JP2001092523A - 搬送用ロボットの教示方法 - Google Patents

搬送用ロボットの教示方法

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JP2001092523A
JP2001092523A JP26825699A JP26825699A JP2001092523A JP 2001092523 A JP2001092523 A JP 2001092523A JP 26825699 A JP26825699 A JP 26825699A JP 26825699 A JP26825699 A JP 26825699A JP 2001092523 A JP2001092523 A JP 2001092523A
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JP
Japan
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teaching
data
hand
hand unit
cassette
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JP26825699A
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English (en)
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Katsumi Yasuda
克己 安田
Shigeru Yamamoto
山本  茂
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種類の製造装置を備えた一般的な製造工場
に適用することができると共に、熟練した作業員でなく
ても短時間で高精度に教示可能にする。 【解決手段】 教示用疑似カセット2やカセットの把持
位置に位置決めしたときのハンド部6の座標値を教示デ
ータとして設定するものである。ハンド部6を把持位置
に位置決めしたときのハンド部6の位置姿勢を誘導基準
データとして求める。この後、ハンド部6を把持位置周
辺に停止したときのハンド部6の位置姿勢を中間位置デ
ータとして求めた後、中間位置データを誘導基準データ
に一致させるための補正データを求め、補正データに基
づいてハンド部6を移動させたときの座標値を教示デー
タとして設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カセット等の搬送
対象物の把持位置に位置決めしたときのハンド部の座標
値を教示データとして設定する搬送用ロボットの教示方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多種類の製造装置を備えた半導体工場に
おいては、通常、搬送ロボットに対して動作手順を予め
教示しておき、ハンドやマニピュレータ、走行台車を作
動させることによって、カセット単位で製造装置間にお
けるウエハの搬送が行われる。従って、このような半導
体工場においては、搬送ロボットが教示した通りにしか
動作しないため、搬送ロボットによる搬送の開始前に、
搬送ロボットに対して動作手順等を記憶させる教示作業
が行われる。
【0003】従来、上記の教示作業は、作業員がティー
チングペンダント等を操作し、目視によりハンドを確認
しながら移動させ、このハンドがステージ上のカセット
を把持可能な位置に到達したときに、この位置における
ハンドの座標値を教示点として搬送ロボットのコントロ
ーラに記憶させる手動教示により行われている。
【0004】また、特願平6−230588号公報に
は、ステージにマークを形成すると共に、このマークを
検出可能な検出器をハンドに取り付け、検出器によりマ
ークを検出することにより教示点を自動的に生成する自
動教示方法が提案されている。さらに、特開平2−27
6725号公報には、図13に示すように、テレビカメ
ラ51と高さ検出器52からなる教示用アタッチメント
53をハンドに代えて取り付け、ワーク54に形成した
マーク55の位置等の情報を検出することにより教示点
を自動的に生成する自動教示方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手動教示方法では、作業員がティーチングペンダン
トを操作してカセットの把持位置まで正確に移動させる
必要があるため、教示作業に長時間を要し易いと共に、
操作の熟練度により作業時間に大きなばらつきが生じる
という問題がある。特に、ステージが装置内部の奥まっ
た位置に配置された構造の製造装置においては、ステー
ジ上のカセットを目視し難いため、上述の教示作業の長
時間化や作業時間のばらつきという問題が顕著となる。
【0006】また、ステージのマークを検出することに
より教示を行う自動教示方法は、ステージとマークとの
位置関係を高精度に設定する必要があるが、製造装置の
種類やメーカによりステージの構造が異なることが多い
ため、多種類の製造装置を備えた一般的な製造工場にお
ける搬送ロボットに適用することは困難である。
【0007】また、教示用アタッチメント53で教示マ
ーク55を検出することにより教示を行う自動教示方法
では、教示マーク55の位置検出結果から教示対象物5
4をハンドリングできるハンド部の位置を演算により求
める必要があるため、位置検出結果の誤差やロボット5
0の製作誤差の影響を受け易いという問題がある。さら
に、教示点の算出後にハンドリングの確認を行う際に、
教示用アタッチメント53をハンド部に取り替える作業
が必要になるため、教示作業全体として十分に短時間化
することができず、またハンド部の取り付け誤差が発生
する場合もある。
【0008】従って、本発明は、多種類の製造装置を備
えた一般的な製造工場に適用することができると共に、
熟練した作業員でなくても短時間で高精度に教示するこ
とができる搬送用ロボットの教示方法を提供するもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、搬送対象物の把持位置に位置決
めしたときのハンド部の座標値を教示データとして設定
する搬送用ロボットの教示方法において、前記ハンド部
を前記把持位置に位置決めしたときの該ハンド部の位置
姿勢を誘導基準データとして求める第1工程と、前記ハ
ンド部を前記把持位置周辺に停止したときの該ハンド部
の位置姿勢を中間位置データとして求める第2工程と、
前記中間位置データを前記誘導基準データに一致させる
ための補正データを求める第3工程と、前記補正データ
に基づいて前記ハンド部を移動させたときの座標値を前
記教示データとして設定する第4工程とを有することを
特徴としている。
【0010】上記の構成によれば、ハンド部を把持位置
に位置決めして誘導基準データを1回求めた後は、作業
員がハンド部を把持位置周辺に位置決めする操作を行え
ば、この停止位置における中間位置データと誘導基準デ
ータとを基にして補正データが求められ、補正データに
基づいてハンド部が移動されて座標値が教示データとし
て設定される。従って、従来のように、全ての教示デー
タを把持位置に位置決めしながら設定する場合と比較し
て、ハンド部を把持位置周辺の広い範囲において位置決
めすれば良いため、ハンド部の操作が簡単になる。これ
により、例えば把持位置が装置の奥まった場所に存在す
るような機種であっても、容易に教示作業を行うことが
できるため、多種類の製造装置を備えた一般的な製造工
場に好適に適用することができると共に、熟練した作業
員でなくても短時間で高精度に教示作業を行うことがで
きる。
【0011】また、ハンド部の位置姿勢に基づいてこの
ハンド部の教示データを設定するため、従来のように教
示マークの位置検出結果に基づいてハンド部の教示デー
タを設定する場合よりも、搬送用ロボットの製作誤差の
影響を受け難くすることができる。さらに、ハンド部を
装着した状態で教示作業を行うことができるため、教示
作業を完了してから即座に実際の搬送作業に移行するこ
とができる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1記載の搬送用
ロボットの教示方法であって、前記ハンド部の位置姿勢
は、教示用マーク部材のマークパターンをカメラで撮影
したときの撮像信号を基にして求められており、前記教
示用マーク部材および前記カメラは、前記ハンド部およ
び搬送対象物の形状を模擬した疑似搬送対象物の何れか
一方および他方にそれぞれ設けられていることを特徴と
している。上記の構成によれば、教示用マーク部材をカ
メラで撮影するという簡単な構成および方法によりハン
ド部の位置姿勢を求めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1ないし
図12に基づいて以下に説明する。本実施の形態に係る
教示方法は、図1に示すように、製造装置1のステージ
1a間で図4のカセット22を搬送する搬送ロボット3
に適用される。搬送ロボット3は、任意の位置に移動可
能な走行台車4と、走行台車4上に設けられ、複数の自
由度を有したマニピュレータ5と、マニピュレータ5の
自由端側に設けられたハンド部6とを有している。ハン
ド部6は、図2にも示すように、軸方向に伸縮可能な軸
部材7と、軸部材7の両端に左右対称に設けられた爪部
材8・8とを有している。各爪部材8の内側面には、教
示用疑似カセット2および図4のカセット22を把持す
るようにL字形状の溝部8aが形成されている。
【0014】また、軸部材7の側面には、教示用マーク
部材9が設けられている。教示用マーク部材9は、白色
系の塗料等を表面に塗布した平板からなっており、ハン
ド部6の爪部材8を教示用疑似カセット2方向に向けた
ときに、教示用疑似カセット2に対向するように配置さ
れている。尚、教示用疑似カセット2は、図3に示すよ
うに、側壁面に形成された開口部23aを有したことを
除いて図4のカセット22と同一構成を有するように模
擬されたカセット本体23と、カセット本体23に装着
された支持パネル24と、開口部22aを介して外部を
撮影するように支持パネル24に設けられたCCDカメ
ラ等のカメラ21とを有している。
【0015】また、図2に示すように、教示用マーク部
材9のカセット2への対向面には、円形状の教示マーク
10が複数形成されている。各教示マーク10は、後述
のカメラ21で撮影されたときに、撮像画像中から明確
に識別されるように黒色系の塗料で塗り潰されている。
そして、これらの教示マーク10は、3行および3列か
らなるマトリックス状のマークパターンに配置されてお
り、マークパターンは、ハンド部6の位置や姿勢を求め
る際に使用される。
【0016】上記のハンド部6をマニピュレータ5を介
して支持する走行台車4は、図5に示すように、ロボッ
トコントローラ20を備えている。ロボットコントロー
ラ20は、演算部11、姿勢検出部12、駆動部13、
第1通信部14、第2通信部15、および記憶部16等
を信号バス17を介して接続した構成にされている。上
記の姿勢検出部12および駆動部13は、マニピュレー
タ5に接続されており、姿勢検出部12は、マニピュレ
ータ5に内蔵された図示しないエンコーダからマニピュ
レータ5の姿勢を検出する。駆動部13は、マニピュレ
ータ5の各部を駆動する駆動モータを作動させる。
【0017】また、第1通信部14および第2通信部1
5は、画像処理装置18およびティーチングペンダント
19にそれぞれ着脱可能に接続されている。画像処理装
置18は、カメラ21の画像データから教示マーク10
を抽出し、カメラ21を原点とした図10のカメラ座標
系でマークパターンの位置姿勢(位置3自由度、姿勢角
3自由度)を示すマークパターンデータを求めて出力す
る。一方、ティーチングペンダント19は、教示作業時
に作業員により操作されることによって、搬送ロボット
3を作動させる操作データを出力する。
【0018】また、記憶部16には、カメラ座標データ
領域16a、ハンド座標データ領域16b、誘導基準デ
ータ領域16c、補正データ領域16d、教示データ領
域16e、およびプログラム領域16f等が形成されて
いる。カメラ座標データ領域16aは、上述の画像処理
装置18からのカメラ座標系のマークパターンデータを
記憶し、ハンド座標データ領域16bは、教示用マーク
部材9を原点とした図11のハンド座標系に変換された
マークパターンデータを記憶する。誘導基準データ領域
16cは、ハンド部6をカセット2の把持位置に位置決
めした場合におけるハンド座標系のマークパターンデー
タを記憶する。
【0019】また、補正データ領域16dは、教示作業
時におけるハンド部6の停止位置から把持位置までの補
正データを記憶し、教示データ領域16eは、ハンド部
6が補正データに基づいて把持位置に位置決めされたと
きの位置姿勢を教示データとして記憶する。さらに、プ
ログラム領域16fは、図6の基準データ作成ルーチン
や図7の教示データ作成ルーチン等の各種の制御プログ
ラムを格納しており、これらのデータ作成ルーチンは、
教示作業時に実行される。
【0020】上記の構成において、搬送ロボット3に対
する教示方法について説明する。先ず、図3に示すよう
に、カメラ21を支持パネル24に固定すると共に、支
持パネル24をカセット本体23に装着することによっ
て、教示用疑似カセット2を組み立てる。そして、カメ
ラ21を画像処理装置18に接続した後、図8に示すよ
うに、教示用疑似カセット2を仮置きステージ25の任
意の場所に載置する。尚、仮置きステージ25は、製造
装置1のステージ1aであっても良い。この後、図1に
示すように、マニピュレータ5によるハンド部6の移動
範囲内に教示用疑似カセット2が存在するように、図5
のティーチングペンダント19を操作しながら走行台車
4を仮置きステージ25の近傍に移動させる。そして、
画像処理装置18をロボットコントローラ20に接続す
る。
【0021】次に、図5に示すように、ティーチングペ
ンダント19を操作することによって、ロボットコント
ローラ20の演算部11に対して記憶部16に格納され
た図6の基準データ作成ルーチンを実行させる。ロボッ
トコントローラ20は、基準データ作成ルーチンを実行
すると、マニピュレータ5を作動させる操作データの入
力を受け付け可能な状態となり、ティーチングペンダン
ト19から操作データが入力されたときに、この操作デ
ータに対応する移動量および角度でマニピュレータ5を
作動させる(S1)。
【0022】この後、操作データに基づいてマニピュレ
ータ5を作動させながら、セット完了信号の入力を受け
付け(S2)、セット完了信号が入力されなければ(S
2,NO)、S1の操作データによるマニピュレータ5
の作動を継続する。一方、ハンド部6が教示用疑似カセ
ット2を把持可能な把持位置に到達したことをティーチ
ングペンダント19からの信号により認識すると(S
2,YES)、画像処理装置18に対してセット完了信
号を送信すると共に、画像処理装置18からのマークパ
ターンデータを受け付ける。
【0023】セット完了信号が入力された画像処理装置
18は、カメラ21からの画像信号を取り込む。この
際、カメラ21は、図3に示すように、把持位置にセッ
トされたハンド部6を開口部23aを介して撮影してい
る。従って、画像信号は、図10に示すように、カメラ
21を原点としたカメラ座標系における実線で示す把持
位置に位置決めされたハンド部6の教示用マーク部材9
を含んでいる。
【0024】このような画像信号を取り込んだ画像処理
装置18は、先ず、画像信号中の濃淡データを基にして
教示用マーク部材9に形成された全ての教示マーク10
を抽出する。次いで、各教示マーク10の中心点を求め
た後、これらの中心点を結んだ線分からなるマークパタ
ーンの位置姿勢(位置3自由度、姿勢角3自由度)を算
出し、マークパターンデータとして出力する。そして、
マークパターンデータは、図5に示すように、第1通信
部14を介してロボットコントローラ20内に取り込ま
れて記憶部16のカメラ座標データ領域16aに格納さ
れる(S3)。
【0025】ロボットコントローラ20は、マークパタ
ーンデータをカメラ座標データ領域16aに格納する
と、このマークパターンデータを図10のカメラ座標系
から図11の教示用マーク部材9を原点としたハンド座
標系に変換する(S4)。そして、このハンド座標系に
おける把持位置にハンド部6を位置決めした場合におけ
るマークパターンデータを誘導基準データとして誘導基
準データ領域16cに格納し(S5)、本ルーチンを終
了する。
【0026】上記のようにして誘導基準データ(把持位
置のマークパターンデータ)を取得すると、図1に示す
ように、画像処理装置18および教示用疑似カセット2
を走行台車4上に載置し、搬送ロボット3と共に搬送対
象の製造装置1まで移動する。そして、走行台車4が製
造装置1のステージ1aの近傍に到達したときに、教示
用疑似カセット2をステージ1aの搬送位置にセットす
る。尚、搬送位置へのセット作業は、図9に示すよう
に、位置決め用のコマ26がステージ1a上に設けられ
ているため、教示用疑似カセット2の脚部をコマ26に
位置合わせしながら行う。
【0027】次に、図5に示すように、ティーチングペ
ンダント19を操作することによって、ロボットコント
ローラ20の演算部11に対して記憶部16に格納され
た図7の教示データ作成ルーチンを実行させる。ロボッ
トコントローラ20は、教示データ作成ルーチンを実行
すると、ティーチングペンダント19から操作データが
入力されたときに、この操作データに対応する移動量お
よび角度でマニピュレータ5を作動させる(S11)。
【0028】この後、操作データに基づいてマニピュレ
ータ5を作動させながら、セット完了信号の入力を受け
付け(S12)、セット完了信号が入力されなければ
(S12,NO)、S11の操作データによるマニピュ
レータ5の作動を継続する。一方、図9の二点鎖線で示
すように、ハンド部6が教示用疑似カセット2の把持位
置周辺に移動し、ハンド部6の教示用マーク部材9がカ
メラ21の視野内に入ったことをティーチングペンダン
ト19からの信号により認識すると(S12,YE
S)、画像処理装置18に対してセット完了信号を送信
すると共に、画像処理装置18からのマークパターンデ
ータを受け付ける。尚、マニピュレータ5の操作は、教
示用マーク部材9がカメラ21の視野内に入る程度とな
る把持位置周辺にまで拡大した範囲の位置決め精度でハ
ンド部6を移動すれば良いため、操作者にとって極めて
簡単な作業である。
【0029】セット完了信号が入力された画像処理装置
18は、カメラ21からの画像信号を取り込む。この
際、カメラ21は、任意の停止位置にセットされたハン
ド部6を開口部23aを介して撮影している。従って、
画像信号は、図10に示すように、カメラ21を原点と
したカメラ座標系における二点鎖線で示す停止位置に位
置決めされたハンド部6の教示用マーク部材9を含んで
いる。そして、画像処理装置18は、上述の基準データ
作成ルーチンの場合と同様の処理動作によって、画像信
号中の濃淡データを基にして教示マーク10のマークパ
ターンの位置姿勢(位置3自由度、姿勢角3自由度)を
マークパターンデータとして算出する。この後、図5に
示すように、ロボットコントローラ20がマークパター
ンデータを取り込んで記憶部16のカメラ座標データ領
域16aに格納し(S13)、この図10のカメラ座標
系のマークパターンデータを図11のハンド座標系に変
換して中間位置データとしてハンド座標データ領域16
bに格納する(S14)。
【0030】次に、誘導基準データ領域16cから誘導
基準データを読み出す。この際、図11に示すように、
誘導基準データは、ハンド座標系における把持位置のマ
ークパターンデータ(図示実線)であり、今回得たハン
ド座標データ領域16bの中間位置データは、ハンド座
標系における停止位置のマークパターンデータ(図示二
点鎖線)である。従って、誘導基準データと中間位置デ
ータとの差分を算出することによって、停止位置のハン
ド部6が把持位置のハンド部6からどの程度のずれ量で
位置姿勢を変化させているかを求めることができる。そ
して、この位置姿勢のずれ量を基にして中間位置データ
を誘導基準データに一致させるための補正データを算出
し、補正データ領域16dに格納する(S15)。
【0031】次に、補正データに対応する『ずれ量』が
設定値以上であるか否かを判定する(S16)。ずれ量
が設定値以上であれば(S16,YES)、ハンド部6
の停止位置が把持位置から許容誤差の範囲外に存在して
いると認識し、補正データに基づいてマニピュレータ5
を作動させる(S17)。ハンド部6がマニピュレータ
5の作動により補正データ分を移動すると、S13から
再実行し、移動後のマークパターンデータを求め、この
マークパターンデータによる中間位置データと誘導基準
データとの差分から位置姿勢のずれ量と補正データとを
新たに求める。
【0032】この後、新たな補正データに対応する『ず
れ量』が設定値以上であるか否かを判定し(S16)、
ずれ量が設定値未満であれば(S16,NO)、ハンド
部6の停止位置が把持位置から許容誤差の範囲内に存在
していると認識する。そして、ハンド部6の座標値を教
示データとして教示データ領域16eに格納し(S1
8)、本ルーチンを終了する。これにより、特定の製造
装置1のステージ1aに対する教示作業が終了し、他の
製造装置1のステージ1aに対しても上記と同様の処理
を行うことによって、全てのステージ1aに対して教示
作業を行う。
【0033】以上のように、本実施形態の搬送用ロボッ
トの教示方法は、図1に示すように、教示用疑似カセッ
ト2やカセット22(搬送対象物)の把持位置に位置決
めしたときのハンド部6の座標値を教示データとして設
定するものであり、ハンド部6を把持位置に位置決めし
たときのハンド部6の位置姿勢を誘導基準データとして
求める第1工程(基準データ作成ルーチン:S1〜S
5)と、ハンド部6を把持位置周辺に停止したときのハ
ンド部6の位置姿勢を中間位置データとして求める第2
工程(S11〜S14)と、中間位置データを誘導基準
データに一致させるための補正データを求める第3工程
(S15)と、補正データに基づいてハンド部6を移動
させたときの座標値を教示データとして設定する第4工
程(S18)とを有している。
【0034】尚、本実施形態においては、搬送対象物と
してカセット22を例示しているが、これに限定される
ものではなく、各種の部品や中間製品であっても良い。
【0035】上記の構成によれば、第1工程においてハ
ンド部6を把持位置に位置決めして誘導基準データを1
回求めた後は、作業員がハンド部6を把持位置周辺に位
置決めする操作を行えば、この停止位置における中間位
置データと誘導基準データとを基にして補正データが求
められ、補正データに基づいてハンド部6が移動されて
座標値が教示データとして設定される(第2工程〜第4
工程)。従って、従来のように、ハンド部6を把持位置
に正確に位置決めしながら全ての教示データを設定する
場合と比較して、ハンド部6を把持位置周辺の広い範囲
において大まかに位置決めすれば良いため、ハンド部6
の操作が簡単になる。これにより、例えば把持位置が装
置の奥まった場所に存在するような機種であっても、容
易に教示作業を行うことができるため、多種類の製造装
置を備えた一般的な製造工場に好適に適用することがで
きると共に、熟練した作業員でなくても短時間で高精度
に教示作業を行うことができる。
【0036】また、ハンド部6の位置姿勢に基づいてこ
のハンド部6の教示データを設定するため、従来のよう
に教示マークの位置検出結果に基づいてハンド部6の教
示データを設定する場合よりも、搬送用ロボットの製作
誤差の影響を受け難くすることができる。さらに、ハン
ド部6を装着した状態で教示作業を行うことができるた
め、教示作業を完了してから即座に実際の搬送作業に移
行することができる。
【0037】また、本実施形態において、上記のハンド
部6の位置姿勢は、図2および図3に示すように、教示
用マーク部材9のマークパターンをカメラ21で撮影し
たときの撮像信号を基にして求められており、教示用マ
ーク部材9およびカメラ21は、ハンド部6およびカセ
ット22(搬送対象物)の形状を模擬した教示用疑似カ
セット2(疑似搬送対象物)にそれぞれ設けられてい
る。これにより、教示用マーク部材9をカメラ21で撮
影するという簡単な構成および方法によりハンド部6の
位置姿勢を求めることができるようになっている。
【0038】尚、上記の教示用マーク部材9およびカメ
ラ21は、図12に示すように、教示用疑似カセット2
およびハンド部6にそれぞれ設けられていても良い。そ
して、この場合には、カメラ21がハンド部6に設けら
れることによって、カメラ21を原点としたハンド座標
系の撮像信号およびマークパターンデータを得ることが
できるため、カメラ座標系からハンド座標系との変換処
理を省略することができる。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明は、搬送対象物の把持位
置に位置決めしたときのハンド部の座標値を教示データ
として設定する搬送用ロボットの教示方法において、前
記ハンド部を前記把持位置に位置決めしたときの該ハン
ド部の位置姿勢を誘導基準データとして求める第1工程
と、前記ハンド部を前記把持位置周辺に停止したときの
該ハンド部の位置姿勢を中間位置データとして求める第
2工程と、前記中間位置データを前記誘導基準データに
一致させるための補正データを求める第3工程と、前記
補正データに基づいて前記ハンド部を移動させたときの
座標値を前記教示データとして設定する第4工程とを有
する構成である。
【0040】上記の構成によれば、ハンド部を把持位置
に位置決めして誘導基準データを1回求めた後は、作業
員がハンド部を把持位置周辺に位置決めする操作を行え
ば、この停止位置における中間位置データと誘導基準デ
ータとを基にして補正データが求められ、補正データに
基づいてハンド部が移動されて座標値が教示データとし
て設定される。従って、従来のように、全ての教示デー
タを把持位置に位置決めしながら設定する場合と比較し
て、ハンド部を把持位置周辺の広い範囲において位置決
めすれば良いため、ハンド部の操作が簡単になる。これ
により、例えば把持位置が装置の奥まった場所に存在す
るような機種であっても、容易に教示作業を行うことが
できるため、多種類の製造装置を備えた一般的な製造工
場に好適に適用することができると共に、熟練した作業
員でなくても短時間で高精度に教示作業を行うことがで
きる。
【0041】また、ハンド部の位置姿勢に基づいてこの
ハンド部の教示データを設定するため、従来のように教
示マークの位置検出結果に基づいてハンド部の教示デー
タを設定する場合よりも、搬送用ロボットの製作誤差の
影響を受け難くすることができる。さらに、ハンド部を
装着した状態で教示作業を行うことができるため、教示
作業を完了してから即座に実際の搬送作業に移行するこ
とができるという効果を奏する。
【0042】請求項2の発明は、請求項1記載の搬送用
ロボットの教示方法であって、前記ハンド部の位置姿勢
は、教示用マーク部材のマークパターンをカメラで撮影
したときの撮像信号を基にして求められており、前記教
示用マーク部材および前記カメラは、前記ハンド部およ
び搬送対象物の形状を模擬した疑似搬送対象物の何れか
一方および他方にそれぞれ設けられている構成である。
上記の構成によれば、教示用マーク部材をカメラで撮影
するという簡単な構成および方法によりハンド部の位置
姿勢を求めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】教示時における搬送ロボットの斜視図である。
【図2】ハンド部の斜視図である。
【図3】教示用疑似カセットの斜視図である。
【図4】カセットの斜視図である。
【図5】教示時におけるロボットコントローラのブロッ
ク図である。
【図6】基準データ作成ルーチンのフローチャートであ
る。
【図7】教示データ作成ルーチンのフローチャートであ
る。
【図8】誘導基準データを求める過程を示す説明図であ
る。
【図9】ハンド部の停止位置と把持位置との関係を示す
説明図である。
【図10】カメラ座標系におけるマークパターンデータ
の位置姿勢を示す説明図である。
【図11】ハンド座標系におけるマークパターンデータ
の位置姿勢を示す説明図である。
【図12】誘導基準データを求める過程を示す説明図で
ある。
【図13】従来の教示方法を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 製造装置 1a ステージ 2 教示用疑似カセット 3 搬送ロボット 4 走行台車 5 マニピュレータ 6 ハンド部 7 軸部材 8 爪部材 9 教示用マーク部材 10 教示マーク 11 演算部 12 姿勢検出部 13 駆動部 14 第1通信部 15 第2通信部 16 記憶部 17 信号バス 18 画像処理装置 19 ティーチングペンダント 20 ロボットコントローラ 21 カメラ 22 カセット 23 カセット本体 24 支持パネル 25 仮置きステージ 26 コマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F059 AA01 AA14 BA02 BA08 BB07 DA02 DA08 DB06 DB08 DB09 DE06 FA01 FA05 FA08 FB12 FB16 5H269 AB17 AB21 AB33 BB09 CC09 FF06 JJ09 JJ20 KK03 KK08 NN18 QC10 SA03 SA08 SA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送対象物の把持位置に位置決めしたと
    きのハンド部の座標値を教示データとして設定する搬送
    用ロボットの教示方法において、 前記ハンド部を前記把持位置に位置決めしたときの該ハ
    ンド部の位置姿勢を誘導基準データとして求める第1工
    程と、 前記ハンド部を前記把持位置周辺に停止したときの該ハ
    ンド部の位置姿勢を中間位置データとして求める第2工
    程と、 前記中間位置データを前記誘導基準データに一致させる
    ための補正データを求める第3工程と、 前記補正データに基づいて前記ハンド部を移動させたと
    きの座標値を前記教示データとして設定する第4工程と
    を有することを特徴とする搬送用ロボットの教示方法。
  2. 【請求項2】 前記ハンド部の位置姿勢は、 教示用マーク部材のマークパターンをカメラで撮影した
    ときの撮像信号を基にして求められており、 前記教示用マーク部材および前記カメラは、前記ハンド
    部および搬送対象物の形状を模擬した疑似搬送対象物の
    何れか一方および他方にそれぞれ設けられていることを
    特徴とする請求項1記載の搬送用ロボットの教示方法。
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