JP2001115791A - トンネル用防水シート - Google Patents

トンネル用防水シート

Info

Publication number
JP2001115791A
JP2001115791A JP29512599A JP29512599A JP2001115791A JP 2001115791 A JP2001115791 A JP 2001115791A JP 29512599 A JP29512599 A JP 29512599A JP 29512599 A JP29512599 A JP 29512599A JP 2001115791 A JP2001115791 A JP 2001115791A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eva
content
sheet
vinyl acetate
tunnel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29512599A
Other languages
English (en)
Inventor
Eisaku Hirasawa
栄作 平沢
Yasunari Ueda
康成 上田
Shiro Yamamoto
史郎 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimori Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Fujimori Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujimori Kogyo Co Ltd filed Critical Fujimori Kogyo Co Ltd
Priority to JP29512599A priority Critical patent/JP2001115791A/ja
Publication of JP2001115791A publication Critical patent/JP2001115791A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 酢酸ビニル含量が異なる2種以上のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体の混合物を主成分としてなる
ことを特徴とするトンネル用防水シート。 【効果】 酢酸ビニル含量が低いエチレン−酢酸ビニル
共重合体と酢酸ビニル含量が高いエチレン−酢酸ビニル
共重合体との混合物を防水シート材料として使用するこ
とによって、上記混合物の平均酢酸ビニル含量と同じ酢
酸ビニル含量のエチレン−酢酸ビニル共重合体の単一材
料によるシートよりも、トンネル用防水シートとしての
品質に優れた防水シートが得られ、特に低温下における
柔軟性が向上したトンネル用防水シートが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(以下、EVA)を主要な材質とするトン
ネル用防水シートに関し、より詳しくは、酢酸ビニル含
量の低いEVAと酢酸ビニル含量の高いEVAとを混合
したEVAを主要な材質とするトンネル用防水シートに
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】トンネ
ルの防水に用られる防水シートは、下地の凹凸に対する
追従性という観点から、柔軟性に優れ、且つ伸びが大き
いことが要求され、更に、強度の強いこと、シートの熱
溶着が容易であること等の要求性能があり、現在、トン
ネルに使用される防水シートには、JIS K 677
3による引っ張り強度(20℃)が16N/mm2(1
60kg/cm2)以上、伸び(20℃)が600%以
上、柔軟性については、JIS K 6773によるね
じり剛性率が31,000N/cm2の時の温度が−3
0℃以下、即ち、−30℃の時のねじり剛性率が31,
000N/cm2以下、日本道路公団(JTA)の継目
強度試験方法による継目強度(残率)が20%以上とい
う品質基準が設けられており、これら基準の全てを満足
することが要求されている。
【0003】従来、主な防水シートとしては、EVA、
ポリ塩化ビニル(PVC)及びエチレン共重合体ビチュ
ーメン(ECB)の3材質が使用されている。これらの
うち、EVAは、比重が軽く、取り扱いが容易であ
る、強度が大きく、伸びも大きいので耐破損性に優れ
る、0℃以下の低温でも柔軟性を保持しているので、
下地の凹凸に対する追従性に優れるなどの理由から、上
記3材質の中でも最も多く使用されている。
【0004】ところで、EVAは、共重合体のコモノマ
ーである酢酸ビニル(VA)の含量によって性質が異な
り、例えばVA含量が増すと、柔軟性、ゴム弾性、接着
性が向上し、一方、耐熱性は低下することが知られてお
り、VA含量によって、10質量%以下の低VA含量の
EVA、10質量%を超えて20質量%以下の中VA含
量のEVA、20質量%を超える高VA含量のEVAに
大略区分され、このような物性の特徴に合わせて、低V
A含量のEVAは、主に包装用フィルムの用途に大量に
使用され、中VA含量のEVAは、シートや成形品、高
VA含量のEVAは、接着剤として主に使用されてい
る。
【0005】そして、トンネルの防水に用いられる防水
シートの上記要求特性、即ち、柔軟性、伸びの大きいこ
と、強度の強いこと、シートの熱溶着が容易であること
等の要求性能からは、VA含量が高いEVAが好ましい
が、実際には、コストとの兼ね合いで、トンネル用防水
シートとしては、VA含量が12〜19質量%のEVA
が通常使用され、中でもVA含量が15質量%程度のE
VAが主に使用されている。
【0006】一方、VA含量が低いEVA(10質量%
以下)は、包装用途に大量に使用され、低コストで入手
できるという点では、好ましいが、従来のトンネル用防
水シートの用途に使用されているVA含量が中程度(1
2〜19質量%)の中VA含量のEVAに比べると、柔
軟性、特に0℃以下の低温柔軟性が不足し、下地の凹凸
に対する追従性が不充分であること、トンネル内でシー
トを熱溶着によって継ぎ合わせる際の溶着性が不充分で
あることから、トンネル用防水シートに利用することは
困難であった。
【0007】そのため、低VA含量のEVAを利用し
て、上記要求特性を満たすような防水シートを得る手段
が求められているが、上記要求特性を全て満たす低VA
含量のEVAを利用したトンネル用防水シートは未だ見
出されていないのが現状である。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、例えば従来よりトンネル用防水シートの材質として
用いられているEVAよりもVA含量が低いEVAを利
用しても、トンネル用防水シートとして品質基準を全て
満たし、特に低温柔軟性に優れるトンネル用防水シート
が得られ、製造コストを低廉化することが可能なトンネ
ル用防水シートを提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を重ね
た結果、トンネル用防水シートのEVA原料として、従
来の単一組成のEVAに代えて、例えばVA含量が10
質量%以下の低VA含量のEVAと、従来使用中のEV
Aよりやや高いVA含量のEVAとをブレンドすること
によって、従来使用中のEVAよりも低い平均VA含量
で低温柔軟性に優れるシートが得られることを見出し
た。
【0010】即ち、本発明者は、上述したように大量に
低コストで容易に入手できるが、その物性により包装用
途で主にシーラント層に大量に使用されている低VA含
量のEVAに着目し、この低VA含量のEVAの低温柔
軟性等の物性をトンネル用防水シートの品質基準を満た
すようにする手段について、鋭意検討した結果、低VA
含量のEVAと、従来使用中のEVAよりやや高いVA
含量のEVAというようにVA含量の異なる2種以上の
EVAを混合し、この混合物からEVAシートを成形す
ると、後述する実施例及び比較例に示すように、上記混
合物の平均VA含量と同程度のVA含量を有する単一の
EVAから成形したシートに比べて、引っ張り強さ、伸
び、柔軟性、熱溶着性等のトンネル用防水シートとして
要求される特性が全て向上し、特に低VA含量のEVA
において不足していた低温柔軟性、熱溶着性が向上する
ことを知見し、本発明を完成するに至った。
【0011】従って、本発明は、酢酸ビニル含量が異な
る2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体の混合物を
主成分としてなることを特徴とするトンネル用防水シー
トを提供する。
【0012】ここで、上記混合物が酢酸ビニル含量が1
0質量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体と、酢酸
ビニル含量が14質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共
重合体とを含有するものであると、より好適であり、シ
ート全体に対する酢酸ビニル含量が10〜16質量%で
あれば、更に好適である。
【0013】以下、本発明をより詳細に説明すると、本
発明のトンネル用防水シートは、VA含量が異なる2種
以上のEVAの混合物を主成分とする合成樹脂材料をシ
ート状に成形したものである。
【0014】ここで、本発明において使用するVA含量
が異なる2種以上のEVAの各VA含量は、特に制限さ
れるものではないが、本発明の上記目的を考慮すれば、
VA含量が低い方のEVA(以下、低VA成分)として
は、VA含量が10質量%以下、好ましくは2〜10質
量%、より好ましくは4〜7質量%であると、より好適
である。
【0015】一方、VA含量が高い方のEVA(以下、
高VA成分)としては、VA含量が14質量%以上、好
ましくは14〜28質量%、より好ましくは14〜25
質量%であると、より好適である。高VA成分のVA含
量が低すぎると、トンネル用防水シートとしての上記要
求特性を全て満たすことが困難となる場合がある。
【0016】また、上記低VA成分と高VA成分との配
合割合は、特に制限されるものではないが、低VA成
分:高VA成分(質量比)=1:4〜4:1とすると好
適である。低VA成分の配合割合が高くなると、所期の
物性を有するシートを得ることが困難となる場合があ
り、高VA成分の配合割合が高くなると、コスト的に有
利とならない場合がある。
【0017】本発明の防水シートは、VA含量の異なる
2種以上のEVAが混合されていればよく、例えば3種
類のEVAの混合物からなるものであってもよい。な
お、この場合、例えば低VA成分としてVA含量が10
質量%以下のEVAを使用し、高VA成分としてVA含
量が14質量%以上のEVAを使用するのであれば、低
VA成分のVA含量と高VA成分のVA含量との中間の
VA含量を有するEVAを使用することが望ましい。
【0018】また、本発明の防水シートは、本発明の効
果を妨げない限り、上記EVA以外の合成樹脂、各種添
加材、顔料などを必要に応じて適宜量配合することがで
きるが、本発明の防水シートは上記EVAを主成分とす
るものであり、上記EVAの合計配合量がシート全量に
対して、50〜100%、好ましくは70〜100%、
より好ましくは80〜100%であることが望ましい。
EVA以外の樹脂として、より具体的には、例えばポリ
エチレン及び各種エチレン共重合体、ポリプロピレン、
エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポ
リエステル等の熱可塑性樹脂などを挙げることができ
る。
【0019】従って、本発明のトンネル用防水シート
は、主に包装用途に使用されていた低VA含量のEVA
を従来のトンネル用防水シート材料として用いられてい
た中VA含量のEVAにブレンドして利用することがで
き、また、EVA以外の合成樹脂が混合されていてもよ
いので、例えば包装材料として使用される低VA含量の
EVAの単層体シート、又は低VA含量のEVAとポリ
アミドやポリプロピレン等の基材樹脂との積層体シート
を成形したり、製袋する工程で発生した端部や製袋の打
ち抜き残部等の端材を利用することも可能である。
【0020】ここで、本発明の防水シートは、上記2種
以上のEVA及び必要に応じて上記適宜成分を混合する
ことができるが、成形したシート全体に対するVA含量
(平均VA含量)が10〜16質量%、好ましくは11
〜15質量%であることが望ましい。平均VA含量が1
0質量%未満であると、防水シートの柔軟性が十分得ら
れない場合があり、16質量%を超えると、EVA混合
物の融点が低くなって、シート表面がベタつき易くな
り、シート加工が困難となる場合がある。
【0021】本発明の防水シートは、上記2種以上のE
VAの混合方法、シート状に成形する際の成形方法など
が特に制限されるものではなく、混合方法としては、例
えば押出機等の樹脂を溶融条件下で混合する装置を使用
して、シートの成形加工前に混合するメルトブレンド方
法と、シートの成形加工前に原料樹脂を予め固体状態で
混合してシート成形するドライブレンド方法とが挙げら
れるが、工程が簡素であるという点を考慮すればドライ
ブレンド方法がより好適である。
【0022】そして、上記EVA混合物の成形方法とし
ては、例えばTダイシート(フィルム)成形機又はイン
フレフィルム成形機等を用いた熱可塑性樹脂用の押出し
成形機を使って成形する方法を挙げることができる。
【0023】なお、本発明のトンネル用防水シートは、
その厚みなどが特に制限されるものではないが、通常シ
ート厚さは、0.2〜3mm程度が好適である。
【0024】本発明のトンネル用防水シートは、トンネ
ルに使用される防水シートとしての品質基準を満たすこ
とが望ましく、具体的には、JIS K 6773によ
る引っ張り強度(20℃)が16N/mm2(160k
g/cm2)以上、伸び(20℃)が600%以上、J
IS K 6773による柔軟性が、ねじり剛性率が3
1,000N/cm2の時の温度が−30℃以下、即
ち、−30℃の時のねじり剛性率が31,000N/c
2以下、日本道路公団の継目強度試験方法による継目
強度(残率)が20%以上という品質基準の全てを満足
することが望ましい。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を示して、
本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は、下記実
施例に限定されるものではない。
【0026】表1に実施例及び比較例に使用したEVA
のVA含量等を示す。なお、表1において190℃MF
R(メルトフローインデックス)は、JIS K 67
30に準じて測定した。
【0027】
【表1】
【0028】[実施例1]低VA成分のEVAとしてE
VA−1のペレット40g(50質量%)、高VA成分
のEVAとしてEVA−6のペレット40g(50質量
%)を東洋精機(株)製ラボプラストミルに投入し、2
20℃の温度で5分間、溶融下に混練した。混練物(ブ
レンド物)をラボプラストミルより取り出し、熱プレス
成形装置にて、ポリエステルフィルム2枚の間で160
℃、4.9×106Pa(50kg/cm2)で圧縮し、
その後、加圧下に室温まで冷却することにより、厚さ
0.7mmの実施例1の防水シート(シート全体に対す
る平均VA含量:12質量%)を得た。
【0029】[実施例2〜5]表2に示す組成となるよ
うに低VA成分のEVA−1のペレットと高VA成分の
各種EVA(ペレット状)とを、実施例1と同様の方法
により混練した後、実施例1と同様の方法により厚さ
0.7mmの実施例2〜5の防水シートを得た。
【0030】
【表2】
【0031】
【比較例1〜7】VA含量がそれぞれ5質量%(比較例
1)、10質量%(比較例2)、12質量%(比較例
3)、14質量%(比較例4)、15質量%(比較例
5)、19質量%(比較例6)、25質量%(比較例
7)の各EVAのペレットの単一材料を使用して、実施
例1と同様の方法により厚さ0.7mmの比較例1〜7
の防水シートを得た。
【0032】上記各防水シートの物性を下記試験方法に
準じて測定した。結果を表3に示す。
【0033】 <防水シートの物性の試験方法> 引っ張り強さ、伸び … JIS K 6773 柔軟性 … JIS K 6773 継目強度(熱溶着性) … 日本道路公団の継目強度試験方法
【0034】なお、トンネル用防水シートの場合、上記
規格試験について上述したように引っ張り強度(20
℃)が16N/mm2以上、伸び(20℃)が600%
以上、柔軟性が−30℃以下、継目強度(残率)が20
%以上という品質基準が設けられており、ここでは、柔
軟性については、便宜上−30℃におけるねじり剛性率
を測定した。
【0035】
【表3】
【0036】表3の結果によれば、比較例の防水シート
は、VA含量が増加するにつれて、−30℃のねじり剛
性率が低下し、柔軟性が向上することが認められる。そ
して、VA含量が12質量%以下の単一EVAからなる
比較例1〜3の防水シートは、柔軟性の点でトンネル用
防水シートの品質基準を満たしておらず、一方、VA含
量が14質量%以上の単一EVAからなる比較例4〜7
の防水シートは、いずれもトンネル用防水シートの品質
基準を満たしていることが認められる。しかしながら、
VA含量が25質量%の単一EVAからなる比較例7の
防水シートは、シート表面にベタつきがみられ、防水シ
ートを重ね合わせるとブロッキングしてしまうなどの事
態が生じ、防水シートとして取り扱う上で困難があっ
た。
【0037】それに対して、本発明の防水シートは、い
ずれも引っ張り強度、伸び、柔軟性について上記トンネ
ル用防水シートの品質基準を満たすことが認められる。
そして、例えば実施例1の防水シートと、同じVA含量
(12質量%)の単一EVAからなる比較例3の防水シ
ートとを比べると、引っ張り強度、伸び、柔軟性のいず
れの物性についても実施例1の防水シートの方が優れて
おり、特に柔軟性については、実施例1の防水シート
は、VA含量が3質量%高いEVA(15質量%)の単
一材料からなり、トンネル用防水シートとして使用され
ている比較例5の防水シートと同等の低温柔軟性を有す
ることから、本発明の防水シートは同じVA含量の単一
EVAからなる防水シートよりも引っ張り強度、伸び、
柔軟性に優れており、特に低温柔軟性が格段に向上する
ことが認められる。
【0038】[参考例1,2]低VA成分のEVA−1
のペレットと高VA成分のEVA−7のペレットをそれ
ぞれ40質量%、60質量%の配合割合となるように実
施例1と同様の方法により混練した後、実施例1と同様
の方法により厚さ0.7mmの参考例1の防水シートを
得た。一方、低VA成分のEVA−1のペレットと高V
A成分のEVA−5のペレットをそれぞれ60質量%、
40質量%の配合割合となるように実施例1と同様の方
法により混練した後、実施例1と同様の方法により厚さ
0.7mmの参考例2の防水シートを得た。各防水シー
トの物性を実施例1と同様にして測定した。結果を表4
に示す。
【0039】
【表4】
【0040】表4の結果によれば、参考例1の防水シー
トは、トンネル用防水シートの上記品質基準を全て満た
すことが認められるが、シートを重ね合わせるとブロッ
キングし易く、シートの取り扱い性にやや困難があっ
た。一方、参考例2の防水シートは、伸び、柔軟性の点
でトンネル用防水シートとしての上記品質基準を満たさ
なかったが、例えば平均VA含量が10.0のEVA−
2単独の防水シート(比較例2)に比べても低温柔軟性
が優れていることが認められる。
【0041】[実施例6,7]65mm径の短軸スクリ
ュー押出機の先端にTダイを設置したキャストシート成
形機に、低VA成分(EVA−1)のペレット及び高V
A成分(EVA−5)のペレットを表5に示す割合で予
めドライブレンドして供給し、EVA−5ペレットのみ
の成形条件であるスクリュー回転数;70回/分、樹脂
温度;220℃、押出し量;53kg/時の成形条件下
で0.7mm厚み、750mm幅の実施例6,7の防水
シートを成形したところ、EVA−5ペレットのみの成
形時とほぼ同様の容易さで成形することができた。
【0042】[参考例3]低VA成分(EVA−1)の
ペレット及び高VA成分(EVA−5)のペレットの配
合割合をEVA−1を67質量%、EVA−5を33質
量%に代えた以外は、実施例6,7と同様にして参考例
3の防水シートを成形し、成形された防水シート(平均
VA含量は8.5質量%)につき、上記試験方法により
各種物性の測定を行ったところ、引っ張り強度が18.
6N/mm2、伸びが570%、−30℃ねじり剛性率
が32800N/cm2、継目強度25.0%であり、
伸び及び柔軟性は、上記品質基準を満たさなかったが、
例えば平均VA含量が10.0のEVA−2単独の防水
シート(比較例2)に比べても低温柔軟性が優れている
ことが認められる。
【0043】[実施例8,9]高VA成分の種類、低V
A成分(EVA−1)のペレット及び高VA成分(EV
A−6又はEVA−7)のペレットを表5に示す割合に
代え、成形時の樹脂温度を210℃に代えた以外は、実
施例6,7と同様にして実施例8,9の防水シートを成
形したところ、実施例6,7の成形時とほぼ同様の容易
さで成形することができた。
【0044】成形された各防水シートにつき、上記試験
方法により各種物性の測定を行った。結果を表5に併記
する。
【0045】
【表5】
【0046】表5の結果によれば、いずれもトンネル用
防水シートの上記品質基準を全て満たすことが認められ
た。
【0047】
【発明の効果】本発明のトンネル用防水シートは、低V
A含量のEVAと高VA含量のEVAとの混合物を防水
シート材料として使用することによって、上記混合物の
平均VA含量と同じVA含量の単一EVAによるシート
よりも、トンネル用防水シートとしての品質に優れた防
水シートが得られ、特に低温下における柔軟性が向上し
たトンネル用防水シートが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 史郎 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目4番16号 藤森工業株式会社内 Fターム(参考) 2D055 HA02 KB11 4F071 AA15X AA28X AA88 AF15Y AF21Y AH03 BB03 BC01 BC12 4J002 BB06W BB06X BF03X GL00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸ビニル含量が異なる2種以上のエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体の混合物を主成分としてなる
    ことを特徴とするトンネル用防水シート。
  2. 【請求項2】 上記混合物が酢酸ビニル含量が10質量
    %以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体と、酢酸ビニル
    含量が14質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体
    とを含有する請求項1記載のトンネル用防水シート。
  3. 【請求項3】 シート全体に対する酢酸ビニル含量が1
    0〜16質量%である請求項1又は2記載のトンネル用
    防水シート。
JP29512599A 1999-10-18 1999-10-18 トンネル用防水シート Pending JP2001115791A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29512599A JP2001115791A (ja) 1999-10-18 1999-10-18 トンネル用防水シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29512599A JP2001115791A (ja) 1999-10-18 1999-10-18 トンネル用防水シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001115791A true JP2001115791A (ja) 2001-04-24

Family

ID=17816622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29512599A Pending JP2001115791A (ja) 1999-10-18 1999-10-18 トンネル用防水シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001115791A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007142200A1 (ja) 2006-06-07 2007-12-13 Kuraray Co., Ltd. トンネル用防水シート
JP2008056783A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体
JP2010215762A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Mitsubishi Plastics Inc エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びターポリン
JP5209472B2 (ja) * 2006-06-09 2013-06-12 株式会社クラレ トンネル用防水シート
KR101810775B1 (ko) * 2016-05-24 2017-12-20 롯데건설 주식회사 층간소음 저감용 에틸렌비닐아세테이트 발포 패드용 조성물 및 발포 패드
CN110684266A (zh) * 2018-07-05 2020-01-14 佳能株式会社 树脂成形体和制造方法、树脂层叠体和制造方法、盒体和制造方法、及图像形成装置
JP2020066931A (ja) * 2018-10-25 2020-04-30 三井・ダウポリケミカル株式会社 止水シート用樹脂組成物および止水シート
US11065849B2 (en) * 2015-12-23 2021-07-20 Sika Technology Ag Waterproofing membrane with a solid filler component
KR20220143658A (ko) 2020-02-27 2022-10-25 주식회사 쿠라레 토목용 방수 시트

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3263833A1 (en) 2006-06-07 2018-01-03 Kuraray Co., Ltd. Method of producing a waterproof sheet for a tunnel and its use
WO2007142200A1 (ja) 2006-06-07 2007-12-13 Kuraray Co., Ltd. トンネル用防水シート
JP5209472B2 (ja) * 2006-06-09 2013-06-12 株式会社クラレ トンネル用防水シート
JP2008056783A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体
JP2010215762A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Mitsubishi Plastics Inc エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びターポリン
US11065849B2 (en) * 2015-12-23 2021-07-20 Sika Technology Ag Waterproofing membrane with a solid filler component
KR101810775B1 (ko) * 2016-05-24 2017-12-20 롯데건설 주식회사 층간소음 저감용 에틸렌비닐아세테이트 발포 패드용 조성물 및 발포 패드
CN110684266A (zh) * 2018-07-05 2020-01-14 佳能株式会社 树脂成形体和制造方法、树脂层叠体和制造方法、盒体和制造方法、及图像形成装置
US11619892B2 (en) * 2018-07-05 2023-04-04 Canon Kabushiki Kaisha Resin molded product, resin laminate, cartridge, image-forming apparatus, method for manufacturing resin molded product, method for manufacturing resin laminate, and method for manufacturing cartridge
CN110684266B (zh) * 2018-07-05 2023-11-07 佳能株式会社 树脂成形体和制造方法、树脂层叠体和制造方法、盒体和制造方法、及图像形成装置
JP2020066931A (ja) * 2018-10-25 2020-04-30 三井・ダウポリケミカル株式会社 止水シート用樹脂組成物および止水シート
JP7132819B2 (ja) 2018-10-25 2022-09-07 三井・ダウポリケミカル株式会社 止水シート用樹脂組成物および止水シート
KR20220143658A (ko) 2020-02-27 2022-10-25 주식회사 쿠라레 토목용 방수 시트

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0116783B1 (en) Thermoplastic blend of polyolefin, isobutylene-backbone elastomer and ethylene copolymer
US4430457A (en) Cling/stretch wrap compositions
CA1107885A (en) Compositions comprising polybytene, epom and polyolefin
JPS6346103B2 (ja)
EP0308088A2 (en) Terblends and films of LLDPE, LMW-HDPE and HMW-HDPE
ES2698108T3 (es) LLDPE injertado con anhídrido maleico, con elevado índice de fusión
JP6040246B2 (ja) ポリマー組成物、及びそれから調製される物品
JP2001115791A (ja) トンネル用防水シート
JP2004506072A (ja) ポリビニルブチラール(pvb)廃物を処理可能なペレットへ変換する方法
JPH04236288A (ja) ホットメルト接着剤組成物
JPH10506139A (ja) ハロゲンを含有しない柔軟性のある熱可塑性ポリオレフィン組成物
JP3015808B2 (ja) 防水シート
EP0339990B1 (en) Compositions comprising a but-1-ene polymer and a high density polyethylene
JPH0241539B2 (ja)
JP2521805B2 (ja) アイオノマ―組成物及びそれを用いた架橋アイオノマ―の製造法
EP0853097A1 (en) Polymer composition suitable as resilient flooring or welding rod
JPS629010B2 (ja)
JP4389063B2 (ja) シーラント用樹脂組成物、シーラントフィルムおよびその用途
JP2006265367A (ja) 防水シート
JPS59221347A (ja) 熱可塑性エラストマーの射出融着方法
JP4705711B2 (ja) アイオノマー組成物及びその用途
JPS5914058B2 (ja) ナイロンとの接着性良好なポリオレフィン組成物
JP2000256517A (ja) 回収ポリエチレンテレフタレート樹脂を含む樹脂組成物および該樹脂組成物から製造されたフィルム
JPH0345100B2 (ja)
JPS61148251A (ja) 重合体組成物