JP2001099317A - 自動車用変速機 - Google Patents

自動車用変速機

Info

Publication number
JP2001099317A
JP2001099317A JP27653199A JP27653199A JP2001099317A JP 2001099317 A JP2001099317 A JP 2001099317A JP 27653199 A JP27653199 A JP 27653199A JP 27653199 A JP27653199 A JP 27653199A JP 2001099317 A JP2001099317 A JP 2001099317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
select
motor
drive mechanism
side drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27653199A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Inoue
昌弘 井上
Koji Shima
孝爾 嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP27653199A priority Critical patent/JP2001099317A/ja
Publication of JP2001099317A publication Critical patent/JP2001099317A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速操作を比較的容易に行うことができ、ま
た、従来の油圧式のものに比べて、安価、軽量、かつコ
ンパクトで、小型車に十分に適用可能な自動車用変速機
を提供する。 【解決手段】 変速操作を行うための変速操作機構は、
シフトフォークを有する複数のシフト機構部と、各シフ
ト機構部の内の一つと選択的に係合されるセレクト機構
部とを備える。このセレクト機構部は、セレクト用モー
タ14を駆動源とするセレクト側駆動機構Dにより駆動
される。シフト機構部は、シフト用モータ15を駆動源
とするシフト側駆動機構Eにより駆動される。前記シフ
ト側駆動機構Eが、シフト用モータ15の回転出力を減
速するウォーム44およびウォームホイール45を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用変速機に
係り、特に、変速操作を行うための変速操作機構部分の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、手動式変速機においては、運転
者によるシフトレバー操作とアクセルの踏み込み加減に
よって自動車の走行具合を制御できるので、トルクコン
バータ付きの自動変速機を使用する場合よりも自動車を
自在に扱っているという満足感を運転者に与える。ま
た、手動式変速機は、自動変速機に比較して動力の伝達
効率が高く、構造も簡単であるので、耐久性や信頼性が
高いという利点があるものの、市街地等では頻繁にシフ
トレバーを動かして変速操作を繰り返さねばならず、変
速操作が繁雑になる。
【0003】一方、自動変速機は前記の手動式変速機の
ようなクラッチやシフトレバーを使用した変速操作を行
う必要がないため、運転が容易になるという利点がある
ものの、手動式変速機に比較して、運転者に変速操作の
満足感を与える点で不十分であり、また、動力の伝達効
率が低いなどの問題がある。
【0004】そこで、従来技術では、運転者に変速操作
の満足感を与えつつ、高い伝達効率を確保し、かつ、変
速操作を比較的容易に行えるようにするため、足踏み式
クラッチと手動式変速機を用いながら、マイクロコンピ
ュータ等で制御された油圧式アクチュエータによって発
進や変速を行えるようにした、いわゆるNAVI(newad
vanced vehicle with intelligence)と称される変速機
が提供されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな油圧式アクチュエータを使用した自動車用変速機
は、変速機全体の構造が大型化するとともに、部品点数
も多くなるため、大型車には適用できても、小型車には
適用し難いという問題がある。このような油圧式のもの
に代えて、電動式のもので変速操作を行うようにするこ
とも考えられるが、特にシフト動作については大きい駆
動力を必要とするので、シフト動作用のモータとして容
量の大きいものを必要とし、単純に油圧式のものを電動
式に置き換えるだけでは、依然として変速機全体の構造
が大型化するとともに、部品点数も多くなるという問題
がある。本発明は、前記の問題点を解決するためになさ
れたもので、運転者に変速操作の満足感を与えつつ、高
い動力伝達効率を確保し、かつ、変速操作も比較的容易
に行え、さらに、変速操作を行う機構部分の部品点数も
少なくて済み、軽量、コンパクトで、小型車にも十分に
適用可能な自動車用変速機を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を解決するた
め、本発明の自動車用変速機は、シフトフォークを有す
る複数のシフト機構部と、各シフト機構部の内の一つと
選択的に係合されるセレクト機構部と、セレクト用モー
タを駆動源として、前記セレクト機構部を前記シフト機
構部の内の一つと選択的に係合するように駆動するセレ
クト側駆動機構と、シフト用モータを駆動源として、前
記セレクト機構部により選択されたシフト機構部を駆動
して前記シフトフォークによる変速操作を行わせるシフ
ト側駆動機構とを備え、前記シフト側駆動機構が、シフ
ト用モータの回転出力を減速するウォームおよびウォー
ムホイールからなる減速機構を備えることを特徴として
いる(請求項1)。
【0007】前記の構成の自動車用変速機によれば、セ
レクト用モータを駆動源とする前記セレクト側駆動機構
によって、セレクト機構部を前記シフト機構部の内の一
つと選択的に係合させることができる。また、シフト用
モータを駆動源とするシフト側駆動機構によって、前記
セレクト機構部により選択されたシフト機構部を駆動し
て、前記シフトフォークによる変速操作を行わせること
ができ、この際、シフト用モータの回転出力を、前記シ
フト側駆動機構の減速機構によって減速して前記シフト
機構部に伝達することができる。このように、前記自動
車用変速機は、従来の手動式の変速機を基本としている
ため、高い伝達効率を確保できる。また、変速操作はモ
ータの動力を利用した電動式のものとなるため、変速操
作を比較的容易に行える。さらに、シフト用モータの回
転出力を減速する減速機がウォームおよびウォームホイ
ールからなるので、容量の小さいシフト用モータによっ
てシフト動作に必要な動力を得ることができる。このた
め、シフト用モータとして小型のものを用いることがで
き、従来の油圧式のものと比較して安価、軽量、かつコ
ンパクトになり、小型車にも十分に適用可能となる。
【0008】前記自動車用変速機において、前記シフト
側駆動機構およびセレクト側駆動機構の何れか一方は、
セレクト機構部のセレクトシャフトを軸方向に駆動し、
他方はセレクトシャフトを周方向に駆動するものである
のが好ましい(請求項2)。この場合、前記シフト側駆
動機構およびセレクト側駆動機構によって、セレクトシ
ャフトを軸方向と周方向とに駆動することにより変速操
作を行うことができるので、変速機をより一層コンパク
トにすることができる。
【0009】請求項2記載の自動車用変速機において
は、前記シフト用モータの軸線を、ウォームの軸線に対
して直交させているのが好ましい(請求項3)。この場
合には、ウォームの軸線の延長上にシフト用モータの軸
線を配置する場合よりも、シフト側駆動機構のウォーム
軸線方向の大きさを小さくすることができる。
【0010】請求項3記載の自動車用変速機において
は、前記シフト用モータとウォームとの間に、はすばか
さ歯車を介在しているのが好ましく(請求項4)、この
場合には、前記シフト用モータの軸線を、ウォームの軸
線に対して容易に直交させることができる。また、はす
ばかさ歯車による動力伝達であるので、静粛性を確保す
ることができる。
【0011】前記セレクト側駆動機構は、セレクト用モ
ータの回転出力を減速する平歯車からなる減速機構を備
えるのが好ましく(請求項5)、この場合には、前記減
速機構が逆効率の良好な平歯車からなるので、セレクト
用モータが異常停止した場合でも、当該平歯車を外力に
より容易に回転させることができる。このため、セレク
ト用モータの異常時においても、外力によりセレクト操
作を支障なく行うことができる。
【0012】前記シフト側駆動機構およびセレクト側駆
動機構に設けられた歯車類は、合成樹脂材或いは油含浸
焼結材からなるのが好ましく(請求項6)、この場合に
は、前記歯車類に対してオイルやグリス等の潤滑剤を供
給する必要がないとともに、低温時でも円滑な作動状態
を確保することができる。
【0013】前記シフト用モータは、直流モータである
のが好ましく(請求項7)、この場合には、前記直流モ
ータが荷重制御可能であるので、シフト動作に必要な力
を容易に得ることができる。
【0014】前記シフト用モータの出力は、摩擦式電磁
クラッチを介して前記シフト側駆動機構に伝達するのが
好ましい(請求項8)。この構成においては、シフト機
構部からシフト用モータに対して一定値以上のトルクが
作用した場合に、電磁クラッチの摩擦部分を滑らせるこ
とにより、シフト用モータに過大トルクが作用するのを
防止することができる。また、シフト状態でシフト用モ
ータが故障した場合でも、前記電磁クラッチによって当
該モータとシフト機構部とを切り離すことにより、シフ
ト状態を容易に解除することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示し
て、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。図
1は、自動車用変速機の一例として、4段変速の場合の
変速パターンを示す説明図である。同図中、符号“1”
〜“4”は、1速〜4速までの各々の変速位置を、ま
た、“N”は中立位置を、“R”は後退位置をそれぞれ
示している。そして、図中の上下方向が後述のシフトシ
ャフト3を軸方向に沿って移動させるシフト方向に対応
し、また、左右方向が後述のセレクトシャフト7を軸方
向に沿って移動させるセレクト方向に対応している。
【0016】図2は、図1に示した変速パターンに対応
する変速操作機構の一部を示す斜視図である。この実施
の形態の変速操作機構Cは、複数(ここでは3つ)のシフ
ト機構部1a,1b,1cと、セレクト機構部2とを備え
る。各々のシフト機構部1a〜1cは、図1の変速パター
ンの各列にそれぞれ対応しており、図示しないシフトフ
ォークが取り付けられたシフトシャフト3と、このシフ
トシャフト3のシフトフォークから離れた他端側に固定
されたシフトレバー4とを備え、各シフトレバー4の下
端にはダルマ型の凹部5が形成されている。
【0017】一方、セレクト機構部2は、セレクトシャ
フト7と、このセレクトシャフト7の途中に固定された
セレクトレバー8とを有し、セレクトレバー8の上部9
は、シフトレバー4の凹部5に合致した形状に形成され
ている。そして、セレクトシャフト7がセレクト方向に
移動することでセレクトレバー8の上部9がシフトレバ
ー4の凹部5に嵌まり込んで各シフト機構部1a〜1cの
内の一つが選択され、また、セレクトシャフト7が周方
向に正逆転されることで、シフトシャフト3がシフト方
向に沿って移動され、その結果、図示しないシフトフォ
ークがトランスミッション歯車の組み合わせを切り換え
ることで、変速されるようになっている。
【0018】図3は本発明の実施の形態における自動車
用変速機において、変速操作機構Cを駆動するための電
気系統の全体構成を示すブロック図である。同図中、1
2は図1に示した変速段を設定するための設定スイッ
チ、13はこの設定スイッチ12からの設定信号に応じ
て各部を制御する制御回路、14はセレクトシャフト7
をセレクト方向に駆動するためのセレクト用モータ、1
5はセレクトシャフト7を正逆転することでシフトシャ
フト3をシフト方向に駆動して前記シフトフォークによ
る変速操作を行わせるためのシフト用モータである。
【0019】この実施の形態では、両モータ14,15
は直流モータにより構成されており、いずれも正逆転が
可能となるように、ブリッジ接続等による正逆転回路
(図示せず)を備えた構成となっている。また、17はシ
フト用モータ15を変速操作機構Cに連係させる摩擦式
電磁クラッチ、18は信号レベル反転用のインバータで
ある。そして、制御回路13からの制御信号およびイン
バータ18によって、シフト操作と同時に電磁クラッチ
17がオンとなり、シフト用モータ15の動力が電磁ク
ラッチ17を介して変速操作機構Cのシフトシャフト3
の駆動源として伝達される。21はセレクトシャフト7
のセレクト方向の移動量を検出するためのセレクトセン
サ、22はシフトシャフト3のシフト方向の移動量(実
際にはセレクトシャフト7の回転量)を検出するための
シフトセンサである。
【0020】なお、23は車載バッテリであり、この車
載バッテリ23の配線経路は、この実施の形態の場合、
通常運転時に必要な電気系統と、変速操作時に前記の各
モータ14,15等に通電する電気系統とが分離して設
けられている。これは、通常運転時の電気系統について
は、常時通電が必要である一方、変速操作のための電気
系統は、変速が必要となる場合にのみ制御回路13から
の制御信号によって各モータ14,15等に間欠的に通
電すればよく、使用形態が異なるためである。
【0021】図4は、前記変速操作機構Cのセレクト側
駆動機構Dおよびシフト側駆動機構Eの詳細を示す正面
図、図5は、図4のA矢視図、図6は、図4のB矢視図
であり、図2および図3に対応する部分には同一の符号
を付す。図4ないし図6において、前記セレクト用モー
タ14およびシフト用モータ15は、ケーシング26に
取り付けられて前記セレクト側駆動機構Dおよびシフト
側駆動機構Eにそれぞれ組み込まれている。セレクト用
モータ14の出力軸には、平歯車27が取り付けられ、
この平歯車27は、ケーシング26に回転自在に取り付
けられた歯車シャフト29の下部に固定された平歯車2
8に噛合している。さらに、歯車シャフト29には平歯
車28よりも上部に平歯車30が固定され、この平歯車
30には扇形の平歯車31が噛合し、この平歯車31に
レバー34の一端が一体回動可能に連結され、レバー3
4の他端はピン35およびスリーブ36を介してセレク
トシャフト7に連結されている。なお、前記各平歯車2
7,28,30,31は、セレクト側減速機構Xを構成
している。
【0022】また、セレクトシャフト7の端部には、ス
プラインシャフト37が延設されており、その末端部が
ケーシング26に回転自在に支持されている。スリーブ
36は、セレクトシャフト7に相対回転可能に外嵌さ
れ、ピン35がスリーブ36を貫通してセレクトシャフ
ト7の周方向に沿って形成された図示しない周溝に嵌め
込まれることで、セレクトシャフト7の回動を許容する
一方、レバー34の揺動でセレクトシャフト7を軸方向
に駆動できるようになっている。
【0023】したがって、この構成において、セレクト
用モータ14が正転或いは逆転駆動されると、その動力
が平歯車27,28、歯車シャフト29および平歯車3
0,31を介してレバー34に伝えられ、レバー34が
揺動することでスリーブ36およびピン35を介してセ
レクトシャフト7が軸方向、すなわちセレクト方向に移
動される。この際、セレクト用モータ14の回転は、各
平歯車27,28,30,31によって減速されて、レ
バー34に伝達される。なお、前記の扇形の歯車31の
一部には切欠部32が設けられるとともに、この切欠部
32に対向するケーシング26の位置にはセレクトセン
サ21が配置され、平歯車31の回転量をセレクトセン
サ21で検出することで、制御回路13がセレクトシャ
フト7のセレクト方向の移動量を制御するようにしてい
る。
【0024】一方、シフト用モータ15の出力軸には、
前述の電磁クラッチ17が設けられており、この電磁ク
ラッチ17の軸端にはかさばかさ歯車41が設けられ、
このかさばかさ歯車41は、ウォームシャフト43の下
端に固定されたかさばかさ歯車42に噛合している。ま
た、前記ウォームシャフト43のかさばかさ歯車42よ
りも上方にはウォーム44が設けられ、このウォーム4
4に扇形のウォームホイール45が噛合している。この
ウォームホイール45の軸心部は、前述のスプラインシ
ャフト37の中間部にスプライン嵌合されている。
【0025】前記ウォームシャフト43は、シフト用モ
ータ15の出力軸と直交した状態でケーシング26に回
転自在に取り付けられている。このように、前記ウォー
ムシャフト43の軸線とシフト用モータ15の軸線とを
直交させることにより、ウォーム44の軸線の延長上に
シフト用モータ14が大きく突出するのを防止して、シ
フト側駆動機構Eのコンパクト化を達成している。ま
た、前記かさばかさ歯車41,42により前記シフト用
モータ15を軸線とウォーム44の軸線に対して容易に
直交させているとともに、動力伝達時の騒音発生を抑制
している。なお、前記はすばかさ歯車41,42、ウォ
ーム44およびウォームホイール45は、シフト側減速
機構Yを構成している。
【0026】したがって、この構成において、シフト用
モータ15が正転或いは逆転駆動されると、その動力が
はすばかさ歯車41,42、ウォームシャフト43、ウ
ォーム44、およびウォームホイール45に伝えられ、
ウォームホイール45が揺動することでスプラインシャ
フト37およびセレクトシャフト7が共に周方向に回動
され、その結果、図2に示したように、セレクトレバー
8がシフトレバー4に対して嵌合状態にあるときに、選
択されたシフトシャフト3がシフト方向に移動されて、
シフト動作が行われる。
【0027】なお、ウォームホイール45の一部には切
欠部46が設けられるとともに、この切欠部46に対向
するケーシング26の位置にはシフトセンサ22が配置
され、ウォームホイール45の回転量をシフトセンサ2
2で検出することで、制御回路13がシフトシャフト3
のシフト方向の移動量を制御するようにしている。ま
た、前記電磁クラッチ17は、前記シフト動作時にシン
クロの噛み合い不良等が生じて、シフト機構部1a〜1
cからシフト用モータ15に対して一定値以上のトルク
が作用すると、その摩擦部分が滑るように設定されてお
り、これにより、シフト用モータ15に過大トルクが作
用するのを防止している。
【0028】次に、前記構成の自動車用変速機における
変速操作時の全体的な動作について説明する。まず、エ
ンジンの始動後、一例として、中立位置(ニュートラル
状態)から1速の位置(ロー状態)に変速する場合の動作
について説明する。図1に示した変速パターンの中立位
置“N”では、セレクトシャフト7に取り付けられてい
るセレクトレバー8は、各シフト機構部1a〜1cのいず
れのシフトレバー4の凹部5にも嵌合されておらず、離
間した状態にある。次に、変速段設定スイッチ12によ
り1速を選択すると、制御回路13は、まず、セレクト
用モータ14を起動する。このセレクト用モータ14の
起動により、前述のように、セレクトシャフト7がセレ
クト方向に移動される。そして、制御回路13は、セレ
クトセンサ21の検出結果に基づいて、セレクトレバー
8の上部9がシフト機構部1aのシフトレバー4の凹部
5に嵌まり込んだことを検出すると、セレクト用モータ
14への通電を停止する。
【0029】引き続いて、制御回路13は、電磁クラッ
チ17をオンすると同時にシフト用モータ15を起動す
る。このシフト用モータ15の起動により、前述のよう
に、セレクトシャフト7が回動される。そして、制御回
路13は、シフトセンサ22の検出結果に基づいて、セ
レクトシャフト7の回動に伴ってシフトシャフト3がシ
フト方向に移動されて図外のシフトフォークが1速目の
トランスミッション歯車を所定位置まで移動したことを
検出すると、シフト用モータ15への通電を停止する。
なお、ここでは、一例として、中立位置(ニュートラル
状態)から1速の位置(ロー状態)に変速する場合につい
て説明したが、他の変速操作を行う場合も基本的な動作
は同じである。
【0030】前記自動車用変速機は、前記シフト用モー
タ15が荷重制御可能な直流モータであるので、シフト
動作に必要な力を容易に得ることができる。しかも、シ
フト用モータ15の回転出力を減速するシフト側駆動機
構Eに、ウォーム44およびウォームホイール45を構
成しているので、容量の小さいシフト用モータ15によ
ってシフト動作に必要な動力を得ることができる。この
ため、シフト用モータ15として小型のものを用いるこ
とができ、従来の油圧式のものと比較して安価、軽量、
かつコンパクトになり、小型車にも十分に適用可能とな
る。
【0031】また、前記シフト側駆動機構Eおよびセレ
クト側駆動機構Dによって、セレクトシャフト7を軸方
向と周方向とに駆動して変速操作を行うので、変速機を
より一層コンパクトにすることができる。さらに、前記
セレクト用モータ15の出力を、逆効率が良好な平歯車
27,28,30,31からなるセレクト側減速機構X
を介して前記セレクト機構部2に伝達するので、セレク
ト用モータ14が異常停止した場合でも、当該平歯車2
7,28,30,31を外力により容易に回転させるこ
とができる。このため、セレクト用モータ14の異常時
においても、外力によりセレクト操作を支障なく行うこ
とができる。また、シフト状態でシフト用モータ15が
故障した場合には、電磁クラッチ17を非励磁状態にし
てウォーム44を回動させることにより、シフト動作を
行わせることができ、シフト状態でシフト用モータ15
が故障した場合には、前記電磁クラッチ17によって当
該モータ15とシフト機構部1a〜1cとを切り離し
て、ウォーム44を回動させることにより、シフト状態
を容易に解除することができる。
【0032】前記の実施の形態では、シフト用モータ1
5を正逆転可能な構成としたが、一方向にのみ回転する
汎用のモータを使用する場合には、図7に示すように、
このシフト用モータ15と電磁クラッチ17との間にサ
ブギヤボックス50を設けて、正逆転が可能な構成とす
ることができる。すなわち、このサブギヤボックス50
は、第1、第2、第3の各シャフト51,52,53が
並列配置され、各シャフト51,52,53に正逆転切
換用の歯車55〜58がそれぞれ取り付けられ、また、
第1シャフト51は、シフト用モータ15の出力軸に対
して、軸方向に移動可能に連結されており、さらにこの
第1シャフト51にはボールネジ61を介して正逆転切
換用モータ62が接続されている。
【0033】そして、正転の場合には、正逆転切換用モ
ータ62とボールネジ61とによって図示のように3つ
の歯車55,56,58が組み合わされて、第3シャフ
ト53がシフト用モータ15と同じ方向に回転される。
また、逆転の場合には、第1、第3シャフト51,53
の他方の各歯車54,57が組み合わされて、第3シャ
フト53がシフト用モータ15と逆方向に回転される。
このような構成により、一方向のみに回転する汎用のシ
フト用モータ15を適用して、これをシフト用モータと
して兼用することが可能になる。
【0034】前記の実施の形態では、セレクト側減速機
構Xを構成する平歯車27,28,30,31、および
シフト側減速機構Yを構成する歯車41,42,44,
45等は全て金属製のものを使用しているが、合成樹脂
製のものや、或いは油含浸焼結材を使用することも可能
である。このような材質のものを使用する場合には、オ
イルやグリスといった潤滑剤が不要であり、かつ、低温
時でも円滑な作動状態を確保することができるといった
利点がある。
【0035】この実施の形態では、便宜上、4段変速の
場合について説明したが、変速段数はこれに限定される
ものではない。その他の点においても前記の実施の形態
に限定されるものではなく、変速操作機構Cの部分に関
して発明の要旨の範囲内において種々の応用、変形を加
えることが可能である。たとえば、この実施の形態で
は、セレクトシャフト7のセレクト方向の移動でシフト
機構部1a〜1cの選択を行い、セレクトシャフト7の回
転でシフトシャフト3を駆動するようにしているが、こ
れとは逆に、セレクトシャフト7の回転でシフト機構部
1a〜1cの選択を行い、セレクトシャフト7の移動でシ
フトシャフト3を駆動するような構成とすることもでき
る。また、セレクト用モータ14として、直流モータに
代えてステッピングモータを使用することもできる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。請
求項1に係る自動車用変速機によれば、従来の手動式の
変速機を基本構成とするため、高い伝達効率を確保でき
る。また、変速操作はモータの動力を利用した電動式の
ものとなるため、変速操作も比較的容易に行える。さら
に、シフト用モータの回転出力を減速する減速機がウォ
ームおよびウォームホイールからなるので、容量の小さ
いシフト用モータによってシフト動作に必要な動力を得
ることができる。このため、シフト用モータとして小型
のものを用いることができ、従来の油圧式のものと比較
して安価、軽量、かつコンパクトになり、小型車にも十
分に適用可能となる。
【0037】請求項2に係る自動車用変速機によれば、
シフト側駆動機構およびセレクト側駆動機構によって、
セレクトシャフトを軸方向と周方向とに駆動することに
より変速操作を行うことができるので、変速機をより一
層コンパクトにすることができる。
【0038】請求項3に係る自動車用変速機によれば、
シフト用モータの軸線を、ウォームの軸線に対して直交
させているので、ウォームの軸線の延長上にシフト用モ
ータの軸線を配置する場合よりも、シフト側駆動機構の
ウォーム軸線方向の大きさを小さくすることができる。
このため、変速機をより一層コンパクトにすることがで
きる。
【0039】請求項4に係る自動車用変速機によれば、
シフト用モータとウォームとの間に、はすばかさ歯車を
介在しているので、前記シフト用モータの軸線を、ウォ
ームの軸線に対して容易に直交させることができるとと
もに、シフト側駆動機構の静粛性を確保することができ
る。
【0040】請求項5に係る自動車用変速機によれば、
セレクト側の減速機構を逆効率が良好な平歯車で構成し
ているので、セレクト用モータが異常停止した場合で
も、当該平歯車を外力により容易に回転させることがで
きる。このため、セレクト用モータの異常時において
も、外力によりセレクト操作を支障なく行うことができ
る。
【0041】請求項6に係る自動車用変速機によれば、
シフト側駆動機構およびセレクト側駆動機構を構成する
歯車類に対してオイルやグリス等の潤滑剤を供給する必
要がないので、メンテナンスフリーを達成することがで
きるとともに、低温時でも円滑な作動状態を確保するこ
とができる。
【0042】請求項7に係る自動車用変速機によれば、
直流モータにより、シフト動作に必要な力を容易に得る
ことができるので、電気制御方式の変速機を容易に実現
できる。
【0043】請求項8に係る自動車用変速機によれば、
シフト機構部からシフト用モータに対して一定値以上の
トルクが作用した場合に、電磁クラッチの摩擦部分を滑
らせて、シフト用モータに過大トルクが作用するのを防
止することができる。このため、シフト用モータが破損
するのを防止することができる。また、シフト状態でシ
フト用モータが故障した場合でも、前記電磁クラッチに
よって当該モータとシフト機構部とを切り離すことによ
り、シフト状態を容易に解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用変速機における変速パターン
の一例を示す説明図である。
【図2】図1に示した変速パターンに対応する変速操作
機構の要部を示す斜視図である。
【図3】変速操作機構を駆動するための電気系統の全体
構成を示すブロック図である。
【図4】変速操作機構の詳細を示す正面図である。
【図5】図4のA矢視図である。
【図6】図4のB矢視図である。
【図7】本発明の自動車用変速機の他の実施の形態を示
す正面図である。
【符号の説明】 1a シフト機構部 1b シフト機構部 1c シフト機構部 2 セレクト機構部 3 シフトシャフト 7 セレクトシャフト 14 セレクト用モータ 15 シフト用モータ 17 摩擦式電磁クラッチ 27,28,30,31 平歯車 41,42 はすばかさ歯車 44 ウォーム 45 ウォームホイール 50 サブギヤボックス C 変速操作機構 D セレクト側駆動機構 E シフト側駆動機構 X セレクト側減速機構 Y シフト側減速機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J067 AA04 AA21 AB22 AB23 AC05 BA52 BA56 CA32 DA43 DB32 EA61 FB33 FB61 FB83 FB90 GA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シフトフォークを有する複数のシフト機構
    部と、 各シフト機構部の内の一つと選択的に係合されるセレク
    ト機構部と、 セレクト用モータを駆動源として、前記セレクト機構部
    を前記シフト機構部の内の一つと選択的に係合するよう
    に駆動するセレクト側駆動機構と、 シフト用モータを駆動源として、前記セレクト機構部に
    より選択されたシフト機構部を駆動して前記シフトフォ
    ークによる変速操作を行わせるシフト側駆動機構とを備
    え、 前記シフト側駆動機構が、シフト用モータの回転出力を
    減速するウォームおよびウォームホイールからなる減速
    機構を備えることを特徴とする自動車用変速機。
  2. 【請求項2】前記シフト側駆動機構およびセレクト側駆
    動機構の何れか一方が、セレクト機構部のセレクトシャ
    フトを軸方向に駆動し、他方がセレクトシャフトを周方
    向に駆動する請求項1記載の自動車用変速機。
  3. 【請求項3】前記シフト用モータの軸線を、ウォームの
    軸線に対して直交させている請求項2記載の自動車用変
    速機。
  4. 【請求項4】前記シフト用モータとウォームとの間に、
    はすばかさ歯車を介在している請求項3記載の自動車用
    変速機。
  5. 【請求項5】前記セレクト側駆動機構が、セレクト用モ
    ータの回転出力を減速する平歯車からなる減速機構を備
    える請求項1記載の自動車用変速機。
  6. 【請求項6】前記シフト側駆動機構およびセレクト側駆
    動機構に設けられた歯車類が、合成樹脂材或いは油含浸
    焼結材からなる請求項1記載の自動車用変速機。
  7. 【請求項7】前記シフト用モータが直流モータである請
    求項1記載の自動車用変速機。
  8. 【請求項8】前記シフト用モータの出力を、摩擦式電磁
    クラッチを介して前記シフト側駆動機構に伝達する請求
    項1記載の自動車用変速機。
JP27653199A 1999-09-29 1999-09-29 自動車用変速機 Pending JP2001099317A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27653199A JP2001099317A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 自動車用変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27653199A JP2001099317A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 自動車用変速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001099317A true JP2001099317A (ja) 2001-04-10

Family

ID=17570779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27653199A Pending JP2001099317A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 自動車用変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001099317A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2825439A1 (fr) * 2001-06-01 2002-12-06 Peugeot Citroen Automobiles Sa Module de commande interne de boite de vitesses
JP2009052748A (ja) * 2008-11-06 2009-03-12 Nsk Ltd 変速機用電動駆動装置
CN103225686A (zh) * 2013-04-08 2013-07-31 无锡金田元丰科技股份有限公司 自动变速器换挡操纵机构
CN103511618A (zh) * 2012-06-29 2014-01-15 上海捷能汽车技术有限公司 换挡执行装置、包括其的电动汽车及换挡控制方法
CN103629338A (zh) * 2013-11-04 2014-03-12 山东蓬翔汽车有限公司 一种自动选换挡操纵机构
CN109958751A (zh) * 2019-04-23 2019-07-02 宁波德普隆汽车***有限公司 一种电子换挡执行器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2825439A1 (fr) * 2001-06-01 2002-12-06 Peugeot Citroen Automobiles Sa Module de commande interne de boite de vitesses
JP2009052748A (ja) * 2008-11-06 2009-03-12 Nsk Ltd 変速機用電動駆動装置
CN103511618A (zh) * 2012-06-29 2014-01-15 上海捷能汽车技术有限公司 换挡执行装置、包括其的电动汽车及换挡控制方法
CN103225686A (zh) * 2013-04-08 2013-07-31 无锡金田元丰科技股份有限公司 自动变速器换挡操纵机构
CN103629338A (zh) * 2013-11-04 2014-03-12 山东蓬翔汽车有限公司 一种自动选换挡操纵机构
CN109958751A (zh) * 2019-04-23 2019-07-02 宁波德普隆汽车***有限公司 一种电子换挡执行器
CN109958751B (zh) * 2019-04-23 2024-01-16 宁波德普隆汽车***有限公司 一种电子换挡执行器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0310387A2 (en) Transmission control apparatus
US8721497B2 (en) Automatic speed control system for manual transmission
US6629589B2 (en) Vehicle clutch driving device and gear shifting device of vehicle transmission
ITMI990301A1 (it) Sistema di cambio marce controllato elettronicamente per una trasmissione manuale
KR100743131B1 (ko) 레인지절환장치
JP2001513730A (ja) 自動変速機における補助出力駆動部の制御方法
US3805635A (en) Remote control linkage for automotive transmission
JP2000205399A (ja) 多速度車軸シフティング装置の制御方法
JP2000130573A (ja) 車両用変速機
JP4145849B2 (ja) ハイブリッド車両におけるパーキング装置
JP2012072854A (ja) パーキングロック用電動アクチュエータ
JP2001099312A (ja) 自動車用変速機
JP4022376B2 (ja) 車両用変速機のギア変速装置
CN113154028B (zh) 车辆变速器的驻车对齿处理方法以及车辆
JP2001099317A (ja) 自動車用変速機
CN112145677B (zh) 一种换挡鼓、变速箱以及车辆档位齿轮自锁控制方法
US20150345627A1 (en) Shift position switching controller
JP4932362B2 (ja) 自動車の制御装置,制御方法及び変速システム
JP2003185014A5 (ja)
JP3955018B2 (ja) ハイブリッド車両の変速制御装置
JP2006519958A (ja) 手動変速機装着用自動変速装置
JP2001099318A (ja) 自動車用変速機
JP2001099316A (ja) 自動車用変速機
JP4469079B2 (ja) 車両用自動変速装置
EP0501417A1 (en) Vehicle transmission gearshift