JP2001103920A - 加熱調理フレーバーの製造方法 - Google Patents

加熱調理フレーバーの製造方法

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JP2001103920A
JP2001103920A JP29076299A JP29076299A JP2001103920A JP 2001103920 A JP2001103920 A JP 2001103920A JP 29076299 A JP29076299 A JP 29076299A JP 29076299 A JP29076299 A JP 29076299A JP 2001103920 A JP2001103920 A JP 2001103920A
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Tsutomu Saga
勉 佐賀
Makoto Hayashi
誠 林
Akira Fujita
藤田  明
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T Hasegawa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】食品類に、嗜好性に富んだ強く濃厚な加熱調理
したときの調理感を付与することができ、獣鳥肉類や魚
介類を調理したときに生成する香気と呈味が一体化した
加熱調理フレーバーの製造方法を提供する。 【解決手段】(1)獣鳥類及び/又は魚介類の肉を物理
的粉砕手段及び/又は蛋白質分解酵素による粉砕手段に
より、平均粒径10μm〜2000μmに粉砕する工
程、(2)該粉砕肉を100℃〜180℃で加熱する工
程、(3)該加熱処理物を冷却した後、アミノ酸類、糖
類、動植物エキス類、酵母エキス類及び動植物蛋白加水
分解物から選ばれた1種又は2種以上の混合物を加えて
100℃〜180℃で加熱する工程、からなる加熱調理
フレーバーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品類に、嗜好性
に富んだ強く濃厚な加熱調理したときの調理感を付与す
ることのできる加熱調理フレーバーの製造方法に関し、
更に詳しくは、獣鳥肉類や魚介類を調理したときに生成
する香気と呈味が一体化した加熱調理フレーバーの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、獣鳥肉類、魚介類は加熱調理し
たときに独特の食欲をそそる芳香味を生成し、非常に嗜
好性が高く、万人に好まれている。これらの加熱調理し
たときに生成する芳香味成分については、その生成メカ
ニズムなどに関する研究も数多く行われており、その研
究結果を利用したミートフレーバー組成物、魚介類フレ
ーバー組成物などの加熱調理フレーバー組成物の開発が
試みられている。
【0003】これらの加熱調理フレーバー組成物を得る
一般的な方法としては、獣鳥肉類、魚介類に水、有機溶
媒、或いは油脂などで抽出してエキス類を得る方法が知
られており、例えば、牛、豚、鶏などの食肉用素材の
肉、腱、骨を熱水抽出した抽出物、或いは食肉加工で副
生するドリップ(例えば、コンビーフ製造における副生
肉汁)を濃縮した濃縮物などが肉エキスとして利用され
ている。また例えば、動植物性食用油脂に畜肉魚介類及
び/又は細断または磨砕した野菜類を加え、仕込み全量
中の水分が10〜40重量%、内圧が1〜3Kg/cm
2ゲージの条件の下に加熱処理を行った後、油を採取す
ることからなる調味油の製造法(特開昭60−2563
44号公報)などが提案されている。
【0004】しかしながら、かかる従来法により得られ
る加熱調理フレーバー組成物は、比較的天然の香味を維
持しているが、フレーバーの強さや持続性に難点があ
り、食品に添加して満足しうる加熱調理フレーバーを食
品に付与するためには、該フレーバー組成物の添加量を
著しく高くする必要があり、そうすることによって食品
本来の好ましい食品適正やコストにまで悪影響を及ぼし
てしまうという欠点を有している。
【0005】また、加熱調理フレーバーを得る他の方法
として、例えば、各種のアミノ酸類、糖類、核酸類、脂
肪族カルボニル化合物、硫黄化合物、有機酸類、無機塩
類、各種エキス類などを適宜に配合して、水、有機溶
媒、油脂の存在下で加熱し、アミノ・カルボニル反応を
利用してフレーバー組成物を得る方法なども知られてお
り、例えば、酵母エキスにクレアチン類若しくはクレア
チン類含有物及び糖類並びに必要に応じアミノ酸を添加
し、pH5.0〜7.0に調整して温度80〜130
℃、30〜120分間加熱することからなるビーフフレ
ーバー調味料の製造法(特開昭59−25663号公
報)、肉を加熱し、加熱した肉から肉汁と脂肪を分離
し、分離した肉汁を濃縮し、100重量部の濃縮した肉
汁、4から14重量部の還元糖および12から35重量
部の少なくとも1つの含硫物質の混合物をつくり、混合
物を熱処理により一部反応させ、熱処理した混合物を前
の加熱肉に加え、得られた生成物を乾燥してなるフレー
バーを付与した肉の製造法(特開平3−133362号
公報)などが提案されている。
【0006】しかしながら、このようなアミノ・カルボ
ニル反応を利用したフレーバー組成物は、加熱調理した
食品の独特な嗜好性に富んだ香味と比べて、異なった異
臭感を伴う傾向があり、香味の調和感に乏しいという難
点がある。
【0007】また更に、肉そのものを利用して加熱調理
フレーバー乃至調味料を得る提案もなされ、例えば、獣
鳥魚介等の肉類にトリコデルマビリデ酵素液を70℃以
下、pH2.5〜8.5で作用せしめ、それぞれの肉類
特有の香りを醸成せしめることを特徴とし、必要に応じ
て更に加熱処理、濃縮処理等に付することから成るミー
トフレーバーの製造法(特公昭47−13092号公
報)、畜肉及び/又は鳥類の肉を平均粒径50〜300
μに微粉砕し、そのまま又は加熱、乾燥若しくは焙乾し
たもの或いは動物脂中で加熱付香したものを固型、液体
又はペースト状の調味料中に添加してなる調味料の製造
法(特公平5−33969号公報)などが提案されてい
る。
【0008】上記のように、肉そのものをフレーバー組
成物として利用することにより、ある程度天然の香味を
発現することはできるが、やはりフレーバーの強さ、持
続性に欠けるという欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
提案の加熱調理フレーバーは、フレーバーの強さ、持続
性、香気と呈味の一体感に欠けるなどの難点があり、必
ずしも満足できるものではなかった。
【0010】従って、本発明の目的は、食品類に、嗜好
性に富んだ強く濃厚な加熱調理したときの調理感を付与
することのできる加熱調理フレーバーの製造方法、更に
詳しくは、獣鳥肉類や魚介類を調理したときに生成する
香気と呈味が一体化した加熱調理フレーバーの製造方法
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、(1)獣鳥類及び
/又は魚介類の肉を物理的粉砕手段及び/又は蛋白質分
解酵素による粉砕手段により、平均粒径10μm〜20
00μmに粉砕する工程、(2)該粉砕肉を100℃〜
180℃で加熱する工程、(3)該加熱処理物を冷却し
た後、アミノ酸類、糖類、動植物エキス類、酵母エキス
類及び動植物蛋白加水分解物から選ばれた1種又は2種
以上の混合物を加えて100℃〜180℃で加熱する工
程、からなる工程で製造することにより、少量の添加量
で、獣鳥肉類や魚介類を調理した食品の香味に酷似し、
嗜好性に富んだ食欲をそそり、且つデリケートで調和感
のよくとれた丸味を有する香味を食品に付与でき、且つ
優れた持続性を有する加熱調理フレーバーが得られるこ
とを見出し本発明を完成するに至った。
【0012】かくして、本発明によれば、(1)獣鳥類
及び/又は魚介類の肉を物理的粉砕手段及び/又は蛋白
質分解酵素による粉砕手段により、平均粒径10μm〜
2000μmに粉砕する工程、(2)該粉砕肉を100
℃〜180℃で加熱する工程、(3)該加熱処理物を冷
却した後、アミノ酸類、糖類、動植物エキス類、酵母エ
キス類及び動植物蛋白加水分解物から選ばれた1種又は
2種以上の混合物を加えて100℃〜180℃で加熱す
る工程、からなる加熱調理フレーバーの製造方法が提供
される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。
【0014】本発明において利用することのできる獣鳥
類の肉としては、例えば、牛、豚、羊、鶏、鴨などの家
畜家禽類の肉及び内臓物を例示することができ、魚介類
の肉としては、例えば、魚類、エビ類、カニ類、貝類、
タコなどの肉を挙げることができる。
【0015】本発明の加熱調理フレーバーの製造方法
は、上記の獣鳥類及び/又は魚介類の肉を、(1)該肉
を物理的粉砕手段及び/又は蛋白質分解酵素による粉砕
手段により、平均粒径10μm〜2000μmに粉砕す
る工程、(2)該粉砕肉を100℃〜180℃で加熱す
る工程、(3)該加熱処理物を冷却した後、アミノ酸
類、糖類、動植物エキス類、酵母エキス類及び動植物蛋
白加水分解物から選ばれた1種又は2種以上の混合物を
加えて100℃〜180℃で加熱する工程、からなる。
以下、各工程について説明する。
【0016】(1)工程 前記の獣鳥類の肉及び/又は魚介類の肉を物理的粉砕手
段及び/又は蛋白質分解酵素による粉砕手段により、平
均粒径10μm〜2000μm、好ましくは50μm〜
1000μmに粉砕する。物理的粉砕手段としては、そ
の粉砕方法及び装置は特に限定されず、用いる肉の種類
等により適宜選択でき、例えば、マイコロイダー(特殊
機化工業株式会社製粉砕機)、TKホモミキサー(特殊
機化工業株式会社製粉砕機)などの粉砕機にかけて粉砕
する方法を例示することができる。
【0017】蛋白質分解酵素による粉砕方法としては、
特に制限されないが、例えば、アスペルギルス属、ムコ
ール属、リゾープス属、バチルス属、ペニシリウム属、
ストレプトマイセス属等の各種微生物から採取すること
のできるプロテアーゼ、植物から採取することのできる
ブロメライン、パパイン等のプロテアーゼ及び動物の臓
器等から採取されるプロテアーゼ等を添加して、例え
ば、30℃〜70℃にて、10分〜10時間酵素分解す
る方法を例示することができる。上記の物理的粉砕方法
及び蛋白質分解酵素による粉砕方法はそれぞれ単独で
も、或いは、組み合わせて所定の平均粒径に粉砕するこ
とができる。また、所望により、獣鳥類、魚介類の肉に
水及び/又は油脂類を配合して粉砕することができる。
油脂類としては特に制限はないが、例えば、牛脂、豚
脂、鶏脂、卵黄油、タラ油、イカ肝油等の動物性油脂;
菜種油、大豆油、米サラダ油、オリーブ油等の植物性油
脂などを例示することができる。また、獣鳥類、魚介類
の肉と、水及び/又は油脂類との配合割合は特に制限さ
れないが、例えば、該肉1重量部に対して0.1重量部
〜5重量部を挙げることができる。
【0018】(2)工程 (1)工程で得られた粉砕肉を100℃〜180℃、好
ましくは0.05MPa〜0.5MPaの加圧下、11
0℃〜150℃にて、10分〜5時間、好ましくは20
分〜3時間加熱する。加熱温度が100℃未満では調理
感が十分生成せず、180℃を超えるとコゲ感が生成し
て良くない。また、所望により、(1)工程で得られた
粉砕肉に水及び/又は油脂類を配合して加熱することが
できる。油脂類としては特に制限はないが、例えば、牛
脂、豚脂、鶏脂、卵黄油、タラ油、イカ肝油等の動物性
油脂;菜種油、大豆油、米サラダ油、オリーブ油等の植
物性油脂などを例示することができる。また、粉砕肉
と、水及び/又は油脂類との配合割合は特に制限されな
いが、例えば、該肉1重量部に対して0.1重量部〜5
重量部を挙げることができる。
【0019】該加熱反応における水分含量は特に制限さ
れないが、反応物全体に対して、水分含量が40重量%
以上であることが好ましい。水分含量が40重量%以上
で加熱することにより良好な調理感のある香味が生成
し、40重量%未満では、コゲ感が生成して良くない。
【0020】(3)工程 (2)工程で得られた加熱処理物を冷却した後、アミノ
酸類、糖類、動植物エキス類、酵母エキス類及び動植物
蛋白加水分解物から選ばれた1種又は2種以上の混合物
を加えて100℃〜180℃、好ましくは0.05MP
a〜0.5MPaの加圧下、110℃〜150℃にて、
10分〜5時間、好ましくは20分〜3時間加熱する。
加熱温度が100℃未満では調理感が十分生成せず、1
80℃を超えるとコゲ感が生成して良くない。
【0021】該加熱反応における水分含量は特に制限さ
れないが、反応物全体に対して、水分含量が40重量%
以上であることが好ましい。水分含量が40重量%以上
で加熱することにより良好な調理感のある香味が生成
し、40重量%未満では、コゲ感が生成して良くない。
【0022】アミノ酸類としては特に制限されず、目的
とする香味の種類によって適宜選択でき、例えば、グリ
シン、アラニン、β−アラニン、バリン、スレオニン、
ヒスチジン、リジン、グルタミン酸及びその塩類、ロイ
シン、イソロイシン、セリン、システイン及びその塩
類、シスチン、アルギニン、アスパラギン酸及びその塩
類、プロリンなどを挙げることができる。アミノ酸類の
配合割合としては特に制限されないが、例えば、該加熱
処理物100重量部に対して0.01重量部〜50重量
部を例示することができる。
【0023】糖類としては特に制限されず、目的とする
香味の種類によって適宜選択でき、例えば、リボース、
キシロース、アラビノース、グルコース、フラクトース
などの如き単糖類;シュークロース、ラクトースなどの
如き二糖類を挙げることができる。糖類の配合割合は特
に制限されないが、例えば、該加熱処理物100重量部
に対して0.01重量部〜50重量部を例示することが
できる。
【0024】動植物エキス類としては、例えば、野菜エ
キス、香辛料エキスなどの植物エキス類;ビーフエキ
ス、ポークエキス、チキンエキス、カツオブシエキス、
エビエキス、カニエキス、アサリエキスなどの動物エキ
ス類を挙げることができ、その配合割合は、例えば、該
加熱処理物100重量部に対して0.1重量部〜100
重量部を例示することができる。
【0025】酵母エキス類の配合割合は、例えば、該加
熱処理物100重量部に対して0.01重量部〜50重
量部を例示することができる。
【0026】動植物蛋白加水分解物としては、動植物蛋
白質の酸、アルカリ又は蛋白質分解酵素による加水分解
物を挙げることができ、具体的には、例えば、大豆蛋
白、小麦蛋白等の加水分解物(HVP)、魚介類蛋白等
の加水分解物(HAP)などを例示することができる。
その配合割合は、例えば、該加熱処理物100重量部に
対して0.01重量部〜50重量部を例示することがで
きる。
【0027】本発明では、上記のアミノ酸類、糖類、動
植物エキス類、酵母エキス類及び動植物蛋白加水分解物
をそれぞれ単独又は、2種以上を適宜に組み合わせて使
用することができる。また、本発明では、加熱反応の際
及び/又は加熱反応後に、所望により、他の補助成分を
添加することもでき、このような補助成分としては、例
えば、酢酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸などの如き有機
酸類;5’−イノシン酸、5’−グアニル酸などの如き
核酸類;しょう油、みそ、みりんなどの如き醗酵調味料
類などを挙げることができる。
【0028】このようにして得られる本発明の加熱調理
フレーバーは、適当な希釈剤もしくは担体との組成物の
形態で用いてもよい。このような希釈剤もしくは担体と
しては、例えば、アラビアガム、デキストリン、グルコ
ース、シュークロース、食塩、澱粉、小麦粉などの固体
希釈剤もしくは担体、または水、エタノール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、界面活性剤などの液体希釈
剤もしくは担体を例示することができ、これらの希釈剤
もしくは担体を用いて任意の剤形、例えば、粉末状、顆
粒状、液状、乳液状、ペースト状、その他適宜の剤形に
調製することができるが、例えば、アラビアガム、デキ
ストリンなどを添加して粉末状、顆粒状とすることが安
定性の点、取り扱いの容易さの点で好ましい。
【0029】本発明の加熱調理フレーバーは、優れた且
つユニークな加熱調理フレーバーとして広い利用分野に
応用でき、例えば、スープ類;調味料類;畜肉、鶏肉、
魚介類などの加工食品類;ふりかけ類;インスタント食
品やスナック食品類;缶詰食品類;その他広範な食品類
用の加熱調理フレーバーとして有用である。
【0030】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。
【0031】実施例1第1工程 鶏もも肉のミンチ肉100重量部にチキンオイル50重
量部を添加し攪拌分散させた後、マイコロイダー(特殊
機化工業(株)製)にて平均粒径500μmに粉砕し
た。該粉砕物を顕微鏡にて粒子の大きさを確認したとこ
ろ、粒子の大部分が400〜600μmの大きさであっ
た。また、該粉砕物の水分をケット水分計で測定したと
ころ49.0重量%であった。第2工程 該粉砕肉をオートクレーブ釜に入れ(仕込み全量中の水
分49.0重量%)、攪拌しながら加温し、内温が13
0℃に達してから1時間その温度で加熱を続けた。その
時の内圧は0.29MPaであった。第3工程 60℃まで冷却し、該加熱処理物100重量部に対し、
L−シスチン1重量部、L−プロリン1.5重量部、L
−ロイシン0.1重量部、L−バリン0.1重量部、グ
ルコース3.0重量部、オニオンエキス10重量部、酵
母エキスパウダー2.5重量部を添加した(仕込み全量
中の水分45.5重量%)。再び攪拌しながら加温し、
内温が130℃に達してから2時間その温度で加熱を続
けた。その時の内圧は0.31MPaであった。
【0032】加熱終了後、60℃まで冷却し、該加熱処
理物100重量部に対しデキストリン40重量部と食塩
5重量部を添加混合し、常法に従い真空乾燥を行い、チ
キンフレーバーパウダーを得た(本発明品1)。得られ
たチキンフレーバーパウダーは濃厚な加熱調理感を有し
ていた。
【0033】比較例1 実施例1の第1工程と同様な方法で粉砕した粉砕物10
0重量部に対し、L−シスチン1重量部、L−プロリン
1.5重量部、L−ロイシン0.1重量部、L−バリン
0.1重量部、グルコース3.0重量部、オニオンエキ
ス10重量部、酵母エキスパウダー2.5重量部を添加
した(仕込み全量中の水分45.5重量%)。攪拌しな
がら加温し、内温が130℃に達してから3時間その温
度で加熱を続けた。その時の内圧は0.3MPaであっ
た。
【0034】加熱終了後、60℃まで冷却し、該加熱処
理物100重量部に対しデキストリン40重量部と食塩
5重量部を添加混合し、常法に従い真空乾燥を行い、チ
キンフレーバーパウダーを得た(比較品1)。
【0035】実施例2第1工程 鶏もも肉のミンチ肉100重量部にチキンオイル150
重量部を添加し攪拌分散させた後、実施例1の第1工程
と同様の方法で粉砕した。該粉砕物を顕微鏡にて粒子の
大きさを確認したところ、粒子の大部分が400〜60
0μmの大きさであった。また、該粉砕物の水分をケッ
ト水分計で測定したところ29.4重量%であった。第2工程 該粉砕肉をオートクレーブ釜に入れ(仕込み全量中の水
分29.4重量%)、攪拌しながら加温し、内温が13
0℃に達してから1時間その温度で加熱を続けた。その
時の内圧は0.29MPaであった。第3工程 60℃まで冷却し、該加熱処理物100重量部に対し、
L−シスチン1重量部、L−プロリン1.5重量部、L
−ロイシン0.1重量部、L−バリン0.1重量部、グ
ルコース3.0重量部、オニオンエキス10重量部、酵
母エキスパウダー2.5重量部を添加した(仕込み全量
中の水分27.5重量%)。再び攪拌しながら加温し、
内温が130℃に達してから2時間その温度で加熱を続
けた。その時の内圧は0.31MPaであった。
【0036】該加熱処理物100重量部に対しショ糖脂
肪酸エステル1重量部を添加して、ホモジナイザーで乳
化した後、デキストリン30重量部と食塩5重量部を添
加混合し、常法により真空乾燥を行い、チキンフレーバ
ーパウダーを得た(本発明品2)。官能評価 実施例1、比較例1及び実施例2で得られたチキンフレ
ーバーパウダー(本発明品1、比較品1及び本発明品
2)を、それぞれ市販のチキンスープに0.2%添加し
て、よく訓練された20名のパネラーにて官能評価を行
った。その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】表1官能評価
【0038】パネラーの官能評価では、本発明品1は鶏
肉をボイルしたときの調理感、濃厚感があり、本発明品
2はややコゲ感が強く、比較品1は鶏肉のミート感、調
理感が乏しいとの評価であった。
【0039】実施例3第1工程 アサリむき身100重量部に水100重量部を添加し、
1N塩酸水溶液にてpHを7.5に調製した後、プロテ
アーゼP(天野製薬(株)製)0.1重量部を添加して
45℃にて3時間酵素分解した。該分解物を顕微鏡にて
粒子の大きさを確認したところ、粒子の大部分が50〜
150μmの大きさであった。また、該分解物の水分を
ケット水分計にて測定したところ91.7重量%であっ
た。第2工程 該分解物をオートクレーブ釜に入れ(仕込み全量中の水
分91.7重量%)、攪拌しながら加温し、内温が12
0℃に達してから1時間その温度で加熱を続けた。その
時の内圧は0.21MPaであった。第3工程 60℃まで冷却し、該加熱処理物100重量部に対し、
L−シスチン0.5重量部、L−プロリン0.5重量
部、DL−メチオニン0.1重量部、L−グルタミン酸
ナトリウム1.0重量部、グルコース1.0重量部、H
APパウダー1.5重量部を添加した(仕込み全量中の
水分87.7重量%)。再び攪拌しながら加温し、内温
が120℃に達してから1時間その温度で加熱を続け
た。その時の内圧は0.22MPaであった。
【0040】加熱終了後、60℃まで冷却し、該加熱処
理物100重量部に対しデキストリン80重量部と食塩
5重量部を添加混合し、常法に従い真空乾燥を行い、ア
サリフレーバーパウダーを得た(本発明品3)。得られ
たアサリフレーバーパウダーは濃厚な加熱調理感を有し
ていた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、食品類に、嗜好性に富
んだ強く濃厚な加熱調理したときの調理感を付与するこ
とができ、獣鳥肉類や魚介類を調理したときに生成する
香気と呈味が一体化した加熱調理フレーバーの製造方法
が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(1)〜(3)の工程、(1)獣鳥
    類及び/又は魚介類の肉を物理的粉砕手段及び/又は蛋
    白質分解酵素による粉砕手段により、平均粒径10μm
    〜2000μmに粉砕する工程、(2)該粉砕肉を10
    0℃〜180℃で加熱する工程、(3)該加熱処理物を
    冷却した後、アミノ酸類、糖類、動植物エキス類、酵母
    エキス類及び動植物蛋白加水分解物から選ばれた1種又
    は2種以上の混合物を加えて100℃〜180℃で加熱
    する工程、からなる加熱調理フレーバーの製造方法。
  2. 【請求項2】上記の(2)及び(3)の工程において、
    仕込み全量中の水分が40重量%以上である請求項1記
    載の製造方法。
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