JP2001098453A - エレクトレット不織布及びエァフィルター - Google Patents

エレクトレット不織布及びエァフィルター

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JP2001098453A
JP2001098453A JP27439699A JP27439699A JP2001098453A JP 2001098453 A JP2001098453 A JP 2001098453A JP 27439699 A JP27439699 A JP 27439699A JP 27439699 A JP27439699 A JP 27439699A JP 2001098453 A JP2001098453 A JP 2001098453A
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健二 地本
Yosuke Takai
庸輔 高井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高帯電性エレクトレット不織布を作り優れた
集塵力をもつエアフィルターを製造する。 【解決手段】 ポリブテン−1とポリプロピレンとの鞘
芯型複合繊維をメルトブロー法により基布の不織布上に
紡糸し、積層不織布を得る。これをポリブテン−1の溶
融温度以上の雰囲気中で帯電加工し加電下で急冷する。
基布はメルトブロー不織布またはスパンボンド不織布の
低目付品を使用する。積層不織布は空気清浄機のエアフ
ィルターとしてすぐれた性能をもつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来のポリプロピ
レンのエレクトレット不織布より、高帯電圧にエレクト
レット加工が可能なポリブテン−1をエレクトレット成
分と熱接着成分とするエレクトレット不織布であって、
繊維が高帯電に帯電可能なため、従来のものと同じ塵埃
補集効率とするならより太い繊維で、繊維構成本数もよ
りすくなくて達成でき、より低圧力損失のエレクトレッ
トフィルターとすることができるので、花粉症対策マス
クや空気清浄機のフィルターなどのエァフィルターとし
て極めて有用なエレクトレット不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリブテン−1は、融点が130℃程で
あるが、溶融して繊維化した場合、特開昭56−154
17号の鞘芯型複合繊維の芯成分で知られているよう
に、ポリブテン−1によって繊維同士が固着し易く、本
発明者らによって特開平5−179511号に示すよう
にこの固着を回避する条件が発見された。そしてポリブ
テン−1を使用した不織布につき特開平5−19539
9号及び特開平5−214655号のフィルターが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリブテン−1は、他
のポリオレフィンと異なる立体構造を持つため、特異な
結晶形態をし、結晶化速度が遅く、溶融紡糸してドラフ
ト中で冷風で冷却しても、集束する繊維間で固着(融着
という)が起こり、繊維化が困難であった。またポリブ
テン−1はポリプロピレンやポリエチレンより長い側鎖
があり、同じMI(溶融流動性の尺度)でも分子量が大
きいので、バラス効果が大きくて溶融紡糸性に劣るので
繊維化が困難であった。しかし、ポリブテン−1は軟化
温度が高く、100℃前後の高温でも連続使用に耐える
ほか、帯電特性はポリプロピレンよりも優れているの
で、このポリブテン−1を含むエレクトレット不織布
は、空調用エァフィルターなどのも都合よく利用できる
ことが期待できる。このため、ポリブテン−1を他のポ
リオレフィン例えばポリプロピレンの様に効率よく繊維
化し利用することが望まれていた。
【0004】本発明者らは、ポリブテン−1は、Q値を
3未満とする分子量分布の狭いポリマーを選べば適切な
バラス効果を有し、紡糸性が改善されることを知った
が、細繊度の繊維を作るため、高いMIの該樹脂を用い
たり、紡糸温度を高くして、溶融樹脂の粘度を低下させ
ると、繊維間の融着が著しくなるという問題があり、3
dtex以下の細繊度のポリブテン−1複合繊維のステ
ープル繊維を安定して作ることは高度の技術が必要であ
り、また、ステープル繊維はカード通過性を確保するた
め繊維処理剤を付与するので、これを用いてエレクトレ
ット不織布を作るのは技術的困難度が高く、この手法で
は簡単に作ることができないと判断せざるを得なかっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリブテ
ン−1の複合繊維を用いたエレクトレット不織布を簡単
にかつ容易に生産できる方法を鋭意検討した。ポリブテ
ン−1複合繊維を用いたエレクトレット不織布は、不織
布の形にしたものをエレクトレット加工して得られるの
で、ポリブテン−1の複合繊維の直接不織布化を検討し
て、本発明に至ったのである。
【0006】すなわち、ポリブテン−1が融着し易い性
質を不織布化に積極的に利用し、1列ノズルの複合メル
トブローノズルよりポリブテン−1複合繊維を噴出させ
て、下部より吸引排気しているネットコンベアー上のス
パンボンド不織布などの不織布上に積層させて不織布化
させ、これを加工機内外に直流高電圧印加装置を具備し
たネットコンベアー式熱風貫通型熱接着加工機を用い
て、ポリブテン−1を融点以上の温度で帯電加工し、加
電下で急冷して巻き取ることで、容易にエレクトレット
不織布を得ることができたのである。
【0007】すなわち本発明は、Q値(重量平均分子
量)/数平均分子量の比)が3未満、メルトインデック
ス(MI:g/10分、測定温度190℃、加重2.1
69kg、JIS−K−6760に準ず)を0.5<M
I<50、密度(D:g/cm3 )を0.905≦D<
0.930、融点(Tm:℃)を115<Tm<130
とするポリブテン−1を第一成分とし、融点(Tm:
℃)が140<Tm<270の繊維成形性熱可塑性樹脂
を第二成分とし、第二成分を芯成分、第一成分を鞘成分
とする鞘芯型複合繊維および/または、両成分からなる
背腹型複合繊維および/または、両成分の混合紡糸繊維
からなり、ポリブテン−1で接着して一体化したポリブ
テン−1複合繊維層の片面に、ポリプロピレンおよび/
またはポリエチレンテレフタレートおよび/または融点
(Tm:℃)が90<Tm<230の樹脂と、、融点が
これより少なくとも20℃高くかつポリブテン−1の融
点より少なくとも20℃以上高融点の樹脂の組合わせよ
りなる複数の熱可塑性樹脂で構成されたスパンボンド不
織布および/またはメルトブロー不織布が位置し、ポリ
ブテン−1で接着して一体化しており、かつ、少なくと
もポリブテン−1が帯電していることを特徴とするエレ
クトレット不織布である。
【0008】本発明の好ましい態様のひとつは、第一成
分を鞘成分とし、第二成分を芯成分とする、繊度が5d
tex〜0.1dtexの、長繊維を含む鞘芯型複合メ
ルトブロー繊維で構成された、目付20〜80g/m2
のポリブテン−1複合繊維層の片面に、ポリプロピレン
でなる、構成繊維の繊度が5dtex以下のスパンボン
ド不織布または、該不織布に構成繊維の繊度が0.1d
tex以下のメルトブロー不織布を積層した複合不織布
で目付が10〜60g/m2 の不織布が接着している前
記のエレクトレット不織布である。
【0009】さらに本発明の別の態様は、Q値(重量平
均分子量)/数平均分子量の比)が3未満、メルトイン
デックス(MI:g/10分、測定温度190℃、荷重
2.169kg、JIS−K−6760に準ず)を0.
5<MI<50、密度(D:g/cm3 )を0.905
≦D<0.930、融点(Tm:℃)を115<Tm<
130とするポリブテン−1を鞘成分、融点(Tm:
℃)が140<Tm<270の繊維成形性熱可塑性樹脂
を芯成分とする繊度が5〜0.1dtexの鞘芯型複合
メルトブロー繊維からなる目付20〜80g/m2 のポ
リブテン−1複合繊維層の片面に、繊度5dtex以下
のポリプロピレン繊維でなるスパンボンド不織布また
は、該不織布に構成繊維の繊度が0.1dtex以下の
メルトブロー不織布を積層した複合不織布で、目付が1
0〜60g/m2 の不織布が接着している複合不織布を
1枚または、複数枚積層された、少なくともポリブテン
−1が帯電しているエレクトレット不織布を用いてなる
エァフィルターである。
【0010】さらに別の本発明の好ましい態様は、エレ
クトレット不織布の空気流入側にプレフィルター層が設
けられている前記のエァフィルターである。
【0011】
【発明の実施の態様】ポリブテン−1は溶融紡糸によっ
て極めて融着し易く、ステープル、マルチフィラメント
およびスパンボンドなどの溶融させて固化した繊維を集
束するプロセスを持つ製造方法では、集束時に集束状態
で融着を生じるので、不織布化の工程で重大な問題とな
る。そこで、本発明の不織布ではノズル孔が一列配置で
あるメルトブロー紡糸の設備を用いて、個々の繊維をネ
ットコンベアー上の複合繊維上に噴出して繊維と繊維が
交差または接触している部分の少なくとも一部を融着さ
せることで、複合繊維化させた。また、ネットコンベア
ー上の複合繊維との接着も同様にして生じる。しかしな
がら、これらの融着による接着では、コンベアーとノズ
ル間の調整や吐出熱風の風温の調整を行っても十分な不
織布の実用強力にはならず、本格的な熱接着は、加熱下
の帯電加工時に行われる。
【0012】なお、スパンボンド不織布などの不織布を
基布に用いるのは、噴出したポリブテン−1複合繊維が
繊維同士で融着して熱接着不織布化すると共に、コンベ
アーに固着するのを防止するためと、ポリブテン−1複
合繊維は延伸されていないため低不織布強度であり、補
強のために使用しており、基布は最終的に加熱下の帯電
加工時にポリブテン−1複合繊維層とポリブテン−1に
よって熱接着される。
【0013】前記ノズル孔が一列配置であるメルトブロ
ー紡糸では、整然と熱風を噴出させると、繊維が簾状に
整然と噴出して、不織布上に堆積し、堆積した時に初め
て融着を起こすので、噴出中の繊維を隣り合う繊維と融
着しない様に制御することは容易であり、本発明には、
メルトブロー紡糸が不可欠の要素となっている。
【0014】また、5dtexのポリブテン−1複合繊
維はスパンボンド不織布の繊維の様に連続繊維である
が、繊度がこれより細くなるにつれて徐々に従来のメル
トブロー繊維状の有限の長さの繊維が発生し連続繊維に
混入してくる。0.1dtex未満ではメルトブロー繊
維状の繊維が主体となり、通気抵抗(圧力損失)の増大
が著しくなるので好ましくなく、5〜0.1dtexの
繊度の繊維の集合体が最も好ましい。とくに太い繊度で
は圧力損失が小さくフィルターとして濾過効率がよい。
【0015】本発明に用いるポリブテン−1は複合紡糸
の都合上、メルトインデックス(MI:g/10分、測
定温度190℃、加重2.169kg、測定方法はJI
S−K−6760に準ず)を0.5<MI<50とする
ことが好ましく、0.5以下では複合紡糸が困難であ
り、50以上では組み合わせる相手の樹脂が高流動性と
なりすぎ、繊維の腰が弱くてフィルム状の不織布となる
ので好ましくない。また、複合溶融紡糸の都合上、密度
(D:g/cm3 )を0.905≦D<0.930、融
点(Tm:℃)を115<Tm<130とするポリブテ
ン−1が好ましく、この範囲外のものは溶融紡糸性に劣
るので好ましくない。
【0016】本発明のポリブテン−1複合繊維の第二成
分の繊維成形性熱可塑性樹脂は、融点(Tm:℃)が1
40<Tm<165のポリプロピレンが好ましく、融点
140℃以下の共重合ポリプロピレンは軟質すぎて繊維
に腰がなく好ましくない。
【0017】本発明のポリブテン−1複合繊維は、少な
くとも繊維表面の一部がポリブテン−1が占めている繊
維であれば良く、より好ましくは繊維表面のすべてが、
ポリブテン−1で占められた繊維が良い。具体的には、
ポリブテン−1が鞘成分の鞘芯型複合繊維、ポリブテン
−1を一成分とする背腹型複合繊維及びポリブテン−1
とポリプロピレンの混合紡糸繊維などが好ましく、鞘芯
型複合繊維には偏芯型や異型芯型が含まれ、前記異型芯
型には分割型の複合繊維が含まれ、これらの繊維も本発
明に都合良く用いることができる。
【0018】本発明のポリブテン−1複合繊維は、少な
くともポリブテン−1によって接着して一体化してお
り、ポリブテン−1複合繊維層を形成している。メルト
ブロー溶融直後のポリブテン−1複合繊維層は固化しな
い状態で基布の上に積層されるから基布と複合繊維層は
同様に少なくともポリブテン−1によって接着して一体
化している。前記した様にこの時点での接着はポリブテ
ン−1の融着によるもので接着力は弱いため、加熱下の
帯電加工時にポリブテン−1を溶融させた本格的な熱接
着を改めて行っている。
【0019】基布に用いる不織布は、ポリプロピレンま
たはポリエチレンテレフタレートからなる、または、融
点(Tm℃)がポリブテン−1より少なくとも20℃以
上低く、かつ90<Tm<230範囲の成分の樹脂の組
み合わせよりなる複数の熱可塑性樹脂で構成されたスパ
ンボンド不織布もしくはメルトブロー不織布、またはこ
れらの積層不織布であって、帯電防止剤などの繊維処理
剤が付着していないものが都合よく用いられる。スパン
ボンド不織布にあっては、ポイントボンド熱接着のもの
が不織布強力が大きく好ましい。また、その目付は、1
0g/m2 もあれば良く、プレフィルターを兼ねる場合
は60g/m2 もあれば良いので、10〜60g/m2
が都合良い。
【0020】基布は、本発明の実施例では、後述するよ
うに繊度2.6dtex、目付20g/m2 のスパンボ
ンド不織布を使用しているが、この基布の圧力損失はポ
リブテン−1複合繊維層に比べるとほとんど無視し得る
程度に小さいといえる。したがってこの基布と比較的太
い繊度のポリブテン−1複合繊維層とを組み合わせた本
発明のエレクトレット不織布はエァフィルターとして圧
力損失が少なく、濾過効率のよいものが得られる。
【0021】ポリブテン−1の帯電加工は、ポリブテン
−1の融点以上の温度雰囲気中で直流で高電圧の電界中
をポリブテン−1不織布を通し、直流で高電圧の電界中
で急冷して少なくとも60℃以下とすることで達成でき
る。なお、前記方法以外の帯電加工方法、たとえば、コ
ロナ放電加工などの一般的な方法を用いてもエレクトレ
ット加工が可能であることは無論である。この場合は、
あらかじめポリブテン−1不織布を熱風貫通型熱接着加
工機を用いるかまたは熱ロール加工機を用いてポリブテ
ン−1で溶融接着して、ポリブテン−1複合繊維層と基
布の層間剥離を防止することが好ましい。
【0022】本発明のポリブテン−1複合繊維からなる
繊維層の目付は、基布の目付にもよるが、基布の目付を
20g/m2 とすると、20〜80g/m2 が好まし
く、この範囲を外れると高帯電のポリブテン−1繊維が
得られにくくなる。本発明のエレクトレット不織布は、
1層でも使用できるが、2枚以上重ねて使用すること
で、捕集効率を向上できるので、複数枚重ねて使用する
ことも大変好ましい。また、本発明のエレクトレット不
織布は、少なくともその一部に抗菌機能や消臭機能など
を付与されていることも好ましい。
【0023】本発明でいうエァフィルターとは、ビル空
調用のフィルターはもちろん、花粉症対策マスクや空気
清浄機のフィルター、掃除機のゴミパックや排気口フィ
ルター、電子機器の通気孔フィルターなど、空気中の塵
埃を除去する用途に供することを目的としている。
【0024】本発明に用いるポリブテン−1はQ値が3
未満と小さいため、溶融紡糸時に適度なバラス効果を生
じて都合がよく、これを繊維形成性に優れた他の樹脂と
組み合わせているので紡糸性が一層向上している。ポリ
ブテン−1は融点が115〜130℃と比較的低温であ
り、本発明ではこれと高融点の他の樹脂との複合繊維と
しているのでポリブテン−1のみを溶融する温度での熱
接着加工は繊維形態が保たれ加工し易く、また熱加工機
も汎用機でよい。さらにポリブテン−1はポリプロピレ
ンやポリエチレンより側鎖が長いため分極しやすく熱風
中で熱接着させると同時に帯電処理すると1工程で優れ
たエレクトレット不織布を得ることができる。得られた
不織布は硬く腰があり、ビル空調用などのエァフィルタ
ーに使うためプリーツ加工を要する場合は従来の例えば
ポリプロピレン製のものより成形加工が容易であり、ま
たメッシュ織物などの補強材は不要である。さらに実用
使用温度が100℃であり、ポリプロピレンの70℃よ
り使用範囲が広く温調用の集塵フィルターとして最適で
ある。
【0025】
【実施例】[実施例1〜9] 以下の4種類のポリマー
を組み合わせて、鞘芯型複合繊維、背腹型複合繊維及び
混合繊維を溶融紡糸した。 ポリマーの種類 記号 ポリプロピレン PP ポリブテン−1 PB(ポリブテン−1
は三井化学株式会社製のビューロン、タフマーの各銘柄
から選んで使用した。) ポリエチレン PE ポリエチレンテレフタレート PET 溶融紡糸は約60cmの203ホール複合メルトブロー
ノズルより溶融したポリマーをノズル温度と同温の高圧
熱風を用いて噴出させ、これを噴出熱風量の5倍以上の
吸引量で吸引しているネットコンベアー上の基布の上に
集積した。このとき溶融したポリマーが融着し仮接着し
て基布と一体になった複合不織布を得た。基布は以下の
2種類の三井化学株式会社製のポリプロピレンスパンボ
ンド不織布である。 SB 繊度2.6dTex、目付20g/m2 、厚さ
0.01mm M/S SBの17g/m2 目付品に6g/m2 目付の
繊度0.07dTexのメルトブロー不織布を積層した
複合品。 得られた複合不織布を加工機内外に針を一定間隔で埋め
込んだ直流高電圧印加装置を備えた137℃の熱風貫通
型熱接着加工機で9Kvのマイナス直流印加で5分間処
理し、9Kvのマイナス直流印加下で急冷し、静電気を
アースして巻き取り熱接着エレクトレット不織布を得
た。各実施例のポリマー、不織布の構成及び得られたエ
レクトレット不織布のフィルターとしての集塵効果等を
表−1に示す。
【0026】
【表−1】
【0027】実施例の測定値の測定方法は次のとおりで
ある。繊維の繊度は不織布の構成繊維を電子顕微鏡で写
真撮影し繊維直径を算出した。帯電圧はサンプルを無塵
状態でポリエチレンフィルムに包装し3昼夜以上冷暗所
に静置後、アルミニウム板に挟み除電してから帯電測定
器にかけた数値である。不織布の強力、伸度、厚さは5
cm幅のサンプルをJISL−1096に準じて測定し
た。マスク準拠補集効率は労働安全衛生法に基づく防塵
マスク性能試験法により測定した。
【0028】本発明のエレクトレット不織布は、エアフ
ィルターに使用すると塵埃の捕集力が高いため、従来の
ポリプロピレン不織布によるものと同等の集塵力とした
場合は低目付、高通気性の圧力損失が低いエアフィルタ
ーを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 3/16 D04H 3/16 Fターム(参考) 4D019 AA01 BA13 BB03 BB04 BB10 BC01 BD01 DA06 4F100 AK01A AK04 AK07A AK07B AK08A AK41B BA02 BA14 DG15A DG15B DG17B DG20A GB72 JA04A JA06A JA13A JB16A JG03 JG03A YY00A 4L047 AA14 AA21 AA27 AA28 AB03 AB08 AB10 BA09 BB09 CA19 CB10 CC03 CC12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Q値(重量平均分子量)/数平均分子量
    の比)が3未満、メルトインデックス(MI:g/10
    分、測定温度190℃、加重2.169kg、JIS−
    K−6760に準ず)を0.5<MI<50、密度
    (D:g/cm3 )を0.905≦D<0.930、融
    点(Tm:℃)を115<Tm<130とするポリブテ
    ン−1を第一成分とし、融点(Tm:℃)が140<T
    m<270の繊維成形性熱可塑性樹脂を第二成分とし、
    第二成分を芯成分、第一成分を鞘成分とする鞘芯型複合
    繊維および/または、両成分からなる背腹型複合繊維お
    よび/または、両成分の混合紡糸繊維からなり、ポリブ
    テン−1で接着して一体化したポリブテン−1複合繊維
    層の片面に、ポリプロピレンおよび/またはポリエチレ
    ンテレフタレートおよび/または融点(Tm:℃)が9
    0<Tm<230の樹脂と、融点がこれより少なくとも
    20℃高くかつポリブテン−1の融点より少なくとも2
    0℃以上高融点の樹脂の組合わせよりなる複数の熱可塑
    性樹脂で構成されたスパンボンド不織布および/または
    メルトブロー不織布が位置し、ポリブテン−1で接着し
    て一体化しており、かつ、少なくともポリブテン−1が
    帯電していることを特徴とするエレクトレット不織布。
  2. 【請求項2】 第一成分を鞘成分とし、第二成分を芯成
    分とする、繊度が5dtex〜0.1dtexの、長繊
    維を含む鞘芯型複合メルトブロー繊維で構成された、目
    付20〜80g/m2 のポリブテン−1複合繊維層の片
    面に、ポリプロピレンでなる、構成繊維の繊度が5dt
    ex以下のスパンボンド不織布または、該不織布に構成
    繊維の繊度が0.1dtex以下のメルトブロー不織布
    を積層した複合不織布で目付が10〜60g/m2 の不
    織布が接着している請求項1のエレクトレット不織布。
  3. 【請求項3】 Q値(重量平均分子量)/数平均分子量
    の比)が3未満、メルトインデックス(MI:g/10
    分、測定温度190℃、荷重2.169kg、JIS−
    K−6760に準ず)を0.5<MI<50、密度
    (D:g/cm3 )を0.905≦D<0.930、融
    点(Tm:℃)を115<Tm<130とするポリブテ
    ン−1を鞘成分、融点(Tm:℃)が140<Tm<2
    70の繊維成形性熱可塑性樹脂を芯成分とする繊度が5
    〜0.1dtexの鞘芯型複合メルトブロー繊維からな
    る目付20〜80g/m2 のポリブテン−1複合繊維層
    の片面に、繊度5dtex以下のポリプロピレン繊維で
    なるスパンボンド不織布または、該不織布に構成繊維の
    繊度が0.1dtex以下のメルトブロー不織布を積層
    した複合不織布で、目付が10〜60g/m2 の不織布
    が接着している複合不織布を1枚または、複数枚積層さ
    れた、少なくともポリブテン−1が帯電しているエレク
    トレット不織布を用いてなるエァフィルター。
  4. 【請求項4】 エレクトレット不織布の空気流入側にプ
    レフィルター層が設けられている請求項3のエァフィル
    ター。
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