JP2001104968A - 上水道水用脱塩素剤 - Google Patents

上水道水用脱塩素剤

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JP2001104968A JP28790499A JP28790499A JP2001104968A JP 2001104968 A JP2001104968 A JP 2001104968A JP 28790499 A JP28790499 A JP 28790499A JP 28790499 A JP28790499 A JP 28790499A JP 2001104968 A JP2001104968 A JP 2001104968A
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dechlorinating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴槽水等の上水道水中に含まれる遊離残留塩
素を簡便かつ効率よく除去することができるばかりでな
く、脱塩素と同時に浴槽水等の上水道水の殺菌をも可能
とする上水道水用脱塩素剤や、かかる上水道水用脱塩素
剤を用いた浴槽水等の上水道水の脱塩素方法を提供する
こと。 【解決手段】 過炭酸塩や過硫酸塩等の水に溶解して過
酸化水素を遊離する物質又は過酸化水素水を有効成分と
する上水道水用脱塩素剤を用いて、浴槽の水等を脱塩素
処理する。過酸化水素水を用いる場合は、高分子体に含
浸された過酸化水素水を用いることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽水等の上水道
水中に含まれる有効塩素を除去することができる上水道
水用脱塩素剤や、かかる上水道水用脱塩素剤を用いた浴
槽水等の上水道水の脱塩素方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従前より、水道水用の浄水器が数多く上
市されており、その脱塩素方法は活性炭による吸着が多
かった。最近では、通水抵抗を下げるため、粉末活性炭
に代えて粒状活性炭を用いた製品や、炭素繊維を使用し
たものも多くなってきている。また、浴槽用の脱塩素剤
として木炭や竹炭、及びそれらの加工製品も上市されて
いる。
【0003】また、浴槽用等の脱塩素用の薬剤に関する
ものとしては、L−アスコルビン酸とクエン酸第二鉄と
からなる水質改良剤(特開平8−66690号公報)、
アスコルビン酸と生石灰等の硬化剤とを混合して固形化
してなる徐溶性残留塩素除去剤(特開平11−1793
75号公報)、アスコルビン酸、チオ硫酸ナトリウム、
生薬等からなる浴用剤組成物(特開平8−198743
号公報)、L−アスコルビン酸及び還元剤に安定で酸化
剤には不安定な色素を含む水溶液からなる塩素系漂白・
除菌剤の無害化処理剤(特開平11−57686号公
報)、水溶液がアルカリ性の還元剤及び還元剤に安定で
酸化剤には不安定な色素を含む塩素系漂白・除菌剤の無
害化処理剤(特開平10−235335号公報)、塩素
系殺菌剤と亜硫酸塩、アスコルビン酸、チオ硫酸塩等の
脱塩素用還元剤とを含有する風呂水浄化剤(特開平9−
38686号公報)等が知られている。
【0004】また最近、シャワーヘッドなどに亜硫酸
塩、チオ硫酸塩、L−アスコルビン酸(ビタミンC)等の
脱塩素用還元剤を充填したカートリッジを設置し、脱塩
素を図る商品が上市されてきている。そして、このシャ
ワーヘッドを通し、温水を浴槽にためる方法が一部で行
われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性炭
及び炭素繊維を使用した浄水器では飲用及び料理用に少
量づつ使用する分には適しているが、最近の様に一般家
庭でも満水張りで300Lを越える大型の浴槽が多くな
ってくると、この浄水器を通して浴槽に水を張り込むた
めには実質上かなり大型の装置を必要とする。
【0006】また、活性炭や炭素繊維の場合、脱塩素作
用が物理吸着であり、水温によって吸着能力が左右され
る。浄水器のように水道水のみを通じる場合には実質上
問題とならないが、シャワーヘッドのように、場合によ
ってはかなり高温のお湯を通すときには効率が低下す
る。また木炭や竹炭、活性炭を用いた製品を浴槽内に沈
めて使う場合、水道水を張り込んだ直後のように水温が
低い状態では塩素が効率よく吸着されるが、例えば沸か
し過ぎたような場合などは活性炭等に吸着された塩素分
が再び放出されるおそれがある。
【0007】さらには、活性炭や木炭、炭素繊維等を用
いた場合、脱塩素能力が限界に達したかどうかが目視で
はわからず、浴槽水からのにおいで初めてわかる場合も
多く、この点でも問題がある上に、活性炭などの浄水
器、還元性の薬剤を通した水は、脱塩素を図ることによ
って雑菌が繁殖しやすくなるという問題もある。シャワ
ーとして使用される場合には貯留部がなく、この雑菌の
繁殖は実質上無視されるが、浴槽に貯留した場合避けが
たいものとなる。
【0008】他方、L−アスコルビン酸、チオ硫酸塩、
亜硫酸塩等の脱塩素用還元薬剤を使用する脱塩素方法
は、還元薬剤が水中の溶存酸素とも反応することから、
薬剤が脱塩素以外に無駄に消耗されるばかりでなく、溶
存酸素を消費して減少せしめ、結果的に嫌気性細菌が急
激に増殖するおそれが大きくなる。
【0009】上水道水は塩素消毒されており、かかる上
水道水を浴槽水として用いた場合、湯沸かしだけでは殺
菌消毒のため添加された塩素は有効塩素として残留し、
そのため、不快な塩素臭を発生したり、毛髪を痛めた
り、皮膚を刺激したりする。特にアトピー症状を有する
人にとって、その悩みは深刻である。本発明の課題は、
このような浴槽水等の上水道水中に含まれる遊離残留塩
素を簡便かつ効率よく除去することができるばかりでな
く、脱塩素と同時に浴槽水等の上水道水の殺菌をも可能
とする上水道水用脱塩素剤や、かかる上水道水用脱塩素
剤を用いた浴槽水等の上水道水の脱塩素方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うにその使用に問題がある、活性炭等の吸着剤系脱塩素
剤や、L−アスコルビン酸、チオ硫酸塩、亜硫酸塩等の
還元薬剤系脱塩素剤を用いることなく、浴槽水等の上水
道水中の遊離残留塩素を無害な塩素イオンに変換できる
脱塩素剤について鋭意研究する過程で、過酸化水素を用
いると、浴槽水中の遊離残留塩素を無害な塩素イオンに
変換できるばかりか、浴槽水の殺菌・除菌・洗浄をもな
しうることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち本発明は、水に溶解して過酸化水
素を遊離する物質又は過酸化水素水を有効成分とするこ
とを特徴とする上水道水用脱塩素剤(請求項1)や、水
に溶解して過酸化水素を遊離する物質が、過酸の塩であ
ることを特徴とする請求項1記載の上水道水用脱塩素剤
(請求項2)や、過酸の塩が、過炭酸塩及び/又は過硫
酸塩であることを特徴とする請求項2記載の上水道水用
脱塩素剤(請求項3)や、過酸化水素水として、高分子
体に含浸された過酸化水素水を用いることを特徴とする
請求項1記載の上水道水用脱塩素剤(請求項4)や、上
水道水用脱塩素剤が浴槽用脱塩素剤であることを特徴と
する請求項1〜4のいずれか記載の上水道水用脱塩素剤
(請求項5)に関する。
【0012】また本発明は、水に溶解して過酸化水素を
遊離する物質又は過酸化水素水を有効成分とする脱塩素
剤を使用することを特徴とする上水道水の脱塩素方法
(請求項6)や、上水道水が浴槽用水であることを特徴
とする請求項6記載の上水道水の脱塩素方法(請求項
7)に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における水に溶解して過酸
化水素を遊離する物質(以下「過酸化水素遊離物質」と
いう)としては、過炭酸塩、過硫酸塩、過硝酸塩、過硼
酸塩等の過酸の塩の他、過酸化ナトリウム、過酸化亜鉛
等の金属過酸化物を例示することができる。過酸の塩
は、化学的には該当する塩の過酸化水素化物、例えばパ
ーオキシ2炭酸塩あるいはペルオキソ2炭酸塩とも呼ば
れる過炭酸塩は、炭酸塩の過酸化水素化物と考えられて
いる。例えば過炭酸ナトリウムは、次式に示すように、
水に溶けることにより過酸化水素を遊離する。 Na2C2O6+H2O→2NaHCO3+H2O2
【0014】過酸化水素は、これら過酸の塩等に由来す
るものも含めて、通常強い酸化剤として作用することが
知られているが、条件によっては還元剤として作用する
ことも知られている。例えば、有効塩素が存在する場
合、次式のごとく反応し、塩酸と酸素を放出する。 HClO+H2O2→HCl+H2O+O2
【0015】また、有効塩素を失活させた後は、過酸化
水素は下式のごとく水素受容体として働き酸化作用を示
す。この酸化作用により、殺菌・除菌・洗浄効果が発揮
されることになる。過酸化水素の場合、L−アスコルビ
ン酸、チオ硫酸塩、亜硫酸塩等の場合と異なり、水中の
溶存酸素を消費することがない。 H2O2+2H++2e-→2H2O
【0016】前記のように、過酸の塩であれば、水に溶
解して過酸化水素を遊離し、有効塩素を失活させる働き
があるが、浴槽用脱塩素剤として用いる場合、誤飲の場
合の毒性や入手の容易さ等からして、過炭酸塩や過硫酸
塩が有利に使用することができる。これら過炭酸塩や過
硫酸塩としては、過炭酸ナトリウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリウムを具体的に例示することができ、こ
れらのものは単独で又は2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0017】本発明の上水道水用脱塩素剤としては、上
記の過酸の塩等の過酸化水素遊離物質を有効成分とする
ものの他に、過酸化水素が水に溶解した過酸化水素水を
有効成分とするものも挙げることができる。これら過酸
化水素水や過酸化水素遊離物質に由来する過酸化水素を
浴槽用の脱塩素剤として用いる場合、必要とされる過酸
化水素量は、浴槽に張り込んだ上水道水中に含まれる有
効塩素分を失活させるのに相当するか、それを僅かに上
回る所定の過酸化水素量が好ましい。かかる所定量より
過酸化水素量が少なければ脱塩素効果は不充分なものと
なり、逆に所定量より多ければ脱塩素成分が無駄になる
のみならず、極端に多い場合は遊離した過酸化水素自体
が皮膚を刺激し毛髪を痛めることになる。
【0018】例えば、上水道水中の残留有効塩素濃度
は、実際には1ppm以下である場合が殆どであるが、
浄水器設計上2ppmとされることが多い。また、有効塩素
(分子量71)1モルに対し過酸化水素(分子量34)1モ
ルが理論等量となることから、薬剤溶解時の過酸化水素
濃度が1〜100ppm、望ましくは2〜10ppmと
なるように、上水道水中の過酸化水素濃度を調節するこ
とが好ましい。以下、本発明の脱塩素剤による脱塩素方
法を、過酸化水素遊離物質を用いる場合と、過酸化水素
水を用いる場合に分けて説明する。
【0019】過酸化水素遊離物質を脱塩素剤の有効成分
とする場合、かかる脱塩素剤をプラスチック、金属、フ
ァインセラミック、木、竹等で作られた有孔容器内に収
納した状態で使用することができる。この使用方法の場
合、例えば浴槽内に固定して使用すると、長期間にわた
り脱塩素剤を安定的に溶出させることができるので、効
果の確実性・外観・安全性等の点で優れているといえ
る。また、有孔容器内の薬剤の減り具合で交換時期がわ
かるので、活性炭その他の吸着剤のように脱塩素能力が
なくなっても外見上わからないためにそのまま使い続け
てしまうということがない。この種脱塩素剤の形態とし
ては、過酸化水素遊離物質を含有する成形体や、透水性
が制御された不織布に過酸化水素遊離物質が収納されて
いるもの等を挙げることができる。
【0020】過酸化水素遊離物質を含有する成形体にお
ける成形方法としては、打錠・ブリケッテイング・押出
し成形・混練・注入成形等の公知の成形方法を用いるこ
とができる。打錠・ブリケッティングのような加圧成形
では、溶解速度調整用などの賦形剤、打錠性改善のため
の滑沢剤、結合剤など公知の成分を配合することができ
る。かかる配合成分としては、安息香酸、アジピン酸、
グリコール酸等の各種有機酸及びその塩、硫酸カルシウ
ム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、珪酸マグネシウ
ム等の無機塩、各種でんぷん、セルロース誘導体、ポリ
オキシエチレン誘導体、ポリオキシプロピレン誘導体、
ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、アラビ
アゴム、各種糖類、アセト酢酸オルトトルイダイドのよ
うなアセト酢酸の誘導体等を具体的に例示することがで
きる。また、押出し成形・混練・注入成形においての配
合成分としては、浴槽での使用を考慮すると融点60℃
以上のものが望ましく、具体的にはポリオキシエチレン
のような水溶性高分子類、ポリエチレンポリプロピレン
ブロックポリマー等の界面活性剤、脂肪酸及びその誘導
体並びにそれらの塩等を例示することができる。
【0021】また、過酸化水素遊離物質を不織布に入れ
た状態で用いる場合、過酸化水素遊離物質を単独で用い
てもよいが、前述の方法で成形体とするか、圧延造粒、
噴霧造粒、流動造粒などにより粒状又は顆粒状として用
いることもできる。
【0022】次に、過酸化水素水を脱塩素剤の有効成分
とする場合、かかる脱塩素剤としては、例えば30%過
酸化水素水を液状形態で用いるものの他、高分子体に過
酸化水素を含浸させた形態のものや、透水性が制御され
たフィルムに過酸化水素水が収納されている形態のもの
を例示することができる。そして、液状形態の脱塩素剤
は、例えば入浴剤のように、浴槽に上水道水を張り込む
際に1回ごとに注入する使い方をすることができる。具
体的には、計量キャップ付きボトルやポンプタイプボト
ルから所定量を注入する方法や、1回ごとの使用量をア
ルミパック、ビニールパック、小ボトル等に封入してお
き、使用時にこれらを開封して注入させる方法を挙げる
ことができる。
【0023】上記高分子体に過酸化水素を含浸させた形
態の脱塩素剤に用いられる高分子体は特に制限されるも
のではないが、浴槽内に溶出しても無害であり、かつ脱
塩素剤寿命終末が目視により判断できるという点でポリ
エチレングリコール、ポリビニルアルコールなどの適度
な分子量を有するものが好ましい。また、上記透水性が
制御されたフィルムに過酸化水素水が収納されている形
態の脱塩素剤に用いられるフィルムとしては、セルロー
スエステル系フィルム、セロファン系フィルム、ナイロ
ン等の不透水性のフィルムに小孔を穿けたものなどを例
示することができ、この場合、過酸化水素水は通常これ
らのフィルムの中にポリエチレングリコールなどにより
ゲル状とされ封入される。
【0024】高分子体に過酸化水素を含浸させた脱塩素
剤や、透水性が制御されたフィルムに過酸化水素水が収
納されている脱塩素剤は、これらをプラスチック、金
属、ファインセラミック、木、竹等で作られた有孔容器
内に収納した状態で使用することができる。この場合、
例えば浴槽内に固定して使用すると、長期間にわたり脱
塩素剤を安定的に溶出させることができるので、効果の
確実性・外観・安全性等の点でが優れているといえる。
また、有孔容器内の薬剤の減り具合で交換時期がわかる
ので、活性炭その他の吸着剤のように脱塩素能力がなく
なっても外見上わからないためにそのまま使い続けてし
まうということがない。
【0025】また、本発明の脱塩素剤には、前記賦形剤
等の他に、温浴効果成分(炭酸水素ナトリウム、硫酸ナ
トリウム、硫酸カルシウム、食塩など)、保湿剤(ユウカ
リエキス、アロエエキス、アシタバエキス、米糠エキス
など)、美白成分(コウジ酸)、血行促進成分(唐辛子エキ
ス、トウキエキスなど)、香料、色素、pH調整剤、腐
食防止剤、抗菌剤などを添加することができるが、脱塩
素成分として作用する過酸化水素を消費する還元成分、
例えばビタミンCや亜硫酸塩、硫黄分を含む湯ノ花など
を添加することは好ましくない。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例により限
定されるものではない。また、実施例等において%で表
記してあるものは、特に断りがない限り重量%を表す。
【0027】(実施例1)過炭酸ナトリウム35%、硫
酸カルシウム1/2水和物45%、結合剤としてヒドロ
キシプロピルセルロース、滑沢剤としてステアリン酸、
その他ユウカリエキス、トウキエキス、香料、色素等の
原料を良く混合し、線圧9.8×106パスカル(Pa)
のローラーにて圧延造粒を行った。その後適当な粒度に
解砕し、これを80tの圧力を加えて30gの円柱状錠
剤を得た。これを吸盤のついたプラスチック製のケース
に収納し、底部に近い浴槽内壁に張り付けて使用した。
【0028】(実施例2)30%過酸化水素水10%、
平均分子量1000のポリエチレングリコール30%及
び香料その他を水に溶解し、ワンプッシュ3mLのポン
プタイプボトルに充填した。風呂釜付き浴槽ではお湯を
沸かす前に、風呂釜無しの浴槽ではガランからお湯を張
り込む際にワンプッシュ滴下して使用した。
【0029】(実施例3)30%過酸化水素水10%及
び重合度2000のポリビニルアルコール20%を水に
溶解し、ポリエチレン−ナイロン−ポリエチレンの有孔
三層フイルムに封入した。これを吸盤付きプラスチック
のケースに入れ、底部近くの浴槽壁面に固定して使用し
た。
【0030】(比較例1)シャワーヘッドにL−アスコ
ルビン酸を充填したカートリッジが設置されている市販
のシャワーを用い、このシャワーヘッドを通してお湯を
浴槽に張り込んだ。
【0031】(対照区)実施例や比較例において使用し
た薬剤を用いることなく、そのままお湯を浴槽に張り込
んだ。
【0032】[試験1]実施例1〜3、比較例1及び対
照区で、間口サイズ1200mmの和洋折衷埋め込みタ
イプの浴槽(満水量270L)にお湯を約200L張り込
み、軽くかき混ぜ、その際の残留有効塩素量を柴田科学
器械工業株式会社製の残留塩素測定器(DPD法)を用い
て測定した。結果を表1に示す。表1からわかるよう
に、実施例1〜3及び比較例1においては、残留有効塩
素は検出されなかった。
【0033】
【表1】
【0034】[試験2]実施例、比較例、及び対照区
で、[試験1]の後に大人1人が入浴した。入浴後、そ
のまま蓋をして1時間保温し、その後浴槽のお湯内に大
腸菌が存在するかどうかを柴田科学器械工業株式会社製
大腸菌群試験紙にて測定した。結果を表2に示す。表2
の実施例1〜3の結果から、本発明の脱塩素剤には殺菌
作用を有することがわかる。なお、表2中、「−」は大
腸菌群のコロニーが検出されなかったことを、「+」は
大腸菌群のコロニーが検出されたことを、「++」は大
腸菌群のコロニー数が多かったことを示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明の脱塩素剤を用いると、手間をか
けずに浴槽中のお湯等の上水道水中の塩素を長期にわた
り除去することができ、有効塩素による障害を防止する
ことができる。また、本発明の脱塩素剤は、殺菌作用も
有しており、脱塩素成分として還元剤を用いていないの
で、水中の溶存酸素まで消費することがなく、嫌気性細
菌の増殖を促進するようなこともない。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に溶解して過酸化水素を遊離する物質
    又は過酸化水素水を有効成分とすることを特徴とする上
    水道水用脱塩素剤。
  2. 【請求項2】 水に溶解して過酸化水素を遊離する物質
    が、過酸の塩であることを特徴とする請求項1記載の上
    水道水用脱塩素剤。
  3. 【請求項3】 過酸の塩が、過炭酸塩及び/又は過硫酸
    塩であることを特徴とする請求項2記載の上水道水用脱
    塩素剤。
  4. 【請求項4】 過酸化水素水として、高分子体に含浸さ
    れた過酸化水素水を用いることを特徴とする請求項1記
    載の上水道水用脱塩素剤。
  5. 【請求項5】 上水道水用脱塩素剤が浴槽用脱塩素剤で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の上
    水道水用脱塩素剤。
  6. 【請求項6】 水に溶解して過酸化水素を遊離する物質
    又は過酸化水素水を有効成分とする脱塩素剤を使用する
    ことを特徴とする上水道水の脱塩素方法。
  7. 【請求項7】 上水道水が浴槽用水であることを特徴と
    する請求項6記載の上水道水の脱塩素方法。
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