JP2001105327A - 単層砥石 - Google Patents

単層砥石

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JP2001105327A
JP2001105327A JP29026299A JP29026299A JP2001105327A JP 2001105327 A JP2001105327 A JP 2001105327A JP 29026299 A JP29026299 A JP 29026299A JP 29026299 A JP29026299 A JP 29026299A JP 2001105327 A JP2001105327 A JP 2001105327A
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grinding
layer
abrasive
mound
superabrasive
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Tsutomu Takahashi
務 高橋
Naoki Shitamae
直樹 下前
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超砥粒の間に研削屑を沈着滞積させることな
く排出させる。 【解決手段】 台金22の一面22aにリング状の第一
砥粒層24A,第二砥粒層24B,第三砥粒層24Cを
設けて砥粒層24を構成する。各砥粒層24A,B,C
の領域に周方向及び径方向に所定間隔でマウント部を多
数形成する。マウンド部の上面の凹部に超砥粒を落ち込
ませて金属結合相で固着して小砥粒層部28とする。周
方向に隣り合う小砥粒層部28,28の間は副排出路3
0となり、径方向に隣り合う小砥粒層部28,28の間
は主排出路31となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ーハ等の被研磨材の表面をCMP装置によって研磨する
際に用いられる研磨用のパッドをコンディショニングす
るため等に用いられる単層砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンインゴットから切り出し
た半導体ウエーハ(以下、単にウエーハという)の表面
を化学的且つ機械的に研磨するCMP装置(ケミカルメ
カニカルポリッシングマシン)の一例として、図8に示
すような装置がある。ウエーハはデバイスの微細化に伴
って高精度かつ無欠陥表面となるように鏡面研磨するこ
とが要求されている。CMPによる研磨のメカニズム
は、微粒子シリカ等によるメカニカルな要素(遊離砥
粒)とアルカリ液や酸性液等によるエッチング要素とを
複合したメカノ・ケミカル研磨法に基づいている。この
CMP装置1は、図8に示すように中心軸2に取り付け
られた円板状の回転テーブル3上に例えば硬質ウレタン
からなるポリッシング用のパッド4が設けられ、このパ
ッド4に対向して且つパッド4の中心軸2から偏心した
位置に自転可能なウエーハキャリア5が配設されてい
る。このウエーハキャリア5はパッド4よりも小径の円
板形状とされてウエーハ6を保持するものであり、この
ウエーハ6がウエーハキャリア5とパッド4間に配置さ
れてパッド4側の表面の研磨に供され鏡面仕上げされ
る。
【0003】研磨に際して、例えば上述した微粒子シリ
カ等からなる遊離砥粒が研磨剤として用いられ、更にエ
ッチング用のアルカリ液等が混合されたものが液状のス
ラリsとしてパッド4上に供給されているため、このス
ラリsがウエーハキャリア5に保持されたウエーハ6と
パッド4との間に流動して、ウエーハキャリア5でウエ
ーハ6が自転し、同時にパッド4が中心軸2を中心とし
て例えばP方向に回転するために、パッド4でウエーハ
6の一面が研磨される。ウエーハ6の研磨を行う硬質ウ
レタン製などのパッド4上にはスラリsを保持する微細
な発泡層が多数設けられており、これらの発泡層内に保
持されたスラリsでウエーハ6の研磨が行われる。とこ
ろが、ウエーハ6の研磨を繰り返すことでパッド4の研
磨面の平坦度が低下したり目詰まりするためにウエーハ
6の研磨精度と研磨効率が低下するという問題が生じ
る。
【0004】そのため、従来からCMP装置1には図8
に示すようにパッドコンディショナ8が設けられ、パッ
ド4の表面を再研削(コンディショニング)するように
なっている。このパッドコンディショナ8は、回転テー
ブル3の外部に設けられた旋回軸兼回転軸9にアーム1
0を介してホイール11が設けられ、回転軸9によって
ホイール11をパッド4と同一方向に回転させること
で、回転するパッド4上においてパッド4の表面を研磨
してパッド4の表面の平坦度等を回復または維持し目詰
まりを解消するようになっている。またホイール11に
回転運動に加えて揺動運動を行わせても良い。このホイ
ール11は、図9(A)及び(B)に示すように円形板
状の台金12上に上面が平面状をなしていて一定幅でリ
ング状の砥粒層13が形成されており、この砥粒層13
は台金12上に電気めっきや活性ろう付けなどによりダ
イヤモンドやcBNなどの超砥粒を例えばニッケルめっ
きなどの金属結合相で分散固定して構成されている。
尚、砥粒層13の表面には例えば45°等の所定間隔で
径方向に凹溝17が形成されており、スラリsや切削屑
をこの凹溝17を通して外部に排出することになる。
【0005】ところで、このような砥粒層13を有する
ホイール11は超砥粒密度が高いために超砥粒一つ一つ
に許される研削圧力が小さくて切れ味が悪く、しかも研
削屑が超砥粒間にブリッジ状に詰まり易いために切れ味
の低下が速いという問題点がある。このような問題点を
改善する技術として提案された特許第2506254号
公報では、台金上にマスキングを施して非マスキング部
の孔に1つの超砥粒をそれぞれ落とし込んでめっきによ
って固着することで、単一の超砥粒が台金上に分散固着
された電着砥石が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
電着砥石をCMPコンディショナのホイール11として
用いてパッド4の研削を行う場合、ホイール11は安定
した研削性能が要求され、特に経時安定性が必要である
が、次のような問題点を有する。コンディショニングの
際にパッド4に残留するシリコンウエーハの配線金属や
シリコンからなる研削屑がホイール11の超砥粒14…
の間に固着し、最終的にはスラリsと共に固化して固着
屑となって超砥粒14がこの固着屑に埋没してパッド4
に対する研削能力が低下する。特に上述の電着砥石はめ
っき層からの超砥粒の突出量が超砥粒径の70〜30%
に留まるために固着屑による研削能力の低下が一層顕著
である。しかも台金上に超砥粒14を載置させる際に図
10に示すように結晶体の比較的大きな面が台金に面接
触した安定状態でめっき層15で固着されるために、研
削を行う上方先端側に尖鋭部が必ずしも位置しないこと
になり各超砥粒14の研削圧力が小さく研削精度や研削
効率などの研削性能が低いという欠点がある。また超砥
粒14がパッド4の研削の際に各種の研削屑との接触で
摩耗摩滅し切れ味が低下する。
【0007】本発明は、このような実情に鑑みて、超砥
粒間に各種研削屑やスラリの固化物等が沈着滞留するの
を抑制して効果的に排出できるようにした単層砥石を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る単層砥石
は、台金から***するマウンド部と該マウンド部上に金
属結合相で固着された単一の超砥粒とを有する小砥粒層
部が、前記台金上に所定間隔で複数配列されていること
を特徴とする。各小砥粒層部の各マウンド部は互いに所
定間隔をおいて位置し各超砥粒は各マウンド部の上に1
個づつ固着されているために、研削屑やスラリ等が超砥
粒間に詰まって滞積して固着屑となることがなくスムー
ズに排出できる。しかも被削材がCMP装置のパッドの
ような軟質のものであってもベタ当たりすることなく小
砥粒層部の単一の超砥粒だけで接触して研削するために
研削圧が高くて切れ味が良く研削屑の排出性もよい。
尚、単層砥石とは、金属結合相の厚み方向に超砥粒が一
層のみ固着された砥石をいい、電着砥石やメタルボンド
砥石等のいずれをも含む。
【0009】また、小砥粒層部はマウンド部の上面に凹
部が形成され、この凹部内に超砥粒が固着されていても
よい。単層砥石の製造に際して、超砥粒をマウント部の
凹部に載置してめっき等で固着すれば、超砥粒の位置決
めが容易である上にダイヤモンドやcBN等の超砥粒の
結晶体の角部が上方先端を向くように突出して載置で
き、研削精度や研削効率などの研削性能が高い。尚、各
凹部は深さ方向に先細をなす例えば略円錐形状とされて
いてもよく、このように形成すればマウンド部上にラン
ダムに超砥粒を供給して台金を振動することで結晶体を
なす超砥粒の角部が凹部内に落ち込み対向する位置の角
部が上方先端を向くために研削ポイントに位置させられ
る。またマウンド部以外の領域に排出路が形成されてい
てもよい。マウンド部上に単一の超砥粒を固着すること
で、外部から供給される研削液を研削ポイントである超
砥粒先端に十分行き渡らせることができ、しかも研削ポ
イントの周囲に排水路があるために超砥粒に研削屑が滞
積するのを防いでスムーズに洗い流すことができる。
【0010】また、マウンド部の外径(D)は超砥粒の
平均粒径の1.3〜3倍の範囲であってもよい。この範
囲内であれば研削ポイントでの研削屑の滞積を防いでス
ムーズに洗い流すことが可能であり、1.3倍より小さ
いとマウンド部の強度が低下して研削抵抗により超砥粒
が脱落し易くマウンド部が欠損し易くなり、3倍より大
きいと超砥粒の配置間隔が大きすぎて研削能力が低下し
たり超砥粒の摩耗を早める等の欠点が生じる。また、台
金に対するマウンド部の高さ(H)は0.05〜3.0
mmの範囲であってもよい。この範囲であれば研削ポイ
ントと台金上の排出路との間で研削液や研削屑を容易に
流して排出できる。隣り合うマウンド部間の距離(M)
がマウンド部の平均的な径の1/3〜2倍の範囲であっ
てもよい。この範囲であれば研削性能を確保してマウン
ド部間を排出路として研削液や研削屑を容易に流して排
出でき、1/3倍より小さければ研削性能は高まるが研
削屑等が詰まり易くなり2倍より大きいと研削効率が低
下する。
【0011】また砥粒層は複数層のリング状または螺旋
状で形成されていてもよい。これによって被削材の相対
移動方向に略平行な方向の各砥粒層の研削長さの和を被
削材の移動方向に略直交する方向の任意位置でほぼ均一
にすることができる。また砥粒層を3層以上の複数層で
構成すれば、被削材の相対移動方向に略直交する任意位
置での被削材の相対移動方向に略平行な方向の砥粒層領
域の面積の和を容易に均一にできる。また径方向に間隔
をおいて配設された砥粒層の間に排出路が形成されてい
てもよい。この場合、排出路は各砥粒層の周方向に隣り
合う小砥粒層部の間に形成された副排出路とリング状ま
たは螺旋状をなしていて径方向に隣り合う複数層の砥粒
層の間の主排出路とからなっていてもよい。小砥粒層部
での研削で生じた各種の研削屑は外部から供給された研
削液と共に洗い出されて副排出路及び主排出路を流れて
外部に排出され、研削屑を容易に排出できて超砥粒の間
に沈着滞積するのを抑制できる。またこの単層砥石はC
MP装置のパッドコンディショナとして特に好適であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面により説明するが、上述の従来技術と同一の部分に
は同一の符号を用いてその説明を省略する。図1乃至図
4は第一の実施の形態に関するものであって、図1はホ
イールの砥粒層を装着した面の平面図、図2は図1に示
すホイールの砥粒層の部分拡大図、図3は図2で示す砥
粒層のB−B線縦断面図、図4(A),(B),
(C),(D),(E)は実施の形態によるホイールの
製造工程を示す図である。図1乃至図3で示す実施の形
態によるホイール20(単層砥石)は、例えば円板形の
台金22の略円形をなす一面22aの外周側に同心円
(同心円でなくてもよい)のリング状をなす複数層(図
では3層)からなる砥粒層24が設けられて構成されて
いる。砥粒層24は最も外周側に最大径(例えば台金2
2と同一径)をなす第一砥粒層24Aが形成され、その
内側に間隔をおいて第二砥粒層24Bが形成され、最も
内側に間隔をおいて最小径をなす第三砥粒層24Cが形
成されている。第三砥粒層24Cの内側には砥粒層は形
成されていない。
【0013】台金22の一面22aにおいて第一乃至第
三砥粒層24A,B,Cの各リング状の領域には図2に
示すように、その周方向に略円柱形状または略円錐台形
状のマウンド部25が所定間隔で複数形成され、その上
面25aの中央に例えば略円錐形状の凹部26が陥没し
て形成されている。そしてこの凹部26はその開口部2
6aの内径D1が超砥粒14の平均粒径より小さい寸法
に設定され、その深さmは例えば超砥粒14の平均粒径
の略1/2以下に設定されている。そのため、この凹部
26には単一のダイヤモンドやCBN等の超砥粒14が
例えば平均粒径の約1/4〜2/5程度落ち込ませて嵌
入して固着されている。そしてマウンド部25の上面2
5aがNiまたはNi基合金の金属めっき相等の金属結
合相27で覆われることで超砥粒14の一部が固着され
る。換言すればマウンド部25上に単一の超砥粒14が
金属結合相27で固着された電着砥石が形成されてい
る。超砥粒14の先細状の角部または尖鋭部を凹部25
内に落ち込ませることで対向する他端の角部または尖鋭
部が上方に突出して被削材を研削する研削ポイントqを
構成する(図3参照)。このようにマウンド部25上に
超砥粒14が金属結合相27で固着された構成を小砥粒
層部28という。
【0014】そして第一乃至第三砥粒層24A,B,C
のそれぞれにおいて、周方向に隣り合うマウンド部2
5,25の間は例えば副排出路30を構成し、この副排
出路30には砥粒層は形成されておらず、パッド4の研
削屑やスラリsの固化物等を研削液によって排出するこ
とになる。更に第一乃至第三砥粒層24A,B,C間の
径方向の隙間には略リング状の主排出路31が形成され
ている。主排水路31と副排水路30とは例えば同一深
さに形成され、これら主副排水路31,30の研削屑等
は最外周の第一砥粒層24Aの副排水路30を通して外
部に排出されることになる。
【0015】ここで、マウンド部25の基部の外径Dは
超砥粒14の平均粒径の1.3〜3倍の範囲に設定され
る。この範囲内であれば研削ポイントでの研削屑の滞積
を防いでスムーズに洗い流すことが可能であり、1.3
倍より小さいとマウンド部25の強度が低下して研削抵
抗により超砥粒14が脱落し易くマウンド部25が欠損
し易くなり、3倍より大きいと超砥粒14の配置間隔が
大きすぎて研削能力が低下したり超砥粒14の摩耗を早
める等の欠点が生じる。また、台金22の一面22aに
対するマウンド部25の高さHは0.05〜3.0mm
の範囲であってもよい。この範囲であれば研削ポイント
と台金22上の主副排出路31,30との間で研削液や
研削屑を容易に流して排出できる。尚、台金22の一面
22aに金属めっき相等が形成されていればこの金属め
っき相等からの距離が高さHをなす。
【0016】径方向及び周方向に隣り合うマウンド部2
5,25間の距離Mはマウンド部25の外径Dの1/3
〜2倍の範囲とする。この範囲であれば研削性能を確保
してマウンド部25,25間を主排出路31及び副排出
路30として研削液や研削屑を容易に流して排出でき、
1/3倍より小さければ研削性能は高まるが研削屑等が
詰まり易くなり2倍より大きいと研削効率が低下する。
【0017】本実施の形態によるホイール20は上述の
ように構成されており、次にホイール20の製造方法に
ついて図4により説明する。図4(A)において、例え
ばSUS304等からなる円板形状の台金22の一面2
2aをエッチングや切削加工等で部分的に略円錐状に除
去して同図(B)に示すように凹陥部26A…を所定間
隔でリング状に形成し、しかも第一乃至第三砥粒層24
A,B,Cに対応して径方向に適宜間隔をおいて3層形
成する。尚、エッチングに代えて放電加工や型成形等で
一面22aに凹陥部26A…を形成してもよい。次に図
4(C)において一面22a上を各凹陥部26Aの周囲
のマウンド部25に相当する領域を残して樹脂マスキン
グし、NiまたはNi基合金めっきによって凹陥部26
A及びその周囲にめっきを析出させて***させ、図4
(D)に示すマウンド部25…を所定間隔でそれぞれ多
数形成する。その際、めっきは凹陥部26A及びその周
囲に均等の厚さで析出されるためにマウンド部25の上
面25aに凹部26が形成されることになる。
【0018】ここでマウンド部25を円錐台形状にめっ
き形成するためには、マスキング部34の側面34aを
台金22の一面22aから上方に突出するほど外側に突
出するように円錐台形状に傾斜配置させることでめっき
の析出領域をコントロールすればよい。またマウンド部
25を略円柱状に形成するにはマスキング部34の側面
34aを直立の円筒状に形成すればよい。
【0019】そして各マウンド部25の上面25aの凹
部26に超砥粒14を例えば振動させつつ落とし込む。
その際に凹部26の開口径D1が超砥粒14の平均粒径
より小さく設定されているために超砥粒14の角部また
は尖鋭部が落ち込み略対向する位置にある他の角部また
は尖鋭部が上方先端側に突出する。砥粒電着に当たっ
て、図4(E)で各マウンド部25の上面25aを除く
他の領域、即ち主副排出路31,30等をマスキング部
34で樹脂マスキングした状態でめっきを行う。これに
よって各マウンド部25の上面25aに超砥粒14がN
iまたはNi基合金等の金属結合相27で固着される。
金属結合相27からの超砥粒14の突出量は例えば平均
粒径の2/3〜4/5程度になる。
【0020】また図1において第一乃至第三砥粒層24
A,B,Cに対してパッド4の回転方向Pに略平行な方
向に延びる仮想線を、この方向に略直交する方向にずら
せて任意の位置に仮想線a,b,c,dとして引き、例
えば仮想線a,bは第一乃至第三砥粒層24A,B,C
に交差し、仮想線cは第三砥粒層24Cに外接して第一
及び第二砥粒層24A,Bに交差し、仮想線dは第一砥
粒層24Aに内接して交差するものとする。すると各仮
想線a,b,c,dが交差する第一乃至第三砥粒層24
A,B,Cの領域の研削長さは次のように設定される。
ホイール20の中心Oに最も近い仮想線aで交差する第
一乃至第三砥粒層24A,B,Cの研削長さ(面積)を
La1,La2,La3とし、回転中心Oに次に近い仮
想線bで交差する第一乃至第三砥粒層24A,B,Cの
研削長さ(面積)をLb1,Lb2,Lb3とし、回転
中心Oに次に近い仮想線cで交差する第一及び第二砥粒
層24A,Bの研削長さ(面積)をLc1,Lc2と
し、回転中心Oから最も遠い外側の仮想線dで交差する
第一砥粒層24Aの研削長さ(面積)をLd1とする
と、 2×(La1+La2+La3)≒2×(Lb1+Lb2+Lb3)≒2×(Lc1
+Lc2)≒2×(Ld1) となるようにマウンド部25…の相互間隔Mを設定す
る。
【0021】このように設定することで、図1におい
て、パッド4の回転方向Pに略直交する方向の任意位置
の仮想線a,b,c,dに関して、径の大きい外側の砥
粒層に交差する研削長さ(仕事量:例えば仮想線dの研
削長さLd1)と内側の径の小さい砥粒層に交差する研
削長さ(仕事量)をほぼ均一にすることができる。
【0022】本実施の形態によるホイール20は上述の
構成を備えており、パッド4のコンディショニングを行
うに際して、パッド4を回転させつつホイール20を同
一方向に回転させてパッド4の起毛を研削してその平坦
度を回復または維持させる。研削に際して砥粒層24の
第一乃至第三砥粒層24A,B,Cの各小砥粒層部28
に、超砥粒14によるパッド4との研削ポイントに外部
から研削液、例えば純水を供給(図示は省略)しつつ研
削を行う。これによって各小砥粒層部28の超砥粒14
による研削で生じたパッド4の研削屑やパッド4に残留
するシリコンウエーハの配線金属やシリコンの研削屑な
どが超砥粒14…間に付着して固着するのを抑制し、こ
れら研削屑を含んだ研削液の粘性を低下させて副排出路
30及び主排出路31を通して外部への排出を促進させ
る。しかも研削液によって超砥粒14の冷却を促進して
超砥粒14のダメージを防ぎ、各種研削屑が超砥粒1
4,14間に沈着滞積するのを抑制することができる。
【0023】そのため各砥粒層24A,B,Cに設けた
各小砥粒層部28の超砥粒14で生成されたパッド4の
研削屑やその他の各種研削屑等は研削液によって洗い流
され、詰まることなく小砥粒層部28の周囲の副排出路
30及び主排出路31を通して外側に排出され、最外周
の第一砥粒層24Aの副排出路30を通して外部に排出
されることになる。しかも各小砥粒層部28はマウンド
部25に単一の超砥粒14のみが固着されて構成されて
いるから研削ポイントに研削液が十分行き渡り、隣接す
る超砥粒14と超砥粒14との間に副排出路30または
主排出路31が設けられているために研削屑が滞積しな
いで確実に洗い流され、更に研削ポイントと主副排出路
31,30との段差は高さHを越える大きさであるから
研削液や研削屑を容易に排出できる。
【0024】更に砥粒層24の第一乃至第三砥粒層24
A,B,Cにおいて、パッド4の回転方向Pに略直交す
る方向にホイール20の中心Oからずらせて配列した複
数の任意位置の仮想線a,b,c,dについていえば、
各仮想線上の研削長さの和(面積の和)2×(La1+La2
+La3)、2×(Lb1+Lb2+Lb3)、2×(Lc1+Lc2)、
2×(Ld1)が互いにぼほ同一となるから、図5に示す
ように砥粒層24のP方向に略直交する揺動方向の全領
域に亘ってほぼ均一な仕事量で研削加工が行える。その
ために、パッド4のコンディショニングにおいてホイー
ル20をパッド4上に載置して回転させるだけで揺動運
動が必ずしも必要がなくなり、効率的で平坦度のより高
いパッド4の研削加工が行える。
【0025】上述のように本実施の形態によれば、パッ
ド4の研削屑やスラリsの固化物、シリコンウエハの配
線金属やシリコンの研削屑等の各種研削屑を、小砥粒層
部28の単一の超砥粒14の研削ポイントqから研削液
で容易に主副排出路31,30に流出させて超砥粒1
4,14間に詰まるのを確実に防止できる。しかもこの
研削液によって各種研削屑で超砥粒14が摩耗したり摩
滅するのを抑制でき、超砥粒14の冷却を促進できて超
砥粒14のダメージを抑制できる。しかもパッド4の回
転方向Pに略平行な方向の砥粒層24の各研削長さの和
(面積の和)がほぼ等しいために平坦度のより高い研磨
加工が行える。
【0026】次に本発明の第二の実施の形態を図6によ
り説明するが、上述の第一の実施の形態と同一または同
様な部材には同一の符号を用いてその説明を省略する。
図6はホイールの要部平面図である。図6に示すホイー
ル40は第一の実施の形態によるホイール20と基本構
成を同じくしており、相違点は複数の小砥粒層部28…
を所定間隔で配列した砥粒層42が1層の連続する螺旋
状を形成したことであり、少なくとも砥粒層42が径方
向に間隔をおいて3層以上巻回されていることが好まし
い(図6では3層に形成されている)。この実施の形態
においても、砥粒層42は径方向外側から内側に向けて
の3層として見れば最外周の第一砥粒層42A,第二砥
粒層42B、最も内側の第三砥粒層42Cを順次形成す
るように螺旋状に連続して形成されている。そして各砥
粒層42A,42B,42Cの間に螺旋状の主排出路3
1が形成され、各砥粒層42A,42B,42Cでは小
砥粒層部28…が所定間隔Mをおいて多数設けられてお
り、その隙間に主排出路31に連通する多数の副排出路
30…が形成されている。本実施の形態においても第一
の実施の形態と同一の作用効果が得られる。
【0027】尚、マウンド部25について上述の実施の
形態によるものに代えて他の凹部26を採用しても良
い。例えば図7(A)に示すように台金22の一面22
aに凹陥部26Aを形成することなくマウンド部25を
略円錐台形状または略円柱形状にめっき形成し、その後
に上面25aの中央部に例えば円錐状の凹部45を切削
加工や放電加工等で形成してもよい。或いはマウンド部
25を略円錐台形状または略円柱形状にめっき形成した
後で上面25aの径方向に例えば断面V字状の凹部46
を切削加工等で形成してもよい。またマウンド部25と
金属結合相27について電着めっきで形成する方法に代
えてメタルボンドで形成してもよい。或いはマウンド部
25については台金22と一体に型成形してもよい。ま
た本発明の単層砥石はCMP装置に用いるコンディショ
ナ以外にも研磨研削装置に採用できることはいうまでも
ない。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る単層砥
石では、台金から***するマウンド部と該マウンド部上
に金属結合相で固着された単一の超砥粒とを有する小砥
粒層部が、台金上に所定間隔で複数配列されているか
ら、研削屑やスラリ等が超砥粒間に詰まって滞積して固
着屑となることがなく、スムーズに排出できる。しかも
被削材がCMP装置のパッドのような軟質のものであっ
てもベタ当たりすることなく小砥粒層部の超砥粒だけで
接触して研削するために研削圧が高くて切れ味が良く研
削屑の排出性もよい。
【0029】また小砥粒層部はマウンド部の上面に凹部
が形成され、該凹部内に超砥粒が固着されているから、
単層砥石の製造に際して、超砥粒をマウンド部の凹部に
載置して金属結合相で固着すれば、超砥粒の位置決めが
容易である上にダイヤモンドやcBN等の超砥粒の角部
が上方先端を向くように載置できて尖鋭な研削ポイント
をなし、研削精度や研削効率などの研削性能が高い。ま
たマウンド部以外の領域に排出路が形成されているか
ら、マウンド部上に単一の超砥粒を固着することで、外
部から供給される研削液を研削ポイントである超砥粒先
端に十分行き渡らせることができ、しかも研削ポイント
の周囲に排水路があるために超砥粒周りに研削屑が滞積
するのを防いでスムーズに洗い流すことができる。
【0030】また、マウンド部の外径は超砥粒径の1.
3〜3倍の範囲であるから、この範囲内であれば研削ポ
イントでの研削屑の滞積を防いでスムーズに洗い流すこ
とが可能であり、1.3倍より小さいとマウンド部の強
度が低下して研削抵抗により超砥粒が脱落し易くマウン
ド部が欠損し易くなり、3倍より大きいと超砥粒の配置
間隔が大きくなりすぎて研削能力が低下したり超砥粒の
摩耗を早める等の欠点が生じる。また、台金に対するマ
ウンド部の高さは0.05〜3.0mmの範囲であるか
ら、この範囲であれば研削ポイントと台金上の排出路と
の間で研削液や研削屑を容易に流して排出できる。また
隣り合うマウンド部間の距離がマウンド部の径の1/3
〜2倍の範囲であるから、この範囲であれば研削性能を
確保してマウンド部間を排出路として研削液や研削屑を
容易に流して排出でき、1/3倍より小さければ研削性
能は高まるが研削屑等が詰まり易くなり2倍より大きい
と研削効率が低下する。
【0031】また砥粒層は複数層のリング状または螺旋
状で形成されているから、被削材の相対移動方向に略平
行な方向の各砥粒層の研削長さの和を被削材の移動方向
に略直交する方向の任意位置でほぼ均一にすることがで
きる。また砥粒層を3層以上の複数層で構成すれば、被
削材の相対移動方向に略平行な方向に略直交する任意位
置での砥粒層領域の面積の和を容易にほぼ均一にでき
る。また径方向に間隔をおいて配設された砥粒層の間に
排出路が形成されているから、小砥粒層部での研削で生
じた各種の研削屑やスラリ等は外部から供給された研削
液と共に洗い出されて副排出路及び主排出路を通して外
部に排出され、研削屑を容易に排出できて超砥粒の間に
沈着滞積するのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態によるホイールの
砥粒層を装着した面の平面図である。
【図2】 図1に示すホイールの砥粒層の部分拡大図で
ある。
【図3】 図2に示すホイールの小砥粒層部のB−B線
断面図である。
【図4】 (A),(B),(C),(D),(E)は
第一の実施の形態によるホイールの製造工程を示す図で
ある。
【図5】 図1に示すホイールの一点鎖線で仕切る半円
部分についてパッドの回転方向に直交する方向における
砥粒層の位置と仕事量との関係を示す図である。
【図6】 第二の実施の形態によるホイールの平面図で
ある。
【図7】 小砥粒層部のマウンド部の変形例を示すもの
で、(A)は他の1のマウンド部の平面図と中央縦断面
図、(B)はもう1つのマウンド部の平面図と側面図で
ある。
【図8】 従来のCMP装置の要部斜視図である。
【図9】 図8に示すCMP装置で用いられる従来のホ
イールを示すもので(A)はホイールの半円状部分平面
図、(B)は(A)で示すホイールのA−A′線縦断面
図である。
【図10】 他の電着砥石の砥粒層を示す要部拡大断面
図である。
【符号の説明】
14 超砥粒 20,40 ホイール 22 台金 24,42 砥粒層 24A,42A 第一砥粒層 24B,42B 第二砥粒層 24C,42C 第三砥粒層 25 マウンド部 26,45,46 凹部 28 小砥粒層部 30 副排出路 31 主排出路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台金から***するマウンド部と該マウン
    ド部上に金属結合相で固着された単一の超砥粒とを有す
    る小砥粒層部が、前記台金上に所定間隔で複数配列され
    ていることを特徴とする単層砥石。
  2. 【請求項2】 前記小砥粒層部はマウンド部の上面に凹
    部が形成され、該凹部内に超砥粒が固着されていること
    を特徴とする請求項1記載の単層砥石。
  3. 【請求項3】 前記マウンド部以外の領域に排出路が形
    成されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    単層砥石。
  4. 【請求項4】 前記マウンド部の外径は超砥粒の平均粒
    径の1.3〜3倍の範囲であることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか記載の単層砥石。
  5. 【請求項5】 前記台金に対するマウンド部の高さは
    0.05〜3.0mmの範囲であることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれか記載の単層砥石。
  6. 【請求項6】 隣り合う前記マウンド部間の距離がマウ
    ンド部の平均的な径の1/3〜2倍の範囲であることを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の単層砥石。
  7. 【請求項7】 前記砥粒層は複数層のリング状または螺
    旋状で形成されていることを特徴とする請求項1乃至6
    のいずれか記載の単層砥石。
  8. 【請求項8】 径方向に間隔をおいて配設された前記砥
    粒層の間に排出路が形成されていることを特徴とする請
    求項7記載の単層砥石。
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