JP2001096215A - 塗装設備 - Google Patents

塗装設備

Info

Publication number
JP2001096215A
JP2001096215A JP27547599A JP27547599A JP2001096215A JP 2001096215 A JP2001096215 A JP 2001096215A JP 27547599 A JP27547599 A JP 27547599A JP 27547599 A JP27547599 A JP 27547599A JP 2001096215 A JP2001096215 A JP 2001096215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
water
zone
temperature
dry air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27547599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3706281B2 (ja
Inventor
Masataka Muramatsu
松 正 隆 村
Toshio Narita
田 年 男 成
Koo Yamamoto
本 高 櫻 山
Takayuki Kuwajima
島 隆 之 桑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Trinity Industrial Corp
Original Assignee
Trinity Industrial Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Trinity Industrial Corp filed Critical Trinity Industrial Corp
Priority to JP27547599A priority Critical patent/JP3706281B2/ja
Publication of JP2001096215A publication Critical patent/JP2001096215A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3706281B2 publication Critical patent/JP3706281B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンベアで搬送される被塗物が、水性塗料を
塗る前段の塗装ゾーンから別異の塗料を重ね塗りする後
段の塗装ゾーンへ移行するまでの短い時間内に、水性塗
料の塗膜にたれ、たるみ、わき等の塗装欠陥を生ずるこ
となく、その塗膜中の水分を速やかに蒸発させる。 【解決手段】 前段の塗装ゾーン2と後段の塗装ゾーン
3との間に、水性塗料が塗られた被塗物1を加熱昇温さ
せる加熱装置5と、加熱昇温した被塗物1の表面に除湿
装置6で除湿された乾燥空気を吹き付けて水性塗料の水
分を蒸発させると同時に被塗物1の表面温度を低下させ
る乾燥空気吹付装置8とを設置した塗膜の蒸発乾燥ゾー
ン4が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンベアで搬送さ
れる被塗物の表面に水性塗料を塗った後、その水性塗料
の塗膜に別異の塗料を重ね塗りする塗装設備に関する。
【0002】
【従来の技術】最近は、有機溶剤の排出規制が厳しくな
るにつれ、広い用途分野にわたって水性塗料の使用が増
加しつつある。特に、自動車塗装の分野においては、有
機溶剤の排出規制をクリアするために、これまでの有機
溶剤系塗料による塗装から水性塗料を使用した塗装への
転換が図られつつある。
【0003】自動車塗装には、高品質の塗膜が要求され
るが、各種合成樹脂を水溶化して焼付け乾燥するように
作られた水溶性焼付け塗料にも、例えば150℃で焼き
付けるアルミアクリル系のように、透明で、変色が少な
く、耐候性に優れたものがあることから、これを自動車
ボディの中塗り塗装や上塗り塗装に使用する試みがなさ
れている。
【0004】ところで、例えば自動車ボディの上塗り塗
装を行う従来の自動車塗装設備は、コンベアで搬送され
る自動車ボディの表面に有機溶剤系のメタリック塗料に
よって美観付与のためのベースコートを施す前段の塗装
ゾーンと、そのベースコートの上に透明塗料によって外
的要因からの保護機能を有するクリアコートを施す後段
の塗装ゾーンとの間に、ベースコートの後補正塗装ゾー
ンと、長さ約20m程度のセッティングゾーンを設けた
ものが一般的である。
【0005】このセッティングゾーンは、前段の塗装ゾ
ーンで自動車ボディの表面に塗られたベースコート用塗
料の塗膜を常温放置して、その塗膜中の有機溶剤を適度
に蒸発させることにより、ベースコートとクリアコート
とで成る上塗り塗膜を焼付け乾燥する際に、ベースコー
トの塗膜を適度に軟化させて平滑化すると同時に、ベー
スコートの塗膜中に有機溶剤の急激な蒸発による気泡が
発生して、わき(あわ)等の塗装欠陥が生ずることを防
止するために設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
既存の自動車塗装設備で、ベースコート用塗料として水
性塗料を使用すると、セッティングゾーンで常温放置さ
れるのみのベースコートの塗膜中に水性塗料の水分が過
剰に残存したまま、その塗膜の上にクリアコート用塗料
が重ね塗りされることとなるので、焼付け乾燥の際にベ
ースコートの塗膜中の水分が急激に蒸発して、たれ、た
るみ、わき等の塗装欠陥を生ずるおそれがある。
【0007】すなわち、水性塗料は、通常、塗装後に加
熱して、水溶性樹脂を希釈する水と、それら水溶性樹脂
と水のカップリング効果を有する共溶剤とを蒸発させた
後、架橋反応等により緻密な塗膜を形成させるものであ
るが、既存の自動車塗装設備で上塗り塗装のベースコー
ト用塗料として水性塗料を使用すると、その水性塗料の
塗膜は、加熱されずに常温放置されて、塗膜中の水分が
十分蒸発しないまま、クリアコート用塗料が重ね塗りさ
れることとなるので、焼付け乾燥の際に、わき(あわ)
等の欠陥が発生することは避けられない。
【0008】そこで、本出願人は、既存の自動車塗装設
備のセッティングゾーンに、図3に示すような赤外線ヒ
ータ20と熱風加熱装置21とを並設し、コンベアで搬
送される自動車ボディ22の表面に塗られた水性塗料の
塗膜を高温に加熱して、その塗膜中の水分を蒸発させる
実験を試みた。
【0009】この実験によれば、通常、分速5m程度の
コンベア速度で搬送される自動車ボディ22を、まず、
赤外線ヒータ20の放射熱で約1分間加熱して、その自
動車ボディ22の表面温度を約60℃まで昇温させ、次
に、熱風加熱装置21の熱風吹出ノズル23から秒速8
mで吹き出す80℃の熱風で、約60℃の表面温度を約
3分間保持させたところ、水性塗料の塗膜中の水分が、
焼付け乾燥の際にわきを生じない程度まで蒸発すること
が確認された。
【0010】しかし、80℃の熱風で自動車ボディ22
の表面温度を60℃の高温に保持するには、その熱風を
逃がさないように、自動車ボディ22の搬送路に沿って
その上方に断熱壁等を設ける必要があり、そのための工
事費が嵩む。
【0011】また、上記の如く赤外線ヒータ20と熱風
加熱装置21で塗膜中の水分を蒸発させるまでに約4分
間かかると、分速5mで搬送される自動車ボディ22
は、その間に約20m移動するので、既存の塗装設備で
あれば、セッティングゾーンを通過して、高い表面温度
を保持したままクリアコートを施す後段の塗装ゾーンに
移行することとなる。このため、水性塗料の塗膜がわき
等の欠陥を生ずるおそれは解消されても、今度は、その
塗膜の上に重ね塗りするクリアコート用塗料の塗膜に高
温による肌あれ等の欠陥が生ずるおそれがある。
【0012】そこで、図3の如く、熱風加熱装置21の
次段に冷風冷却装置24を設置し、当該冷風冷却装置2
4の冷風吹出ノズル25から秒速8mで吹き出す20℃
の冷風を自動車ボディ22の表面に吹き付けて、その表
面温度を低下させる実験を試みたところ、約60℃の高
温に加熱された自動車ボディ22の表面温度がクリアコ
ートの塗膜に肌あれ等を生じない温度まで低下するのに
約1分30秒程度要した。したがって、冷風冷却装置2
4は、7m以上の設置長さが必要となる。
【0013】しかし、赤外線ヒータ20と熱風加熱装置
21についても、各々約5m、約15mの設置長さが必
要となるから、既存の自動車塗装設備に設けられた長さ
約20m程度あるいはそれ以下のセッティングゾーンに
は、冷風冷却装置24を設置するスペースがない。
【0014】なお、冷風冷却装置24の設置スペースを
捻出するために、赤外線ヒータ20や熱風加熱装置21
の設置長さを短縮し、その設置長さを短縮した分だけ、
赤外線ヒータ20と熱風加熱装置21の加熱温度を高め
て、水性塗料の塗膜中の水分を短時間で蒸発させようと
すれば、水分の急激な蒸発による塗膜の流れや、気泡が
発生して、たれ、たるみ、わき等の欠陥を生ずるおそれ
が大きい。
【0015】また、冷風冷却装置24の冷却温度を下げ
てその設置長さを短縮しようとすれば、熱風加熱装置2
1で高温に保持された水性塗料の塗膜表面が低温の冷気
で急激に冷却されて、その表面に、結露を生じたり、し
わ等の欠陥を生ずるおそれがある。
【0016】以上のような諸事情に鑑み、本発明は、既
存の自動車塗装設備においても、水性塗料による塗装が
行えるようにするため、水性塗料の塗膜にたれ、たる
み、わき等の塗装欠陥を生じさせることなく、その塗膜
中の水分を速やかに蒸発させると共に、その水性塗料の
塗膜に重ね塗りされる別異の塗料の塗膜に、高温による
肌あれ等の塗装欠陥が生じないようにすることを技術的
課題としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の塗装設備は、コンベアで搬送される被塗
物の表面に水性塗料を塗る前段の塗装ゾーンと、その水
性塗料の塗膜に別異の塗料を重ね塗りする後段の塗装ゾ
ーンとの間に、前段の塗装ゾーンで水性塗料が塗られた
被塗物を加熱昇温させてその水性塗料の塗膜中の水分を
蒸発させる加熱装置と、当該加熱装置で加熱された被塗
物の表面に、除湿装置で除湿した乾燥空気を高風速で吹
き付けて、その表面に塗られた水性塗料の水分を蒸発さ
せると同時に、その被塗物の表面温度を低下させる乾燥
空気吹付装置とを設置した塗膜の蒸発乾燥ゾーンが設け
られていることを特徴とする。
【0018】本発明によれば、前段の塗装ゾーンで被塗
物の表面に塗られた水性塗料の塗膜が、まず、加熱され
て、その塗膜中の水分が塗膜の表面から蒸発し始める。
次に、その塗膜の表面に、除湿装置で除湿した乾燥空気
が高風速で吹き付けられて、塗膜の表面に接する空気を
次々と運び去ってその空気を相対湿度の低い乾燥空気と
入れ替える高速気流が生ずることにより、塗膜の表面か
らの水分の蒸発作用が促進されると同時に、水分の蒸発
による気化熱で塗膜が徐冷される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
よって具体的に説明する。図1は本発明に係る塗装設備
の一例を示す図、図2は本発明の効果を示すグラフであ
る。
【0020】本例の塗装設備は、自動車ボディに上塗り
塗装を施す自動車塗装設備であって、コンベアで搬送さ
れる自動車ボディ1の表面に水性メタリックベースコー
トを施す前段の塗装ゾーン2と、その水性メタリックベ
ースコートの上に透明塗料を塗ってクリアコートを施す
後段の塗装ゾーン3との間に、前段の塗装ゾーン2で水
性メタリック塗料が塗られた自動車ボディ1を加熱して
その自動車ボディ1の表面温度を上昇させる加熱装置5
と、当該加熱装置5で加熱昇温された自動車ボディ1の
表面に、除湿装置6で除湿して送風機7で供給される高
風速の乾燥空気を吹き付けて、その表面に塗られた水性
メタリック塗料の水分を蒸発させると同時に、自動車ボ
ディ1の表面温度を低下させる乾燥空気吹付装置8とを
設置した塗膜の蒸発乾燥ゾーン4が設けられている。
【0021】加熱装置5は、分速5mで搬送される自動
車ボディ1をその搬送路の両側から約1分間加熱して、
自動車ボディ1の表面温度を約45〜60℃に昇温させ
る設置長さ約5mの赤外線ヒータで構成されている。
【0022】乾燥空気吹付装置8は、自動車ボディ1の
搬送路の両側に沿って並設した前後二つの空気吹出ダク
ト9a,9bで構成され、それら空気吹出ダクト9a,
9bの前面には、約300mm程度離れて対峙する自動車
ボディ1の側面に向かって乾燥空気を高風速で吹き出す
多数の空気吹出ノズル10が設けられている。
【0023】除湿装置6は、処理空気を露点温度以下ま
で冷却してその空気中の水蒸気分を凝縮除去する冷却式
の除湿装置や、処理空気をロータに通してその空気中の
水分をシリカゲル、活性アルミナ等の多孔性物質で成る
ロータエレメントに吸着させる吸着式の除湿装置等を用
いることができる。
【0024】送風機7は、除湿装置6で除湿した乾燥空
気を給気ダクト11を通じて乾燥空気吹付装置8の空気
吹出ダクト9a,9bへ供給するもので、その乾燥空気
の供給量を自在に調節できる可変速ファンが用いられて
いる。
【0025】また、給気ダクト11は、除湿装置6で除
湿した乾燥空気を空気吹出ダクト9a,9bへ分配供給
する分岐ダクトで成ると共に、その分岐した各ダクトに
夫々風量調節ダンパ12a,12bが設けられて、乾燥
空気吹付装置8で自動車ボディ1の表面に吹き付ける乾
燥空気の風速・風量を各空気吹出ダクト9a,9bごと
に個別に調節できるようになっている。
【0026】なお、前段の塗装ゾーン2には、自動車ボ
ディ1の搬出側に後補正塗装ゾーン13が付設されてい
る。
【0027】また、乾燥空気吹付装置8の空気吹出ダク
ト9a,9bは、既存の塗装設備に設けられた長さ約2
0m程度のセッティングゾーンにも設置可能なように、
双方合わせた設置長さの全長が約15m以下に選定され
ている。
【0028】しかして、前段の塗装ゾーン2で自動車ボ
ディ1の表面に塗られた水性メタリック塗料の塗膜は、
まず、塗膜の蒸発乾燥ゾーン4に設置した加熱装置5に
より約45〜60℃に加熱昇温されて、その塗膜中の水
分が蒸発を開始する。
【0029】次いで、加熱装置5で加熱された水性メタ
リック塗料の塗膜に対して、除湿装置6で温度約30
℃、相対湿度約30%に調製した乾燥空気が、乾燥空気
吹付装置8の空気吹出ダクト9a,9bに設けた多数の
空気吹出ノズル10から秒速約10mの高風速で約3分
間吹き付けられて、塗膜中の水分の蒸発作用が促進され
ると同時に、その水分が蒸発する際の気化熱によって、
塗膜が、表面に急冷によるしわ等の塗装欠陥を生ずるこ
となく、徐々に冷却される。
【0030】これにより、前段の塗装ゾーン2で自動車
ボディ1の表面に塗られた水性メタリック塗料の塗膜
は、後段の塗装ゾーン3でクリアコート用の透明塗料を
重ね塗りする際に、そのクリアコート用塗料の塗膜に高
温による肌あれ等の塗装欠陥を生ずるおそれがない程度
まで、温度が低下すると同時に、焼付け乾燥の際に、た
れ、たるみ、わき等の塗装欠陥を生ずるおそれがない程
度まで、塗膜中の水分が適度に蒸発する。
【0031】なお、実験によれば、自動車ボディ1の表
面に塗られた膜厚約15μm、不揮発分(nonvolatile
content )NV=25.5重量%の水性塗料の塗膜を常
温放置すると、3分経過時のNV値が約30重量%にし
か達しないのに対し、上記塗膜を加熱装置5で約30秒
間加熱して約48℃に昇温させた後、その塗膜の表面に
空気吹出ダクト9a,9bの各空気吹出ノズル10から
吹付風速約10m/sec で温度30℃、相対湿度30%
の乾燥空気を吹き付けると、図2のグラフに実線で表す
ように、3分経過時のNV値が約75重量%にまで達す
ることが確認された。つまり、本発明によれば、僅か3
分間で、塗膜のNV値が焼付け乾燥に最適とされる75
〜80重量%の範囲内に到達する。
【0032】また、本発明の比較例となる図3の実験設
備を用いて、上記塗膜を赤外線ヒータ20で約30秒間
加熱して約48℃に昇温させた後、熱風加熱装置21か
ら吹き出す80℃の熱風で更に加熱する実験を行ったと
ころ、図2のグラフに破線で表すように、3分経過時の
NV値が約77重量%であった。したがって、本発明に
係る乾燥空気吹付装置8は、水性塗料の塗膜を蒸発乾燥
させる効果において、熱風加熱装置21と殆ど遜色がな
い。
【0033】また、乾燥空気吹付装置8は、水性塗料の
塗膜表面に乾燥空気による高速気流を生じさせて、塗膜
中の水分を蒸発させるものであるから、その周囲を断熱
壁等で囲う必要もないし、高温の熱風を吹き付ける装置
ではないから、空気吹出ダクト9a,9bや空気吹出ノ
ズル10等を安価なプラスチック製とすることができ、
設備費も安くて済むという利点がある。
【0034】また、実施態様の如く、乾燥空気吹付装置
8を複数の空気吹出ダクト9a,9bで構成すると、例
えば、除湿装置6から空気吹出ダクト9aへ供給される
乾燥空気の量を給気ダクト11に設けた風量調節ダンパ
12aで減少させて、空気吹出ダクト9aの空気吹出ノ
ズル10から吹き出す乾燥空気の風速・風量を低下させ
ることにより、その乾燥空気で冷却される自動車ボディ
1の表面温度を若干高めに保持するなどして、塗膜中の
水分の蒸発量を最適に調整することもできる。
【0035】なお、加熱装置5は、水性塗料の塗膜のN
V値を焼付け乾燥に最適な75〜80重量%とするため
に必要なもので、若し、この加熱装置5で自動車ボディ
1を45〜60℃に加熱昇温することなく、その自動車
ボディ1の表面に塗られた膜厚約15μm、NV値2
5.5重量%の水性塗料の塗膜を乾燥空気吹付装置8で
吹き付ける温度30℃、相対湿度30%の前記乾燥空気
のみによって蒸発乾燥させると、3分経過後のNV値は
約71%にまで達するが、それ以後はNV値が上昇せ
ず、4分経過後のNV値も約71%である。
【0036】これは、水性塗料の塗膜を加熱せずに、こ
れに高風速の乾燥空気を吹き付けるのみでは、水性塗料
に配合された共溶剤の蒸発を促すことができないからで
あり、加熱装置5で加熱して塗膜中の共溶剤をある程度
蒸発させることによって、塗膜のNV値を数分間で焼付
け乾燥に最適な75〜80重量%とすることができるの
である。
【0037】なお、加熱装置5は、赤外線ヒータに限ら
ず、被塗物となる自動車ボディ1を熱風で加熱する熱風
加熱装置であっても良い。また、本発明は、上塗り塗装
用の塗装設備に限らず、中塗り塗装用の塗装設備にも適
用することができる。また、自動車塗装設備に限らず、
コンベアで搬送される被塗物の表面に水性塗料を塗る前
段の塗装ゾーンと、その水性塗料の塗膜に別異の塗料を
重ね塗りする後段の塗装ゾーンとを備えた各種塗装設備
に適用できる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、コンベアで搬送される
被塗物の表面に塗られた水性塗料の塗膜に、高温による
たれ、たるみ、わき等の塗装欠陥を生じさせず、また、
その塗膜に重ね塗りする別異の塗料の塗膜にも、高温に
よる肌あれ等の塗装欠陥を生じさせることなく、その水
性塗料の塗膜を速やかに蒸発乾燥させることができると
いう大変優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗装設備の一例を示す図。
【図2】本発明の効果を示すグラフ。
【図3】本発明の比較例となる実験的な塗装設備を示す
図。
【符号の説明】
1・・・・・自動車ボディ(被塗物) 2・・・・・前段の塗装ゾーン 3・・・・・後段の塗装ゾーン 4・・・・・塗膜の蒸発乾燥ゾーン 5・・・・・加熱装置 6・・・・・除湿装置 8・・・・・乾燥空気吹付装置 9a・・・・空気吹付ダクト 9b・・・・空気吹付ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山 本 高 櫻 愛知県豊田市柿本町一丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 桑 島 隆 之 愛知県豊田市柿本町一丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 Fターム(参考) 4F042 AA09 DB02 DB19 DB36 DB39

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンベアで搬送される被塗物(1)の表
    面に水性塗料を塗る前段の塗装ゾーン(2)と、その水
    性塗料の塗膜に別異の塗料を重ね塗りする後段の塗装ゾ
    ーン(3)との間に、前段の塗装ゾーン(2)で水性塗
    料が塗られた被塗物(1)を加熱昇温させてその水性塗
    料の塗膜中の水分を蒸発させる加熱装置(5)と、当該
    加熱装置(5)で加熱された被塗物(1)の表面に除湿
    装置(6)で除湿した乾燥空気を高風速で吹き付けて、
    その表面に塗られた水性塗料の水分を蒸発させると同時
    に、その被塗物(1)の表面温度を低下させる乾燥空気
    吹付装置(8)とを設置した塗膜の蒸発乾燥ゾーン
    (4)が設けられていることを特徴とする塗装設備。
  2. 【請求項2】 前記加熱装置(5)が、前記被塗物
    (1)を約45〜60℃に加熱昇温させる赤外線ヒータ
    もしくは熱風加熱装置である請求項1記載の塗装設備。
  3. 【請求項3】 前記乾燥空気吹付装置(8)が、前記除
    湿装置(6)で除湿した乾燥空気が分配供給される複数
    の空気吹出ダクト(9a,9b)で構成されている請求
    項1又は2記載の塗装設備。
JP27547599A 1999-09-29 1999-09-29 塗装設備 Expired - Fee Related JP3706281B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27547599A JP3706281B2 (ja) 1999-09-29 1999-09-29 塗装設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27547599A JP3706281B2 (ja) 1999-09-29 1999-09-29 塗装設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001096215A true JP2001096215A (ja) 2001-04-10
JP3706281B2 JP3706281B2 (ja) 2005-10-12

Family

ID=17556058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27547599A Expired - Fee Related JP3706281B2 (ja) 1999-09-29 1999-09-29 塗装設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3706281B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010075839A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Honda Motor Co Ltd 塗装物の生産方法及び塗装物生産設備
CN103691628A (zh) * 2013-12-18 2014-04-02 江苏标榜装饰新材料股份有限公司 全封闭红外线热风五区混合加热涂装生产线

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010075839A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Honda Motor Co Ltd 塗装物の生産方法及び塗装物生産設備
CN103691628A (zh) * 2013-12-18 2014-04-02 江苏标榜装饰新材料股份有限公司 全封闭红外线热风五区混合加热涂装生产线

Also Published As

Publication number Publication date
JP3706281B2 (ja) 2005-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5397606A (en) Enclosure for painting and a method of enforcing evaporation from a coating on a panel surface
JP2747072B2 (ja) 乾燥方法
JP3926940B2 (ja) 車両用灯具のレンズ表面処理方法
JP2006326460A (ja) 塗料の塗布方法及び塗布装置
JP2001096215A (ja) 塗装設備
JP2003236437A (ja) 水系塗装用フラッシュオフ装置
JP2005177632A (ja) 塗装方法およびフラッシュオフ装置
JP3859467B2 (ja) 防曇コート膜付き車両用レンズの製造方法
JPH10249261A (ja) 塗装乾燥炉
JP2854190B2 (ja) 塗装鋼帯製造設備
US20210094058A1 (en) Painting system
JP2003071361A (ja) 塗装設備
JP2001239201A (ja) 塗装設備
JP4916618B2 (ja) 溶射金属層表面の塗装方法
JPH11320671A (ja) 延伸フィルムの製造方法およびその装置
JP2007196111A (ja) 回転霧化式塗装装置およびこれを用いた塗装方法
JPH0568916A (ja) 塗装設備
JP2670311B2 (ja) 水性塗料の塗装方法
JP4984654B2 (ja) 水性塗料の塗膜形成装置
JPH06277607A (ja) 塗膜形成方法及びその装置
JP2007038148A (ja) 水系塗料の塗装方法
JPS5839238B2 (ja) 被塗物に電着塗装された塗料の乾燥方法
JP2001191008A (ja) 塗膜の乾燥方法、乾燥装置および塗膜製造物
CZ200466A3 (cs) Způsob sušení předmětů v lakovacím zařízení a zařízení k provádění tohoto způsobu
JP2006026476A (ja) 被塗物の冷却方法及び冷却装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090805

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100805

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110805

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120805

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130805

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees