JP2001100643A - 電気光学装置及び投射型表示装置 - Google Patents

電気光学装置及び投射型表示装置

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JP2001100643A
JP2001100643A JP28082199A JP28082199A JP2001100643A JP 2001100643 A JP2001100643 A JP 2001100643A JP 28082199 A JP28082199 A JP 28082199A JP 28082199 A JP28082199 A JP 28082199A JP 2001100643 A JP2001100643 A JP 2001100643A
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light
electro
optical device
liquid crystal
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JP28082199A
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Takeshi Inoue
健 井上
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投射型表示装置に用いられる電気光学装置に
おいて、光源からの光による基板の局部的な熱上昇が起
因する色むらを減少させる構造を提供する。 【解決手段】 電気光学装置としての液晶装置100
は、対向基板80とアクティブマトリクス基板10との
間に液晶層50を挟持してなる。更に、光源からの光が
入射される対向基板80に隣接して、0〜75℃におけ
る熱膨張係数が−10×10−7〜10×10−7/℃
の基板101が配置される。これにより、基板101の
基板面内における熱膨張率むらを減少し、色むらを防止
し、表示品位を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも3つの
基板よりなる電気光学装置に属し、更に、投射型表示装
置等に用いられる電気光学装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】電気光学装置としての液晶装置が用いら
れた投射型表示装置では、光源から出射された光を集光
光源系によって集光しながら液晶装置に導き、この光を
液晶で光変調することにより、所定の画像を拡大投射光
学系によってスクリーンなどの投射面に投射して表示を
行う。液晶装置は、画素電極及びこの画素電極と電気的
に接続されたスイッチング素子とが配置されたアクティ
ブマトリクス基板と、対向電極が形成された対向基板と
の間に液晶を挟持した液晶セルを有する。
【0003】投射型表示装置では、光源からの光を液晶
装置の液晶に焦点がおかれるように集光させている。そ
のため、焦点位置である液晶層から基板厚み分の約1m
mに位置するアクティブマトリクス基板または対向基板
の外面に付いた傷や塵は、焦点距離範囲となり、フォー
カス状態となる。その結果、10〜20μm程度の小さ
な傷や塵も投射画像に映し出され、表示品位を低下させ
てしまう。このような問題を回避するため、液晶セルに
隣接し、これを挟むように一対の厚さ約1mmのNA3
5(商品名、NHテクノ製)の透明基板が配置される。
これにより、液晶セルの基板の外面に傷や塵がつくこと
を防止する。更に、透明基板の基板厚みを約1mm程度
とすることにより、透明基板の液晶セルと接しない側の
面に傷や塵がついても、これらは確実に焦点距離範囲外
に位置することとなって、デフォーカス状態となるた
め、表示品位を低下させることはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような構造の投射型表示装置においては色むらが発生し
ていた。色むらとは、投射型表示装置によりラスター画
面をスクリーン上に表示投射させた時のスクリーン上の
色差のことである。投射型表示装置では、光源から強い
光が液晶装置に照射されるため、透明基板の中央部と四
隅で温度上昇に差が生じるため色むらが発生する。詳細
には、透明基板の中央部と四隅で温度上昇に差が生じる
と、透明基板の基板面内における熱膨張の割合が異な
り、このような透明基板に入射した光は、その出射光が
基板面内で位相が異なる光として出射される。その結
果、投射される画像に色むらが生じ、表示品位を著しく
低下させてしまっていた。特に上述の構成の投射型表示
装置の場合、黒い画面におけるむらが生じていた。
【0005】本発明は上述した問題点に鑑みなされたも
のであり、色むらのない表示品位の高い電気光学装置及
び投射型表示装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電気光学装置
は、上記課題を解決するために、第1の面と第2の面と
を有する第1基板と、第1の面と第2の面とを有する第
2基板と、前記第1基板の第2の面と隣接して配置され
る第3基板と、前記第1基板の第1の面と前記第2基板
の第1の面とが対向配置され、前記第1基板と前記第2
基板との間に挟持された電気光学物質とを有し、前記第
1基板の第2の面の方向から光を照射することにより使
用してなる電気光学装置において、前記第3基板は、0
〜75℃における熱膨張係数が−10×10−7/℃〜
10×10−7/℃であることを特徴とする。
【0007】本発明のこのような構成によれば、ある特
定の熱膨張係数を有する第3基板を配置することによ
り、光源からの光の照射に起因する局部的な温度上昇に
よる第3基板面内における熱膨張むらを減少させること
ができ、色むら表示品位の高い電気光学装置を得るとい
う効果を有する。更に、第3基板を第1基板に隣接して
配置することにより、第1基板の第2の面に傷がついた
り塵などが付着することを防止するという、防塵基板と
して第3基板は機能する。また、ここで第3基板の厚み
が1.0mm以上であれば、第3基板の第1基板と接す
る面と対向する面に傷や塵がついても、それらは焦点距
離範囲外に位置することとなり、表示に影響を及ぼすこ
とがない。ここで、上述の熱膨張係数を有する基板とし
ては、例えばネオセラム(商品名、日本電気硝子製)や
クリアセラム(商品名、オハラ製)などを用いることが
できる。電気光学装置を用いた投射型表示装置において
は、動作時に、常温使用で40〜55°C、少し高い温
度環境(40°C)で55〜70℃ぐらいまで温度上昇
するため、第3基板は、0〜70℃における熱膨張係数
が−10×10−7〜10×10−7/℃であることが
望ましく、更に好ましくは2.0×10−7/℃である
ことが望ましい。このように特定の熱膨張係数を有する
第3基板を用いることにより、色むらの発生を防止する
ことができる。
【0008】また、前記第3基板は1.0mm以上の厚
みを有することを特徴とする。このような構成とするこ
とにより、電気光学装置を投射型表示装置のライトバル
ブとして用いる際、第3基板の第1基板と接する面とは
対向する面上に傷がついたり、塵が付着しても、これら
の傷や塵は確実に焦点距離範囲外に位置することとな
り、第3基板のデフォーカス機能が十分に高められると
いう効果を有する。
【0009】また、前記第3基板は380nm以下の波
長の光を吸収または反射することを特徴とする。このよ
うな構成によれば、電気光学物質として液晶を用いた場
合、380nm以下の波長、すなわち紫外線光の液晶層
への入射を遮断し、紫外線光による液晶配向膜の劣化を
防止するという効果を有する。
【0010】また、前記第2基板には、スイッチング素
子が配置されることを特徴とする。このような構成によ
れば、第3基板により紫外線がスイッチング素子に入射
されることを防止でき、スイッチング素子の劣化を防止
するという効果を有する。
【0011】また、前記第1基板は、前記第3基板と同
じ膨張率係数を有する基板であることを特徴とする。こ
のような構成とすることにより、第1基板においても、
光源からの光の照射に起因する局部的な温度上昇による
基板面内における熱膨張むらを減少させることができ、
更に色むら表示品位の高い電気光学装置を得るという効
果を有する。また、第1基板と第3基板に同じ種類の基
板を用いることにより、第1基板と第3基板とのそれぞ
れの屈折率を等しくすることができるため、光源から導
かれる光は、効率良く、電気光学装置を透過し、光量損
失が極めて小さいという効果を有する。
【0012】本発明の他の電気光学装置は、第1の面と
第2の面とを有する第1基板と、第1の面と第2の面と
を有する第2基板と、前記第1基板の第2の面と隣接し
て配置される第3基板と、前記第1基板の第1の面と前
記第2基板の第1の面とが対向配置され、前記第1基板
と前記第2基板との間に挟持された電気光学物質とを有
し、前記第1基板の第2の面の方向から光を照射するこ
とにより使用してなる電気光学装置において、前記第3
基板は、ネオセラムからなることを特徴とする。
【0013】本発明のこのような構成によれば、ネオセ
ラム(商品名、日本電気硝子製)からなる第3基板を配
置することにより、光源からの光の照射に起因する局部
的な温度上昇による第3基板面内における熱膨張むらを
減少させることができ、色むら表示品位の高い電気光学
装置を得るという効果を有する。更に、第3基板は、第
1基板の第2の面に傷がついたり塵などが付着すること
を防止するという、防塵基板としても機能する。特に、
電気光学装置を用いた投射型表示装置においては、動作
時に、常温使用で40〜55°C、少し高い温度環境
(40°C)で55〜70℃ぐらいまで温度上昇するた
め、第3基板としてネオセラムを用いることにより、基
板の熱膨張率を特定の範囲内に抑え、色むらの発生を防
止することができ、有効である。
【0014】また、前記第1基板はネオセラムからなる
ことを特徴とする。このような構成とすることにより、
第1基板においても、光源からの光の照射に起因する局
部的な温度上昇による基板面内における熱膨張むらを減
少させることができ、更に色むら表示品位の高い電気光
学装置を得るという効果を有する。また、第1基板と第
3基板にネオセラムを用いることにより、第1基板と第
3基板とのそれぞれの屈折率を等しくすることができる
ため、光源から導かれる光は、効率良く、電気光学装置
を透過し、光量損失が極めて小さいという効果を有す
る。
【0015】また、前記第2基板の第2の面に隣接して
配置された第4基板を更に具備し、前記第2基板及び前
記第4基板は石英基板からなることを特徴とする。この
ように第2基板及び第4基板に石英基板を用いることに
より、第2基板及び第4基板を通過することによる光量
損失が小さいという効果を有する。また、第2基板と第
4基板とが同じ材質なので、2つの基板の膨張係数が同
一となり色むらの少ない表示をすることができる。
【0016】また、前記第3基板の第2の面に隣接して
配置された第4基板を更に具備し、前記第2基板及び第
4基板は0〜70℃における熱膨張係数が−10×10
−7/℃〜10×10−7/℃であることを特徴とす
る。このような構成とすることにより、第2基板及び第
3基板においても、光源からの光の照射に起因する局部
的な温度上昇による基板面内における熱膨張むらを減少
させることができ、更に色むら表示品位の高い電気光学
装置を得るという効果を有する。
【0017】また、前記第1基板、第2基板及び第3基
板を挟むように配置された一対の偏光板を更に具備する
ことを特徴とする。ここで、光源からの光の熱を吸収し
やすい偏光板を用いる場合においては、この偏光板に挟
まれる局部的な第3基板の温度上昇による色むらの発生
も顕著となる。このような偏光板が用いられる電気光学
装置においても、一対の偏光板に挟まれる第3基板とし
て、特定の熱膨張率を有する基板を用いる構成とするこ
とにより、色むらを防止し、表示品位の高い電気光学装
置を得るという効果を有する。
【0018】本発明の投射型表示装置は、光源と、入射
光を投射する光学系と、前記光源と前記光学系との間に
介挿され、前記光源からの光を変調して前記光学系に導
く、上述の電気光学装置を有するライトバルブとを具備
することを特徴とする。
【0019】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。尚、本発明の実施の形態では、電気光学装置とし
て液晶装置を用いた投射型表示装置を例として説明す
る。
【0021】図1を用いて投射型表示装置の構成につい
て説明する。
【0022】投射型表示装置1100は、光学系として
の光源装置920と均一照明光学系923と、均一照明
光学系923から出射される光束Wを赤(R)、緑
(G)、青(B)に色分離する色分離光学系924と、
青色光束Bを対応するライトバルブ925Bに導く導光
系927を備えている。更に、色分離光学系924及び
導光系927により色分離された各色光束R、G、Bを
変調する変調手段としての3つの液晶装置からなるライ
トバルブ925R、925G、925Bと、変調された
後の色光束を再合成する色合成手段としての色合成プリ
ズム910と、合成された光束を投射面100の表面に
拡大投射する投射手段としての投射レンズユニット90
6を備えている。
【0023】均一照明光学系923は、2つのレンズ板
921、922と反射ミラー931を備えており、反射
ミラー931を挟んで2つのレンズ板921、922が
直交する状態に配置されている。均一照明光学系923
の2つのレンズ板921、922は、それぞれマトリク
ス状に配置された複数の矩形レンズを備えている。光源
装置920から出射された光束は、第1のレンズ板92
1の矩形レンズによって複数の部分光束に分割される。
そして、これらの部分光束は、第2のレンズ板922の
矩形レンズによって3つのライトバルブ925R、92
5G、925B付近で重畳される。従って、均一照明光
学系923を用いることにより、光源装置920が出射
光束の断面内で不均一な照度分布を有している場合で
も、3つのライトバルブ925R、925G、925B
を均一な照明光で照明することが可能となる。
【0024】各色分離光学系924は、青緑反射ダイク
ロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー
942と、反射ミラー943から構成される。まず、青
緑反射ダイクロイックミラー941において、光束Wに
含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射
され、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向か
う。赤色光束Rはこのミラー941を通過して、後方の
反射ミラー943で直角に反射されて、赤色光束Rの出
射部944からプリズムユニット910の側に出射され
る。
【0025】次に、緑反射ダイクロイックミラー942
において、青緑反射ダイクロイックミラー941におい
て反射された青色、緑色光束B、Gのうち、緑色光束G
のみが直角に反射されて、緑色光束Gの出射部945か
ら色合成光学系の側に出射される。緑反射ダイクロイッ
クミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束Bの
出射部946から導光系927の側に出射される。本例
では、均一照明光学素子の光束Wの出射部から、色分離
光学系924における各色光束の出射部944、94
5、946までの距離がほぼ等しくなるように設定され
ている。
【0026】色分離光学系924の赤色、緑色光束R、
Gの出射部944、945の出射側には、それぞれ集光
レンズ951、952が配置されている。したがって、
各出射部から出射した赤色、緑色光束R、Gは、これら
の集光レンズ951、952に入射して平行化される。
【0027】このように平行化された赤色、緑色光束
R、Gは、ライトバルブ925R、925Gに入射して
変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。す
なわち、これらの液晶装置は、画像情報に応じてスイッ
チング制御されて、これにより、ここを通過する各色光
の変調が行われる。一方、青色光束Bは、導光系927
を介して対応するライトバルブ925Bに導かれ、ここ
において、同様に画像情報に応じて変調が施される。
尚、本例のライトバルブ925R、925G、925B
は、それぞれさらに入射側偏光手段960R、960
G、960Bと、出射側偏光手段961R、961G、
961Bと、これらの間に配置された液晶装置962
R、962G、962Bとからなる液晶ライトバルブで
ある。
【0028】導光系927は、青色光束Bの出射部94
6の出射側に配置した集光レンズ954と、入射側反射
ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらの
反射ミラーの間に配置した中間レンズ973と、ライト
バルブ925Bの手前側に配置した集光レンズ953と
から構成されている。集光レンズ946から出射された
青色光束Bは、導光系927を介して液晶装置962B
に導かれて変調される。各色光束の光路長、すなわち、
光束Wの出射部から各液晶装置962R、962G、9
62Bまでの距離は青色光束Bが最も長くなり、したが
って、青色光束の光量損失が最も多くなる。しかし、導
光系927を介在させることにより、光量損失を抑制す
ることができる。
【0029】各ライトバルブ925R、925G、92
5Bを通って変調された各色光束R、G、Bは、色合成
プリズム910に入射され、ここで合成される。そし
て、この色合成プリズム910によって合成された光が
投射レンズユニット906を介して所定の位置にある投
射面100の表面に拡大投射されるようになっている。
【0030】次に、各ライトバルブに用いられる液晶装
置について、図2を用いて説明する。尚、図2は液晶装
置の概略縦断面図である。
【0031】液晶装置100は、第1基板としての対向
基板80と、第1基板と対向配置された第2基板として
のアクティブマトリクス基板10と、両基板が所定の間
隙を介して貼りあわすために基板の周縁部にそって配置
されたシール53と、両基板間に挟持された液晶層50
とを備えている。対向基板80は液晶層50に接する第
1の面と第1の面と対向する第2の面と有し、アクティ
ブマトリクス基板10は液晶層50に接する第1の面と
第1の面と対向する第2の面とを有する。更に、対向基
板80及びアクティブマトリクス基板10のそれぞれ第
2の面に隣接して、透明基板101、102が配置され
る。そして、この液晶装置100は、対向基板80側に
光源からの分光が入射されるように、投射型表示装置に
配置される。
【0032】アクティブマトリクス基板10は、厚さ
1.2mmの石英基板上に、互いに交差して配置される
複数の走査線及び複数のデータ線と、交差部毎に配置さ
れたスイッチング素子及び画素電極とを備え、これら配
線やスイッチング素子などはアクティブマトリクス基板
10の第1の面に配置されている。このアクティブマト
リクス基板10に隣接して配置される透明基板102と
しては、厚さ約1.1mmの石英基板が用いられる。
【0033】一方、対向基板80は、厚さ1.1mmの
ネオセラム(商品名、日本電気硝子製)上に、アクティ
ブマトリクス基板上の走査線、データ線及びスイッチン
グ素子に対応して形成された遮光膜と、この遮光膜を覆
って形成された透明電極とを備え、これら透明電極等は
対向基板80の第1の面に配置されている。この対向基
板80に隣接して配置される透明基板101としては、
厚さ1.1mmのネオセラムが用いられる。ネオセラム
は、0℃〜380℃における熱膨張係数が約−6.0×
10−7/℃の特性を有する。ライトバルブ等の電気光
学装置の動作保証は通常0°C〜75°Cなので、この
熱膨張係数は、動作保証温度内で有効である。また、ネ
オセラムは、約400nm以上の波長光に対する光透過
率は約90%であり、約400nm付近からそれ以下の
波長に対する光透過率は急激に減少し、波長340nm
の付近ではほぼ光透過率は0となる特性を有しており、
光源からの紫外線を遮蔽するのに有効である。本実施形
態では、対向基板80に遮光層が設けられることによ
り、光源からの光が直接スイッチング素子に入射され
ず、スイッチング素子の誤動作を防止できる。更に、透
明基板101により、や液晶配向膜50を劣化させる紫
外線の入射を制御することができる。
【0034】ここで、透明基板101、102は、それ
ぞれ対向基板やアクティブマトリクス基板に直接、接着
剤などにより貼りつけても良いし、貼りつけずに固定器
具などで固定することもできる。また、対向基板やアク
ティブマトリクス基板と所定の距離をおいて真空空間が
配置されるように防塵ガラス101、102を配置して
も良い。このように空間をあけることにより、対向基
板、アクティブマトリクス基板、そして透明基板に蓄積
される熱を放出することができ、温度上昇を押さえるこ
とができる。
【0035】本実施形態においては、光源が入射される
側の対向基板80に隣接して特定の熱膨張係数を有する
透明基板を配置101することにより、基板面内におけ
る熱膨張むらによる色むらを減少させることができる。
【0036】更に、出射される側のアクティブマトリク
ス基板10及びこれに隣接して配置される透明基板とし
て石英基板を用いることにより、光量損失を小さくする
ことができる。
【0037】ここで、図3に、透明基板として種々の熱
膨張係数を有する基板を用いた場合の色むら発生の度合
いについて示す。測定は図1に示す投射型表示装置とし
た状態での色むらの度合いを測定し、ライトバルブに用
いられる液晶装置の防塵基板を変えて測定した。液晶装
置としては、アクティブマトリクス基板に用いられる基
板に石英基板、対向基板に用いられる基板にネオセラム
を用いた。そして、透明基板は、アクティブマトリクス
基板及び対向基板に接着剤により接着させている。液晶
装置は、対向基板が光源側(入射側)となるように配置
される。色むらの測定は、後述の方法で行い、数値が大
きいほど色むらの度合いが大きい。透明基板は、ネオセ
ラム、石英基板、NA35から選択したものを用いた。
各基板の50℃における熱膨張係数は、ネオセラムは約
−6.0×10−7/℃、石英基板は約5.8×10
−7/℃、NA35は約37×10−7/℃である。
【0038】図3に示すように、入射側の防塵基板とし
てネオセラムを用いる場合、防塵基板として石英基板や
NA35を用いる場合と比較し、色むらを大幅に減少さ
せることができ、基板として熱膨張係数が低い基板を用
いるほど色むらを減少させることができ、結果的に表示
品位を向上させることができる。また、入射側の防塵基
板としてネオセラムを用い、出射側の防塵基板として石
英基板を用いることにより、入射側と出射側の両方にネ
オセラムを用いるよりも、色むらを減少させることがで
きる。
【0039】次に、図4に光源からの光が入射する側に
配置する防塵基板の熱膨張係数と色むらとの関係を示
す。図4において、横軸は50℃における熱膨張係数、
縦軸は色差Δu’v’を示す。色むらの測定は、図1に
示す投射型表示装置とした状態で、光源からの光が入射
する側の防塵基板の熱膨張係数を変えて測定した。投射
型表示装置のライトバルブに用いる液晶装置としては、
アクティブマトリクス基板に用いられる基板に石英基
板、対向基板に用いられる基板にネオセラム、出射側と
なるアクティブマトリクス基板側に配置される透明基板
として石英基板を用いた。透明基板は、アクティブマト
リクス基板及び対向基板に接着剤により接着させてい
る。液晶装置は、対向基板が光源側(入射側)となるよ
うに配置される。
【0040】色むらの測定は、以下の方法で行う。
【0041】図1の投射型表示装置に駆動回路を付け、
ラスター画面をスクリーン上に投射させ、スクリーン上
の最も色の異なる2点を選び出す。そして、この2点の
CIE1976USC表色系の色座標(u,v)、
(u,v)を求め、色差Δu’v’=((u+v
+(u+v1/2を導き出す。色差Δ
u’v’が大きいほど色むらの度合いが大きく逆に、色
差Δu’v’が小さいほど色むらが小さい。なお、スク
リーン上の最も色の異なる2点とは、色差Δu’v’が
最も大きくなるようなスクリーン上の2点のことであ
る。
【0042】図4に示すように、防塵基板として熱膨張
係数が−10×10−7〜10×10−7/℃の基板を
用いることにより、表示上、問題となる色むらとはなら
ない。
【0043】以上、本実施形態においては、光源からの
光が入射される側の基板に隣接して、特定の熱膨張係数
を有する基板を用いることにより、基板面内における熱
膨張率むらの大きさを小さくすることができ、温度上昇
が顕著となる投射型表示装置において、色むらが減少さ
れた表示品位の高い表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における投射型表示装置の概略図で
ある。
【図2】本実施形態の液晶装置の概略断面図である。
【図3】投射型表示装置の液晶装置に用いられる透明基
板として種種変えたときのそれぞれの色むらの割合を示
す表である。
【図4】投射型表示装置の液晶装置に用いられる光源か
らの光が入射される側に配置された透明基板の熱膨張係
数と色むらとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…アクティブマトリクス基板 50…液晶層 80…対向基板 100…液晶装置 101、102…透明基板 906…投射レンズユニット 920…光源装置 925R、925G、925B…ライトバルブ 1100…投射型表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/00 G03B 21/00 D G09F 9/30 316 G09F 9/30 316D Fターム(参考) 2H088 EA14 HA01 HA08 HA13 HA24 HA28 MA04 MA05 2H090 JB02 JD18 LA04 LA12 LA15 5C094 AA03 AA08 AA55 AA60 BA03 BA16 BA43 CA19 CA24 DA12 EA04 EA05 EB02 ED01 ED03 ED05 ED11 ED14 FA02 FB02 FB15 JA20 5G435 AA04 AA12 BB12 BB15 BB17 CC09 CC12 DD05 DD10 DD12 EE25 GG02 GG03 GG04 GG08 GG16 GG28 HH02 LL15

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の面と第2の面とを有する第1基板
    と、 第1の面と第2の面とを有する第2基板と、 前記第1基板の第2の面と隣接して配置される第3基板
    と、 前記第1基板の第1の面と前記第2基板の第1の面とが
    対向配置され、前記第1基板と前記第2基板との間に挟
    持された電気光学物質とを有し、 前記第1基板の第2の面の方向から光を照射することに
    より使用してなる電気光学装置において、 前記第3基板は、0〜75℃における熱膨張係数が−1
    0×10−7/℃〜10×10−7/℃であることを特
    徴とする電気光学装置。
  2. 【請求項2】 前記第3基板は1.0mm以上の厚みを
    有することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第3基板は380nm以下の波長の
    光を吸収または反射することを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 【請求項4】 前記第2基板には、スイッチング素子が
    配置されることを特徴とする請求項3に記載の電気光学
    装置。
  5. 【請求項5】 前記第1基板は、前記第3基板と同じ膨
    張率係数を有する基板であることを特徴とする請求項1
    から請求項4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 【請求項6】 第1の面と第2の面とを有する第1基板
    と、 第1の面と第2の面とを有する第2基板と、 前記第1基板の第2の面と隣接して配置される第3基板
    と、 前記第1基板の第1の面と前記第2基板の第1の面とが
    対向配置され、前記第1基板と前記第2基板との間に挟
    持された電気光学物質とを有し、 前記第1基板の第2の面の方向から光を照射することに
    より使用してなる電気光学装置において、 前記第3基板は、ネオセラムからなることを特徴とする
    電気光学装置。
  7. 【請求項7】 前記第1基板はネオセラムからなること
    を特徴とする請求項6記載の電気光学装置。
  8. 【請求項8】 前記第2基板の第2の面に隣接して配置
    された第4基板を更に具備し、前記第2基板及び前記第
    4基板は石英基板からなることを特徴とする請求項1か
    ら請求項7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 【請求項9】 前記第3基板の第2の面に隣接して配置
    された第4基板を更に具備し、前記第2基板及び第4基
    板は0〜70℃における熱膨張係数が−10×10−7
    /℃〜10×10−7/℃であることを特徴とする請求
    項8に記載の電気光学装置。
  10. 【請求項10】 前記第1基板、第2基板及び第3基板
    を挟むように配置された一対の偏光板を更に具備するこ
    とを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に
    記載の電気光学装置。
  11. 【請求項11】 光源と、 入射光を投射する光学系と、 前記光源と前記光学系との間に介挿され、前記光源から
    の光を変調して前記光学系に導く、請求項1から請求項
    10のいずれか一項に記載の電気光学装置を有するライ
    トバルブとを具備することを特徴とする投射型表示装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005049744A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Nec Corp 液晶表示装置及び液晶プロジェクタ
JP2007293079A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Victor Co Of Japan Ltd 反射型液晶表示素子
JP2010282042A (ja) * 2009-06-05 2010-12-16 Seiko Epson Corp 電気光学表示装置及びプロジェクター

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