JP2001106543A - 光ファイバ母材用支持棒の作成方法及び光ファイバ母材の製造・加工方法 - Google Patents

光ファイバ母材用支持棒の作成方法及び光ファイバ母材の製造・加工方法

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JP2001106543A
JP2001106543A JP28923299A JP28923299A JP2001106543A JP 2001106543 A JP2001106543 A JP 2001106543A JP 28923299 A JP28923299 A JP 28923299A JP 28923299 A JP28923299 A JP 28923299A JP 2001106543 A JP2001106543 A JP 2001106543A
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fiber preform
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support rod
heat treatment
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Fumio Yoshimura
文雄 吉村
Kazuki Kunitake
一樹 国武
Hidenori Hirata
秀則 平田
Kazumasa Saito
一政 斉藤
Satoru Kanazawa
哲 金沢
Tadahiko Endo
忠彦 遠藤
Yuji Kaketa
裕二 掛田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B29/00Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄されていた短尺石英ガラスの棒状体を融
着接続してなる光ファイバ母材用支持体を、内部歪みや
表面傷を無くして再利用出来るようにする。 【解決手段】 複数本の石英ガラスからなる断面円形の
短尺の棒状体1a、1bを長手方向に配置して互いの端
面を突き合せて融着接続し、該接続された棒状体を酸水
素バーナ2で長手方向に順次炙ることによって加熱処理
を行ない、光ファイバ母材用支持棒とする。また、接続
のない長尺の棒状体1も酸水素バーナ2で長手方向に順
次炙ることによって加熱処理を行って、内部歪みや表面
傷を無くす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの各製
造工程において使用される光ファイバ母材用支持棒の作
成方法及びそれを使った光ファイバ母材の製造・加工方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは主として、スス付け、脱
水、焼結、延伸、火炎研磨、線引きの各工程を経て製造
されている。まずスス付け工程においては、反応炉内に
配置した反応用バーナに四塩化珪素、四塩化ゲルマニウ
ム等の原料ガスと水素、酸素等の燃料ガス等を供給して
火炎加水分解にてガラス微粒子を生成させながら、その
ガラス微粒子を反応炉内に配置した種棒の先端に堆積さ
せ、円柱状の多孔質ガラスからなるガラス微粒子積層体
を形成する。
【0003】次の脱水工程では、先のガラス微粒子積層
体を加熱炉内にて塩素ガスを含む雰囲気ガスの中で加熱
しガラス微粒子積層体の中のOH基を取除く。その後焼
結工程では、ガラス微粒子積層体を加熱炉内で加熱して
透明なガラス体とする。次いで必要に応じて延伸工程で
は、加熱炉内に上記の透明なガラス体を配置してリング
状ヒータで加熱するか、ガラス旋盤に上記の透明なガラ
ス体を取付けて酸水素バーナで加熱するかしながら、長
手方向に引張って縮径し均一な外径の透明ガラス体とす
る。また、焼結工程によって得た透明なガラス体を火炎
研磨工程にてその表面を酸水素バーナで加熱して表面の
傷等を除去することもある。このようにして出来た表面
の傷等がなく、外径の均一な透明ガラス体はプリフォー
ムとも呼ばれる。
【0004】線引き工程では、線引き炉内でプリフォー
ムの端部を加熱溶融して細径のガラスを引出すことによ
って光ファイバを得る。なお、以上の工程のそれぞれに
おける中間生成物としては多孔質ガラスからなるガラス
微粒子積層体、透明ガラス体、プリフォーム等がある
が、これらはいずれも光ファイバ母材と呼ばれることが
ある。本発明においては、特に指定していない場合は、
光ファイバ母材とは、これらの各工程の中間生成物全て
を意味する。
【0005】また、光ファイバ母材を反応炉、加熱炉、
線引き炉等の炉内又はガラス旋盤に配置するに当たって
は、光ファイバ母材の片方又は両方の端部に支持部材を
接続して光ファイバ母材を支持する必要があるが、その
ための支持部材を光ファイバ母材用支持棒と呼ぶことと
する。また、スス付け工程で使う種棒も本発明では光フ
ァイバ母材用支持棒と呼ぶこととする。
【0006】光ファイバ母材と光ファイバ母材用支持棒
との配置関係を焼結工程の例で説明する。図2は、焼結
工程における主要装置を示す縦断面図である。図2にお
いて、7は光ファイバ母材、8は光ファイバ母材用支持
棒、9は加熱炉、10は装着部、11は昇降装置、12
は架台である。
【0007】光ファイバ母材7の上端には光ファイバ母
材用支持棒8の一端が融着接続され、光ファイバ母材用
支持棒8の他端は装着部10のチャック、ピン等で把持
されている。架台12上の昇降装置11によって装着部
10を上下させれば、装着部10によって吊下げられた
光ファイバ母材用支持棒8と光ファイバ母材7をそれに
合わせて上下させることが出来、加熱炉9の上部開口部
から光ファイバ母材7を加熱炉9内へ出入りさせること
が出来る。
【0008】また、加熱炉9の上部開口部には光ファイ
バ母材用支持棒8のみが貫通する孔を有するシャッタが
設けられており、光ファイバ母材7が入った後は閉めら
れる。加熱炉9内にて光ファイバ母材7は不活性ガス等
の雰囲気中で加熱され、ガラス微粒子積層体からなる光
ファイバ母材7は加熱によって透明ガラス化し、透明な
ガラス体からなる光ファイバ母材に加工される。なお、
図2では焼結工程の例を示したが、他の工程においても
光ファイバ母材はその片方又は両方の端部に光ファイバ
母材用支持棒が融着接続されて支持され、光ファイバ母
材の長手方向が縦方向又は横方向になるように配置され
る。
【0009】また、上述した各工程の加熱炉内あるいは
ガラス旋盤等に配置された光ファイバ母材は、数百度か
ら千数百度の温度に加熱される。この時光ファイバ母材
の加熱によって光ファイバ母材用支持棒も数百度から千
数百度の温度になるので、光ファイバ母材用支持棒は石
英ガラス等の耐熱性のある断面円形の棒状体で構成され
る。また、光ファイバ母材は最近大型化の傾向にあり、
大きいものでは重量が30kgになるので、光ファイバ
母材用支持棒も直径50mm程度のものが必要となる。
【0010】光ファイバ母材用支持棒のサイズは、光フ
ァイバ母材の大きさ及び加工工程の種類によって異なる
が、通常直径が15mm〜50mm程度、長さが200
mm〜1400mm程度の断面円形の棒状体が必要であ
る。従って、それらの直径に合わせて所要長よりも長
い、1200mm〜1500mmの長さの石英ガラス製
の断面円形の棒状体を用意し、それぞれの加工工程での
所要の長さに合わせて切断して使用している。
【0011】また、光ファイバ母材用支持棒は光ファイ
バ母材の加工毎に使い捨てにするのではなく、光ファイ
バ母材用支持棒と光ファイバ母材との接続部及び光ファ
イバ母材用支持棒の変形等を起こした部分は切除して、
残った部分の光ファイバ母材用支持棒は再利用してい
る。ところが、光ファイバ母材用支持棒と光ファイバ母
材との接続及び切断を繰り返すので、その度に光ファイ
バ母材用支持棒の長さは短くなる。また、所要最低長よ
りも短くなった光ファイバ母材用支持棒は使用すること
が出来ないので廃棄している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ファイバ
母材用支持棒は、その表面に微細な傷があると、応力集
中を起こしてその傷を起点にして破損し易くなり、小さ
な衝撃、振動、応力を受けた時に破損することがある。
また、光ファイバ母材用支持棒の内部に歪みが残ってい
る場合も、歪みが集中した箇所はガラス組織が他の箇所
と異なり常に応力が加わっているので、少しの外力でも
破損する危険がある。また、光ファイバ母材用支持棒が
破損するとそれに伴って光ファイバ母材が落下するの
で、光ファイバ母材が損傷するだけでなく、人身安全上
も問題がある。従って、光ファイバ母材用支持体を搬送
したり、保管したり、光ファイバ母材への取付けを行な
う場合には、傷を与えたりしないように細心の注意が必
要である。
【0013】また、石英ガラスからなるガラス棒は高価
であるので、光ファイバ母材用支持棒としての所要最低
長よりも短くなって現在廃棄している短尺の棒状体の再
利用について検討を求められている。そこで、長手方向
に複数本の短尺棒状体を融着接続して長尺にし、それを
光ファイバ母材用支持棒として試験的に使用した。しか
し、加工工程の途中で光ファイバ母材用支持棒が破損
し、加工の続行が出来なかった。また、光ファイバ母材
用支持棒の破損箇所を調査したところ、融着接続箇所の
近傍に歪みが発生してそこから破損していることが判明
した。
【0014】本発明は、以上の従来技術に対する検討過
程を経てなされたもので、安心して使用することが可能
な光ファイバ母材用支持棒の作成方法及びそれを使った
光ファイバ母材の製造加工方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる光ファイ
バ母材用支持棒は、石英ガラスからなる断面円形の棒状
体を酸水素バーナで長手方向に順次炙ることによって加
熱処理を行なって光ファイバ母材用支持棒としたもので
ある。この加熱処理によって、棒状体の表面傷が無くな
り、また内部の歪みも無くなるので、光ファイバ母材用
支持棒として安心して使用することが出来る。
【0016】また、棒状体を酸水素バーナで炙るに当た
って、棒状体の両端に把持体となるガラス棒を融着接続
し、該把持体を含めて前記棒状体を酸水素バーナで長手
方向に順次炙り、その後前記把持体を切断して除去する
ことによって、棒状体のほぼ全長を光ファイバ母材用支
持棒として使用することが出来る。
【0017】更に、複数本の石英ガラスからなる断面円
形の棒状体を長手方向に配置して互いの端部を突き合せ
て融着接続し、該接続された棒状体を酸水素バーナにて
長手方向に順次炙ることによって加熱処理して、長尺の
棒状体を作れば、従来使用せずに廃棄していた短尺の棒
状体を捨てることなく光ファイバ母材用支持棒として再
生させることが出来る。
【0018】また、このようにして作成した光ファイバ
母材用支持棒を光ファイバ母材の片方又は両方の端部に
融着接続して支持部材とするか、スス付け工程での種棒
として使用すれば、使用中に破損することはなく、安全
に光ファイバ母材の製造加工を行なうことが出来る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかる光ファイ
バ母材用支持棒の作成方法の実施形態を説明する図であ
って、図1(A)は2本の棒状体を接続しているところ
を説明する側面図、図1(B)は図1(A)によって接
続した棒状体を酸水素バーナで炙っているところを示す
側面図、図1(C)は接続のない棒状体を酸水素バーナ
で炙っているところを示す側面図である。図1において
1、1a、1bは棒状体、2は酸水素バーナ、3は接合
面、4は歪み、5は表面傷、6a、6bはチャックであ
る。
【0020】光ファイバ母材用支持棒としての使用によ
って短尺となった石英ガラスからなる断面円形の棒状体
同士を接続する場合、まず図1(A)に示すようにそれ
ぞれの棒状体1a、1bの片方の端部をチャック6a及
び6bにて把持し、軸周りに回転させながら棒状体1a
及び1bの互いの端面を対向させて突き合せ押付ける。
そしてその端面にそって酸水素バーナ2の火炎で加熱す
る。そうすると端面近傍の石英ガラスが溶融して互いに
接合され表面張力によって断面円形の長尺の棒状体とし
て一体化される。
【0021】この時、接合面3の近くは加熱され、その
から離れた部分は加熱されないので、その加熱の境界部
分には図1(B)に示すようにガラス内部に歪み4が生
じることがある。歪みが生じているか否かは、棒状体1
a又は1bをその側面から偏光板を通して観察すれば容
易に分かる。
【0022】次いで、図1(B)に示すようにチャック
6a及び6bの回転によって接続された棒状体1a及び
1bを中心軸周りに回転させながら、その一方の端部か
ら他方の端部にかけて酸水素バーナを一方向に一定速度
で移動させつつ、接続された棒状体1a及び1bを酸水
素バーナで順次炙る。なお、酸水素バーナに供給するガ
スの流量、酸水素バーナの移動速度は、棒状体が変形し
ないでかつ十分に加熱される程度に設定する。
【0023】例えば、直径36mmの棒状体1a、1b
の場合、酸水素バーナ2に水素ガスを190SLM〜2
50SLM、酸素ガスを50SLM〜150SLM供給
して燃焼させ、酸水素バーナを棒状体の長手方向一方向
に40mm/分〜95mm/分の一定速度で移動させ
て、棒状体1a及び1bを順次炙れば、必要十分な加熱
処理を行なうことが出来る。なお、「SLM」は気体の
流量単位であって、標準状態(0℃、1気圧)の気体の
1分当たりの流量(リットル単位)を示す。
【0024】このような加熱処理の過程を経ることによ
って、接続後加熱処理前には棒状体のガラス内部に歪み
の発生箇所が認められるものであっても、加熱処理によ
ってガラス内部の歪み部分のガラス組成が均一化されて
歪みは無くなる。
【0025】実際に、直径36mmの石英ガラスからな
る短尺の棒状体を長手方向にそれぞれ2本乃至3本融着
接続し、長さ500mm〜1400mmの長尺棒状体を
50本作成した。そして、その長尺棒状体を次の条件で
加熱処理した。酸水素バーナには水素ガス200SLM
を、酸素ガス110SLMを供給して燃焼させ、酸水素
バーナを長手方向に80mm/分の速度で移動させ、長
尺棒状体を長手方向に順次炙って加熱処理を行なった。
【0026】加熱処理を終了した長尺棒状体を偏光板を
通して観察したが、ガラス内部の歪みは認められなかっ
た。そこで、これらの長尺棒状体を延伸工程の光ファイ
バ母材用支持体として使用することとし、延伸工程を施
すために用意した透明なガラス体からなる光ファイバ母
材の両端にそれぞれ1本ずつ融着接続し、延伸加工を行
なった。全部で25本の光ファイバ母材の延伸加工を行
なったが、光ファイバ母材用支持棒が途中で破損するも
のは1本もなく、安全に延伸加工作業を行なうことが出
来た。
【0027】また、加熱処理によって棒状体の強度がど
の程度改善されているかを調べるため、次の強度試験を
行なった。図3は、棒状体の強度試験を説明する斜視図
であって、13は接続された長尺棒状体、13a、13
bは短尺棒状体、14は接合面、15a、15bは保持
部材、16は鋼球である。それぞれ直径36mmの短尺
棒状体13a及び13bの端面同士を突き合せて融着接
続して長尺棒状体13とし、加熱処理をしたものと加熱
処理をしないものとで比較した。なお、加熱処理の条件
は上記の50本の実験の場合と同じとした。
【0028】強度試験においては、保持部材15aと1
5bの間隔Lは200mmとし、接合面14を中央にし
て保持部材15a及び15bにて長尺棒状体13を水平
に保持した。そして、接合面14の上方の高さHの箇所
から重さ108gの鋼球を接合面14に向けて落下さ
せ、長尺棒状体13が破壊する高さHを調べた。その結
果、加熱処理をしたものは破壊時の高さHが700mm
であったが、加熱処理をしないものは破壊時の高さHが
500mmであり、加熱処理したものは強度が改善され
ていることが確認された。また、接続したばかりのもの
は偏光板で観察したところ接合面14の近傍に内部歪み
が認められたが、加熱処理後のものは内部歪みは認めら
れなかった。
【0029】また、短尺棒状体を接続して長尺としたも
のではなく、当初に用意したままの状態で保管された長
尺棒状体であっても、保管状態、熱履歴の状況によって
は、表面に傷ができたり、内部に歪みが生じたりする場
合がある。内部の歪みは偏光板を通してチェックするこ
とによって歪みの有無を確認することが出来るが、表面
の傷は目視では見つからないことがある。従って、接続
のない長尺の棒状体であっても、光ファイバ母材への取
付け接続を行なう前に、図1(C)で示すように酸水素
バーナ2で棒状体1を長手方向に順次炙ることによって
加熱処理を行なうことが望ましい。これによって、棒状
体1の表面傷5あるいは内部の歪み4がある場合であっ
ても、それらの表面傷5及び歪み4は加熱処理によって
除去されるので、安心して光ファイバ母材用支持棒とし
て使用することが出来る。
【0030】また、棒状体の加熱処理の当たっては、通
常図1に示すように棒状体の両端をチャック6a及び6
bで把持する。このために、棒状体の両端近傍部は均一
な加熱処理が出来ず、両端近傍部は切断して除去する必
要があり、ロスが発生する。そこで、加熱処理対象の棒
状体の両端に把持体となるガラス棒を融着接続して把持
体の部分も含めて加熱処理を行ない、その後両側の把持
体を切断して除去すれば、棒状体のほぼ全長について均
一な加熱処理を行なうことが出来るので、切断廃却する
部分を少なくすることが出来、経済的である。
【0031】また、棒状体を長手方向に酸水素バーナで
順次炙る場合、通常は酸水素バーナを一方向に一定速度
で移動させながら棒状体を炙るが、酸水素バーナの位置
を固定しておいて棒状体の方を移動させても良い。ま
た、同じ棒状体に対して複数回加熱処理を行なうことも
可能である。
【0032】また、棒状体からなる光ファイバ母材用支
持体を光ファイバ母材に取付けるに当たって、両者の片
方の端面を突き合わせて融着接続する。この時、光ファ
イバ母材用支持体の融着接続部近傍は加熱され熱履歴を
受けるが、光ファイバ母材にはドーパント等が含まれて
おり、その時の加熱温度は光ファイバ母材用支持体とな
る棒状体同士の接続の場合よりも高くないので、この熱
履歴によって光ファイバ母材用支持体の内部に破損原因
等の障害になるような歪みが発生することはない。
【0033】
【発明の効果】本発明にかかる光ファイバ母材用支持棒
は、棒状体を酸水素バーナで長手方向に順次炙ることに
よって加熱処理を行なったものであるので、棒状体の表
面傷及び内部の歪みが無くなり、光ファイバ母材用支持
棒として安心して使用することが出来る。また、複数本
の短尺棒状体を長手方向に配置して互いの端部を突き合
せて融着接続し、接続された棒状体を酸水素バーナにて
長手方向に順次炙ることによって加熱処理して長尺の棒
状体とすれば、従来使用せずに廃棄していた短尺の棒状
体を捨てることなく光ファイバ母材用支持棒として再生
させることが出来る。
【0034】また、棒状体を酸水素バーナで炙るに当た
って、棒状体の両端に把持体となるガラス棒を融着接続
し、把持体を含めて前記棒状体を酸水素バーナで長手方
向に順次炙り、その後把持体を切断除去すれば、棒状体
のほぼ全長を光ファイバ母材用支持棒として使用するこ
とが出来、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光ファイバ母材用支持棒の作成
方法の実施形態を説明する図であって、(A)は2本の
棒状体を接続しているところを説明する側面図、(B)
は図1(A)によって接続した棒状体を酸水素バーナで
炙っているところを示す側面図、(C)は接続のない棒
状体を酸水素バーナで炙っているところを示す側面図で
ある。
【図2】焼結工程における主要装置を示す縦断面図であ
る。
【図3】棒状体の強度試験を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1、1a、1b:棒状体 2:酸水素バーナ 3:接合面 4:歪み 5:表面傷 6a、6b:チャック 7:光ファイバ母材 8:光ファイバ母材用支持棒 9:加熱炉 10:装着部 11:昇降装置 12:架台 13:長尺棒状体 13a、13b:短尺棒状体 14:接合面 15a、15b:保持部材 16:鋼球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 秀則 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 斉藤 一政 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 金沢 哲 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 遠藤 忠彦 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 掛田 裕二 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 4G015 BA02 BA05 4G021 BA00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラスからなる断面円形の棒状体を
    酸水素バーナで長手方向に順次炙ることによって加熱処
    理することを特徴とする光ファイバ母材用支持棒の作成
    方法。
  2. 【請求項2】 石英ガラスからなる断面円形の棒状体の
    両端に把持体となるガラス棒を融着接続し、該把持体を
    含めて前記棒状体を酸水素バーナで長手方向に順次炙る
    ことによって加熱処理し、その後前記把持体部分を切断
    して除去することを特徴とする光ファイバ母材用支持棒
    の作成方法。
  3. 【請求項3】 複数本の石英ガラスからなる断面円形の
    棒状体を長手方向に配置して互いの端面を突き合せて融
    着接続し、該接続された棒状体を酸水素バーナにて長手
    方向に順次炙ることによって加熱処理することを特徴と
    する光ファイバ母材用支持棒の作成方法。
  4. 【請求項4】 酸水素バーナで炙ることで加熱処理を施
    した石英ガラスからなる光ファイバ母材用支持棒を光フ
    ァイバ母材の片方又は両方の端部に融着接続して、該光
    ファイバ母材を該光ファイバ母材用支持棒にて支持しな
    がら、該光ファイバ母材に加工を加えることを特徴とす
    る光ファイバ母材の加工方法。
  5. 【請求項5】 酸水素バーナで炙ることで加熱処理を施
    した石英ガラスからなる光ファイバ母材用支持棒を反応
    炉内に配置し、該反応炉内に配置した反応用バーナに原
    料ガス及び燃焼ガスを供給して火炎加水分解にてガラス
    微粒子を生成させながら、該ガラス微粒子を前記光ファ
    イバ母材用支持棒の先端に堆積させて、ガラス微粒子堆
    積体からなる光ファイバ母材を製造することを特徴とす
    る光ファイバ母材の製造方法。
JP28923299A 1999-10-12 1999-10-12 光ファイバ母材用支持棒の作成方法及び光ファイバ母材の製造・加工方法 Pending JP2001106543A (ja)

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