装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布された
ウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜「感応
基板又はウエハ」という)上に転写する露光装置が用い
られている。こうした露光装置としては、いわゆるステ
ッパ等の静止露光型の投影露光装置や、いわゆるスキャ
ニング・ステッパ等の走査露光型の投影露光装置が主と
して用いられている。
【0003】かかる露光装置においては、露光に先立っ
てレチクルとウエハとの位置合わせ(アライメント)を
高精度に行う必要がある。このアライメントを行うため
に、ウエハ上には以前のフォトリソグラフィ工程で形成
(露光転写)された位置検出用マーク(アライメントマ
ーク)が、各ショット領域に付設されており、このアラ
イメントマークの位置を検出することで、ウエハ(又は
ウエハ上の回路パターン)の位置を検出することができ
る。そして、ウエハ(又はウエハ上の回路パターン)の
位置の検出結果に基づいて、アライメントが行われる。
【0004】このため、アライメントの精度は、アライ
メントマークの位置検出精度によって決まることにな
る。したがって、アライメントを高精度に行うために
は、アライメントマークの位置検出を高精度に行うこと
が必要となる。
【0005】ところで、ウエハ上のアライメントマーク
の位置検出にはいくつかの方法が実用化されているが、
いずれの方法においても位置検出用の検出器によって得
られたアライメントマークの検出結果信号の波形を解析
して、ウエハ上のアライメントマークの位置を検出して
いる。例えば、最近の主流となっている画像検出による
位置検出では、アライメントマークの光学像を撮像装置
によって撮像し、その撮像信号すなわちその像の光強度
分布を解析してアライメントマーク位置を検出してい
る。
【0006】かかる信号波形の解析の手法として、撮像
されたアライメントマークの位置をパラメータとし、予
め用意されたテンプレート波形との相関を調べるパター
ンマッチング(テンプレートマッチング)の手法が注目
されている。このパターンマッチングの手法を使用して
信号波形を解析し、最もテンプレート波形との相関が高
いパラメータ値を求めることにより、アライメントマー
クの位置が検出される。
【0007】こうしたテンプレートマッチングにあたっ
ては、撮像結果のどこにマーク像が存在するかが一般に
は未知であるため、撮像結果の全範囲にわたって、所望
の位置検出精度のピッチでテンプレート波形と撮像結果
から得られる信号波形とを相対移動させつつ相関係数を
算出し、前記の位置検出精度で相関係数が最大となる位
置をアライメントマークの位置として検出するスキャン
探索法が使用されてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のアライメ
ントマークの位置検出方法では、アライメントマークの
撮像を、該アライメントマークを一部に含む範囲につい
て行っている。ここで、アライメントマークの位置検出
のために必要な特徴とは、例えばX位置検出用のアライ
メントマークが、Y方向に延びるラインパターンとスペ
ースパターンとが交互にX方向に並ぶラインアンドスペ
ースマークである場合には、X方向に関するラインパタ
ーンの配列状態である。したがって、X位置検出用のラ
インアンドスペースマークの撮像範囲は、Y方向につい
ては、ラインアンドスペースマークのY方向幅よりも小
さい幅であってもよいが、X方向については、撮像位置
を決める事前測定の精度にもよるが、ラインアンドスペ
ースマークのX方向幅よりもかなり大きい幅に設定され
ている。すなわち、X位置検出用のラインアンドスペー
スマークの撮像結果は、X方向について、ラインアンド
スペースマーク領域以外の領域を広く含んだものとなっ
ている。
【0009】一方、撮像範囲のどのX位置にX位置検出
用のラインアンドスペースマークが位置するかは事前に
分かっていないので、パターンマッチングは撮像範囲の
X方向に関する全範囲に渡って行われていた。このX方
向に関する撮像範囲の幅をP(例えば、500)ピクセ
ルとし、所望の位置検出精度を1/Q(例えば、1/1
00)ピクセルとすると、パターンマッチングにあたっ
てP・Q(例えば、5×104)回の正規化相関係数の
算出が必要であった。このため、パターンマッチングの
ための演算量が膨大となり、位置検出に長い時間を要し
ていた。
【0010】また、従来のテンプレートマッチングを使
用する位置検出方法では、位置検出精度をK倍にするた
めには、位置検出のスループットを1/Kに低下させる
ことになるため、位置検出精度の向上と位置検出スルー
プットの低下の抑制との両立が困難であった。したがっ
て、露光装置のように、精度とスループットとの双方が
重要視される分野においては、利用し難い技術であっ
た。
【0011】こうした事情は、上記のX位置検出用のラ
インアンドスペースマークの場合に限らず、Y位置検出
用のラインアンドスペースマークも同様であり、さらに
は、他の種類の位置検出用マークを採用した場合にも同
様であった。
【0012】本発明は、上記の事情のもとでなされたも
のであり、その第1の目的は、迅速かつ精度良くマーク
位置を検出することが可能なマーク検出方法及びマーク
検出装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の第2の目的は、迅速に高精
度の露光が可能な露光方法及び露光装置を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の位置検出方法
は、物体(W)に形成されたマーク(MX,MY)の位
置を検出する位置検出方法であって、前記マークを観察
する第1工程と;前記第1工程における観察結果から、
前記マークを反映した観察結果を含み、前記観察結果と
所定のテンプレートとのテンプレートマッチングによっ
て得られる相関係数が単峰性の分布となる定義域領域を
抽出する第2工程と;前記定義域領域において前記相関
係数が最大となる前記観察結果と前記所定のテンプレー
トとの位置関係を、山登り法によって求める第3工程
と;前記第3工程によって求められた位置関係に基づい
て前記マークの位置を検出する第4工程とを含む位置検
出方法である。
【0015】これによれば、第1工程におけるマークを
観察して得られた観察結果について、第2工程におい
て、当該観察結果と所定のテンプレートとの相関係数の
分布が単峰となる(すなわち、局所的最適解が大域的最
適解となる)観察結果と所定のテンプレートとの相対位
置の定義域領域を抽出する。引き続き、第3工程におい
て、抽出された定義域領域内において観察結果と所定の
テンプレートとの相関係数が最大となる観察結果と所定
のテンプレートとの位置関係を山登り法によって求め、
求められた位置関係に基づいて、第4工程において、マ
ークの位置を検出する。こうした位置検出処理では、第
3工程における山登り法による最大相関係数位置関係の
探索にあたり、例えば、定義域の幅がP’ピクセルで、
所望の位置検出精度が1/Qピクセルの場合に、相関係
数の算出回数が、最小でlog2(P’・Q)程度、最
大でも(P’・Q)回となる。したがって、従来よりも
大幅に相関係数の算出回数を低減できるので、迅速かつ
精度良くマークの位置を検出することができる。
【0016】本発明の位置検出方法では、前記マーク
が、所定方向における前記マークの形成領域の外側に、
表面状態が他の領域と比べて特徴を有するマーク外領域
を有し、前記第2工程では、前記マーク外領域に対応す
る大きさの窓(WIN1,WIN2)を走査し、前記窓
の位置に応じて、前記窓内の観察結果から前記マーク外
領域における表面状態の特徴に応じた特徴量を求め、該
特徴量の前記窓の位置に応じた変化に基づいて、前記定
義域領域を抽出することができる。
【0017】かかる場合には、前記第2工程では、前記
マーク外領域に対応する大きさの窓を走査し、前記窓の
位置に応じて、前記窓内の観測結果から前記マーク外領
域における表面状態の特徴に応じた特徴量を求め、該特
徴量の前記窓の位置に応じた変化に基づいて、前記マー
クを反映した観測結果を有する領域(マーク信号領域)
を定義域領域として抽出することができる。例えば、上
記のマーク外領域がパターン禁止帯の場合には、パター
ン禁止帯の所定方向に関する幅に対応する大きさの窓を
設定し、該窓を所定方向に沿って走査しつつ、窓内にお
ける観察結果に基づいて、パターン禁止帯の特徴が最も
顕著となる窓の走査位置を求めることにより、観察領域
内において定義域領域を抽出することができる。
【0018】また、本発明の位置検出方法では、前記マ
ークが、所定方向における前記マークの形成領域の内側
に、表面状態が他の領域と比べて特徴を有するマーク内
領域を有し、前記第2工程では、前記マーク内領域に対
応する大きさの窓(WIN)を走査し、前記窓の位置に
応じて、前記窓内の観察結果から前記マーク内領域にお
ける表面状態の特徴に応じた特徴量を求め、該特徴量の
前記窓の位置に応じた変化に基づいて、前記定義域領域
を抽出することができる。
【0019】かかる場合には、前記第2工程では、前記
マーク内領域に対応する大きさの窓を走査し、前記窓の
位置に応じて、前記窓内の計測結果から前記マーク内領
域における表面状態の特徴に応じた特徴量を求め、該特
徴量の前記窓の位置に応じた変化に基づいて、前記マー
クを反映した計測結果を有する領域を抽出することがで
きる。例えば、上記のマーク形成領域の全範囲にわたっ
て表面状態が、所定方向に沿って激しく変化する場合に
は、マーク信号領域の所定方向に関する幅に対応する大
きさの窓を設定し、該窓を所定方向に沿って走査しつ
つ、窓内における計測結果に基づいて、窓内の計測結果
の変化の激しさが極大(又は最大)となる窓の走査位置
を求めることにより、観察領域内において定義域領域を
抽出することができる。
【0020】上記の窓の走査により定義域領域を抽出す
る本発明の位置検出方法では、前記特徴量を、前記窓内
の観察結果の平均値及び分散の少なくとも一方とするこ
とができる。例えば、上述のパターン禁止帯が存在する
場合には、パターン禁止帯を反映した信号領域では、計
測信号の値はほぼ一定値となる。かかる場合において、
パターン禁止帯を反映した計測信号の値が、他の領域と
比べて平均的に大きい又は小さいという特徴を有する場
合には、窓内の計測結果の値の平均値に注目することに
より、パターン禁止帯領域を抽出することができ、ひい
てはマーク形成領域を抽出することができる。また、パ
ターン禁止帯を反映した計測信号がほぼ一定値となるこ
とより、パターンが形成されている他の領域を窓内に含
む場合よりも、窓内にパターン禁止帯を反映した計測領
域のみを含む場合の方が計測信号の値の分散は小さくな
る。したがって、窓内の計測結果の値の分散に注目する
ことにより、パターン禁止帯を抽出することができ、ひ
いては定義域領域を抽出することができる。
【0021】また、本発明の位置検出方法では、前記山
登り法を、評価関数を前記相関係数とするシンプレック
ス法とすることができる。かかる場合には、シンプレッ
クス法という一般的かつ簡易な方法によって相関係数が
最大となるマークの観察結果と所定のテンプレートとの
位置関係を求めることができる。
【0022】本発明の位置検出装置は、物体(W)に形
成されたマーク(MX,MY)の位置を検出する位置検
出装置であって、前記マークを観察する観察装置(A
S)と;前記観察装置による観察結果から、前記マーク
を反映した観察結果を含み、前記観察結果と所定のテン
プレートとのテンプレートマッチングによって得られる
相関係数が単峰性の分布となる定義域領域を抽出する抽
出装置(32)と;前記定義域領域において前記相関係
数が最大となる前記撮像結果と前記所定のテンプレート
との位置関係を、山登り法によって求める探索装置(3
3)と;前記第3工程によって求められた位置関係に基
づいて前記マークの位置を算出する位置算出装置(3
4)とを備える位置検出装置である。
【0023】これによれば、観察装置によるマークの観
察によって得られた観察結果について、抽出装置が、当
該観察結果と所定のテンプレートとの相関係数の分布が
単峰となる、観察結果と所定のテンプレートとの相対位
置の定義域領域を抽出する。そして、探索装置が、抽出
された定義域領域内において観察結果と所定のテンプレ
ートとの相関係数が最大となる観察結果と所定のテンプ
レートとの位置関係を山登り法によって求め、求められ
た位置関係に基づいて、位置算出装置が、マークの位置
を求める。すなわち、本発明の位置検出装置は、本発明
の位置検出方法を使用してマークの位置を検出するの
で、迅速かつ精度良くマークの位置を検出することがで
きる。
【0024】本発明の位置検出装置では、例えば、前記
観察装置が、前記物体に形成されたマークを撮像する撮
像装置(AS)を有し、前記観察結果が前記撮像装置に
よって撮像されたマーク像における光強度である構成と
することができる。
【0025】また、本発明の位置検出装置では、前記抽
出装置が、前記物体上における表面状態が他の領域と異
なる特徴を有する特定領域に対応する大きさの窓(WI
N1,WIN2,WIN)を走査し、前記窓の位置に応
じて、前記窓内の観測結果から前記特定領域における表
面状態の特徴に応じた特徴量を求め、該特徴量の前記窓
の位置に応じた変化に基づいて、前記マークを反映した
観測結果を有する領域を抽出する構成とすることができ
る。かかる場合には、抽出装置が、所定の大きさの窓を
走査しつつ、窓内の特徴量を算出し、窓の位置に応じた
特徴量の分布を求める。そして特徴が最も顕著な値とな
る窓位置を求めることにより、相関係数の単峰性が保証
された定義域領域を抽出する。したがって、相関係数が
最大となるマークの観察結果とテンプレートとの相対位
置関係を迅速に抽出することができ、ひいては、迅速か
つ精度良くマークの位置を検出することができる。
【0026】ここで、前記表面状態には、前記物体の表
面からの光の状態が含まれる。すなわち、表面状態に
は、表面における凹凸等の形状のみならず、表面におけ
る反射率分布等も含まれている。また、透明な表面層の
内部にある凹凸状態や反射率分布等も含まれる。さら
に、透過型マークの場合における透過率分布等も含まれ
る。
【0027】本発明の露光方法は、所定のパターンを基
板(W)上の複数の区画領域(SA)に転写する露光方
法であって、前記基板に形成された位置検出用マーク
(MX,MY)の位置を本発明の位置検出方法によって
検出して、前記区画領域の位置に関する所定数のパラメ
ータを求め、前記基板上における前記区画領域の配列情
報を算出する配列算出工程と;前記配列算出工程におい
て求められた前記区画領域の配列情報に基づいて、前記
基板の位置制御を行いつつ、前記区画領域に前記パター
ンを転写する転写工程とを含む露光方法である。
【0028】これによれば、位置算出工程において、本
発明の位置検出方法を使用して、基板に形成された位置
検出用マークの位置を迅速かつ精度良く検出し、その検
出結果に基づいて基板上の区画領域の位置情報を算出す
る。そして、転写工程において、区画領域の位置情報に
基づいて基板の位置合わせを行いつつ、区画領域にパタ
ーンを転写する。したがって、迅速かつ精度良く、所定
のパターンを区画領域に転写することができる。
【0029】本発明の露光装置は、所定のパターンを基
板(W)上の区画領域(SA)に転写する露光装置であ
って、前記基板を移動面に沿って移動させるステージ装
置(WST)と;前記ステージ装置に搭載された前記基
板上のマーク(MX,MY)の位置を検出する本発明の
位置検出装置とを備える露光装置である。これによれ
ば、本発明の位置検出装置により、基板上のマークの位
置ひいては基板の位置を精度良く検出することができ
る。したがって、ステージ装置が、精度良く求められた
基板の位置に基づいて基板を移動させることができる。
この結果、迅速かつ精度良く、所定のパターンを基板上
の区画領域に転写することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
1〜図12を参照して説明する。
【0031】図1には、本発明の一実施形態に係る露光
装置100の概略構成が示されている。この露光装置1
00は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装
置である。この露光装置100は、照明系10、マスク
としてのレチクルRを保持するレチクルステージRS
T、投影光学系PL、基板(物体)としてのウエハWが
搭載されるステージ装置としてのウエハステージWS
T、観察装置(撮像装置)としてのアライメント顕微鏡
AS、及び装置全体を統括制御する主制御系20等を備
えている。
【0032】前記照明系10は、光源、フライアイレン
ズ等からなる照度均一化光学系、リレーレンズ、可変N
Dフィルタ、レチクルブラインド、及びダイクロイック
ミラー等(いずれも不図示)を含んで構成されている。
こうした照明系の構成は、例えば、特開平10−112
433号公報に開示されている。この照明系10では、
回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラ
インドで規定されたスリット状の照明領域部分を照明光
ILによりほぼ均一な照度で照明する。
【0033】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチク
ルステージRSTは、ここでは、磁気浮上型の2次元リ
ニアアクチュエータから成る不図示のレチクルステージ
駆動部によって、レチクルRの位置決めのため、照明系
10の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一
致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるととも
に、所定の走査方向(ここではY方向とする)に指定さ
れた走査速度で駆動可能となっている。さらに、本実施
形態では上記磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータ
はX駆動用コイル、Y駆動用コイルの他にZ駆動用コイ
ルを含んでいるため、Z方向にも微小駆動可能となって
いる。
【0034】レチクルステージRSTのステージ移動面
内の位置はレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干
渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例
えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レ
チクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置
情報はステージ制御系19に送られ、ステージ制御系1
9はレチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチ
クルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステ
ージRSTを駆動する。
【0035】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの
方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとして
は、両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例えば1
/5、又は1/4)を有する屈折光学系が使用されてい
る。このため、照明光学系からの照明光ILによってレ
チクルRの照明領域が照明されると、このレチクルRを
通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してそ
の照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小像(部
分倒立像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウ
エハW上に形成される。
【0036】前記ウエハステージWSTは、投影光学系
PLの図1における下方で、ベースBS上に配置され、
このウエハステージWST上には、ウエハホルダ25が
載置されている。このウエハホルダ25上にウエハWが
例えば真空吸着等によって固定されている。ウエハホル
ダ25は不図示の駆動部により、投影光学系PLの光軸
直交面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光学系
PLの光軸AX方向(Z方向)にも微動可能に構成され
ている。また、このウエハホルダ25は光軸AX回りの
微小回転動作も可能になっている。
【0037】ウエハステージWSTは走査方向(Y方
向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領
域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させることが
できるように、走査方向に垂直な方向(X方向)にも移
動可能に構成されており、ウエハW上の各ショット領域
を走査(スキャン)露光する動作と、次のショットの露
光開始位置まで移動する動作とを繰り返すステップ・ア
ンド・スキャン動作を行う。このウエハステージWST
はモータ等を含むウエハステージ駆動部24によりXY
2次元方向に駆動される。
【0038】ウエハステージWSTのXY平面内での位
置はウエハレーザ干渉計18によって、移動鏡17を介
して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出さ
れている。ウエハステージWSTの位置情報(又は速度
情報)WPVはステージ制御系19に送られ、ステージ
制御系19はこの位置情報(又は速度情報)WPVに基
づいてウエハステージWSTを制御する。
【0039】前記アライメント顕微鏡ASは、投影光学
系PLの側面に配置された、オフアクシス方式のアライ
メントセンサである。このアライメント顕微鏡ASは、
ウエハW上の各ショット領域に付設されたアライメント
マーク(ウエハマーク)の撮像結果を出力する。
【0040】アライメントマークとしては、例えば、図
2(A)に示されるようなウエハW上のショット領域S
Aの周囲のストリートライン上に形成された、位置合わ
せマークとしてのX方向位置検出用のマークMXとY方
向位置検出用のマークMYとが使用される。各マークM
X,MYとしては、例えば、図2(B)において拡大さ
れた平面視のマークMXで代表して示されるように、検
出方向について周期構造を有し、検出方向についてLM
X(マークMYの場合にはLMY)の幅を有するライン
アンドスペースマークを使用することができる。なお、
図2(B)においては、ラインが5本のラインアンドス
ペースマークが示されているが、マークMX(又はマー
クMY)として採用されるラインアンドスペースマーク
におけるライン本数は、5本に限定されるものではな
く、他の本数であってもよい。また、以下の説明におい
ては、マークMX及びマークMYの個々を示す場合に
は、対応するショット領域SAの配列位置に応じてマー
クMX(i,j)及びマークMY(i,j)と記すもの
とする。
【0041】上記のようなマークMXは、図3(A)に
示されるマーク形成領域MXA内に形成されているが、
その周囲には、図3(A)に示されるように、マークM
Xのパターンが他のパターンから識別可能なように、パ
ターン禁止領域IXAが設けられている。ここで、パタ
ーン禁止領域IXAは、図3(A)に示されるように、
マーク形成領域MXAの紙面左側にX方向の幅IMX1
を有するとともに、マーク形成領域MXAの紙面右側に
X方向の幅IMX2を有している。ここで、幅IMX1
及び幅IMX2はマークの設計時に定まるものであり、
マークMXにおけるライン幅やスペース幅よりも十分に
大きな既知の値である。
【0042】そして、アライメント顕微鏡ASは、マー
クMXを、X方向についてマーク形成領域MXA及びパ
ターン禁止領域IXAを含み、X方向の幅がLXである
計測領域としての視野領域VXA内の像として観察す
る。ここで、図3(A)では、紙面左側におけるパター
ン禁止領域IXAの外側の視野領域VXAの幅をEMX
1と表し、紙面右側におけるパターン禁止領域IXAの
外側の視野領域VXAの幅をEMX2と表している。な
お、幅EMX1及び幅EMX2は、マークMXの観察の
都度変化するものであり、マークMXの観察時には未知
の値である。
【0043】なお、図3(A)においては、視野領域V
XAのY方向幅がマーク形成領域MXAのY方向幅内に
含まれる例が示されているが、視野領域VXAのY方向
に関する中心部領域がマーク形成領域MXAのY方向幅
内に含まれていればよい。
【0044】また、本実施形態では、ウエハWにおける
マークMX,MYは、図3(B)において代表してマー
クMXについてXZ断面で示されるように、基層51の
表面にラインパターンが形成されたライン部53とパタ
ーンが形成されていないスペース部55とがX方向に交
互に形成されており、ライン部53及びスペース部55
の表面にレジスト層PRが形成されている。レジスト層
PRの材質は、例えば化学増幅型レジストであり、高い
光透過性を有している。また、基層51の材質とライン
パターンの材質とは互いに異なっており、基層51の材
質の方が、ラインパターンの材質よりも高い反射率を有
するものを使用している。
【0045】また、パターン禁止領域IXAでは、スペ
ース部55と同様に、基層51の表面にレジスト層PR
が形成されている。また、パターン禁止領域IXAの外
側の領域の状態は、所定の状態となっている。
【0046】また、ラインパターンのXZ断面は、図3
(B)に示されるように、完全な矩形ではなく台形状と
なっている。さらに、レジスト層PRは、スピンコート
によって塗布されており、このため、基層51に対して
凸パターン(ラインパターン)のあるマーク形成領域M
XAにおけるレジスト層PRの表面は、パターン禁止領
域IXAにおけるレジスト層PRの表面から台形状に盛
りあがったものとなっている。
【0047】かかる構造を有するマークMXを視野領域
VXAについて撮像すると、撮像結果における光強度の
X方向の分布は、図3(C)に示されるようになる。す
なわち、マーク形成領域MXAに応じた領域では、マー
ク部とスペース部との境界で信号強度Iが極小となり、
また、マーク部53及びスペース部55それぞれのX方
向に関する中心部で信号強度Iが極大となる。また、マ
ーク形成領域MXAとパターン禁止領域IXAとの境界
では、マーク形成領域MXAがライン部55であるた
め、信号強度Iは極小となる。そして、X位置がマーク
形成領域MXAとパターン禁止領域IXAとの境界から
遠ざかるにつれて信号強度Iが増加し、ある程度以上遠
ざかると信号強度Iはほぼ一定値(ほぼ最大値)とな
る。さらに、X位置がマーク形成領域MXAとパターン
禁止領域IXAとの境界から遠ざかり、パターン禁止領
域IXAの外縁付近では、例えばパターン禁止領域IX
Aの外側にラインパターンが形成されていると、信号強
度Iは減少し始める。
【0048】すなわち、パターン禁止領域IXAにはパ
ターンが形成されていないので、理想的にはパターン禁
止領域IXAの全域にわたって信号強度Iがほぼ同一値
となるはずであるが、パターンの形状やレジスト層PR
が一様ではないので、パターンが形成されていないとい
う表面状態が連続しているというパターン禁止領域の特
徴に応じた信号強度Iが一定となる範囲の幅ISX1,
ISX2は、設計上のパターン禁止領域の幅IMX1,
IMX2よりも狭いものとなっている。なお、幅IMX
1,IMX2と幅ISX1,ISX2との差に関する情
報は、マークMXの形成プロセス、レジスト層PRの形
成プロセス、パターン禁止帯IXAの外側のパターン状
況によって異なるものであるが、設計情報又は事前測定
により予め求められているものとする。すなわち、マー
ク形成領域MXAの表面状態を反映した信号領域(以
下、「マーク信号領域」という)のX方向に関する幅L
SX、パターン禁止領域IXAの表面状態を反映した信
号領域(以下、「禁止帯信号領域」という)のX方向に
関する幅ISX1,ISX2は既知であるものとする。
【0049】したがって、視野領域VXAにおけるマー
ク信号領域の抽出にあたっての未知数は、図3(C)中
の幅ESX1又は幅ESX2である。
【0050】なお、マークMYについても、マークMX
の場合と同様のパターン禁止領域が設けられており、ま
た、マークMXの場合と同様に観察される。
【0051】アライメント顕微鏡ASは、その撮像結果
である視野領域VXA内に関する撮像データIMDを主
制御系20へ向けて出力する(図1参照)。
【0052】前記主制御系20は、図4に示されるよう
に、主制御装置30と記憶装置40とを備えている。主
制御装置30は、ステージ制御系19にステージ制御デ
ータSCDを供給する等して露光装置100の動作を制
御する制御装置39と、撮像データ収集装置31と、該
撮像データ収集装置31によって収集された撮像データ
に基づいて、撮像された各アライメントマークMX,M
Yの形成領域を抽出する抽出装置32とを備えている。
さらに、主制御装置30は、抽出装置32によって抽出
された各アライメントマークMX,MYの形成領域を定
義域として、定義域内の信号波形とテンプレート波形と
の相関係数が最大となるテンプレート波形の位置(以
下、「最大相関位置」という)を求める探索装置33
と、該探索装置33によって求められた最大相関位置を
使用して、各アライメントマークMX,MYの位置を算
出する位置算出装置34と、該位置算出装置34によっ
て算出された各アライメントマークMX,MYの位置を
使用して、ショット領域SAの配列を一義的に規定する
パラメータ(誤差パラメータ)値を算出する誤差パラメ
ータ値算出装置35とを備えている。
【0053】また、記憶装置40は、その内部に撮像デ
ータ格納領域41と、領域情報格納領域42と、最大相
関位置を格納する最大相関位置格納領域43とを有して
いる。さらに、記憶装置40は、マーク位置を格納する
マーク位置格納領域44と、位置パラメータ値を格納す
るパラメータ値格納領域45と、テンプレート波形を格
納するテンプレート格納領域46とを有している。な
お、図4においては、データの流れが実線矢印で示さ
れ、制御の流れが点線矢印で示されている。主制御系2
0の各装置の作用は後述する。
【0054】なお、本実施形態では、主制御装置30を
上記のように、各種の装置を組み合わせて構成したが、
主制御装置30を計算機システムとして構成し、主制御
装置30を構成する上記の各装置の機能を主制御装置3
0に内蔵されたプログラムによって実現することも可能
である。
【0055】図1に戻り、露光装置100には、投影光
学系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成
するための結像光束を光軸AX方向に対して斜め方向よ
り供給する照射光学系13と、その結像光束のウエハW
の表面での各反射光束をそれぞれスリットを介して受光
する受光光学系14とから成る斜入射方式の多点フォー
カス検出系が、投影光学系PLを支える支持部(図示省
略)に固定されている。この多点フォーカス検出系(1
3、14)としては、例えば特開平5−190423号
公報に開示されるものと同様の構成のものが用いられ、
ステージ制御系19はこの多点フォーカス検出系(1
3、14)からのウエハ位置情報に基づいてウエハホル
ダ25をZ方向及び傾斜方向に駆動する。
【0056】以上のように構成された露光装置100で
は、以下のようにしてウエハW上におけるショット領域
の配列座標を検出する。なお、ショット領域の配列座標
を検出する前提として、マークMX,MYは、前層まで
のプロセス(例えば、第1層目のプロセス)で既にウエ
ハW上に形成されているものとする。また、ウエハWが
ウエハホルダ25に不図示のウエハローダによってロー
ドされており、主制御系20によるステージ制御系19
を介したウエハWの移動により、アライメント顕微鏡A
Sの観察視野(マークMXの場合には前述の視野領域V
XA)内に各マークMX,MYを入れることができるよ
うに、粗い精度の位置合わせ(プリアライメント)が既
に行われているものとする。こうした、プリアライメン
トは、ウエハWの外形の観察や、広い視野でのマークM
X,MYの観察結果及びウエハ干渉計18からの位置情
報(又は速度情報)に基づいて、主制御系20(より詳
しくは、制御装置39)によってステージ制御系19を
介して行なわれる。さらに、ショット領域の配列座標を
検出するために計測される、設計上一直線上には並ばな
い3個以上のX位置検出用マークMX(im,jm)(m
=1〜M;M≧3)、及び設計上一直線上には並ばない
3個以上のY位置検出用マークMY(in,jn)(n=
1〜N;N≧3)は既に選択されているものとする。但
し、選択されるマークの総数(=M+N)は6個よりも
多い個数でなければならない。
【0057】以下、ウエハW上におけるショット領域の
配列座標の検出を、図5に示されるフローチャートに基
づきながら、適宜他の図面を参照しつつ説明する。
【0058】まず、図5のステップ201において、選
択されたマークMX(im,jm),MY(in,jn)の
内の最初のマーク(X位置検出用マークMX(i1
1)とする)をアライメント顕微鏡ASによる撮像位
置となるようにウエハWを移動する。かかる移動は、主
制御系20によってステージ制御系19を介した制御の
下で行われる。
【0059】引き続き、ステップ202において、アラ
イメント顕微鏡ASがマークMX(i1,j1)を撮像す
る。前述した図3におけるマーク形成領域MXAと視野
領域VXAとの位置関係でアライメント顕微鏡ASがマ
ークMX(i1,j1)を撮像すると、図6(A)に示さ
れるウエハW上の像が視野領域VXA内に入る。
【0060】以上のようにして、アライメント顕微鏡A
Sによって撮像された観察視野VXA内の撮像データI
MDを、制御装置39からの指示に応じて、撮像データ
収集装置31が入力し、撮像データ格納領域41に格納
することにより、撮像データIMDが収集される。
【0061】図5に戻り、次に、ステップ203におい
て、制御装置39からの指示に応じて、抽出装置32
が、撮像データ格納領域41からマークMX(i1
1)に関する撮像データを読み出し、該撮像データ及
びウエハ干渉計18からの位置情報(又は速度情報)W
PVに基づいて、マークMX(i1,j1)に関するマー
ク形成領域MXAを抽出する。
【0062】かかる領域抽出にあたって、抽出装置32
は、まず、撮像データ格納領域41からマークMX(i
1,j1)に関する撮像データについて、図6(A)に示
されるように、視野領域VXAのY方向に関する中心付
近におけるX方向の50本の走査線SLN1〜SLN50
上の信号強度分布(光強度分布)I1(X)〜I
50(X)を抽出する。そして、次の(1)式によって、
平均的なX方向に関する信号強度分布I(X)を信号波
形として求める。以下、信号強度分布I(X)を信号波
形I(X)と記す。
【0063】
【数1】
【0064】こうして求められた信号波形I(X)は、
信号強度分布I1(X)〜I50(X)の個々に重畳して
いる高周波ノイズが低減されたものとなっている。こう
して求められた信号波形I(X)が図6(B)に示され
ている。
【0065】次に、抽出装置32は、図7に概念的に示
されるような、距離LSXを隔てて、幅ISX1の窓W
IN1と幅ISX2の窓WIN2とが形成された1次元
フィルタFX1をソフトウエア上で用意する。1次元フ
ィルタFX1は、窓WIN1内及び窓WIN2内の情報
のみを拾い上げるフィルタとして機能する。ここで、窓
WIN1の−X方向の端点のX位置をXW1と表し、窓W
IN2の−X方向の端点のX位置をXW2と表すことにす
る。なお、X位置XW1とX位置XW2との間には、 XW2=XW1+ISX1+LSX …(2) という関係があるので、X位置XW1が決まればX位置X
W2が一義的に決まることになる。そこで、1次元フィル
タFX1の位置というときには、X位置XW1を指すもの
とする。
【0066】引き続き、1次元フィルタFX1のX位置
W1を視野領域VXAの−X方向に関する端のX位置X
0(走査開始X位置XS1)に設定し、1次元フィルタF
X1を信号波形I(X)について適用する。この結果、
窓WIN1及び窓WIN2を介して、信号波形I(X)
(XS1≦X≦XS1+ISX1,XS1+ISX1+LSX
(=XS2)≦X≦XS2+ISX2)が抽出される。そし
て、窓WIN1内及び窓WIN2内の信号波形I(X)
について、次の(3)〜(5)式によって、平均値μI
(XW1(=XS1))、変動SI(XW1)、及び分散VI
(XW1)を求める。
【0067】
【数2】
【0068】
【数3】
【0069】
【数4】
【0070】次いで、窓WIN2の+X方向の端点が視
野領域VXAの+X方向の端点に一致するまで、1次元
フィルタFX1のX位置XW1を+X方向に1画素分ずつ
移動させることにより、1次元フィルタFX1を+X方
向に走査しながら、1次元フィルタFX1の各X位置X
W1における窓WIN1内及び窓WIN2内の信号波形I
(X)について、平均値μI(XW1)、変動SI
(XW1)、及び分散VI(X W1)を算出する。かかる平
均値μI(XW1)、変動SI(XW1)、及び分散VI
(XW1)の算出にあたって、上記の(3)〜(5)式を
使用することができるのは勿論であるが、平均値μI
(XW1)、変動SI(XW1)、及び分散VI(XW1
と、平均値μI(XW1+1)、変動SI(XW1+1)、
及び分散VI(XW1+1)との間には、次の(6)〜
(8)式で表される関係がある。
【0071】
【数5】
【0072】
【数6】
【0073】
【数7】
【0074】そこで、本実施形態では、上記の(6)〜
(8)式を使用することにより、(3)〜(5)式を使
用する場合と比べて少ない計算量で、平均値μI
(XW1)、変動SI(XW1)、及び分散VI(XW1
(XW1>XS1)を算出することにしている。
【0075】そして、1次元フィルタFX1のX位置X
W1が、 XE=LX−ISX1−LSX−ISX2 …(9) となり、窓WIN2の+X方向の端点が視野領域VXA
の+X方向の端点に一致すると、1次元フィルタFX1
の走査を終了する。
【0076】こうして得られた1次元フィルタFX1の
各X位置XW1における平均値μI(XW1)、変動SI
(XW1)、及び分散VI(XW1)(XS1≦XW1≦XE
の内、分散VI(XW1)のX位置XW1による変化を見て
みると、図8に示されるようになる。すなわち、1次元
フィルタFX1の走査開始時は、例えば窓WIN2内領
域は信号強度I(X)の変化が激しいマーク信号領域で
あり、分散VI(XW1)が大きなものとなっているが、
1次元フィルタFX1の走査が進むにつれて窓WIN1
内領域及び窓WIN2内領域は、信号強度I(X)の変
化が緩やかな禁止帯信号領域を含むようになる。そし
て、窓WIN1内領域及び窓WIN2内領域における禁
止帯信号領域が占める割合が大きくなるにつれて分散V
I(XW1)は減少していき、窓WIN1内領域及び窓W
IN2内領域が禁止帯信号領域に一致すると、分散VI
(XW1)は最小値VI0となる。さらに1次元フィルタ
FX1の走査が進むと、窓WIN1内領域及び窓WIN
2内領域における禁止帯信号領域の占める割合が小さく
なるにつれて、分散VI(XW1)は増加していくことに
なる。
【0077】これに応じて、抽出装置32は、算出した
分散VI(XW1)(XS1≦XW1≦X E)から、最小値V
0となるX値XW0を検出することにより、視野領域V
AX内における禁止帯信号領域の位置、ひいてはマーク
信号領域の位置を抽出する。すなわち、X値XW0と上述
の未知の値ESX1との間には、 XW0=XS1+ESX1=X0+ESX1 …(10) という関係があるので、抽出装置32は、(10)式に
基づいて、値ESX1を求める。これにより、マーク信
号領域が、X位置X1(=ESX1+ISX1)とX位
置X2(=ESX1+ISX1+LSX)との間の領域
であることが分かる。こうして抽出されたマーク信号領
域(X1≦X≦X2)は、ラインパターン幅又はスペース
パターン幅よりもずっと小さな位置精度(例えば、ライ
ンパターン幅又はスペースパターン幅の数十分の1の位
置精度)で抽出されている。かかる位置精度(以下、
「領域精度」ともいう)をΔとすると、真のマーク信号
領域の開始X位置X10とX位置X1との間には、 X1−Δ≦X10≦X1+Δ …(11) という関係がある。なお、領域精度Δは、上記の方法に
よるマーク領域の抽出においては、既知の値である。抽
出装置32は、X位置X1及びX位置X2、領域精度Δ、
並びに信号強度I(X)(X1≦X≦X2)を領域情報格
納領域42に格納する。
【0078】次いで、抽出装置32は、 μI0=μI(XW0) …(12) σI0={VI(XW0)}1/2 …(13) を求める。(12)式で表される値μI0は、理想的に
は一定値の信号強度が得られる禁止帯信号領域における
計測された信号強度I(X)の平均値であり、また、
(13)式で表される値σI0は、禁止帯信号領域にお
ける計測された信号強度I(X)の標準偏差である。す
なわち、値μI0は、上述のステップ202の撮像結果
における正規化情報を含んだものであり、また、値σI
0は撮像結果のノイズレベルの情報を含んだものとなっ
ている。そして、抽出装置32は、値μI0及び値σI0
を領域情報格納領域42に格納する。こうして、マーク
信号領域の抽出を終了する。
【0079】図5に戻り、次に、サブルーチン204に
おいて、マークMX(i1,j1)のX位置を、シンプレ
ックス法を使用して求める。なお、本実施形態のシンプ
レックス法では、固有の変数として、 α(1)=1, α(2)=1/2, α(3)=−1/2, α(k)=α(k−2)/2 (kは4以上の整数) …(14) で定義されるα(k)(kは自然数)を使用することと
している。
【0080】サブルーチン204では、図9に示される
ように、まず、ステップ211において、制御装置39
からの指示に応じて、探索装置33が、領域情報格納領
域42からX位置X1、X位置X2、領域精度Δ、信号波
形I(X)(X1−Δ≦X≦X2+Δ)、値μI0、及び
値σI0を読み出すとともに、テンプレート格納領域4
6からテンプレート波形T(X)を読み出して、信号波
形I(X)とテンプレート波形T(X)との相関係数を
評価関数とするシンプレックス法の実行のための準備を
行う。すなわち、探索装置33は、テンプレート波形T
(X)におけるマーク領域の開始X位置が値X1となる
ように、テンプレート波形T(X)の原点調整を行う。
そして、探索装置33は、信号波形I(X)とテンプレ
ート波形T(X)との位置関係を変化させつつ相関係数
を算出する際のパラメータδの定義域を、 −Δ≦δ≦+Δ …(15) と設定する。以下、この定義域を[−Δ,+Δ]と記
す。この定義域[−Δ,+Δ]内のパラメータδの値に
ついて、信号波形I(X)とテンプレート波形T(X+
δ)との相関係数C(δ)を算出する。なお、定義域
[−Δ,+Δ]の幅は、上述のように、信号波形におけ
るラインパターン幅やスペースパターン幅よりも十分に
狭いものとなっているので、定義域[−Δ,+Δ]にお
ける信号波形I(X)とテンプレート波形T(X+δ)
との相関係数C(δ)の分布は、図10(A)に示され
るように単峰性となっている。
【0081】図9に戻り、次に、ステップ212におい
て、探索装置33は、定義域[−Δ,+Δ]内におい
て、パラメータδの互いに異なる3つの出発値δ1
δ2,δ3を要素とするパラメータ値の集合SP[δ
p(p=1〜3)]を設定する。かかるパラメータδの
出発値δpの設定の例が、図10(B)に示されてい
る。なお、出発値δpの設定にあたっては、定義域[−
Δ,+Δ]において、両端点付近に1つずつ及び中央部
付近に1つというように出発値δpを設定することが好
ましい。
【0082】図9に戻り、次いで、ステップ213にお
いて、探索装置33は、信号波形I(X)とテンプレー
ト波形T(X+δp)との相関係数(正規化相関係数)
C(δp)を算出する。かかる相関係数の算出にあたっ
ては、正規化されたテンプレート波形T(X+δp
と、値μI0によって正規化された信号強度I(X)と
が使用され、かつ、値σI0から推定されるノイズレベ
ルが考慮される。上述した、図10(B)の例では、図
10(B)に示されるように、 C(δ1)<C(δ2)<C(δ3) …(16) となっている。引き続き、探索装置33は、相関係数C
(δp)を要素する相関係数の集合SC[C(δp)]を
作成する。
【0083】図9に戻り、次に、サブルーチン214に
おいて、シンプレックス法のアルゴリズムを使用して、
新たなパラメータ値(δ3’とする)を算出する。こう
した新たなパラメータ値δ3’の算出にあたって、探索
装置33は、図11に示されるように、まず、ステップ
221において、相関係数の集合SCにおいて相関係数
が最小となるパラメータ値δW(図10(B)の例で
は、パラメータ値δ1)及び相関係数が最大となるパラ
メータ値δB(図10(B)の例では、パラメータ値
δ3)を抽出する。
【0084】引き続き、ステップ222において、探索
装置33は、パラメータ値δW,δBが、本実施形態にお
ける所定の位置検出精度TH(例えば、1/100ピク
セル)に対して、 |δB−δW|≦TH …(17) という条件(以下、「条件1」という)を満足するか否
かを判定することにより、探索精度が所定の位置検出精
度TH以下となったか否かを判定する。上述のように、
定義域[−Δ,+Δ]において、両端点付近に1つずつ
及び中央部付近に1つというように出発値δpが設定さ
れていれば、ステップ222における条件1の判定は否
定的なものとなり、処理はステップ224に移行する。
一方、ステップ222における条件1の判定が肯定的な
場合には、処理はステップ223に移行する。この段階
ではステップ222における判定が否定的であったとし
て、以下の説明をする。
【0085】ステップ224において、探索装置33
は、パラメータ値の集合SP[δp]からパラメータ値
δWを除いた集合SP’[δ1’,δ2’]に属するパラ
メータ値δ1’,δ2’の平均値δGを、 δG=(δ1’+δ2’)/2 …(18) によって算出する。図10(B)の例の場合には、図1
2(A)に示されるように、パラメータ値δ2,δ3がパ
ラメータ値δ1’,δ2’となり、平均値δGが図示の位
置となる。
【0086】図11に戻り、引き続き、ステップ225
において、探索装置33は、パラメータkを1に設定す
る。この結果、上述したシンプレックス法の固有の変数
α(k)は、 α(k)=α(1)=1 …(19) となる。
【0087】次に、ステップ226において、探索装置
33は、固有の変数α(k)、平均値δG、及び最小相
関位置δWから、 δD=α(k)・(δG−δW) …(20) を算出する。そして、探索装置33は、 |δD|≦TH …(21) という条件(以下、「条件2」という)を満足するか否
かを判定することにより、探索精度が所定の位置検出精
度TH以下となったか否かを判定する。ステップ226
における条件2の判定が肯定的であった場合には、処理
はステップ223に移行する。一方、ステップ226に
おける条件2の判定が否定的であった場合には、処理は
ステップ227に移行する。この段階ではステップ22
6における判定が否定的であったとして、以下の説明を
行う。
【0088】ステップ227において、探索装置33
は、探索の終了フラグをOFFとする。そして、探索装
置33は、新パラメータ値δ3’の探索を開始する。
【0089】引き続き、ステップ228において、探索
装置33は、新パラメータ値(正確には新パラメータ値
候補)δ3’を、 δ3’=δG+δD=δG+(δG−δW) …(22) によって算出する。こうして、算出された新パラメータ
δ3’が図12(A)に示されている。
【0090】図11に戻り、次いで、ステップ229に
おいて、探索装置33は、新パラメータ値δ3’が定義
域[−Δ,+Δ]内にあるか否かを判定する。図12
(A)の例の場合には、新パラメータ値δ3’が定義域
[−Δ,+Δ]外となったので、探索装置33は否定的
な判定を行い、処理はステップ230に移行する。一
方、ステップ229における判定が肯定的な場合には、
処理がステップ231に移行する。この段階ではステッ
プ229における判定が否定的であるとして、以下の説
明をする。
【0091】ステップ229における判定が否定的な場
合には、ステップ230において、探索装置33は、パ
ラメータkをk+1にインクリメントする。この結果、
シンプレックス法の固有の変数α(k)は、 α(k)=α(2)=1/2 …(23) となる。
【0092】こうして、パラメータ値が更新されると、
処理は、ステップ226に移行し、以後、ステップ22
6で肯定的な判断がなされるか、ステップ229で肯定
的な判断がなされるまで、上記と同様にして、ステップ
226からステップ230の処理を繰り返す。こうした
新パラメータ値δ3’の算出及びシンプレックス法の固
有の変数α(k)の更新と繰り返し中に、ステップ22
6で肯定的な判断がなされる前に、図12(B)に示さ
れるように、新パラメータ値δ3’が定義域[−Δ,+
Δ]内の値となり、ステップ229において肯定的な判
断がなされたとして、以下の説明を行う。
【0093】ステップ229において肯定的な判断がな
されると、ステップ231において、探索装置33は、
そのときの新パラメータ値δ3’における相関係数C
(δ3’)を算出する。
【0094】引き続き、ステップ232において、探索
装置33は、相関係数C(δ3’)が上述の最小相関係
数C(δW)よりも大きいか否かを判定することによ
り、新パラメータ値とするに相応しいものが求められた
か否かを判定する。ステップ232において否定的な判
定がなされた場合には、処理はステップ230に移行す
る。一方、ステップ232において肯定的な判定がなさ
れると、サブルーチン214の処理を終了する。この段
階では、ステップ232において否定的な判定がなされ
として、以下説明する。
【0095】ステップ232において否定的な判断がな
されると、ステップ230において、探索装置33は、
ステップ230において、探索装置33は、パラメータ
kをk+1にインクリメントする。この結果、シンプレ
ックス法の固有の変数α(k)が更新される。
【0096】こうして、パラメータ値が更新されると、
処理は、ステップ226に移行し、以後、ステップ22
6で肯定的な判断がなされるか、ステップ232で肯定
的な判断が成されるまで、上記と同様にして、ステップ
226からステップ230の処理を繰り返す。こうした
新パラメータ値δ3’の算出及びシンプレックス法の固
有の変数α(k)の更新と繰り返し中に、ステップ22
6で肯定的な判断がなされる前に、図12(B)に示さ
れるように、新パラメータ値δ3’における相関係数C
(δ3’)が最小相関係数C(δW)よりも大きくなり、
ステップ232において肯定的な判断がなされたとし
て、以下の説明を行う。
【0097】ステップ232において肯定的な判断がな
されると、上述のようにサブルーチン214の処理が終
了する。そして、図9のステップ215に処理が移行す
る。
【0098】ステップ215において、探索装置33
は、終了フラグがONであるか否かを判定をすることに
より、探索終了条件となったか否かを判定する。この段
階では、終了フラグはOFFなので、ステップ215に
おける判定は否定的なものとなり、処理はステップ21
6に移行する。
【0099】ステップ216において、探索装置33
は、そのときのパラメータ値δ1’,δ2’,δ3’を要
素して、新たなパラメータ値の集合SP[δp]を作成
する。引き続き、ステップ217において、既に求めら
れている相関係数C(δp’)を要素として、新たな相
関係数の集合SC[C(δp)]を作成する。
【0100】こうして、新たなパラメータ値の集合SP
[δp]及び新たな相関係数の集合SC[C(δp)]が
作成されると、処理は、サブルーチン214に移行す
る。以後、上記と同様にして、サブルーチン214から
ステップ217までの処理が繰り返されて、新たなパラ
メータ値の集合SP[δp]及び新たな相関係数の集合
SC[C(δp)]の作成が繰り返される。
【0101】かかるサブルーチン214からステップ2
17までの処理中において、図11のステップ222に
おいて上述の条件1が肯定的に判定されるか、ステップ
226において上述の条件2が肯定的に判定されると、
処理は、ステップ223に移行し、ステップ223にお
いて、探索装置33が終了フラグをONにする。そし
て、サブルーチン214の処理が終了し、図9のステッ
プ215に処理が移行する。
【0102】ステップ215において、探索装置33
が、探索終了条件となったか否かを判定するが、この段
階では、終了フラグがONなので、肯定的な判定がされ
る。この結果、処理はステップ218に移行する。
【0103】ステップ218において、探索装置33
は、そのときの相関係数の集合SC[C(δp)]にお
ける最大相関係数C(δB)を抽出し、さらに、最大相
関係数C(δB)に応じたパラメータ値δBを抽出する。
そして、探索装置33は、パラメータ値δBを最大相関
位置として最大相関位置格納領域43に格納する。
【0104】引き続き、ステップ219において、マー
ク位置算出装置34は、最大相関位置格納領域43か
ら、マークMX(i1,j1)に関する最大相関位置を読
み出す。また、マーク位置算出装置34は、ウエハ干渉
計18からのウエハWの位置情報WPVを取り込む。そ
して、マーク位置算出装置34は、最大相関位置及び位
置情報WPVに基づいて、マークMX(i1,j1)のX
位置を求める。こうして求められたマークMX(i1
1)のX位置を、マーク位置算出装置34は、マーク
位置格納領域44に格納する。こうして、サブルーチン
204の処理を終了して、図5のメインルーチンのステ
ップ205に処理が移行する。
【0105】次に、ステップ205において、選択され
た全てのマークについてマーク情報の算出を完了したか
否かが判定される。以上では、1個のマークMX
(i1,j1)のみについてマーク情報、すなわちマーク
MX(i1,j1)のX位置の算出が完了したのみなの
で、ステップ205においての判定は否定的なものとな
り、ステップ206に処理が移行する。
【0106】ステップ206では、制御装置39が、次
のマークがアライメント顕微鏡ASの撮像視野に入る位
置にウエハWを移動させる。かかるウエハWの移動は、
制御装置39が、プリアライメント結果に基づいて、ス
テージ制御系19を介してウエハ駆動装置24を制御
し、ウエハステージWSTを移動させることにより行わ
れる。
【0107】以後、ステップ205において、選択され
た全てのマークについてマーク情報が算出されたと判定
されるまで、上述のマークMX(i1,j1)の場合と同
様にして、マークMX(im,jm)(m=2〜M)のX
位置、及びマークMY(in,jn)(n=1〜N)のY
位置が算出される。こうして、選択された全てのマーク
の位置が算出され、マーク位置格納領域44に格納さ
れ、ステップ205において肯定的な判定がなされる
と、処理がステップ207に移行する。
【0108】ステップ207では、誤差パラメータ算出
装置35が、マーク位置格納領域44から、マークMX
(im,jm)(m=1〜M)のX位置、及びマークMY
(i n,jn)(n=1〜N)のY位置を読み出す。そし
て、読み出されたマークMX(im,jm)のX位置及び
マークMY(in,jn)Y位置に基づいて、例えば特開
昭61−44429号公報に開示される統計演算により
ウエハW上のショット領域SAの配列座標を算出するた
めの誤差パラメータ値を算出する。そして、誤差パラメ
ータ算出装置35は、求められた誤差パラメータ値をパ
ラメータ値格納領域45に格納する。
【0109】以後、制御装置39が、誤差パラメータ値
格納領域45から誤差パラメータ値を読み出し、その誤
差パラメータ値を用いて求められたショット領域配列を
使用しつつ露光装置100の全体を統括制御し、レチク
ルRにおけるスリット状の照明領域(中心は光軸AXと
ほぼ一致)を照明光ILにより照明した状態で、ウエハ
WとレチクルRとを走査方向(Y方向)に沿って互いに
逆向きに、投影倍率に応じた速度比で同期移動させる。
これにより、レチクルRのパターン領域のパターンがウ
エハW上のショット領域上に縮小転写される。
【0110】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、アライメント顕微鏡ASによるマークMX,MYの
撮像結果について、抽出装置32が、信号波形I(X)
とテンプレート波形T(X+δ)との相関係数の分布が
単峰となる、パラメータδの定義域を抽出し、探索装置
33が、抽出された定義域において信号波形I(X)と
テンプレート波形T(X+δ)との相関係数が最大とな
るパラメータδの値を、相関係数を評価関数とするシン
プレックス法によって求め、求められた位置関係に基づ
いて、位置算出装置34が、マークMX,MYの位置を
求める。したがって、迅速かつ精度良くマークMX,M
Yの位置を検出することができる。そして、本実施形態
では、精度良く求められたマークMX,MY位置に基づ
いて、ウエハW上のショット領域SA(i,j)の配列
座標を高精度で算出し、これらの算出結果に基づいて、
ウエハWの位置合わせを高精度で行うことができるの
で、各ショット領域SA(i,j)にレチクルRに形成
されたパターンを迅速かつ精度良く転写することができ
る。
【0111】なお、上記の実施形態では、集合SPにお
ける最小相関位置と該最小相関位置を除く位置の平均位
置との差が所望の位置精度以下であること(条件1)、
又は、集合SPにおける最小相関位置と最大相関位置と
の差が所望の位置精度以下であること(条件2)をシン
プレックス法処理の終了条件としたが、いずれか一方を
終了条件とすることも可能である。また、固有の変数α
(k)の絶対値が所定の下限値以下となったことをシン
プレックス法処理の終了条件とすることも可能である。
さらに、上述の新たなパラメータ値δ3’に関する相関
係数C(δ3’)の算出回数が所定の上限値を超えたこ
とをシンプレックス法処理の終了条件とすることも可能
である。
【0112】また、上記の実施形態では、シンプレック
ス法の固有の変数として、上述の(14)式で定義され
るα(k)を採用したが、以下の(24)式及び(2
5)式を満足するものであれば採用することが可能であ
る。
【0113】
【数8】
【0114】また、上記の実施形態では、シンプレック
ス法の適用にあたって、パラメータδの出発値の数、並
びにパラメータ値の集合SP及び相関係数の集合SCの
要素数を3としたが、3以上の整数であれば任意の数と
することができる。
【0115】また、上記の実施形態では、最大相関位置
の探索アルゴリズムとしてシンプレックス法を採用した
が、二分探索法を採用することも可能であるし、また、
勾配法を採用することも可能である。
【0116】また、上記の実施形態では、マーク信号領
域の両側にある禁止帯信号領域に応じて2つの窓WIN
1,WIN2を設けたが、窓を1つとすることも可能で
ある。かかる場合には、1つの窓を視野領域VXA内で
走査し、窓内における信号強度の分散を実施形態と同様
にして求めると、マーク信号領域の両側にある禁止帯信
号領域に応じて、分散が極小となる窓位置(1次元フィ
ルタの位置)が2箇所観測されることになる。こうし
て、観測された2つの窓位置からマーク信号領域ひいて
は相関係数算出の定義域を抽出することができる。
【0117】さらに、上記の実施形態のように、禁止帯
信号領域における信号強度値が最大かつほぼ一定となる
場合には、(3)式及び(6)式で算出される平均値μ
I(XW1)が最大となる1次元フィルタの位置を求めて
も、マーク信号領域ひいては相関係数算出の定義域を抽
出することができる。
【0118】また、上記の実施形態では、マーク信号領
域の抽出のために、撮像の結果から直接的に得られる光
強度信号I(X)を使用したが、図13(A)に示され
る光強度信号I(X)の1階位置微分信号dI(X)/
dXを使用することも可能である。この場合には、禁止
帯信号領域では信号レベルがほぼゼロレベルとなり、マ
ーク信号領域では信号レベルが正負に大きく変化する。
すなわち、禁止帯信号領域における信号レベルの変化が
緩やかであり、マーク信号領域では信号レベルの変化が
激しいことは、上記の実施形態と同様である。このた
め、上記の実施形態と同様の1次元フィルタFX1を用
意して視野領域VXA内を走査しつつ、上記の実施形態
と同様にして、窓WIN1,WIN2内における1階位
置微分信号dI(X)/dXの分散V1(XW1)を算出
すると、分散V1(XW1)は図13(B)に示される通
りの分布となる。したがって、図13(B)において分
散V1(XW1)が最小となる1次元フィルタFX1のX
位置XW0を求めることにより、上記の実施形態と同様に
マーク信号領域ひいては相関係数算出の定義域の抽出結
果を得ることができる。
【0119】さらに、光強度信号I(X)のh階位置微
分信号(h≧2)を使用しても、禁止帯信号領域におけ
る信号レベルの変化が緩やかであり、マーク信号領域で
は信号レベルの変化が激しくなる。したがって、光強度
信号I(X)のh階位置微分信号を使用した場合にも、
上記の実施形態と同様にして、マーク信号領域ひいては
相関係数算出の定義域の抽出をすることができる。
【0120】なお、光強度信号I(X)のs階位置微分
信号(s≧1)を使用した場合において、上述の(1
2)式及び(13)式に対応して求められる、分散が最
小なる位置における窓内の信号強度の平均値及び標準偏
差は、共にs階位置微分信号に重畳しているノイズレベ
ルを反映した値となっている。
【0121】また、上記の実施形態では、信号強度の変
化が緩やかな禁止帯信号領域に着目し、禁止帯信号領域
に応じた窓を有する1次元フィルタFX1を使用した
が、激しい信号強度変化が幅LSXにわたって継続する
マーク信号領域に着目して、マーク信号領域ひいては相
関係数算出の定義域を抽出することも可能である。かか
る場合には、図14(A)に示されるような、幅LSX
の窓WINを有する1次元フィルタFX2を用意する。
そして、1次元フィルタFX2で視野領域VXA内を走
査しつつ、上記の実施形態と同様にして、窓WIN内に
おける信号強度I(X)の分散VI(XW)を算出す
る。こうして求められた分散VI(XW)は、図14
(B)に示されるように、窓WIN内領域がマーク信号
領域と一致したときに最大となる。したがって、図14
(B)において、分散VI(XW)が最大となる1次元
フィルタFX2の位置XW0(=X1)を求めることによ
り、マーク信号領域ひいては相関係数算出の定義域の抽
出をすることができる。
【0122】なお、この場合には、窓WIN内の信号強
度の平均値μI(XW)、変動SI(XW)、及び分散V
I(XW)の算出にあたっては、上記の実施形態におけ
る(3)〜(8)式に代えて、次の(26)〜(31)
を使用する。
【0123】
【数9】
【0124】
【数10】
【0125】
【数11】
【0126】
【数12】
【0127】
【数13】
【0128】
【数14】
【0129】また、後のマーク位置の算出において利用
可能な、正規化情報やノイズレベル情報を得るために
は、マーク信号領域の抽出後に、マーク信号領域の両側
にある禁止帯信号領域を特定し、禁止帯信号領域におけ
る信号強度の平均値と分散とを算出することが必要とな
る。
【0130】なお、上記のような1次元フィルタFX2
を使用する場合においても、光強度信号I(X)のs階
位置微分信号(s≧1)を使用することができる。
【0131】また、上記の実施形態では、マークとして
図2(B)に示されるようなラインアンドスペースパタ
ーンの1次元マークを使用したが、例えば、図15
(A)に示されるような、X位置検出用のマークMX
1、Y位置検出用のマークMY、及びX位置検出用のマ
ークMX2がX方向に順次並べられた複合マークである
2次元位置検出用のマークを使用することも可能であ
る。かかる2次元位置検出用のマークは、例えば特開平
6−275496号公報に開示される、統計演算による
ウエハW上のショット領域SAの配列座標及びショット
領域SA内座標の算出に好適に使用される。
【0132】図15(A)に示される2次元マークにつ
いても、X位置及びY位置の検出にあたって、上記の実
施形態と同様にして、禁止帯信号領域又はマーク信号領
域に着目してマーク信号領域を抽出することが可能であ
るが、X方向に関するマーク信号領域の抽出にあたって
は、マークMYに応じた幅VSYのマーク信号領域に着
目してマーク信号領域ひいては相関係数算出の定義域を
抽出することが可能である。すなわち、走査線SL1
SL50それぞれについて考えてみると、マークMYに応
じたマーク信号領域では、図15(B)において走査線
SL1について代表的に示されるように、スペース部の
信号強度がほぼ一定値で連続するか、又は、図15
(C)において走査線SLjについて代表的に示される
ように、ライン部の信号強度がほぼ一定値で連続するか
のいずれかである。したがって、走査線SL1〜SL50
における各X位置の信号強度の平均値を求めると、図1
5(D)に示されるように、マークMYに応じた幅VS
Yのマーク信号領域では、スペース部の信号強度とライ
ン部の信号強度との間の信号強度の値がほぼ一定値で連
続することになる。このように、長い幅で信号強度がほ
ぼ一定値となる領域は、視野領域VXA内には通常存在
しない。
【0133】そこで、図16(A)に示されるような、
幅VSYの窓WINを有する1次元フィルタFX3を用
意して視野領域VXA内を走査しつつ、上記の実施形態
と同様にして、分散VI(XW)を算出する。こうして
求められた分散VI(XW)は、図16(B)に示され
るように、窓WIN内領域がマークMYに応じたマーク
信号領域と一致したときに最小となる。したがって、図
16(B)において、分散VI(XW)が最小となる1
次元フィルタFX3の位置XW0を求めることにより、マ
ーク信号領域ひいては相関係数算出の定義域の抽出をす
ることができる。
【0134】なお、上記のような1次元フィルタFX3
を使用する場合においても、光強度信号I(X)のs階
位置微分信号(s≧1)を使用することができる。
【0135】また、他の形状のマークについても本発明
が適用できるのは勿論である。
【0136】また、上記の実施形態では、ストリートラ
イン上に形成されたマークを使用したが、マークはスト
リートライン上に形成されていることを要しない。さら
に、ストリートライン自体をマークとして取り扱い、シ
ョット領域の配列座標を算出することもできる。
【0137】また、上記の実施形態では、窓の走査を、
1画素ずつ所定方向へ移動することにより行ったが、複
数画素ずつ所定方向へ移動することにしてもよい。
【0138】また、相関係数算出の定義域の抽出にあた
っては、上述のような1次元フィルタを使用する方法に
限らず、相関係数の分布の単峰性を実現できるならば、
他の方法を使用することも可能である。
【0139】また、上記の実施形態では、アライメント
方式を、投影光学系を介することなく直接ウエハ上のア
ライメントマークの位置を計測するオフアクシス方式と
したが、投影光学系を介してウエハ上のアライメントマ
ークの位置を計測するTTL(スルー・ザ・レンズ)方
式や、投影光学系を介してウエハとレチクルとを同時に
観察するTTR(スルー・ザ・レチクル)方式を採用す
ることも可能である。なお、TTR方式の場合には、サ
ンプルアライメントでは、観察時において、レチクルに
形成されたレチクルマークとウエハに形成されたウエハ
マークとのずれが零となるときのウエハマークの位置検
出する。
【0140】また、上記の実施形態では、各ショット領
域の座標を算出したが、各ショットのステップピッチを
算出してもよい。
【0141】また、上記の実施形態では、走査型露光装
置の場合を説明したが、本発明は、紫外線を光源にする
縮小投影露光装置、波長10nm前後の軟X線を光源に
する縮小投影露光装置、波長1nm前後を光源にするX
線露光装置、EB(電子ビーム)やイオンビームによる
露光装置などあらゆるウエハ露光装置、液晶露光装置等
に適応できる。また、ステップ・アンド・リピート機、
ステップ・アンド・スキャン機、ステップ・アンド・ス
ティッチング機を問わない。
【0142】また、上記の実施形態では、露光装置にお
けるウエハ上の位置合わせマークの位置検出及びウエハ
の位置合わせの場合を説明したが、本発明を適用したマ
ーク検出、位置検出、及び位置合わせは、レチクル上の
位置合わせマークのマーク検出、位置検出、及びレチク
ルの位置合わせに用いることもでき、更に、露光装置以
外の装置、例えば顕微鏡等を使用した物体の観察装置、
工場の組み立てライン、加工ライン、検査ラインにおけ
る対象物の位置決め装置等における物体の位置検出やそ
の物体の位置合わせや、対象物に貼付されたバーコード
の読み取りにも利用可能である。
【0143】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
位置検出方法によれば、マークを観察して得られた観察
結果について所定のテンプレートとの相関係数の分布が
単峰となる(すなわち、局所的最大値位置が大域的最大
値位置となる)観察結果と所定のテンプレートとの相対
位置の定義域領域を抽出した後、抽出された定義域領域
内において観察結果と所定のテンプレートとの相関係数
が最大となる観察結果と所定のテンプレートとの位置関
係を山登り法によって求め、求められた位置関係に基づ
いてマークの位置を検出する。したがって、本発明の位
置検出方法によれば、迅速かつ精度良くマーク位置を検
出することができる。
【0144】また、本発明の位置検出装置によれば、本
発明の位置検出方法を使用してマーク位置を検出するの
で、迅速かつ精度良くマーク位置の検出をすることがで
きる。
【0145】また、本発明の露光方法によれば、本発明
の位置検出方法を使用して基板に形成された位置合わせ
マークの位置を精度良く検出し、そのマーク位置に基づ
いて基板の区画領域に関する位置情報を求めることがで
きるので、迅速かつ精度良く位置制御して、基板を所定
のパターンを迅速かつ精度良く区画領域に転写すること
ができる。
【0146】また、本発明の露光装置によれば、本発明
の露光方法を使用して所定のパターンを基板に転写する
ので、所定のパターンを基板に迅速かつ精度良く転写す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の露光装置の概略構成を示す図であ
る。
【図2】図2(A)及び図2(B)は、位置検出用マー
クの例を説明するための図である。
【図3】図3(A)〜図3(C)は、図2(B)の位置
合わせマークの撮像結果を説明するための図である。
【図4】主制御系の概略構成を示す図である。
【図5】マークの位置検出動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図6】図6(A)及び図6(B)は、一実施形態にお
ける位置合わせマークの撮像結果を説明するための図で
ある。
【図7】一実施形態における1次元フィルタを説明する
ための概念図である。
【図8】図7の1次元フィルタの窓内の信号強度の分布
を示すグラフである。
【図9】図5の位置算出サブルーチンを説明するための
フローチャートである。
【図10】図10(A)及び図10(B)は、位置算出
処理過程を説明するための図(その1)である。
【図11】図9の新パラメータ値算出サブルーチンを説
明するためのフローチャートである。
【図12】図12(A)及び図12(B)は、位置算出
処理過程を説明するための図(その2)である。
【図13】図13(A)及び図13(B)は、微分波形
を使用した変形例を説明するための図である。
【図14】図14(A)及び図14(B)は、マーク信
号領域に応じた窓を有する1次元フィルタを使用した変
形例を説明するための図である。
【図15】図15(A)〜図15(D)は、2次元マー
クを使用した変形例を説明するための図(その1)であ
る。
【図16】図16(A)及び図16(B)は、2次元マ
ークを使用した変形例を説明するための図(その2)で
ある。
【符号の説明】
32…抽出装置、33…探索装置、34…マーク位置算
出装置(位置算出装置)、AS…アライメント顕微鏡
(観察装置、撮像装置)、MX,MY…位置検出用マー
ク(マーク)、W…ウエハ(物体、基板)、WST…ウ
エハステージ(ステージ装置)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA02 AA07 BB02 BB27 CC20 DD06 FF07 FF42 FF61 GG01 HH05 HH12 JJ08 LL21 MM03 PP12 PP24 QQ13 QQ17 QQ23 QQ28 QQ38 5F046 BA04 BA05 EA03 EA09 EB07 FA10 FA17 FB04 FB13 FC04 FC06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体に形成されたマークの位置を検出す
    る位置検出方法であって、前記マークを観察する第1工
    程と;前記第1工程における観察結果から、前記マーク
    を反映した観察結果を含み、前記観察結果と所定のテン
    プレートとのテンプレートマッチングによって得られる
    相関係数が単峰性の分布となる定義域領域を抽出する第
    2工程と;前記定義域領域において前記相関係数が最大
    となる前記観察結果と前記所定のテンプレートとの位置
    関係を、山登り法によって求める第3工程と;前記第3
    工程によって求められた位置関係に基づいて前記マーク
    の位置を検出する第4工程とを含む位置検出方法。
  2. 【請求項2】 前記マークは、所定方向における前記マ
    ークの形成領域の外側に、表面状態が他の領域と比べて
    特徴を有するマーク外領域を有し、 前記第2工程では、前記マーク外領域に対応する大きさ
    の窓を走査し、前記窓の位置に応じて、前記窓内の観察
    結果から前記マーク外領域における表面状態の特徴に応
    じた特徴量を求め、該特徴量の前記窓の位置に応じた変
    化に基づいて、前記定義域領域を抽出することを特徴と
    する請求項1に記載の位置検出方法。
  3. 【請求項3】 前記マークは、所定方向における前記マ
    ークの形成領域の内側に、表面状態が他の領域と比べて
    特徴を有するマーク内領域を有し、 前記第2工程では、前記マーク内領域に対応する大きさ
    の窓を走査し、前記窓の位置に応じて、前記窓内の観察
    結果から前記マーク内領域における表面状態の特徴に応
    じた特徴量を求め、該特徴量の前記窓の位置に応じた変
    化に基づいて、前記定義域領域を抽出することを特徴と
    する請求項1に記載の位置検出方法。
  4. 【請求項4】 前記特徴量は、前記窓内の観察結果の平
    均値及び分散の少なくとも一方であることを特徴とする
    請求項2又は3に記載の位置検出方法。
  5. 【請求項5】 前記山登り法は、評価関数を前記相関係
    数とするシンプレックス法であることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか一項に記載の位置検出方法。
  6. 【請求項6】 物体に形成されたマークの位置を検出す
    る位置検出装置であって、 前記マークを観察する観察装置と;前記観察装置による
    観察結果から、前記マークを反映した観察結果を含み、
    前記観察結果と所定のテンプレートとのテンプレートマ
    ッチングによって得られる相関係数が単峰性の分布とな
    る定義域領域を抽出する抽出装置と;前記定義域領域に
    おいて前記相関係数が最大となる前記撮像結果と前記所
    定のテンプレートとの位置関係を、山登り法によって求
    める探索装置と;前記探索装置によって求められた位置
    関係に基づいて前記マークの位置を算出する位置算出装
    置とを備える位置検出装置。
  7. 【請求項7】 前記観察装置は、前記物体に形成された
    マークを撮像する撮像装置を有し、 前記観察結果は、前記撮像装置によって撮像されたマー
    ク像における光強度であることを特徴とする請求項6に
    記載の位置検出装置。
  8. 【請求項8】 前記抽出装置は、前記物体上における表
    面状態が他の領域と異なる特徴を有する特定領域に対応
    する大きさの窓を走査し、前記窓の位置に応じて、前記
    窓内の観測結果から前記特定領域における表面状態の特
    徴に応じた特徴量を求め、該特徴量の前記窓の位置に応
    じた変化に基づいて、前記マークを反映した観測結果を
    有する領域を抽出することを特徴とする請求項6又は7
    に記載の位置検出装置。
  9. 【請求項9】 前記表面状態には、前記物体の表面から
    の光の状態が含まれることを特徴とする請求項8に記載
    の位置検出装置。
  10. 【請求項10】 所定のパターンを基板上の複数の区画
    領域に転写する露光方法であって、 前記基板に形成された位置検出用マークの位置を請求項
    1〜5のいずれか一項に記載の位置検出方法によって検
    出して、前記区画領域の位置に関する所定数のパラメー
    タを求め、前記基板上における前記区画領域の配列情報
    を算出する配列算出工程と;前記配列算出工程において
    求められた前記区画領域の配列情報に基づいて、前記基
    板の位置制御を行いつつ、前記区画領域に前記パターン
    を転写する転写工程とを含む露光方法。
  11. 【請求項11】 所定のパターンを基板上の区画領域に
    転写する露光装置であって、 前記基板を移動面に沿って移動させるステージ装置と;
    前記ステージ装置に搭載された前記基板上のマークの位
    置を検出する請求項6〜9のいずれか一項に記載の位置
    検出装置とを備える露光装置。
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