JP2001097198A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

Info

Publication number
JP2001097198A
JP2001097198A JP27568999A JP27568999A JP2001097198A JP 2001097198 A JP2001097198 A JP 2001097198A JP 27568999 A JP27568999 A JP 27568999A JP 27568999 A JP27568999 A JP 27568999A JP 2001097198 A JP2001097198 A JP 2001097198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
valve
check valve
brake
hydraulic pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27568999A
Other languages
English (en)
Inventor
Chiharu Nakazawa
千春 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP27568999A priority Critical patent/JP2001097198A/ja
Publication of JP2001097198A publication Critical patent/JP2001097198A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】加給ポンプの駆動によりメインポンプを介さず
にホイールシリンダへの吐出液圧供給が可能で、加給ピ
ストンの廃止により装置の小型化とコストの低減化が可
能で、加給ポンプの駆動による脈圧のマスタシリンダへ
の伝達を防止して音振動の発生を抑制すること。 【解決手段】アウト側ゲート弁41を迂回する第1バイ
パス回路31には下流側の方が所定以上高い時にマスタ
シリンダ方向への流通のみ許す第1バイパス回路逆止弁
21が設けられ、加給吐出回路8aにおける第3逆止弁
8fとイン側ゲート弁44との間と接続点1dとの間を
連通する第1連通回路11の途中には接続点方向への流
通のみ許す第1逆止弁3が設けられ、第3逆止弁とイン
側ゲート弁との間とマスタシリンダと第1バイパス回路
逆止弁およびアウト側ゲート弁との間を連通する第2連
通回路12の途中には加給吐出回路方向への流通のみ許
す第2逆止弁9が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、制動時の車輪ロ
ック防止制御(この制御を本明細書ではABS制御とい
う)、ならびに、制動力を発生させて車輪の駆動力を制
御するトルク制御あるいは車両の姿勢を安定させる方向
にヨーモメントを発生させるヨーモーメント制御の少な
くともいずれか一方からなる運動安定制御を行うことが
可能なブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、ABS制御ならびに運動安定制
御を実行するブレーキ装置で、特に、ABS制御用のメ
インポンプを有したABSユニットと、運動安定制御時
のブレーキ液圧の立ち上げ用の加給ポンプとを有するブ
レーキ装置としては、特表平7−501506号公報に
記載されているものが知られている。
【0003】この従来技術は、以下のように構成されて
いた。即ち、マスタシリンダからホイルシリンダに向け
て液圧を供給するブレーキ回路が2車輪づつの2系統に
分けられ、各系統のブレーキ回路の途中に、マスタシリ
ンダからの液圧ならびにメインポンプからの吐出圧を合
流させてホイルシリンダに向けて液圧を制御して供給す
るABSユニットが設けられていると共に、このABS
ユニットよりもマスタシリンダ側に加給ピストン(シリ
ンダ)が設けられている。この加給ピストンは、内部に
摺動自在に設けられたピストン本体(分離ピストン)に
より一次室と二次室とに画成されている。前記一次室
は、加給ポンプ(補助ポンプ)の吐出側に連通され、二
次室はABSユニットに接続されている。ABSユニッ
トと二次室との間には、通常はブレーキ回路を連通さ
せ、通常は開弁されていて作動時には圧力制限弁への切
り換えにより所定圧以上の差圧でABSユニット側から
二次室側への流通を許す以外は閉弁するアウト側ゲート
弁(切換弁)が設けられ、かつ、このアウト側ゲート弁
をバイパスするバイパス回路にABS方向を順方向とす
るバイパス回路逆止弁が設けられ、さらに、二次室とメ
インポンプの吸入側とを連通させる回路の途中には、通
常は閉弁されて作動時にのみ開弁するイン側ゲート弁
(2/2方向制御弁)が設けられている。また、前記シ
リンダにおいて、前記ピストン本体の中間に設けられた
小径部の外周とシリンダの内周との間に前記マスタシリ
ンダに連通された圧力室が形成され、二次室内に設けら
れた逆止弁により、ピストン本体が一次室を狭めた状態
では、常時圧力室と二次室とが連通され、ピストン本体
が二次室側に所定量ストロークすると、圧力室が二次室
よりも所定圧以上大きい時のみ圧力室から二次室への流
体の流通を許し、その逆方向の流通は常時規制するよう
構成されたものであった。
【0004】上述のような従来技術によれば、ブレーキ
ペダルを踏み込んでマスタシリンダ圧が発生すると、こ
のマスタシリンダ圧は、加給ピストンの圧力室から二次
室へ伝達され、さらに、アウト側ゲート弁を介してAB
Sユニットからホイルシリンダに伝達されて制動力が発
生する。
【0005】また、このような制動時に、車輪ロックを
防止するABS制御を行う場合は、ABSユニットにお
いてメインポンプを駆動させると共に、アウト側ゲート
弁を作動させた状態で、ホイルシリンダ圧を減圧・保持
・増圧させて最適制御を行う。
【0006】次に、制動操作が成されていない時にホイ
ルシリンダにおいて制動力を発生させる場合には、加給
ポンプならびにメインポンプを駆動させると共に、アウ
ト側ゲート弁を作動させ、かつ、イン側ゲート弁を開弁
させるもので、加給ポンプの駆動により加給ピストンの
一次室が高圧となってピストン本体がストロークするの
に伴って二次室内のブレーキ液が開弁したイン側ゲート
弁を介してホイルシリンダ側に供給され、ABSユニッ
トがこのホイルシリンダ圧を制御する。そして、ABS
ユニットでは、減圧後はリザーバのブレーキ液を吸入す
るので、以後は、加給ピストン側からの供給は不要であ
る。また、加給ピストンでは、上述のようにピストン本
体がストロークすると逆止弁が閉弁して、マスタシリン
ダ側と二次室との連通を絶つよう構成されており、AB
Sユニットのメインポンプの吐出圧がマスタシリンダ側
に戻らないようになっている。以上のように、この従来
例では、加給ポンプの駆動により加給ピストンを介する
ことにより、メインポンプを介することなしに、ABS
ユニットの上流側(ホイルシリンダ側)の昇圧が可能で
あるという効果を有するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 上述の従来技術にあ
っては、上述のように、イン側ゲート弁が開でアウト側
ゲート弁が閉(圧力制限弁への切り換え)の状態で加給
ポンプを駆動させることにより、メインポンプへの加給
およびメインポンプを介することなしに、(加給ピスト
ンを介し)ABSユニットの上流側を昇圧可能であり、
かつ、イン側ゲート弁が閉でアウト側ゲート弁が閉の状
態で加給ポンプを駆動させることにより、アウト側ゲー
ト弁をバイパスするバイパス回路に介装された逆止弁を
開弁し、メインポンプを介することなしに、(加給ピス
トンを介し)ABSユニットの上流側を昇圧可能である
が、ホイルシリンダを十分加圧可能な液量(5〜6cc)
を有する加給ピストン(シリンダ)を備えた構造である
ため、装置が大型化し、車両搭載性が悪く、かつコスト
が非常に高くつくという問題点があった。
【0008】なお、上述の従来例の問題点を解決する従
来技術としては、例えば、ARZ1997.4(P21
2)に記載のものが知られている。この従来例は、加給
ピストンを省略することにより、上記従来技術と同様の
効果、即ち、加給ポンプの駆動によりメインポンプを介
することなしに(加給ピストンを介し)ABSユニット
の上流側(ホイルシリンダ側)を昇圧可能であるという
効果が得られようにしたものであるが、加給ピストンを
省略したことで、加給ポンプの駆動による脈圧がマスタ
シリンダに直接入力され、これにより、音振動を発生さ
せるという新たな問題を生じさせることになる。
【0009】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、メインポンプの他にメインポンプの加
給ポンプを備えたブレーキ装置において、加給ポンプの
駆動によりメインポンプを介することなしにホイールシ
リンダへの吐出液圧供給が可能であり、かつ、加給ピス
トンの廃止により装置の小型化とコストの低減化が可能
であると共に、加給ポンプの駆動による脈圧のマスタシ
リンダへの伝達を防止して音振動の発生を抑制すること
ができるブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成する
ために、本発明請求項1記載のブレーキ装置は、運転者
のブレーキ操作に応じて液圧を発生させる操作液圧発生
手段と車輪において制動力を発生させるホイルシリンダ
とを結ぶブレーキ回路の途中に、ホイルシリンダ圧力を
減圧・保持・増圧可能な液圧制御弁と、この液圧制御弁
に接続された排出回路に設けられたリザーバと、このリ
ザーバに途中に吸入弁を有したメイン吸入回路が接続さ
れている一方、途中に吐出弁を有するメイン吐出回路が
前記ブレーキ回路の液圧制御弁よりも操作液圧発生手段
側に接続されたメインポンプと、を備えたABSユニッ
トが設けられ、途中に吐出方向にのみ流通を許す第3逆
止弁を有した加給吐出回路が前記メイン吸入回路におけ
る吸入弁よりメインポンプ側に接続されている一方、途
中に吸入弁を有する加給吸入回路が液源に接続された加
給ポンプが設けられ、前記ABSユニットの作動ならび
に加給ポンプの駆動を制御する制御手段が、制動時に車
輪ロックを防止すべく前記ABSユニットの作動を制御
するABS制御を実行し、かつ、走行中に走行安定を図
るべく前記加給ポンプを加給駆動させると共にABSユ
ニットを作動させて任意の車輪で制動力を発生させる運
動安定制御を実行するブレーキ装置において、前記加給
吐出回路の途中で第3逆止弁よりメインポンプ側に、作
動時に開弁する常閉のイン側ゲート弁が設けられ、前記
ブレーキ回路におけるメイン吐出回路の接続部位と操作
液圧発生手段との間に、作動時に閉弁する常開のアウト
側ゲート弁が設けられ、前記アウト側ゲート弁を迂回し
てブレーキ回路を連通させるバイパス回路には、前記ホ
イルシリンダ側の作動液圧が操作液圧発生手段側の作動
液圧より所定以上高い時にホイルシリンダ側から操作液
圧発生手段側への作動液の流通は許し、その逆流は規制
するバイパス回路逆止弁が設けられ、前記加給吐出回路
における第3逆止弁とイン側ゲート弁との間と液圧制御
弁との間を連通させる第1連通回路が設けられると共
に、この第1連通回路の途中に前記加給吐出回路側から
液圧制御弁側への作動液の流通は許し、その逆流は規制
する第1逆止弁が設けられ、前記加給吐出回路における
第3逆止弁とイン側ゲート弁との間とブレーキ回路にお
ける操作液圧発生手段とバイパス回路逆止弁およびアウ
ト側ゲート弁との間を連通させる第2連通回路が設けら
れると共に、この第2連通回路の途中にバイパス回路逆
止弁およびアウト側ゲート弁側から加給吐出回路側への
作動液の流通は許し、その逆流は規制する第2逆止弁が
設けられている手段とした。
【0011】
【作用】 モータおよびABSユニットを作動させない
通常ブレーキ時には、運転者の制動操作により操作液圧
発生手段で発生したブレーキ液圧は、途中、アウト側ゲ
ート弁および液圧制御弁を経ながらブレーキ回路を介し
てホイルシリンダに伝達されて制動が成される。
【0012】また、制動操作を緩めるかあるいは終了す
ると、ホイルシリンダに供給されていた作動液は、途中
で、液圧制御弁およびアウト側ゲート弁を経ながらブレ
ーキ回路を通って操作液圧発生手段に戻る。なお、操作
液圧発生手段は、例えば、マスタシリンダのようにブレ
ーキ操作に機械的に連動して液圧を発生する手段のこと
をいうが、この他、ブレーキ操作を電気的に検出して、
この検出値に応じた液圧を圧力制御弁などの電気的にコ
ントロールされる手段により発生させる手段も含むもの
である。
【0013】次に、運転者が制動操作を行った時に、車
輪ロックを防止すべくブレーキ液圧の最適制御を行うA
BS制御時には、メインポンプの駆動を開始させ、イン
側ゲート弁を開弁し、アウト側ゲート弁を閉弁させた状
態で、液圧制御弁の開閉によりホイルシリンダ圧の最適
制御が行われる。そして、メインポンプの駆動により、
リザーバに排出された作動液をブレーキ回路に還流し、
運転者が制動操作を行っている間、液圧制御弁の上流
(本明細書では、操作液圧発生手段側を上流といい、ホ
イルシリンダ側を下流という)の液圧を高圧に保持し、
その後の再増圧の際にホイルシリンダの増圧速度を早め
る。なお、ブレーキ回路に還流された還流作動液圧がマ
スタシリンダのブレーキ液圧より所定以上高い時は、第
1バイパス回路逆止弁が開弁し、第1バイパス回路を経
てマスタシリンダに還流される。
【0014】次に、運転者の制動操作にかかわらず制動
力を発生させてブレーキ液圧の制御を行う運動安定制御
時には、上述のようにメインポンプと加給ポンプとの両
方の駆動を開始させ、かつ、イン側ゲート弁を開弁し、
アウト側ゲート弁を閉弁させる。すると、加給ポンプか
ら加給吐出回路に吐出された加給作動液が第3逆止弁お
よびイン側ゲート弁を経てメインポンプの吸入側に加給
供給され作動液圧の立ち上げが行われると共に、加給作
動液が第3逆止弁および第1逆止弁を経て液圧制御弁の
上流側に直接供給されるもので、これにより、ABSユ
ニットでは、操作液圧発生手段から作動液が供給されて
いなくても、液圧制御弁の上流が高圧になり、ホイルシ
リンダ圧を増圧させて制動力を発生させることができ
る。従って、ホイルシリンダ液圧の増圧速度が早くな
る。
【0015】また、以上のような運動安定制御時に、ブ
レーキ操作が行われた時は、マスタシリンダのブレーキ
液圧がブレーキ回路におけるメイン吐出回路の接続部位
の作動液圧より高い場合に限り、第2逆止弁および第1
逆止弁を開弁し第2連通回路および第1連通回路を経
て、メイン吐出回路の接続部位側に供給され、ホイルシ
リンダの液圧をブレーキ操作量に応じて昇圧させる。ブ
レーキ操作が解除もしくは弱められた結果、操作液圧発
生手段のブレーキ液圧がブレーキ回路におけるメイン吐
出回路の接続部位の作動液圧より低下すると、第1バイ
パス回路逆止弁を開弁し、第1バイパス回路を経て操作
液圧発生手段側に戻される。そして、運動安定制御の終
了時には、アウト側ゲート弁を開弁すれば、ホイルシリ
ンダに供給されていた加給作動液は、通常の制動時と同
様に、ブレーキ回路を介して操作液圧発生手段に戻る。
【0016】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。まず、本発明の実施の形態の
全体の構成について図1により説明する。図において、
W/Cはホイルシリンダを示しており、このホイルシリ
ンダを示す符号W/C符号に続けて記載している符号
(FL),(RR),(FR),(RL)はそれぞれホ
イルシリンダW/Cの配置を示すもので、FLは左前
輪、RRは右後輪、FRは右前輪、RLは左後輪を示し
ている。なお、以下説明するにあたりホイルシリンダW
/Cのうちで特定のものを示すものではない場合には、
符号FL,RR,FR,RLは省略して説明する。
【0017】図中M/Cはマスタシリンダである。この
マスタシリンダM/Cは、ブレーキペダルB/Pを踏み
込むのに連動してブレーキ液圧を発生させるもので、さ
らに、このブレーキ液圧は、ブレーキ回路を構成する第
1チャンネル回路1を介して左前輪および右後輪側のホ
イルシリンダW/C(FL),W/C(RR)に伝達さ
れると共に、ブレーキ回路を構成する第2チャンネル回
路2を介して右前輪および左後輪側のホイルシリンダW
/C(FR),W/C(RL)に伝達されるように構成
されているもので、前記マスタシリンダM/Cは、請求
の範囲の操作液圧発生手段に相当する。なお、前記マス
タシリンダM/Cには、作動液を溜めておくリザーバタ
ンクR/Tが設けられている。
【0018】以下、構成を説明するにあたり両チャンネ
ル回路1,2の構成は、略同一であるので、第1チャン
ネル回路1の構成について説明すると共に、両チャンネ
ル回路1,2において同一の構成には同じ符号を付けて
第2チャンネル回路2の構成の説明を省略する。前記第
1チャンネル回路1は、左前輪のホイルシリンダW/C
(FL)に至る前輪分岐回路1fと、右後輪のホイルシ
リンダW/C(RR)に至る後輪分岐回路1rとに分岐
されている。
【0019】前記各分岐回路1r,1fには、各ホイル
シリンダW/Cのブレーキ液圧を減圧・保持・増圧する
液圧制御弁を構成する流入弁5および流出弁6が設けら
れている。即ち、前記流入弁5は、前記各分岐回路1
r,1fの途中に設けられ、非作動時にスプリング力に
よりそれぞれ分岐回路1r,1fを連通状態とし、作動
時に各分岐回路1r,1fを遮断する常開の2ポート2
ポジションの電磁切替弁により構成されている。また、
前記流出弁6は、前記各分岐回路1r,1fの流入弁5
よりもホイルシリンダW/C側(以下、各チャンネル回
路1,2において相対的にマスタシリンダM/Cに近い
側を上流といい、ホイルシリンダW/Cに近い側を下流
という)に設けられた分岐点1e,1eから分岐されて
リザーバ7に至る排出回路10の途中に設けられて、非
作動時に排出回路10を遮断し、作動時に排出回路10
を連通させる常閉の2ポート2ポジションの電磁切替弁
により構成されている。なお、各分岐回路1r,1fに
は、流入弁5を迂回して途中に下流から上流への流通の
みを許す逆止弁1gを有した流入弁バイパス路1hが設
けられている。
【0020】前記リザーバ7には、メインポンプ4の吸
入側に連通されたメイン吸入回路4fが接続され、この
メイン吸入回路4fの途中には、メインポンプ4がリザ
ーバ7から作動液を吸引するのを許し、その逆方向の流
通を規制する一方弁構造の吸入弁4hが設けられてい
る。
【0021】前記メインポンプ4は、吐出側に吐出弁4
bを介してメイン吐出回路4aが接続され、このメイン
吐出回路4aは、前記第1チャンネル回路1における両
分岐回路1f,1rへの分岐点(請求の範囲の接続部
位)1dに接続されている。なお、前記メイン吐出回路
4aの途中には、吐出脈動を吸収するダンパ4dが設け
られている。ちなみに、前記メインポンプ4は、カム4
cを回転させるのに伴って2つのプランジャ4p,4p
をそれぞれ往復ストロークさせて吸入・吐出を行うもの
であり、前記カム4cは各プランジャ4pの位相を18
0゜異ならさせてストロークさせるよう構成されてい
る。
【0022】前記第1チャンネル回路1の途中の前記分
岐点1dよりも上流位置には、アウト側ゲート弁41が
設けられている。このアウト側ゲート弁41は、非作動
時にスプリング力で第1チャンネル回路1を連通状態と
する一方、作動時に第1チャンネル回路1を遮断する常
開の2ポート2ポジションの電磁切替弁により構成され
ているもので、このアウト側ゲート弁41は、後述する
ABSユニットがABS制御を行っている間、ならびに
後述する運動安定制御を実行している間、即ち、ホイル
シリンダW/Cのブレーキ液圧制御を実行する時に閉弁
されて、この制御されたブレーキ液圧がマスタシリンダ
M/C側に伝達されないように構成されている。そし
て、このアウト側ゲート弁41を迂回する第1バイパス
回路31に、第1バイパス回路逆止弁21が設けられ、
所定以上の差圧により開弁し第1チャンネル回路1の下
流から上流への作動液の流通を許すが、上流から下流へ
の流通を規制している。
【0023】上述した、メインポンプ4,流入弁5,流
出弁6により、ABSユニットが構成されている。即
ち、各ホイルシリンダW/Cが制動作動を行った時に車
輪ロックが生じた場合、流入弁5を閉弁すると共に流出
弁6を開弁すれば、ホイルシリンダW/Cのブレーキ液
圧はリザーバ7に抜かれて減圧されて、制動力が弱まり
車輪ロックを解除することができ、また、この状態から
流入弁5,流出弁6を閉弁すればホイルシリンダW/C
のブレーキ液圧は保持されて、その車輪ロック解除状態
を維持することができ、さらに、流入弁5を開弁すると
共に流出弁6を閉弁すれば、メインポンプ4の作動によ
り流入弁5の上流に供給されたリザーバ7の作動液がホ
イルシリンダW/Cに供給されて制動力が増すものであ
り、このような作動により車輪ロックを防止する範囲で
最大制動力が得られるよう構成されている。
【0024】前記メインポンプ4の吸入側の前記メイン
吸入回路4fには、前記吸入弁4hよりもメインポンプ
4側に設けられている分岐点4jに加給吐出回路8aの
一端が接続されている。この加給吐出回路8aの他端
は、加給ポンプ8の吐出側に接続されており、この加給
ポンプ8の吐出側に設けられた吐出弁8dより下流側の
加給吐出回路8aの途中には、イン側ゲート弁44が設
けられている。このイン側ゲート弁44は、非作動時は
スプリング力により加給吐出回路8aを遮断し、作動時
には加給吐出回路8aを連通させる常閉の2ポート2ポ
ジションの電磁切替弁により構成されている。また、前
記吐出弁8dとイン側ゲート弁44との間およびイン側
ゲート弁44と分岐点4jとの間の加給吐出回路8aの
途中には、それぞれ上流から下流への流通のみを許す第
3逆止弁8f,逆止弁8gが設けられている。
【0025】前記第1チャンネル回路1におけるアウト
側ゲート弁41と分岐点1dとの間と、加給吐出回路8
aにおける第3逆止弁8fとイン側ゲート弁44との間
を接続する第1連通回路11の途中には、上流から下流
への流通のみを許す第1逆止弁3が設けられ、さらに、
前記第1チャンネル回路1におけるアウト側ゲート弁4
1より上流側と加給吐出回路8aにおける第3逆止弁8
fとイン側ゲート弁44との間を接続する第2連通回路
12の途中には、第1チャンネル回路1から加給吐出回
路8aへの流通のみを許す第2逆止弁9が設けられてい
る。
【0026】前記加給ポンプ8は、前記メインポンプ4
と同様のカム8cを回転させるのに伴ってプランジャ8
p,8pを往復ストロークさせて吸入・吐出を行う構造
のポンプであり、各プランジャ8pがストロークする室
は、途中に吐出弁8d有した加給吐出回路8aならびに
途中に吸入弁8eを有した加給吸入回路8bが接続され
ており、この加給吸入回路8bは、前記マスタシリンダ
M/CのリザーバタンクR/Tに接続されている。な
お、両ポンプ4,8のカム4c,8cはそれぞれ共通の
モータMにより駆動されるように構成されている。
【0027】さらに、前記加給吐出回路8aにおける吐
出弁8dと第3逆止弁8fとの間と加給吸入回路8bと
の間が循環回路37で接続されている。この循環回路3
7は、前記加給ポンプ8が吐出した作動液をそのまま吸
入側に導いて、加給ポンプ8が実質的に仕事を行わない
循環状態を形成するためのものであり、この循環回路3
7の途中には循環切換弁48が設けられている。この循
環切換弁48は、前記アウト側ゲート弁41と同様の構
造の常開の電磁弁で構成されており、この循環切換弁4
8が開弁した時に前記加給ポンプ8が循環動作を行う。
また、前記循環切換弁48を迂回する第2バイパス回路
13には、所定以上の差圧により開弁し加給吐出回路8
aから加給吸入回路8bへの流通のみを許す第2バイパ
ス回路逆止弁22が設けられている。なお、図において
23はエアブリーダ、24はドライヤ、Pは液圧計であ
る。
【0028】図2に示すとおり、両ポンプ4,8を駆動
させるモータM、ならびに前記電磁弁構造の各弁5,
5,6,6,41,44,48は、制御手段としてのコ
ントロールユニットCUにより作動を制御される。即
ち、コントロールユニットCUには、図外車輪の回転速
度を検出する車輪速センサS,車体のヨーレイトを検出
するヨーレイトセンサYR,車両の舵角を検出する舵角
センサH,ブレーキ操作状態であるか否かを検出するブ
レーキセンサBS、車両の前後加速度を検出するGセン
サGSなどを有したセンサ群SGが接続されており、コ
ントロールユニットCUは、これらセンサ群SGから入
力される信号に基づいて各車輪のスリップ率を求めて、
制動時にスリップ率が所定以上になるとこのスリップ率
を低下させるABS制御と、非制動時において、駆動輪
スリップが生じた場合にそれを抑制させる駆動輪スリッ
プ防止制御ならびに車両姿勢が乱れた時にこれを抑制さ
せる方向にヨーレイトを発生させる制動を行うヨーレイ
ト制御からなる運動安定制御とを行う。これらの各制御
において、流入弁5ならびに流出弁6は、ブレーキ液圧
の減圧・保持・増圧を行うために必要に応じて開弁・閉
弁される。そして、前記ABS制御時には、メインポン
プ4を駆動させ、安定制御時には、メインポンプ4およ
び加給ポンプ8を駆動させる必要があるが、両ポンプ
4,8は共通のモータMにより駆動されるので、前記コ
ントロールユニットCUは、いずれのポンプ4,8を駆
動させる場合もモータMを駆動させる。
【0029】次に、本発明の実施の形態のブレーキ装置
の作動および効果を説明する。 a)通常のブレーキ操作時 通常は、各弁5,5,6,6,41,44,48は、図
示の非作動状態となっており、この状態でブレーキペダ
ルB/Pを踏むと、マスタシリンダM/Cで発生したブ
レーキ液圧が、各チャンネル回路1,2を、途中でアウ
ト側ゲート弁41あるいは第2逆止弁9および第1逆止
弁3、さらに流入弁5を経ながら通り、各分岐回路1
f,1rを通って各ホイルシリンダW/Cに伝達され、
ブレーキペダルB/Pの踏力に応じた車輪の制動が行わ
れる。
【0030】なお、この時、加給吐出回路8aに設けら
れた第3逆止弁8fにより、ブレーキ液圧が加圧吐出回
路8a側に抜けてマスタシリンダ圧の立ち上がりが悪化
することはない。また、運転者がブレーキ操作を終える
と、ホイルシリンダW/Cに供給されていたブレーキ液
は、各チャンネル回路1,2を上記とは逆に流れてマス
タシリンダM/Cに戻る。
【0031】b)ABS制御時 [I] 減圧制御時 上述のブレーキ操作時に、コントロールユニットCU
が、検出スリップ率に基づいて車輪がロックしたりある
いはロックしそうな状態となったことを検出すると、車
輪のスリップ率を所定の範囲内に納めて車輪のロックを
防止するABS制御を行う。即ち、このABS制御は、
制動時に車輪がロックしないようにブレーキ液圧を減圧
・保持・増圧するもので、まず、上述のブレーキ操作に
より生じたブレーキ液圧により、いずれかの車輪のスリ
ップ率が所定値以上となると、コントロールユニットC
Uは、アウト側ゲート弁41を閉弁させると共に、モー
タMの駆動を開始し、さらに、そのロックしそうな車輪
を制動するホイルシリンダW/Cに接続されている分岐
回路1r,1fの流入弁5ならびに流出弁6に通電し
て、流入弁5を閉弁し、流出弁6を開弁する。この流出
弁6の開弁によりホイルシリンダW/Cの作動液が排出
回路10を経てリザーバ7に排出されて減圧されて、制
動力が弱まる。なお、リザーバ7に排出された作動液
は、メインポンプ4の駆動により随時メイン吸入回路4
fから吸引され、メイン吐出回路4aを経て各チャンネ
ル回路1,2に還流される。この還流された各チャンネ
ル回路1,2側の還流液圧がマスタシリンダM/Cのブ
レーキ液圧より所定以上高い時は、第1バイパス回路逆
止弁21が開弁し、マスタシリンダM/Cに還流され
る。
【0032】[II] 保持制御時 そして、この制動力の低下の結果、車輪のスリップ率が
所定値未満に低下したら、コントロールユニットCU
は、流出弁6への通電を停止して流出弁6を閉弁させ
る。この流出弁6の開弁により、ホイルシリンダW/C
の液圧が保持された状態となる。
【0033】[III] 再増圧制御時 さらに、この保持作動の結果、スリップ率が他の所定値
未満まで低下すると、コントロールユニットCUは、流
入弁5への通電を停止して開弁させる。この結果、高圧
となっているチャンネル回路1,2の作動液がホイルシ
リンダW/Cに供給されて制動力が再増加される。
【0034】以上の作動を繰り返すことで、ブレーキペ
ダルB/Pを踏んでいる間、各車輪のスリップ率を所定
の範囲内に保持して、車輪のロックを防止させながら最
大制動力が得られるABS制御が成される。
【0035】また、以上のABS制御時には、モータM
を駆動させる結果、加給ポンプ8も駆動するが、このA
BS制御時には、循環切換弁48が開弁されており、加
給ポンプ8は単にブレーキ液を循環させる空転状態とな
っていて、加給ポンプ8は負荷とはならない。このよう
に加給ポンプ8は仕事を行わないから、第2連通回路1
1へは加給液圧が導入されることがない。従って、1つ
のモータMによりメインポンプ4と加給ポンプ8との両
方のカム4c,8cを回転させるよう構成しても、加給
ポンプ8による加給が不要な際には、循環切換弁48を
開弁させたままにしておけば、加給ポンプ8では過給作
動液が吐出側から吸入側に循環されるだけで仕事を行わ
ず、モータMの負荷となることがなく、構造をコンパク
トにでき、かつ消費エネルギの低減を図ることができ
る。また、このABS制御時も上述の通常ブレーキ操作
時と同様にイン側ゲート弁44は閉弁状態に保たれてい
るため、マスタシリンダM/Cで発生したブレーキ液圧
はメインポンプ8側へ抜けることはない。
【0036】この後、運転者がブレーキ操作を終えて、
ABS制御を終了すると、コントロールユニットCU
は、アウト側ゲート弁41を開弁して各チャンネル回路
1,2を連通状態とし、かつ、流入弁5,流出弁6を元
の図示の状態に戻す。従って、ホイルシリンダW/Cに
供給されていた作動液は、各チャンネル回路1,2を通
ってマスタシリンダM/Cに戻る。また、リザーバ7に
排出されたブレーキ液もメインポンプ4の駆動により各
チャンネル回路1,2に戻された後、マスタシリンダM
/Cに戻るもので、これに要する時間が経過した後、モ
ータMの駆動が停止される。
【0037】c)運動安定制御時 コントロールユニットCUは、急発進・急加速により駆
動輪のスリップ率が高くなったのに応じてスリップ率を
所定の範囲内に納める駆動力制御と、車両の姿勢が乱れ
そうになったのに応じて、制動力を発生させて車両のヨ
ーモーメントを安定方向に作用させて車両姿勢を安定さ
せるヨーモーメント制御との少なくとも一方からなる運
動安定制御を行う。
【0038】この運動安定制御は、ブレーキペダルB/
Pの踏込操作の有無にかかわらず成されるものであり、
まず、ブレーキペダルB/Pの踏込操作を行っていない
場合の作動について説明する。
【0039】運動安定制御時には、コントロールユニッ
トCUは、循環切換弁48を閉弁させ、かつ、アウト側
ゲート弁41を閉弁させる一方、イン側ゲート弁44を
開弁させ、さらに、モータMを駆動させる。
【0040】このモータMの駆動により前記加給ポンプ
8が駆動して、マスタシリンダM/Cのリザーバタンク
R/T内のブレーキ液が吸入されて加給吐出回路8aに
吐出される。この時、循環切換弁48が閉弁されている
ことにより、吐出された加給液は、上記ABS制御時の
ように循環回路37により循環されることなく、第3逆
止弁8fを開弁して加給吐出回路8aに導入され、この
導入された加給液の一部は、第1逆止弁3を開弁し第1
連通回路11を通って各分岐回路1f,1rに供給さ
れ、各流入弁5の上流側を直接昇圧する一方、加給吐出
回路8aに導入された加給液の一部は、イン側ゲート弁
44および逆止弁8gを経て、メインポンプ4に吸引さ
れた後、メイン吐出回路4aを介して各分岐回路1f,
1rに供給される。従って、流入弁5,流出弁6を必要
に応じて開閉させて各ホイルシリンダ圧を最適制御す
る。
【0041】即ち、運動安定制御の開始時には、その直
前にABS制御を行っていない限りはリザーバ7にブレ
ーキ液は貯留されておらず、メインポンプ4を駆動させ
てもブレーキ液を吸入できず、吐出圧は生じない。そこ
で、加給ポンプ8を駆動させて加給液を流入弁5の上流
側を直接昇圧する一方、メインポンプ8の吸入側に加給
液を供給させることにより上述のような作動を行うこと
ができるものである。従って、メインポンプ4の他に加
給ポンプ8を備えたブレーキ装置において、加給ポンプ
8の駆動によりメインポンプ4を介することなしに加給
液を流入弁5の上流側に直接供給することができ、これ
により、昇圧速度を速めることができるようになるとい
う効果が得られる。
【0042】ところで、第1バイパス回路31には、所
定の差圧以上になった時にのみ開弁する第1バイパス回
路逆止弁21が設けられているため、従来例のように加
給ピストンを設けなくても加給ポンプ8で発生する脈圧
がマスタシリンダM/C側に伝達されることがない。従
って、加給ピストンの廃止により装置の小型化とコスト
の低減化が可能であると共に、加給ポンプ8の駆動によ
る脈圧のマスタシリンダM/Cへの伝達を防止して音振
動の発生を抑制することができるようになうという効果
が得られる。
【0043】また、加給吐出回路8aと第1チャンネル
回路1におけるアウト側ゲート弁41より上流側との間
を連通する第2連通回路12が設けられていても、第2
連通回路12に介装された第2逆止弁9により加給吐出
回路8aからマスタシリンダM/C側に加給液が漏れる
ことはない。
【0044】また、上述の動作時に、加給ポンプ4の駆
動により加給吐出回路8aの圧力が所定圧よりも高圧に
なったら、第2バイパス回路逆止弁22が開弁して第2
バイパス回路13を介して加給吸入回路8bから加給ポ
ンプ8に吸入されるものであり、従って、加給吐出回路
8aは、この第2バイパス回路逆止弁22の開弁圧より
も高圧にはならない。
【0045】その後、運動安定制御を終了する場合、ア
ウト側ゲート弁41ならびに循環切換弁48を開弁させ
ると共にイン側ゲート弁44を閉弁させてモータMの駆
動を停止させる。従って、ホイルシリンダW/Cあるい
はメインポンプ4からチャンネル回路1,2に戻された
作動液および加給吐出回路に供給された加給液は、マス
タシリンダM/Cに戻る。
【0046】次に、上述の運動安定制御を実行している
時に、ブレーキペダルB/Pの踏込操作が成された場合
の作動を、ブレーキ踏力の違い、即ち発生マスタシリン
ダ圧の違いに分けて説明する。まず、ペダル踏力が低く
マスタシリンダ圧が低圧の場合(ちなみに、低圧の場合
とは、加給ポンプ8およびメインポンプ4から各分岐回
路1f,1rに供給される液圧より低圧の場合を意味す
る。)、第2連通回路12に介装された第2逆止弁9が
閉弁状態に維持され、加給吐出回路8a側へのマスタシ
リンダM/Cの作動液の供給が停止された状態となる。
【0047】なお、他の動作、即ち、メインポンプ4か
らの吐出圧を必要に応じて流入弁5ならびに流出弁6に
より圧力制御して各ホイルシリンダに供給すること、な
らびに運動安定制御の終了時の動作は、上述したブレー
キペダル非踏込時と同様であるので説明は省略する。
【0048】次に、ブレーキペダルB/Pの踏込操作に
より発生したマスタシリンダ圧が高圧の場合(ちなみ
に、高圧の場合とは、加給ポンプ8およびメインポンプ
4から各分岐回路1f,1rに供給される液圧より高圧
の場合を意味する。)の作動を説明する。
【0049】この場合、マスタシリンダM/Cの作動液
は、第1チャンネル回路1を通り、第2連通回路12に
介装された第2逆止弁9および第1連通回路11に介装
された第1逆止弁9をそれぞれ開弁して各分岐回路1
f,1rに供給され、ホイルシリンダW/Cの液圧をブ
レーキペダルB/Pの踏込量に応じて昇圧させる。従っ
て、運動安定制御中であっても、ブレーキ操作に応じた
制動力を発生させることができるようになる。
【0050】この後、ペダル操作を終了してマスタシリ
ンダ圧が低圧になると、第1バイパス回路31に介装さ
れた第1バイパス回路逆止弁21を開弁してマスタシリ
ンダM/C側に戻される。なお、他の動作は、ブレーキ
ペダル低踏込時と同様であるので説明は省略する。
【0051】以上発明の実施の形態を図面により説明し
たが、具体的な構成はこの発明の実施の形態に限られる
ものではない。例えば、発明の実施の形態では、2つの
メインポンプ4,4と2つの過給ポンプ8,8を1つの
モータMにより作動させるように構成したが、メインポ
ンプ4と過給ポンプとであるいは第1チャンネル回路1
と第2チャンネル回路2とで異なるモータにより作動さ
せるように構成してもよい。
【0052】また、発明の実施の形態では、操作液圧発
生手段として、マスタシリンダM/Cを示したが、要は
運転者のブレーキ操作に応じて液圧を発生させる手段で
あればよく、例えば、運転者のブレーキ操作量や速度を
検出して、それに見合った液圧をコントローラが液圧制
御弁等を作動させるように構成したものを用いてもよ
い。
【0053】
【発明の効果】 以上説明してきたように本発明は、ア
ウト側ゲート弁を迂回してブレーキ回路を連通させるバ
イパス回路には、ホイルシリンダ側の作動液圧が操作液
圧発生手段側の作動液圧より所定以上高い時にホイルシ
リンダ側から操作液圧発生手段側への作動液の流通は許
し、その逆流は規制するバイパス回路逆止弁が設けら
れ、前記加給吐出回路における第3逆止弁とイン側ゲー
ト弁との間と液圧制御弁との間を連通させる第1連通回
路が設けられると共に、この第1連通回路の途中に加給
吐出回路側から液圧制御弁側への作動液の流通は許し、
その逆流は規制する第1逆止弁が設けられ、加給吐出回
路における第3逆止弁とイン側ゲート弁との間とブレー
キ回路における操作液圧発生手段とバイパス回路逆止弁
およびアウト側ゲート弁との間を連通させる第2連通回
路が設けられると共に、この第2連通回路の途中にバイ
パス回路逆止弁およびアウト側ゲート弁側から加給吐出
回路側への作動液の流通は許し、その逆流は規制する第
2逆止弁が設けられている手段としたことで、加給ポン
プの駆動によりメインポンプを介することなしに前記第
1連通回路を介してホイールシリンダへの吐出液圧供給
が可能であり、かつ、加給ピストンの廃止により装置の
小型化とコストの低減化が可能であると共に、前記第1
バイパス回路逆止弁により加給ポンプの駆動による脈圧
のマスタシリンダへの伝達を防止して音振動の発生を抑
制することができるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態のブレーキ装置を示す全体図
である。
【図2】発明の実施の形態のブレーキ装置の要部を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
W/C ホイルシリンダ M/C マスタシリンダ(操作液圧発生手段) B/P ブレーキペダル CU コントロールユニット(制御手段) 1 第1チャンネル回路(ブレーキ回路) 1d 分岐点(接続部位) 1e 分岐点 1f 前輪分岐回路 1g 逆止弁 1h 流入弁バイパス回路 1r 後輪分岐回路 2 第2チャンネル回路(ブレーキ回路) 3 第1逆止弁 4 メインポンプ 4a メイン吐出回路 4b 吐出弁 4c カム 4d ダンパ 4f メイン吸入回路 4h 吸入弁 4j 分岐点 4p プランジャ 5 流入弁(液圧制御弁) 6 流出弁(液圧制御弁) 7 リザーバ 8 加給ポンプ 8a 加給吐出回路 8b 加給吸入回路 8c カム 8d 吐出弁 8e 吸入弁 8f 第3逆止弁 8g 逆止弁 8p プランジャ 9 第2逆止弁 10 排出回路 11 第1連通回路 12 第2連通回路 13 第2バイパス回路 21 ブレーキ回路逆止弁 22 第2バイパス回路逆止弁 23 エアブリーダ 24 ドライヤ 31 第1バイパス回路 37 循環回路 41 アウト側ゲート弁 44 イン側ゲート弁 48 循環切換弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者のブレーキ操作に応じて液圧を発
    生させる操作液圧発生手段と車輪において制動力を発生
    させるホイルシリンダとを結ぶブレーキ回路の途中に、
    ホイルシリンダ圧力を減圧・保持・増圧可能な液圧制御
    弁と、この液圧制御弁に接続された排出回路に設けられ
    たリザーバと、このリザーバに途中に吸入弁を有したメ
    イン吸入回路が接続されている一方、途中に吐出弁を有
    するメイン吐出回路が前記ブレーキ回路の液圧制御弁よ
    りも操作液圧発生手段側に接続されたメインポンプと、
    を備えたABSユニットが設けられ、 途中に吐出方向にのみ流通を許す第3逆止弁を有した加
    給吐出回路が前記メイン吸入回路における吸入弁よりメ
    インポンプ側に接続されている一方、途中に吸入弁を有
    する加給吸入回路が液源に接続された加給ポンプが設け
    られ、 前記ABSユニットの作動ならびに加給ポンプの駆動を
    制御する制御手段が、制動時に車輪ロックを防止すべく
    前記ABSユニットの作動を制御するABS制御を実行
    し、かつ、走行中に走行安定を図るべく前記加給ポンプ
    を加給駆動させると共にABSユニットを作動させて任
    意の車輪で制動力を発生させる運動安定制御を実行する
    ブレーキ装置において、 前記加給吐出回路の途中で第3逆止弁よりメインポンプ
    側に、作動時に開弁する常閉のイン側ゲート弁が設けら
    れ、 前記ブレーキ回路におけるメイン吐出回路の接続部位と
    操作液圧発生手段との間に、作動時に閉弁する常開のア
    ウト側ゲート弁が設けられ、 前記アウト側ゲート弁を迂回してブレーキ回路を連通さ
    せるバイパス回路には、前記ホイルシリンダ側の作動液
    圧が操作液圧発生手段側の作動液圧より所定以上高い時
    にホイルシリンダ側から操作液圧発生手段側への作動液
    の流通は許し、その逆流は規制するバイパス回路逆止弁
    が設けられ、 前記加給吐出回路における第3逆止弁とイン側ゲート弁
    との間と液圧制御弁との間を連通させる第1連通回路が
    設けられると共に、この第1連通回路の途中に前記加給
    吐出回路側から液圧制御弁側への作動液の流通は許し、
    その逆流は規制する第1逆止弁が設けられ、 前記加給吐出回路における第3逆止弁とイン側ゲート弁
    との間とブレーキ回路における操作液圧発生手段とバイ
    パス回路逆止弁およびアウト側ゲート弁との間を連通さ
    せる第2連通回路が設けられると共に、この第2連通回
    路の途中にバイパス回路逆止弁およびアウト側ゲート弁
    側から加給吐出回路側への作動液の流通は許し、その逆
    流は規制する第2逆止弁が設けられていることを特徴と
    するブレーキ装置。
JP27568999A 1999-09-29 1999-09-29 ブレーキ装置 Pending JP2001097198A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27568999A JP2001097198A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27568999A JP2001097198A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 ブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001097198A true JP2001097198A (ja) 2001-04-10

Family

ID=17558996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27568999A Pending JP2001097198A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001097198A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010036785A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Hitachi Automotive Systems Ltd ブレーキ制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010036785A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Hitachi Automotive Systems Ltd ブレーキ制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3716215B2 (ja) 車両用電子制御式ブレーキシステム
JP3978349B2 (ja) 車両用電子制御式ブレーキシステム
JPH10250555A (ja) ブレーキ制御装置
JP2002255018A (ja) ブレーキシステム
JPH10305767A (ja) 制動力制御装置
KR100279688B1 (ko) 브레이크 제어 시스템
JP3454078B2 (ja) 制動力制御装置
US6164731A (en) Automotive brake system
JP2001213295A (ja) 車両用液圧ブレーキ装置
JP2001097198A (ja) ブレーキ装置
JP2001140765A (ja) ポンプ制御装置
JP2001213294A (ja) 車両用液圧ブレーキ装置
JP2001315629A (ja) ブレーキ装置
JPH1035458A (ja) ブレーキ制御装置
JP2001097200A (ja) ブレーキ制御装置
JP2001097199A (ja) ブレーキ制御装置
JP2001001879A (ja) ブレーキ制御装置
JPH10217931A (ja) ブレーキ制御装置
JPH10157599A (ja) ブレーキ制御装置
JP2001001878A (ja) ブレーキ制御装置
JPH1035467A (ja) ブレーキ制御装置
JPH10250554A (ja) ブレーキ制御装置
JPH10244916A (ja) 制動力制御装置
JP3433783B2 (ja) 制動力制御装置
JPH10329686A (ja) ブレーキ装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20041119

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041217

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050831

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051111