JP2001118515A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

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JP2001118515A
JP2001118515A JP29631399A JP29631399A JP2001118515A JP 2001118515 A JP2001118515 A JP 2001118515A JP 29631399 A JP29631399 A JP 29631399A JP 29631399 A JP29631399 A JP 29631399A JP 2001118515 A JP2001118515 A JP 2001118515A
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plasma display
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JP29631399A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Yonehara
浩幸 米原
Hiroshi Watanabe
拓 渡邉
Hideki Ashida
英樹 芦田
Shigeo Suzuki
茂夫 鈴木
Kazuo Otani
和夫 大谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶射膜による隔壁形成において、強固で緻密
な膜、且つ、隔壁の頂部の表面粗さを高精度に制御可能
とし、低コストで高品位な表示を可能とするプラズマデ
ィスプレイパネルおよびその製造方法を提供することに
ある。 【解決手段】 溶射法によって形成された溶射膜の上部
へ、厚膜または封孔材を塗布形成することにより、容易
に形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示デバイスなど
に用いるプラズマディスプレイパネル及びその製造方法
において特に隔壁の形成工程に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄型に適したディスプレイ装置と
して注目されているプラズマディスプレイパネルは、例
えば図1に示す構成を有する。このプラズマディスプレ
イパネルは、互いに対向して配置された前面基板300
と背面基板301とを備えている。前面基板300の上
には、表示電極302及び303、誘電体層304、及
びMgO誘電体保護層305が、順に形成されている。
また、背面基板301の上には、アドレス電極306及
び誘電体層307が形成されており、その上には、更に
隔壁308が形成されている。そして、隔壁308の側
面には、蛍光体層309が塗布されている。
【0003】前面基板300と背面基板301との間に
は、放電ガス310(例えばNe-Xeの混合ガス)
が、66000Pa〜80000Paの圧力で封入され
ている。この放電ガス310を表示電極302及び30
3の間で放電させて紫外線を発生させ、その紫外線を蛍
光体層309に照射することによって、カラー表示を含
む画像表示が可能になる。
【0004】隔壁302は、個々の画素の色(R、G、
B)毎に微小な放電空間を形成して放電セルを形成する
ための仕切りであり、この隔壁308によって、放電を
各セル毎に制御することを可能とし、誤放電や誤表示を
防ぐことができる。隔壁308のサイズは、典型的には
40インチのNTSCパネルにおいて、隔壁ピッチが1
色あたり360μm、隔壁頂部の幅が50〜100μ
m、及び隔壁の高さが100〜150μmである。
【0005】なお、前面基板300と背面基板301
は、アドレス電極306と表示電極302の互いの長手
方向が直交するように対向させた状態で配されるが、図
1では便宜上、前面基板を90°回転させて表記してい
る。
【0006】従来の隔壁の形成方法としては、(1)ス
クリーン印刷技術を用いて隔壁を形成する印刷法、
(2)隔壁材料を背面基板の前面に塗布後に感光性フィ
ルム層を塗布された隔壁材料の上に形成し、写真法によ
り所定パターンを形成した後に、サンドブラストにより
隔壁材料の不要部分を除去して感光性フィルム層を剥離
し、隔壁を形成するサンドブラスト法、(3)感光性ペ
ーストを塗布後に、写真法により不要部分を除去して隔
壁を形成するフォトペースト法、或いは、(4)基板に
感光性フィルム層を形成した後に写真法によって所定パ
ターンを形成し、更にパターンの溝部にペーストを埋め
込んでから感光性フィルムを剥離し、その後にペースト
を焼成工程で焼き固めるフォト埋め込み法(或いはリフ
トオフ法)、(5)基板に感光性フィルム層を形成した
後に写真法によって所定パターンを形成し、更にパター
ンの溝部に溶射により隔壁材料を埋め込んでから感光性
フィルムを剥離するプラズマ溶射法、などが挙げられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの隔壁
形成方法は、それぞれ問題点を有しているが、特にプラ
ズマ溶射法を用いて隔壁形成する場合、以下のような問
題点を有している。
【0008】プラズマ溶射法を用いて隔壁308を形成
する際、感光性フィルム層を露光及び現像を用いた写真
法によって所定のパターンを形成後、隔壁材料として溶
射膜を溝部に形成するが、ここで形成された溶射膜は、
従来のペースト材を用いて形成する隔壁に比べ、特に膜
の緻密性及び強度そして誘電体層307との密着性に関
して劣る傾向があり、プロセス中での隔壁の欠陥または
不良を発生させ歩留まり低下の要因となっていた。更に
溶射膜の表面は、表面粗さが10〜15μmと大きいた
め、前面基板300を貼り合わせ時に隔壁308の頂部
と前面基板300の間に隙間ができるという問題があっ
た。
【0009】本発明は、上記課題に対してなされたもの
であって、その目的は、溶射法によって形成された溶射
膜の上部へ、厚膜または封孔材を塗布形成することによ
り、高品質及び高精度な隔壁を形成して、高品位な表示
を可能とするプラズマディスプレイパネルの製造方法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、隔壁材料とし
て形成された溶射膜の上部に少なくとも厚膜形成または
封孔材を塗布形成することを特徴とする。
【0011】また、ある実施形態では、本発明のプラズ
マディスプレイパネルは、1対の基板と、該1対の基板
の間に配置された電極、保護層及び蛍光体層と、を更に
備えており、前記隔壁は該1対の基板の間に配置されて
おり、前記放電空間にはガス媒体が封入されていて、該
ガス媒体の放電に伴って発生された紫外線が該蛍光体層
の照射時に可視光に変換され、これによって発光するこ
とを特徴とする。
【0012】前記隔壁は、その底部から所定の高さまで
単一色の色で形成、または第1の色の隔壁材料で形成さ
れ、該所定高さから頂部までは、厚膜による隔壁材料ま
たは封孔材による隔壁材料で第2の色が形成され得る。
例えば、第1の色は白色であり、前記第2の色は黒色で
ある。
【0013】第1の色の隔壁材料は、アルミナまたはス
ピネルというガラス材のの混合または溶融物であり得
て、前記第2の色の隔壁材料は、少なくともガラス材を
含む厚膜材料または無機ポリマーを含む封孔材料であり
得る。
【0014】また、溶射法により堆積した溶射膜の上部
に少なくとも厚膜材料を使用し塗布し焼成することによ
り、厚膜材料中のガラス材が軟化し溶射膜中へ含浸さ
れ、溶射膜の緻密性と強度の向上が可能となり、且つ硬
化後の表面粗さも小さくすることが可能となる。
【0015】更に、溶射法により堆積した溶射膜の上部
に少なくとも封孔材料を使用し塗布することにより、溶
射膜中に封孔材料が含浸し、熱による硬化させることに
より溶射膜の緻密性と強度の向上が可能となり、且つ硬
化後の表面粗さも小さくすることが可能となる。
【0016】本発明のプラズマディスプレイパネルの製
造方法は、放電空間を規定する隔壁を、あらかじめ溶射
法によって形成された溶射膜の上部に、少なくとも厚膜
形成または封孔材を塗布形成する隔壁形成工程を包含し
ている。
【0017】ある実施形態では、前記隔壁形成工程は、
基板の上に感光性被覆層を形成する工程と、該感光性被
覆層に所定のパターンの開溝部を形成する工程と、少な
くとも該開溝部の内部に、溶射法によって前記隔壁材料
を所定の高さまで体積させて、前記溶射膜を形成する工
程と、前記溶射膜の上部に厚膜材料を塗布する工程と、
前記厚膜を乾燥する工程と、該感光性被覆層を除去し、
所定の形状の前記隔壁を得る工程と、前記厚膜を焼成す
る工程とを含む。
【0018】また、前記溶射膜の上部へ封孔材を塗布す
る工程の場合は、前記封孔材を乾燥する工程と、該感光
性被覆層を除去し、所定の形状の前記隔壁を得る工程
と、前記封孔材を硬化する工程と、を含む。
【0019】以上のような特徴を有する本発明による
と、感光性被覆層に所定のパターンの溝を形成した後に
溶射法(例えばプラズマ溶射法)によって溝内に隔壁材
料を堆積させ、その後、該堆積膜の上部に少なくとも厚
膜材料を塗布形成し焼成するか、または封孔材を塗布形
成し硬化することにより、溶射法によって形成された堆
積膜の緻密性及び強度また誘電体層との密着性を向上す
ることができ、且つ、隔壁頂部の表面粗さも5μm以下
へ向上することができる。これらにより、後工程中での
隔壁の欠陥また不良の低減による歩留まり向上から低コ
スト化が実現される。また前面基板との貼り合わせ精度
が向上し、高品位な表示を可能とする隔壁が形成され
る。
【0020】また、上記の隔壁形成に際して、隔壁の底
部から所定の高さまでを溶射膜と厚膜材料または溶射膜
と封孔材の各々白色材料で形成すれば、隔壁の可視光反
射率を向上させることができるので、隔壁側面に塗布さ
れた蛍光体からの放電による可視光の利用効率が向上
し、その結果として、プラズマディスプレイパネルの輝
度が向上する。
【0021】また、隔壁の所定高さから頂部までを黒色
の厚膜材料または封孔材料で形成すれば、外光の反射が
抑制され、その結果として、プラズマディスプレイパネ
ルの高コントラスト化が実現される。
【0022】更に、基板上に形成した感光性被覆層に所
定パターンの開溝部を形成後に、溶射法(例えばプラズ
マ溶射法)またスクリーン印刷法などによって隔壁材料
を前記開溝部に堆積させて隔壁を形成すれば、隔壁の形
状が感光性被覆層に形成させたパターンの形状に限定さ
れるため、隔壁を高精度に形成することが可能である。
【0023】また、上記の感光性被覆層に形成した開口
部の断面形状を、頂部よりも底部が広い台形形状であ
り、且つその台形状開溝部の底角を60度以上且つ90
度未満にすれば、隔壁材料がパターンの開溝部へ充填し
て堆積し、隔壁の形状精度や基板との密着性を均一にす
ることが可能になる一方で、感光性被覆層の剥離を容易
にし、感光性被覆層の剥離時における隔壁の欠損をなく
すことが可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図2は、実施の
形態にかかるAC面放電型PDPの主要構成を示す部分
的な断面斜視図である。図中、z方向がPDPの厚み方
向、xy平面がPDP面に平行な平面に相当する。当図
に示すように、本PDPは互いに主面を対向させて配設
された前面板101および背面板201から構成され
る。
【0025】前面板101の基板となる前面板ガラス1
02には、その片面に一対の透明電極103がx方向を
長手方向として複数並設される。さらに透明電極103
には、透明電極103よりも十分に幅が狭く、導電性に
優れるバス電極104が積層される。この透明電極10
3とバス電極104とが面放電にかかる表示電極107
として動作する。表示電極107を配設した前面板ガラ
ス102には、当該ガラス面全体にわたって誘電体層1
05がコートされ、誘電体層105には保護膜106が
コートされている。
【0026】背面板201の基板となる背面板ガラス2
02には、その片面に複数のアドレス電極203がy方
向を長手方向としてストライプ状に並設され、誘電体層
204がアドレス電極203を配した背面板ガラス20
2の全面にわたってコートされる。この誘電体層204
上には、隣接するアドレス電極203の間隔に合わせて
隔壁205が配設される。そして隣接する隔壁205と
その間の誘電体層204の面上には、RGBの何れかに
対応する蛍光体層207が形成されている。
【0027】このような構成を有する前面板101と背
面板201は、アドレス電極203と表示電極107の
互いの長手方向が直交するように対向させた状態で配さ
れ、両板101、201の外周縁部は封着ガラスで接着
し封止されている。そして前記両面板101、201の
間には、He、Xe、Neなどの希ガス成分からなる放
電ガス(封入ガス)が66000〜80000Pa程度
の圧力で封入されている。これにより、隣接する隔壁2
05間に形成される空間が放電空間208となり、隣り
合う一対の表示電極107と1本のアドレス電極203
が放電空間208を挟んで交叉する領域が、画像表示に
かかるセルとなる。
【0028】PDP駆動時には各セルにおいて、アドレ
ス電極203と表示電極107、また一対の表示電極1
07同士での放電によって短波長の紫外線(波長約14
7nm)が発生し、蛍光体層207が発光して画像表示
がなされる。
【0029】ここで、本発明のPDPとその製造方法に
おける主な特徴部分は、隔壁頂部206と保護膜106
の接着に関するところにある。
【0030】次に、本PDPの作製方法を具体的に説明
する。
【0031】(前面板101の作製)厚さ約2.6mm
のソーダーガラスからなる前面板ガラス102の表面上
に、ITO(Indium Tin Oxide)またはSnO2など
の導電体材料により、厚さ約3000オングストローム
の透明電極103を平行に作製する。さらに、この透明
電極103の上に銀またはクロム−銅−クロムの3層か
らなるバス電極104を積層し、表示電極107とす
る。これらの電極の作製方法に関しては、スクリーン印
刷法、フォトリソグラフィー法などの公知の各作製法が
適用できる。
【0032】次に表示電極107を作製した前面板ガラ
ス102の面上に、鉛系ガラスのペーストを全面にわた
ってコートし、焼成して約20〜30μmの誘電体層1
05を形成する。そして、誘電体層105の表面に、厚
さ約1μmの酸化マグネシウム(MgO)からなる保護
膜106を蒸着法あるいはCVDなどにより形成する。
【0033】これで前面板101が完成する。
【0034】(背面板201の作製)厚さ約2.6mm
のソーダーガラスからなる背面板ガラス202の面上
に、スクリーン印刷法により、銀を主成分とする導電体
材料を一定間隔でストライプ状に塗布し、厚さ約5〜1
0μmのアドレス電極203を形成する。ここで作製す
るPDPを40インチクラスのハイビジョンテレビとす
るためには、隣り合う2つのアドレス電極203の間隔
を0.2mm程度以下に設定する。
【0035】続いてアドレス電極203を形成した背面
板ガラス202の面全体にわたって、鉛系ガラスのペー
ストをコートして焼成し、厚さ約10〜20μmの誘電
体層204を形成する。
【0036】なお、ここからの工程に本発明の製造方法
の特徴が含まれる。図3(a)〜図3(e)を参照し
て、本発明における隔壁形成プロセスを説明する。図3
(a)〜図3(e)は、上記プロセスの各工程を説明す
る断面図である。
【0037】まず、図3(a)に示すように、形成した
基板403の上に、感光性被覆層405を形成する。本
実施形態では、感光性被覆層404として感光性のドラ
イフィルムレジスト(以下、DFRと称する)を用い
て、厚さ60μmのDFRを2層重ねて120μmの厚
さにラミネート形成する。
【0038】次に、図3(b)に示すように、所定の幅
及びピッチを有するフォトマスク405を用いて紫外線
光(UV光)を照射し、露光を行う。露光量は、フォト
マスク405のパターン幅及びピッチに応じて適正化さ
せる。
【0039】図3(c)の工程では、1%炭酸ナトリウ
ム水溶液の現像液を使用し、現像を行い、現像後直ちに
水洗する。露光及び現像を経て、DFR404にストラ
イプ状の所定パターンの溝(開溝部)407を形成す
る。溝406のサイズは、典型的には、上部の開口幅を
80μm、ピッチを360μmとする。
【0040】次に図3(d)に示すように、溝406の
パターン形成後に、基板403の上部からプラズマ溶射
を行い、DFR404の溝406の中に溶射膜(隔壁材
料)410を堆積させる。具体的には、プラズマ溶射ト
ーチ407には冷却ガスポート408が設置されてお
り、プラズマジェット409の溶射と同時に、冷却ガス
を基板403へ吹き付ける。
【0041】この冷却ガスには窒素を用いる。冷却ガス
の作用により、溶射時の熱によるDFR404へのダメ
ージを軽減し、精度のよい隔壁形成が可能となる。ま
た、この溶射工程で、溶射膜410はDFR404の溝
406の内部に主として堆積され、またDFR404の
表面から約15μm下方まで堆積される。しかし、その
周囲のDFR404の上には、溶射膜はほとんど堆積
(付着)しない。
【0042】次に図3(e)に示すように、隔壁の頂部
幅とほぼ同寸法に開口したスクリーンマスク411を用
い、例えばPbO-B23-SiO2-CaO系のガラス材
と溶剤であるターピネオール及び高分子樹脂であるエチ
ルセルロースを主組成とする厚膜ペースト材413をス
キージー412により隔壁頂部のみへ印刷塗布する。塗
布後、レベリングを行った後、80℃にて20分間乾燥
し、その後150℃にて30分硬化する。
【0043】次に図3(f)に示すように、基板403
を剥離液、例えば5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬す
ることによって、DFR404を剥離する。これによっ
て所定の形状の隔壁415が形成される。
【0044】感光性皮膚膜404の剥離除去が完了した
後、ピーク温度が約550℃となるようにプロファイル
形成されたの焼成炉を用いて、前記隔壁415を焼成す
る。
【0045】次に図3(g)に示すように、隔壁415
の壁面と、隣接する隔壁415間で露出している誘電体
層402に表面に、赤色(R)、蛍光体、緑色(G)蛍
光体、青色(B)蛍光体の何れかを含む蛍光体インクを
塗布する。この後に蛍光体インクを乾燥、焼成して各色
の蛍光体層406を形成する。
【0046】ここで、一般的にPDPに使用されている
蛍光体材料の一例を以下に列挙する。
【0047】 赤色蛍光体 (YXGd1-X)BO3:Eu 緑色蛍光体 Zn2SiO4:Mn 青色蛍光体 BaMgAl1017:Eu3+ 各蛍光体材料は平均粒径約3μmの粉末を使用した。蛍
光体インクの塗布法は幾つかの方法が考えられるが、こ
こではメニスカス法と称される極細ノズルからメニスカ
ス(表面張力による架橋)を形成しながら蛍光体インク
を吐出する方法を用いる。この方法は蛍光体インクを目
的の領域に均一に塗布するのに好都合である。メニスカ
ス法の一例を以下に説明する。
【0048】蛍光体インクは、蛍光体材料とバインダー
(エチルセルロース)および有機溶剤(α-ターピネオ
ール)を45:2:53の重量比で混合したものを用い
ることとする。この蛍光体インクをタンク(不図示)に
入れ、当該タンクに連結したノズル(先端径80μm)
の先端を隔壁415の感覚に合わせる。そしてこのノズ
ルを、誘電体層402から約100μmの距離を保ちつ
つ、隔壁415の長手方向に沿って、速度50mm/s
で走査しながら圧力4800Paで蛍光体インクを吐出
することにより、ノズルと隔壁415との間、もしくは
ノズルと誘電体層402表面との間に蛍光体インクのメ
ニスカスを形成しながら塗布する。
【0049】蛍光体インクはこのようにして塗布した
後、最大温度約520℃で2時間プロファイルの焼成を
行うことによって蛍光体層416が形成される。
【0050】以上のようにすれば、溶射法によって形成
された溶射膜の上部へ、厚膜または封孔材を塗布形成す
ることにより、高品質及び高精度の形成が実現する。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、プラズマ
ディスプレイパネルにおける隔壁形成において、溶射法
によって形成された溶射膜の上部へ、厚膜または封孔材
を塗布形成することにより、強固で緻密な膜を得ること
ができ、且つ、隔壁の頂部の表面粗さを高精度に制御可
能とするため、低コストで高品位な表示を可能とするプ
ラズマディスプレイパネルを実現することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマディスプレイパネルの構成を模式的に
示す図
【図2】AC面放電型プラズマディスプレイパネルの主
要構成を示す一部断面斜視図
【図3】(a)〜(g)は本発明の実施の形態における
隔壁形成プロセスの各工程を説明する断面図
【符号の説明】
101 前面板 102 前面板ガラス 103 透明電極 104 バス電極 106 保護層 107 表示電極 201 背面板 202 背面板ガラス 203 アドレス電極 204 誘電体層 205 隔壁 206 隔壁頂部 207 蛍光体層 300 前面基板 301 背面基板 302,303 表示電極 304 誘電体層 305 誘電体保護層 306 アドレス電極 307 誘電体層 308 隔壁 309 蛍光体層 310 放電ガス 400 ガラス基板 401 アドレス電極 402 誘電体層 403 基板 404 感光性被覆層(DFR) 405 フォトマスク 406 開溝部 407 プラズマ溶射トーチ 408 冷却ガスポート 409 プラズマジェット 410 溶射膜(隔壁材料) 411 スクリーンマスク 412 スキージー 413 厚膜ペースト 414 厚膜材料 415 隔壁 416 蛍光体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芦田 英樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 茂夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 大谷 和夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C027 AA09 5C040 GF13 GF18 GF19 JA02 JA07 JA15 JA20 JA22 KA04 KA07 KB09 KB13 KB14 KB19 MA04 MA10 MA23 MA26 5C094 AA42 AA44 BA31 CA19 DA13 FB02 FB05 FB20 GB01 5G435 AA17 BB06 HH01 HH20 KK05

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電空間を規定する隔壁が、隔壁材料の
    溶射によって形成された溶射膜から構成されており、そ
    の上部に更に厚膜形成されていることを特徴とするプラ
    ズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】 前記隔壁が、隔壁材料の溶射によって形
    成された溶射膜から構成されており、その上部に更に封
    孔材塗布形成されていることを特徴とするプラズマディ
    スプレイパネル。
  3. 【請求項3】 1対の基板と、該1対の基板の間に配置
    された電極、誘電体層、及び蛍光体層と、を更に備えて
    おり、前記隔壁は該1対の基板の間に配置されており、
    前記放電空間にはガス媒体が封入されていて、該ガス媒
    体の放電に伴って発生された紫外線が該蛍光体層の照射
    時に可視光に変換され、これによって発光する請求項1
    または2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 【請求項4】 隔壁は単一の色である請求項1または2
    に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】 前記隔壁は、その底部から所定の高さま
    では溶射による隔壁材料である第1の色で形成され、所
    定高さから頂部までは厚膜による隔壁材料である第2の
    色で形成されている請求項1に記載のプラズマディスプ
    レイパネル。
  6. 【請求項6】 前記隔壁は、その底部から所定の高さま
    では溶射による隔壁材料である第1の色で形成され、所
    定高さから頂部までは封孔材による隔壁材料である第2
    の色で形成されている請求項2に記載のプラズマディス
    プレイパネル。
  7. 【請求項7】 前記第1の色はほぼ白色であり、前記第
    2の色はほぼ黒色である請求項5または6に記載のプラ
    ズマディスプレイパネル。
  8. 【請求項8】 前記第1の色はほぼ白であり、前記第2
    の色はほぼ透明である請求項5または6に記載のプラズ
    マディスプレイパネル。
  9. 【請求項9】 前記溶射がプラズマ溶射である請求項1
    または2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  10. 【請求項10】 前記溶射の隔壁材料がアルミナまたは
    スピネルを含むことを特徴とする請求項1または2に記
    載のプラズマディスプレイパネル。
  11. 【請求項11】 前記溶射の隔壁材料が、ガラスを含む
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマデ
    ィスプレイパネル。
  12. 【請求項12】 前記上部に形成される厚膜材料が、ガ
    ラス材を含むことを特徴とする請求項1または2に記載
    のプラズマディスプレイパネル。
  13. 【請求項13】 前記上部に形成される封孔材が、少な
    くとも最大10μm以下の粒子を含むことを特徴とする
    請求項2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  14. 【請求項14】 前記上部に形成される封孔材が、少な
    くとも無機ポリマーを含むことを特徴とし、熱により硬
    化する請求項2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  15. 【請求項15】 放電空間を規定する隔壁が、隔壁材料
    の溶射によって形成された溶射膜とから構成されてお
    り、その上部を更に厚膜を形成するプラズマディスプレ
    イパネルの製造方法であって、隔壁形成工程を包含する
    プラズマディスプレイパネルの製造方法。
  16. 【請求項16】 放電空間を規定する隔壁が、隔壁材料
    の溶射によって形成された溶射膜から構成されており、
    その上部に更に封孔材が塗布形成するプラズマディスプ
    レイパネルの製造方法であって、隔壁形成工程を包含す
    るプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記隔壁形成工程は、基板の上に感光
    性被覆層を形成する工程と、該感光性被覆層に所定のパ
    ターンの開口部を形成する工程と、少なくとも、該開口
    部の内部に、溶射法によって前記隔壁材料を所定の高さ
    まで堆積させて、前記溶射膜を形成する工程と、前記溶
    射膜の上部に厚膜材料を塗布する工程と、前記厚膜材料
    を乾燥する工程と、該感光性被覆層を除去し、所定の形
    状の前記隔壁を得る工程と、前記厚膜材料を焼成する工
    程とを含む請求項15に記載のプラズマディスプレイパ
    ネルの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記隔壁形成工程は、基板の上に感光
    性被覆層を形成する工程と、該感光性被覆層に所定のパ
    ターンの開口部を形成する工程と、少なくとも、該開口
    部の内部に、溶射法によって前記隔壁材料を所定の高さ
    まで堆積させて、前記溶射膜を形成する工程と、前記溶
    射膜の上部に封孔材を塗布する工程と、前記封孔材を乾
    燥する工程と、該感光性被覆層を除去し、所定の形状の
    前記隔壁を得る工程と、前記封孔材を硬化する工程とを
    含む請求項16に記載のプラズマディスプレイパネルの
    製造方法。
  19. 【請求項19】 前記感光性被覆層に形成された前記所
    定パターンの開口部が、頂部より底部が広い台形状の断
    面形状を有していることを特徴とする請求項15または
    16に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  20. 【請求項20】 隔壁は単一の色である請求項15また
    は16に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方
    法。
  21. 【請求項21】 前記隔壁は、その底部から所定の高さ
    までは溶射による隔壁材料である第1の色で形成され、
    所定高さから頂部までは厚膜による隔壁材料である第2
    の色で形成されている請求項15に記載のプラズマディ
    スプレイパネルの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記隔壁は、その底部から所定の高さ
    までは溶射による隔壁材料である第1の色で形成され、
    所定高さから頂部までは封孔材による隔壁材料である第
    2の色で形成されている請求項16に記載のプラズマデ
    ィスプレイパネルの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第1の色はほぼ白色であり、前記
    第2の色はほぼ黒色である請求項15または16に記載
    のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  24. 【請求項24】 前記第1の色はほぼ白であり、前記第
    2の色はほぼ透明である請求項15または16に記載の
    プラズマディスプレイパネルの製造方法。
  25. 【請求項25】 前記溶射がプラズマ溶射である請求項
    15または16に記載のプラズマディスプレイパネルの
    製造方法。
  26. 【請求項26】 前記溶射の隔壁材料がアルミナまたは
    スピネルを含むことを特徴とする請求項15または16
    に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記溶射の隔壁材料が、ガラスを含む
    ことを特徴とする請求項15または16に記載のプラズ
    マディスプレイパネルの製造方法。
  28. 【請求項28】 前記上部に形成される厚膜材料が、ガ
    ラス材を含むことを特徴とする請求項15または16に
    記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  29. 【請求項29】 前記上部に形成される封孔材が、少な
    くとも最大10μm以下の粒子を含むことを特徴とする
    請求項16に記載のプラズマディスプレイパネルの製造
    方法。
  30. 【請求項30】 前記上部に形成される封孔材が、少な
    くとも無機ポリマーを含むことを特徴とする請求項16
    に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  31. 【請求項31】 前記溶射膜の形成工程は、前記基板を
    裏面から加熱して、該基板内の温度分布を所定の範囲内
    に維持する工程を含む請求項15または16に記載のプ
    ラズマディスプレイパネルの製造方法。
  32. 【請求項32】 前記溶射膜の形成工程は、前記基板の
    表面を冷却して、該基板内の温度分布を所定の範囲内に
    維持する工程を含む請求項15または16に記載のプラ
    ズマディスプレイパネルの製造方法。
  33. 【請求項33】 前記溶射膜の形成工程は、前記基板の
    裏面から加熱及び該基板表面の冷却を行って、該基板内
    の温度分布を所定の範囲内に維持する工程を含む請求項
    15または16に記載のプラズマディスプレイパネルの
    製造方法。
  34. 【請求項34】 前記感光性被覆膜の除去後に、蛍光体
    層を形成する工程を更に含む請求項15または16に記
    載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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