JP2001098252A - ポリウレタンシーリング材およびその製造方法 - Google Patents

ポリウレタンシーリング材およびその製造方法

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JP2001098252A
JP2001098252A JP27443299A JP27443299A JP2001098252A JP 2001098252 A JP2001098252 A JP 2001098252A JP 27443299 A JP27443299 A JP 27443299A JP 27443299 A JP27443299 A JP 27443299A JP 2001098252 A JP2001098252 A JP 2001098252A
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sealing material
curing agent
polyol
polyurethane sealing
heat
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English (en)
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Hisashi Kawanabe
恒 川那部
Koji Abe
孝司 阿部
Yukio Masuzumi
幸夫 増住
Hirohide Sakaguchi
博英 坂口
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】イソシアネート化合物を含有する主剤(A)
とポリオールを含有する硬化剤(B)を混合することによ
って得られる二液型ポリウレタンシーリング材におい
て、硬化剤中に感熱触媒を含有する二液型ポリウレタン
シーリング材。 【効果】常温において十分な作業可能時間を確保し、か
つ加熱硬化での硬化時間の短縮が可能な二液型ポリウレ
タンシーリング材を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接等の接合部を
シールする二液型ウレタンシーリング材及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂は建築分野のシーリン
グ材、自動車のフロントガラス部やランプ部の接着剤と
してのシーリング材等に広く用いられている。近年ポリ
ウレタン樹脂はゴム弾性、耐寒性、耐久性等の諸物性が
優れていること、ユニットバス等の発達や、工期短縮の
要請から工場生産の建築材が増加してきていること等か
ら工場生産の建築材や自動車の他の部分のシーリング材
として活用が模索されるようになった。しかし、従来型
のシーリング材は、可使時間を長くするため硬化時間が
長くなったり、又耐熱性が必要とされなかったりしてい
たため、これらの物性について改良されることが望まれ
ていた。特に工場のラインで生産されるためには保管時
には安定であり、しかるに硬化させる場合は速硬化性を
有することが必要とされていた。このため常温において
十分な作業可能時間を保持し、かつ加熱により速やかに
硬化する二液型ウレタンシーリング材の開発が望まれて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、工場等の保管時即ち常温においては十分な
可使時間を有し、かつシーリング材として塗布後は速や
かに硬化するシーリング材及びシーリング材の製造方法
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の事情
を鑑み、ウレタン系シーリング材の硬化剤に着目し、鋭
意検討した結果、感熱触媒及びポリオールを含有する硬
化剤とイソシアート化合物を含有する主剤を混合、塗布
し加熱硬化することにより、常温においては十分な可使
時間を有し、塗布後速やかに硬化する二液型ウレタンシ
ーリング材を得ることができることを見出し本発明を完
成するに至った。すなわち本発明は、下記(1)〜
(5)を提供するものである。 (1) イソシアネート化合物を含有する主剤(A)とポリオ
ールを含有する硬化剤(B)を混合することによって得ら
れる二液型ポリウレタンシーリング材において、硬化剤
中に感熱触媒を含有する二液型ポリウレタンシーリング
材。 (2) 前記感熱触媒がジアザビシクロアルケン類の塩で
ある(1)記載の二液型ポリウレタンシーリング材。
(3) 20℃における作業可能時間が60分以上60
0分以下であり、かつ100℃におけるタックフリータ
イムが60分以下である(1)乃至(2)記載の二液型
ポリウレタンシーリング材。 (4) 感熱触媒及びポリオールを含有する硬化剤(B)
とイソシアネート化合物を含有する主剤(A)を用いて二
液型ポリウレタンシーリング材を製造する方法。 (5) 前記感熱触媒がジアザビシクロアルケン類の塩
である(4)記載の二液型ポリウレタンシーリング材の
製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係わる二液型ポリウレタ
ンシーリング材はイソシアネート化合物を含有する主剤
(A)とポリオールを含有する硬化剤(B)を混合することに
よって得られるもので、この混合物を加熱硬化すること
により使用する。まず各構成成分について詳細に説明す
る。なお以下、部、%と記載があれば特に断りのない限
りそれぞれ重量部、重量%を意味する。
【0006】[主剤(A)]主剤(A)に含有されるイ
ソシアネートとしてはジフェニルメタンジイソシアネー
ト(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリ
レンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート(TMXDI)、1,5-ナフタレンジイソ
シアネートなどの芳香族イソシアネート、ノルボルナン
ジイソシアネートメチル(NBDI)、イソホロンジイソシ
アネート(IPDI)、水素化キシリレンジイソシアネート
(水添XDI)、水素化ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(水添MDI)、水素化トリレンジイソシアネート(水
添TDI)などの脂環族イソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDI)などの脂肪族イソシアネート
やこれらのイソシアネート化合物と活性水素化合物から
得られるプレポリマー等通常のウレタン樹脂に用いられ
るものであればいずれでも良い。プレポリマー化するこ
とにより、シーリング材の硬化条件が変動しても安定し
た硬化性が得られ、更に得られるシーリング材の物性変
動を抑制することができ好ましい。
【0007】<プレポリマー>本発明に使用するプレポリ
マーはイソシアネートと活性水素化合物との反応物であ
り、イソシアネート基末端を有するものである。製造方
法に特に限定はないが、通常イソシアネートと活性水素
化合物とを一括してブレンドまたはどちらか一方を先に
仕込み他方を後から添加して10〜120℃にて1〜1
50時間反応することにより得られる。反応を速めるた
めに公知の触媒を添加して反応させ製造してもよい。プ
レポリマーを製造する際には所望する粘度及びNCO%
に合わせてイソシアネート基と活性水素のモル比(NC
O/H比)を任意に選択すればよいが、通常1.5〜2
0であり、好ましくは1.8〜15である。使用するポ
リオールの平均分子量に特に限定はないが一般的には50
〜50000、好ましくは60〜20000、最も好ましくは80〜10
000である。
【0008】(プレポリマー製造に用いられるイソシア
ネート)活性水素化合物と反応させるイソシアネート
は、通常のポリウレタン樹脂組成物に使用されるイソシ
アネートを用いることができる。好ましくは、分子内に
2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネー
トを用いる。例えば、トリレンジイソシアネート(TD
I)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメ
リックMDI(PMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、
テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、
1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)等の芳香族イソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等
の脂肪族イソシアネート、イソホロンジイソシアネート
(IPDI)、水添XDI(H6XDI)、水添MDI(H12MDI)、水添TDI、
ノルボルナンジイソシアネートメチル(NBDI)等の脂環族
イソシアネート、上記イソシアネートのカルボジイミド
変性イソシアネート、イソシアヌレート変性体等があげ
られる。これらの中でも反応性の比較的穏やかなTDI、X
DI、脂肪族イソシアネート、脂環族イソシアネートの使
用が反応性の点で特に好ましく、これらは2種以上を混
合使用しても良い。これらはプレポリマーを製造するに
際し単独で用いてもよいが必要に応じて複数を併用して
もよい。
【0009】(プレポリマー製造に用いられる活性水素
化合物)通常のポリウレタン樹脂組成物に使用される活
性水素化合物を用いることができる。本発明で使用され
る活性水素化合物とは、ポリオール(分子末端に2個以
上の水酸基を有する化合物)、チオールやアミン化合物
等のイソシアネートと反応する活性水素を有する化合物
である。ポリオールとしては比較的低分子量の多価アル
コール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオ
ールやポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ルの変性物を例示することができる。より具体的には比
較的低分子量の多価アルコールとしてはエチレングリコ
ール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、プロピレ
ングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、
1,3-ブタンジオール(1,3-BD)、1,4-ブタンジオール(1,4
-BD)、4,4'-ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4'-ジヒ
ドロキシフェニルメタン等の2価アルコール、グリセリ
ン、1,1,1-トリメチロールプロパン(TMP)、1,2,5-ヘキ
サントリオール等の3価アルコール、ペンタエリスリト
ール、グルコース、シュークロース、ソルビトール等の
4価以上の多価アルコールが挙げられる。ポリエーテル
ポリオールとしては比較的低分子量の多価アルコール1
種または2種以上にエチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、ブチレンオキサイド等の1種または2種以上
を付加重合して得られるポリエーテルポリオールおよび
テトラヒドロフランを開環重合して得られるポリテトラ
メチレンエーテルグリコール(PTMEG)等が挙げられ
る。ポリエステルポリオールとしてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタン
ジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン等あるいはその他の低分子ポリオールの1
種または2種以上とグルタル酸、アジピン酸、セバシン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸等あるい
はその他の低分子ジカルボン酸やオリゴマー酸の1種ま
たは2種以上との縮合重合およびカプロラクトン等を開
環重合して得られるポリエステルポリオール等が挙げら
れる。ポリエーテルポリオール乃至ポリエステルポリオ
ールの変性物としては、前記の公知のポリエーテルポリ
オール乃至ポリエステルポリオールにアクリロニトリ
ル、スチレン、メチルメタクリレート等のエチレン性不
飽和化合物をグラフト重合させて得たポリマーポリオー
ル等が挙げられる。アミン化合物としてはエチレンジア
ミン等の脂肪族ジアミンや芳香族ジアミンを挙げること
ができる。活性水素化合物のなかではポリオールが好ま
しく、材料粘度が低く得られるシーリング材の耐水性が
一層向上することから比較的低分子量の多価アルコール
やポリエーテル系が更に好ましい。これらの活性水素化
合物は単独で用いても必要に応じて複数を併用してもよ
い。
【0010】[硬化剤(B)]硬化剤(B)はポリオー
ルおよび感熱触媒、必要に応じて、鎖延長剤、触媒、揺
変性付与剤などを併用することができる。さらには通常
のウレタン成形に使用されている充填剤、整泡剤、発泡
剤、可塑剤、溶剤、接着付与剤、老化防止剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、酸化防止剤、顔料や染料の着色剤、分
散剤等のその他添加剤を各種配合することができる。こ
れらその他添加剤は本発明の効果を損なわない範囲であ
れば部分的又は全量を主剤に配合しても良い。硬化剤
(B)の製造方法に特に限定はないが、例えば単に混合
したり、あるいは公知の方法で、ポリオールおよび感熱
触媒、その他必要な添加物をプラネタリーミキサーやデ
ィゾルバーなどの混合機を用いて十分に撹拌混合する等
により製造することができる。感熱触媒、例えばジアザ
ビシクロアルケン類の塩等は一般に吸水しやすいので、
その他の各種添加物はあらかじめ脱水を施すか、または
ゼオライトのような脱水剤を添加しておくことが好まし
い。更に、このようにして得られた硬化剤(B)は窒素
雰囲気下にて密閉缶に詰めて保存するのが好ましい。
【0011】<ポリオール>硬化剤(B)に用いられる
ポリオールとしては主剤(A)のプレポリマーの製造に用
いられるものと同じでも異なっていても良く、それらを
単独で用いても複数を併用しても良い。ポリオールとし
ては比較的低分子量の多価アルコール、ポリエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリ
オール、ポリエステルポリオールの変性物を例示するこ
とができる。より具体的には比較的低分子量の多価アル
コールとしてはエチレングリコール(EG)、ジエチレン
グリコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、ジ
プロピレングリコール(DPG)、1,3-ブタンジオール(1,3-
BD)、1,4-ブタンジオール(1,4-BD)、4,4'-ジヒドロキシ
フェニルプロパン、4,4'-ジヒドロキシフェニルメタン
等の2価アルコール、グリセリン、1,1,1-トリメチロー
ルプロパン(TMP)、1,2,5-ヘキサントリオール等の3価
アルコール、ペンタエリスリトール、グルコース、シュ
ークロース、ソルビトール等の4価以上の多価アルコー
ルが挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては比較
的低分子量の多価アルコール1種または2種以上にエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド等の1種または2種以上を付加重合して得られる
ポリエーテルポリオールおよびテトラヒドロフランを開
環重合して得られるポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール(PTMEG)等が挙げられる。ポリエステルポリオー
ルとしてはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン等あるいは
その他の低分子ポリオールの1種または2種以上とグル
タル酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、ダイマー酸等あるいはその他の低分子ジカル
ボン酸やオリゴマー酸の1種または2種以上との縮合重
合およびカプロラクトン等の開環重合して得られるポリ
エステルポリオール等が挙げられる。ポリエーテルポリ
オール乃至ポリエステルポリオールの変性物としては、
前記の公知のポリエーテルポリオール乃至ポリエステル
ポリオールにアクリロニトリル、スチレン、メチルメタ
クリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合
させて得たポリマーポリオール等が挙げられる。その使
用量は製品の目的物性に合わせて適宜設定すれば良いが
通常硬化剤(B)100部中に30部〜90部である。
【0012】<感熱触媒>本願発明で用いられる感熱触
媒とは、50℃以上の温度条件下において初めてウレタ
ン反応触媒として作用し、室温から50℃程度ではほと
んど触媒活性を示さないものである。あたかも温度を感
じて触媒として作用するので感熱触媒と呼称されてい
る。本願発明においては50℃以上の温度条件下におい
て初めてウレタン反応触媒として作用し、室温から50
℃程度ではほとんど触媒活性を示さないものであればい
ずれでも用いることができるが、具体的にはジアザビシ
クロアルケン類の塩等を挙げることができる。
【0013】(ジアザビシクロアルケン類の塩)本発明
で用いられるジアザビシクロアルケン類の塩としては例
えば、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7のオク
チル酸塩やギ酸塩、p-トルエンスルホン酸塩などがあげ
られる。感熱性に優れるのでp-トルエンスルホン酸塩が
最も好ましい。その使用量は所望する主剤(A)のNCO%
と常温での作業可能時間、100℃でのタックフリータ
イムにあわせて適宜調整すればよいが、通常硬化剤
(B)100部中0.03部〜2部である。
【0014】<鎖延長剤>硬化剤(B)は必要に応じて鎖
延長剤を用いることができる。鎖延長剤としては、ウレ
タン用鎖延長剤として公知のものを用いることができ
る。たとえば、3,3-ジクロロ-4,4-ジアミノジフェニル
メタン(MBOCA)およびそのポリメリック品、メチレンジ
アニリン(MDA)およびそのポリメリック品、ジエチルト
ルエンジアミン(DETDA)、ジメチルチオトルエンジアミ
ンなどの芳香族ジアミン、イソホロンジアミン(IPDA)、
ノルボルナンジアミン(NBDA)などの脂環族ジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン(HDA)などの脂肪族ジアミン、ポ
リエーテルジアミンなどがあげられる。
【0015】<触媒>本発明では必要に応じて触媒を使
用することができる。ポリウレタンの樹脂化あるいは発
泡触媒として、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオ
クチル錫ジマレート、オクチル酸第一錫、ジブチル錫オ
キシド等の有機錫化合物や、テトラブチルチタネート等
の有機チタン化合物、ナフテン酸鉛、オクチル酸鉛等の
有機鉛化合物、ネオデカン酸ビスマス、オクチル酸ビス
マス等の有機ビスマス化合物等の有機金属触媒、トリエ
チレンジアミン、トリエチルアミン、テトラメチレンジ
アミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルエタノール
アミン等の第3級アミンを単独又は組み合わせて使用す
ることが出来る。その使用量は製品の目的物性に合わせ
て適宜設定すれば良いが、常温での作業可能時間を確保
するため少量とするのが望ましく、通常硬化剤(B)10
0部中に0.01部〜0.3部である。
【0016】<揺変性付与剤>本発明では塗布時の液だ
れ防止のため揺変性付与剤を用いることができる。例え
ば、高級脂肪酸や脂肪酸エステルで処理した、表面処理
炭酸カルシウムやコロイド状シリカ、ベントナイト等の
無機質充填剤や水素添加ひまし油、脂肪族アマイドワッ
クス、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、アミン
類などの有機物があげられ、その使用量は通常硬化剤1
00部中に0.2〜70部である。
【0017】[二液型ポリウレタンシーリング材の製造
方法]本願発明に用いられる二液型ポリウレタンシーリ
ング材は、イソシアネート化合物を含有する主剤(A)と
ポリオールと感熱触媒とを含有する硬化剤(B)を混合
することによって得られ、溶接等の接合部に塗布した
後、加熱硬化させることによって使用される。加熱硬化
の温度は通常50℃以上であり、好ましくは80℃以上17
0℃以下である。
【0018】<ポリウレタンシーリング材の製造装置等
>ポリウレタンシーリング材はイソシアネートを含有す
る主剤とポリオールおよび感熱触媒を含有する硬化剤
(B)とを混合することによって得られるものである。
得られたシーリング材は別途塗布装置によって目的物に
塗布してもよいが、通常混合後、直接目的物に塗布され
る。ポリウレタンシーリング材を製造する為の撹拌、混
合する設備としては、通常のコーキングガン用いた手塗
り施工の他、原料の送液用に定量性のあるポンプ、例え
ばギヤポンプ、プランジャーポンプと絞り弁の併用等を
用い、混合用に機械式回転ミキサー、スタティックミキ
サー等を用いる事ができる。また、エアローディング装
置等を使用して発泡体を得ることもできる。主剤(A)
と硬化剤(B)の混合比率は製品の必要物性に応じて適
宜設定することができるが、通常重量比で1:3〜3:
1である。本ポリウレタンシーリング材は工場製造型の
建築材料のシール用シーリング材としても好適である。
【0019】[二液型ポリウレタンシーリング材及びそ
の用途]本願発明に係わる二液型ポリウレタンシーリン
グ材はイソシアネート化合物を含有する主剤(A)とポリ
オールと感熱触媒とを含有する硬化剤(B)を混合する
ことによって得られる二液型ポリウレタンシーリング材
であって、20℃における作業可能時間が60分以上6
00分以下、かつ100℃におけるタックフリータイム
が60分以下であるものである。タックフリータイムに
特に下限はないが通常1分以上である。また、破断時の
伸びや引っ張り応力、下地との接着などは一般のポリウ
レタンシーリング材とほぼ同様であり、全く問題なく使
用することができる。本願発明のポリウレタンシーリン
グ材は、可使時間が長く、速硬化性が必要とされる分野
において広く使用することができるが、例えば、家屋の
内壁材やプレハブ材料、サイジング材等の工場生産の建
材や自動車,船舶、航空機等のボディー、プラント設備
等の溶接部等のシーリング材として好適に用いることが
できる。又接合部も溶接に限らずリベット留め等の接合
部においても用いることができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例と比較例を挙げて本発明を説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。また、本発明では特に断らない限り「%」等は重
量基準を示す。
【0021】(使用材料の調整) プレポリマー(A-1)の調製 :撹拌装置付きセパラブルフ
ラスコにコスモネートT-80(2,4-異性体/2,6-異性体=80
/20のトリレンジイソシアネート、三井化学社製)を159.
4g、Diol-2000(平均分子量2000のポリオキシプロピレン
ジオール, 三井化学社製)を560.4g、MN-3050(平均分子
量3000のポリオキシプロピレントリオール、三井化学社
製)を280.2g装入した。窒素気流下で80℃にて3時間反
応させ、室温で1日熟成した後、NCO%=4のイソシアネー
ト末端ウレタンプレポリマーを得た。なお、このプレポ
リマーのNCO/H比は2.1である。 硬化剤(B-1)の調製 : 1リットルのプラネタリーミキサ
ー中に1,4-BDを20.4g、Diol-2000を226.7g、MN-3050を2
26.7g、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7のp-ト
ルエンスルホン酸塩(商品名:SA-506、サンアプロ社
製)を1.0g、アジピン酸ジイソノニル(別名:DINA)を
35.2g、炭酸カルシウムを450.0g、コロイダルシリカ(商
品名:アエロジル#200、日本アエロジル社製)40.0gを徐
々に添加し、窒素雰囲気下で1時間撹拌し、硬化剤(B-1)
を得た。 硬化剤(B-2)の調製 : SA-506を15.0g、DINAを21.2gと
した以外はB-1と同様にして硬化剤(B-2)を得た。 硬化剤(B-3)の調製 : 硬化剤(B-1)を調製したのと同様
の装置を用い、1,4-BDを20.4g、ED-56(平均分子量2000
のポリオキシエチレンオキシプロピレンジオール、三井
化学社製)を226.7g 、EP-550N(平均分子量2000のポリ
オキシエチレンオキシプロピレントリオール、三井化学
社製)を226.7g、SA-506を1.0g、DINAを35.2g、炭酸カ
ルシウムを450.0g、アエロジル#200 40.0gを徐々に添加
し、窒素雰囲気下で1時間撹拌し、硬化剤(B-3)を得た。 硬化剤(B-4)の調製 :SA-506を使用せず、DINAを36.2gと
した以外はB-3と同様にして硬化剤(B-4)を得た。 硬化剤(B-5)の調製 :SA-506のかわりにDBTDL(ラウリン
酸ジブチル錫)を用いた以外はB-3と同様にして硬化剤
(B-5)を得た。
【0022】(評価、試験方法) ・作業可能時間 :所定量の主剤(A)と硬化剤(B)を計り取
り、スパチュラで激しく撹拌後、液が流動性を消失する
までの時間。20℃で60分以上360分以内を○、600分
を越えるものを×とした。 ・タックフリータイム :主剤(A)及び硬化剤(B)を混合
後、硬化物表面に触っても樹脂が指に移行しなくなるま
での時間。100℃で60分以内を○とした。 ・樹脂の硬化条件 :20℃、相対湿度50%の条件で主剤(A)
と硬化剤(B)を3分間撹拌混合し、約半量を20℃、相対湿
度50%の条件に放置して作業可能時間を測定した。残り
の半量を撹拌終了後直ちに100℃のオーブンに移し、タ
ックフリータイムを測定した。
【0023】(実施例1)プレポリマー(A-1)を100重量
部、硬化剤として(B-1)を100重量部の割合で使用した。
その結果、20℃における作業可能時間は240分、タック
フリータイムは320分と良好な作業性を示した。また、1
00℃におけるタックフリータイムは50分であり、良好な
硬化性を示した。結果を表1に示した。 (実施例2)プレポリマー (A-1)を100重量部、硬化剤
(B-2)を100重量部の割合で使用した。その結果、20℃に
おける作業可能時間は110分、タックフリータイムは150
分と良好な作業性を示した。また、100℃におけるタッ
クフリータイムは25分であり、良好な硬化性を示した。
結果を表1に示した。 (実施例3)プレポリマー(A-1)を100重量部、硬化剤と
して(B-3)を100重量部の割合で使用した。その結果、20
℃における作業可能時間は130分、タックフリータイム
は150分と良好な作業性を示した。また、100℃における
タックフリータイムは30分であり、良好な硬化性を示し
た。結果を表1に示した。 (比較例1)プレポリマー(A-1)を100重量部、硬化剤と
して(B-4)を100重量部の割合で使用した。その結果、20
℃における作業可能時間は650分以上で、24時間経過後
においても表面のべたつきが著しく、硬化が進んでいな
い結果となった。また、100℃におけるタックフリータ
イムも表面のべたつきが著しく、測定できない結果とな
った。結果を表1に示した。 (比較例2)プレポリマー(A-1)を100重量部、硬化剤と
して(B-5)を100重量部の割合で使用したその結果、20℃
における作業可能時間は30分、タックフリータイムは45
分と反応が速すぎ、十分な作業時間が確保できない結果
となった。また、100℃におけるタックフリータイムは1
5分であった。結果を表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の二液型ポリウレタンシーリング
材は主剤中にイソシアネート、硬化剤中にポリオールと
ジアザビシクロアルケン類の塩を含有していることか
ら、常温において十分な作業可能時間を確保し、かつ加
熱硬化での硬化時間の短縮が可能となり、シーリング材
として好適なものが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 博英 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 4H017 AA04 AA31 AB04 AB06 AC01 AC03 AC16 AD05 4J034 CA03 CA04 CA05 DA01 DB03 DF01 DG03 DG04 DG05 HA07 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC52 KA01 KB02 KD11 KE02 RA08 4J040 EF051 EF111 EF131 EF291 EF301 EF311 EF351 HC13 JA13 KA14 KA16 LA05 MA05 MB11 NA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソシアネート化合物を含有する主剤(A)
    とポリオールを含有する硬化剤(B)を混合することによ
    って得られる二液型ポリウレタンシーリング材におい
    て、硬化剤中に感熱触媒を含有することを特徴とする二
    液型ポリウレタンシーリング材。
  2. 【請求項2】前記感熱触媒がジアザビシクロアルケン類
    の塩であることを特徴とする請求項1記載の二液型ポリ
    ウレタンシーリング材。
  3. 【請求項3】20℃における作業可能時間が60分以上
    600分以下であり、かつ100℃におけるタックフリ
    ータイムが60分以下であることを特徴とする請求項1
    乃至2記載の二液型ポリウレタンシーリング材。
  4. 【請求項4】感熱触媒及びポリオールを含有する硬化剤
    (B)とイソシアネート化合物を含有する主剤(A)を用いて
    二液型ポリウレタンシーリング材を製造することをする
    ことを特徴とする二液型ポリウレタンシーリング材の製
    造方法。
  5. 【請求項5】前記感熱触媒がジアザビシクロアルケン類
    の塩であることを特徴とする請求項4記載の二液型ポリ
    ウレタンシーリング材の製造方法。
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