JP2001096679A - 防湿紙 - Google Patents

防湿紙

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JP2001096679A
JP2001096679A JP27894199A JP27894199A JP2001096679A JP 2001096679 A JP2001096679 A JP 2001096679A JP 27894199 A JP27894199 A JP 27894199A JP 27894199 A JP27894199 A JP 27894199A JP 2001096679 A JP2001096679 A JP 2001096679A
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moisture
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resin
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JP27894199A
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Kazuteru Kato
一照 加藤
Kahei Murata
嘉平 村田
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】折り曲げても破断や亀裂等を発生しにくい防湿
紙を提供する。 【解決手段】基体紙1の裏面に防湿層2を積層してなる
防湿紙において、基体紙1を樹脂含浸紙から構成する。
基体紙1の伸び率は、縦方向に1%以上、横方向に8%
以上であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防湿紙に関する。更
に詳しくは、折り曲げても破断や亀裂等を発生しにくい
防湿紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、水や湿気の透過を防ぐための
防湿紙として、安価で印刷性や筆記性、接着性等に優れ
た紙からなる基体紙の裏面に、ポリエチレン又はポリ塩
化ビニリデン等の防湿性の合成樹脂からなる防湿層を具
備してなるものや、その裏面に更に裏打紙を具備してな
るものなどがある。係る防湿紙は、例えば水や湿気に弱
い内容物を保護するための包装紙や、電気回路の保護の
ための絶縁紙、その他の用途に、広く使用されている。
【0003】また、係る防湿紙は、例えば住宅、店舗又
は事務所等の建築物や、車両、船舶又は航空機等の輸送
機器等に使用される建築材料の分野においても、木質材
料又は無機質材料等の吸水性ないし吸放湿性の材料を、
水や湿気から保護し、反りや膨れ、寸法変化等を防止す
るための表面保護紙としても、広く使用されている。
【0004】例えば、枠状の芯材の表裏両面に板材を接
合してなる、ドア等のフラッシュパネルにおいては、表
裏の板材に防湿処理を施しておかないと、当該パネルの
表面側の空間と裏面側の空間との間で、温度や湿度に差
があると、表裏の板材の含水率に差が生じ、その結果両
者の寸法にも差が生じるので、パネルが全体として反っ
てしまうという問題がある。従って、フラッシュパネル
には係る反り現象の防止のために、表裏の板材の両面に
防湿処理を施す必要がある。
【0005】ところで、上記の如き各種の防湿紙は、必
要に応じて折り曲げられて使用される場合もある。すな
わち、例えば包装紙であれば、内容物を包み込む様に折
り曲げたり、紙箱の様に折り曲げて所定の形に成形した
り、或いは、厚紙又は段ボール等の表面に貼付して、厚
紙又は段ボール等と共に折り曲げて成形したりして使用
される。また例えば建築材料であれば、立体形状の基材
の表面の角部に沿って折り曲げて貼付して使用したり、
或いは、平面上の基材に貼付した後、該基材の裏面にV
字状の切欠溝を切削形成して折り曲げて建築材料を成形
(Vカット加工)したりして使用される。
【0006】ところが、従来の防湿紙は、折り曲げると
破断したり亀裂(表面の割れ)を発生したりする場合が
あり、これによって防湿機能を損なったり、外観上好ま
しくない等の問題点があった。特に、紙の表面に絵柄模
様等の印刷層を設けた防湿紙の場合には、上記破断や亀
裂によって絵柄模様等の美観が損なわれるので、折り曲
げる用途での使用が困難であるという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記した問題点を解決すべくなされたものであ
り、その目的とするところは、折り曲げても破断や亀裂
等を発生しにくい防湿紙を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体紙の裏面
に防湿層を具備してなる防湿紙において、前記基体紙が
樹脂含浸紙であることを特徴とする防湿紙である。
【0009】また本発明は、前記基体紙の伸び率が、縦
方向に1%以上、横方向に8%以上であることを特徴と
する防湿紙である。
【0010】また本発明は、前記防湿層が、防湿性の合
成樹脂層であることを特徴とする防湿紙である。
【0011】また本発明は、前記防湿層の裏面に易接着
プライマー層を具備することを特徴とする防湿紙であ
る。
【0012】また本発明は、前記防湿層の裏面に裏打紙
を具備することを特徴とする防湿紙である。
【0013】また本発明は、前記基体紙の表面に印刷層
を具備することを特徴とする防湿紙である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の防湿紙の基本構成は、基
体紙1の裏面に、防湿性の材質からなる防湿層2を具備
してなるものである(図1)。基体紙1の表面には、所
望の任意の絵柄模様等の印刷層3が設けられる場合もあ
る(図2)。また、防湿層2の裏面には、他の材料との
接着を容易とするための、易接着プライマー層4又は裏
打紙5が設けられる場合もある(図3、図4)。
【0015】そして、本発明の防湿紙は、上記構成の防
湿紙において、基体紙1が樹脂含浸紙からなることを特
徴とするものである。
【0016】基体紙1を構成する樹脂含浸紙は、木材パ
ルプ等の天然繊維及び/又はレーヨン、ポリエステル等
の合成繊維を抄造して得た紙に、乾燥後又は乾燥前の段
階で、適宜の含浸用樹脂を含浸後、乾燥させて得られる
ものである。
【0017】含浸用樹脂としては、例えばスチレン−ブ
タジエンゴム系、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
系、メチルメタクリレート−ブタジエンゴム系等の合成
ゴムラテックスや、アクリル系、スチレン系、塩化ビニ
ル系、酢酸ビニル系、アクリル−スチレン系、塩化ビニ
ル−エチレン系、塩化ビニル−エチレン−酢酸ビニル
系、酢酸ビニル−マレイン酸系、アクリル−マレイン酸
系等の合成樹脂エマルジョン、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性
樹脂等、或いはこれらから選ばれる2種以上の混合物等
が使用される。また、必要に応じて例えばメラミン樹脂
等の耐水化剤や架橋剤等が併用される。
【0018】含浸用樹脂の含浸量は、少なすぎると強度
や伸び、可撓性等の向上の効果が小さく、一方多すぎて
も紙が硬直化するし不経済でもある。従って、一般的に
は原紙に対し乾燥重量で5〜50%の範囲から選ばれ、
特に10〜30%の範囲が最も好ましい。
【0019】折り曲げによる破断や亀裂の発生を防止す
るためには、基体紙1を構成する樹脂含浸紙の伸び率が
高い程有利である。具体的には、縦方向(抄紙時の流れ
方向)に少なくとも1%以上、横方向(抄紙時の幅方
向)に少なくとも8%以上とすることが好ましい。この
基準を満たしていれば、表面に絵柄模様等の印刷層3を
有する場合にあっても、通常の折り曲げ条件では、亀裂
による美観性の低下のおそれはない。
【0020】樹脂含浸紙の伸び率は、原紙を構成する繊
維の種類や形状、含浸用樹脂の種類(粘弾性、凝集力)
や含浸量等によって決定される。一般に、原紙の繊維が
長く、原紙の内部で適度に絡み合いを有し、含浸用樹脂
に適度の柔軟性と凝集力がある場合に、高い伸び率が達
成される。
【0021】基体紙1の厚さは特に問わず、目的の用途
に応じて適宜設計すればよい。一般的には、坪量25〜
200g/m2の範囲から選ぶのが良い。
【0022】防湿層2は、本発明の防湿紙に耐水性や防
湿性を持たせるために設けられる層である。その構成材
料は、基体紙1に追従して折り曲げ加工可能な可撓性を
有するものであれば特に問わず、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン等の防湿性の合成樹脂や、アルミニウム
箔、銅箔等の金属箔等から構成することができる。
【0023】また、適宜の防湿性を有するか又は有しな
い合成樹脂フィルムの表面に、例えばアルミニウム等の
金属や、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム等の無機物質等からなる薄膜を、
真空蒸着法、スパッタリング法又はCVD法等の気相製
膜法によって設けてなる、いわゆる金属蒸着フィルムや
無機蒸着フィルムを使用することもできる。
【0024】そして、本発明の実施にあたっては、これ
ら各種の材料の中から、目的の用途によって必要な防湿
性能と、加工性、価格等を総合的に考慮して選択すれば
良い。例えば、ある種の薬品や食品等の、湿気を極度に
嫌う内容物の包装用途などで、1g/m2・24h以下
の高度の防湿性が要求される場合には、防湿性に特に優
れた金属箔又は蒸着フィルムの採用が推奨される。一
方、建築材料の用途であれば、通常は透湿度が概ね50
g/m2・24h以下の程度であれば十分であるから、
加工性に優れ安価なポリエチレン等の合成樹脂の採用が
推奨される。
【0025】防湿層2の厚さは特に問わず、必要な防湿
性能と加工性や価格等を総合的に考慮して適宜設計すれ
ばよい。例えば、建築材料の用途でポリエチレン等の合
成樹脂を使用する場合には、10μm以上80μm以下
の範囲が推奨される。
【0026】基体紙1と防湿層2との積層方法は特に問
わず、それぞれの材料の特性に合った方法を適宜選択す
れば良い。例えば、適宜の接着剤を介したウェットラミ
ネート法やドライラミネート法等を挙げることができ
る。また、防湿層2が熱可塑性の合成樹脂であれば、接
着剤を使用せずに合成樹脂フィルムを熱溶融させて基体
紙1と直接接着させても良いし、基体紙1の片面に合成
樹脂を溶融状態で押し出してフィルム状に成形すると同
時に積層接着させることもできる。
【0027】基体紙1の表面には、必要に応じて所望の
適宜の絵柄模様等を表現した印刷層3が設けられる。印
刷層3は、例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、
スクリーン印刷法、凸版印刷法、フレキソ印刷法、イン
クジェット印刷法等、従来公知の任意の印刷方法に従っ
て設けることができる。
【0028】なお、目的の防湿紙に隠蔽性が必要とされ
る場合には、印刷層3の裏側に隠蔽性の印刷インキ等に
よる隠蔽層が設けられていても良い。また、印刷層3を
保護して耐溶剤性や耐擦傷性、耐摩耗性等を持たせるた
めに、印刷層3の上に適宜のコーティング剤又は合成樹
脂フィルム等からなる表面保護層が設けられていても良
い。
【0029】本発明の防湿紙を、例えば木質材料等の吸
水性乃至吸湿性の材料の表面に貼付して使用する場合
に、防湿紙の裏面の防湿層2が接着性に乏しい材料であ
ると、防湿紙と貼付される材料との間の接着力が十分に
得られない場合がある。係る場合に備えて、2通りの対
処法が推奨される。その第1は、防湿層2の裏面に易接
着プライマー層4を設けておく方法である。第2は、防
湿層2の裏面に裏打紙5を設けておく方法である。
【0030】易接着プライマー層4は、汎用の接着剤に
対して良好な接着性を有する樹脂組成物であれば良く、
例えばアクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリ
アミド系、塩化ビニル−酢酸ビニル系、エチレン−酢酸
ビニル系、繊維素誘導体系等の各種の公知のプライマー
塗料を使用し、ロールコート法又はグラビアコート法等
の適宜の塗工方法で塗工して形成することができる。ま
た、これらに酸化珪素又は炭酸カルシウム等の体質顔料
を添加しておくと、層の表面が荒らされて微細な凹凸を
生じ、投錨効果によって接着力を更に向上することがで
きる。
【0031】裏打紙5は、これも汎用の接着剤に対する
良好な接着性を持たせる目的で設けられるもので、紙の
種類は特に問わないが、例えば薄葉紙やクラフト紙、上
質紙、樹脂含浸紙、紙間強化紙等を使用することができ
る。強度の面では、樹脂含浸紙又は紙間強化紙を使用す
ることが最も望ましい。裏打紙5の厚さは特に問わない
が、強度や価格の面からは薄目の方が望ましく、坪量2
0〜50g/m2程度がよい。
【0032】裏打紙5と防湿層2との積層方法は特に問
わず、例えば基体紙1と防湿層2との積層方法として既
に例示した各種の方法などを挙げることができる。防湿
層2が熱可塑性の合成樹脂である場合には、基体紙1と
裏打紙5との間に合成樹脂を溶融状態で押し出してフィ
ルム状に成形すると同時に積層接着させる方法を採用す
ると、最も生産性に優れるので非常に好適である。
【0033】本発明の防湿紙は、前記した通り、包装紙
等を含む種々の用途への応用が可能であるが、中でも例
えばドア枠材、家具扉、ドア面材、壁面、フローリング
材等の建築材料への応用に適しており、特にVカット加
工を含むフラッシュパネル等の面材の用途に最も適して
いる。
【0034】フラッシュパネルは、角材等の枠材を縦横
に組んでなる芯材の表裏に、合板又は中密度繊維板(M
DF)等の板材を接着して構成される、中空状の平板部
材であって、大面積で厚みのある平板部材を、少量の安
価な材料を使用して、軽量且つ十分な強度を持たせて製
造可能である利点があり、近年では内装ドアや家具扉等
の用途に広く採用される様になっている。
【0035】係るフラッシュパネルにおいては、パネル
の両側が温湿度の著しく異なる環境に曝されたり、温湿
度の変化の激しい環境に置かれたりすると、芯材の表裏
の板材の内部の含水量が均一でなくなり、寸法が変化す
る結果、パネル全体として反りを発生することがある。
これを防止するために、芯材の表裏の板材には、表裏面
に防湿紙が貼付される。
【0036】そして、芯材の表裏の板材には、パネルの
側面部や框部の形成などの目的で、Vカット等を介した
折り曲げ加工が施される例も多い。本発明の防湿紙は、
十分な防湿性を具備することは勿論のこと、折り曲げ加
工性に優れているので、係る用途において、フラッシュ
パネルの表裏の板材の表面(芯材側とは反対側の面)に
貼付して使用するに好適である。
【0037】なお、フラッシュパネルの表裏の板材の裏
面(芯材側の面)に貼付する防湿紙については、本発明
の防湿紙であっても勿論よいのであるが、通常は表面側
からVカット加工が施されることは少ないこと、また、
表面側からVカット加工が施される場合にあっても、裏
面側の防湿紙の表面の基体紙に亀裂等が発生したとして
も、それは外観には現れないので美観上の問題が発生し
ないことから、本発明によらない通常の防湿紙を採用し
てもよい。
【0038】具体的には、例えば薄葉紙、クラフト紙又
は紙間強化紙等を基体紙として使用した、ポリエチレン
等の防湿層との2層構成の防湿紙や、更に基体紙と同様
の紙からなる裏打紙を設けた3層構成の防湿紙、又は、
前記2層構成の防湿紙の防湿層面に易接着プライマー層
を設けた防湿紙などを使用することができる。
【0039】これらの場合において、フラッシュパネル
の表裏の板材の裏面(芯材側の面)に貼付するための防
湿紙には、芯材と板材との接着力を維持するための強度
が必要であるから、その基体紙(及び裏打紙)として
は、紙間強化紙を使用することが最も望ましい。
【0040】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を示して詳
細に説明する。
【0041】実施例1 樹脂含浸紙(興人株式会社製SF806、縦方向の伸び
率2.9%、横方向の伸び率10.2%)を基体紙とし
て、まずその表面に、硝化綿系インキによる印刷層と、
アクリルウレタン系樹脂による表面保護層とを順次形成
し、次いでその裏面と、紙間強化紙(天間特殊製紙株式
会社製HPN−29)からなる裏打紙との間に、低密度
ポリエチレン樹脂を厚さ50μmに溶融状態で押し出し
て防湿層を形成すると同時に3層を接着一体化して、本
発明の防湿紙を作製した。この防湿紙の透湿度は約12
g/m2・24hであった。
【0042】実施例2 実施例1で使用したものと同一の樹脂含浸紙を基体紙と
して、まずその表面に、硝化綿系インキによる印刷層
と、アクリルウレタン系樹脂による表面保護層とを順次
形成し、次いでその裏面に、低密度ポリエチレン樹脂を
厚さ50μmに溶融状態で押し出して防湿層を形成する
と同時に接着一体化し、しかる後、該防湿層面にコロナ
処理を施してから、シリカ粉末を含有するウレタン系易
接着プライマー剤を乾燥後の塗布量1g/m2に塗工し
て、本発明の防湿紙を作製した。この防湿紙の透湿度は
約12g/m2・24hであった。
【0043】実施例3 上記実施例1において、基体紙として別の樹脂含浸紙
(三菱製紙株式会社製KMT75、縦方向の伸び率2.
0%、横方向の伸び率9.4%)を使用し、他は同一条
件で本発明の防湿紙を作製した。この防湿紙の透湿度は
約12g/m2・24hであった。
【0044】実施例4 上記実施例2において、基体紙として上記実施例3で使
用したものと同一の樹脂含浸紙を使用し、他は同一条件
で本発明の防湿紙を作製した。この防湿紙の透湿度は約
12g/m2・24hであった。
【0045】比較例1 紙間強化紙(天間特殊製紙株式会社製HPN−29、縦
方向の伸び率3.8%、横方向の伸び率4.9%)を基
体紙として、まずその表面に、硝化綿系インキによる印
刷層と、アクリルウレタン系樹脂による表面保護層とを
順次形成し、次いでその裏面と、上記基体紙と同一の紙
間強化紙からなる裏打紙との間に、低密度ポリエチレン
樹脂を厚さ50μmに溶融状態で押し出して防湿層を形
成すると同時に3層を接着一体化して、防湿紙を作製し
た。この防湿紙の透湿度は約12g/m2・24hであ
った。
【0046】比較例2 実施例1で使用したものと同一の樹脂含浸紙を基体紙と
して、その表面に、硝化綿系インキによる印刷層と、ア
クリルウレタン系樹脂による表面保護層とを順次形成し
て、印刷紙を作製した。この印刷紙の透湿度は、約40
0g/m2・24hであった。
【0047】性能比較試験 上記実施例1〜4及び比較例1の防湿紙並びに比較例2
の印刷紙について、以下の3項目の性能比較試験を実施
した。
【0048】(1)防水効果試験 まず、上記実施例1〜4及び比較例1の防湿紙並びに比
較例2の印刷紙を、それぞれ酢酸ビニル系接着剤にて中
密度繊維板(住友林業株式会社製ネルソンパイン)の表
面にラミネートして、試験片を作製した。次に、容量2
00ccのカップに水200ccを満たし、その上に上
記各試験片のラミネート面を向けて載置し、これを水を
こぼさない様に倒置し、そのまま20℃で24時間放置
後、吸水による基材の膨れ幅(最大膨潤度)を測定し
た。
【0049】(2)折り曲げ加工試験 上記防水効果試験と同様の要領で作製した各試験片につ
いて、ラミネート面側からの残厚設定範囲±100μm
(残厚100μm〜350μm)の幅で非ラミネート面
側からVカット加工を施して90度に折り曲げ、ラミネ
ート面における基体紙の破断や亀裂の有無を調査した。
【0050】(3)反り防止効果試験 上記実施例1〜4及び比較例1の防湿紙並びに比較例2
の印刷紙を、それぞれ酢酸ビニル系接着剤にて中密度繊
維板(住友林業株式会社製ネルソンパイン)の表面に貼
付し、裏面には厚さ50μmの低密度ポリエチレン層を
2枚のクラフト紙で挟持してなる通常の防湿紙を貼付し
てなる化粧板を、枠状の芯材(縦桟無し、横桟10本等
間隔)の表裏に、その通常の防湿紙側を芯材側に向けて
接着してフラッシュパネル(縦2m、横0.7m)を作
製した。該フラッシュパネルを地面に垂直に吊し、片側
を20℃60%RHで一定とし、反対側を35℃30%
RH8時間と20℃50%RH16時間の計24時間を
1サイクルとして5サイクル試験を行い、中央部の反り
幅を測定した。
【0051】 試験結果 防水効果試験 折り曲げ加工試験 反り防止効果試験 (最大膨潤度) (破断・亀裂の有無) (反り幅) 実施例1 膨潤なし 異状なし 2mm以内 実施例2 膨潤なし 異状なし 2mm以内 実施例3 膨潤なし 異状なし 2mm以内 実施例4 膨潤なし 異状なし 2mm以内 比較例1 膨潤なし 亀裂発生 2mm以内比較例2 25% 異状なし 最大10mm
【0052】上表の様に、本発明の防湿紙は、防水効
果、防湿効果(反り防止効果)及び折り曲げ加工性のい
ずれにも優れていることが確認できた。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の防
湿紙は、基体紙の裏面に防湿層を具備してなる防湿紙に
おいて、前記基体紙を樹脂含浸紙から構成したことによ
り、折り曲げ加工を行っても基体紙が破断したり亀裂を
発生したりしにくいので、各種の加工を施して幅広い用
途に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防湿紙の積層構成を示す模式断面図。
【図2】本発明の防湿紙の積層構成を示す模式断面図。
【図3】本発明の防湿紙の積層構成を示す模式断面図。
【図4】本発明の防湿紙の積層構成を示す模式断面図。
【符号の説明】
1…基体紙 2…防湿層 3…印刷層 4…易接着プライマー層 5…裏打紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK01B AK06 AK25J AK51J AL01 AR00B AR00C AR00E BA05 BA07 BA10D BA10E CC00 DG10A DG10D EJ65C EJ82A GB90 HB31 HB31E JD04B JK08A JL11C YY00A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体紙の裏面に防湿層を具備してなる防湿
    紙において、前記基体紙が樹脂含浸紙であることを特徴
    とする防湿紙。
  2. 【請求項2】前記基体紙の伸び率が、縦方向に1%以
    上、横方向に8%以上であることを特徴とする請求項1
    に記載の防湿紙。
  3. 【請求項3】前記防湿層が、防湿性の合成樹脂層である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の防湿紙。
  4. 【請求項4】前記防湿層の裏面に易接着プライマー層を
    具備することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の
    防湿紙。
  5. 【請求項5】前記防湿層の裏面に裏打紙を具備すること
    を特徴とする請求項1、2又は3に記載の防湿紙。
  6. 【請求項6】前記基体紙の表面に印刷層を具備すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の防湿紙。
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