JP2001107698A - トンネル埋め戻し方法 - Google Patents

トンネル埋め戻し方法

Info

Publication number
JP2001107698A
JP2001107698A JP28897899A JP28897899A JP2001107698A JP 2001107698 A JP2001107698 A JP 2001107698A JP 28897899 A JP28897899 A JP 28897899A JP 28897899 A JP28897899 A JP 28897899A JP 2001107698 A JP2001107698 A JP 2001107698A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer shell
tunnel
backfill material
conveyor
mixer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28897899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4263321B2 (ja
Inventor
Masato Honda
正人 本多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Construction Co Ltd filed Critical Mitsui Construction Co Ltd
Priority to JP28897899A priority Critical patent/JP4263321B2/ja
Publication of JP2001107698A publication Critical patent/JP2001107698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4263321B2 publication Critical patent/JP4263321B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トンネル埋め戻し工事を効率的に行い、工期を
短縮する。 【解決手段】地山40の掘削と共に、該掘削により生じ
る掘削土砂51を充填材50と混合して埋め戻し材52
を生成し、外殻2の後方へ打設する埋め戻し材52は、
この生成した埋め戻し材52を使用し、前記掘削の動作
と、前記埋め戻し材52の打設の動作と、を同時に実行
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不要になったトン
ネルを好適に埋め戻すことのできるトンネル埋め戻し方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】使用されなくなった古いトンネルが、新
たにトンネルを構築しようとする場所にあるような場
合、該古いトンネルを埋め戻す工事を行うことが知られ
ている。この工事は、シールド装置等を利用して古いト
ンネルの周囲を環状に掘削し、掘り出されたトンネル覆
工を解体撤去し、前記古いトンネルのあった空間及び環
状に掘削した空間を埋め戻し材で埋め戻す、という手順
で行われている。なお、この工事で使用されるシールド
埋め戻し装置及び、該工事の方法は、例えば特開平5−
195700号公報等で開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したトンネル埋め
戻し工事では、できるだけ効率よく作業を進めて工期を
短縮させることが望まれている。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、効率よく
作業を進めて工期を短縮させることができるトンネル埋
め戻し方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のうち請求項1の発明は、埋め戻すべきトンネ
ル(30)周囲の地盤(40)を掘削しながら外殻
(2)を移動させると共に、前記外殻の後方に埋め戻し
材(52)を打設するようにして行うトンネル埋め戻し
方法において、前記地盤の掘削と共に、該掘削により生
じる掘削土砂(51)を充填材(50)と混合して埋め
戻し材を生成し、前記外殻の後方へ打設する埋め戻し材
は、前記生成した埋め戻し材を使用し、前記掘削の動作
と、前記埋め戻し材の打設の動作と、を同時に実行す
る、ことを特徴として構成した。
【0006】また本発明のうち請求項2の発明は、前記
外殻の移動は、前記埋め戻すべきトンネルに反力を求め
て行う、ことを特徴とする。
【0007】また本発明のうち請求項3の発明は、前記
外殻の移動は、前記外殻の後方へ打設し固結した埋め戻
し材(53)に反力を求めて行う、ことを特徴とする。
【0008】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0009】
【発明の効果】上記構成により請求項1の発明では、掘
削土砂を埋め戻し材の生成に利用することで必要量の埋
め戻し材を即座に供給でき、掘削の動作と、埋め戻し材
の打設の動作とを同時に実行することが可能となった。
これにより、従来のように掘削の動作と、埋め戻し材の
打設の動作とを交互に行う場合と比べて、効率的に作業
が進められ、工期が大幅に短縮される。また、掘削され
た掘削土砂は充填材と混合されて埋め戻し材とされ、外
殻後方の埋め戻しに利用されるので、掘削土砂は残土と
して処理する必要が無い。従って、従来のように残土処
理に手間をかける必要が無く、そのための大がかりな設
備も不要である。また埋め戻し材は、充填材と掘削土砂
とを混合して生成するので、準備すべき充填材の量は、
混合する掘削土砂の分量だけ節約することができる。
【0010】また請求項2の発明では、埋め戻すべきト
ンネルに反力を求めるので信頼性が高い。一方、請求項
3の発明では、打設し固結した埋め戻し材に反力を求め
るので、外殻前方の空間が有効に利用でき好都合であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を説明する。図1はトンネル埋め戻し装置の一例を
模式的に示す側断面図である。
【0012】トンネル埋め戻し装置1は、図1に示すよ
うに、円筒状に形成された外殻2を有しており、外殻2
の前端部2a(図1中左側)には、解体撤去中のトンネ
ル覆工31の端部が略同軸状に挿入している。外殻2の
内部の前記前端部2aには、複数のカッタ7a及び該カ
ッタ7aを外殻2と同軸状に回転駆動する図示しない駆
動装置等からなる掘削機7が、前記トンネル覆工31の
周囲に環状に配設されている。該掘削機7の後方(図1
中右側)には、前記トンネル覆工31の周囲に環状に配
置された壁部材3が、外殻2内を前後に隔てる形で設け
られている。掘削機7と壁部材3との間には、前記トン
ネル覆工31の外径よりも僅かに大きな内径の内筒5
が、該トンネル覆工31を内側に略同軸状に挿入した形
で設けられている。また、内筒5の内周側にはブラシ等
からなるシール手段23が環状に設けられており、該シ
ール手段23によりトンネル覆工31と内筒5との間が
シールされている。即ち、掘削時に生じる地下水や泥水
等は壁部材3を越えて後方に漏洩しないので、これら地
下水や泥水等が埋め戻すべきトンネル30の未埋め戻し
部分35にまで進入することが防止されている。
【0013】壁部材3の後方(図1右方)には、ラム6
aを後方に向けた複数の油圧ジャッキ6が、外殻2に沿
った形で円環状に配列設置され、シリンダ側が外殻2に
固定されている。また、外殻2内で前記油圧ジャッキ6
の後側には隔壁9が、外殻2内部の空間を図1左右方向
に遮断する形で、外殻2に対して軸方向(図1の左右方
向)に移動自在に設けられている。また、壁部材3には
複数の第1コンベア10が貫通設置されており、各第1
コンベア10はスクリューコンベア等であり、いずれも
外殻2の軸心方向と平行に伸延している。各第1コンベ
ア10の後端(図1中右側端)には混練自在なミキサ1
1が接続されており、更に該ミキサ11には、外殻2の
軸心方向と平行なスクリューコンベア等である第2コン
ベア12が、後方に向けて接続されている。各第2コン
ベア12の後端側(図1中右側)は隔壁9を貫通し、該
隔壁9の後方(図1中右方)に露出している。また坑外
等から所定の充填材50を圧送する充填材圧送管13が
埋め戻すべきトンネル30を介して該外殻2内に導入さ
れ、該外殻2内で分岐されて前記各ミキサ11にそれぞ
れ接続されている。なお、隔壁9、第1コンベア10、
ミキサ11、第2コンベア12、充填材圧送管13は、
外殻2の後方に埋め戻し材52を打設し得る打設手段2
7を構成している。
【0014】更に図1及び図2に示すように、外殻2に
は適宜な支持部材8を介してグリッパ架台15が設けら
れている。なお図1では簡単のため、グリッパ架台15
の接続部付近以外を省略しており、図2では、グリッパ
架台15のうち外殻2より前方外側(トンネル30内)
だけを図示し、これ以外を省略している。グリッパ架台
15は、外殻接続器16、セグメント接続器17等を有
している。外殻接続器16は、外殻2内より埋め戻すべ
きトンネル30の内部に伸延した円筒状に形成されてお
り、その後端側(図1中右側)が上記支持部材8に固定
されている(固定・分離自在でもよい)。外殻接続器1
6の前端側には、図2に示すようにセグメント接続器1
7が設けられており、セグメント接続器17は外殻接続
器16に対して軸心方向(図1及び図2の左右方向)に
移動駆動自在で、かつ外殻接続器16の周囲に環状に配
置されている。外殻接続器16とセグメント接続器17
との間は複数の油圧ジャッキ19により軸心方向(図1
及び図2の左右方向)に接続されている。セグメント接
続器17は、埋め戻すべきトンネル30の内周に対応す
る形で円弧状断面に形成された当接板20を複数有して
おり、これら当接板20は、トンネル30の放射方向に
配置された複数の油圧ジャッキ17を介して該放射方向
に突出後退自在に設けられている。
【0015】またトンネル埋め戻し装置1には、図3に
示すような制御装置60が設けられている。制御装置6
0は主制御部61を有し、主制御部61にはバス線を介
して、圧力検知装置62、圧力判定部63、第1ジャッ
キ制御部65、第2ジャッキ制御部66が接続されてい
る。圧力検知装置62は隔壁9の後側に設けられてお
り、隔壁9の後方の圧力を検知自在となっている。また
第1ジャッキ制御部65は油圧ジャッキ19を、第2ジ
ャッキ制御部66は油圧ジャッキ6をそれぞれ制御自在
となっている。
【0016】トンネル埋め戻し装置1及び埋め戻すべき
トンネル30は、以上のような構成を有するので、該ト
ンネル埋め戻し装置1により既設のトンネル30を埋め
戻すには、まず、立坑等からトンネル覆工31の外側の
地山40を手堀り又は機械堀りによって掘削し、トンネ
ル埋め戻し装置1を、図1に示すように外殻2の前端部
2aにトンネル覆工31を挿入する形で設置する。グリ
ッパ架台15は隔壁9の前方、即ち図1中左方に延びる
トンネル30内部に設置する。なお、図に示すトンネル
覆工31はセグメント(一次覆工)だけを有しているよ
うになっているが、勿論、実際には二次覆工等を有して
いても構わない。
【0017】トンネル埋め戻し装置1がトンネル30に
設置されると、以下のようにしてトンネル30を埋め戻
してゆく。即ち図2に示すように、グリッパ架台15に
おいて油圧ジャッキ21を駆動して複数の当接板20を
トンネル覆工31の内周面に圧着することにより、セグ
メント接続器17をトンネル覆工31に対して固定す
る。次に、グリッパ架台15の油圧ジャッキ19を駆動
して外殻接続器16をセグメント接続器17に対して前
方(図1及び図2の左方)に移動駆動する。これにより
外殻接続器16に固定された外殻2が前方に移動駆動さ
れる。
【0018】外殻2が前方に移動駆動される状態では、
該外殻2と共に前方に移動駆動される掘削機7がカッタ
7aを駆動しており、これにより掘削機7は前方の地山
40を掘削する。このように前方の地山40を掘削しな
がら外殻2が前方に移動する。掘削及び外殻2の前進が
行われると、周囲を掘削されたトンネル覆工31が外殻
2内に露出する。この露出したトンネル覆工31は公知
の手法で適宜解体し撤去する。解体撤去されたトンネル
覆工31は、トンネル30内等を利用して適宜トンネル
30の外部に搬出される。勿論、この際、グリッパ架台
15を一時的に外殻2より分離して搬送の邪魔にならな
い位置に待避させるようにしてもよい。
【0019】一方、掘削機7で掘削された掘削土砂51
は、各第1コンベア10により各ミキサ11に搬送され
る。また各ミキサ11には、充填材圧送管13を介して
充填材50が供給されている。従って各ミキサ11で
は、充填材50と掘削土砂51が混練され、埋め戻し材
52が生成されている(本例では上記充填材50には、
掘削土砂51を加える分だけ添加剤を多目に含ませてお
くことが好ましい)。生成された埋め戻し材52は、第
2コンベア12を介して隔壁9の後側に搬送される。と
ころで、上記外殻2の移動により、該外殻2と油圧ジャ
ッキ6で接続された隔壁9も前方に移動するので、隔壁
9の後方には空間が形成される。そこで、隔壁9の後側
に搬送された前記埋め戻し材52は、該隔壁9の後方に
できた空間(外殻2が移動した後にできる空間と表現し
てもよい)に打設される。以上のように、前方の地山4
0を掘削しながらの外殻2及び隔壁9の移動動作と、隔
壁9の後方への埋め戻し材52の打設動作とが同時進行
的に行われる。
【0020】こうしてグリッパ架台15の油圧ジャッキ
19が1ストローク分の駆動を完了すると、油圧ジャッ
キ21を駆動して複数の当接板20をトンネル覆工31
の内周面から離反させて、セグメント接続器17をトン
ネル覆工31より固定解除する。次に、油圧ジャッキ1
9を駆動(ラムを戻す)し、外殻接続器16に対してセ
グメント接続器17を前方に移動駆動する。外殻接続器
16はトンネル30に対して停止しているので、セグメ
ント接続器17はトンネル30内を前方に移動した。そ
の後は上述した手順と同様に、油圧ジャッキ21を駆動
して複数の当接板20をトンネル覆工31の内周面に圧
着することにより、セグメント接続器17をトンネル覆
工31に対して固定し、油圧ジャッキ19を駆動して外
殻接続器16をセグメント接続器17に対して前方に移
動駆動する。これにより上述した手順と同様にして、前
方の地山40を掘削しながらの外殻2及び隔壁9の移
動、隔壁9の後方への埋め戻し材52の打設が同時進行
的に行われ、トンネル覆工31の解体撤去及び埋め戻し
材52による埋め戻しが進行する。
【0021】以上のように、グリッパ架台15のセグメ
ント接続器17をトンネル30内で順次前方に移動させ
ながら、前方の地山40を掘削しながらの外殻2及び隔
壁9の移動、隔壁9の後方への埋め戻し材52の打設等
を同時進行的に行い、トンネル30の埋め戻しを完了さ
せる。なお、隔壁9の後方に打設された埋め戻し材52
が固結し固結部材53になると所定の強度をもつ地盤と
なる。
【0022】ところで上述したように、前方の地山40
を掘削しながらの外殻2及び隔壁9の移動、を行う際に
は、以下のような制御が行われる。まず図3に示すよう
に第1ジャッキ制御部65は、所定の掘削速度で掘削が
行えるように油圧ジャッキ19を所定のラム駆動速度で
駆動制御しており、第2ジャッキ制御部66は初期状態
では油圧ジャッキ6を停止(ラム駆動速度はゼロ)させ
ている。また圧力検知装置62は隔壁9の後方の圧力を
検知しており、その検知結果を圧力判定部63に逐次伝
送している。圧力判定部63では、伝送されてきた検知
結果に対して所定の判定を逐次行っている。即ち、検知
結果が示す圧力が、隔壁9後方における埋め戻し材52
の打設を適切に行える圧力範囲にあるかどうかを判定し
ている。そして例えば、伝送されてきた検知結果が前記
圧力範囲内のものである場合には、第2ジャッキ制御部
66に「圧力適正」の判定結果を伝送し、該第2ジャッ
キ制御部66はこれに基づいて油圧ジャッキ6のラム駆
動速度を変更しない。また例えば、伝送されてきた検知
結果が前記圧力範囲未満のものである場合には、第2ジ
ャッキ制御部66に「圧力小」の判定結果を伝送し、該
第2ジャッキ制御部66はこれに基づいて油圧ジャッキ
6のラム駆動速度を一定量だけ大きくする(隔壁9の移
動が遅くなる)。また例えば、伝送されてきた検知結果
が前記圧力範囲より大のものである場合には、第2ジャ
ッキ制御部66に「圧力大」の判定結果を伝送し、該第
6ジャッキ制御部66はこれに基づいて油圧ジャッキ6
のラム駆動速度を一定量だけ小さくする(隔壁9の移動
が速くなる)。なお、油圧ジャッキ6のラム駆動速度を
小さくし該速度がマイナスになる状態では、油圧ジャッ
キ6のラムが後退方向(図1の紙面左方向)に移動して
いる。
【0023】これにより隔壁9は、該隔壁9の後方の埋
め戻し材52による圧力が略々一定値を保つように前進
させられるので埋め戻し材52の打設は適正に行われ
る。このように隔壁9の移動(埋め戻し材52の打設)
と掘削機7側の移動(掘削前進)とは同時に行われ、そ
のため隔壁9の後方圧力が掘削速度によって影響を受け
ることになるが、上述した制御が行われているので、該
影響は即座に打ち消されることになり好都合である。
【0024】以上説明したように、本実施形態のトンネ
ル埋め戻し装置1では、掘削により発生する掘削土砂5
1を残土として処理することなく、そのままミキサ11
により充填材50と混練し、生成された埋め戻し材52
を外殻2の後方の空間に打設して使用している。従っ
て、従来のように残土処理に手間をかける必要が無く、
そのための大がかりな設備も不要である。また埋め戻し
材は充填材に掘削土砂を混合して生成できるので、準備
すべき充填材50の量は埋め戻すべきトンネル30の体
積相当分だけでよく、充填材50をできるだけ節約する
ことができる。更に、掘削機7により掘削した空間の充
填は、発生した掘削土砂51の体積分を充当すればよい
ので、例えば外殻2の径を大きくしたことにより準備す
べき充填材が多くなるといった不都合は生じない。つま
り、外殻2の径を小さくして掘削機7による掘削径を小
さくする努力が不要になるので、トンネル埋め戻し装置
1の設計及び製作は容易になる。
【0025】また、本実施形態のトンネル埋め戻し装置
1では、掘削土砂51を埋め戻し材52の生成に利用す
ることで必要量の埋め戻し材52を即座に供給でき、掘
削前進動作と、埋め戻し材の打設動作とを同時進行的に
行うことが可能となった。これにより、従来のように掘
削前進と、埋め戻し材の打設とを交互に行う場合と比べ
て、工期が大幅に短縮される。
【0026】上述した実施形態のトンネル埋め戻し装置
1では、第1コンベア10、ミキサ11、第2コンベア
12を外殻2の軸心方向(図1の左右方向)に略一直線
状となるように接続したが、これら第1コンベア10、
ミキサ11、第2コンベア12等の配置は上述のもの以
外にも可能である。例えば、各第1コンベア10の後端
側、即ちミキサ側を、図4(図4では簡単のため油圧ジ
ャッキ6やグリッパ架台15等は省略した)に示すよう
に外殻2の中心軸寄りに屈曲させ、該中心軸上の位置に
配置されたミキサ11に接続する。この場合のミキサ1
1には複数の第1コンベア10が接続されており、上述
した実施形態に比べてミキサの数を減らせる利点があ
る。該ミキサ11には、充填材50を供給する充填材圧
送管13と、該ミキサ11で混練した埋め戻し材52を
搬送する第2コンベア12が接続されている。第2コン
ベア12はミキサ11の数だけあればよいので、図4の
場合にはミキサ11は1つ第2コンベア12は1つでよ
い。第2コンベア12は隔壁9を貫通して該隔壁9の後
方に埋め戻し材52を供給自在となっている。
【0027】また例えば図5(図5では簡単のため油圧
ジャッキ6やグリッパ架台15等は省略した)に示すよ
うに、掘削土砂と充填材とを混練するミキサ11を未解
体のトンネル覆工31内に配置する構成としてもよい。
図5ではミキサ11は外殻2の外側であるが、該ミキサ
11の位置を外殻2の内側にずらしてもよいことは勿論
である。図5に示すように、掘削機7で掘削された掘削
土砂51を壁部材3外に圧送自在な土砂圧送管25が複
数設けられている。この土砂圧送管25には図示しない
ポンプ等が設けられ、該ポンプ等により土砂圧送管25
を介した掘削土砂51の圧送が可能となっている(この
場合の掘削土砂は泥質)。各土砂圧送管25はトンネル
覆工31内のミキサ11に接続されている。この場合も
1つのミキサ11に複数の土砂圧送管25が接続されて
おり、ミキサの数を極力減らせる利点がある。該ミキサ
11には、充填材50を供給する充填材圧送管13と、
該ミキサ11で混練した埋め戻し材52を搬送する第2
コンベア12が接続されている。第2コンベア12はミ
キサ11の数だけあればよいので、図5の場合には第2
コンベア12は1つでよい。第2コンベア12は隔壁9
を貫通して該隔壁9の後方に埋め戻し材52を供給自在
となっている。
【0028】上述した各実施形態において、掘削土砂5
1や埋め戻し材52等を搬送する手段として、第1コン
ベア10及び第2コンベア12等のスクリューコンベ
ア、或いは土砂圧送管25等の圧送管が例示されている
が、スクリューコンベアの代わりに圧送管を採用した
り、圧送管の代わりにスクリューコンベアを採用するこ
とも可能である。更に、これ以外の搬送手段を採用する
ことも可能である。
【0029】また上述した実施形態においては、外殻2
の移動駆動を、グリッパ架台15を介してトンネル覆工
31に反力をとる方法で行っているが、上記移動駆動を
これ以外の方法で行ってもよい。例えば図6(図6では
簡単のためミキサ11や第2コンベア12等は省略し
た)に示すように、外殻2には適宜な支持部材8を介し
て複数の油圧ジャッキ45がシリンダ側で支持されてお
り、各油圧ジャッキ45はラム45aを後方に向けて前
記外殻2の軸方向に平行に配置されている。各油圧ジャ
ッキ45のラム45a側は隔壁9を貫通しており、ラム
45aの先端は該隔壁9の後方に位置している。また、
外殻2には前記支持部材8を介して複数の油圧ジャッキ
46がシリンダ側で支持されており、各油圧ジャッキ4
6のラム側は隔壁9に接続されている。
【0030】図6の構成により、外殻2を前進させるに
は、油圧ジャッキ45を駆動し、そのラム45aの先端
を後方に押圧する。該ラム45aの先端は、既に打設さ
れ固結した固結部材53に当たり支持されるので、油圧
ジャッキ45のシリンダ側はこの固結部材53で反力を
得る形で前方に押圧され、結果として外殻2が前進す
る。外殻2の前進に伴って掘削機7が前方の地山40を
掘削する。また外殻2の前進と共に隔壁9の後方には空
間ができるので、この空間に埋め戻し材52の注入が行
われる。これにより既に説明した上記実施形態と同様
に、外殻2の掘削前進と、隔壁9の後方における埋め戻
し材52の打設とが同時進行的に行える。なお、油圧ジ
ャッキ45のラム45aは、シリンダからの露出部全長
に亘って略々一定の径(図6参照)に形成されるか、或
いは先端に向かって細くなるように形成(不図示)され
るほうが良い。これにより、打設した埋め戻し材52か
らのラム45aの引き抜きがスムーズになる。
【0031】なお図6の構成を採用する場合には、制御
装置60では第1ジャッキ制御部65が油圧ジャッキ4
5を制御し、第2ジャッキ制御部66が油圧ジャッキ4
6を制御する。制御方法は上述した実施形態と同様であ
る。これにより隔壁9は、該隔壁9の後方の埋め戻し材
52による圧力が略々一定値を保つように前進させられ
るので埋め戻し材52の打設は適正に行われる。
【0032】なお上述した各実施形態において、掘削手
段である掘削機7はカッタ7aにより掘削を行うもので
あったが、加圧水(泥水)を切羽に噴射して掘削を行う
ウォータージェットタイプ等を掘削手段に採用すること
も可能である。或いはウォータージェットとカッタとを
併用するものも採用可能である。
【0033】また、外殻2が中折可能な構造(公知)で
ある場合には以下のようになる。即ち、中折可能な外殻
2の場合は、図7に示すように外殻2が、ともに円筒形
状である前殻2Aと後殻2Bとの基本的に2つの部分か
ら構成されており、これら前殻2Aと後殻2Bとは水平
方向等に屈曲自在に接続されている。第1コンベア1
0、ミキサ11、第2コンベア12の配置等は図1に示
すものと同様である。この場合、図7に示すように、第
1コンベア10の円筒状のケーシング10aの後端とミ
キサ11の接続部11aとが互いに水平方向等に屈曲自
在な形でヒンジ接続されており、第2コンベア12の円
筒状のケーシング12aの前端とミキサ11の他方の接
続部11bとが互いに水平方向等に屈曲自在な形でヒン
ジ接続されてている。これにより外殻2の屈曲に合わせ
て、第1コンベア10、ミキサ11、第2コンベア12
の間が自在に屈曲できるので好都合である。
【0034】また、第1コンベア10、ミキサ11、第
2コンベア12の配置等が図4に示すものと同様である
場合も、図7と同様に、第1コンベア10とミキサ1
1、第2コンベア12とミキサ11、をそれぞれヒンジ
接続することができ、上述した効果と同様の効果が期待
できる。このようにスクリューコンベアの途中にミキサ
が介在することにより、コンベアとミキサとの接続箇所
にヒンジ構造を設けやすく、中折可能な外殻を採用する
場合には都合がよい。その他、第1コンベア10とミキ
サ11、或いは第2コンベア12とミキサ11、のどち
らか一方だけをヒンジ接続しても同様の効果が期待でき
る。また、中折しない外殻に対して図7のような接続構
成を採用することも可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル埋め戻し装置の一実施形態を示した模
式側断面図。
【図2】グリッパ架台側を示した模式側断面図。
【図3】制御装置を示したブロック図。
【図4】トンネル埋め戻し装置の別の一例を示した模式
側断面図。
【図5】トンネル埋め戻し装置の別の一例を示した模式
側断面図。
【図6】トンネル埋め戻し装置の別の一例を示した模式
側断面図。
【図7】コンベアとミキサの接続構造に関する別の一例
を示した図。
【符号の説明】
2 外殻 30 トンネル 40 地盤(地山) 50 充填材 51 掘削土砂 52 埋め戻し材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】埋め戻すべきトンネル周囲の地盤を掘削し
    ながら外殻を移動させると共に、前記外殻の後方に埋め
    戻し材を打設するようにして行うトンネル埋め戻し方法
    において、 前記地盤の掘削と共に、該掘削により生じる掘削土砂を
    充填材と混合して埋め戻し材を生成し、 前記外殻の後方へ打設する埋め戻し材は、前記生成した
    埋め戻し材を使用し、 前記掘削の動作と、前記埋め戻し材の打設の動作と、を
    同時に実行する、ことを特徴として構成したトンネル埋
    め戻し方法。
  2. 【請求項2】前記外殻の移動は、前記埋め戻すべきトン
    ネルに反力を求めて行う、ことを特徴とする請求項1記
    載のトンネル埋め戻し方法。
  3. 【請求項3】前記外殻の移動は、前記外殻の後方へ打設
    し固結した埋め戻し材に反力を求めて行う、ことを特徴
    とする請求項1記載のトンネル埋め戻し方法。
JP28897899A 1999-10-12 1999-10-12 トンネル埋め戻し方法 Expired - Fee Related JP4263321B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28897899A JP4263321B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 トンネル埋め戻し方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28897899A JP4263321B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 トンネル埋め戻し方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001107698A true JP2001107698A (ja) 2001-04-17
JP4263321B2 JP4263321B2 (ja) 2009-05-13

Family

ID=17737269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28897899A Expired - Fee Related JP4263321B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 トンネル埋め戻し方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4263321B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009013585A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Shimizu Corp 撤去シールド
JP2009013584A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Shimizu Corp トンネル構築方法及びこの方法で用いる撤去シールド
JP2009013586A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Shimizu Corp 撤去シールド及びこれを用いたトンネル撤去方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009013585A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Shimizu Corp 撤去シールド
JP2009013584A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Shimizu Corp トンネル構築方法及びこの方法で用いる撤去シールド
JP2009013586A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Shimizu Corp 撤去シールド及びこれを用いたトンネル撤去方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4263321B2 (ja) 2009-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW201738454A (zh) 大剖面地下空間的施工方法及外殼護罩推進基地
JP4669977B2 (ja) 地中接合用シールド掘進機
JP2001107698A (ja) トンネル埋め戻し方法
JP2001107697A (ja) トンネル埋め戻し装置及びトンネル埋め戻し方法
JP2002303092A (ja) トンネル掘削機
JP2876339B2 (ja) シールド埋め戻し装置
JP2787782B2 (ja) トンネル埋め戻し方法及びシールド埋め戻し装置
JP2001280100A (ja) 既設トンネルの埋め戻し用シールド掘削機
JP2965986B2 (ja) シ―ルド埋め戻し装置
JP2876338B2 (ja) シールド埋め戻し装置
KR20190090574A (ko) Tbm 굴착 방식의 하수관 교체 장치 및 방법
JP4812134B2 (ja) 拡幅トンネルの構築方法
JP3535943B2 (ja) 埋め戻し掘進機およびそれを用いる埋め戻し工法
JP2001073673A (ja) 管路の新設方法及びこの方法に用いられる管路縮小シールド装置
JP2712686B2 (ja) シールド掘進機
JP2808373B2 (ja) シールド埋戻機
JP2808372B2 (ja) 埋戻材の混練打設方法
JP2808371B2 (ja) 既設管路の解体方法
JP3392795B2 (ja) トンネル埋め戻し装置
JP2975568B2 (ja) 分岐掘進可能なシールド掘進機
JPS62206198A (ja) トンネル覆工の構築方法
JP2001241300A (ja) トンネル埋め戻し装置及びトンネル埋め戻しにおけるシール方法
JPH0455594A (ja) 異径シールドトンネルの地中接合方法
JPH05149082A (ja) シールドトンネルの施工装置及びその施工方法
JPH05195700A (ja) シールド埋め戻し装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080916

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090203

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090212

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150220

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees